JP2012187950A - 配光制御システム - Google Patents

配光制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2012187950A
JP2012187950A JP2011051107A JP2011051107A JP2012187950A JP 2012187950 A JP2012187950 A JP 2012187950A JP 2011051107 A JP2011051107 A JP 2011051107A JP 2011051107 A JP2011051107 A JP 2011051107A JP 2012187950 A JP2012187950 A JP 2012187950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
value
light distribution
distance
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011051107A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5687097B2 (ja
Inventor
Yasuo Itatsu
康雄 板津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2011051107A priority Critical patent/JP5687097B2/ja
Publication of JP2012187950A publication Critical patent/JP2012187950A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5687097B2 publication Critical patent/JP5687097B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Abstract

【課題】より簡素な構成によって自車の前照灯による配光状態を制御する。
【解決手段】配光制御システムは、画像処理により対象車両の位置を示す角度θR、θLと俯角θDを求め(S13)、それに基づいて自車両の前照灯による照射範囲を規定する角度α1、α2、β1、β2を算出し(S14)、これに基づいて配光信号を出力する(S15)。α1は、俯角θDに基づいて対象車両と自車両との距離を求め、この距離で所定の係数を除算した値を角度θRから除算し、これに補正値を減算して定められる。α2は、距離で所定の係数を除算した値を角度θRへ加算し、これに補正値を加算して定められる。β1は、距離の値で所定の係数を除算した値を角度θLへ加算し、これに補正値を減算して定められる。β2は、距離の値で所定の係数を除算した値を角度θLから減算し、これに補正値を減算して定められる。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用灯具の配光状態を制御するための技術に関する。
車両用灯具として、前方の車両の状態に応じて自車の前照灯の走行灯(ドライビングビーム)の点灯を制御するもの(ADB: Adaptive Driving Beam)が知られている。かかる車両用灯具は、前方に車両が存在する場合に、例えばその車両の部分だけ照明がカットされるように自車の前照灯の配光状態を制御する。このような車両用灯具の先行例は、例えば特開平7−108873号公報(特許文献1)に開示されている。
上記のような先行例の車両用灯具は、自車の前方の所定位置(例えばフロントウィンドウ中央上部)にカメラを設置し、そのカメラによって撮像された対象車両(先行車または対向車)の車体、もしくは尾灯や前照灯の位置を画像処理によって検出する。そして、検出された先行車や対向車の部分に自車の走行灯による光が照射されないように配光制御が行われる。
ところで、先行例の車両用灯具においては、カメラによる撮像画像に基づいて検出される対象車両の位置に応じて、自車の前照灯による照射範囲を求める必要があり、そのためには対象車両と自車との距離を検出する必要がある。したがって、自車にはレーダーやステレオカメラなどの距離計測手段が備わっている必要がある。しかしながら、レーダー等の距離計測手段を備えた場合には、前照灯による照射範囲をより精密に演算できるものの、システムとして構成が複雑になり、コスト増を招くという不都合がある。
特開平7−108873号公報
本発明に係る具体的態様は、より簡素な構成によって自車の前照灯による配光状態を制御し得る技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の配光制御システムは、車両用灯具による配光状態を制御するための配光制御システムであって、(a)自車両の前方に存在する対象車両を撮像するための撮像装置と、(b)前記撮像装置から出力される画像に基づいて前記対象車両の左右の各外縁を検出する画像処理装置と、(c)前記画像処理装置による検出結果に基づいて前記配光状態を制御するための配光信号を出力する配光制御装置を備える。前記配光制御装置は、(d)前記画像処理装置から得られる前記検出結果に基づいて、前記自車両を基準とした前記対象車両の各外縁の位置を示す角度θL、θRと、前記対象車両の俯角θDを求める車両角度検出部と、(e)前記角度θL、θR、θDの検出結果に基づいて、前記自車両の右側前照灯及び左側前照灯の各々による照射範囲を規定する角度α1、α2、β1、β2を算出する照射範囲算出部と、(f)前記角度α1、α2、β1、β2の算出結果に基づいて前記配光状態を制御するための配光信号を出力する配光信号出力部を有する。そして、前記照射範囲算出部は、(g)前記俯角θDに基づいて前記対象車両と前記自車両との距離dを求め、(h)前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θRから減算することにより前記右側前照灯と前記対象車両の右側の外縁とのなす角度θRRを求め、これに第1の補正値を加算することによって前記角度α1を定め、(i)前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θRへ加算することにより前記左側前照灯と前記対象車両の右側の外縁とのなす角度θLRを求め、これに第2の補正値を加算することによって前記角度α2を定め、(j)前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θLへ加算することにより前記右側前照灯と前記対象車両の左側の外縁とのなす角度θRLを求め、これに第3の補正値を減算することによって前記角度β1を定め、(k)前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θLから減算することにより前記左側前照灯と前記対象車両の左側の外縁とのなす角度θLLを求め、これに第4の補正値を減算することによって前記角度β2を定める。
上記システムにおいては、画像処理装置から得られる検出結果に基づいて、対象車両の各外縁(例えば、前照灯または尾灯の端部など)の位置と対象車両の俯角を求め、これらの位置と自車両の右側前照灯および左側前照灯のそれぞれとの位置関係を求める。これらの位置関係は幾何学的な手法により簡単な演算で求めることができる。そして、自車両の各前照灯と対象車両の右側の外縁とのなす角度には補正値を加え、自車両の各前照灯と対象車両の左側の外縁とのなす角度には補正値を減ずることにより、対象車両の室内等に光が照射されないような適切な光の照射範囲を簡単に設定することができる。このように光の照射範囲を簡単な演算で求めているため高性能で高価な演算装置は不要であり、また、自車両と対象車両の間の距離を計測する手段も不要である。すなわち、より簡素な構成によって自車の前照灯による配光状態を制御し得る配光制御システムを実現できる。
上記の配光制御システムにおいて、前記第1の補正値は、前記角度θRRに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められ、前記第2の補正値は、前記角度θLRに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められ、前記第3の補正値は、前記角度θRLに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められ、前記第4の補正値は、前記角度θLLに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められることが好ましい。
それにより、自車両と対象車両との相対的な位置関係に連動して可変する補正値が得られるので、光の照射範囲をより的確に定めることができる。
上記の配光制御システムにおいて、前記距離dは、前記撮像装置と前記対象車両の外縁の位置との高さの差として予め設定した値pを前記俯角θDで除算した値に所定の係数を乗算して定められることが好ましい。
それにより、簡単な演算で距離dを求めることができる。
一実施形態の車両用灯具の配光制御システムの構成を示すブロック図である。 対象車両のランプの俯角θに基づいて対象車両と自車両の距離を概算する方法について説明するための図である。 距離dと俯角θとの関係を数値にして表した図である。 対象車両のランプの水平角θ、θに基づいて、自車両の左右のランプの配光角度を概算する方法について説明するための図である。 距離dと、j、j/d、水平角θ、θRR、θLRの関係を数値にして表した図である。 対象車両への幻惑をより確実に避けるために自車両の左右のランプの配光角度を補正する方法について説明するための図である。 配光制御システムの動作手順を示すフローチャートである。 図6のθLR、θRRとθAD及び距離dの関係を数値にして表した図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の車両用灯具の配光制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示す配光制御システム1は、車両用灯具2による配光状態を制御するための信号(以下「配光信号」という)を生成し、出力するものであり、カメラ(撮像装置)11、画像処理装置12、配光制御装置13を含んで構成されている。
カメラ11は、自車両の前方を撮像するためのものであり、車両の所定位置、例えばフロントウィンドウの中央上部に取り付けられる。このカメラ11により自車両の前方に存在する対象車両(先行車または対向車)が撮像され、その画像データがカメラ11から画像処理装置12へ出力される。
画像処理装置12は、カメラ11から入力される画像データに対して所定の画像処理を実行する。例えば、画像処理装置12は、画像データを2値化し、輪郭検出する等の画像処理を実行することによって、対象車両のランプ(前照灯あるいは尾灯)の位置を検出する。
配光制御装置13は、画像処理装置12による画像処理結果を取得し、それに基づいて、車両用灯具2へ供給するための配光信号を生成するものであり、車両角度検出部21、照射範囲算出部22および配光信号出力部23を含んで構成されている。この配光制御装置13は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータシステムにおいて所定のプログラムを実行することによって実現される。
車両角度検出部21は、画像処理装置12からの画像処理結果に基づいて、自車両の進行方向を基準として対象車両のランプ(前照灯または尾灯)の両端位置の相対的な位置を角度により求める。具体的には、車両角度検出部21は、自車両から見た対象車両の右端ランプの水平角θおよび左端ランプの水平角θと、対象車両のランプの俯角θを求める。
照射範囲算出部22は、車両角度検出部21によって求められた角度θ、θ、θに基づいて、自車両の前照灯による照射範囲を定めるためのパラメータを算出する。パラメータの詳細については後述する。
配光信号出力部23は、照射範囲算出部22によって算出される上記のパラメータに基づいて、車両用灯具2による配光制御に用いるための配光信号を生成し、出力する。この配光信号を受けた車両用灯具2は、配光信号により定まる光の照射範囲を実現するように、内蔵するアクチュエータ等(図示省略)を動作させる。
本実施形態の配光制御システム1は上記構成を備えており、次にその動作を説明する。
まず図2を参照しながら、対象車両のランプの俯角θに基づいて対象車両と自車両の距離を概算する方法について説明する。図2では、自車両30と対象車両32の位置関係が模式的な側面図により示されている。図示のように、カメラ11によって撮像された画像に基づいて車両角度検出部21により、カメラ11の位置を基準とした対象車両のランプ33の俯角θが検出される。このとき、カメラ11と対象車両のランプ33の高さの差をpとする。ここでは平地での静止状態でpを定義する。このpは、対象車両33のランプ33が前照灯の場合と尾灯の場合で異なり、対象車両の車種によっても異なる。しかし、本実施形態ではこのpを一定値とみなすことにより距離dの概算を可能としている。ここでは、ランプ33が前照灯の場合についてp=0.6m、ランプ33が尾灯の場合についてp=0.4mとなる。なお、これらの数値は一例に過ぎず、カメラ11の高さ等を加味して適宜に変更可能である。
図2に示す位置関係を前提としたとき、対象車両32のランプ33の俯角θと距離d、高さの差pとの関係は以下のように表せる。
θ=arctan(p/d) ・・・(1)
上記の計算式より、距離dと俯角θとの関係を数値にして表すと図3のようになる。この図3に示す数値に基づき、改めて、俯角θを距離dと高さの差pの関数として表すと、以下のような簡素な式で表すことができる。
θ=57.3×p/d ・・・(2)
ここで「57.3」という係数については図3に示す数値例では特に距離dの値が5m以上の範囲で有効なものである。詳細には、距離dが3m、2m、1mの場合にはこの係数はそれぞれ56.5、55.6、51.6となる。しかし、対象車両と自車両との距離が3m以下という場合に比較して、5m以上の場合のほうが配光制御の必要性がより高いと考えられる。したがって、本実施形態では、距離dが5m以上の場合における配光制御の精度がより高まるように考慮し、上記の「57.3」という係数を用いる。なお、この係数の値はpの設定値により可変するものであり、「57.3」の値は一例に過ぎない。
上記の(2)式を変形すると、距離dは以下のように表せる。
d=57.3×p/θ ・・・(3)
したがって、画像処理により得られる俯角θの値を用いることにより、自車両と対象車両との距離dを(3)式に基づいて簡単に演算することができる。
上記の(3)式を用いる場合の距離の算出精度(誤差)については次のようになる。対象車両と自車両の関係において決まる実際の高さの差pと予め設定したpの値とは±0.1m程度の誤差を生じ得る。仮に、予め設定したpの値が0.4mであるとすると(3)式に基づいて算出される距離dと実際の距離との誤差は±25%程度となる。また、予め設定したpの値が0.6mであるとすると(3)式に基づいて算出される距離dと実際の距離との誤差は±17%程度となる。
次に図4および図5を参照しながら、対象車両のランプの水平角θ、θに基づいて、自車両の左右のランプの配光角度を概算する方法について説明する。図4(A)では自車両30のカメラ11、左右のランプ31L、31Rのそれぞれと対象車両32の右側ランプ34Rの位置関係が示され、図4(B)では自車両30のカメラ11、左右のランプ31L、31Rのそれぞれと対象車両32の左側ランプ34Lの位置関係が示されている。
カメラ11によって撮像された画像に基づいて車両角度検出部21により、カメラ11の位置を基準とした対象車両のランプ34の水平角θが検出される。このとき、図4(A)に示すカメラ11と対象車両の右側のランプ34の距離dと、j、j/d、水平角θ、θRR、θLRの関係を数値にして表すと図5のようになる。ここで、j=d・sin(θ)、k=d・cos(θ)、θRR=arctan{(j−0.546)/k}、θLR=arctan{(j+0.546)/k}であり、「0.546」の数値は自車両の左右のランプ31L、31Rの距離の半値であり、数値例の1つに過ぎず適宜に変更できる。なお、カメラ11が左右のランプ31L、31Rの中間に配置されていると仮定している。
この図5に示す数値に基づき、改めて、水平角θとj、dの関係を関数として表すと、以下のような簡素な式で表すことができる。
θ=57.5×j/d ・・・(4)
j=θ×d/57.5 ・・・(5)
k=57.14×j/θ ・・・(6)
このとき、自車両の右側のランプ31Rと対象車両の右側のランプ34Rの相対的な位置関係を示す水平角θRRは以下のように表せる。
θRR=(j−0.546)×57.14/k ・・・(7)
この(7)式に対して上記した(5)式、(6)式を代入すると以下のようになる。
θRR=θ−31.4/d・・・(8)
したがって、画像処理により得られる水平角θの値と上記した俯角θに基づいて算出される距離dの値を用いることにより、(8)式に基づいて水平角θRRを簡単に演算することができる。
同様に、自車両の左側ランプ31Lと対象車両の右側ランプ34Rとの相対的な位置関係を示すθLRは以下のように表せる。
θLR=(j+0.546)×57.14/k ・・・(9)
この(9)式に対して上記した(5)式、(6)式を代入すると以下のようになる。
θLR=θ+31.4/d・・・(10)
したがって、画像処理により得られる水平角θの値と上記した俯角θに基づいて算出される距離dの値を用いることにより、(10)式に基づいて水平角θRLを簡単に演算することができる。
同様に、自車両の右側ランプ31Rと対象車両の左側ランプ34Lとの相対的な位置関係を示すθRLは以下のように表せる。
θRL=(j+0.546)×57.14/k ・・・(11)
この(11)式に対して上記した(5)式、(6)式を代入すると以下のようになる。
θRL=θ+31.4/d・・・(12)
したがって、画像処理により得られる水平角θの値と上記した俯角θに基づいて算出される距離dの値を用いることにより、(12)式に基づいて水平角θLRを簡単に演算することができる。
同様に、自車両の左側ランプ31Lと対象車両の左側ランプ34Lとの相対的な位置関係を示すθLLは以下のように表せる。
θLL=(j−0.546)×57.14/k ・・・(13)
この(13)式に対して上記した(5)式、(6)式を代入すると以下のようになる。
θLL=θ+31.4/d・・・(14)
したがって、画像処理により得られる水平角θの値と上記した俯角θに基づいて算出される距離dの値を用いることにより、(14)式に基づいて水平角θLLを簡単に演算することができる。
次に図6を参照しながら、対象車両への幻惑をより確実に避けるために自車両の左右のランプの配光角度を補正する方法について説明する。図6では自車両30の左右のランプ31L、31Rのいずれかと対象車両32の右側ランプ34Rの位置関係が示されている。なお、対象車両32の左側ランプ34Lの位置関係については図6に示す図と対称であるためここでは省略する。
図6に示すように、対称車両32の右側ランプ34Rの位置から水平方向へ0.3m(30cm)外側へ光照射が行われるように配光角度を補正する場合を考える。なお、この「0.3m」という数値は一例であり、これに限定されない。このとき、水平角θLRまたはθRRに対して補正値として加算される角度θADは、以下の式で表すことができる。
θAD=(17.2/d)−(0.04×θRR/d)
=(17.2−0.04×θRR)/d ・・・(15)
θAD=(17.2/d)−(0.04×θLR/d)
=(17.2−0.04×θLR)/d ・・・(16)
これらの(15)式、(16)式は図8によりθLR又はθRRが0°のときのθADより距離と角度が反比例関係となっていることより容易に求められる。また、「0.04×θRR」、「0.04×θLR」の各部分は、θLR又はθRRが10°、20°のときと0°のときの差分値より直線近似して求めた式である。
同様に、水平角θRLまたはθLLに対して補正値として加算される角度θADは、以下の式で表すことができる。
θAD=(17.2−0.04×θRL)/d ・・・(17)
θAD=(17.2−0.04×θLL)/d ・・・(18)
したがって、これらの補正値を上記の(8)式、(10)式、(12)式、(14)式にそれぞれ加味すると、補正後の水平角はそれぞれ以下のように表せる。
α1=θ−31.4/d+(17.2−0.04×θRR)/d ・・・(19)
α2=θ+31.4/d+(17.2−0.04×θLR)/d ・・・(20)
β1=θ+31.4/d−(17.2−0.04×θRL)/d ・・・(21)
β2=θ−31.4/d−(17.2−0.04×θLL)/d ・・・(22)
なお、これらの計算式で求められる水平角の精度については実用上問題ない程度に小さいことが確かめられている。具体的には、角度の誤差が0.04°程度、対象車両のランプ34L、34Rから水平方向への距離で表した場合で1cm以下である。
以上のような原理によれば、対象車両を撮像した画像から求められる俯角θ、水平角θ、θを用いて簡単な加減乗除の演算を行うことで配光制御を実現できる。以下、図7に示すフローチャートに沿って配光制御システム1の動作手順を説明する。
カメラ11により自車両の前方に存在する対象車両が撮像されると(ステップS11)、カメラ11から出力される画像データに対して画像処理装置12が所定の画像処理を実行する(ステップS12)。
次に、車両角度検出部21は、画像処理装置12による画像処理結果に基づいて、上記した俯角θ、水平角θ、θを検出する(ステップS13)。
次に、照射範囲算出部22は、車両角度検出部21によって検出された俯角θ、水平角θ、θに基づいて、自車両の前照灯による光の照射範囲を設定するために必要な角度α1、α2、β1、β2のそれぞれを算出する(ステップS14)。
次に、配光信号出力部23は、照射範囲算出部22によって算出される上記の角度α1、α2、β1、β2に基づいて、車両用灯具2による配光制御に用いるための配光信号を生成し、出力する(ステップS15)。
以上のように本実施形態の配光制御システムでは、画像処理装置から得られる検出結果に基づいて、対象車両の各外縁(例えば、前照灯または尾灯の端部など)の位置と対象車両の俯角を求め、これらの位置と自車両の右側前照灯および左側前照灯のそれぞれとの位置関係を求める。これらの位置関係は幾何学的な手法により簡単な演算で求めることができる。そして、自車両の各前照灯と対象車両の右側の外縁とのなす角度には補正値を加え、自車両の各前照灯と対象車両の左側の外縁とのなす角度には補正値を減ずることにより、対象車両の室内等に光が照射されないような適切な光の照射範囲を簡単に設定することができる。このように光の照射範囲を簡単な演算で求めているため高性能で高価な演算装置は不要であり、また、自車両と対象車両の間の距離を計測する手段も不要である。すなわち、より簡素な構成によって自車の前照灯による配光状態を制御し得る配光制御システムを実現できる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態においてはカメラ、画像処理装置および配光制御装置を含んで配光制御システムが構成されていたが、自車両に予めカメラおよび画像処理装置が備わっている場合には、それらのカメラ等と配光制御装置と組み合わせて配光制御システムを構築してもよい。また、カメラと画像処理装置とは一体に構成されていてもよい。
1…配光制御システム
2…車両用灯具
11…カメラ(撮像装置)
12…画像処理装置
13…配光制御装置
21…車両角度検出部
22…照射範囲算出部
23…配光信号出力部

Claims (4)

  1. 車両用灯具による配光状態を制御するための配光制御システムであって、
    自車両の前方に存在する対象車両を撮像するための撮像装置と、
    前記撮像装置から出力される画像に基づいて前記対象車両の左右の各外縁を検出する画像処理装置と、
    前記画像処理装置による検出結果に基づいて前記配光状態を制御するための配光信号を出力する配光制御装置、
    を含み、
    前記配光制御装置は、
    前記画像処理装置から得られる前記検出結果に基づいて、前記自車両を基準とした前記対象車両の各外縁の位置を示す角度θL、θRと、前記対象車両の俯角θDを求める車両角度検出部と、
    前記角度θL、θR、θDの検出結果に基づいて、前記自車両の右側前照灯及び左側前照灯の各々による照射範囲を規定する角度α1、α2、β1、β2を算出する照射範囲算出部と、
    前記角度α1、α2、β1、β2の算出結果に基づいて前記配光状態を制御するための配光信号を出力する配光信号出力部、
    を有し、
    前記照射範囲算出部は、
    前記俯角θDに基づいて前記対象車両と前記自車両との距離dを求め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θRから減算することにより前記右側前照灯と前記対象車両の右側の外縁とのなす角度θRRを求め、これに第1の補正値を加算することによって前記角度α1を定め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θRへ加算することにより前記左側前照灯と前記対象車両の右側の外縁とのなす角度θLRを求め、これに第2の補正値を加算することによって前記角度α2を定め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θLへ加算することにより前記右側前照灯と前記対象車両の左側の外縁とのなす角度θRLを求め、これに第3の補正値を減算することによって前記角度β1を定め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θLから減算することにより前記左側前照灯と前記対象車両の左側の外縁とのなす角度θLLを求め、これに第4の補正値を減算することによって前記角度β2を定める、
    車両用灯具の配光制御システム。
  2. 前記第1の補正値は、前記角度θRRに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められ、
    前記第2の補正値は、前記角度θLRに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められ、
    前記第3の補正値は、前記角度θRLに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められ、
    前記第4の補正値は、前記角度θLLに所定の係数を乗算した値を所定値から減算し、その減算結果を前記距離dで除算して定められる、
    請求項1に記載の配光制御システム。
  3. 前記距離dは、前記撮像装置と前記対象車両の外縁の位置との高さの差として予め設定した値pを前記俯角θDで除算した値に所定の係数を乗算して定められる、
    請求項1又は2に記載の配光制御システム。
  4. 車両用灯具による配光状態を制御するための配光制御装置であって、
    自車両の前方に存在する対象車両の左右の各外縁を検出した結果が入力され、当該検出結果に基づいて、前記自車両を基準とした前記対象車両の各外縁の位置を示す角度θ1、θ2を求める車両角度検出部と、
    前記角度θ1、θ2の検出結果に基づいて、前記自車両の右側前照灯及び左側前照灯の各々による照射範囲を規定する角度α1、α2、β1、β2を算出する照射範囲算出部と、
    前記角度α1、α2、β1、β2の算出結果に基づいて前記配光状態を制御するための配光信号を出力する配光信号出力部、
    を備え、
    前記照射範囲算出部は、
    前記俯角θDに基づいて前記対象車両と前記自車両との距離dを求め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θRから除算することにより前記右側前照灯と前記対象車両の右側の外縁とのなす角度θRRを求め、これに第1の補正値を減算することによって前記角度α1を定め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θRへ加算することにより前記左側前照灯と前記対象車両の右側の外縁とのなす角度θLRを求め、これに第2の補正値を加算することによって前記角度α2を定め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θLへ加算することにより前記右側前照灯と前記対象車両の左側の外縁とのなす角度θRLを求め、これに第3の補正値を減算することによって前記角度β1を定め、
    前記距離dの値で所定の係数を除算した値を、前記角度θLから減算することにより前記左側前照灯と前記対象車両の左側の外縁とのなす角度θLLを求め、これに第4の補正値を減算することによって前記角度β2を定める、
    車両用灯具の配光制御装置。
JP2011051107A 2011-03-09 2011-03-09 配光制御システム Active JP5687097B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011051107A JP5687097B2 (ja) 2011-03-09 2011-03-09 配光制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011051107A JP5687097B2 (ja) 2011-03-09 2011-03-09 配光制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012187950A true JP2012187950A (ja) 2012-10-04
JP5687097B2 JP5687097B2 (ja) 2015-03-18

Family

ID=47081601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011051107A Active JP5687097B2 (ja) 2011-03-09 2011-03-09 配光制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5687097B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015182489A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 スタンレー電気株式会社 車両用灯具の配光制御装置、車両用前照灯システム
WO2016208408A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 株式会社デンソー 車両用の前照灯制御装置
KR101860194B1 (ko) * 2016-03-24 2018-05-21 유한회사 밸류스트릿 가변적 물체인식 프로세싱영역 처리 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5752552B2 (ja) * 2011-10-05 2015-07-22 スタンレー電気株式会社 車両用灯具の配光制御装置、車両用灯具の配光制御システム

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003267125A (ja) * 2002-03-18 2003-09-25 Toshiba Corp 前照灯照射範囲制御方法及び前照灯装置
JP2005092857A (ja) * 2003-08-11 2005-04-07 Hitachi Ltd 画像処理システム及び車両制御システム
WO2009112125A1 (de) * 2008-03-14 2009-09-17 Daimler Ag Verfahren zur fahrlichtsteuerung eines fahrzeugs
JP2009269512A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯装置およびその制御方法
JP2010030522A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Denso Corp 眩惑検出装置、眩惑検出プログラム、および前照灯制御装置
EP2156984A1 (de) * 2008-08-20 2010-02-24 Hella KG Hueck & Co. Verfahren und Vorrichtung zum Steuern der vertikalen Hell-Dunkel-Grenze bei Scheinwerfern
WO2010136410A1 (fr) * 2009-05-25 2010-12-02 Valeo Vision Procede de reglage de projecteurs pour vehicule automobile
JP2010285129A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯システムおよび灯具ユニットと撮影ユニットの関連付け方法
JP2011031807A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯の配光制御システム
JP2012126200A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Stanley Electric Co Ltd 配光制御システム及び配光制御装置
JP2012162105A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003267125A (ja) * 2002-03-18 2003-09-25 Toshiba Corp 前照灯照射範囲制御方法及び前照灯装置
JP2005092857A (ja) * 2003-08-11 2005-04-07 Hitachi Ltd 画像処理システム及び車両制御システム
WO2009112125A1 (de) * 2008-03-14 2009-09-17 Daimler Ag Verfahren zur fahrlichtsteuerung eines fahrzeugs
JP2009269512A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯装置およびその制御方法
JP2010030522A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Denso Corp 眩惑検出装置、眩惑検出プログラム、および前照灯制御装置
EP2156984A1 (de) * 2008-08-20 2010-02-24 Hella KG Hueck & Co. Verfahren und Vorrichtung zum Steuern der vertikalen Hell-Dunkel-Grenze bei Scheinwerfern
WO2010136410A1 (fr) * 2009-05-25 2010-12-02 Valeo Vision Procede de reglage de projecteurs pour vehicule automobile
JP2010285129A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯システムおよび灯具ユニットと撮影ユニットの関連付け方法
JP2011031807A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯の配光制御システム
JP2012126200A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Stanley Electric Co Ltd 配光制御システム及び配光制御装置
JP2012162105A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015182489A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 スタンレー電気株式会社 車両用灯具の配光制御装置、車両用前照灯システム
WO2016208408A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 株式会社デンソー 車両用の前照灯制御装置
JP2017013516A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 株式会社デンソー 車両用の前照灯制御装置
US10059252B2 (en) 2015-06-26 2018-08-28 Denso Corporation Vehicle headlight control device
KR101860194B1 (ko) * 2016-03-24 2018-05-21 유한회사 밸류스트릿 가변적 물체인식 프로세싱영역 처리 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5687097B2 (ja) 2015-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5752552B2 (ja) 車両用灯具の配光制御装置、車両用灯具の配光制御システム
JP6988200B2 (ja) 車両制御装置
JP6700216B2 (ja) 駐車空間検出装置
JP5687097B2 (ja) 配光制御システム
WO2016125377A1 (ja) 画像処理装置、および車両システム
JP5687044B2 (ja) 配光制御システム及び配光制御装置
RU2017134759A (ru) Система технического зрения транспортного средства
JP6944525B2 (ja) オートバイバンキングのための画像補正
JP5375880B2 (ja) 車両用前照灯装置
JP2017052411A (ja) 運転支援装置、及び運転支援方法
JP2010000893A (ja) 車両の前照灯制御装置
JP2010070012A (ja) 車線認識装置
JP5955357B2 (ja) 照射制御装置
WO2013180111A1 (ja) 車両のライトの照射範囲を制御する装置及びその方法
JP5578145B2 (ja) 前照灯制御装置
WO2015159589A1 (ja) 車両用前照灯の制御装置
JP6251098B2 (ja) 車両用灯具の配光制御装置、車両用前照灯システム
JP6251097B2 (ja) 車両用灯具の配光制御装置、車両用前照灯システム
JP2013147111A (ja) 車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム
JP2013079043A (ja) 車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム
JP2012073924A (ja) 車線推定装置
JP2012014520A (ja) 障害物検出装置
JP2012228976A (ja) 車両用前照灯装置
JP6531689B2 (ja) 移動軌跡検出装置、移動物体検出装置、移動軌跡検出方法
JP7351215B2 (ja) 交差点中心検出装置、交差点レーン判定装置、交差点中心検出方法、交差点レーン判定方法およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5687097

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250