JP2012187572A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材に対して所定平面に沿う方向に相対移動して、活性光線で硬化する液体の液滴を吐出する吐出ヘッドと、基材上の液滴に活性光線を照射する照射部48とを備える。活性光線を透過するカバー部材92を、所定平面と平行な方向に着脱可能に保持する保持装置93を備える。
【選択図】図5
Description
そこで、特許文献1には、紫外線の照射方向の前方に開口部を有し光源を覆うカバー部材と、紫外線が透過しカバー部材の開口部を着脱自在に覆う光透過部材とを設ける構成が開示されている。この構成では、光源を交換しなくても光透過部材の交換だけで照度を確保できるため、メンテナンス時間を低減可能となっている。
液滴吐出装置の小型化が進むのに伴って、液滴吐出ヘッドと記録媒体との隙間、すなわち紫外線照射装置と記録媒体との隙間が狭くなっているが、特許文献1には、光透過部材を着脱自在とする具体的な構成や着脱方法が開示されておらず、狭い隙間での光透過部材の着脱を実現することは困難である。
本発明の液滴吐出装置は、基材に対して所定平面に沿う方向に相対移動して、活性光線で硬化する液体の液滴を吐出する吐出ヘッドと、前記基材上の前記液滴に前記活性光線を照射する照射部とを備える液滴吐出装置であって、前記活性光線を透過するカバー部材を、前記所定平面と平行な方向に着脱可能に保持する保持装置を備えることを特徴とするものである。
これにより、本発明では、締結部材による筺体への固定部材の締結力がカバー部材へ及ぶことを防止できる。そのため、本発明では、固定部材の筺体への取付時にカバー部材が破損することを回避できる。
これにより、本発明では、把持部を把持して締結・締結解除することで、工具等を用いることなくメンテナンス作業等を実施することが可能になり、作業性の向上に寄与できる。
これにより、本発明では、載置部に載置されたカバー部材が相対移動方向に移動する力が作用した場合でも、カバー部材が突部に係合することにより移動が阻止される。従って、本発明では、基材に対する相対移動時に作用する慣性力でカバー部材が固定部材から外れてしまうことを防止できる。
これにより、本発明では、吐出ヘッドが相対移動方向の一方側あるいは他方側のいずれの方向に移動した場合でも、相対移動方向の後方側に位置する照射部から液滴に活性光線を照射して硬化させることができる。
これにより、本発明では、半導体装置の属性情報等を示す印刷パターンを所定の印刷品質をもって成膜・印刷することができる。
なお、本明細書における、相対移動方向や直交する方向については、製造・組立による誤差等によってずれる範囲も含むものである。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
まず、印刷装置7を用いて描画(印刷)する対象の一例である半導体基板1について説明する。
図1(a)は半導体基板1を示す模式平面図である。図1(a)に示すように、基材としての半導体基板1は基板2を備えている。基板2は耐熱性があり半導体装置3を実装可能であれば良く、基板2にはガラスエポキシ基板、紙フェノール基板、紙エポキシ基板等を用いることができる。
図1(b)は印刷装置7を示す模式平面図である。
図1(b)に示すように、印刷装置7は主に供給部8、前処理部9、塗布部(印刷部)10、冷却部11、収納部12、搬送部13、後処理部14及び制御部(図示せず)から構成されている。なお、供給部8、収納部12が並ぶ方向、及び前処理部9、冷却部11、後処理部14が並ぶ方向をX方向とする。X方向と直交する方向をY方向とし、Y方向には塗布部10、冷却部11、搬送部13が並んで配置されている。そして、鉛直方向をZ方向とする。
(供給部)
図2(a)は供給部を示す模式正面図であり、図2(b)及び図2(c)は供給部を示す模式側面図である。図2(a)及び図2(b)に示すように、供給部8は基台15を備えている。基台15の内部には昇降装置16が設置されている。昇降装置16はZ方向に動作する直動機構を備えている。この直動機構はボールネジと回転モーターとの組合せや油圧シリンダーとオイルポンプの組合せ等の機構を用いることができる。本実施形態では、例えば、ボールネジとステップモーターとによる機構を採用している。基台15の上側には昇降板17が昇降装置16と接続して設置されている。そして、昇降板17は昇降装置16により所定の移動量だけ昇降可能になっている。
このようにして供給部8は順次半導体基板1を収納容器18からレール8b上に移動する。収納容器18内の半導体基板1を総て中継台23上に移動した後、操作者は空になった収納容器18と半導体基板1が収納されている収納容器18とを置き換える。これにより、供給部8に半導体基板1を供給することができる。
前処理部9は、中継場所9a、9bに搬送された半導体基板1に対して、処理場所9dにおいて前処理を行う。前処理としては、加熱した状態で、例えば、低圧水銀ランプ、水素バーナー、エキシマレーザー、プラズマ放電部、コロナ放電部等による活性光線の照射を例示できる。水銀ランプを用いる場合、半導体基板1に紫外線を照射することにより、半導体基板1の表面の撥液性を改質することができる。水素バーナーを用いる場合、半導体基板1の酸化した表面を一部還元することで表面を粗面化することができ、エキシマレーザーを用いる場合、半導体基板1の表面を一部溶融固化することで粗面化することができ、プラズマ放電或いはコロナ放電を用いる場合、半導体基板1の表面を機械的に削ることで粗面化することができる。本実施形態では、例えば、水銀ランプを採用している。
前処理が終了した後、前処理部9は半導体基板1を中継場所9cに移動する。続いて、搬送部13が中継場所9cから半導体基板1を除材する。
冷却部11は、各処理場所11a、11bにそれぞれ設けられ、上面が半導体基板1の吸着保持面とされたヒートシンク等の冷却板110a、110bを有している。
処理場所11a、11b(冷却板110a、110b)は、把持部13aの動作範囲内に位置しており、処理場所11a、11bにおいて冷却板110a、110bは露出する。従って、搬送部13は容易に半導体基板1を冷却板110a、110bに載置することができる。半導体基板1に冷却処理が行われた後、半導体基板1は、処理場所11aに位置する冷却板110a上または処理場所11bに位置する冷却板110a上にて待機する。従って、搬送部13の把持部13aは容易に半導体基板1を把持して移動させることができる。
次に、半導体基板1に液滴を吐出してマークを形成する塗布部10について図3乃至図6に従って説明する。液滴を吐出する装置に関しては様々な種類の装置があるが、インクジェット法を用いた装置が好ましい。インクジェット法は微小な液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
硬化ユニット48は、−Z側(ステージ39側)に開口部90aが設けられた略直方体形状の筺体90と、筺体90の内部に収容される照射装置91と、照射装置91よりも−Z側に配置されたカバー部材92と、カバー部材92をXY平面に沿って保持する保持装置93とを備えており、図3(b)及び図4(a)に示すように、主走査方向(相対移動方向)においてヘッドユニット47を挟んだ両側の位置に配置されている。
固定部材96は、カバー部材92をXY平面と平行に載置させる板状の載置部96aと、載置部96aの+X側の端縁から+Z側に突出する取付部96bとを有する正面視L字形状に形成されている。載置部96aのY方向の両側には、半導体基板1の幅よりも大きな間隔をあけて載置部96aから+Z側に突出して設けられた突部96cが設けられている。突部96cの載置部96aからの突出量は、載置部96aに載置される半導体基板1の厚さよりも小さく設定されている。取付部96bのY方向の中央部には、Z方向に延在する貫通孔96dが形成されている。
図7(a)は収納部を示す模式正面図であり、図7(b)及び図7(c)は収納部を示す模式側面図である。図7(a)及び図7(b)に示すように、収納部12は基台74を備えている。基台74の内部には昇降装置75が設置されている。昇降装置75は供給部8に設置された昇降装置16と同様の装置を用いることができる。基台74の上側には昇降板76が昇降装置75と接続して設置されている。そして、昇降板76は昇降装置75により昇降させられる。昇降板76の上には直方体状の収納容器18が設置され、収納容器18の中には半導体基板1が収納されている。収納容器18は供給部8に設置された収納容器18と同じ容器が用いられている。
次に、半導体基板1を搬送する搬送部13について図1及び図8に従って説明する。
搬送部13は、装置内の天部に設けられた支持体83を備えており、支持体83の内部にはモーター、角度検出器、減速機等から構成される回転機構が設置されている。そして、モーターの出力軸は減速機と接続され、減速機の出力軸は支持体83の下側に配置された第1腕部84と接続されている。また、モーターの出力軸と連結して角度検出器が設置され、角度検出器がモーターの出力軸の回転角度を検出する。これにより、回転機構は第1腕部84の回転角度を検出して、所望の角度まで回転させることができる。
なお、把持部13aは、腕部13bに対してθZ方向(Z軸回りの回転方向)に回転移動可能に設けられ、XY平面における位置が変動するため、以下の説明では便宜上、XY平面と平行な一方向をx方向、XY平面と平行でx方向と直交する方向をy方向として説明する(Z方向は共通)。
次に上述した印刷装置7を用いた印刷方法について図9にて説明する。図9は、印刷方法を示すためのフローチャートである。
図9のフローチャートに示されるように、印刷方法は、半導体基板1を収納容器18から搬入する搬入工程S1、搬入された半導体基板1の表面に対して前処理を施す前処理工程S2、前処理工程S2で温度上昇した半導体基板1を冷却する冷却工程S3、冷却された半導体基板1に対して各種マークを描画印刷する印刷工程S4、各種マークが印刷された半導体基板1に対して後処理を施す後処理工程S5、後処理が施された半導体基板1を収納容器18に収納する収納工程S6を主体に構成される。
印刷工程S4を実行する前には、図5(a)に示すように、カバー部材92がXY平面と平行で筺体90の開口部90aを閉塞する位置で、締結部材97により固定部材96を筺体90に固定しておく。このとき、筺体90に対するカバー部材92の固定方向がZ方向であるのに対して、筺体90に対する固定部材96の固定方向である、締結部材97の締結方向がX方向であり、カバー部材92の固定方向とは異なっているため、締結部材97による締結力がカバー部材92に悪影響を及ぼすことはない。
従って、本実施形態では、所定の硬化特性で半導体装置3の属性情報等を示す印刷パターンを成膜することができるとともに、高い製造効率で半導体装置3に対する印刷処理を実施することができる。
さらに、本実施形態では、カバー部材92の筺体90への固定方向(Z方向)と、固定部材96の筺体90への締結方向(X方向)とを異ならせているため、固定部材96を筺体90に締結固定する際の締結力がカバー部材92に及ぶことを防止できる。そのため、固定部材96を筺体90に取り付ける際に、カバー部材92が破損することを回避できる。
例えば、上記実施形態では、カバー部材92をXY平面と平行なY方向に移動させて着脱する構成を例示したが、これに限られず、XY平面と平行なX方向に移動させて着脱する構成であってもよい。
カバー部材92の交換は、ステージ39とキャリッジ45とが干渉しない位置で行われることが好ましい。この場合、例えば、キャリッジ45と対向しない位置にステージ39を退避させてカバー部材92を交換してもよいし、キャリッジ45をZ軸方向に退避させてカバー部材92を交換してもよい。あるいは、キャリッジ45の移動方向(Y方向)の端部にメンテナンススペースを設け、当該メンテナンススペースにキャリッジ45を移動させてカバー部材92を交換してもよい。
なお、メンテナンススペースを設ける場合には、当該メンテナンススペースに、液滴吐出ヘッド(ノズル)を閉塞した状態で予備吐出(フラッシング)を行わせるキャップユニットを両側に空間を形成した状態で設け、液滴吐出ヘッド(ノズル)をキャップユニットで閉塞した状態で、上記空間でカバー部材92の交換を行えばよい。
さらに、照射装置91は、基材に対して紫外光を斜めに照射するように角度を持たせていてもよく、カバー部材92を水平方向に対して傾けなければならない場合には、締結部材97の締結固定の状態を解除しても落下しないように固定部材96で保持できるようにしなければならない。
さらにまた、上記実施形態では、キャリッジ45が走査し基材に対して描画していたが、描画中はキャリッジ45を走査せずにキャリッジ45に対して基材の位置を変えることで描画する構成としても良い。その場合、ノズル列は基材の幅以上の長さを有するラインヘッド構成とし、キャリッジ45と基材を1方向に1回相対走査するだけで必要な描画ができると尚良い。その際、照射装置91もヘッドユニット47の近傍にあれば、走査のために移動させる必要がないので、移動による慣性力の作用でカバー部材92が外れることもない。なお、ラインヘッド構成の場合でも、吐出領域全体をカバーできるように、照射装置91はノズル列の長さと同じくらい、または、それ以上の照射幅を有することが好ましい。
また、光源も同様に、可視光等の活性光を射出する種々の活性光光源を用いること、つまり活性光線照射部を用いることができる。
Claims (7)
- 基材に対して所定平面に沿う方向に相対移動して、活性光線で硬化する液体の液滴を吐出する吐出ヘッドと、前記基材上の前記液滴に前記活性光線を照射する照射部とを備える液滴吐出装置であって、
前記活性光線を透過するカバー部材を、前記所定平面と平行な方向に着脱可能に保持する保持装置を備えることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1記載の液滴吐出装置において、
前記照射部は、前記基材と対向する側に開口する開口部を有し前記活性光線の光源を収容する筺体を有し、
前記保持装置は、前記カバー部材が前記開口部を閉塞する位置で前記カバー部材を前記筺体に固定する固定位置と、該固定位置から前記所定平面と直交する方向に離間して前記筺体に対する前記カバー部材の固定を解除する解除位置との間を移動可能に前記筺体に取り付けられる固定部材を有することを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項2記載の液滴吐出装置において、
前記固定部材は、締結部材により前記筺体に取り付けられ、
前記カバー部材の前記筺体への固定方向と、前記締結部材による前記固定部材の締結方向とは、異なる方向に設定されることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項3記載の液滴吐出装置において、
前記締結部材は、ヘッド部の外周に把持部が設けられることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項2から4のいずれか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記固定部材は、前記カバー部材が載置される載置部と、少なくとも前記載置部を挟んだ前記相対移動方向両側に、前記載置部よりも突出して設けられた突部とを有することを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記照射部は、前記吐出ヘッドを挟んで前記相対移動方向の両側に配置されることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記吐出ヘッドは、前記基材に設けられた半導体装置に前記液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出装置。
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