JP2012186594A - 音響装置、音響調整方法およびプログラム - Google Patents

音響装置、音響調整方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】位相調整フィルタ(FIRフィルタ)の係数サイズを低減して、コスト削減を図る。
【解決手段】DSP220は、音響装置200が解析フェーズにあるとき音響解析ブロックとなり、音響装置200が再生フェーズにあるとき音響調整ブロックとなる。音響解析ブロックは、再生時に音響調整を行うための各スピーカの音響調整パラメータを算出する。この音響調整パラメータには、位相調整パラメータ、振幅調整パラメータ、遅延パラメータ等の他に、極性反転パラメータを含んでいる。音響解析ブロックは、極性反転パラメータを、マイクロホン400により収音されたスピーカ300からの応答信号の低域成分を用いて算出する。再生時の音響特性の調整において、上述の極性反転パラメータに基づいて音声信号の極性反転処理を行うことができ、位相調整処理では低域の位相調整量を大幅に削減できる。
【選択図】図1

Description

本技術は、音響装置、音響調整方法およびプログラムに関し、特に、マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカの音響特性を調整する音響装置等に関する。
従来、5.1チャネル等のマルチチャンネル音声信号を取り扱うマルチチャネル再生システムが知られている。マルチチャンネル音声信号によるサラウンド効果を正確に再現するためには、受聴位置からフロントスピーカ、センタースピーカ、サラウンドスピーカまでの各距離が全て等距離であること、各スピーカは全て同一のスピーカであり、同一の振幅特性および位相特性を備えていること等の条件が必要となる。
しかし、一般家庭での再生環境では、部屋やスピーカ等の物理的な制限から、上述の条件が満たされない場合も多い。このような場合、サラウンド効果を正確に再現するためには、各スピーカから出力される音声信号の音響特性を適切に調整する必要がある。
従来、各スピーカから出力されるオーディオ信号の音響特性を自動的に調整することができる自動音響特性調整機能を備えた音響装置がある。この装置は、事前にノイズやインパルス信号等のテスト信号を各スピーカへ出力し、受聴位置に置かれたマイクロホンにより各スピーカからの応答信号を収音し、記録する。そして、記録された各信号を解析し、インパルス応答を得て、各スピーカから受聴位置までの到達所要時間、各スピーカの振幅特性および位相特性を算出する。さらに、各スピーカからの応答信号間での到達時間の差、振幅特性の差、位相特性の差を補償するような、遅延量やフィルタ係数を算出する。
この音響装置は、音声信号の再生時に、上述の算出結果に基づいて、遅延処理およびフィルタ処理を各スピーカへの出力信号に適用し、各スピーカに最適な信号を出力する。遅延処理やフィルタ処理が適用されるチャンネル数は低域専用チャンネルを除き、5チャネルが基本であるが、7チャネルや9チャネル以上のチャンネル数の場合もある。
特許文献1には、音響装置において、逆相接続時のスピーカ出力の補正を行うことが記載されている。すなわち、この音響装置は、各スピーカへパルス波形のテスト信号を出力し、マイクにより各スピーカからの応答信号を収音する。そして、テスト信号と応答信号の波形ピーク値の符号を比較することで極性の判定を行い、同符号のときスピーカは正相接続、異符号のときスピーカは逆相接続と判断する。そして、逆相接続の場合はスピーカに供給する信号の極性を反転することで、逆相接続時のスピーカ出力の補正を行う。
特開平07−184293号公報
マルチチャンネル音声信号の再生時に音響特性の調整を同時に行う際、限られた計算資源下で音響特性の調整を行う必要がある。特に、振幅特性と位相特性を調整する各フィルタ処理の効率化が望まれる。一般的なフィルタ処理において、FIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いるより、IIR(Infinite? duration Impulse Response)フィルタを用いるほうが計算資源の削減となる。そのため、振幅特性の調整にIIRフィルタを用いることは可能である。この場合、IIRフィルタに起因する位相歪みを許容するか、もしくはIIRフィルタに起因する位相歪も考慮して位相特性の調整を行う。
これに対して、位相特性の調整に、位相歪みの生じるIIRフィルタを用いることは困難である。そのため、一般的に、位相特性の調整にFIRフィルタが用いられる。しかし、このFIRフィルタには、以下の相反する問題点がある。
(1)計算資源を削減するにはFIRフィルタの係数サイズを小さくする必要がある。
(2)低域の位相特性を調整するにはFIRの係数サイズを大きくする必要がある。
本技術の目的は、位相調整フィルタ(FIRフィルタ)の係数サイズを低減して、コスト削減を図ることにある。
本技術の概念は、
マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカからテスト信号を出力し、マイクロホンにより前記スピーカからの応答信号を収音することにより音響特性を調整する音響装置であって、
前記スピーカから出力されるテスト信号を記憶しておくテスト信号記憶部と、
前記マイクロホンにより収音された前記スピーカからの応答信号を記憶する応答信号記憶部と、
前記応答信号記憶部に記憶された前記スピーカからの応答信号に基づいて少なくとも極性反転パラメータおよび位相フィルタパラメータを含む音響調整パラメータを算出するパラメータ算出部と、
前記パラメータ算出部で算出された音響調整パラメータを記憶する音響調整パラメータ記憶部とを備え、
前記パラメータ算出部は、前記極性反転パラメータを前記応答信号の低域成分を用いて算出する
音響装置にある。
本技術は、マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカからテスト信号が出力され、マイクロホンによりスピーカからの応答信号を収音することにより音響特性が調整される音響装置である。この場合、テスト信号記憶部からテスト信号が読み出されてスピーカに供給される。また、マイクロホンにより収音されたスピーカからの応答信号は応答信号記憶部に記憶される。
そして、応答信号記憶部に記憶されたスピーカからの応答信号に基づいて、少なくとも極性反転パラメータおよび位相フィルタパラメータを含む音響調整パラメータが算出される。この場合、極性反転パラメータは、応答成分の低域成分を用いて算出される。そして、このように算出される音響調整パラメータは、音響調整パラメータ記憶部に記憶される。
例えば、パラメータ算出部は、応答信号の低域成分の波形における正符号側の面積と負符号側の面積との面積比に基づいて極性判定を行って極性反転パラメータを算出する、ようにされる。そして、例えば、マイクロホンで収音される応答信号はインパルス応答信号であり、パラメータ算出部は、インパルス応答信号にステップ信号を畳み込んで得られたステップ応答信号に低域通過フィルタを適用して応答信号の低域成分を得る、ようにされる。このように、応答信号の低域成分の波形における正符号側の面積と負符号側の面積との面積比に基づいて極性判定を行うことで、応答信号の低域成分の極性を高精度に判定することが可能となる。
このように、本技術においては、音響調整パラメータには少なくとも極性反転パラメータおよび位相フィルタパラメータが含まれ、極性反転パラメータはマイクロホンにより収音されたスピーカからの応答信号の低域成分を用いて算出される。そのため、マルチチャンネル音声信号の再生時の音響特性の調整において、上述の極性反転パラメータに基づいて音声信号の極性反転処理を行うことで、位相調整処理では低域の位相調整量を大幅に削減することが可能となる。そのため、位相調整フィルタとして例えばFIRフィルタを用いる場合であっても、その係数サイズを大幅に低減でき、コスト削減を図ることができる。
なお、本技術において、例えば、パラメータ算出部は、応答信号の低域成分の極性が目標の極性と一致するように、極性反転パラメータを算出する、ようにされる。この場合、例えば、目標の極性は、複数のスピーカから選択された所定のスピーカ、例えば、マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカがフロントスピーカを含む場合にはそのフロントスピーカからの応答信号の低域成分の極性とされる。このように、目標の極性が複数のスピーカから選択された所定のスピーカからの応答信号の低域成分の極性とされることで、マルチチャンネル音声信号の再生時における音響調整部の構成が簡単となる。すなわち、この音響調整部において、所定のスピーカの音声信号経路には極性反転回路および位相調整フィルタを設けなくてよくなる。
また、本技術の他の概念は、
マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカに音声信号を出力する音響装置であって、
前記複数のスピーカに出力する音声信号の音響特性を調整する音響調整部と、
前記音響調整部に設定される音響調整パラメータを記憶する音響調整パラメータ記憶部とを備え、
前記音響調整部は、少なくとも極性反転回路および位相調整フィルタを含み、
前記極性反転回路には、前記音響調整パラメータとして、前記スピーカからの応答信号の低域成分を用いて算出された極性反転パラメータが設定される
音響装置にある。
本技術は、マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカに音声信号を出力する音響装置である。本技術においては。音響調整部により、複数のスピーカに出力する音声信号の音響特性が調整される。この音響調整部には、少なくとも極性反転回路および位相調整フィルタが含まれている。
そして、この音響調整部に設定される音響調整パラメータは、音響調整パラメータ記憶部に記憶されている。この音響調整パラメータは、スピーカからの応答信号に基づいて算出され、音響調整パラメータに含まれる極性反転回路に設定される極性反転パラメータは、応答信号の低域成分を用いて算出されている。
このように、本技術においては、マルチチャンネル音声信号の再生時の音響特性の調整において、上述の極性反転パラメータに基づいて、音声調整部の極性反転回路で音声信号の極性反転処理が行われる。そのため、音声調整部の位相調整フィルタでは低域の位相調整量が大幅に削減される。そのため、位相調整フィルタとして例えばFIRフィルタを用いる場合であっても、その係数サイズを大幅に低減でき、コスト削減を図ることができる。
本技術において、例えば、極性反転パラメータは、応答信号の低域成分の極性が複数のスピーカから選択された所定のスピーカからの応答信号の低域成分の極性と一致するように算出されており、音響調整部は、複数のスピーカから所定のスピーカを除く他のスピーカに対応する音声信号経路に極性反転回路および位相調整フィルタを有する、ものとされる。例えば、マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカはフロントスピーカを含み、所定のスピーカはフロントスピーカとされる。この場合、この音響調整部において、所定のスピーカの音声信号経路には極性反転回路および位相調整フィルタを設けなくてよくなり、その構成が簡単となる。
本技術によれば、マルチチャンネル音声信号の再生時に音響特性を調整する音調調整部における位相調整フィルタ(FIRフィルタ)の係数サイズを低減して、コスト削減を図ることができる。
本技術の実施の形態としてのマルチチャネル再生システムの構成例を示すブロック図である。 音響装置が解析フェーズにあるときにDSPで構成される音響解析ブロックの構成例を示す図である。 音響解析ブロックを構成するコントローラにおける音響解析処理の手順を説明するためのフローチャートである。 音響解析ブロックを構成するコントローラにおける対象スピーカの極性反転パラメータの算出処理の手順を説明するためのフローチャートである。 対象スピーカの極性反転パラメータの算出処理の手順を説明するための波形図である。 音響装置が再生フェーズにあるときにDSPで構成される音響調整ブロックの構成例を示す図である。 応答信号の低域成分の波形における正符号側の面積と負符号側の面積との面積比に基づいて極性判定が行われることで、応答信号の低域成分の極性を高精度に判定することが可能となることを説明するための図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[マルチチャネル再生システムの構成例]
図1は、実施の形態としてのマルチチャネル再生システム10の構成例を示している。このマルチチャネル再生システム10は、音声信号出力装置100と、音響装置200と、スピーカ300と、マイクロホン400とを有している。音声信号出力装置100は、DVD再生装置等であり、例えば、AC3(Audio Code number 3)方式の5.1チャネルの圧縮音声信号を出力する。
音響装置200は、復号器210と、DSP(Digital Signal Processor)220と、増幅器230と、増幅器240を有している。復号器210は、音声信号出力装置100から出力されるAC3方式の圧縮音声信号に対して復号処理を施し、5.1チャネルの各チャネルの音声信号を出力する。ここで、各チャネルの音声信号とは、フロント左信号、フロント右信号、センター信号、サラウンド左(リア左)信号、サラウンド右(リア右)信号、およびサブウーハー信号である。
DSP220は、音響装置200が解析フェーズにあるときは、音響解析ブロックを構成する。この音響解析ブロックは、スピーカ300に出力する音声信号に対して、位相調整、振幅調整などの音響調整を行うための音響調整パラメータを求める。この音響解析ブロックの詳細構成については、後述する。
また、DSP220は、音響装置200が再生フェーズにあるときは、音響調整ブロックを構成する。この音響調整ブロックは、上述の音響解析ブロックで求められた音響調整パラメータを用いて、スピーカ300に出力する音声信号に対して音響調整を行う。この音響調整ブロックの詳細構成については、後述する。
増幅器230は、DSP220から出力されるスピーカ300への信号を増幅する。すなわち、音響装置200が解析フェーズにあるときは、音響解析ブロックとしてのDSP220から出力されるテスト信号を増幅してスピーカ300に供給する。また、音響装置200が再生フェーズにあるときは、音響調整ブロックとしてのDSP220から出力される音声信号を増幅してスピーカ300に供給する。また、増幅器240は、後述するようにマイクロホン400で収音されるスピーカ300からの応答信号を増幅してDSP220に供給する。
スピーカ300は、5.1チャネル用のスピーカである。このスピーカ300は、フロント左スピーカ、フロント右スピーカ、センタースピーカ、サラウンド左(リア左)スピーカ、サラウンド右(リア右)スピーカ、およびサブウーハーにより構成されている。上述のDSP220は、音響解析ブロックを構成するとき、各スピーカにそれぞれ対応した音響調整パラメータを求める。また、上述のDSP220は、音響調整ブロックを構成するとき、各スピーカにそれぞれ出力する音声信号に対して音響調整パラメータを用いて音響調整を行う。
マイクロホン400は、音響装置200が解析フェーズにある場合に、受聴位置に配置されて使用される。このマイクロホン400は、スピーカ300からの応答信号を収音して、音響解析ブロックとしてのDSP220に供給する。
図1に示すマルチチャネル再生システム10は、音響装置200が解析フェーズにあり、DSP220が音響解析ブロックを構成する場合には、以下のように動作する。この場合、DSP220からテスト信号が出力される。このテスト信号は、増幅器230で増幅された後にスピーカ300から出力される。また、受聴位置に配置されたマイクロホン400によりスピーカ300からの応答信号が収音され、この応答信号はDSP220に供給される。DSP220では、この応答信号に基づいて、スピーカ300に出力する音声信号に対して音響調整を行うための音響調整パラメータが求められる。
また、図1に示すマルチチャネル再生システム10は、音響装置200が再生フェーズにあり、DSP220が音響調整ブロックを構成する場合には、以下のように動作する。この場合、音声信号出力装置100から再生コンテンツのAC3方式の圧縮音声信号が出力され、この圧縮音声信号が音響装置200の復号器210に入力される。復号器210では、AC3方式の圧縮音声信号に対して復号処理が施され、5.1チャネルの各チャネルの音声信号が得られる。この音声信号はDSP220に供給される。DSP220では、この音声信号に対して、音響解析ブロックで求められた音響調整パラメータが用いられて、音響調整が行われる。そして、音響調整された音声信号は、増幅器230で増幅された後にスピーカ300から出力される。
[DSP=音響解析ブロックの説明]
音響装置200が解析フェーズにあるとき、上述したように、DSP220は音響解析ブロックを構成する。図2は、その場合におけるDSP220の構成例を示している。この図2において、図1と対応する部分には同一符号を付して示している。この場合、DSP220は、コントローラ501、テスト信号メモリ502、音響調整パラメータメモリ503、応答信号メモリ504および内部データバス505を備えている。コントローラ501、テスト信号メモリ502、音響調整パラメータメモリ503および応答信号メモリ504は、内部データバス505に接続されている。
コントローラ501は、音響解析ブロックとしてのDSP220の各部の動作を制御する。テスト信号メモリ502は、スピーカ300から出力するテスト信号(インパルス信号)を記憶している。音響調整パラメータメモリ503は、この解析フェーズで求められた音響調整パラメータを記憶する。この音響調整パラメータには、後述するように、極性反転パラメータ、位相フィルタパラメータ、振幅フィルタパラメータ、遅延パラメータ等が含まれている。応答信号メモリ504は、マイクロホン400で収音されたスピーカ300からの応答信号を記憶する。
音響解析ブロック内のコントローラ501は、テスト信号メモリ502よりテスト信号を順次読み出し、対象スピーカより出力する。これと同時に、受聴位置に設置されたマイクロホン400により収音された当該スピーカからの応答信号を応答信号メモリ504に記憶する。以降、全てのスピーカからテスト信号を出力し、その応答信号を応答信号メモリ504に順次記憶する。その後、コントローラ501は、応答信号メモリ504に記憶された各応答信号に基づいて、極性反転処理、位相フィルタ処理、振幅フィルタ処理、遅延処理に関する各音響調整パラメータを順次算出して、音響調整パラメータメモリ503に記憶する。
図3のフローチャートは、コントローラ501における音響解析処理の手順を示している。コントローラ501は、ステップST1において、解析処理を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。このステップST2において、コントローラ501は、テスト信号メモリ502からテスト信号を読み出し、このテスト信号を内部データバス505から増幅器230を通じて対象スピーカに出力する。そして、コントローラ501は、ステップST3において、マイクロホン400で収音される対象スピーカからの応答信号を、内部データバス505を通じて受け取り、応答信号メモリ504に記憶する。
次に、コントローラ501は、ステップST4において、全てのスピーカの応答信号を記憶したか否かを判定する。全てのスピーカの応答信号を記憶していないと判定するとき、コントローラ501は、ステップST2の処理に戻り、次のスピーカを対象スピーカとして、上述したと同様の処理を繰り返す。ここで、全てのスピーカとは、スピーカ300に含まれるセンタースピーカ、フロント左スピーカ、フロント右スピーカ、サラウンド左スピーカ、サラウンド右スピーカおよびサブウーハーである。
ステップST4で全てのスピーカの応答信号を記憶していると判定するとき、コントローラ501は、ステップST5において、各スピーカ(サブウーハーを除く)を順次対象スピーカとして、その対象スピーカの極性反転パラメータを算出する。この場合、応答信号の低域成分の極性が目標極性と一致するように、極性反転パラメータが算出される。この極性反転パラメータは、位相調整フィルタ(FIRフィルタ)による低域の位相特性の調整量を削減し、その係数サイズを小さくすることを目的とした極性反転回路の乗算係数である。
図4のフローチャートは、コントローラ501における、対象スピーカの極性反転パラメータの算出処理の手順を示している。コントローラ501は、ステップST21において、算出処理を開始し、その後に、ステップST22の処理に移る。このステップST22において、対象スピーカのステップ応答を得る。この場合、コントローラ501は、例えば、図5(a)に示すような対象スピーカからのインパルス応答信号に、図5(b)に示すようなステップ信号を畳み込み、図5(c)に示すようなステップ応答信号を得る。
次に、コントローラ501は、ステップST23において、ステップST22で得られたステップ応答信号に対して、ローパスフィルタ(LPF)を適用し、図5(d)に示すような、ステップ応答信号の低域成分を抽出する。この場合、ローパスフィルタは、例えば、200Hz〜500Hzの遮断周波数を持つものとされる。
次に、コントローラ501は、ステップST24において、ステップST23で抽出された低域成分の極性を判定する。この場合、コントローラ501は、ステップ応答信号の低域成分からなる波形の正符号側の面積(図5(d)中のx部分)と負符号側の面積(図5(d)中のy部分)を算出し、その面積が大きい符号を対象スピーカのステップ応答信号の低域成分の極性と判定する。
次に、コントローラ501は、ステップST25において、対象スピーカのステップ応答信号の低域成分の極性と目標極性とを比較する。そして、コントローラ501は、ステップST26において、極性が同相か否かを判定する。同相であるとき、コントローラ501は、ステップST27において、極性反転パラメータを「1」に設定し、その後、ステップST28において、処理を終了する。一方、同相でないとき、つまり逆相であるとき、コントローラ501は、ステップST29において、極性反転パラメータを「−1」に設定し、その後、ステップST28において、処理を終了する。
この実施の形態において、目標極性は、フロントスピーカのステップ応答信号の低域成分の極性とされる。この場合、フロント左スピーカおよびフロント右スピーカに同一特性を有するスピーカが使用され、スピーカ接続も同じように行われているものとする。そして、フロント左スピーカあるいはフロント右スピーカとのいずれかのステップ応答信号の低域成分の極性が、目標極性とされる。このように目標極性としてフロントスピーカのステップ応答信号の低域成分の極性が用いられることで、フロントスピーカは、ステップST5における極性反転パラメータを算出すべきスピーカの対象外となる。
なお、この実地の形態において、後述する目標位相特性、目標振幅特性に関しても同様にフロントスピーカの位相特性、振幅特性が使用される。したがって、この実施の形態においては、最初に、フロントスピーカからの応答信号に基づいて、その極性、位相特性、振幅特性が求められる。そして、フロントスピーカは、上述したように極性反転パラメータを算出すべきスピーカの対象外となる他、後述する位相フィルタパラメータおよび振幅フィルタパラメータを算出すべきスピーカの対象外ともなる。
図3に戻って、コントローラ501は、ステップST5で極性反転パラメータを求めた後に、ステップST6において、位相フィルタパラメータを算出する。この場合、コントローラ501は、各スピーカ(フロントスピーカ、サブウーハーを除く)を順次対象スピーカとして、その位相フィルタパラメータを算出する。
正確なサラウンド効果を得るには、各スピーカの位相特性が全て等しいものであることが望ましい。異なる種類のスピーカが混在する場合や壁からの反射音等、再生環境の影響を大きく受ける場合、各スピーカの位相特性は異なるものとなる。その場合は、適切なフィルタを適用し、全てのスピーカの位相特性を等化させることが必要となる。
コントローラ501は、ステップST6において、目標位相特性と対象スピーカからの応答信号のFFT(Fast Fourier Transform)解析による位相特性との差分を算出する。そして、その差分を補償する特性を持つ位相調整フィルタの係数値を位相フィルタパラメータとして算出する。この場合、コントローラ501は、極性反転パラメータが「−1」に設定された対象スピーカに対しては、その対象スピーカの位相特性を反転した後、目標位相特性との差分を算出する。
目標位相特性として直線位相特性、特定のスピーカの位相特性等を設定することができるが、上述したように、この実施の形態では、フロントスピーカの位相特性を目標位相特性として用いている。フロントスピーカおよびフロント右スピーカの2つのフロントスピーカからの応答信号のうち、どちらか一方の応答信号、または両者の平均化された応答信号のFFT解析による位相特性を、目標位相特性に設定する。
次に、コントローラ501は、ステップST7において、振幅フィルタパラメータを算出する。この場合、コントローラ501は、各スピーカ(フロントスピーカ、サブウーハーを除く)を順次対象スピーカとして、その振幅フィルタパラメータを算出する。
正確なサラウンド効果を得るには、各スピーカの振幅特性が全て等しいものであることが望ましい。異なる種類のスピーカが混在する場合や壁からの反射音等、再生環境の影響を大きく受ける場合、各スピーカの振幅特性は異なるものとなる。その場合は、適切なフィルタを適用し、全てのスピーカの振幅特性を等化させることが必要となる。
コントローラ501は、ステップST7において、目標振幅特性と対象スピーカからの応答信号のFFT解析による振幅特性との差分を算出し、その差分を補償する特性を持つ振幅補償フィルタの係数値を算出する。
目標振幅特性として平坦な振幅特性、特定のスピーカの振幅特性等を設定することができるが、上述したように、この実施の形態では、フロントスピーカの振幅特性を目標振幅特性として用いている。フロント左スピーカおよびフロント右スピーカの2つのフロントスピーカからの応答信号のうち、どちらか一方の応答信号、または両者の平均化された応答信号のFFT解析による振幅特性を、目標振幅特性に設定する。
次に、コントローラ501は、ステップST8において、遅延パラメータを算出する。この場合、コントローラ501は、各スピーカを順次対象スピーカとして、その遅延パラメータを算出する。
正確なサラウンド効果を得るには各スピーカと受聴位置との距離は全て同じ距離であることが望ましい。しかし、必要な全てのスピーカを等距離に設置する事は一般家庭では困難な場合が多い。その場合、受聴位置に近い距離のスピーカに供給される信号に対して適切な遅延を与えることで、受聴位置での各チャンネル再生信号の時間整合を取り、結果として全てのスピーカ距離を等化することが可能となる。受聴位置から各スピーカの距離はテスト信号がマイクロホン400に到達するまでに要した時間に音速を乗算することで算出できる。
コントローラ501は、上述したように、フロントスピーカを目標スピーカとすることで、センタースピーカ、サラウンドスピーカの位相特性および振幅特性をフロントスピーカの位相特性および振幅特性へ合致させている。従って、音響調整ブロックにおいては、フロントスピーカへの出力信号に対しては、位相フィルタ処理、振幅フィルタ処理は行われない。そこで、コントローラ501は、ステップST8において、センタースピーカ、サラウンドスピーカへの出力信号に対するこれらフィルタ処理に要する遅延時間分を考慮して、各スピーカの遅延パラメータを算出する。
次に、コントローラ501は、ステップST9において、ステップST5〜ステップST8のそれぞれで算出された各スピーカの音響調整パラメータを、音響調整パラメータメモリ503に記憶する。この音響調整パラメータには、上述したように、極性反転パラメータ、位相フィルタパラメータ、振幅フィルタパラメータおよび遅延パラメータが含まれる。そして、コントローラ501は、ステップST10において、解析処理を終了する。
[DSP=音響調整ブロックの説明]
音響装置200が再生フェーズにあるとき、上述したように、DSP220は音響調整ブロックを構成する。図6は、その場合におけるDSP220の構成例を示している。この図6において、図1と対応する部分には同一符号を付して示している。この場合、DSP220は、コントローラ601および音響調整パラメータメモリ602を備えている。音響調整パラメータメモリ602は、上述の音響調整ブロックにおける音響調整パラメータメモリ503(図2参照)と同じものである。この音響調整パラメータメモリ602には、上述の音響解析ブロックで求められた各スピーカの音響調整パラメータが記憶されている。
また、DSP220は、センタースピーカ(センターSP)の音声信号経路に、極性反転回路611、位相調整フィルタ612、振幅調整フィルタ613および遅延メモリ614を有している。また、DSP220は、フロント左スピーカ(フロントLSP)の音声信号経路に、遅延メモリ624を有している。また、DSP220は、フロント右スピーカ(フロントR SP)の音声信号経路に、遅延メモリ634を有している。
また、DSP220は、サラウンド左スピーカ(サラウンドLSP)の音声信号経路に、極性反転回路641、位相調整フィルタ642、振幅調整フィルタ643および遅延メモリ644を有している。また、DSP220は、サラウンド右スピーカ(サラウンドRSP)の音声信号経路に、極性反転回路651、位相調整フィルタ652、振幅調整フィルタ653および遅延メモリ644を有している。さらに、DSP220は、サブウーハーの音声信号経路に、遅延メモリ664を有している。
ここで、位相調整フィルタ612,642,652は、位相歪みが生じないように、例えばFIRフィルタにより構成される。これに対して、振幅調整フィルタ613,643,653は、FIRフィルタ、あるいはIIRフィルタにより構成される。
コントローラ601は、音響調整ブロックとしてのDSP220の各部の動作を制御する。コントローラ601は、音響調整パラメータメモリ602に記憶されている各スピーカの音響調整パラメータを読み出し、各スピーカの音声信号経路にある極性反転回路、位相調整フィルタ、振幅調整フィルタおよび遅延メモリに設定する。
極性反転回路611,641,651は、設定された極性反転パラメータとしての「1」または「−1」の乗算係数を入力音声信号に乗算し、必要に応じて、入力音声信号の極性反転を行う。位相調整フィルタ612,642,652は、センタースピーカ、サラウンド左スピーカ、サラウンド右スピーカの位相特性を、フロントスピーカの位相特性に合致するように調整する。振幅調整フィルタ613,643,653は、センタースピーカ、サラウンド左スピーカ、サラウンド右スピーカの振幅特性を、フロントスピーカの振幅特性に合致するように調整する。遅延メモリ614〜664は、各スピーカからの出力信号が同じ時刻に受聴位置に達するように、各音声信号の遅延時間を調整する。
図6に示す音響調整ブロックとしてのDSP220は、各スピーカの音声信号に対して音響調整を行う。すなわち、復号器210から出力されるセンタースピーカの音声信号は、極性反転回路611、相調整フィルタ612、振幅調整フィルタ613および遅延メモリ614により音響調整され、調整後の音声信号は増幅器230を通じてセンタースピーカに供給される。
また、復号器210から出力されるフロント左スピーカの音声信号は、遅延メモリ624によって音響調整され、音響調整後の音声信号は増幅器230を通じてフロント左スピーカに供給される。また、復号器210から出力されるフロント右スピーカの音声信号は、遅延メモリ634によって音響調整され、音響調整後の音声信号は増幅器230を通じてフロント右スピーカに供給される。
また、復号器210から出力されるサラウンド左スピーカの音声信号は、極性反転回路641、相調整フィルタ642、振幅調整フィルタ643および遅延メモリ644で音響調整され、調整後の音声信号は増幅器230を通じてサラウンド左スピーカに供給される。また、復号器210から出力されるサラウンド右スピーカの音声信号は、極性反転回路651、相調整フィルタ652、振幅調整フィルタ653および遅延メモリ654で音響調整され、調整後の音声信号は増幅器230を通じてサラウンド右スピーカに供給される。
さらに、復号器210から出力されるサブウーハーの音声信号は、遅延メモリ664によって音響調整され、音響調整後の音声信号は増幅器230を通じてサブウーハーに供給される。
上述したように、図1に示すマルチチャネル再生システム10において、音響装置200が解析フェーズにあるとき、DSP220により音響解析ブロックが構成される。そして、この音響解析ブロックでは、スピーカ300に出力する音声信号に対して位相調整、振幅調整などの音響調整を行うための音響調整パラメータが求められる。この場合、音響調整パラメータには、極性反転パラメータが含まれる。この極性反転パラメータはマイクロホン400により収音されたスピーカ300からの応答信号の低域成分を用いて算出される。
そのため、再生時の音響特性の調整において、上述の極性反転パラメータに基づいて音声信号の極性反転処理を行うことで、位相調整処理では低域の位相調整量を大幅に削減することが可能となる。したがって、位相調整フィルタとして例えばFIRフィルタを用いる場合であっても、その係数サイズを大幅に低減でき、コスト削減を図ることができる。
また、図1に示すマルチチャネル再生システム10において、DSP220により構成される音響解析ブロックでは、マイクロホン400により収音されたスピーカ300からの応答信号の低域成分を用いて極性反転パラメータが算出される。この場合、応答信号の低域成分の波形における正符号側の面積と負符号側の面積との面積比に基づいて極性判定が行われることから、応答信号の低域成分の極性を高精度に判定することが可能となる。
例えば、スピーカとして、複数のユニット、例えば、高域スピーカユニットと低域スピーカユニットとからなる場合もある。その場合、応答信号のピーク点が正符号側にあるか負符号側にあるかで位相極性を判定した場合、その判定結果は必ずしも低域成分の極性を表すものとはならない。
例えば、図7(a)は、高域の位相極性が正相で、低域の位相極性が逆相であるスピーカからのインパルス応答信号の一例を示している。この場合、ピーク点(p)で位相極性を判断すると、正相と判断される。
しかし、図7(a)に示すようなスピーカからのインパルス応答信号に、図7(b)に示すようなステップ信号を畳み込むと、図7(c)に示すようなステップ応答信号が得られる。そして、このステップ応答信号に対して、ローパスフィルタ(LPF)が適用されると、図7(d)に示すような、ステップ応答信号の低域成分が抽出される。
このステップ応答信号の低域成分からなる波形の負符号側の面積(図7(d)中のy部分)は、正符号側の面積(図7(d)中のx部分)より大きくなる。そのため、スピーカからの応答信号の低域成分の極性は逆相であると正しく判定される。
また、図1に示すマルチチャネル再生システム10において、DSP220により構成される音響解析ブロックでは、各スピーカの音響調整パラメータ(極性反転パラメータ、位相フィルタパラメータ、振幅フィルタパラメータ、遅延パラメータ)が算出される。この場合、フロントスピーカからの応答信号の低域成分の極性、その応答信号の位相特性、振幅特性が目標とされて、その他のスピーカの音響調整パラメータが算出される。そのため、音響装置200が再生フェーズにあるとき、DSP220により構成される音響調整ブロックでは、フロントスピーカの音声信号経路に、極性反転回路、位相調整フィルタ、振幅調整フィルタを設けなくてよくなり、その構成が簡単となる。
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、音響装置200が解析フェーズにあるときにDSP220で構成される音響解析ブロックでは、フロントスピーカの極性、位相特性、振幅特性が目標として用いられるように説明した。しかし、スピーカ300を構成する5.1チャネルの各スピーカのうち、フロントスピーカを除くその他のスピーカの極性、位相特性、振幅特性を目標として用いることも考えられる。
また、スピーカ300を構成する5.1チャネルの各スピーカとは別個のスピーカの極性、位相特性、振幅特性、あるいは仮想的なスピーカの極性、位相特性、振幅特性を目標として用いることも考えられる。その場合、音響装置200が再生フェーズにあるときにDSP220で構成される音響調整ブロックでは、フロントスピーカの音声信号経路にも極性反転回路、位相調整フィルタを設けることが必要となる。
また、上述実施の形態においては、5.1チャネルの音声信号を取り扱うマルチチャネル再生システム10の例を示した。本技術は、7.1チャネル等のその他のマルチチャネル音声信号を取り扱うマルチチャネル再生システムにも、同様に適用できることは勿論である。
本技術は、例えば、5.1チャネル、7.1チャネル等のマルチチャネル音声信号を取り扱うマルチチャネル再生システム等に適用できる。
10・・・マルチチャネル再生システム
100・・・音声信号出力装置
210・・・復号器
220・・・DSP
230,240・・・増幅器
300・・・スピーカ
400・・・マイクロホン
501・・・コントローラ
502・・・テスト信号メモリ
503・・・音響調整パラメータメモリ
504・・・応答信号メモリ
505・・・内部データバス
601・・・コントローラ
602・・・音響調整パラメータメモリ
611,641,651・・・極性反転回路
612,642,652・・・位相調整フィルタ
613,643,653・・・振幅調整フィルタ
614,624,634,644,654,664・・・遅延メモリ

Claims (11)

  1. マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカからテスト信号を出力し、マイクロホンにより前記スピーカからの応答信号を収音することにより音響特性を調整する音響装置であって、
    前記スピーカから出力されるテスト信号を記憶しておくテスト信号記憶部と、
    前記マイクロホンにより収音された前記スピーカからの応答信号を記憶する応答信号記憶部と、
    前記応答信号記憶部に記憶された前記スピーカからの応答信号に基づいて少なくとも極性反転パラメータおよび位相フィルタパラメータを含む音響調整パラメータを算出するパラメータ算出部と、
    前記パラメータ算出部で算出された音響調整パラメータを記憶する音響調整パラメータ記憶部とを備え、
    前記パラメータ算出部は、前記極性反転パラメータを前記応答信号の低域成分を用いて算出する
    音響装置。
  2. 前記パラメータ算出部は、前記応答信号の低域成分の波形における正符号側の面積と負符号側の面積との面積比に基づいて極性判定を行って前記極性反転パラメータを算出する
    請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記マイクロホンで収音される応答信号はインパルス応答信号であり、
    前記パラメータ算出部は、前記インパルス応答信号にステップ信号を畳み込んで得られたステップ応答信号に低域通過フィルタを適用して前記応答信号の低域成分を得る
    請求項2に記載の音響装置。
  4. 前記パラメータ算出部は、前記応答信号の低域成分の極性が目標の極性と一致するように、前記極性反転パラメータを算出する
    請求項1に記載の音響装置。
  5. 前記目標の極性は、上記複数のスピーカから選択された所定のスピーカからの応答信号の低域成分の極性である
    請求項4に記載の音響装置。
  6. 前記マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカはフロントスピーカを含み、
    前記所定のスピーカは、前記フロントスピーカである
    請求項5に記載の音響装置。
  7. マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカからテスト信号を出力し、マイクロホンにより前記スピーカからの応答信号を収音することにより音響特性を調整する音響調整方法であって、
    前記スピーカからテスト信号を出力するテスト信号出力ステップと、
    前記マイクロホンにより前記スピーカからの応答信号を収音する応答信号収音ステップと、
    前記応答信号収音ステップで収音された前記スピーカからの応答信号に基づいて少なくとも極性反転パラメータおよび位相フィルタパラメータを含む音響調整パラメータを算出するパラメータ算出ステップと、
    前記パラメータ算出ステップで算出された音響調整パラメータを記憶する音響調整パラメータ記憶ステップとを備え、
    前記パラメータ算出ステップでは、前記極性反転パラメータを前記応答信号の低域成分を用いて算出する
    音響調整方法。
  8. コンピュータを、
    マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカからテスト信号を出力するテスト信号出力手段と、
    マイクロホンにより収音された前記スピーカからの応答信号を記憶する応答信号記憶手段と、
    前記応答信号記憶手段に記憶された前記スピーカからの応答信号に基づいて少なくとも極性反転パラメータおよび位相フィルタパラメータを含む音響調整パラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    前記パラメータ算出手段で算出された音響調整パラメータを記憶する音響調整パラメータ記憶手段
    として機能させ、
    前記パラメータ算出手段では、前記極性反転パラメータを前記応答信号の低域成分を用いて算出する
    プログラム。
  9. マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカに音声信号を出力する音響装置であって、
    前記複数のスピーカに出力する音声信号の音響特性を調整する音響調整部と、
    前記音響調整部に設定される音響調整パラメータを記憶する音響調整パラメータ記憶部とを備え、
    前記音響調整部は、少なくとも極性反転回路および位相調整フィルタを含み、
    前記音響調整パラメータ記憶部に記憶される音響調整パラメータは、前記スピーカからの応答信号に基づいて算出され、
    前記音響調整パラメータに含まれる前記極性反転回路に設定される極性反転パラメータは、前記応答信号の低域成分を用いて算出されている
    音響装置。
  10. 前記極性反転パラメータは、前記応答信号の低域成分の極性が上記複数のスピーカから選択された所定のスピーカからの応答信号の低域成分の極性と一致するように算出されており、
    前記音響調整部は、前記複数のスピーカから前記所定のスピーカを除く他のスピーカに対応する音声信号経路に前記極性反転回路および前記位相調整フィルタを有する
    請求項9に記載の音響装置。
  11. 前記マルチチャネル再生システムを構成する複数のスピーカはフロントスピーカを含み、
    前記所定のスピーカは、前記フロントスピーカである
    請求項10に記載の音響装置。
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