JP5923863B2 - 搬送装置及び印刷装置 - Google Patents
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特許文献2に記載された技術では、ハンド自体が大きいため、装置自体の大型化を招いてしまう。また、基板の大きさが変わった場合、基板の把持位置変更に伴う制御が複雑になってしまう。一方、特許文献3に記載された技術では、専用のロボットを設けているため、やはり装置の大型化及びコスト増を招いてしまう。また、いずれの技術についても、多種多様の搬送に対応できるとは言い難い。
本発明の搬送装置は、第1方向に延びる第1把持領域で基材を把持する第1把持部と、前記第1の把持領域の一端側に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2把持領域で前記基材を把持する第2把持部と、を備え、前記第1把持部は、前記第1方向に延び前記基材の一面を支持面で支持する支持部と、前記第1方向に延び前記支持部との間で前記基材を挟持する挟持部とを有し、前記第2把持領域の一部は、前記支持部と前記挟持部とにより形成されることを特徴とする。
本発明の搬送装置は、第1方向に延びる第1把持領域で基材を把持する第1把持部と前記第1の把持領域の一端側に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2把持領域で前記基材を把持する第2把持部と、を備えることを特徴とするものである。
これにより、本発明では、第1把持部の一端側及び他端側の双方で基材の第2方向に沿った側縁を把持することが可能になり、さらに多様な搬送形態を選択することができる。
これにより、本発明では、第1把持部の第2方向の長さ(例えば厚さ)を短くすることで、装置のさらなる小型化を図ることができる。
これにより、本発明では、第1把持部を構成する支持部及び挟持部が第2把持領域で基材を把持する第2把持部の一部を構成することになるため、別途、第2把持部に支持部及び挟持部を設ける必要がなくなり、装置の小型化及び低価格化を図ることができる。
これにより、本発明では、基材を連結部の溝部に嵌合させた際に、第2方向に沿って配置される支持面で基材の一面(例えば下面)を支持した状態で、当該基材の側縁を把持することが可能になる。
これにより、本発明では、静電気の悪影響を排除することができ、半導体装置等の静電気による損傷を回避できる。
これにより、本発明では、第1、第2把持部間で基材を挟持して把持した際に、第1、第2把持部の少なくとも一方が弾性変形するため、基材に過度な挟持力が作用することを回避できる。
これにより、本発明では、支持部と前記挟持部との少なくとも一方を安価で容易に形成することができる。
また、本発明では、前記第1把持領域が、前記第1方向に間隔をあけて配置された複数の突部により形成される構成、あるいは該第1把持領域に亘る長さで延在する前記第1把持部により形成される構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、分離した複数の部材、あるいは一つの部材で第1把持部を構成することができる。
これにより、本発明では、第1把持領域で基材の側縁を把持しつつ、複数のフォーク部により基材を下方から支持して搬送することができる。
従って、本発明の印刷装置では、装置の小型化及び低価格化を実現しつつ、多様な搬送方法で搬送された基材に対して、迅速且つ小さな環境負荷で高精度の印刷処理を実行することができる。
これにより、本発明では、装置の小型化及び低価格化を実現しつつ、多様な搬送方法で搬送された基材における半導体装置の属性情報等を示す印刷パターンを所定の印刷品質及び低コストで成膜・印刷することができる。
なお、本明細書における、相対移動方向や直交する方向、第1、第2方向については、製造・組立による誤差等によってずれる範囲も含むものである。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
まず、印刷装置を用いて描画(印刷)する対象の一例である半導体基板について説明する。
図1(a)は半導体基板を示す模式平面図である。図1(a)に示すように、基材としての半導体基板1は基板2及び半導体装置3を備えている。基板2は耐熱性があり半導体装置3を実装可能であれば良く、基板2にはガラスエポキシ基板、紙フェノール基板、紙エポキシ基板等を用いることができる。被記録媒体としての半導体装置3は、パッケージ基材であってもよいし、半導体基材であってもよい。
図1(b)は印刷装置を示す模式平面図である。
図1(b)に示すように、印刷装置7は主に供給部8、前処理部9、塗布部(印刷部)10、冷却部11、収納部12、搬送部13、後処理部14及び制御部CONT(図8参照)の各種印刷に関連する処理を行う複数の処理装置から構成されている。なお、供給部8、収納部12が並ぶ方向、及び前処理部9、冷却部11、後処理部14が並ぶ方向をX方向とする。X方向と直交する方向をY方向とし、Y方向には塗布部10、冷却部11、搬送部13が並んで配置されている。そして、鉛直方向をZ方向とする。
(供給部)
図2(a)は供給部を示す模式正面図であり、図2(b)及び図2(c)は供給部を示す模式側面図である。図2(a)及び図2(b)に示すように、供給部8は基台15を備えている。基台15の内部には昇降装置16が設置されている。昇降装置16はZ方向に動作する直動機構を備えている。この直動機構はボールネジと回転モーターとの組合せや油圧シリンダーとオイルポンプの組合せ等の機構を用いることができる。本実施形態では、例えば、ボールネジとステップモーターとによる機構を採用している。基台15の上側には昇降板17が昇降装置16と接続して設置されている。そして、昇降板17は昇降装置16により所定の移動量だけ昇降可能になっている。
このようにして供給部8は順次半導体基板1を収納容器18からレール8b上に移動する。収納容器18内の半導体基板1を総て中継台23上に移動した後、操作者は空になった収納容器18と半導体基板1が収納されている収納容器18とを置き換える。これにより、供給部8に半導体基板1を供給することができる。
前処理部9は、中継場所9a、9bに搬送された半導体基板1に対して、処理場所9dにおいて前処理を行う。前処理としては、加熱した状態で、例えば、低圧水銀ランプ、水素バーナー、エキシマレーザー、プラズマ放電部、コロナ放電部等による活性光線の照射を例示できる。水銀ランプを用いる場合、半導体基板1に紫外線を照射することにより、半導体基板1の表面の撥液性を改質することができる。水素バーナーを用いる場合、半導体基板1の酸化した表面を一部還元することで表面を粗面化することができ、エキシマレーザーを用いる場合、半導体基板1の表面を一部溶融固化することで粗面化することができ、プラズマ放電或いはコロナ放電を用いる場合、半導体基板1の表面を機械的に削ることで粗面化することができる。本実施形態では、例えば、水銀ランプを採用している。
前処理が終了した後、前処理部9は半導体基板1を中継場所9cに移動する。続いて、搬送部13が中継場所9cから半導体基板1を除材する。
冷却部11は、各処理場所11a、11bにそれぞれ設けられ、上面が半導体装置1の吸着保持面とされたヒートシンク等の冷却板110a、110bを有している。
処理場所11a、11b(冷却板110a、110b)は、把持部13aの動作範囲内に位置しており、処理場所11a、11bにおいて冷却板110a、110bは露出する。従って、搬送部13は容易に半導体基板1を冷却板110a、110bに載置することができる。半導体基板1に冷却処理が行われた後、半導体基板1は、処理場所11aに位置する冷却板110a上または処理場所11bに位置する冷却板110a上にて待機する。従って、搬送部13の把持部13aは容易に半導体基板1を把持して移動させることができる。
次に、半導体基板1に液滴を吐出してマークを形成する塗布部10について図3乃至図6に従って説明する。液滴を吐出する装置に関しては様々な種類の装置があるが、インクジェット法を用いた装置が好ましい。インクジェット法は微小な液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
図5(a)は収納部を示す模式正面図であり、図5(b)及び図5(c)は収納部を示す模式側面図である。図5(a)及び図5(b)に示すように、収納部12は基台74を備えている。基台74の内部には昇降装置75が設置されている。昇降装置75は供給部8に設置された昇降装置16と同様の装置を用いることができる。基台74の上側には昇降板76が昇降装置75と接続して設置されている。そして、昇降板76は昇降装置75により昇降させられる。昇降板76の上には直方体状の収納容器18が設置され、収納容器18の中には半導体基板1が収納されている。収納容器18は供給部8に設置された収納容器18と同じ容器が用いられている。
次に、半導体基板1を搬送する搬送部13について図1、図6乃び図7に従って説明する。
搬送部13は、装置内の天部に設けられた支持体83を備えており、支持体83の内部にはモーター、角度検出器、減速機等から構成される回転機構が設置されている。そして、モーターの出力軸は減速機と接続され、減速機の出力軸は支持体83の下側に配置された第1腕部84と接続されている。また、モーターの出力軸と連結して角度検出器が設置され、角度検出器がモーターの出力軸のZ方向(第3方向)と平行な軸線周りの回転角度を検出する。これにより、回転機構は第1腕部84の回転角度を検出して、所望の角度まで回転させることができる。
なお、把持部13aは、回転機構88によって腕部13bに対してθZ方向(Z軸回りの回転方向)に回転移動可能に設けられ、XY平面における位置が変動するため、以下の説明では便宜上、XY平面と平行な一方向をx方向、XY平面と平行でx方向と直交する方向をy方向として説明する(Z方向は共通)。
図8に示すように、上述した供給部8、前処理部9、塗布部10、後処理部14、収納部12、搬送部13の動作は制御部CONTにより統括的に制御される。
次に上述した印刷装置7を用いた印刷方法について図9にて説明する。図9は、印刷方法を示すためのフローチャートである。
図9のフローチャートに示されるように、印刷方法は、半導体基板1を収納容器18から搬入する搬入工程S1、搬入された半導体基板1の表面に対して前処理を施す前処理工程S2、前処理工程S2で温度上昇した半導体基板1を冷却する冷却工程S3、冷却された半導体基板1に対して各種マークを描画印刷する印刷工程S4、各種マークが印刷された半導体基板1に対して後処理を施す後処理工程S5、後処理が施された半導体基板1を収納容器18に収納する収納工程S6を主体に構成される。
このとき、挟持板112は、溝部107のZ方向の幅以上の距離で支持板105に対して離間させておく。
つまり、把持部13a及び半導体基板1の回転に伴って、半導体基板1との干渉を避けるために周辺機器の離間距離を小さくすることで、装置の大型化を避けることができるとともに、遠心力により把持部13aに対して半導体基板1がずれることを防止でき、安定した搬送を実施することが可能になる。また、半導体基板1に対する把持力(挟持力)を小さくすることができるため、昇降部111の駆動力も小さくすることができ、一層の小型化を図ることができる。
このような構成を採ることにより、押出装置80を設ける必要がなくなり、一層の小型化及び低価格化を図ることができる。
この構成では、半導体基板1の表面に異物が付着している場合や、局所的に反りが大きくなっている場合でも、これらの箇所とは異なる領域を把持することが可能であり、このような不測の事態が生じた場合でも、安定した搬送処理が可能になる。
このように弾性材を用いて半導体基板1を把持することにより、弾性材が弾性変形することにより、半導体基板1に過度な挟持力が作用することを回避できるとともに、半導体基板1に加わる衝撃を吸収することができる。
また、ワイヤー状とした場合には、把持部を安価で容易に形成することが可能になる。 また、支持板105側を弾性材で形成してもよいことは言うまでもない。
さらに、図11に示した把持部112cをゴム材等の弾性材で形成してもよい。
この場合、半導体基板1に対する静電気の悪影響を排除することができ、半導体装置3等の静電気による損傷を回避することが可能になる。支持板105及び挟持板112については、少なくとも一方を金属で構成してもよいし、表面に導電性膜で形成してもよいし、導電性ゴムで構成してもよい。また、所定の材料で、導電処理を施してもよい。
また、光源も同様に、可視光等の活性光を射出する種々の活性光光源を用いること、つまり活性光線照射部を用いることができる。
Claims (12)
- 第1方向に延びる第1把持領域で基材を把持する第1把持部と、
前記第1の把持領域の一端側に配置され、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2把持領域で前記基材を把持する第2把持部と、
を備え、
前記第1把持部は、前記第1方向に延び前記基材の一面を支持面で支持する支持部と、前記第1方向に延び前記支持部との間で前記基材を挟持する挟持部とを有し、
前記第2把持領域の一部は、前記支持部と前記挟持部とにより形成されることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1記載の搬送装置において、
前記第2把持部は、前記第1把持部の両端側に配置されることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1または2記載の搬送装置において、
前記第2把持領域の長さは、前記第1把持領域の長さよりも短いことを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の搬送装置において、
前記支持部は、前記第1方向及び前記第2方向と平行に形成された前記支持面で連結部に連結され、
前記第2把持部は、前記連結部に前記基材が嵌合する幅で前記第2方向に貫通して形成され、少なくとも一面が前記支持面で形成された溝部を有することを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送装置において、
前記支持部と前記挟持部との少なくとも一方は、導電材で形成されることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の搬送装置において、
前記支持部と前記挟持部との少なくとも一方は、弾性材で形成されることを特徴とする搬送装置。 - 請求項6記載の搬送装置において、
前記支持部と前記挟持部との少なくとも一方は、ワイヤー状であることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の搬送装置において、
前記第1把持領域は、前記第1方向に間隔をあけて配置された複数の突部により形成されることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の搬送装置において、
前記第1把持領域の前記第1方向の長さは、前記第1把持部の前記第1方向の長さと同一であることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の搬送装置において、
前記第1把持領域から前記第2方向に延び前記基材を下方から支持する複数のフォーク部を備えることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1から10のいずれか一項に記載の搬送装置と、
前記搬送装置で搬送された基材に対して活性光線で硬化する液体の液滴を吐出する吐出部とを備えることを特徴とする印刷装置。 - 請求項11記載の印刷装置において、
前記吐出部は、前記基材の表面に設けられた半導体装置に前記液滴を塗布することを特徴とする印刷装置。
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