JP2014009094A - 基板搬送装置及び基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャタリングによる誤検出を防止しつつ、搬送位置に置かれた基板を早期に検出することを可能とした基板搬送装置及び基板処理装置を提供する。
【解決手段】搬送位置に置かれた基板を別の位置へと搬送する基板搬送装置であって、搬送位置に置かれた基板を検出する検出手段と、検出手段が出力する検出信号から基板の有無を判別する判別手段とを備え、検出手段が検出を開始してから予め設定した所定時間の間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数が所定回数を超えたと判別手段が判別したときに、基板の搬送を開始する。
【選択図】図11

Description

本発明は、基板搬送装置及び基板処理装置に関する。
近年、紫外線(UV)照射によって硬化する紫外線硬化型のインク(液滴)を吐出する液滴吐出方式を用いて、記録媒体(被印刷物)に画像やパターンなどを描画して印刷する印刷方法が注目されている。紫外線硬化型のインクは、紫外線を照射するまでは硬化が非常に遅く、紫外線を照射すると急速に硬化するといった印刷インクとして好ましい特性を有している。また、硬化にあたって溶剤を揮発させることがないので、環境負荷が小さいという利点もある。
また、上記紫外線硬化型インクを用いた液滴吐出方式によって、基板上に実装された複数のICパッケージ(半導体パッケージ)に製造番号や製造会社等の属性情報を印刷する印刷装置(基板処理装置)が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
このような印刷装置では、液滴吐出部や前処理部等の各種印刷に関連した処理を行う処理部に基板を順次搬送させる。また、基板を搬送する搬送装置として、例えばカセット(収納容器)に収納された複数の基板を取り出すために、基板を下方から支持するアームを有した搬送ロボットが開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
また、一対の保持部のうち、一方の保持部を基板の間に挿入し、僅かに上昇させることで、基板を保持部に支持させ、この状態で保持部を引き出すことで、カセットから基板を取り出すことが可能な基板搬送装置が開示されている(例えば、特許文献3を参照。)。
特開2003−080687号公報 特開2010−201556号公報 特開2003−264215号公報
ところで、上述した基板搬送装置では、搬送位置に置かれた基板を別の位置へと搬送する際に、搬送位置に置かれた基板をセンサー(検出手段)により検出し、このセンサーが出力する検出信号から基板の有無を判別している。
ここで、基板が搬送位置に置かれたとき、センサーが検出した検出信号中に、例えば図13に示すようなチャタリングと呼ばれる現象(出力のON/OFFを短時間に繰り返す波形)が発生することがある。
上述したセンサーが出力する検出信号から基板の有無を判別する場合には、センサーが検出を開始してから一定時間T’後に、センサーが再検出できれば(図13中の検出信号の出力がONのとき)、「基板有り」と判別し、センサーが再検出できなければ(図13中の検出信号の出力がOFFのとき)、「基板無し」と判別することが一般的である。
しかしながら、チャタリングは、基板の有無に因らずに基板を置く操作に伴って検出信号中に表れる。このため、センサーの再検出までの時間T’がチャタリング中であった場合には、図13(a)に示すように、センサーによる検出信号の出力がOFFとなるタイミング(出力波形の立下り時)で再検出を行うと、実際は基板があるのにもかかわらず、「基板無し」と誤検出してしまう。このとき、エラー停止となるため、基板の搬送を開始することはできない(図13(a)中の駆動信号の出力がOFF)。
一方、図13(b)に示すように、センサーの出力がONとなるタイミング(出力波形の立上り時)で再検出を行うと、実際は基板が無いのにもかかわらず、「基板有り」と誤検出してしまう。このとき、基板が無い状態のまま搬送を開始してしまう(図13(b)中の駆動信号の出力がON)。
このようなチャタリングによる誤検出を防止するためには、センサーが検出を開始(ON)してから再検出するまでの時間T’を、チャタリングが収束するまで長めに設定する必要がある。
しかしながら、再検出までの時間T’を長めに設定してしまうと、基板の検出に時間がかかってしまうため、生産効率の低下を招くことになる。一方、再検出までの時間T’を短めに設定してしまうと、上述したチャタリング中に誤検出してしまうといった問題が発生してしまう。
さらに、基板の有無を検出できたとしても、基板の種類まで判別することは困難である。このため、例えば、同サイズの基板でありながら、ICパッケージのレイアウトが異なる基板が紛れていた場合には、そのような基板を区別できないといった別の問題が発生してしまう。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、チャタリングによる誤検出を防止しつつ、搬送位置に置かれた基板を早期に検出することを可能とした基板搬送装置及び基板処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、搬送位置に置かれた基板を別の位置へと搬送する基板搬送装置であって、搬送位置に置かれた基板を検出する検出手段と、検出手段が出力する検出信号から基板の有無を判別する判別手段とを備え、検出手段が検出を開始してから予め設定した所定時間の間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数が所定回数を超えたと判別手段が判別したときに、基板の搬送を開始することを特徴とする。
以上のように、この基板搬送装置では、検出手段が検出を開始してから予め設定した所定時間の間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数に基づいて、搬送位置に置かれた基板の有無を早期に検出することが可能である。これにより、基板搬送装置では、チャタリングによる誤検出を防止しつつ、基板の搬送を速やかに開始することが可能である。
また、上記基板搬送装置において、検出手段の検出周期がチャタリングの振動周期より短いことが好ましい。
これにより、検出手段がチャタリングによる振動を連続して所定回数だけ検出したときに、判別手段が「基板有り」と判別することができる。
また、上記基板搬送装置において、上記所定時間は、チャタリングが収束するまでの時間よりも短いことが好ましい。
これにより、チャタリングの発生中であっても、搬送位置に置かれた基板の有無を早期に検出することが可能である。
また、上記基板搬送装置において、上記判別手段は、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の波形を基板の種類毎に予め計測しておき、この計測結果との比較から搬送位置に置かれた基板の種類を判別してもよい。
これにより、基板の有無を判別した後に、基板の種類まで判別することが可能である。
また、本発明に係る基板処理装置は、基板を搬入する搬入部と、基板に対して各種の処理を行う複数の処理部と、基板を搬出する搬出部と、搬入部、複数の処理部及び搬出部を含む各部の間で基板を搬送する搬送部とを備え、搬送部が、上記何れかの基板搬送装置を備えることを特徴とする。
以上のように、この基板処理装置では、上記何れかの基板搬送装置を備えることで、基板の搬送を速やかに開始することができるため、1枚の基板にかかる処理時間を短縮し、生産効率を更に高めることが可能である。
(a)は、半導体基板を模式的に示した平面図、(b)は、ICマーキング装置を模式的に示した平面図である。 (a)は、搬入部を模式的に示した正面図、(b),(c)は、搬入部を模式的に示した側面図である。 (a)は、描画部の構成を示す概略斜視図、(b)は、キャリッジを模式的に示した側面図である。 (a)は、ヘッドユニットを模式的に示した平面図、(b)は、液滴吐出ヘッドの構造を説明するための要部断面図である。 (a)は、搬出部を模式的に示した正面図、(b),(c)は、搬出部を模式的に示した側面図である。 (a)は、搬送部の構成を示す正面図、(b)は、その平面図、(c)は、その左側面図である。 (a)は、搬送部の構成を示す側面図、(b)は、その要部平面図である。 制御部を示すブロック図である。 印刷方法を説明するためのフローチャートである。 (a)は、センサーによる検出前の状態を示す側面図、センサーによる検出時の状態を示す側面図である。 (a)は、本発明により「基板有り」と判別した場合の検出信号及び駆動信号の波形図、(b)は、本発明により「基板無し」と判別した場合の検出信号及び駆動信号の波形図である。 種類の異なる基板の検出信号の波形図である。 (a)は、従来の「基板無し」と誤検出した場合の検出信号及び駆動信号の波形図、(b)は、従来の「基板有り」と誤検出した場合の検出信号及び駆動信号の波形図である。
以下、本発明の基板搬送装置及び基板処理装置の実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている場合がある。
(半導体基板)
先ず、本発明の基板搬送装置及び基板処理装置による搬送対象及び処理対象となる半導体基板について説明する。なお、図1(a)は、この半導体基板1を模式的に示した平面図である。
この半導体基板1は、図1(a)に示すように、基板2の面上に複数のICパッケージ(半導体パッケージ)3が実装されたものからなる。
基板2には、耐熱性があり且つICパッケージ3が実装可能なものであればよく、例えば、ガラスエポキシ樹脂や、紙フェノール樹脂、紙エポキシ樹脂などの基材からなるものを用いることができる。
ICパッケージ3は、例えばエポキシ樹脂などのモールド樹脂(封止材)によってICチップ(半導体チップ)が封止されたものからなり、その表面には、例えば、会社名マーク4や機種コード5、製造番号6等の属性情報(印刷パターン)が描画(印刷)されている。
(基板処理装置)
次に、本発明の基板処理装置の一例として、例えば図1(b)に示すようなICマーキング装置7について説明する。なお、図1(b)は、このICマーキング装置7を模式的に示した平面図である。
このICマーキング装置7は、基板2上に実装された複数のICパッケージ3に対して、紫外線(UV)照射によって硬化する紫外線硬化型のインク(液滴)を吐出する液滴吐出方式(インクジェット方式)を用いて、上述した会社名マーク4や機種コード5、製造番号6等の属性情報の印刷を行う印刷装置である。
具体的に、このICマーキング装置7は、図1(b)に示すように、複数の半導体基板1を順次搬入する搬入部8と、半導体基板1に対して各種印刷に関連した処理を行う複数の処理部9,10,11,14と、複数の半導体基板1を順次搬出する搬出部12と、搬入部8、複数の処理部9,10,11,14及び搬出部12を含む各部の間で半導体基板1を順次搬送する搬送部13とを概略備えている。
また、複数の処理部9,10,11,14は、具体的には、印刷対象であるICパッケージ3の表面を改質する前処理部9と、ICパッケージ3の改質した表面に紫外線硬化型のインクを塗布して描画を行った後に、紫外線の照射によりインクを硬化させる描画部10と、描画後のICパッケージ3を冷却する冷却部11と、冷却後のICパッケージ3を再加熱する後処理部14とを有して概略構成されている。
なお、搬入部8、搬出部12が並ぶ方向、及び前処理部9、冷却部11、後処理部14が並ぶ方向をX方向とする。X方向と面内で直交する方向をY方向とし、Y方向には描画部10、冷却部11、搬送部13が並んで配置されている。そして、これらX及びY方向と直交する方向(鉛直方向)をZ方向とする。
搬入部8には、印刷前の半導体基板1が複数収納された収納容器18が設置されている。そして、搬入部8は、この収納容器18から装置内にある中継場所8aへと半導体基板1を搬入することが可能となっている。中継場所8aには、X方向に延びる一対のレール8bが、収納容器18から送り出される半導体基板1の高さと略同一の高さに設けられている。
前処理部9は、ICパッケージ3の表面を加熱しながら改質することで、このICパッケージ3の表面に吐出されたインクの広がり具合及びインクの密着性を調整する。前処理部9は、第1中継場所9a及び第2中継場所9bを備え、処理前の半導体基板1を第1中継場所9a又は第2中継場所9bから取り込んで表面の改質を行う。その後、前処理部9は、処理後の半導体基板1を第1中継場所9a又は第2中継場所9bに移動して、半導体基板1を待機させる。第1中継場所9a及び第2中継場所9bを合わせて中継場所9cとする。そして、前処理部9の内部で前処理が行われる場所を処理場所9dとする。
冷却部11は、描画部10の中継場所に配置されており、前処理部9で加熱及び表面改質が行われた半導体基板1を冷却する。冷却部11は、それぞれが半導体基板1を保持して冷却する処理場所11a、11bを有している。処理場所11a、11bは、適宜、処理場所11cと総称するものとする。
描画部10は、ICパッケージ3に紫外線硬化型のインクを塗布して描画すると共に、描画されたインクを紫外線(UV)照射によって固化又は硬化させる。描画部10は、中継場所としての冷却部11から描画前の半導体基板1を移動させて描画処理及び硬化処理を行う。その後、描画部10は、描画後の半導体基板1を冷却部11に移動させて、半導体基板1を待機させる。
後処理部14は、描画部10で印刷処理が施された後、冷却部11に載置された半導体基板1に対して後処理として再加熱処理を行う。後処理部14は、第1中継場所14a及び第2中継場所14bを備えている。第1中継場所14a及び第2中継場所14bを合わせて中継場所14cとする。
搬出部12には、印刷後の半導体基板1が複数収納される収納容器18が設置されている。そして、搬出部12は、装置内にある中継場所12aから収納容器18へと半導体基板1を搬出する。中継場所12aには、X方向に延びる一対のレール12bが、半導体基板1を収容する収納容器18と略同一の高さに設けられている。そして、操作者は、印刷後の半導体基板1が収納された収納容器18をICマーキング装置7から搬出する。
搬送部13は、装置内の中央の場所に配置されている。搬送部13では、2つの腕部13bを備えたスカラー型ロボットが用いられている。そして、腕部13bの先端には、半導体基板1を裏面(下面)から支持しつつ、側縁を片持ちで把持する把持部13aが設置されている。上述した各中継場所8a,9c,11、14c、12aは、把持部13aの移動範囲内に位置している。したがって、把持部13aは、各中継場所8a,9c,11、14c、12aの間で半導体基板1を順次搬送することができる。
以下、上述したICマーキング装置7を構成する各部の詳細について図2乃至図7を参照して説明する。
(搬入部)
図2(a)は、搬入部8を模式的に示した正面図であり、図2(b)及び図2(c)は、搬入部8を模式的に示した側面図である。
この搬入部8は、図2(a)及び図2(b)に示すように、基台15を備えている。基台15の内部には、昇降装置16が設置されている。また、基台15の上側には、昇降板17が昇降装置16と接続して設置されている。
昇降装置16は、Z方向に動作する直動機構を備えている。この直動機構には、ボールネジと回転モーターとの組合せや、油圧シリンダーとオイルポンプの組合せ等の機構を用いることができる。なお、本実施形態では、例えば、ボールネジとステップモーターとによる機構を採用している。そして、昇降板17は、この昇降装置16により所定の移動量だけ昇降可能になっている。
昇降板17の上には、直方体状の収納容器18が設置され、収納容器18の中には印刷前の半導体基板1が複数収納されている。収納容器18は、X方向の両面に開口部18aが形成され、開口部18aから半導体基板1が出し入れ可能となっている。収納容器18のY方向の両側に位置する側面18bの内側には、凸状のレール18cが形成され、レール18cは、X方向に延在して配置されている。また、レール18cは、Z方向に複数等間隔に配列されている。収納容器18では、このレール18cに沿って半導体基板1をX方向から又は−X方向から挿入することにより、半導体基板1がZ方向に配列して収納される。
基台15のX方向側には、支持部材21及び支持台22を介して、押出装置23が設置されている。押出装置23には、昇降装置16と同様の直動機構によりX方向に突出して半導体基板1をレール8bに向けて押し出す押出ピン23aが設けられている。したがって、押出ピン23aは、レール8bと略同一の高さに設置されている。
図2(c)に示すように、押出装置23における押出ピン23aが+X方向に突出することにより、レール18cよりも僅かに+Z側の高さに位置する半導体基板1が収納容器18から押し出されて、レール8b上に移動して支持される。
半導体基板1がレール8b上に移動した後に、押出ピン23aは、図2(b)に示す待機位置に戻る。次に、昇降装置16が収納容器18を降下させて、次に処理される半導体基板1を押出ピン23aと対向する高さに移動させる。この後、上記と同様にして、押出ピン23aを突出させて半導体基板1をレール8b上に移動させる。
このようにして搬入部8は、順次半導体基板1を収納容器18からレール8b上に移動させる。そして、収納容器18内の半導体基板1を総て中継台23上に搬入した後は、操作者が空になった収納容器18と、半導体基板1が収納された収納容器18とを置き換える。これにより、搬入部8に半導体基板1を搬入することができる。
(前処理部)
前処理部9は、中継場所9a、9bに搬送された半導体基板1に対して、処理場所9dにおいて前処理を行う。前処理としては、例えば、低圧水銀ランプ、水素バーナー、エキシマレーザー、プラズマ放電部、コロナ放電部等による活性光線の照射を例示できる。
このうち、水銀ランプを用いる場合は、半導体基板1に紫外線を照射することにより、半導体基板1の表面の撥液性を改質することができる。一方、水素バーナーを用いる場合は、半導体基板1の酸化した表面を一部還元することで表面を粗面化することができる。一方、エキシマレーザーを用いる場合は、半導体基板1の表面を一部溶融固化することで粗面化することができる。一方、プラズマ放電或いはコロナ放電を用いる場合は、半導体基板1の表面を機械的に削ることで粗面化することができる。なお、本実施形態では、例えば、水銀ランプを採用している。
そして、前処理が終了した後は、前処理部9は半導体基板1を中継場所9cに移動する。続いて、搬送部13が中継場所9cから半導体基板1を除材する。
(冷却部)
冷却部11は、各処理場所11a、11bにそれぞれ設けられ、上面が半導体装置1の吸着保持面とされたヒートシンク等の冷却板110a、110bを有している。
処理場所11a、11b(冷却板110a、110b)は、把持部13aの動作範囲内に位置しており、処理場所11a、11bにおいて冷却板110a、110bは露出している。したがって、搬送部13は、容易に半導体基板1を冷却板110a、110bに載置することができる。
そして、半導体基板1に冷却処理が行われた後、半導体基板1は、処理場所11aに位置する冷却板110a上又は処理場所11bに位置する冷却板110a上にて待機する。したがって、搬送部13の把持部13aは、容易に半導体基板1を把持して移動させることができる。
(描画部)
描画部10では、液滴を吐出する装置に関して様々な種類の装置を用いることが可能であるが、インクジェット法を用いた液滴吐出装置を用いることが好ましい。インクジェット法を用いた液滴吐出装置は、微小な液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
図3(a)は、描画部10の構成を示す概略斜視図である。
なお、液滴を吐出するときに液滴吐出ヘッドと被吐出物とが相対移動する方向を主走査方向とする。そして、主走査方向と直交する方向を副走査方向とする。副走査方向は改行するときに液滴吐出ヘッドと被吐出物とを相対移動する方向である。本実施形態では、Y方向(第2方向)を主走査方向とし、X方向(第1方向)を副走査方向とする。
この描画部10は、図3(a)に示すように、直方体形状に形成された基台37を備えている。基台37の上面37aには、X方向に延在する一対の案内レール38がX方向全幅にわたり凸設されている。その基台37の上側には、一対の案内レール38に対応する図示しない直動機構を備えたステージ39が取付けられている。そのステージ39の直動機構は、リニアモーターやネジ式直動機構等を用いることができる。なお、本実施形態では、例えば、リニアモーターを採用している。
そして、ステージ39は、X方向に沿って所定の速度で往動又は復動するようになっている。往動と復動を繰り返すことを走査移動と称す。さらに、基台37の上面37aには、案内レール38と平行に副走査位置検出装置40が配置され、副走査位置検出装置40によりステージ39の位置が検出される。
ステージ39の上面には、載置面41が形成され、その載置面41には図示しない吸引式の基板チャック機構が設けられている。そして、半導体基板1は、載置面41上に載置された後、基板チャック機構により載置面41に固定される。
ステージ39は、例えば、+X側に位置するときの載置面41の場所が半導体基板1のロード位置又はアンロード位置の中継場所となっている。この載置面41は、把持部13aの動作範囲内に露出するように設置されている。したがって、搬送部13は、容易に半導体基板1を載置面41に載置することができる。
そして、半導体基板1は、描画(印刷)が行われた後、中継場所である載置面41上にて待機する。したがって、搬送部13の把持部13aは、容易に半導体基板1を把持して移動することができる。
基台37のY方向両側には、一対の支持台42が立設され、その一対の支持台42には、Y方向に延びる案内部材43が架設されている。案内部材43の下側には、Y方向に延びる案内レール44がX方向全幅にわたり凸設されている。
そして、略直方体形状に形成されたキャリッジ(移動手段)45が、この案内レール44に沿って移動可能に取り付けられている。また、キャリッジ45は、Y方向に沿って走査移動するための直動機構を備えている。この直動機構には、例えば、ステージ39が備える直動機構と同様の機構を用いることができる。
案内部材43とキャリッジ45との間には、主走査位置検出装置46が配置され、キャリッジ45の位置が計測される。キャリッジ45の下側には、ヘッドユニット47が設置され、ヘッドユニット47のステージ39側の面には、図示しない液滴吐出ヘッドが凸設されている。
図3(b)は、キャリッジ45を模式的に示した側面図である。
キャリッジ45の半導体基板1側には、図3(b)に示すように、ヘッドユニット47と一対の照射部としての硬化ユニット48が、Y方向に関してキャリッジ45の中心からそれぞれ等間隔で配置されている。そして、ヘッドユニット47の半導体基板1側には、液滴を吐出する液滴吐出ヘッド(吐出ヘッド)49が凸設されている。
キャリッジ45の図中上側には、収容タンク50が配置され、収容タンク50には、機能液であるインクが収容されている。液滴吐出ヘッド49と収容タンク50とは、図示しないチューブにより接続され、収容タンク50内のインクがチューブを介して液滴吐出ヘッド49に供給される。
インクは、樹脂材料、硬化剤としての光重合開始剤、溶媒又は分散媒を主材料とする。この主材料に顔料又は染料等の色素や、親液性又は撥液性等の表面改質材料等の機能性材料を添加することにより固有の機能を有するインクを形成することができる。
本実施形態では、例えば、白色の顔料が添加されている。インクの樹脂材料は、樹脂膜を形成する材料である。樹脂材料としては、常温で液状であり、重合させることによりポリマーとなる材料であれば特に限定されない。さらに、粘性の小さい樹脂材料が好ましく、オリゴマーの形態であるのが好ましい。モノマーの形態であればさらに好ましい。光重合開始剤は、ポリマーの架橋性基に作用して架橋反応を進行させる添加剤であり、例えば、光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール等を用いることができる。溶媒又は分散媒は、樹脂材料の粘度を調整するものである。インクを液滴吐出ヘッドから吐出し易い粘度にすることにより、液滴吐出ヘッドは、安定してインクを吐出することができるようになる。
図4(a)は、ヘッドユニット47を模式的に示した平面図である。
このヘッドユニット47には、図4(a)に示すように、2つの液滴吐出ヘッド49が副走査方向(X方向)に間隔をあけて配置され、各液滴吐出ヘッド49の表面には、ノズルプレート51(図4(b)を参照。)がそれぞれ配置されている。
各ノズルプレート51には、複数のノズル52が配列して形成されている。なお、本実施形態においては、各ノズルプレート51に、15個のノズル52が副走査方向に沿って配置されたノズル列60B〜60EがY方向に間隔をあけて配置されている。
また、2つの液滴吐出ヘッド49における各ノズル列60B〜60Eは、X方向に沿って直線上に配置されている。ノズル列60B、60Eは、Y方向に関してキャリッジ45の中心から等間隔で配置されている。同様に、ノズル列60C、60Dは、Y方向に関してキャリッジ45の中心から等間隔で配置されている。したがって、+Y側の硬化ユニット48とノズル列60Bとの距離と、−Y側の硬化ユニット48とノズル列60Eとの距離とは同一となっている。また、+Y側の硬化ユニット48とノズル列60Cとの距離と、−Y側の硬化ユニット48とノズル列60Dとの距離とは同一となっている。
図4(b)は、液滴吐出ヘッド49の構造を説明するための要部断面図である。
液滴吐出ヘッド49は、図4(b)に示すように、ノズルプレート51を備え、ノズルプレート51には、ノズル52が形成されている。また、ノズルプレート51の上側であってノズル52と相対する位置には、ノズル52と連通するキャビティ53が形成されている。そして、このキャビティ53には、インク54が供給される。
キャビティ53の上側には、上下方向に振動してキャビティ53内の容積を拡大縮小する振動板55が設置されている。振動板55の上側でキャビティ53と対向する場所には、上下方向に伸縮して振動板55を振動させる圧電素子56が配設されている。
圧電素子56は、上下方向に伸縮して振動板55を加圧して振動させる。これにより、振動板55がキャビティ53内の容積を拡大縮小してキャビティ53を加圧する。このとき、キャビティ53内の圧力が変動し、キャビティ53内に供給されたインク54がノズル52を通って吐出される。
硬化ユニット48は、図3(b)及び図4(a)に示すように、主走査方向(相対移動方向)においてヘッドユニット47を挟んだ両側の位置に配置されている。硬化ユニット48の内部には、吐出されたインクを硬化させる紫外線を照射する照射装置が配置されている。
照射装置は、発光ユニットと放熱板等から構成されている。発光ユニットには、多数のLED(Light Emitting Diode)素子が配列して設置されている。このLED素子は、電力の供給を受けて紫外線の光である紫外光を発光する素子である。硬化ユニット48の下面には、照射口48aが形成されている。そして、照射装置が発光する紫外光を照射口48aから半導体基板1に向けて照射する。
液滴吐出ヘッド49では、圧電素子56を制御駆動するためのノズル駆動信号を受けると、圧電素子56が伸張して、振動板55がキャビティ53内の容積を縮小する。その結果、液滴吐出ヘッド49のノズル52から縮小した容積分のインク54が液滴57となって吐出される。インク54が塗布された半導体基板1に対しては、照射口48aから紫外光が照射され、硬化剤を含んだ機能液54を固化又は硬化させるようになっている。
(搬出部)
図5(a)は、搬出部12を模式的に示した正面図であり、図5(b)及び図5(c)は、搬出部12を模式的に示した側面図である。
この搬出部12は、図5(a)及び図5(b)に示すように、基台74を備えている。基台74の内部には、昇降装置75が設置されている。昇降装置75には、供給部8に設置された昇降装置16と同様の装置を用いることができる。基台74の上側には、昇降板76が昇降装置75と接続して設置されている。そして、昇降板76は、昇降装置75により昇降される。
昇降板76の上には、直方体状の収納容器18が設置され、この収納容器18の中に印刷後の半導体基板1が収納される。収納容器18は、搬入部8に設置された収納容器18と同じ容器を用いることができる。
半導体基板1は、図5(c)に示すように、搬送部13の中継場所としてのレール12bに載置され、このレール12bを挟んで収納容器18と逆側(レール12bの−X側)に配置された搬出機構130によって収納容器18へと搬出される。
搬出機構130は、本実施形態では例えばリニアステッピング型のパルスモータで構成されており、X方向に移動自在に操作される送り部131を有している。また、搬出機構130の+X側の先端部には、半導体基板1の端縁をクランプするクランプ部132が設けられている。
また、レール12bと収納容器18との間には、半導体基板1の搬出経路の上方に位置して、収納容器18への搬出中に半導体基板1に印刷された会社名マーク4、機種コード5、製造番号6等のパターンを検査する検査部133が設けられている。この検査部133は、例えばCCDカメラ等により上記パターン情報を取り込む取込部としての撮像装置で構成されている。
上記ICマーキング装置7では、半導体基板1の収納容器18への搬入・搬出と、昇降装置75による収納容器18のZ方向への移動とを繰り返して、収納容器18内に所定の枚数の半導体基板1が収納された後、操作者は半導体基板1が収納された収納容器18と空の収納容器18とを置き換える。これにより、操作者は複数の半導体基板1をまとめて次の工程に持ち運ぶことができる。
(搬送部)
搬送部13は、図1、図6乃び図7に示すように、装置内の天部に設けられた支持体83を備えており、支持体83の内部には、例えばモーターや角度検出器、減速機等から構成される回転機構が設置されている。
そして、モーターの出力軸は減速機と接続され、減速機の出力軸は支持体83の下側に配置された第1腕部84と接続されている。また、モーターの出力軸と連結して角度検出器が設置され、角度検出器がモーターの出力軸のZ方向(第3方向)と平行な軸線周りの回転角度を検出する。これにより、回転機構は、第1腕部84の回転角度を検出して、所望の角度まで回転させることができる。
第1腕部84上において支持体83と反対側の端には、回転機構85が設置されている。この回転機構85は、例えばモーターや角度検出器、減速機等により構成されることで、上述した支持体83の内部に設置された回転機構と同様の機能を備えている。そして、回転機構85の出力軸は第2腕部86と接続されている。これにより、回転機構85は、第2腕部86の回転角度を検出して、所望の角度まで回転させることができる。
第2腕部86上において回転機構85と反対側の端には、昇降装置87及び回転機構(駆動部)88が配置されている。昇降装置87は、直動機構を備え、直動機構を駆動することによりZ方向に伸縮することで把持部13aを第2腕部86に対して昇降させることができる。この直動機構は、例えば、供給部8の昇降装置16と同様の機構を用いることができる。一方、回転機構88は、上記回転機構85と同様の構成を有しており、第2腕部86に対して把持部13aをZ方向と平行な軸線13c(図6(c)を参照。)周りに回転させる。
図6(a)は、腕部13bの−Z側に把持部13aが設けられた正面図、図6(b)は、その平面図(但し、腕部13bは図示せず。)、図6(c)は、その左側面図である。
なお、把持部13aは、回転機構88によって腕部13bに対してθZ方向(Z軸回りの回転方向)に回転移動可能に設けられ、XY平面における位置が変動するため、以下の説明では便宜上、XY平面と平行な一方向をx方向、XY平面と平行でx方向と直交する方向をy方向として説明する(Z方向は共通。)。
把持部13aは、腕部13bに対してθZ方向には回転可能、且つ半導体基板1の把持の際に固定状態で用いられる固定部100と、固定部100に対してZ方向に移動自在に設けられた移動部110とを備えている。
固定部100は、Z軸部材101、懸架部材102、連結部材103、連結板104、挟持板(第1把持部)105、フォーク部(支持部)106を主体として構成されている。Z軸部材101は、Z方向に延在し腕部13bにZ軸回りに回転可能に設けられている。懸架部材102は、x方向に延在する板状に形成されており、x方向の中央部においてZ軸部材101の下端に固定されている。連結板104は、懸架部材102と平行に互いに隙間をあけて配置され、当該懸架部材104とx方向両端側で連結部材103によって連結されている。挟持板105は、x方向に延在する板状に形成されており、図6(c)に示すように、+Z側の表面における+y側の端縁で連結板104の下端に固定されている。そして、挟持板105における+Z側の表面のうち、−y側の端縁側が半導体基板1を挟持する際の挟持面105aとなっている。
フォーク部106は、挟持面105aで挟持された半導体基板1の下面(−Z側の面)を下方から支持するものであって、挟持板105の−y側の側面からy方向に延出させ、且つx方向に間隔をあけて複数(ここでは4本)設けられている。フォーク部106の配置間隔及び本数は、半導体基板1の長さが機種等に応じて変動した場合でも、少なくとも長さ方向で1箇所、好ましくは2箇所以上で支持可能に設定される。
移動部110は、昇降部111、把持板(第2把持部)112を主体として構成されている。昇降部111は、エアシリンダ機構等で構成されており、Z軸部材101に沿って昇降する。把持板112は、昇降部111と一体的に昇降可能に設けられており、連結部材103、103の間のx方向の隙間長よりも短く、懸架部材102と連結板104との間の隙間よりも小さな幅を有している。そして、これら連結部材103、103の間の隙間及び懸架部材102と連結板104との間の隙間に、Z方向に移動可能に挿入された挿入部112aと、この挿入部112aよりも下方に位置し、懸架部材102よりも下方で挟持板105とほぼ同じ長さでx方向に延在する挟持板112bとが、一体的に形成されてなる。
上記挿入部112a及び挟持板112bからなる把持板112は、昇降部111の昇降に応じて一体的にZ方向に移動する。把持板112が下降した際には、挟持板105との間で半導体基板1の一端縁を挟持して把持可能であり、把持板112が上昇した際には、挟持板105から離間することで半導体基板1に対する把持が解除される。
半導体基板1を把持可能なこれら挟持板105及び把持板112は、対向する隙間に当該挟持板105及び把持板112に亘る長さでx方向に連続的に延在する把持領域13dを形成する。図6(b)に示すように、挟持板105及び把持板112並びに把持領域13dの長さL1は、上記フォーク部106の長さL2よりも大きく形成されている。
また、本実施形態では、回転機構88により把持部13aが回転する際の回転中心軸線(軸線)13cは、フォーク部106の長さ方向であるy方向に関しては、図6(c)に示されるように、フォーク部106が配置される領域に位置するように設定される。また、回転中心軸線13cは、挟持板105及び把持板112の長さ方向であるx方向に関しては、図6(a)に示すように、把持領域13dの略中央に配置されている。
上記の搬送部13で半導体基板1を搬送する際には、フォーク部106が半導体基板1を下方から支持しているため、搬送された半導体基板1が表面に載置される前処理部9の第1、第2中継場所9a、9b、冷却部11の処理場所11a、11b、後処理部14の第1、第2中継場所14a、14b(以下、載置部140と総称する)には、搬送時のフォーク部106と対応する位置に、図7(a)及び図7(b)に示すような溝部141が設けられている。また、載置部141における溝部140の近傍には、載置部140に載置された半導体基板1を吸着保持するための吸着部142が複数配設されている。
そして、搬送部13に配置された検出器の出力を入力して把持部13aの位置と姿勢とを検出し、回転機構85等を駆動して把持部13aを所定の位置に移動させることにより、把持部13aで把持する半導体基板1を所定の処理部に搬送することができる。
(制御部)
図8は、ICマーキング装置7が備える制御部CONTを示すブロック図である。
ICマーキング装置7は、図8に示すように、上述した搬入部8と、前処理部9、描画部10、冷却部11及び後処理部14を含む複数の処理部と、搬出部12と、搬送部13を含む各部の駆動を制御する制御部CONTを備えている。
制御部CONTは、ICマーキング装置7の全体の動作を制御するコンピュータ(CPU)等からなり、ICマーキング装置7の各部の動作状況を管理する。そして、搬送部13に半導体基板1を搬送する指示信号を出力する。これにより、半導体基板1は各部を順次通過して印刷されるようになっている。
(基板処理方法)
次に、上記ICマーキング装置7を用いた印刷方法(基板処理方法)について図9を参照して説明する。なお、図9は、この印刷方法を説明するためのフローチャートである。
上記ICマーキング装置7を用いた印刷方法は、図9に示すように、半導体基板1を収納容器18から順次搬入する搬入工程S1と、搬入された半導体基板1の表面に対して前処理を施す前処理工程S2と、前処理工程S2で温度上昇した半導体基板1を冷却する冷却工程S3と、冷却された半導体基板1に対して各種の属性情報を描画する描画工程S4と、描画後の半導体基板1に対して後処理を施す後処理工程S5と、後処理が施された半導体基板1を収納容器18へと順次搬出する搬出工程S6と、各工程の間で半導体基板1を順次搬送する搬送工程S7とを主体に構成されている。
具体的に、上記ICマーキング装置7を用いて半導体基板1に対して印刷を行う際は、先ず、搬送部13における把持部13aで半導体基板1の一側縁を挟持しつつ、フォーク部106で下方から支持することで半導体基板1を把持する。
すなわち、図6(c)に示すように、昇降部111によって把持板112を挟持板105に対して離間させた状態で挟持板105及びフォーク部106上に半導体基板1を載置させた後に、図7(a)に示すように、昇降部111によって把持板112を下降させて挟持105との間で半導体基板1の側縁を挟持して把持させる。
このとき、把持領域13dの長さは、フォーク部106の長さよりも大きく、また半導体基板1の長辺よりも大きいため、例えば前処理時の加熱で半導体基板1に反りが生じていた場合でも、半導体基板1の一側縁を一括的に挟持することで反りを矯正した状態で安定して把持することができる。
そして、昇降装置87により把持部13aを所定高さに移動させた後に、回転機構85、88等の回転角度を制御して駆動することにより、把持部13aに把持された半導体基板1を所定の載置部140と対向する位置にXY平面に沿って移動させる。
所定の載置部140と対向する位置まで半導体基板1を搬送した搬送部13は、昇降装置87の駆動により把持部13aを下降させ、図7(a)に示すように、載置部140の表面に半導体基板1を受け渡す。このとき、載置部140には、フォーク部106に対応した位置及び大きさで溝部141が形成されているため、半導体基板1の受け渡し時にフォーク部106は溝部141に入り込み、載置部140と干渉することが回避される。
載置部140の表面に受け渡された半導体基板1は、吸着部142によって載置部140の表面に吸着保持された状態で所定の処理(例えば、冷却処理)が施されるか、塗布処理や前処理が行われるステージに搬送される。
上述した搬送部13で搬送された半導体基板1は、前処理工程S2で半導体基板1の前処理(加熱した状態で表面の改質処理)が施され、冷却工程S3で冷却された後に、描画工程S4でICパッケージ3の表面に、上述した会社名マーク4、機種コード5、製造番号6等の描画が行われる。描画が行われた半導体基板1は、後処理工程S5で後処理が施された後に、レール12bに載置される。レール12bに載置された半導体基板1は、搬入部130によって収納容器18に搬出される。
ところで、上記搬送部13では、上述した搬入部8と、前処理部9、描画部10、冷却部11及び後処理部14を含む複数の処理部と、搬出部12とを含む各部の間で半導体基板1を順次搬送する際に、各部から搬送位置に置かれた半導体基板1をセンサー(検出手段)により検出し、このセンサーが出力する検出信号から半導体基板1の有無を判別している。
ここで、本発明による基板の判別方法について、例えば図10に示すように、上記搬送部13により印刷後の半導体基板1を上記搬出部12に搬送するときに、搬送位置に置かれた半導体基板1をセンサー(検出手段)200により検出し、このセンサー200が出力する検出信号から半導体基板1の有無を判別する場合を例に挙げて説明する。
なお、図10(a)は、センサー200による検出前の状態を示す側面図、図10(b)は、センサー200による検出時の状態を示す側面図である。また、本実施形態では、センサー200として、例えば反射型のフォトセンサーを用いている。
半導体基板1は、図10(a),(b)に示すように、上記搬送部13の搬送位置としての一対のレール12b上に載置される。また、上記搬送部13の搬送位置に半導体基板1が載置された直後は、図10(a)に示すように、上記一対のレール12bのうち、半導体基板1と略同一高さにある一方のレール12bが、この半導体基板1の一方側を支持し、半導体基板1よりも低い位置にある他方のレール12bが下方に待避しつつ、この半導体基板1の他方側を支持部材201が支持した状態となっている。また、このときの半導体基板1は、支持部材201側に若干傾いた状態で支持されている。すなわち、支持部材201は、一方のレール12bよりも若干低い位置にある。
そして、この状態から、図10(b)に示すように、他方のレール12bが一方のレール12bと同一高さまで上昇することによって、この半導体基板1の他方側を他方のレール12が支持する。これにより、半導体基板1は、支持部材201から離間して一対のレール12bの上で水平に支持された状態となる。また、このときセンサー200が他方のレール12bと同期して上昇することによって、一対のレール12bの上にある半導体基板1を検出する。
センサー200は、図8に示すように、判定手段としての制御部CONTと電気的に接続されている。そして、この制御部CONTは、センサー200が出力する検出信号から半導体基板1の有無を判別する。
ここで、本発明では、図11(a)に示すように、センサー200が検出を開始してから予め設定した所定時間T[秒]の間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数N[回]が所定回数を超えたときには、制御部CONTが「基板有り」と判別し、半導体基板1の搬送を開始する(図11(a)中の駆動信号の出力がON)。
一方、図11(a)に示すように、センサー200が検出を開始してから予め設定した所定時間T[秒]の間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数が所定回数N[回]を超えなかったときには、制御部CONTが「基板無し」と判別し、半導体基板1の搬送を中断する(図11(b)中の駆動信号の出力がOFF)。
ところで、チャタリング中は、センサー200が検出した検出信号中に出力のON/OFFを短時間に繰り返す波形が表れるため、センサー200の出力がONとなるタイミング(出力波形の立上り時)と、センサー200の出力がOFFとなるタイミング(出力波形の立下り時)で、その判定結果が異なるために、センサー200の検出周期(タイミング)によって、その判定結果が異なることになる(段落[0009]を参照。)。
そこで、本発明では、センサー200が検出を開始してから所定時間T[秒]の間に、特定の検出周期でセンサー200が検出を行い、チャタリングによる振動を連続してN回検出できれば、制御部CONTが「基板有り」と判別し、チャタリングによる振動を連続してN回検出できなければ、制御部CONTが「基板無し」と判別する。これにより、センサー200の検出周期(タイミング)によって、その判定結果が異なってしまうことを防ぐことができる。
すなわち、従来の検出方法では、センサー200の検出周期がチャタリングの振動周期よりも長いために、チャタリングによる誤検出が発生していたのに対し、本発明では、センサー200の検出周期tをチャタリングの振動周期sよりも短くする(t<s)。特に、センサー200の検出周期tのN倍を、チャタリングの振動周期sの1/2倍よりも大きくする(t×N>s/2)。これにより、チャタリングによる振動を連続してN回検出したときのみ、制御部CONTが「基板有り」と判別するため、従来のようなチャタリングによる誤検出を防止することが可能である。
なお、チャタリングによる振動の発生回数は、「基板無し」のときよりも「基板有り」のときの方が多くなることから、この「基板有り」のときに、センサー200が検出を開始(出力ON)してからチャタリングが収束するまでの時間をもとに、上記所定時間T[秒]を設定することが好ましい。
これにより、本発明では、チャタリングによる誤検出を防止することができる。また、従来のように、センサーが検出を開始(ON)してから再検出するまでの時間T’を、チャタリングが収束するまで長めに設定するといったことを行わずに、半導体基板1の有無を早期に判別することが可能である。
また、本発明では、上記所定時間Tをチャタリングが収束するまでの時間よりも短くすることで、チャタリングの発生中であっても、搬送位置に置かれた半導体基板1の有無を早期に検出することが可能である。
したがって、本発明によれば、チャタリングによる誤検出を防止しつつ、半導体基板1の搬送を速やかに開始することができるため、1枚の半導体基板1にかかる処理時間を短縮し、その生産効率を更に高めることが可能である。
また、本発明では、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の波形を半導体基板1の種類毎に予め計測しておき、この計測結果との比較から搬送位置に置かれた半導体基板1の種類を判別するようにしてもよい。
例えば、図12に示すように、同サイズの半導体基板1でありながら、ICパッケージ3のレイアウトが異なる半導体基板1(ワーク1,2)が紛れていた場合を例示して説明する。
図12に示すように、ワーク1,2の検出信号は、センサー200が検出を開始(出力ON)してから予め設定した所定時間Tの間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の波形が異なっている。
この場合、ワーク1,2では、センサー200が検出を開始(出力ON)してから予め設定した所定時間Tの間に、検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数が所定回数Nを超えたときの時間に差ΔTが生じている。
したがって、本発明では、上述した半導体基板1の有無を判別した後に、この検出信号中に表れるチャタリングの波形の違い(ΔT)に基づいて、半導体基板1の種類を判別することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
すなわち、本発明では、上述した搬送部13により半導体基板1を搬出部12に搬送する場合に限らず、それ以外にも、搬入部8や、前処理部9、描画部10、冷却部11及び後処理部14を含む複数の処理部などの間で半導体基板1を搬送するときに、各搬送位置に置かれた半導体基板1の有無を検出する場合に、本発明による基板の判別方法を幅広く適用することが可能である。
また、上記実施形態では、液滴吐出方式で印刷を行う構成を例示したが、これに限られるものではなく、他の印刷方式を採る場合にも適用可能である。
さらに、上記実施形態では、枚葉式の被印刷物(半導体基板1)を印刷・検査対象として説明したが、これに限られるものではなく、ライン式で連続的に搬送される被印刷物についても適用可能である。
また、上記実施形態では、紫外線硬化型のインクを用いたが、本発明はこれに限定されず、可視光線、赤外線を硬化光として使用することができる種々の活性光線硬化型のインクを用いることができる。
また、光源も同様に、可視光等の活性光を射出する種々の活性光光源を用いること、つまり活性光線照射部を用いることができる。
ここで、本発明において「活性光線」とは、その照射によりインク中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広く、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。従って、活性光線硬化型インクとしては、本実施形態のように、紫外線を照射することにより硬化可能な紫外線硬化型インクを用いることが好ましい。
上記実施形態における被印刷物としての半導体基板1は、複数のICパッケージ3が実装された基板2であったが、例えばシリコンなどの半導体で形成された基板であってもよい。また、ICパッケージ3は、樹脂でモールドされたICチップに限らず、ICチップそのものであってもよい。
また、本発明は、上記ICマーキング装置7に限らず、搬送位置に置かれた基板を別の位置へと搬送する基板搬送装置を備えた基板処理装置に対して幅広く応用することが可能である。
1…半導体基板、 2…基板、 3…ICパッケージ(半導体パッケージ)、 7…ICマーキング装置(基板処理装置)、 8…搬入部、 9…前処理部、 10…描画部、 11…冷却部、 12…搬出部、 13…搬送部(基板搬送装置)、 14…後処理部、 200…センサー(検出手段)、 CONT…制御部(判別手段)

Claims (5)

  1. 搬送位置に置かれた基板を別の位置へと搬送する基板搬送装置であって、
    前記搬送位置に置かれた基板を検出する検出手段と、
    前記検出手段が出力する検出信号から前記基板の有無を判別する判別手段とを備え、
    前記検出手段が検出を開始してから予め設定した所定時間の間に、前記検出信号中に表れるチャタリングによる振動の発生回数が所定回数を超えたと前記判別手段が判別したときに、前記基板の搬送を開始することを特徴とする基板搬送装置。
  2. 前記検出手段の検出周期がチャタリングの振動周期より短いことを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
  3. 前記所定時間は、前記チャタリングの発生時間よりも短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板搬送装置。
  4. 前記判別手段は、前記検出信号中に表れるチャタリングによる振動の波形を前記基板の種類毎に予め計測しておき、この計測結果との比較から前記搬送位置に置かれた基板の種類を判別することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の基板搬送装置。
  5. 基板を搬入する搬入部と、
    前記基板に対して各種の処理を行う複数の処理部と、
    前記基板を搬出する搬出部と、
    前記搬入部、前記複数の処理部及び前記搬出部を含む各部の間で前記基板を搬送する搬送部とを備え、
    前記搬送部は、請求項1〜4の何れか一項に記載の基板搬送装置を備えることを特徴とする基板処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10195875B2 (en) 2017-03-23 2019-02-05 Seiko Epson Corporation Printing apparatus and printing method

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