JP2003153372A - マイクロホン装置 - Google Patents

マイクロホン装置

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JP2003153372A
JP2003153372A JP2001348409A JP2001348409A JP2003153372A JP 2003153372 A JP2003153372 A JP 2003153372A JP 2001348409 A JP2001348409 A JP 2001348409A JP 2001348409 A JP2001348409 A JP 2001348409A JP 2003153372 A JP2003153372 A JP 2003153372A
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signal
sensitivity correction
sensitivity
input
nth
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JP2001348409A
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Takeo Kanamori
丈郎 金森
Junichi Tagawa
潤一 田川
Tomomi Matsuoka
智美 松岡
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数マイクユニットの入力から信号合成によ
って指向性を形成する音圧傾度型マイクロホンでは、理
想的な性能を得る為にはマイクロホンユニットの選別や
回路上での調整が必要となっていた。特に高次音圧傾度
型のマイクにおいてはこの問題が大きかった。本発明
は、無調整で理想的な性能が得られる指向性マイクロホ
ンを提供するものである。 【解決手段】 指向性合成部前段に各マイクロホンユニ
ットからの出力信号から、各信号間の感度および周波数
特性のばらつきを補正する自動感度補正手段を設け、マ
イクロホンユニットの製造上のばらつきや、機器に内蔵
した時の筐体の音響特性の影響によるマイクユニット間
の特性差を補正して、理想的な指向性合成を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音圧傾度型の指向
特性を有するマイクロホン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロホン装置の構成について
図9から図13を用いて説明する。図9は、従来のマイ
クロホン装置の構成を示すもので、間隔dで直線状に配
列されている第1から第3のマイクロホンユニット1か
ら3と、第2のマイクロホンユニット2からの出力信号
を入力とする第1の信号遅延手段201と、第3のマイ
クロホンユニット3からの出力信号を入力とする第2の
信号遅延手段202と、第1のマイクロホンユニット1
からの出力信号と第1の信号遅延手段201からの出力
信号を入力として信号を減算する第1の信号減算手段2
11と、第2のマイクロホンユニット2からの出力信号
と第2の信号遅延手段202からの出力信号を入力とし
て信号を減算する第2の信号減算手段212と、第2の
信号減算手段212からの出力信号を入力として信号を
遅延させる第3の信号遅延手段401と、第1の信号減
算手段211からの出力信号と第3の信号遅延手段40
1からの出力信号を入力として信号の減算を行う第3の
信号減算手段411とから構成される。
【0003】以下、従来例のマイクロホン装置について
動作を説明する。第1から第3のマイクロホンユニット
が間隔dで直線状に配列されている。ここでは、マイク
ロホンユニット配列方向の第1のマイクロホンユニット
1の方向を正面方向とする。正面方向(0°)から到来
した音波は、音速cに従って、第1から第3のマイクロ
ホンユニットの順に遅延して到来する。また、90°方
向から到来する音波については、第1から第3のマイク
ロホンユニットに同時に音波は到来し、180°方向で
は、音波の到来順は0°方向とは逆となる。このように
マイクロホンユニットの空間的配置によって、音波到来
方向によって各ユニットから出力される信号の位相関係
が異なることを利用して、マイクロホンの指向性合成は
行われる。
【0004】第1から第3のマイクロホンユニット1か
ら3より後段の第1から第2の信号遅延手段201、2
02、401と第1から第2の信号減算手段211、2
12、411による構成は、一般に2次音圧傾度型の指
向性合成手段として知られるもので、第1と第2の信号
遅延手段211、212における信号遅延量τ1を、τ
1=d/c(但しdはユニット間隔、cは音速)とした
時、第1と第2の信号減算手段211、212からの出
力信号の指向特性は、図10(a)に示すような正面方
向に最大感度を持ち、背面方向に指向性の死角を持つよ
うな第1次音圧傾度型の単一指向性となる。この第1と
第2の信号遅延手段の信号遅延量τ1を調節すること
で、指向性の死角方向θ1を決めることができ、τ1=
−d・cos(θ1)/cという関係になる。
【0005】次に、第1と第2の信号減算手段211、
212からの出力信号は、それぞれ音響的に第1と第2
のマイクロホンユニット1、2の中点、第2と第3のマ
イクロホンユニット2、3の中点の位置に単一指向性マ
イクロホンと配置した出力に等しいため、等しい第1次
音圧傾度型の指向性パタンを持った指向性マイクロホン
ユニットを距離dで配置した出力であると考えることが
できる。
【0006】従って、この第1と第2の信号減算手段2
11、212からの出力信号に対して再び音圧傾度型の
指向性合成を行うことで、第2次音圧傾度型の指向性合
成が行われ、さらに指向特性を絞り込むことが可能とな
る。第3の信号遅延手段401と第3の信号減算手段4
11が、2段目の指向性合成部であり、1段目と同様の
構成で、指向性の死角方向θ2はτ2=−d・cos
(θ2)/cで決定される。図10(b)は、第3の信
号減算手段411からの出力信号の指向特性図で、τ1
=d/c、τ2=0とした時のもので、90°方向と1
80°方向に指向性の死角が形成された2次音圧傾度型
の超指向特性を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では製造上、マイクロホンユニット自体の感
度差や周波数特性差、また、筐体に組み込んだ際の筐体
反射や回折の影響でのマイクユニット間での特性差が発
生し、超指向性マイクロホンを形成するためには、ユニ
ットの選別や合成回路上での単品調整が必要である。
【0008】上記の構成によって得られる指向特性パタ
ンは図10(b)に示したように90°と180°方向
に指向性の死角が形成される2次音圧傾度マイクロホン
となるとすると、個々のマイクロホンユニット特性のば
らつきが無く理想状態とした時の音圧周波数特性は、図
11の様になる。正面(0°)特性が12dB/oct
の傾きを持つ低域下がりの感度特性となり、90°と1
80°方向については−∞の特性になる。ここで、12
db/octの音圧周波数特性の傾きについては、実際
にはこの後段で周波数特性を平坦にするイコライザが用
いられるが、本発明及び従来例においてイコライザ部は
共通であるため、特性図、ブロック図などにはイコライ
ザ部を省略して説明をする。
【0009】個々のマイクロホンユニットの特性が均一
で理想的であれば、前述したように理想的な2次音圧軽
度型指向特性が得られる。しかしながら、無指向性マイ
クロホンユニットの製造上の感度ばらつきは通常±2〜
3dB程度存在する。また、音圧周波数特性も必ずしも
平らではなく、特に数kHz以上の高域部分で感度上昇
や低下がばらつきとして発生する。場合によっては高域
感度は10dB近く感度差が発生する。
【0010】図12は、現実に発生しうる3個のユニッ
ト間の感度ばらつきの例で、第1のマイクロホンユニッ
ト(図中micl)が+2dB、第2のマイクロホンユ
ニット(図中mic2)が低域は0dBだが高域に感度
低下(約8dB)を持つ、第3のマイクロホンユニット
は0dBで誤差なしの場合の例である。図13は、図1
2の特性を持つマイクロホンユニットmic1、mic
2、mic3を用いて従来の構成によって指向性合成し
た結果で、感度特性ばらつきによって十分な指向性が得
られなくなる例である。正面0°方向に対して、90
°,120°、180°方向の感度が十分に減衰してお
らず、また、低域になるほど指向特性劣化の傾向は大き
くなっている。
【0011】以上のような理由から、図11に示す様な
理想特性を得る為には、マイクロホンユニットの選別
や、マイクロホンユニット組み合わせ毎に固有の調整が
指向性合成部で必要である。このため、製造上の工数の
問題や、特性の安定性の問題が2次音圧傾度型の超指向
性マイクロホンにはあった。また、ビデオムービーやP
DAなどの携帯機器に複数マイクユニットを筐体に内蔵
し、指向性マイクを構成する場合、筐体の回折や反射の
影響が個々のマイクユニット取り付け位置によって異な
るため、マイクユニット間の特性差が生じる。このこと
に関しても、前記同様の問題が発生する。
【0012】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、複数のマイクロホンユニット
を合成して指向性を形成するマイクロホンにおいて、複
数のマイクロホンユニット間の音圧感度または音圧感度
対周波数特性の自動の補正機能を設けることで、安価に
高性能の指向性マイクロホンを実現することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロホン装
置は、第1から第Nの無指向性マイクロホンユニット
と、前記第1から第Nの無指向性マイクロホンユニット
からの出力信号を入力として、第Nの無指向性マイクロ
ホンユニットからの入力信号を基準として、各信号間の
感度または音圧感度対周波数特性のばらつきを自動的に
補正して出力する第1の自動感度補正手段と、前記第1
の自動感度補正手段からのN個の出力信号を入力とし
て、指向性合成を行い、同一の指向性を持つ2つ以上の
出力信号を出力する第1の指向性合成手段と、前記第1
の指向性合成手段から出力される2つ以上の出力信号を
入力として、1つの入力信号を基準として各信号間の感
度または音圧感度対周波数特性のばらつきを自動的に補
正して、各々の信号を出力する第2の自動感度補正手段
と、前記第2の自動感度補正手段からの出力信号を入力
として指向性合成を行う第2の指向性合成手段とを備え
ることを特徴とする。
【0014】前記第1または第2の自動感度補正手段
が、自動感度補正手段の入力信号または出力信号の低域
成分のレベル比較に基づいて感度補正量を決定してもよ
い。
【0015】前記第1の自動感度補正手段が、入力信号
の1〜2kHzより低い周波数帯域の信号レベル比較に
基づいて、感度補正量を決定してもよい。
【0016】これにより、マイクロホンユニットからの
出力信号が高域感度については製造上のばらつきが大き
いことと、筐体に組み込んだ際の反射や回折などの影響
を受け、不安定であることから、感度レベルの補正をす
る場合に低域信号成分を対象とすることで動作の安定化
が図れる。
【0017】前記第1の自動感度補正手段が、入力信号
の低域成分のレベル比較に基づいて感度補正量を決定
し、前記第2の自動感度補正手段が、音圧感度対周波数
特性のばらつきを補正することにより、前記第1の指向
性合成手段における信号合成時に発生する誤差を再補正
して、前記第2の指向性合成手段における指向性合成の
精度改善してもよい。
【0018】これにより、信号入力数の多い第1の自動
感度補正手段には処理量の小さなレベル補正を適用し、
後段の信号入力数が少ない第2の自動感度補正手段に
は、性能面の高い(即ち、処理量は大きい)音圧感度対
周波数特性の補正が可能な構成を取ることで、処理量の
面と性能の面の両立を図ることができる。
【0019】前記第1または第2の自動感度補正手段
が、N個の複数入力に対して、それぞれレベルを検出す
る第1から第Nのレベル検出手段と、前記第Nのレベル
検出手段からの出力信号と前記第1から第N−1のレベ
ル検出手段からの出力信号それぞれを入力として、前記
第Nのレベル検出手段からの出力信号を基準として前記
第1から第N−1の入力信号のレベルをそれぞれ等しく
なるように増幅率を計算する第1から第N−1のレベル
比算出手段と、前記第1から第N−1のレベル比算出手
段からの増幅率出力に基づいて第1から第N−1の入力
信号を増幅または減衰させる第1から第N−1の信号増
幅手段とからなる感度補正Aを備えてもよい。
【0020】前記第1または第2の自動感度補正手段
が、N個の複数入力に対して第1から第N−1の入力信
号を感度補正値に従って増幅して前記第1または第2の
自動感度補正手段の出力とする第1から第N−1の信号
増幅手段と、前記第1から第N−1の信号増幅手段から
の出力信号と第Nの入力信号のそれぞれの絶対値をとる
第1から第Nの信号整流手段と、前記第Nの信号整流手
段からの出力信号とそれぞれ前記第1から第N−1の信
号整流手段からの出力信号を入力として、それぞれの信
号レベル比較をする第1から第N−1の信号レベル比較
手段と、前記第1から第N−1の信号レベル比較手段か
らの出力である信号レベルの大小関係に従って第1から
第N−1の信号に対する信号増幅率を増加または減少の
更新を行う第1から第N−1の信号増幅率更新手段とか
らなる感度補正Bを備え、前記第1から第N−1の信号
増幅率更新手段からの信号増幅率に基づいて、前記第1
から第N−1の信号増幅手段の信号増幅率が決定される
ことにより第Nの入力信号を基準とした第1から第N−
1の入力信号の感度補正を実現してもよい。
【0021】前記第1または第2の自動感度補正手段
が、N個の複数入力に対して、第1から第N−1の入力
信号を感度補正値に従って増幅し前記第1または第2の
自動感度補正手段の出力とする第1から第N−1の信号
増幅手段と、前記第1から第N−1の信号増幅手段から
の出力信号と第Nの入力信号のそれぞれの絶対値をとる
第1から第Nの信号整流手段と、前記第Nの信号整流手
段からの出力信号とそれぞれ前記第1から第N−1の信
号整流手段からの出力信号を入力として、信号を減算す
る第1から第N−1の信号減算手段と、前記第1から第
N−1の信号減算手段からの出力信号を入力として、入
力信号の符号に従って第1から第N−1の信号に対する
信号増幅率を更新する第1から第N−1の信号増幅率更
新手段とからなる感度補正Cを備え、前記第1から第N
−1の信号増幅率更新手段からの信号増幅率に基づい
て、前記第1から第N−1の信号増幅手段の信号増幅率
を決定することにより、第Nの入力信号を基準とした第
1から第N−1の入力信号の感度補正を実現してもよ
い。
【0022】これによれば、自動感度補正部の演算量が
削減できる。
【0023】前記第1または第2の自動感度補正手段に
おいて、第1から第Nの入力信号をそれぞれ複数帯域に
帯域分割する第1から第Nの帯域分割手段を設け、各帯
域は前記感度補正Aまたは前記感度補正Bまたは前記感
度補正Cのいずれか1つの感度補正を行い、感度補正後
に各帯域信号出力を加算する第1から第N−1の信号加
算手段によって、第1から第Nの感度補正された出力信
号を得ることによって、音圧感度対周波数特性を校正し
てもよい。
【0024】これによれば、自動感度補正手段が、感度
レベルの補正だけでなく、周波数特性の補正も可能とな
る。
【0025】本発明によるマイクロホン装置は、第1か
ら第Nの複数のマイクロホンユニットと、前記第1から
第Nのマイクロホンユニットからの出力信号を入力とし
て、それぞれ各入力を複数帯域に帯域分割する第1から
第Nの帯域分割手段を設け、各帯域は前記感度補正Aま
たは前記感度補正Bまたは前記感度補正Cのいずれか1
つの感度補正を行い、感度補正後に各帯域信号出力を加
算する第1から第N−1の信号加算手段によって、第1
から第Nの感度補正された出力信号を得ることによっ
て、音圧感度対周波数特性を校正する自動感度補正手段
と、前記自動感度補正手段からの出力信号を入力として
指向性を合成する指向性合成手段を備えたことを特徴と
する。
【0026】これにより、音圧感度対周波数特性を補正
可能な自動感度補正を指向性合成部前段に1つ設けるこ
とでも、音圧傾度型指向性が無調整で実現できるように
なる。
【0027】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1におけるマイクロホン装置について、図1〜図4
を用いて説明する。図1は本実施の形態によるマイクロ
ホン装置のブロック図である。図2、図3は、第1の自
動感度補正手段、及び第2の自動感度補正手段のブロッ
ク図である。図4は、本実施の形態によるマイクロホン
装置の音圧周波数特性図(方向:0°正面、90°、1
20°、180°に対する)である。従来例と同一部分
は同一符号を付け詳細な説明は省略する。
【0028】図1において、1から3は第1から第3の
マイクロホンユニットで、直線状に配列される。第1の
自動感度補正手段100は、第1から第3のマイクロホ
ンユニット1、2、3からの出力信号を入力として、第
3のマイクロホンユニット3の音圧感度を基準に第1と
第2のマイクロホンユニット1、2の感度特性を校正し
て、それぞれ第1から第3の感度補正後信号を出力す
る。第1の指向性合成手段200は、第1の自動感度補
正手段100からの第1から第3の感度補正後信号を入
力として、第1と第2の感度補正後信号から第1の指向
性合成信号、第2と第3の感度補正後信号から第2の指
向性合成信号を出力する。この時、第1と第2の指向性
合成信号の指向特性は後段の第2の指向性合成手段40
0において指向性を形成する帯域において等しくなるよ
うに合成される。
【0029】第2の自動感度補正手段300は、第1の
指向性合成手段200からの出力信号である第1と第2
の指向性合成信号を入力として第2の指向性合成信号を
基準に第1の指向性合成信号の感度特性を校正して、第
4と第5の感度補正後信号を出力する。第2の指向性合
成手段400は、第2の感度補正手段300からの出力
信号である第4と第5の感度補正後信号を入力として、
指向性合成を行いマイクロホン装置の出力信号を得る。
【0030】このように構成されたマイクロホン装置の
動作について説明する。従来例と異なる部分は、第1の
指向性合成手段200の前段に第1の自動感度補正手段
100が設けられたことと、第2の指向性合成手段40
0の前段に第2の自動感度補正手段300が設けられた
ところにある。ここで述べる自動感度補正手段は、通常
の使用(音場)でマイクロホンユニットから出力される
電気信号を使って、測定などをすることなく、自動的に
感度補正を行うものである。
【0031】まず第1の自動感度補正手段100につい
て説明する。図2は、第1の自動同感度補正手段100
の構成例で、第1から第3のマイクロホンユニット1、
2、3からの出力信号がそれぞれ入力端子in1からi
n3に入力され、各信号は、第1から第3の帯域制限手
段101、102、103で、感度補正の対象とする帯
域信号に制限され、第1から第3の信号絶対値演算手段
111、112、113と第1から第3の信号平均化手
段121、122、123によって時間平均された信号
レベルが算出される。この信号はマイクロホン装置が置
かれた空間の音響信号を各マイクロホンユニットが電気
信号に変換した信号の時間平均レベルで、マイクロホン
ユニットが理想的に同一特性であれば同一時刻において
レベルは同じ値を示すが、感度ばらつきに従って値に差
が発生する。
【0032】また、第1から第3の帯域制限手段10
1、102、103は、無くても動作可能であるが、例
えば、マイクロホンユニットの周波数特性の包絡形状が
異なる時や、マイクロホンユニット実装時の筐体の回折
などの影響で高域感度に方向性(各マイクロホンユニッ
ト独立に)が発生するような場合がある。このような場
合、これらの影響を受けにくい周波数帯域に信号成分を
制限することで、正確な感度補正ができるようになる。
ここで、周波数帯域の制限については、マイクロホンユ
ニットの周波数特性ばらつきが数kHz以上の高域で大
きくなることと、携帯機器に内蔵した時の筐体回折など
の影響が筐体サイズから考えて数kHz以上で大きいこ
とを考えると、1〜2kHz以上の周波数成分を除去す
ることが望ましい。
【0033】次に、第1から第3の信号平均化手段12
1、122、123からの出力信号B1、B2、Aは、
各マイクロホンユニットの感度に比例した値となってい
るので、第1と第2のレベル比算出手段131、132
によって、C1=B1/A、C2=B2/Aを算出し、
第1と第2の信号増幅手段141、142の増幅率にC
1、C2を用いることで、第1と第2のマイクロホンユ
ニットからの出力信号が第1と第2の信号増幅手段14
1、142によって感度補正され、第3のマイクロホン
ユニットからの出力信号を基準に第1と第2のマイクロ
ホンユニットからの感度補正された出力信号out1、
out2、out3が得られるようになる。
【0034】次に、第2の自動感度補正手段300につ
いて説明する。図3は、第2の自動感度補正手段300
の構成例を示す図で、第1の指向性合成手段200から
の2つの1次音圧傾度型の指向性合成出力を入力とし
て、信号間の感度レベル補正を行って後段の第2の指向
性合成手段400に感度補正後の信号を出力する。図3
の各手段の動作については、第1の自動感度補正手段1
00と同様で、入出力数が3から2に減ったのみである
ので、詳細は省略する。
【0035】ここでは、第2の自動感度補正300の効
果について述べておく。前記したように第1の自動感度
補正手段100では、第3のマイクロホンユニット3か
らの出力信号を基準に第1と第2のマイクロホンユニッ
ト1、2からの出力信号に対して感度補正が行われる。
しかし、第1の自動感度補正手段100の感度補正精度
は完全なものではなく、例えば、±2〜3dBの誤差を
±0.5dB程度にすることができたとする。その場
合、第1の指向性合成手段200では、音圧傾度型の指
向性合成をしているため、各入力に補正誤差が残ってい
る場合、1次音圧傾度の出力となる出力信号間の誤差は
増大する。従って、第1の指向性合成手段200の前段
で感度ばらつき誤差が±0.5dBであっても、出力信
号間の感度ばらつきは、再び数dBの誤差を持つことが
考えられる。従って、第1の自動感度補正手段100と
同様の処理を第2の自動感度補正手段300で行うこと
により後段の第2の指向性合成手段400での2次音圧
傾度の指向性合成精度の改善が行えることになる。
【0036】図4は、本実施の形態によるマイクロホン
装置の音圧周波数特性(パラメータ:0°正面、90
°、120°、180°)である。従来例の図13に対
して指向特性の改善効果(正面0°の感度に対する90
°〜180°の感度減衰量)が得られている。
【0037】このようにして、本実施の形態のマイクロ
ホン装置は、2次音圧傾度型マイクロホンを構成する際
に、2段構成になる音圧傾度指向性合成部の各段の前
で、各マイクロホンユニット、または、各指向性合成出
力の自動感度補正を行うことで、指向性特性の改善され
たマイクロホンを、ユニットの選別や回路による調整を
することなく低コストで実現することができるようにな
る。
【0038】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2におけるマイクロホン装置について、図5を用いて説
明する。図5は、実施の形態1において、第1と第2の
自動感度補正手段100,300の異なる構成を示すも
ので、それ以外の部分は実施の形態1と等しいので、こ
こでは説明を省略する。
【0039】図5は、第1の入力信号in1を増幅また
は減衰させる信号増幅手段141と、信号増幅手段14
1からの出力信号を入力として、信号の絶対値を演算す
る第1の信号絶対値演算手段111と、第1の信号絶対
値演算手段111からの出力信号を時間平均する第1の
信号平均化手段121と、第2の入力信号in2の信号
の絶対値を演算する第2の信号絶対値演算手段112
と、第2の信号絶対値演算手段112からの出力信号を
時間平均する第2の信号平均化手段122と、第2の信
号平均化手段122からの出力信号から第1の信号平均
化手段121からの出力信号を減ずる信号減算手段15
0と、ある時刻前の信号増幅手段141の信号増幅率を
保持する増幅率記憶手段180と、その増幅率記憶手段
180と信号減算手段150からの出力信号を信号加算
手段190で加算し、これを新たな信号増幅率として増
幅率記憶手段180に更新して記憶し、同時に信号増幅
手段141の信号増幅率とすることで、自動感度補正手
段を構成するものである。
【0040】以下、本実施の形態における感度補正手段
の構成例についてその動作の説明をする。図5における
自動感度補正の構成は、出力信号の時間平均レベルの差
を、感度補正用の増幅器にフィードバックすることで、
出力レベルが等しくなるように収束させるものである。
第1の信号平均化手段121の出力は、感度補正された
第1の入力信号in1の振幅レベル時間平均で、第2の
信号平均化手段122の出力は、第2の入力信号in2
の振幅レベル時間平均である。ここで、第1の入力信号
in1が第2の入力信号in2よりレベルが高い(即
ち、感度が高い)場合について動作を述べる。
【0041】第1の入力信号in1が第2の入力信号i
n2に対して大きい時信号減算手段150の出力値はマ
イナスとなる為、信号増幅率は小さくなるように更新さ
れることになる。その結果、第1の入力信号は信号増幅
手段141を通過後、信号増幅率の更新前に比べて、信
号は小さくなる。この動作は、第2の入力信号in2と
第1の入力信号in1の信号増幅手段によって補正され
た出力out1のレベルが等しくなるまで、信号増幅率
は逐次小さくなる。また、大小関係が逆の場合、第1の
入力信号を大きくするように信号増幅率は更新され、結
果として、両者のレベルは等しくなるように収束する。
【0042】このように実施の形態2によれば、実施の
形態1と同様の効果に加え、実施の形態1におけるレベ
ル比算出手段131、132で必要であった信号の除算
が、逐次更新型に置き換えられ、処理量の削減も可能と
なる。
【0043】なお、収束速度や感度補正精度を制御する
ためには、信号減算手段150と信号加算手段190の
間に、フィードバック量を大きくまたは小さくする定数
を与えるための信号増幅手段を設けることで対応が可能
である。但し、この定数は第1と第2の信号平均化手段
121、122に含めることができる。
【0044】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3におけるマイクロホン装置について、図6を用いて説
明する。図6は、実施の形態1の中で、第1と第2の自
動感度補正手段の異なる構成を示すもので、それ以外の
部分は実施の形態1と等しいので、ここでは説明を省略
する。
【0045】図6は、第1の入力信号in1を増幅また
は減衰させる信号増幅手段141と、信号増幅手段14
1からの出力信号を入力として、信号の絶対値を演算す
る第1の信号絶対値演算手段111と、第2の入力信号
in2の信号の絶対値を演算する第2の信号絶対値演算
手段112と、第2の信号絶対値演算手段112からの
出力信号から第1の信号絶対値演算手段111からの出
力信号を減ずる信号減算手段150と、信号減算手段1
50からの出力信号のプラスかマイナスかの符号を取り
出して、+1か−1を出力する信号符号抽出手段160
と、信号符号抽出手段160からの符号出力を入力とし
て定数倍する重み付け手段170と、ある時刻前の信号
増幅手段141の信号増幅率を保持する増幅率記憶手段
180と、その増幅率記憶手段180と重み付け手段1
70からの出力信号を加算し、これを新たな信号増幅率
として増幅率記憶手段180に記憶し、同時に信号増幅
手段141の信号増幅率とすることで、自動感度補正手
段を構成するものである。
【0046】以下、本実施の形態における感度補正手段
の構成例についてその動作の説明をする。基本的な動作
は、実施の形態2と同様で、異なるところは実施の形態
2では、第1と第2の信号平均化手段121、122を
備えていたものを省き、代わりに信号減算手段150の
後段に、信号符号抽出手段160と重み付け手段170
を設けた点である。まず、実施の形態2における第1と
第2の信号平均化手段121、122は、第1と第2の
出力信号out1、out2のレベルを検出する為に必
要であった。しかし、信号の時間平均化を後段の信号増
幅率の更新部に処理を重畳させることで、信号平均化手
段を省略することができる。具体的には、out1の信
号レベルがout2の信号レベルより大きい時、信号減
算手段150からの出力は、ある単位時間内で見た時に
プラスの値を取る時間がマイナスの値を取る時間より長
くなる。
【0047】従って、信号符号抽出手段160によっ
て、信号減算手段150からの出力信号の振幅値を正規
化し、その後段の重み付け手段170によって信号増幅
率の更新速度を決めることで、第1の出力信号out1
の信号レベルが第2の出力信号out2の信号レベルよ
り大きい時、単位時間あたりに信号増幅率はプラス側に
更新され、第1と第2の出力信号out1、out2の
レベルが等しくなるように収束する。また、収束状態で
は、入力信号に従って、ある範囲で信号増幅率の値は増
減するかたちで振動するが、重み付け手段170の重み
付けを十分小さくすることで実用上問題ないレベルにす
ることができる。
【0048】このように実施の形態3によれば、実施の
形態2で必要であった信号平均化手段が省略でき、処理
として絶対値、減算、符号判定と言った軽微な処理の組
み合わせで、少ない処理量で自動感度補正が実現でき
る。
【0049】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おけるマイクロホン装置について、図7,図8を用いて
説明する。図7は、実施の形態1の図1において、第1
と第2の自動感度補正手段100、300の異なる構成
を示すもので、それ以外の部分は実施の形態1と等しい
ので、ここでは説明を省略する。ここでは、自動感度補
正手段についておいて、感度レベルだけでなく周波数特
性のばらつき補正の効果を得る構成について述べる。
【0050】図7は、自動感度補正手段100または3
00の構成例で、自動感度補正が周波数帯域毎に行われ
るもので、帯域分割手段と各帯域毎に設けられた自動感
度補正手段から構成される。ローパスフィルタ(LP
F)501とハイパスフィルタ(HPF)601は、第
1の入力信号in1を帯域分割する手段で、ローパスフ
ィルタ(LPF)502とハイパスフィルタ(HPF)
602は、第2の入力信号in2を帯域分割する手段で
ある。
【0051】510は第1の帯域自動感度補正手段であ
って、(LPF)501と(LPF)502からの出力
信号を入力として、低域信号成分の感度補正を行い、
(LPF)502からの出力信号レベルを基準に(LP
F)501からの出力信号を感度補正してそれぞれ出力
する。610は第2の帯域自動感度補正手段であって、
(HPF)601と(HPF)602からの出力信号を
入力として、高域信号成分の感度補正を行い、(HP
F)602からの出力信号レベルを基準に(HPF)6
01からの出力信号を感度補正してそれぞれ出力する。
【0052】701は、第1の信号加算手段で、第1の
帯域自動感度補正手段510からの第1の入力信号に対
応する出力信号と、第2の帯域自動感度補正手段610
からの第1の入力信号に対応する出力信号を加算して、
第1の出力信号out1を得る。702は、第2の信号
加算手段で、第1の帯域自動感度補正手段510からの
第2の入力信号に対応する出力信号と、第2の帯域自動
感度補正手段610からの第2の入力信号に対応する出
力信号を加算して、第2の出力信号out2を得る。
【0053】ここで、第1と第2の帯域自動感度補正手
段510、610は、実施の形態1から実施の形態3に
おける自動感度補正手段(図3、図4、図6)などを用
いることができる。
【0054】このようにして、本実施の形態のマイクロ
ホン装置は、帯域分割手段の後段で各帯域毎に自動感度
補正手段を設けることで、マイクロホンユニットの音圧
周波数特性のばらつきも校正することができるようにな
る。
【0055】また、図1の構成において、第1の自動感
度補正手段100には、図3または図4または図6に示
した感度レベルを補正する構成を用い、第2の自動感度
補正手段300には、本実施の形態の帯域分割型の自動
感度補正を用いる組み合わせも考えられる。これは、帯
域分割型の方が処理量が大きいことを考慮して、第1の
指向性合成手段の後段では出力信号の数が減るために、
効果対処理量の関係を考えた場合、有効な方法であると
考えられる。
【0056】図8は、第1の自動感度補正手段100に
図6に示す構成、第2の自動感度補正手段300に図7
に示す構成を用いた時のマイクロホン装置の音圧周波数
特性図(正面0°,90°,120°,180°)であ
る。従来例の指向特性(図13)や実施の形態1におけ
る指向特性(図4)に比較して、さらに指向特性の改善
が得られている。
【0057】このようにして、本実施の形態のマイクロ
ホン装置は、2次音圧傾度型マイクロホンを構成する際
に、2段構成になる音圧傾度指向性合成部の各段の前
で、各マイクロホンユニットまたは、各指向性合成出力
の自動感度補正を行うことで、指向性特性の改善された
マイクロホンを、ユニットの選別や回路による調整をす
ることなく低コストで実現することができる。
【0058】また、帯域分割型の自動感度補正を用いる
ことで、音圧周波数特性の違いも補正可能であるため、
マイクロホンユニットの周波数特性ばらつきや、筐体に
内臓型のマイクロホン装置に応用する場合に問題となる
筐体の反射や回折の影響も補正することができるように
なり、一般に広く用いられる1次音圧傾度マイクロホン
にも適用が可能である。
【0059】
【発明の効果】以上のように本願の請求項1〜8記載の
発明によれば、指向性または超指向性マイクロホンを実
現する際に、マイクロホンユニットの選別や、計測評価
を伴う調整作業を行うことなく、理想的な指向性マイク
ロホンの特性を実現できるようになり、低コストで高性
能なマイクロホンを提供することができる。
【0060】また、ビデオムービーや携帯機器に指向性
マイクロホンを内蔵する場合に、筐体やユーザの手など
の反射や回折と言った音響的な影響を低減することがで
き、実装の自由度が高まることや、調整なしに最善の状
態のマイクロホン性能を実現できるなどの効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるマイクロホン装
置の構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態1における第1の自動感度
補正手段の構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における第2の自動感度
補正手段の構成を示す図
【図4】本発明の実施の形態1におけるマイクロホン音
圧周波数特性図
【図5】本発明の実施の形態2における自動感度補正手
段の構成を示す図
【図6】本発明の実施の形態3における自動感度補正手
段の構成を示す図
【図7】本発明の実施の形態4における自動感度補正手
段の構成を示す図
【図8】本発明の実施の形態4におけるマイクロホン音
圧周波数特性図
【図9】従来例の構成図
【図10】音圧傾度型の指向特性例を示す図
【図11】マイクロホンユニットが理想状態での2次音
圧傾度型のマイクロホン音圧周波数特性(指向性合成後
出力でイコライザ特性を除く)を示す図
【図12】マイクロホンユニットの感度および周波数特
性のばらつき例を示す図
【図13】図12のばらつきにおける従来例マイクロホ
ン装置の音圧周波数特性図
【符号の説明】
1 第1のマイクロホンユニット 2 第2のマイクロホンユニット 3 第3のマイクロホンユニット 100 第1の自動感度補正手段 101 第1の帯域制限手段 102 第2の帯域制限手段 103 第3の帯域制限手段 111 第1の信号絶対値演算手段 112 第2の信号絶対値演算手段 113 第3の信号絶対値演算手段 121 第1の信号平均化手段 122 第2の信号平均化手段 123 第3の信号平均化手段 131 第1のレベル比算出手段 132 第2のレベル比算出手段 141 第1の信号増幅手段 142 第2の信号増幅手段 200 第1の指向性合成手段 201 第1の信号遅延手段 202 第2の信号遅延手段 211 第1の信号減算手段 212 第2の信号減算手段 300 第2の自動感度補正手段 400 第2の指向性合成手段 401 第3の信号遅延手段 411 第3の信号減算手段
フロントページの続き (72)発明者 松岡 智美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D020 BB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1から第Nの無指向性マイクロホンユニ
    ットと、 前記第1から第Nの無指向性マイクロホンユニットから
    の出力信号を入力として、第Nの無指向性マイクロホン
    ユニットからの入力信号を基準として、各信号間の感度
    または音圧感度対周波数特性のばらつきを自動的に補正
    して出力する第1の自動感度補正手段と、 前記第1の自動感度補正手段からのN個の出力信号を入
    力として、指向性合成を行い、同一の指向性を持つ2つ
    以上の出力信号を出力する第1の指向性合成手段と、 前記第1の指向性合成手段から出力される2つ以上の出
    力信号を入力として、1つの入力信号を基準として各信
    号間の感度または音圧感度対周波数特性のばらつきを自
    動的に補正して、各々の信号を出力する第2の自動感度
    補正手段と、 前記第2の自動感度補正手段からの出力信号を入力とし
    て指向性合成を行う第2の指向性合成手段とを備えるこ
    とを特徴とするマイクロホン装置。
  2. 【請求項2】前記第1または第2の自動感度補正手段
    が、自動感度補正手段の入力信号または出力信号の低域
    成分のレベル比較に基づいて感度補正量を決定する請求
    項1に記載のマイクロホン装置。
  3. 【請求項3】前記第1の自動感度補正手段が、入力信号
    の1〜2kHzより低い周波数帯域の信号レベル比較に
    基づいて、感度補正量を決定する請求項2に記載のマイ
    クロホン装置。
  4. 【請求項4】前記第1の自動感度補正手段が、入力信号
    の低域成分のレベル比較に基づいて感度補正量を決定
    し、 前記第2の自動感度補正手段が、音圧感度対周波数特性
    のばらつきを補正することにより、前記第1の指向性合
    成手段における信号合成時に発生する誤差を再補正し
    て、前記第2の指向性合成手段における指向性合成の精
    度改善することを特徴とする請求項1に記載のマイクロ
    ホン装置。
  5. 【請求項5】前記第1または第2の自動感度補正手段
    が、 N個の複数入力に対して、それぞれレベルを検出する第
    1から第Nのレベル検出手段と、 前記第Nのレベル検出手段からの出力信号と前記第1か
    ら第N−1のレベル検出手段からの出力信号それぞれを
    入力として、前記第Nのレベル検出手段からの出力信号
    を基準として前記第1から第N−1の入力信号のレベル
    をそれぞれ等しくなるように増幅率を計算する第1から
    第N−1のレベル比算出手段と、 前記第1から第N−1のレベル比算出手段からの増幅率
    出力に基づいて第1から第N−1の入力信号を増幅また
    は減衰させる第1から第N−1の信号増幅手段とからな
    る感度補正Aを備えたことを特徴とする請求項1から請
    求項4のいずれか1項に記載のマイクロホン装置。
  6. 【請求項6】前記第1または第2の自動感度補正手段
    が、 N個の複数入力に対して第1から第N−1の入力信号を
    感度補正値に従って増幅して前記第1または第2の自動
    感度補正手段の出力とする第1から第N−1の信号増幅
    手段と、 前記第1から第N−1の信号増幅手段からの出力信号と
    第Nの入力信号のそれぞれの絶対値をとる第1から第N
    の信号整流手段と、 前記第Nの信号整流手段からの出力信号とそれぞれ前記
    第1から第N−1の信号整流手段からの出力信号を入力
    として、それぞれの信号レベル比較をする第1から第N
    −1の信号レベル比較手段と、 前記第1から第N−1の信号レベル比較手段からの出力
    である信号レベルの大小関係に従って第1から第N−1
    の信号に対する信号増幅率を増加または減少の更新を行
    う第1から第N−1の信号増幅率更新手段とからなる感
    度補正Bを備え、 前記第1から第N−1の信号増幅率更新手段からの信号
    増幅率に基づいて、前記第1から第N−1の信号増幅手
    段の信号増幅率が決定されることにより第Nの入力信号
    を基準とした第1から第N−1の入力信号の感度補正を
    実現することを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れか1項に記載のマイクロホン装置。
  7. 【請求項7】前記第1または第2の自動感度補正手段
    が、 N個の複数入力に対して、第1から第N−1の入力信号
    を感度補正値に従って増幅し前記第1または第2の自動
    感度補正手段の出力とする第1から第N−1の信号増幅
    手段と、 前記第1から第N−1の信号増幅手段からの出力信号と
    第Nの入力信号のそれぞれの絶対値をとる第1から第N
    の信号整流手段と、 前記第Nの信号整流手段からの出力信号とそれぞれ前記
    第1から第N−1の信号整流手段からの出力信号を入力
    として、信号を減算する第1から第N−1の信号減算手
    段と、 前記第1から第N−1の信号減算手段からの出力信号を
    入力として、入力信号の符号に従って第1から第N−1
    の信号に対する信号増幅率を更新する第1から第N−1
    の信号増幅率更新手段とからなる感度補正Cを備え、 前記第1から第N−1の信号増幅率更新手段からの信号
    増幅率に基づいて、前記第1から第N−1の信号増幅手
    段の信号増幅率を決定することにより、第Nの入力信号
    を基準とした第1から第N−1の入力信号の感度補正を
    実現することを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れか1項に記載のマイクロホン装置。
  8. 【請求項8】前記第1または第2の自動感度補正手段に
    おいて、 第1から第Nの入力信号をそれぞれ複数帯域に帯域分割
    する第1から第Nの帯域分割手段を設け、各帯域は前記
    感度補正Aまたは前記感度補正Bまたは前記感度補正C
    のいずれか1つの感度補正を行い、感度補正後に各帯域
    信号出力を加算する第1から第N−1の信号加算手段に
    よって、第1から第Nの感度補正された出力信号を得る
    ことによって、音圧感度対周波数特性を校正することを
    特徴とする請求項1に記載のマイクロホン装置。
  9. 【請求項9】第1から第Nの複数のマイクロホンユニッ
    トと、 前記第1から第Nのマイクロホンユニットからの出力信
    号を入力として、それぞれ各入力を複数帯域に帯域分割
    する第1から第Nの帯域分割手段を設け、各帯域は前記
    感度補正Aまたは前記感度補正Bまたは前記感度補正C
    のいずれか1つの感度補正を行い、感度補正後に各帯域
    信号出力を加算する第1から第N−1の信号加算手段に
    よって、第1から第Nの感度補正された出力信号を得る
    ことによって、音圧感度対周波数特性を校正する自動感
    度補正手段と、 前記自動感度補正手段からの出力信号を入力として指向
    性を合成する指向性合成手段を備えたことを特徴とする
    マイクロホン装置。
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