JP2012189170A - 液封入式防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減しつつ、部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができる液封入式防振装置を提供すること。
【解決手段】仕切り部材7の取付金具71が筒部71bを備え、その筒部71bの先端(ゴム突起部73)をダイヤフラム5の取付金具52に当接させることで、オリフィス20を形成する。よって、オリフィス20を形成するための部品として仕切り部材7が2種類の金具を備える必要がなく、部品点数を削減できる。また、筒部71bの先端と取付金具52との間でゴム突起部53が狭圧され、シール状態が形成されるので、仕切り部材7とダイヤフラム5との間に、上下方向の相対位置のばらつきや傾きが発生した場合でも、シール機能を確実に発揮させられる。その結果、部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液封入式防振装置に関し、特に、部品点数を削減しつつ、部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができる液封入式防振装置に関するものである。
自動車のエンジンを支持固定しつつ、そのエンジン振動を車体フレームへ伝達させないようにする防振装置として、液封入式防振装置が知られている。
例えば、特許文献1には、取付金具3と筒状金具1との間を防振基体2で連結し、ダイヤフラム4と防振基体2との間に形成される液室を、仕切体5によって第1及び第2の液室7a,7bに仕切ると共に、それら第1及び第2の液室7a,7bを、仕切体5の外周側に形成されるオリフィス通路6により連通させた液封入式防振装置が開示される。
この液封入式防振装置によれば、オリフィス通路6による第1及び第2の液室7a,7b間の流体流動効果や防振基体2の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能とを果すことができる。但し、特許文献1では、仕切体5を樹脂成形品やアルミニウム鋳造品として形成するため、その材質や製法が限定され、製造コストが嵩む。
そこで、特許文献2には、リング状であって一方が折曲された金属板(第1金具24及び第2金具25)を軸方向に重ねて、その外周側にオリフィス7を形成すると共に、両金具24,25を、ゴム状弾性膜3を利用して一体化することで、製造コストを削減する技術が開示される。この場合、特許文献2では、オリフィス7を形成するための部品として2部品(第1及び第2金具24,25)が必要となる。そのため、部品点数の増加が増加して、部品管理や組立コストが嵩む。
一方、特許文献3には、仕切部材28とダイヤフラム18とを利用して、オリフィス流路26を形成することで、仕切部材28を構成する部品の点数を削減する技術が開示される。即ち、仕切部材28は、リング状の補助金具30を1枚のみ備えれば良く、特許文献2の場合のように2枚備える必要がない。
特開2002−310224号公報(図1、段落[0023]など) 特開2003−202050号公報(図2、段落[0025]など) 特開2004−251431号公報(図3、段落[0028]など)
しかしながら、上述した特許文献3は、オリフィス流路26内に大きな負圧が発生した際には、副液室24Bの液体を、仕切部材28とダイヤフラム18との間からオリフィス流路26へ流れ込ませて、キャビテーションを低減する一方、通常時には、仕切部材28とダイヤフラム18との間を隙間なくシール状態として、第1及び第2連通口38,40のみを通じて液体を流動させる構造であるため、仕切部材28とダイヤフラム18との相対的な上下方向位置に高精度に管理する必要がある。
そのため、仕切部材28及びダイヤフラム18の補助金具30,22を第1取付部材12の下端12Aにかしめ固定することで、仕切部材28及びダイヤフラム18の上下方向の相対位置を固定するというように、部品の寸法や上下方向の組み付け位置に高い精度が要求されるという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、部品点数を削減しつつ、部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができる液封入式防振装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の液封入式防振装置によれば、仕切り部材の当接板部またはダイヤフラムの取付板部の一方に一体に形成され仕切り部材の当接板部またはダイヤフラムの取付板部の他方へ向けて軸方向へ延設されると共に第2取付け部材の内周面との間にオリフィスを形成する筒状の筒部と、その筒部の延設方向先端面から突設されると共にゴム状弾性体から周方向に連続する突条状に形成されるゴム突起部と、を仕切り部材またはダイヤフラムの一方が備えるので、仕切り部材が防振基体側となりダイヤフラムが開口側となる順でそれぞれを第2取付け部材に内嵌させ、第2取付け部材の少なくとも開口側を絞り加工により縮径することで、部品点数を削減しつつ、部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができるという効果がある。
即ち、筒部は、仕切り部材の当接板部またはダイヤフラムの取付板部の一方に一体に形成されるので、オリフィスを形成するための部品として仕切り部材が2部品を備える必要がない。よって、部品点数を削減して、部品管理や組立コストを抑制できる。また、このように、当接板部および取付板部に筒部を一体に形成したとしても、それらは単純な形状(即ち、筒部の軸方向一端から径方向外方へフランジ状に当接板部または取付板部が張り出し形成される形状)であり、金属板からプレス加工により製造することができる。よって、その製造コストを削減できる。
この場合、仕切り部材は、軸方向に延設される筒部の延設方向先端面にゴム突起部が突設されると共に、防振基体の複数の突部に当接板部が当接されることでその変位が規制される。よって、第2取付け部材の少なくとも開口側を絞り加工により縮径させると、防振基体の複数の突部と第2取付け部材の開口側との間で、仕切り部材とダイヤフラムとを上下方向に押し付け合わせて、取付板部または当接板部と筒部の延設方向先端面との間でゴム突起部を軸方向に狭圧することができる。
よって、各部品の寸法公差や組み付け公差に起因して、仕切り部材とダイヤフラムとの上下方向の相対位置にばらつきが発生した場合でも、シール機能を発揮させ、オリフィスを確実に形成することができる。同様に、仕切り部材またはダイヤフラムが傾いて組み付けられた場合であっても、ゴム突起部が追従変形して、シール機能を確実に発揮させられる。その結果、部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができるという効果がある。
なお、請求項1によれば、ゴム突起部が筒部の延設方向先端面に突設されるので、仕切り部材またはダイヤフラムが傾いて組み付けられた場合でも、ゴム突起部を、比較的広い面である当接板部または取付板部の板面を利用して確実に挟圧させることができるという効果がある。
ここで、請求項1における閉封部は、当接板部と同じ材質であっても良く、異なる材質であっても良い。例えば、同じ材質の場合としては、例えば、閉封部と当接板部とが金属材料や樹脂材料から一体に形成される場合が例示され、異なる材質の場合としては、当接板部が金属材料から形成される共に閉封部材が当接板部に加硫接着されたゴム状弾性体で形成される場合が例示される。
請求項2又は3に記載の液封入式防振装置によれば、請求項1記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、仕切り部材の閉封部がゴム状弾性体から膜状に形成されるので、かかる閉封部を、第1液室と第2液室との間の液圧変動(液圧差)をその往復動変形により吸収するいわゆる弾性膜として機能させることができる。その結果、比較的小振幅入力時の低動ばね特性を得ることができるという効果がある。
この場合、請求項2によれば、筒部が、小径筒部と、その小径筒部よりも大径に形成される大径筒部と、それら小径筒部および大径筒部を接続する段部と、を備えると共に、小径筒部または大径筒部が当接板部に一体に形成され、仕切り部材の閉封部が、筒部の内周面であって段部を含む領域に加硫接着される。また、請求項3によれば、筒部が当接板部に一体に形成され、仕切り部材の仕切り部材の閉封部が、筒部の内周面と当接板部とが接続される角部を含む領域に加硫接着される。よって、請求項2又は3によれば、閉封部の接着面積を増加させ、その分、接着界面に発生する応力を小さくできるので、接着界面における剥がれを抑制することができるという効果がある。
請求項4記載の液封入式防振装置によれば、請求項1から3のいずれか1項に記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、ゴム突起部は、筒部の延設方向先端面からの縦断面形状における高さ寸法が幅寸法よりも大きな寸法に設定されるので、ゴム突起部の高さ方向の変形性を確保して、仕切り部材とダイヤフラムとの上下方向の相対位置のばらつきを吸収することができると共に、仕切り部材またはダイヤフラムが傾いて組み付けられた場合に、ゴム突起部を追従変形させ易くして、ゴム突起部を密着させた状態をより確実に形成することができる。その結果、シール機能を確保できるという効果がある。
また、この場合、縦断面形状における幅寸法が筒部の板厚よりも大きな寸法に設定されるので、ゴム突起部が追従変形(倒れ方向へ変形)する場合には、筒部の板厚(即ち、筒部の延設方向先端面および両側の側面)を最大限利用して、受圧面積を確保できる。よって、上記のように高さ寸法が比較的大きくされたゴム突起部が追従変形される場合でもあっても、受圧面積の確保によって、そのシール機能の向上を図ることができるという効果がある。
本発明の第1実施の形態における液封入式防振装置の断面図である。 防振基体の下面図である。 (a)は、ダイヤフラムの上面図であり、(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線におけるダイヤフラムの断面図である。 (a)は、仕切り部材の上面図であり、(b)は、図4(a)のIVb−IVb線における仕切り部材の断面図である。 (a)は、図4(a)の矢印Va方向視における仕切り部材の側面図であり、(b)は、図4(b)に示す仕切り部材の一部を部分的に拡大した部分拡大断面図である。 図1の部分VIを拡大して示した液封入式防振装置の部分拡大断面図である。 第2実施の形態における液封入式防振装置の断面図である。 図7の部分VIIIを拡大して示した液封入式防振装置の部分拡大断面図である。 第3実施の形態における液封入式防振装置の断面図である。 図9の部分Xを拡大して示した液封入式防振装置の部分拡大断面図である。 第4実施の形態における液封入式防振装置の断面図である。 (a)は、ダイヤフラムの上面図であり、(b)は、図12(a)のXIIb−XIIb線におけるダイヤフラムの断面図である。 (a)は、図12(a)の矢印XIII方向視におけるダイヤフラムの側面図であり、(b)は、図12(a)に示すダイヤフラムの一部を部分的に拡大した部分拡大断面図である。 (a)は、仕切り部材の上面図であり、(b)は、図14(a)のIVXb−IVXb線における仕切り部材の断面図である。 図11の部分XVを拡大して示した液封入式防振装置の部分拡大断面図である。 (a)及び(b)は、変形例における仕切り部材とダイヤフラムの部分拡大断面図である。 変形例における液封入式防振装置の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における液封入式防振装置100の断面図である。なお、請求項に記載した縦断面形状とは、軸心Oを含む平面により切断された断面形状を意味し、例えば、図1が例示される。
この液封入式防振装置100は、自動車のエンジンを支持固定しつつ、そのエンジン振動を車体フレームへ伝達させないようにするための防振装置であり、図1に示すように、エンジン側または車体側の一方に取り付けられる第1取付け金具1と、エンジン側または車体側の他方に取り付けられると共に筒状に形成される第2取付け金具2と、これら両金具1,2を連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体3とを主に備えて構成されている。
第1取付け金具1は、アルミニウム合金から下窄まりの略円柱状に形成され、第2取付け金具2と同軸に配置される。第1取付け金具1の上端面(図1上側面)には、めねじ部1aが下方(図1下方)へ向けて凹設されると共に、複数の位置決め突起1bが突出されている。
第2取付け金具2は、鉄鋼材料から上下端(図1上側及び下側)が開口し軸心Oを有する筒状に形成されている。なお、第2取付け金具2は、段差を有して形成されており、その段差の上側(図1上側)が大径筒部2aとされ、段差の下側(図1下側)が小径筒部2bとされている。
防振基体3は、ゴム状弾性体から軸心O回りに対称な断面略円錐台形状に形成されると共に、ダイヤフラム5側から第1取付け金具1側へ向けて凹設された内側面を有し、第1取付け金具1の下端側(図1下側)と第2取付け金具2の上端側(図1上側)内周部との間に加硫接着されている。
防振基体3の下端部(図1下側)には、第2取付け金具2の内周面を覆うゴム膜3aが連設されており、このゴム膜3aには、後述する仕切り部材7の取付金具71とダイヤフラム5の取付金具52の外周端がそれぞれ密着されている。
また、防振基体3の内側面における周縁部には、複数の突部3bが突設される。ここで、図2を参照して、防振基体3の突部3bの詳細構成について説明する。図2は、防振基体3の下面図である。なお、図2は、加硫成形により第1取付け金具1及び第2取付け金具2を防振基体3で連結した加硫成形品であって、仕切り部材7及びダイヤフラム5を装着する前(即ち、第2取付け金具2に絞り加工を施す前)の状態における加硫成形品の下面図に対応する。
図2に示すように、突部3bは、周方向等間隔に複数(本実施の形態では4個)が配設され、ゴム膜3aよりも径方向内方へ張り出しつつ下方(図2紙面手前側)向けて突設され、防振基体3の内側面の周縁部に複数の段部を形成する。即ち、防振基体3は、この段部(突部3b)によって、仕切り部材7の取付金具71(当接板部71a)の上面を受け止める(図1及び図6参照)。
図1に戻って説明する。ダイヤフラム5は、第2取付け金具2の下端開口側(図1下側)に取り付けられ、防振基体3との間に液封入室6を形成する。ここで、図3を参照して、ダイヤフラム5の詳細構成について説明する。図3(a)は、ダイヤフラム5の上面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線におけるダイヤフラム5の断面図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、ダイヤフラム5は、ゴム状弾性体から部分球状を有するゴム膜状に形成される弾性膜部51と、その弾性膜部51の外周側周縁部が下面側に加硫接着されると共に金属材料から上面視円環状に形成される取付金具52とを備え、軸心Oに対称な形状に形成される。なお、弾性膜部51には、取付金具51の内周面および上面を覆うゴム膜51aが連設される。
図1に戻って説明する。ダイヤフラム5は、取付金具52の外周側周縁部がゴム膜3aに密着することで、第2取付け金具2(小径筒部2b)の下端開口側(図1下側)に同心に取着(内嵌)され、これにより、ダイヤフラム5の上面側と防振基体3の内側面との間に、液封入室6が形成される。
この液封入室6には、エチレングリコールなどの不凍性の液体(図示せず)が封入されている。また、液封入室6は、図1に示すように、後述する仕切り部材7(取付金具71及び弾性仕切り膜72)によって、防振基体3側(図1上側)の第1液室6Aと、ダイヤフラム5側(図1下側)の第2液室6Bとの2室に仕切られる。
仕切り部材7は、液封入室6を第1液室6Aと第2液室6Bとに仕切る部材であり、金属材料から略筒状に形成される取付金具71と、ゴム状弾性体から略円板状に形成される弾性仕切り膜72とを備える。ここで、図4及び図5を参照して、仕切り部材7の詳細構成について説明する。
図4(a)は、仕切り部材7の上面図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb−IVb線における仕切り部材7の断面図である。また、図5(a)は、図4(a)の矢印Va方向視における仕切り部材7の側面図であり、図5(b)は、図4(b)に示す仕切り部材7の一部を部分的に拡大した部分拡大断面図である。
図4及び図5に示すように、取付金具71は、上面視円環状の当接板部71aと、その当接板部71aに一体に形成されると共に当接板部71aの下面側(図1下側)における内周側縁部から軸心Oに沿って延設される筒状の筒部71bとを備え、板状の金属材料にプレス加工を施すことで軸心Oに対称な形状に形成される。
弾性仕切り膜72は、筒部71bの高さ方向(図4(b)上下方向)の略中央部において、その筒部71bの内周面に外周部の全周が加硫接着される。これにより、仕切り部材7は、弾性仕切り膜72が第1液室6A及び第2液室6Bを区画する位置に配置され(図1参照)、比較的小さな振幅が入力される場合には、弾性仕切り膜72が往復動変位することで、液封入室6(第1液室6A及び第2液室6B)間の液圧変動(液圧差)を緩和して、動ばね特性を低減させる。
弾性仕切り膜72の外周部には、筒部71bの内周面および外周面を覆うゴム膜72aが連設され、そのゴム膜72aには、ゴム突起部73と、縦壁74とが一体に形成される。ゴム突起部73は、筒部71bの延設方向先端面(図5(b)下側面)から下方(図5(b)下側)へ向けて突設され、筒部71bの延設方向先端面において周方向に連続する突条として形成される。
ゴム突起部73は、後述するように、筒部71bとダイヤフラム5の取付金具52との間で挟圧され、これにより、仕切り部材7とダイヤフラム5との間をシール状態として、後述するオリフィス20を形成する(図1及び図6参照)。
なお、ゴム突起部73の縦断面形状は、図5(b)に示すように、軸心Oに直交する方向(図5(b)左右方向)の寸法である幅寸法wが、筒部71bの板厚tよりも大きな寸法に設定される共に、筒部71bの延設方向先端面からゴム突起部73の突設先端までの軸心O方向(図5(b)上下方向)の寸法である高さ寸法hが、幅寸法wよりも大きな寸法に設定される。
また、ゴム突起部73は、縦断面形状において、筒部71bの板厚t方向(図5(b)左右方向)中央部に位置する。ゴム突起部73の基部(筒部71b側)には、筒部71bの内周面および外周面を覆うゴム膜72aが両側に接続されている。これら両側のゴム膜72aにより、ゴム突起部73が押圧される際の剛性が確保され、シール状態の形成が確実化される。
縦壁74は、図5(a)に示すように、所定の幅寸法(図5(a)左右方向寸法)を有すると共に、その幅寸法を維持しつつ、図4(b)に示すように、筒部71bの外周面から当接板部71aと同径となる位置まで径方向外方へ張り出して形成される。これにより、仕切り部材7が第2取付け金具2に内嵌されると、縦壁74の外周面が第2取付け金具2(ゴム膜3a)の内周面に密着され、後述するオリフィス20(図1及び図6参照)が周方向に分断される。
なお、縦壁75の下面(図4(b)及び図5(a)下側面)には、縦壁突起部74aが突設される。縦壁突起部74aは、ゴム突起部73に連設されると共にそのゴム突起部73と同一の断面形状を有する突条として形成され、組立状態では(図1参照)、ダイヤフラム5の取付金具52の上面に密着することで、縦壁74と共にオリフィス20を周方向に分断する。
仕切り部材7は、図4(a)及び図5(a)に示すように、当接板部71a及び筒部71bを部分的に切り欠いて形成される第1連通口75Aと、筒部71bの下端側を部分的に切り欠いて形成される第2連通口75Bとを備え、これら両連通口75A,75Bが縦壁74を挟んで位置する。これにより、縦壁74により周方向に分断されたオリフィス20の一端側が第1連通口75Aを介して第1液室6Aに連通される一方、他端側が第2連通口75Bを介して第2液室6Bに連通される。
図1に戻って説明する。仕切り部材7は、当接板部71aの外周側周縁部がゴム膜3aに密着することで、第2取付け金具2(小径筒部2bの上端側)に同心に取着(内嵌)され、これにより、液封入室6が、第1液室6Aと第2液室6Bとに仕切られる。
また、筒部71bの延設方向先端面から突設されるゴム突起部73が、ダイヤフラム5の取付金具52(ゴム膜51a)に密着されることで、仕切り部材7とダイヤラム5との間がシール状態とされ、これにより、仕切り部材7の取付金具71(当接板部71a及び筒部71b)及びダイヤフラム5の取付金具52と第2取付け金具2の内周面(ゴム膜3a)との間に、第1液室6Aと第2液室6Bとを連通させるオリフィス流路であるオリフィス20が形成される。
次いで、液封入式防振装置100の組立方法について、図1及び図6を参照して説明する。図6は、図1の部分VIを拡大して示した液封入式防振装置100の部分拡大断面図である。
図1及び図6に示すように、液封入式防振装置100の組み立ては、まず、第2取付け金具2の下端開口側(図1及び図6下側)から仕切り部材7とダイヤフラム5とを順に嵌め込み、次いで、第2取付け金具2の小径筒部2b全体を径方向(図1及び図6左右方向)に縮径加工(絞り加工)することにより行われる。
なお、この絞り加工は、複数の移動可能なダイス刃を有する絞りダイスを用いて行われ、具体的には、第2取付け金具2の小径筒部2bの外周面全周を取り囲むように前記複数のダイス刃を配置すると共に、そのダイス刃を中心に向かって移動させることにより、小径筒部2bを径方向へ均等に縮径する。第2取付け金具2の縮径量は、下端開口側(図1及び図6下側)ほど大きくされ、特に、開口側端部は径方向内方に折り返される。
その結果、仕切り部材7(取付金具71の当接板部71a)は、防振基体3に設けられた突部3bとダイヤフラム5の取付金具52とによって、軸心0方向(図1上下方向)に挟持固定される。これにより、取付金具71の筒部71bの延設方向先端面から突設されるゴム突起部73が、筒部71bの延設方向先端面とダイヤフラム5の取付金具52の上面(ゴム膜52a)との間で挟圧され、シール状態が形成される。
このように、液封入式防振装置100によれば、仕切り部材7の取付金具71は、当接板部71aと筒部71bとを一体に形成されるので、従来品のように、オリフィス20を形成するための部品として仕切り部材7が2部品(2種類の金属製の金具)を備える必要がない。よって、部品点数を削減して、部品管理や組立コストを抑制できる。
また、このように、当接板部71aと筒部71bとを一体に形成しても、仕切り部材7は、単純な形状(即ち、筒部71bの軸方向一端から径方向外方へフランジ状に当接板部71aが張り出し形成される形状)であるので、金属板からプレス加工により容易に製造することができる。よって、その製造コストを削減できる。
この場合、仕切り部材7には、取付金具71の筒部71bの延設方向先端面(図1及び図6下側面)にゴム突起部73が突設されると共に、防振基体3の複数の突部3bに取付金具71の当接板部71aが当接することで、その変位が規制される。よって、第2取付け金具2に絞り加工が施され、開口側が縮径されることで、防振基体3の複数の突部3bと第2取付け金具2の開口側との間で、仕切り部材7とダイヤフラム5とを上下方向(軸心O方向、図1及び図6上下方向)に押し付け合わせて、筒部71bの延設方向先端面とダイヤフラム5の取付金具52の上面との間でゴム突起部73を軸心O方向に狭圧させることができる。
よって、各部品の寸法公差や組み付け公差に起因して(例えば、第2取付け金具2の真円度、防振基体3の膜部3aや突部3bの収縮度、当接板部71aの真円度や径寸法、筒部71bの真円度や径寸法、当接板部71a2対する筒部71bの傾き、取付金具52の径寸法などの公差、或いは、絞り加工の絞り率の公差など)、仕切り部材7とダイヤフラム5との上下方向(軸心O方向、図1及び図6上下方向)の相対位置にばらつきが発生した場合でも、ゴム突起部73によって仕切り部材7とダイヤフラム5との間のシール機能を発揮させ、オリフィス20を確実に形成することができる。同様に、仕切り部材7又はダイヤフラム5が軸心Oに対して傾いて組み付けられた場合であっても、ゴム突起部73が追従変形して、シール機能を確実に発揮させられる。その結果、各部品の寸法や組み付け位置の精度管理を簡易とすることができる。
なお、本実施の形態では、ゴム突起部73が筒部71bの延設方向先端面に突設されるので、仕切り部材7又はダイヤフラム5が傾いて組み付けられた場合でも、ゴム突起部73を、比較的広い面である取付板部52の板面(上面)を利用して確実に挟圧させることができる。
ここで、ゴム突起部73は、筒部71bの延設方向先端面からの高さ寸法hが、幅寸法wよりも大きな寸法に設定されるので(図5(b)参照)、ゴム突起部73の高さ方向(軸心O方向、図1及び図6上下方向)の変形性を確保して、仕切り部材7とダイヤフラム5との上下方向の相対位置のばらつきを吸収することができる。また、仕切り部材7又はダイヤフラム5が傾いて組み付けられた場合に、ゴム突起部73を追従変形させ易くして、ゴム突起部73が取付金具52の上面(ゴム膜51a)に密着した状態をより確実に形成することができる。その結果、シール機能を確保できる。
また、この場合、ゴム突起部73は、その幅寸法wが、筒部71bの板厚tよりも大きな寸法に設定されるので(図5(b)参照)、ゴム突起部73が追従変形(倒れ方向へ変形)する場合には、筒部71bの板厚t(即ち、筒部71bの延設方向先端面および両側の側面)を最大限利用して、受圧面積を確保できる。よって、上記のように高さ寸法hが比較的大きくされたゴム突起部73が追従変形(倒れ方向へ変形)される場合でもあっても、受圧面積の確保によって、そのシール機能の向上を図ることができる。
次いで、図7及び図8を参照して、第2実施の形態における液封入式防振装置200について説明する。第1実施の形態では、筒部71bが軸心O方向に沿ってストレート形状の筒状に形成される場合を説明したが、第2実施の形態における筒部271bは、軸心O方向に沿って段差を有する筒状に形成される。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7は、第2実施の形態における液封入式防振装置200の断面図であり、図8は、図7の部分VIIIを拡大して示した液封入式防振装置200の部分拡大断面図である。
図7及び図8に示すように、第2実施の形態における仕切り部材207は、略筒状の取付金具271と、その取付金具271の内周側に外周部が全周にわたって加硫接着される弾性仕切り膜272とを備える。
取付金具271は、上面視円環状の当接板部271aと、その当接板部71aに一体に形成されると共に当接板部271aの下面側(図1下側)における内周側縁部から軸心Oに沿って延設される筒状の大径筒部271bと、その大径筒部271bよりも小径の筒状に形成される小径筒部271cと、その小径筒部271cの上端側を大径筒部271bの下端側に連結する連結段部271dとを備え、板状の金属材料にプレス加工を施すことで軸心Oに対称な形状に形成される。なお、取付金具271の板厚は、第1実施の形態における取付金具71の板厚tと同等である。
弾性仕切り膜272は、第1実施の形態の場合と同様に、弾性仕切り膜として機能する部位であり、大径筒部271b及び小径筒部271cの内周面であって、それらにより形成される段差(即ち、連結段部271d)を含む領域に外周部が加硫接着される。よって、膜厚寸法(図7及び図8上下方向寸法)が同一であっても、連結段部271dの分、弾性仕切り膜72の外周部における接着面積を増加させ、接着界面に発生する応力を小さくできる。よって、接着界面における剥がれを抑制することができる。
次いで、図9及び図10を参照して、第3実施の形態における液封入式防振装置300について説明する。第1実施の形態では、弾性仕切り膜72の外周部が筒部71bの内周面のみに加硫接着される場合を説明したが、第3実施の形態における弾性仕切り膜372は、当接板部71aの上面および筒部71bの内周面の2面にわたって外周部が加硫接着されている。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9は、第3実施の形態における液封入式防振装置300の断面図であり、図10は、図9の部分Xを拡大して示した液封入式防振装置300の部分拡大断面図である。
図9及び図10に示すように、第3実施の形態における仕切り部材307は、弾性仕切り膜372の外周部が、筒部71bの内周面と当接板部71aの上面との2面にわたって(即ち、筒部71bと当接板部71aの角部を含む領域に)加硫接着される。
よって、弾性仕切り膜372の剛性が高くなることを抑制しつつ(即ち、弾性仕切り膜372の変形の規制には、筒部71bの内周面による規制が支配的となり、当接板部71aの上面の寄与は小さい)、弾性仕切り膜372の外周部における接着面積を増加させ、接着界面に発生する応力を小さくできる。よって、接着界面における剥がれを抑制することができる。
次いで、図11から図14を参照して、第4実施の形態における液封入式防振装置400について説明する。第1実施の形態では、筒部71bが、仕切り部材7の取付金具71に設けられる場合を説明したが、第4実施の形態では、ダイヤフラム405の取付金具452に筒部452bが設けられる。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図11は、第4実施の形態における液封入式防振装置400の断面図である。図11に示すように、液封入式防振装置400は、防振基体3とダイヤフラム405との間に液封入室6が形成され、その液封入室6は、仕切り部材407によって、防振基体3側の第1液室6Aとダイヤフラム405側の第2液室6Bとの2室に仕切られる。また、仕切り部材407とダイヤフラム405との間がゴム突起部73によりシール状態とされることで、オリフィス20が形成される。
ダイヤフラム405は、ゴム状弾性体から部分球状を有するゴム膜状に形成される弾性膜部51と、その弾性膜部51の外周側周縁部が加硫接着されると共に金属材料から略筒状に形成される取付金具452とを備え、軸心Oに対称な形状に形成される。ここで、図12及び図13を参照して、ダイヤフラム405の詳細構成について説明する。
図12(a)は、ダイヤフラム405の上面図であり、図12(b)は、図12(a)のXIIb−XIIb線におけるダイヤフラム405の断面図である。また、図13(a)は、図12(a)の矢印XIII方向視におけるダイヤフラム405の側面図であり、図13(b)は、図12(a)に示すダイヤフラム405の一部を部分的に拡大した部分拡大断面図である。
図12及び図13に示すように、取付金具452は、上面視円環状の取付板部452aと、その取付板部452aに一体に形成されると共に取付板部452aの上面側(図12(b)及び図13(b)上側)から軸心Oに沿って延設される筒状の筒部452bとを備え、板状の金属材料にプレス加工を施すことで軸心Oに対称な形状に形成される。
弾性膜部51の外周部には、筒部452bの内周面および外周面を覆うゴム膜451aが連設され、そのゴム膜451aには、ゴム突起部453と、縦壁454とが一体に形成される。ゴム突起部453は、筒部452bの延設方向先端面(図12(b)上側面)から上方(図12(b)上側)へ向けて突設され、筒部452bの延設方向先端面において周方向に連続する突条として形成される。
ゴム突起部453は、後述するように、仕切り部材407の取り付け金具471(当接板部471a)と筒部452bとの間で挟圧され、これにより、仕切り部材407とダイヤフラム405との間をシール状態として、オリフィス20を形成する(図11及び図15参照)。
なお、ゴム突起部453の縦断面形状における各寸法(幅寸法w、高さ寸法h)は、第1実施の形態におけるゴム突起73と、筒部452bの寸法(板厚t)は、第1実施の形態における筒部71bと、それぞれ同一であるので、その説明は省略する。また、ゴム突起部453は、縦断面形状において、筒部452bの板厚t方向(図12(b)左右方向)中央部に位置する。
また、ゴム突起部453の基部(筒部452b側)には、第1実施の形態の場合と同様に、筒部452bの内周面および外周面を覆うゴム膜451aが両側に接続されている。これら両側のゴム膜451aにより、ゴム突起部453が押圧される際の剛性が確保され、シール状態の形成が確実化される。
縦壁454は、所定の幅寸法(図13(a)左右方向寸法)を有すると共に、その幅寸法を維持しつつ、図12(a)及び図12(b)に示すように、筒部452bの外周面から取付板部452aと同径となる位置まで径方向外方へ張り出して形成される。これにより、ダイヤフラム405が第2取付け金具2に内嵌されると、縦壁454の外周面が第2取付け金具2(ゴム膜3a)の内周面に密着され、オリフィス20(図11及び図15参照)が周方向に分断される。
なお、縦壁454の上面(図12(b)及び図13(a)上側面)には、縦壁突起部454aが突設される。縦壁突起部454aは、ゴム突起部453に連設されると共にそのゴム突起部453と同一の断面形状を有する突条として形成され、組立状態では(図11参照)、仕切り部材407の取り付け金具471(当接板部471a)の下面に密着することで、縦壁454と共にオリフィス20を周方向に分断する。
ダイヤフラム405は、図12(a)及び図13(a)に示すように、筒部452bの上端側を部分的に切り欠いて形成される第2連通口455Bを備える。組立状態では(図11参照)、後述する仕切り部材407に形成される第1連通口475Aとダイヤフラム405に形成される第2連通口455Bとが縦壁454を挟んで位置する。これにより、縦壁454により周方向に分断されたオリフィス20の一端側が第1連通口475Aを介して第1液室6Aに連通される一方、他端側が第2連通口455Bを介して第2液室6Bに連通される。
図11に戻って説明する。ダイヤフラム405は、第1実施の形態における場合と同様に、取付金具452(取付板部452a)の外周側周縁部がゴム膜3aに密着することで、第2取付け金具2(小径筒部2b)の下端開口側(図11下側)に同心に取着(内嵌)される。
仕切り部材407は、ダイヤフラム405により形成された液封入室6を第1液室6Aと第2液室6Bとに仕切る部材であり、金属材料から略円板状に形成される取付金具471と、ゴム状弾性体から略円板状に形成される弾性仕切り膜472とを備える。ここで、図14を参照して、仕切り部材407の詳細構成について説明する。
図14(a)は、仕切り部材407の上面図であり、図14(b)は、図14(a)のIVXb−IVXb線における仕切り部材407の断面図である。図14に示すように、取付金具471は、上面視円環状の当接板部471aと、その当接板部471aに一体に形成されると共に当接板部71aの下面側(図1下側)における内周側縁部から軸心Oに沿って延設される筒状の補助筒部471bとを備え、板状の金属材料にプレス加工を施すことで軸心Oに対称な形状に形成される。
弾性仕切り膜472は、その外周部が、補助筒部471b全体を内部に埋設させると共に当接板部471aの内周側縁部の一部も内部に埋設させた状態で、取付金具471に加硫接着される。よって、弾性仕切り膜472の剛性が高くなることを抑制しつつ(即ち、弾性仕切り膜472の変形の規制には、補助筒部471bの内周面による規制が支配的となり、補助筒部471bの延設方向先端面(図14(b)下側面)及び当接板部471aの上面の寄与は小さい)、弾性仕切り膜472の外周部における接着面積を増加させ、接着界面に発生する応力を小さくできる。よって、接着界面における剥がれを抑制することができる。
仕切り部材407は、図14に示すように、当接板部471aを部分的に切り欠いて形成される第1連通口475Aを備える。上述したように、組立状態では、オリフィス20の一端側が第1連通口475Aを介して第1液室6Aに連通される。
図1に戻って説明する。仕切り部材407は、第1実施の形態における場合と同様に、当接板部471aの外周側周縁部がゴム膜3aに密着することで、第2取付け金具2(小径筒部2bの上端側)に同心に取着(内嵌)される。
なお、仕切り部材407の取付金具471(当接板部471a)の下面(図11下側面)には、ダイヤフラム405の筒部452bの延設方向先端面から突設されるゴム突起部453が密着されることで、仕切り部材407とダイヤラム405との間がシール状態とされ、これにより、仕切り部材407の取付金具471(当接板部471a)及びダイヤフラム405の取付金具452(取付板部452a及び筒部452b)と第2取付け金具2の内周面(ゴム膜3a)との間に、オリフィス20が形成される。
次いで、液封入式防振装置400の組立方法について、図11及び図15を参照して説明する。図15は、図11の部分XVを拡大して示した液封入式防振装置400の部分拡大断面図である。
図1及び図15に示すように、液封入式防振装置400の組み立ては、まず、第2取付け金具2の下端開口側(図11及び図15下側)から仕切り部材407とダイヤフラム405とを順に嵌め込み、次いで、第2取付け金具2の小径筒部2b全体を径方向(図11及び図15左右方向)に縮径加工(絞り加工)することにより行われる。なお、この第2取付け金具2の絞り加工については、第1実施の形態における場合と同様であるので、その説明は省略する。
その結果、仕切り部材407(取付金具471の当接板部471a)が防振基体3に設けられた突部3bに規制されることで、その仕切り部材407にダイヤフラム405(取付金具452の筒部452b)が軸心0方向(図11上下方向)に押し付けられる。これにより、筒部452bの延設方向先端面から突設されるゴム突起部73が、筒部452bの延設方向先端面と仕切り部材407の取付板部471aの下面との間で挟圧され、シール状態が形成される。よって、本実施の形態においても、第1実施の形態における場合と同様の効果を得ることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。また、各構成の大小関係は一例であり、他の関係を採用することは当然可能である。例えば、ゴム突起部73,453の幅寸法w及び高さ寸法と筒部71b,452b又は大径筒部271cとの関係は適宜変更することができる。
上記第1実施の形態から第3実施の形態では、ゴム突起部73が、ダイヤフラム5のゴム膜51aを介して取付金具52の上面に当接される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、ゴム膜51aを省略して、ゴム突起部73がゴム膜51aを介さずに取付金具52の上面に直接当接するように構成しても良い。
一方、上記第4実施の形態では、ゴム突起部453が、仕切り部材407の取付金具471(当接板部471a)の下面に直接当接される場合を説明したが、当接板部471aの下面を覆うゴム膜を設け、そのゴム膜を介して、ゴム突起部453が当接板部471aの下面に当接されるように構成しても良い。
上記第1実施の形態から第3実施の形態では、ダイヤフラム5のゴム膜51aの上面が平坦面として形成され、そのゴム膜51aの上面(平坦面)にゴム突起部73を当接させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、図16(a)及び図16(b)に示すように、ゴム膜51aの上面のゴム突起部73が当接される部位に窪み53や段部54を設けても良い。なお、図16(a)及び図16(b)は、変形例における仕切り部材とダイヤフラムの部分拡大断面図であり、図3(b)及び図4(b)に対応する。
これにより、ダイヤフラム5や仕切り部材7等の軸ずれや傾きが発生した場合でも、ゴム膜51aに凹設した窪み53や段部54にゴム突起部73を受け入れる際に、窪み53や段部54の斜面によりゴム突起部73を案内して適正位置への位置決めを行うことができる。よって、ゴム突起部73を確実に両金具52,71間で挟圧(圧縮)させて、シール性の向上を図ることができる。
なお、段部54は、図16(b)に示すように、軸心O側(図16(b)左側)に傾斜を有するものに限られず、外周側(図16(b)右側)に傾斜を有するモノであっても良い。また、窪み53や段部54の形成は、第4実施の形態において当接板部471aの下面にゴム膜を設ける場合にも適用可能である。また、窪み53の縦断面形状における幅寸法(図16(a)左右方向寸法)は、上記各実施の形態で説明したゴム突起部73,453の幅寸法wよりも大きな寸法であることが好ましい。上記効果をより確実に得ることができるからである。
上記第4実施の形態では、仕切り部材407が弾性仕切り膜472を備える場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、弾性仕切り膜472を省略しても良い。例えば、図17に示す液封入式防振装置500のように、仕切り部材(当接板部および閉封部材)507を、金属製の板材から上面視円形の1枚の板状体として構成しても良い。この場合、仕切り部材507は、ゴム突起部453が当接する領域が平坦面とされていれば、全体が平坦面である必要はなく、例えば、図17に示すように、剛性を確保するために、中央部に凹部を凹設しても良い。なお、図17は、変形例における液封入式防振装置500の断面図である。
上記第2実施の形態では、仕切り部材207の取付金具271が1段の段差(即ち、小径筒部271b及び大径筒部271cによる段差)を備える場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2段以上の段差とすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、ゴム突起部73,253が、筒部71b,452b及び大径筒部271cの延設方向先端面に形成(突設)され、取付金具52又は当接板部471aの板面(上面または下面)に当接される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、ゴム突起部73,253を逆の配置としても良い。即ち、ゴム突起部73,253を、取付金具52又は当接板部471aの板面(上面または下面)に形成(突設)し、筒部71b,452b及び大径筒部271cの延設方向先端面に当接させても良い。
100,200,300,400,500 液封入式防振装置
1 第1取付け金具(第1取付け部材)
2 第2取付け金具(第2取付け部材)
3 防振基体
3b 突部
5、405 ダイヤフラム
51 弾性膜部
52 取付金具(取付板部)
452a 取付板部
6 液封入室
6A 第1液室
6B 第2液室
7,207,307,407,507 仕切り部材
71a,271a,471a 当接板部
72,272,372,472 弾性仕切り膜(閉封部)
71b,452b 筒部
271b 大径筒部(筒部の一部)
271c 小径筒部(筒部の一部)
271d 連結段部(筒部の一部、段部)
73,453 ゴム突起部
20 オリフィス
w ゴム突起部の幅寸法
h ゴム突起部の高さ寸法
t 筒部の板厚

Claims (4)

  1. 第1取付け部材と、筒状の第2取付け部材と、前記第2取付け部材および第1取付け部材を連結すると共にゴム状弾性体から形成される防振基体と、前記第2取付け部材の前記防振基体と対向する開口側に内嵌され前記防振基体との間に液封入室を形成するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムおよび防振基体の間となる位置で前記第2取付け部材に内嵌され前記液封入室を前記防振基体側の第1液室および前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り部材と、前記第1液室および第2液室を連通させるオリフィスと、を備える液封入式防振装置において、
    前記防振基体は、前記ダイヤフラムに対向する内側面の周縁部に設けられた複数の突部を備え、
    前記仕切り部材は、前記防振基体の複数の突部に当接される円環板状の当接板部と、前記当接板部の中央開口を閉封する閉封部と、を備え、
    前記ダイヤフラムは、ゴム状弾性体から膜状に形成される弾性膜部と、前記弾性膜部の周縁が連結され前記第2取付け部材に内嵌される円環板状の取付板部と、を備えると共に、
    前記仕切り部材またはダイヤフラムの一方は、
    前記仕切り部材の当接板部または前記ダイヤフラムの取付板部の一方に一体に形成され前記仕切り部材の当接板部または前記ダイヤフラムの取付板部の他方へ向けて軸方向へ延設されると共に前記第2取付け部材の内周面との間に前記オリフィスを形成する筒状の筒部と、
    前記筒部の延設方向先端面から突設されると共にゴム状弾性体から周方向に連続する突条状に形成されるゴム突起部と、を備え、
    前記防振基体の複数の突部に前記仕切り部材の当接板部を当接させ、前記第2取付け部材の少なくとも前記開口側を絞り加工により縮径することで、前記取付板部または当接板部と前記筒部の延設方向先端面との間で前記ゴム突起部が狭圧されることを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記筒部は、小径筒部と、前記小径筒部よりも大径に形成される大径筒部と、前記小径筒部および大径筒部を接続する段部と、を備えると共に、前記仕切り部材の当接板部に前記小径筒部または大径筒部が一体に形成され、
    前記仕切り部材の閉封部は、ゴム状弾性体から膜状に形成されると共に、前記筒部の内周面であって前記段部を含む領域に加硫接着されることを特徴とする請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記筒部は、前記仕切り部材の当接板部に一体に形成され、
    前記仕切り部材の閉封部は、ゴム状弾性体から膜状に形成されると共に、前記筒部の内周面と前記当接板部とが接続される角部を含む領域に加硫接着されることを特徴とする請求項1記載の液封入式防振装置。
  4. 前記ゴム突起部は、縦断面形状における幅寸法が前記筒部の板厚よりも大きな寸法に設定される共に、前記筒部の延設方向先端面からの縦断面形状における高さ寸法が前記幅寸法よりも大きな寸法に設定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液封入式防振装置。
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