JP2005341534A - 測定装置、測定方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】インパルス応答を測定対象とする測定において、測定結果の誤差を解消する。
【解決手段】インパルス応答原波形について、自乗処理部201により自乗系列の波形を得て正値化変換した後、可変ローパスフィルタ203によるフィルタリング処理を施して包絡線化されたローパスフィルタ処理波形を得る。このローパスフィルタ処理波形の振幅を基にスピーカ−マイクロフォン間の空間距離を測定する。そのうえで、可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性を、インパルス応答原波形の周波数特性に応じて変更設定するようにされる、これにより、ローパスフィルタ処理波形としては、インパルス応答原波形の周波数特性にかかわらず、正確な測定結果が期待されるような波形状態とされることになる。
【選択図】図3

Description

本発明は、音響に関する測定を行うための測定装置と、その方法、及びこのような測定装置が実行するプログラムに関するものである。
例えばマルチチャンネルのオーディオシステムにより再生される音声信号を複数のスピーカから出力させて聴く場合においては、例えばリスニングルームの構造や、スピーカに対する聴取者の聴取位置などをはじめとしたリスニング環境に応じて音声のバランスや音質が変化することで、聴取者が感じる音場(音響)は異なってくる。これは、上記リスニング環境の状態によっては、聴取位置にいる聴取者が適正な音場を感じることができないということにつながる。
因みに、このような問題は、例えば自動車の室内のような環境において顕著である。自動車の室内で、聴取者の位置は座席位置にほぼ限定されるので、スピーカとの距離も偏ったものとなって、これによるスピーカからの音声の到達時間の時間差により音場のバランスが大きく乱れる。また、自動車の室内は比較的狭い上にほぼ密閉された状態であるので、反射音などが複雑に合成されて聴取者に到達して、音場を乱す要因となる。さらに、スピーカの取り付け位置の制限から、スピーカが聴取者の耳に直接的に到達するように配置されることがあまりなく、このことによる音質の変化もおおきく音場に影響する。
そこで、実際にオーディオシステムを使用するリスニング環境にあって、できるだけ、本来の音声ソースに近いとされる良好な音場により聴くことができるように、音響補正を行うことが知られている。この音響補正のためには、例えば各スピーカから出力すべき音声信号について、聴取者の耳に到達する音声の時間差を補正するように遅延時間を調整することが行われる。
そして、このような音響補正を効率的に行うためには、例えばユーザ(聴取者)が単に聴感のみに頼って調整をするのではなく、装置により自動的に行われるようにすることが好ましい。
つまり、先ず、音響補正装置により、リスニング環境における音響特性を測定し、その測定結果に基づいて、オーディオシステムの音声出力系に対して、音響補正のための信号処理のパラメータを設定するものである。このようして設定されたパラメータに従って信号処理された音声信号をスピーカから出力させれば、特にユーザが音場調整操作をしなくとも、そのリスニング環境に適合して補正された良好な音場で音声ソースを聴くことができるわけである。
上記した音響特性の測定と、この測定結果に基づいた音響補正には、例えば次のような手法がよく知られている。
先ず、そのリスニング空間のなかにおいて、聴取者の耳の位置に対応するとされるリスニングポジションにマイクロフォンを配置する。そして、音響補正装置により、スピーカから測定音を出力させ、この出力された測定音をマイクロフォンにより収音して、収音して得られた音声信号をA/D変換する。音響補正装置では、このA/D変換した測定音の特性に基づいて、例えば各スピーカと聴取位置(マイクロフォンの設置位置:収音位置)との間の音響的距離の情報を得る。この距離の情報に基づいて、各スピーカから聴取位置までの空間における音声の到達時間が得られるので、音響補正装置では、各スピーカの到達時間の情報を利用して、各スピーカから放出された音声が聴取位置に到達するタイミングが一致するように、各スピーカに対応するチャンネルの音声信号について遅延時間を設定するようにされる。このような補正は、一般にタイムアライメントともいわれる。
上記のようにして各スピーカとマイクロフォンとの間の距離を測定するのにあたり、スピーカから出力させるべき測定音としては、正弦波信号やバースト波信号を利用するのが通常である。
特開2000−261900号公報
しかしながら、正弦波信号やバースト波信号では、その性質上、周波数帯域が制限される。このため、測定音として用いる上記正弦波信号やバースト波信号の持つ周波数帯域が大きな変動を示す群遅延特性となっているような場合には、空間的な遅延に加えて位相変化の要素も加わることとなって、正確な距離測定結果を得ることが難しくなるという問題を抱えている。
そこで、インパルス応答を基にして、例えばその波形の立ち上がりタイミングを検出して距離の情報を得るようにすることも考えられる。インパルス信号は、周知のようにして、基本波に対して高調波を同じ強度で含む信号とされるので、上記のような周波数帯域が狭いことに起因する問題は解消される。
しかしながら、例えば距離測定などのためにインパルス応答の波形を用いる場合、特に高域ノイズに対する耐性が弱く、また、インパルス応答の立ち上がり部分の波形そのものも乱れやすいなどの性質がある。このために、実際においては、インパルス応答の立ち上がり部分を誤検出する可能性が高く、検出誤差が相当に大きいものとなってしまう。従って、現実に、インパルス応答波形そのものから、そのまま距離を判定する手法の採用は難しい。
そこで本発明は上記した課題を考慮して、測定装置として次のように構成することとした。
つまり、インパルス応答を取得するインパルス応答取得手段と、このインパルス応答取得手段により取得された後のインパルス応答について正値化変換を行う正値化変換手段と、この正値化変換手段により正値化変換された応答波形について、所要のフィルタ特性によるローパスフィルタリング処理を施すローパスフィルタ手段と、インパルス応答取得手段により取得されたインパルス応答の周波数特性を得る周波数特性取得手段と、この周波数特性取得手段が取得した周波数特性に応じて、ローパスフィルタ手段のフィルタ特性を可変設定するフィルタ特性設定手段と、ローパスフィルタ手段によって得られた波形に基づいて、所要の測定項目についての測定結果を取得するようにされた測定結果取得手段とを備えることとした。
また、測定方法としては次のように構成することとした。
つまり、インパルス応答を取得するインパルス応答取得ステップと、このインパルス応答取得ステップにより取得された後のインパルス応答について正値化変換を行う正値化変換ステップと、この正値化変換ステップにより正値化変換された応答波形について、所要のフィルタ特性によるローパスフィルタリング処理を施すローパスフィルタ処理ステップと、インパルス応答取得ステップにより取得されたインパルス応答の周波数特性を得る周波数特性取得ステップと、周波数特性取得ステップにより取得した周波数特性に応じて、ローパスフィルタ処理ステップのフィルタ特性を可変設定するフィルタ特性設定ステップと、ローパスフィルタ処理ステップによって得られた波形に基づいて、所要の測定項目についての測定結果を取得するようにされた測定結果取得ステップとを実行するように構成することとした。
また、プログラムとしては、インパルス応答について正値化変換を行う正値化変換ステップと、正値化変換ステップにより正値化変換された応答波形について、所要のフィルタ特性によるローパスフィルタリング処理を施すローパスフィルタ処理ステップと、インパルス応答の周波数特性を得る周波数特性取得ステップと、周波数特性取得ステップが取得した周波数特性に応じてローパスフィルタ処理ステップのフィルタ特性を可変設定するフィルタ特性設定ステップと、ローパスフィルタ処理ステップによって得られた波形に基づいて、所要の測定項目についての測定結果を取得するようにされた測定結果取得ステップとを測定装置に実行させるように構成することとした。
上記各構成によれば、本発明としては、音響に関する所要の測定結果を得るのにあたってインパルス応答の手法を採用することとしている。そのうえで、取得したインパルス応答について、少なくとも、正値化変換処理と、この正値化変換処理後のローパスフィルタによるフィルタリング処理を実行するようにされる。正値化変換処理によっては、インパルス応答の原波形を基として正の領域のみの波形振幅が得られるが、これにより、測定結果を得るのにあたっては、この正の領域の波形振幅を対象として測定を行うことが可能となる。つまり、測定を容易としながらも、充分な精度の測定結果を得ることを可能とする。また、ローパスフィルタによるフィルタリング処理が施されたインパルス応答の波形は、そのフィルタリング特性に応じて高周波成分が除去されたものとなるので、特に高周波ノイズについての耐性が強化されたものとなっている。このようにして正値化変換処理及びローパスフィルタによるフィルタリング処理を経たインパルス応答の波形は、インパルス応答の原波形と比較してより高精度な測定結果を期待できるものとなっている。
そのうえで、さらにローパスフィルタのフィルタ特性は、インパルス応答の原波形の周波数応答(周波数帯域特性)に応じて可変設定されるのであるが、これによっては、インパルス応答の原波形の周波数帯域特性に適応して、ローパスフィルタの出力について、より良好な耐ノイズ性が得られ、かつ、高精度な測定結果が得られることも損なわないような波形とすることが可能となる。
以上のことから理解されるように本発明は、インパルス応答を用いる音響測定について、これまでよりも高精度及び高い信頼性の測定結果が得られるものであり、これにより、インパルス応答を用いた音響測定を現実的に採用することも容易となる。
以下、本発明の実施の形態について説明を行うこととする。
本実施の形態としては、本願発明に基づく測定装置について、マルチチャンネルに対応するオーディオシステムにより再生される音場について補正する音響補正装置に搭載した場合を例に挙げる。つまり、音響補正のために、そのオーディオシステムを使用するリスニング環境の音響特性を測定する測定装置に本発明を適用するものである。
また、本実施の形態の音響補正装置としては、オーディオシステムに対して元々から備えられるものではなく、既にあるオーディオシステムに対して、いわゆる後付けが可能なものであることとする。つまり、ある一定の規格が合致する範囲内であれば、本実施の形態の音響補正装置を接続可能なオーディオシステムは特に制限がない。
図1は、本実施の形態の音響補正装置と、この音響補正装置と接続されるオーディオシステムとから成るシステム全体の構成例を示している。上記もしているように、本実施の形態の音響補正装置は、いわゆる後付けのキットとされ、対応機種については、一定条件の範囲内で汎用性を有している。この図においては、本実施の形態の音響補正装置2と接続可能なオーディオシステムが、オーディオ再生だけではなくビデオ再生も可能なAV(Audio Video)システムに含められている場合を例に挙げている。
先ず、この場合のAVシステム1は、メディア再生部11、映像表示装置12、パワーアンプ部13、及びスピーカ14を備えて成るものとされる。
メディア再生部11は、例えば映像/音声コンテンツとしてのデータが記録されたメディアについての再生を行って、ビデオ信号とオーディオ信号を再生して出力する。なお、ここでは、メディア再生部11は、デジタルによるビデオ信号及びオーディオ信号を出力させることとしている。
この場合において、メディア再生部11において再生対象となるメディアの種別、フォーマット等については特に限定されるべきものではないが、例えば、現状であれば、DVD(Digital Versatile Disc)を考えることができる。メディア再生部11の具体的構成としてDVDに対応する場合には、装填されたDVDに記録されたビデオ/オーディオコンテンツとしてのデータを読み出して、例えば同時に再生出力されるべきビデオデータとオーディオデータとを得るようにされる。ここで、現状のDVDフォーマットでは、ビデオデータとオーディオデータは、MPEG2等規定のフォーマットに準拠した方式に従って圧縮符号化された符号形式となっているので、この圧縮符号化されたビデオデータとオーディオデータとについてデコード処理を施すようにされる。そして、このデコード処理により得られた、デジタルビデオ信号とデジタルオーディオ信号について、再生時間が同期したタイミングにより出力するようにされる。
なお、メディア再生部11としては、DVDなどに加えて、例えばオーディオCDなども再生可能とされたいわゆるマルチメディア対応の構成とすることもできる。また、テレビジョン放送などを受信復調してビデオ信号、オーディオ信号を出力するテレビジョンチューナ単体としての構成とされても構わない。あるいは、テレビジョンチューナの機能とパッケージメディアの再生機能とが複合的に組み合わされたような構成とされてもよい。さらには、ハードディスクなどの記憶デバイスなどとされて、この記憶デバイスに対して記憶させた各種のコンテンツを再生出力させるような構成としてもよい。
また、メディア再生部11として、マルチオーディオチャンネルに対応する場合には、このメディア再生部11から再生出力するオーディオ信号としては、オーディオチャンネルごとに対応した複数系統の信号ラインによってオーディオ信号を出力するようにされる。
一例ではあるが、メディア再生部11が、センターチャンネル(C)、フロント左チャンネル(L)、フロント右チャンネル(R)、左サラウンドチャンネル(Ls)、右サラウンドチャンネル(Rs)、左バックサラウンドチャンネル(Bsl)、右バックサラウンドチャンネル(Bsr)、サブウーファチャンネル(SW)の7.1chサラウンドに対応するものである場合には、これらの各チャンネルごとに対応して、8系統によりオーディオ信号を出力するようにされる。
AVシステム1のみの構成としてみた場合、上記メディア再生部11から出力されたビデオ信号は、映像表示装置12に対して入力される。また、オーディオ信号は、パワーアンプ部13に対して入力される。
映像表示装置12は、入力されたビデオ信号に基づいて画像表示を行なう。なお、ここでは、映像表示装置12として実際に用いられる表示デバイスについては特に限定されるべきものではなく、例えば現状であれば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)などをはじめとした各種の表示デバイスを採用することができる。
パワーアンプ部13は、入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカを駆動するためのドライブ信号を出力する。この場合のパワーアンプ部13は、このAVシステム1が対応するとされるオーディオチャンネル構成に応じた複数のパワーアンプ回路系を備え、これらの各パワーアンプ回路により、チャンネルごとに対応するオーディオ信号を増幅して、そのチャンネルに対応するスピーカ14に対してドライブ信号を出力するようにされる。従って、スピーカ14としても、AVシステム1が対応するオーディオチャンネル構成に応じて複数が備えられることになる。例えば、AVシステム1が、上記した7.1chサラウンドに対応する場合には、パワーアンプ部13においては、8つのパワーアンプ回路系が備えられることになる。また、スピーカ14としても、各チャンネルに対応する8つが設けられて、それぞれが、そのリスニング環境においてしかるべき位置に配置されていることになる。
そして、パワーアンプ部13により各チャンネルのオーディオ信号を増幅して得られるドライブ信号をしかるべきチャンネルのスピーカ14に供給することにより、スピーカ14からは、対応するチャンネルの音声を空間に出力する。これにより、マルチチャンネル構成に応じた音場を形成するようにしてコンテンツの音声の再生出力が行われることになる。なお、確認のために述べておくと、このようにしてスピーカから再生出力される音声は、ビデオ信号に応じて映像表示装置12において表示される画像との同期(いわゆるリップシンク)が保たれたものとなる。
また、AVシステム1そのものに関して、例えばメディア再生部11、映像表示装置12、パワーアンプ部13、及びスピーカ14は、それぞれ別体とされるコンポーネントAVシステムとしての構成を採ってもよいし、これらの部位の少なくとも2つの部位が一体化されたユニットタイプの装置構成を採ってもよい。
そして、このようなAVシステム1に対して、本実施の形態の音響補正装置2を後付け的に接続する場合には、図示するようにして、メディア再生部11から出力されるオーディオ信号に対して入力されるようにする。
この場合において、音響補正装置2として、最大で、先に述べた7.1chサラウンドのチャンネル構成に対応可能とされているのであれば、これらのチャンネルに対応する8系統のオーディオ信号入力端子を有するものとされる。
なお、例えばAVシステム1がL,Rのステレオチャンネルのみに対応するような場合には、メディア再生部11から出力されるL,Rの各オーディオ信号について、上記8つのオーディオチャンネルに対応する入力端子のうち、フロント左チャンネル(L)、フロント右チャンネル(R)に対応する各入力端子に入力させるようにして接続すればよい。
また、音響補正装置2では、オーディオ信号出力端子についても、最大で上記7.1chサラウンドに対応するチャンネルのオーディオ信号を出力可能なようにして設けられているものとされる。そして、この音響補正装置2のオーディオ信号出力は、パワーアンプ部13における、各チャネルに対応したオーディオ信号の入力端子に対して接続されることになる。
なお、前述したようにメディア再生部11においては、例えばメディアから読み出したオーディオの情報について圧縮符号化が施されていた場合には、デコード処理を行ってデジタルオーディオ信号として出力することとしている。これは、本実施の形態の音響補正装置2が扱うべきオーディオ信号の情報は、圧縮符号化などについては復調された後の形式のオーディオ信号であるべきものとなる。これにより、本実施の形態の音響補正装置2が、圧縮符号化オーディオ信号についてのエンコーダ/デコーダを備える必要はないということになる。
また、音響補正装置2からパワーアンプ部13に対して出力することとなる測定音としても、符号化復号後の形式に従った信号を生成すればよいわけであり、測定音の再生に関しても、圧縮符号化などのためのエンコーダ/デコーダ処理が必要となることはないようにされている。
また、この場合の音響補正装置2としては、ビデオ信号についても入出力可能とされている。この場合には、メディア再生部11から出力されるビデオ信号を入力して、映像表示装置12に対して出力するようにして、ビデオ信号系が接続されることになる。
また、音響補正装置2においては、上記オーディオ信号と同様にして、ビデオ信号についても、圧縮符号化後の形式のデジタルビデオ信号を対象として処理するものとされている。
このようにしてビデオ信号とオーディオ信号とが入力される音響測定装置2は、大きくは、フレームバッファ21、音場補正/測定機能部22、制御部23、及びメモリ部24から成るものとされる。
先ず、音場補正/測定機能部22としては、2つの機能を有する。1つは、音場補正のために必要な音場制御のためのパラメータ値を設定するために、リスニング環境についての音響測定を行なうための測定機能を有する。この測定機能を実行しているときには、必要に応じて、しかるべきオーディオチャンネルから測定音が出力されるように、パワーアンプ回路13に対して測定音の信号を出力する。
もう1つは、音場補正機能である。上記測定機能による測定結果に従って設定された音場制御のためのパラメータ値に従って、メディア再生部11から入力されてくる各チャンネルごとのオーディオ信号について所要の信号処理を施して、パワーアンプ部13に出力するようにされる。これにより、スピーカから出力されるコンテンツの音声により形成される音場としては、しかるべき聴取位置において良好なものとなるように補正されていることになる。
ところで上記のようにして音場制御のための信号処理が行われるということは、メディア再生部11から入力されたオーディオ信号が、音響補正装置2内においてDSP(Digital Signal Processor)を経由することとなる。このようにオーディオ信号がDSPを経由することにより、同じくメディア再生部11から出力されるビデオ信号との再生時間に対して、タイムラグが生じることになる。フレームバッファ2は、このタイムラグを解消していわゆるリップシンクを図るために備えられる。つまり、例えば制御部23は、メディア再生部11から入力されてくるビデオ信号を、フレームバッファ21に対して、例えばフレーム単位で書き込んで一時保持させてから、映像表示装置12に出力させるように制御を実行する。これにより、音響補正装置2からは、上記したタイムラグが解消されて再生時間が適正に同期したビデオ信号及びオーディオ信号が出力されることになる。
制御部23は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM、RAMなどから成るマイクロコンピュータを備えて構成され、上記したフレームバッファ21に対する書き込み/読み出し制御の他、音響補正装置2における各種機能部位に対する制御、及び各種の処理を実行する。
また、マイクロフォン25は、音響補正装置2に付属されるべきもので、この音響補正装置2により測定を行わせるときに、スピーカ14から出力される測定音を収音するために音響補正装置2に対して接続されるべきものとなる。
図2は、音場補正/測定機能部22の内部構成例を示している。この図に示すようにして、音場補正/測定機能部22は、大別して、マイクロフォンアンプ101、本測定処理ブロック103、準備測定処理ブロック106、及び音場補正処理ブロック110を備えて成る。ここで、音場補正処理ブロック110が音場補正のための処理を行うのに対して、マイクロフォンアンプ101、本測定処理ブロック103、準備測定処理ブロック106側の部位は、測定処理を実行する部位である。この測定処理の結果に基づいて、音場補正処理ブロック110における上記音場補正処理のための各種所要のパラメータの値が変更設定される。
また、本測定と準備測定との間で測定モードを切り換えるために、スイッチ102、109が設けられる。また、測定モードと、音場補正モードとを切り換えるためにスイッチ120が備えられる。これらスイッチ102、109、120は、それぞれ、端子Tm1に対して端子Tm2又はTm3が択一的に接続されるようにして切り換えが行われる。この切り換えの動作は、制御部23が制御する。
本実施の形態の音響補正装置は、前述したようにAVシステムに対する後付けのキットとなる。このために本実施の形態では、音響補正装置に対して接続されるオーディオシステムが不定となるのに応じて、オーディオシステムそのものが対応しているマルチチャンネル方式についても特定することができない状況にあるものとされる。
そこで、本実施の形態の音響補正装置としては、本測定を行なう事前の段階で、準備測定を行うようにされる。つまり、先ずは、準備測定により、主としては、実際に接続されたオーディオシステムのチャンネル構成(スピーカ構成)がどのようなものであるのかを特定するようにされる。なお、このときの準備測定の結果に応じて、本測定時において各チャンネルのスピーカから出力させるべき信号レベルも決定するようにされる。そして、本測定を行って得られた測定結果に基づいて、信号処理における所要のパラメータについて音場補正が行われるようにして変更設定するようにされる。
図2に示す音場補正/測定機能部22の説明として、先ず、準備測定モード時に対応する動作について説明する。
準備測定モードのときには、先ず、制御部23は、スイッチ120について端子Tm1に対して端子Tm2を接続させる。また、スイッチ102、109については、共に端子Tm1に対して端子Tm3を接続させる。これにより、測定モードとして準備測定モードに対応した音場補正/測定機能部22における信号経路が形成される。
準備測定処理ブロック106は、図示するようにして、測定部107と測定音処理部108とを備える。
測定音処理部108では、準備測定用の測定音としてのオーディオ信号を生成し、これを測定音信号として出力させるための部位である。
なお、図2では、図示を簡略なものとすることの便宜上、測定音処理部108からの信号出力ラインを1本として示しているが、例えば実際には、7.1chサラウンドに対応する8つのチャンネルごとに対応する測定音の信号出力ラインがあるものとされる。
図2において、準備測定処理ブロック106の測定音処理部108から出力された測定音信号は、スイッチ109(端子Tm3→Tm1)からスイッチ120(Tm2→Tm1)を経由してパワーアンプ部13に対して入力されることになる。図1に示されるパワーアンプ部13では、入力された測定音の音声信号について増幅を行って、スピーカ14から出力させる。
これまでの説明から理解されるように、測定音処理部108から、同時的に複数のチャンネルにより測定音(音素)の音声信号を出力させているときには、パワーアンプ部13では、これらのチャンネルの各々について増幅を行って、対応するチャンネルのスピーカ14から出力させる。
これにより、スピーカ14からその周囲空間に対して、測定音が実音声として出力されることになる。
本測定及び準備測定のときには、図1にも示したようにして、測定音を対象として収音するためのマイクロフォン25を音響補正装置2に対して接続するのであるが、音響補正装置2に接続されたマイクロフォン25からの音声信号は、図2に示すようにして、音場補正/測定機能部22におけるマイクロフォンアンプ101に入力されるようになっている。
なお、マイクロフォン25は、そのリスニング環境において最も良好な補正音場を得たいとするリスニングポジション(聴取位置)にて収音がされるように設置する。例えば、図1に示すシステムが車載機器であるとして、ユーザが、運転席で聴取しているときに適正な音場が得られるようにしたいと考えたのであれば、この運転席にユーザが座った状態で、ほぼ耳が在るとされる位置にて収音がされるようにマイクロフォン25を設置することになる。
ここで、先の説明のようにして準備測定モードの下で、測定音処理部108から測定音の信号が出力されたのに応じて、この測定音がスピーカ14から出力されたとすると、マイクロフォン25によって、この測定音を含む周囲環境音が収音されることになる。この収音音声の音声信号は、上記マイクロフォンアンプ101により増幅されて、スイッチ102の端子Tm1→Tm3を介して準備測定処理ブロック106の測定部107に対して入力される。
測定部107では、入力された音声信号について所定のA/D変換処理を行って応答信号を得て、これについて例えばFFTによる周波数解析を行なう。この周波数解析結果は、例えば制御部23が取り込むことで、周波数解析結果に基づいて、例えばチャンネル構成(スピーカの数)や本測定用の測定音の適正レベルなどをはじめとする所要の測定項目についての測定結果を得るようにされる。
また、本測定モードのときには、制御部23は、スイッチ120については端子Tm1と端子Tm2の接続状態を維持することで測定モードとし、そのうえで、スイッチ102、109については、共に端子Tm1に対して端子Tm2の接続に切り換える。これにより、音場補正/測定機能部22としては、測定モードとして本測定モードに対応した信号経路が形成される。
本測定モードによる測定では、準備測定処理ブロック106に代わって、本測定処理ブロック103が機能するものとされている。この本測定処理ブロック103も、想定部104と測定音処理部105を備える。そして、本測定時においては、測定音処理部105において本測定に用いるべき所要の信号波形を生成して、これを測定音として出力するようにされる。
また、このときに、各チャンネルのスピーカから出力される測定音のレベルは、先の準備測定の測定結果に応じた設定に従っている。さらに、先の準備測定によっては、スピーカの有無、(チャンネル構成)も判定されているから、AVシステムにおいて無いとされるスピーカに対応するチャンネルに対して測定音の出力はしないようにされる。これにより測定音処理部105としての処理負担が効率的に軽減される。なお、上記した測定音のレベル設定、及びチャンネル構成に応じた測定音の出力設定は、準備測定結果に応じて制御部23が測定音処理部105を制御することで行われる。
このようにして、本測定処理ブロック103の測定音処理部105から測定音の信号が出力されることによっては、準備測定の場合と同様にして、マイクロフォン25によって、測定音を含む周囲環境音が収音され、マイクロフォンアンプ101からスイッチ102の端子Tm1→Tm2を介して測定部104に入力されることになる。
測定部104としても、入力された音声信号について、測定音出力に応じた所要のタイミングでサンプリングを行って応答信号を得る。そして、この応答信号を対象として後述する各種の処理や周波数解析処理などを行って、本測定としての所要の測定項目についての測定結果を得るようにされる。また、この測定結果に基づいて、音場補正のための所要のパラメータの設定値を決定するようにされる。
ここで、この本測定処理ブロック103の測定部104と、準備測定処理ブロック106の測定部107は、例えばFFTによる周波数解析などをはじめとして共通の機能を有する。また、本測定処理と準備処理とが同時的に併行して実行されることはない。このことから、測定部104,107については1つにまとめて、本測定処理と準備処理とで共有させることが可能である。
続いて、音場補正モードとするためには、スイッチ120について、端子Tm1に対して端子Tm3を接続するようにされる。なお、スイッチ102,109は、測定モード下において、本測定モードと準備測定モードとを切り換えるためのものであるから、このときには端子切り換え状態は不定でよい。
音場補正モードのときには、音場補正処理ブロック110に対してソース音声信号が入力されてくる。ここでいうソース音声信号とは、メディア再生部11にて再生出力されるオーディオ信号であり、これまでにも説明しているように、最大7チャンネルのマルチチャンネルによる複数のオーディオ信号が入力される場合がある。この場合の音場補正処理ブロック110には、ディレイ処理部111、イコライザ部112、ゲイン調整部113を備えることとしているが、これらの各部位としても、最大8チャンネル(7.1chサラウンド)のオーディオ信号の各々について独立的に処理が可能な構成とされている。
音場補正処理ブロック110において、ディレイ処理部111は、入力された各チャンネルの音声信号について、それぞれ異なる遅延時間により遅延させて出力可能に構成される。このディレイ処理部111は、各スピーカからの聴取位置に対する距離の相違に応じたスピーカから聴取位置までの到達音の時間差が原因となって生じる音場の乱れを補正する。
また、イコライザ部112は、入力された各チャンネルの音声信号ごとに独立して、それぞれ任意のイコライザ特性を設定して出力することができる。イコライザ部112によっては、スピーカの位置と聴取位置との関係や、スピーカと聴取位置との間に在る障害物の状態、さらにはスピーカの再生音響特性のばらつきなどにより変化する音質を補正する。
また、ゲイン調整部113は、入力された各チャンネルの音声信号ごとに、独立してゲインを設定して出力することができる。このゲイン調整部113によっては、スピーカと聴取位置との位置関係、スピーカと聴取位置との間に存在する障害物の状態、スピーカと聴取位置との距離などに応じてチャンネルごとにばらつく音量を補正する。
このような信号処理機能を備える音場補正処理ブロック110は、例えばオーディオ信号に対応したDSPとして構成されるものである。
制御部23は、前述した本測定の測定結果として、各オーディオチャンネル間における聴取位置までの到達音の時間差(各スピーカから聴取位置までの距離)の関係、各オーディオチャンネルの音が聴取位置に到達した段階での音質変化、及びレベルのばらつき状態などの情報を得ているものとされる。
そして、音場補正のパラメータとして、例えば、各オーディオチャンネル間における聴取位置までの到達音の時間差の関係の情報に基づいては、この時間差が解消されるように、ディレイ処理部111に対して各オーディオチャンネルごとの遅延時間を設定する。即ち、いわゆるタイムアライメントといわれる音場補正をおこなう。
また、各オーディオチャンネルの音が聴取位置に到達した段階での音質変化の情報に基づいて、この音質変化が補われるようにして、イコライザ部112に対して各オーディオチャンネルごとのイコライザ特性を設定する。また、聴取位置に到達した各オーディオチャンネルの音のレベルのばらつきの情報に基づいては、このばらつきが解消されるようにして、ゲイン調整部113に対して各オーディオチャンネルごとにゲインを設定する。
音場補正処理ブロック110に入力されたソース音声信号は、上記のようにしてパラメータ設定されたディレイ処理部111、イコライザ部112、及びゲイン調整部113により信号処理が行われた後、パワーアンプ部13にて増幅され、スピーカ4から実音声として出力されることになる。このようにして出力された音声により形成される音場は、例えばしかるべき聴取位置にて聴取することで、補正前よりも改善された良好なものとなっている。
続いて、本測定処理ブロック103として、AVシステム1において実際に配置されているとされる各スピーカについての聴取位置までの距離を測定するための構成、動作について説明する。
ここで、AVシステム1において実際に配置されるスピーカについての聴取位置までの「距離」は、オーディオチャンネルごとに対応するスピーカについての、聴取位置までの到達音の「時間」に相当する情報である。つまり、スピーカについての聴取位置までの距離の情報は、音場補正処理ブロック110のディレイ処理部111によるタイムアライメントのために使用される。
各スピーカについての聴取位置までの距離を測定するのにあたっては、次のような手順で行うようにされる。まず、AVシステム1が備えるとされる複数のスピーカのうちから、先ず、1つのスピーカを選択して、距離測定用の測定音を出力させる。この測定音は、所定の周波数帯域特性を有するとされるTSP(Time Stretched Pulse)信号によるものである。このTSP信号による測定音は、聴取位置に対応して設置されているマイクロフォン25により収音された音声信号として、マイクロフォンアンプ101からスイッチ102(Tm1〜Tm2)を介して本測定処理ブロック101の測定部104に入力される。測定部104では、入力された音声信号波形について所定サンプル数単位によりサンプルしたサンプリングデータを得るようにされる。例えばこのサンプリングデータをTSP信号にて周波数軸上で除算したものがインパルス応答として扱われる。
そして、測定部104では、このインパルス応答について、次に説明するようにして所要の信号処理及び測定のための演算処理等を実行することで、測定結果として、音声出力させたスピーカから聴取位置(マイクロフォン25)までの距離(スピーカ−マイクロフォン間距離)の情報を得るようにされる。
以降は、上記のようにして、1つのスピーカから出力させたインパルスをマイクロフォン25により収音して得られたインパルス応答に基づいてスピーカ−マイクロフォン間距離を測定する、という動作を、他の残るスピーカごとに順次実行するようにされる。これにより、最終的には、AVシステムのオーディオチャンネルを構成するとされる全てのスピーカごとについてのスピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間距離の情報が得られることになる。
図3は、本測定処理ブロック103の測定部104において、上記インパルス応答を入力してスピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間距離を測定するための処理構成を機能ブロック的に示している。この図3に示す構成による処理の流れについて、先ずは、図4〜図6を併用して参照しながら説明していくこととする。
サンプリング波形データであるインパルス応答の原波形は、ここでは図4(a)に示すものが得られているとする。図4(a)においては、横軸にサンプル数を示し、縦軸に振幅レベルを示す。この図4(a)に示されるインパルス応答の原波形は、4096サンプルによるサンプリング処理を行って得られたものとなっている。ここでのサンプル数4096は2の12乗で表されるもので、例えばFFT(Fast Fourier Transform)などによる周波数解析処理に好適なサンプル数が2のべき乗であることを踏まえて設定されたものである。また、サンプリング周波数fs=48KHzであることとする。
また、インパルス応答のサンプリングタイミングとして、サンプル開始時点、即ち、サンプルポイント0となるタイミングは、測定音処理部105からインパルス信号を出力開始させた時点と一致させているものとする。つまり、インパルス応答(マイクロフォン25の収音音声信号)のサンプリングタイミングは、スピーカからの音声出力を開始したとされる時点と一致したものとして扱われる。
また、この場合において図4(a)に示されるインパルス応答原波形について、波形の立ち上がり位置をサンプルポイント(横軸)方向に拡大してみた場合には、図4(b)に示すようになっているものとする。
上記図4に示されるインパルス応答の原波形のサンプルデータは、図3に示す自乗処理部201に対して入力されると共に、分岐して周波数解析/フィルタ特性決定部202に対しても入力される。
自乗処理部201においては、インパルス応答の振幅値について自乗処理を行うようにされる。これにより、本来は正/負の両極の振幅値を有するインパルス応答の波形データは、図5(a)に示すようにして自乗値により正値化されることになる。つまり、自乗値であるので、負の振幅値は正の振幅値に反転して折り返されるものとなる。これにより、本来は負の振幅値も、正の振幅値と同極性の振幅として扱えることになるから、後述するようにして、インパルス応答の振幅値について計測を行うのにあたっては、正レベルを対象とする測定のみを行えばよい。
また、図5(a)と図4(a)とを比較してみると、図5(a)に示す自乗処理後の波形(自乗系列の波形)は、振幅値が原波形の自乗値とされていることでピークレベルそのものは原波形より小さくなってはいるが、正方向における振幅の変化率は、図4(a)に示す原波形よりも大きなものとなっていることが分かる。このことは、図4(b)に示す波形と、図5(b)に示す自乗処理後の波形の立ち上がり位置をサンプルポイント(横軸)方向に拡大してみた図とを比較してみても顕著に表れている。
この自乗系列の波形のサンプルデータは、可変ローパスフィルタ203に対して入力される。
可変ローパスフィルタ203の基本的動作を説明しておく。
この可変ローパスフィルタ203に対しては、上記のようにして、自乗処理部201の出力である自乗系列によるインパルス応答のサンプルデータが入力される。可変ローパスフィルタ203は、自乗処理されたインパルス応答のサンプルデータ(自乗波形)について余分とされる(ノイズとして扱うべき)高域成分を除去して、測定対象に好適な包絡線(エンベロープ)波形を得ることを目的として設けられる。
例えば自乗処理部201による自乗系列のサンプルデータを対象として後述するようにして閾値thを設定してスピーカ−マイクロフォン間距離を測定するとした場合、高域成分のノイズ(波形の細かい振動などとして現れる)の影響が大きく、測定結果に誤差を生じる可能性が高い。そこで、可変ローパスフィルタ203により、測定結果に悪影響を及ぼすとされる高域成分の振幅を減衰させることで、測定対象波形の耐ノイズ性を向上させ、誤差のない測定結果を得るようにされる。
ただし、可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性(低域通過特性:高域減衰特性)として、高域の除去効果が強すぎると、インパルス応答の立ち上がりも含めて包絡波形全体が平滑なものとなりすぎてしまい、かえって測定結果に誤差を生じる可能性が出てくる。なおかつ、元のインパルス信号が同一であっても、インパルス応答の波形は、例えばAVシステム及び空間を含む系の条件に応じて、異なる周波数帯域特性を持つ。つまり、高域成分の振幅にも相違が生じる。
このことから、自乗系列のインパルス応答について、ローパスフィルタ処理を施すのにあたっては、インパルス応答の周波数特性に適応して、ローパスフィルタ処理のフィルタ特性を可変することが好ましいということになる。これにより、インパルス応答の周波数特性の違いにかかわらず、包絡波形の周波数特性(高域減衰効果)としては適切となって、常に良好な測定結果が得られことになるからである。
可変ローパスフィルタ203は、上記したことを目的として、周波数解析/フィルタ特性決定部202の制御によって、そのフィルタ特性を変更可能に構成される。
ここで、可変ローパスフィルタ203は、デジタルフィルタとして一般的な、移動平均(MA:Moving Average)を採用した構成を採るものとする。移動平均を採用する場合においては、周知のようにして、移動平均の対象サンプル数、即ち次数を変更設定することで、フィルタ特性が変化する。つまり、移動平均の次数を多くするほど原波形は平滑化されていく。つまり、高域に対する減衰効果は強くなっていく。
本実施の形態では、この可変ローパスフィルタ203において、移動平均の次数を可変することによってそのフィルタ特性を変更するようにされる。
周波数解析/フィルタ特性決定部202では、入力されたインパルス応答の原波形のサンプリングデータについて、先ず、例えばFFTなどにより周波数解析(周波数領域への変換)を行うようにされる。そして、この周波数解析により得られた周波数特性(周波数応答)に基づいて、中域とされる周波数帯域と、高域とされる周波数帯域との振幅値のバランスがどのようになっているのかについて判定を行い、判定結果に応じて、可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性を決定するようにされる。以下、インパルス応答原波形の周波数特性に基づいた可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性の決定手順の具体例について説明する。
ここで、インパルス応答原波形のサンプル形式としては、前述したようにサンプリング周波数fs=48KHz、サンプル数smpl=4096であることとして、このインパルス応答原波形についてのFFTにより得られた振幅値はdB値で表現することとする。また、サンプリング周波数Fs=48KHz、サンプル数smpl=4096とされることで、インパルス応答原波形をFFTにより観測できる最低周波数成分は、Fs/smpl=48000/4096≒11.7Hzとなる。そこで、インパルス応答原波形の周波数領域について、低い方から、F0(=0Hz),F1(=11.7Hz),・・・・F2048(=24KHz)と規定する。また、周波数F0〜F2048にそれぞれ対応するdB値を、V0〜V2048として規定する。
また、ここでは、インパルス応答の周波数帯域について、中域を1KHz〜4KHzであるとして規定し、高域を8KHz〜16KHzであると規定することとする。すると、周波数F0〜F2048との対応として、1KHz〜4KHzについては周波数F85〜F340であるとし、8KHz〜16KHzについては周波数F680〜F1366であるとして規定することができる。
そして、中域とされる周波数帯域と、高域とされる周波数帯域との振幅値のバランスについては、次のように求めるようにされる。
先ず、インパルス応答原波形の中域についての平均dB値(mid_db)を求めるのであるが、これは
Figure 2005341534
で表される演算により算出することとする。
同様にして、インパルス応答原波形の高域についての平均dB値(high_db)は、
Figure 2005341534
で表される演算により算出することとする。
周波数解析/フィルタ特性決定部202では、上記のようにして算出した中域の平均dB値(mid_db)と、高域の平均dB値(high_db)について比較を行い、例えば、
mid_db−high_db<5dB
の関係が成立するか否かについて判別するようにされる。つまり、中域の平均dB値(mid_db)と高域の平均dB値(high_db)との差は5dBより小さいか否かについて判別する。これは、中域と高域の振幅値のバランスとして、中域に対して高域のほうが充分に小さいとされる状態であるか否かを判別しているものであり、ここでは、その閾値として、5dBを設定しているものである。この場合において、インパルス応答原波形の高域の振幅が中域相当に大きいということは、それだけノイズとして扱うべき高域成分の重畳量が多い(振幅が大きい)ということがいえる。
ここで、前述もしたように、本実施の形態における可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性は移動平均の次数を変更設定することによって可変することとしている。
このことを前提として、周波数解析/フィルタ特性決定部202は、mid_db−high_db<5dBの関係は成立しなかったことが判別された場合には、可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性として、移動平均の次数MAについてMA=2と設定することを決定するようにされる。
これに対して、mid_db−high_db<5dBの関係が成立したことが判別された場合には、可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性として、移動平均の次数MAについて、上記MA=2よりも大きい、例えばMA=10と設定することを決定するようにされる。
つまり、この場合においては、中域の平均dB値(mid_db)に対して高域の平均dB値(high_db)が5dB以上離れている、つまり、高域ノイズのレベルが所定以下である場合に対応しては、少なめの移動平均次数としてMA=2を設定し、中域の平均dB値(mid_db)と高域の平均dB値(high_db)との差が5dBより小さいとして、高域ノイズのレベルが所定以上とされる場合に対応しては、これより大きな移動平均次数としてMA=10を設定し、より高域の減衰効果を高めるようにしている。これにより、ローパスフィルタによるフィルタリング処理により得られる包絡波形としては、インパルス応答原信号の周波数特性の違いにかかわらず、適正な周波数特性が得られることになる。
周波数解析/フィルタ特性決定部202は、上記のようにして決定した移動平均次数MAが可変ローパスフィルタ203において設定されるように、この場合には、可変ローパスフィルタ203に対して制御信号Scを出力することとされる。これに応じて、可変ローパスフィルタ203では、移動平均次数MA=2若しくはMA=10のいずれかを設定したうえでフィルタリング処理を実行することになる。
具体例として、先に図4に示したインパルス応答原波形の周波数特性は、図6(a)に示すものであると述べたが、この図6(a)に示す周波数特性について、周波数解析/フィルタ特性決定部202は、mid_db−high_db<5dBの関係は成立しない(中域の平均dB値(mid_db)に対して高域の平均dB値(high_db)は5dB以上離れている)との判別結果を得たとする。この判別結果に応じて、周波数解析/フィルタ特性決定部202は、可変ローパスフィルタ203に対して移動平均次数MA=2を設定することになる。
図6(b)には、図5(b)に示した自乗系列のサンプルデータの立ち上がり部分について、可変ローパスフィルタ203が、上記のようにして設定された移動平均次数MA=2によりフィルタリング処理を行って得られた波形を示している。この図6(b)は、図5(b)に示した波形から高域成分が適正に減衰された包絡線となっている状態を示している。
上記図6(b)に示す波形を例に、図3における可変ローパスフィルタ203より後段の処理ブロックの動作について説明する。
図6(b)に示される可変ローパスフィルタ203によりフィルタリングして得られたローパスフィルタ処理波形、つまり、包絡線波形のサンプルデータは、図3に示すようにして、遅延サンプル数判定部204と閾値設定処理部205に対して分岐して入力される。
先ず、閾値設定処理部205では、図6(b)に示される4096サンプルによるローパスフィルタ処理波形のサンプルデータから、ピークレベルPkを求める。そして、この場合には、ピークレベルPkに対する所定比率によって求まる振幅のレベル値を閾値thとして設定する。閾値設定処理部205は、このようにして設定した閾値thを遅延サンプル数判定部204に対して通知する。
遅延サンプル数判定部204では、図6(b)に示すようにして、可変ローパスフィルタ203から取り込んだローパスフィルタ処理波形のサンプルデータの振幅値と、通知された閾値thとを比較して、サンプルポイント0を起点として最初にローパスフィルタ処理波形が閾値th以上となったサンプルポイントを検出(判定)する。図6(b)では、この検出されたサンプルポイントを、遅延サンプルポイントPDとして示している。遅延サンプルポイントPDは、サンプルポイント0(時間的には、スピーカからのインパルス信号の音声出力開始時点に対応する)を起点として、ここからインパルス応答が立ち上がったとされる時点までの時間的遅延をサンプル数により表しているものということができる。
そして、この図6(b)において示される遅延サンプルポイントPDは、可変ローパスフィルタ203において、周波数解析/フィルタ特性決定部202の制御によって適切なフィルタ特性が設定されていることで、誤差を生じることなく、高い精度により検出されたものであるということがいえる。
比較として、図6(c)には、図6(a)に示す周波数特性のインパルス応答原波形(図4)の自乗系列(図5)について、移動平均次数MA=10を設定した可変ローパスフィルタ203によりフィルタリング処理を施して得られたローパスフィルタ処理波形を示している。
この図6(c)と図6(b)を比較して分かるように、図6(c)に示されるローパスフィルタ処理波形としての包絡線は、図6(b)よりも相当に平滑化されてなまってしまっている状態にあることが分かる。例えば、この図6(c)に示す波形を対象として遅延サンプル数判定部204及び閾値設定処理部205の処理によって遅延サンプルポイントPDを検出したとしても、その検出結果としては誤差を生じていることになる。
上記のようにしてサンプル数判定部204により判定された遅延サンプルポイントPDの情報は、空間遅延サンプル数算出部206に対して通知される。
上記もしたように、遅延サンプルポイントPDは、スピーカからのインパルス信号の音声出力開始時点を起点として、このインパルス信号の音声をマイクロフォンにより収音して得られたインパルス応答が立ち上がったとされる時点までの時間的遅延をサンプル数により表現しているものとされる。つまり、スピーカ−マイクロフォン間距離を時間的に示しているものとして、概念的には捉えることができる。
しかしながら、実際のこととして、例えばスピーカからインパルス信号を出力させるための信号出力系と、マイクロフォンにてスピーカから出力された音声を収音してインパルス応答原波形のサンプルデータを得るためのサンプリングを行うまでの信号入力系において、フィルタ遅延、A/D若しくはD/A変換処理などに起因する処理遅延などの、いわゆるシステム遅延が存在する。そして、上記サンプル数判定部204により判定された遅延サンプルポイントPDは、実際には、このシステム遅延などを要因とする誤差を含んでいることになる。
そこで、空間遅延サンプル数算出部206では、遅延サンプルポイントPDから、上記システム遅延などを要因とする誤差をキャンセル(減算)するようにして、実際のスピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間の空間距離に対応する、真の遅延サンプル数(空間遅延サンプル数)を得るようにされる。このようにして、空間遅延サンプル数算出部206にて得られた空間遅延サンプル数の情報は、距離算出部207に対して通知される。
距離算出部207では、通知された空間遅延サンプル数について例えば時間換算するようにされる。そして、この時間換算した空間遅延サンプル数の情報と、音速を示す値などを利用して所定の演算式により演算を行うことで、スピーカ−マイクロフォン間距離を算出するようにされる。
このようにして算出されたスピーカ−マイクロフォン間距離の情報は、このときに測定対象となったスピーカのオーディオチャンネルとの対応付けが行われた上で、制御部23内の不揮発性のメモリ領域に書き込まれて記憶保持される。
また、図3に示した測定部104としての構成によりスピーカ−マイクロフォン間距離の情報を得る場合として、図4に示したインパルス応答原波形よりも高域成分の振幅が大きいとされる場合についての動作例を、図7〜図9を参照して説明していくこととする。
図7には、図3の測定部103に対して入力されるインパルス応答原波形が示されている。図7(a)には、サンプル数4096によるインパルス応答原波形を示し、図7(b)には、図7(a)に示すインパルス応答原波形における実際の波形の立ち上がり部分を含むとされるサンプルポイント周辺を、サンプルポイント方向(横軸方向)に拡大して示している。
これら図7(a)(b)と、図4(a)(b)とを比較して分かるように、図7のほうが部4よりも、高域成分の振幅が相当に大きいインパルス応答原波形であることがわかる。
この図7に示すインパルス応答原波形は自乗処理部201により自乗系列に変換されるいことで、図8(a)(b)に示すようにして、その振幅値が自乗値により正値化されることになる。また、自乗系列とされることで、図7(a)(b)と図8(a)(b)とを比較して分かるように、振幅変動について強調されるようにして波形が変化していることも見て取れる。
図9(a)は、図7に示したインパルス応答原波形について、周波数解析/フィルタ特性決定部202により周波数解析処理を行って得たとされる周波数特性を示している。図9(a)に示す周波数特性は、図6(a)よりも高域の振幅が大きいものであり、多くの高域(ノイズ)成分を含んでいるものであることがわかる。
そして、周波数解析/フィルタ特性決定部202としては、この図9(a)に示す周波数特性について、mid_db−high_db<5dBの関係は成立していると判定し、これに応じて、可変ローパスフィルタ203に対して、移動平均次数MA=10を設定する。
移動平均次数MA=10が設定された可変ローパスフィルタ203によって、図8に示した自乗系列の波形(自重処理波形)をフィルタリング処理して得られたローパスフィルタ処理波形を図9(b)に示す。この図9(b)に示す波形は、元のインパルス応答原波形について高域成分が多いとされていたのに応じて、移動平均次数MA=10という高域減衰効果の高いフィルタ特性を設定したことで、適正な測定(検出)結果を得るのに適当とされる周波数帯域特性の包絡線を得ているものとされる。
この場合にも、図9(b)に示されるローパスフィルタ処理波形は、遅延サンプル数判定部204及び閾値設定処理部205に入力されることで、遅延サンプル数判定部204において、図示するようにして、ローパスフィルタ処理波形の振幅と閾値thとの比較により、遅延サンプルポイントPDが求められる。なお、この場合にも、閾値thは、閾値設定処理部205において、ローパスフィルタ処理波形のピークレベルPkの所定比率によって求められる。
そして、この遅延サンプルポイントPDに基づき、遅延サンプル数判定部204の後段の空間遅延サンプル数算出部206→距離算出部207による処理が実行されることで、スピーカ−マイクロフォン間距離の情報が得られることになる。
なお、図9(c)には、図9(b)に示す周波数特性のインパルス応答原波形(図7)の自乗系列の波形(図8)について、移動平均次数MA=2を設定した可変ローパスフィルタ203によりフィルタリング処理を施して得られたローパスフィルタ処理波形を示している。
これら図9(c)と図9(b)の関係としては、図9(c)に示されるローパスフィルタ処理波形としての包絡線のほうが、図9(b)と比較して相当に余分とされる高周波成分が残っている状態を示している。仮に、この図9(c)に示す波形を対象として遅延サンプル数判定部204及び閾値設定処理部205の処理によって遅延サンプルポイントPDを検出したとしても、その検出結果としては誤差を生じることになる。
これまでに説明したスピーカ−マイクロフォン間の距離の情報の取得のための処理を、全てのスピーカごとに行うことで、最終的には、AVシステム1が備える各オーディオチャンネルごとに対応するスピーカ−マイクロフォン間距離の情報が、制御部23において記憶保持されることになる。
制御部23は、各オーディオチャンネルごとのスピーカ−マイクロフォン間距離の差に基づいて、この距離差に応じた、各オーディオチャンネルのスピーカから聴取位置(測定時には例えばマイクロフォン25が配置された位置が基準となる)までの空間的な音声到達時間差を判定する。そして、この判定結果に基づき、オーディオチャンネルごとに対応する各スピーカから聴取位置に到達する音声の時間差が解消されるように、ディレイ処理部111において、各オーディオチャンネルごとに所要の遅延時間が設定されるように制御を行なう。以降において、ディレイ処理部111は、各オーディオチャンネルごとのオーディオ信号について設定された遅延時間による遅延処理を施すようにされる。この結果、しかるべき聴取位置においては、スピーカと聴取位置の距離の差に起因する音声の到達時間のばらつきがキャンセルされた適正な音場が得られることとなる。つまり、タイムアライメントといわれる音場補正がおこなわれる。
図10は、本発明の実施の形態の変形例として、測定部104についての他の構成例を示している。なお、この図において図3と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
この図10に示す測定部10においては、自乗処理部201の前段に対して微分処理部208を追加して設けることとしている。なお、この場合においても、周波数解析/フィルタ特性決定部202に対しては、微分処理部208に入力させるべきインパルス応答を分岐して入力させている。つまり、この場合にも、周波数解析/フィルタ特性決定部202に対しては、インパルス応答の原波形を入力させることとしている。
上記図10に示す構成の測定部104が実行する処理について、図11〜図13を参照して説明する。
この場合において、微分処理部208及び周波数解析/フィルタ特性決定部202に入力されるインパルス応答原波形は、図11に示すものであるとする。なお、ここでも、図11(a)には、サンプル数4096によるインパルス応答原波形を示し、図11(b)には、図11(a)に示すインパルス応答原波形における実際の波形の立ち上がり部分を含むとされるサンプルポイント周辺を、サンプルポイント方向(横軸方向)に拡大して示している。
そして、この場合においては、上記図11に示すインパルス応答原波形について、まず、微分処理部208により微分処理が施される。ここでの微分処理は、例えばインパルス応答原波形の振幅レベルについて時間差分を得るようにされる。
この微分処理によって、図11(a)に示したインパルス応答原波形は、図12(a)に示される微分処理波形に変換される。
図12(b)に示す微分処理波形は、図11(a)のインパルス応答原波形と比較した場合に、その振幅の変化が強調されたものとなる。これは、最終的に可変ローパスフィルタ203によって得られるローパスフィルタ処理波形(包絡波形)としての立ち上がりの振幅変化を拡大しているものとみることができるが、これも高周波成分に埋もれがちとなる本来の振幅を強調しているという点で耐ノイズ性を高めている処理であるということができる。これにより、遅延サンプルポイントPDについてより正確に検出することが可能となる。
本実施の形態では、このようにして微分処理を施してから、自乗処理部201により自乗系列の波形を得るようにされている。この自乗処理部201の処理によって、図12(a)に示した波形は、図12(b)に示す自乗系列の波形(自乗波形)に変換されることになる。
この場合においても、周波数解析/フィルタ特性決定部202においては、インパルス応答原波形について例えばFFTによる周波数解析を行なうことで、インパルス応答原波形についての周波数特性を得る。この場合のインパルス応答原波形の周波数特性を図13(a)に示す。
そして、この場合においては、周波数解析/フィルタ特性決定部202は、図13(a)に示す周波数特性について、mid_db−high_db<5dBの関係は成立していないと判定したものとする。この判定結果に応じては前述もしたように、周波数解析/フィルタ特性決定部202は、可変ローパスフィルタ203に対して移動平均次数MA=2を設定するようにされる。
上記のようにして移動平均次数MA=2が設定された可変ローパスフィルタ203を通過した自乗系列の波形であるローパスフィルタ処理波形を図13(b)に示す。
この図13(b)に示すローパスフィルタ処理波形は、図12(b)に示した自乗系列の波形(自乗処理波形)から、移動平均次数MA=2に対応する高域減衰量により高域成分を除去して得られるものである。つまり、図12(b)に示した自乗系列の波形についての包絡線的な波形が得られているものである。
そして、この場合にも、上記図12(b)に示されるローパスフィルタ処理波形は、遅延サンプル数判定部204及び閾値設定処理部205に入力される。閾値設定処理部205では、前述したように、入力されたローパスフィルタ処理波形のピークレベルPkから閾値thを求め、この閾値thを遅延サンプル数判定部204に対して通知する。
遅延サンプル数判定部204では、図12(b)に示すようにして、入力されたローパスフィルタ処理波形の振幅レベルと、通知された閾値thとの比較により、遅延サンプルポイントPDを求める。
そして、この遅延サンプルポイントPDに基づき、遅延サンプル数判定部204の後段の空間遅延サンプル数算出部206、及び距離算出部207が先に説明したのと同様の処理を実行することで、このばあいにも、スピーカ−マイクロフォン間距離の情報が適正に得られることになる。
この場合の測定結果であるスピーカ−マイクロフォン間距離の情報は、図10に示す構成として微分処理部208が追加されていることで、インパルス応答原波形について、その振幅を強調する処理を経たうえで得られたものとされるので、微分処理部208の設定によっては、インパルス応答の立ち上がり波形が有効に際だつこととなって、より確実なスピーカ−マイクロフォン間距離の測定結果を得ることが可能となるものである。
なお、本発明としてはこれまでに説明した実施の形態としての構成のみには限定されない。
先ず、周波数解析/フィルタ特性決定部202において、インパルス応答原波形の周波数特性を利用して、どのようなアルゴリズムによりフィルタ特性を設定するのかについては、上記実施の形態として説明した以外のアルゴリズムを採用してよいものである。つまり、例えばどのような周波数帯域の範囲を中域、高域として設定するのか、また、中域、高域ごとの振幅レベルの算出方法、中域と高域の振幅レベルについての比較などをどのようにして行うのかについては適宜変更されてよい。さらには、中域、高域の2段階だけではく、より多くの周波数域を設定して、これらの周波数域の振幅比較などによってフィルタ特性を設定するようにしても良い。
また、実施の形態では、移動平均次数MAについてMA=2,MA=10の2段階で決定することで可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性を可変することとしているが、移動平均次数MAについて上記以外の値が設定されるようにしても構わない。
また、この場合にはフィルタ特性について2段階による可変設定を行うこととしているが、より多くの段階により可変設定されるようにしても構わない。
さらに、可変ローパスフィルタ203のフィルタ特性を可変するのにあたっては、移動平均以外の所要のパラメータ(例えばカットオフ周波数など)を変更設定するようにしても構わない。また、このことから、可変ローパスフィルタ203の形式としても、移動平均法を採用する以外の形式が採用されて構わないということもいえる。
また、上記実施の形態では、インパルス応答を用いた測定項目として、スピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間の空間距離を求めることとしている。上記実施の形態において、スピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間の空間距離は、スピーカから発せられた(出力された)音がマイクロフォン(聴取位置)に到達するまでの時間に相当する情報となる。従って、測定項目としては、上記スピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間の空間距離の値を得る代わりに、スピーカから発せられた(出力された)音がマイクロフォン(聴取位置)に到達するまでの時間の値を得るようにしても、情報内容としては等価であり、何ら問題はない。
また、上記実施の形態では、正の数値化(正値化変換)を行うために、インパルス応答について自乗処理を実行しているが、処理結果として正値化されればよいことから、正値化変換の処理としては自乗処理に限定されない。
例えば、自乗処理に代えて、単純に負極性の振幅値を反転させるようにした正値化の処理を行うようにしてもよい。また、インパルス応答波形の振幅値の自乗の平方根を算出するようにしてもよい。
また、本発明としては、インパルス応答波形について、少なくとも正値化変換処理と、この正値化変換処理後となる、インパルス応答波形の周波数特性に適応したフィルタ特性によるローパスフィルタリング処理とを実行して得られる波形を測定対象とするのであれば、測定項目としても、スピーカ−マイクロフォン(聴取位置)間の空間距離のみに限定されるものではない。従って、測定結果をどのような目的で利用するのかについても、例えばタイムアライメントの音場補正以外を目的としたものとされてもよいものである。
例えば、実施の形態として示した音響補正装置2では、音場補正処理ブロック110として、ディレイ処理部111,イコライザ部112、ゲイン調整部113を備え、タイムアライメントとしての音場補正はディレイ処理部111により行うこととしている。本発明に基づいては、測定結果を用いてイコライザ部112、ゲイン調整部113の設定を行うことで、スピーカから出力される音声の音質補正、ゲイン(レベル)補正をおこなって音場補正することも差し支えない。さらには、例えば室内残響音の測定など、音場補正以外の測定結果を得ることを目的とした場合にも本発明は適用できる。
また、例えば本発明としての要件を含む、図3若しくは図10に示す測定部104としての処理、さらには、図2に示した音場補正/測定機能部22を成すとされる各機能ブロックの処理などは、マイクロコンピュータとしての制御部23が、例えば内部ROMに格納されるプログラムに従って実行する、ソフトウェアにより実現されるものであってもよい。
さらに、本発明の測定装置における信号処理を、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)で実行されるソフトウェア処理としてもよい。例えば、パーソナル・コンピュータに標準的に備わるオーディオ出力端子からTSPのような測定信号を出力し、スピーカ14をドライブするパワーアンプ部13に供給し、マイクロフォン入力端子にマイクロフォン25を接続し、パーソナル・コンピュータ内部のCPUなどで上記の測定処理を行うようにすることができる。従って、パーソナル・コンピュータなどで実行可能な形式に構成されたソフトウェア(プログラム)として提供することにより、本発明の音場補正/測定機能をリスナー(ユーザ)は得ることが出来る。
上述した実施例では、音響補正装置を後付のキットとして構成したが、この音響補正装置を組み入れてAVシステムとして構成するようにしてもよいことは勿論である。
実施の形態の音響補正システムと、AVシステムとから成るシステム全体の構成例を示すブロック図である。 実施の形態の音響補正システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態の音響補正システムにおいて、スピーカ−マイクロフォン間の空間距離を測定するための測定部としての構成例を示すブロック図である。 測定部に入力されるインパルス応答の原波形の例を示す図である。 図4に示したインパルス応答波形について自乗処理を行って得られる自乗処理波形を示す図である。 図5に示した波形についての可変ローパスフィルタによるフィルタリング処理の動作を説明するための周波数特性図及び波形図である。 測定部に入力されるインパルス応答の原波形の他の例を示す図である。 図7に示したインパルス応答波形について自乗処理を行って得られる自乗処理波形を示す図である。 図8に示した波形についての可変ローパスフィルタによるフィルタリング処理の動作を説明するための周波数特性図及び波形図である。 実施の形態の音響補正システムにおいて、スピーカ−マイクロフォン間の空間距離を測定するための測定部としての他の構成例を示すブロック図である。 図10に示す構成の測定部に入力されるインパルス応答の原波形の例を示す図である。 図11に示したインパルス応答波形について微分処理、及び自乗処理を行って得られる微分波形及び自乗処理波形を示す図である。 図12に示した波形についての可変ローパスフィルタによるフィルタリング処理の動作を説明するための周波数特性図及び波形図である。
符号の説明
1 AVシステム、2 音響補正装置、11 メディア再生部、12 映像表示装置、13 パワーアンプ部、14 スピーカ、21 フレームバッファ、22音場補正/測定機能部、23 制御部、24 メモリ部、25 マイクロフォン、101 マイクロフォンアンプ、102,120 スイッチ、103 本測定処理ブロック、104,107 解析処理部、105,108 測定音処理部、106 準備測定処理ブロック、110 音場補正処理ブロック、110 音場補正処理ブロック、111 ディレイ処理部、112 イコライザ部、201 自乗処理部、202 周波数解析/フィルタ特性決定部、203 可変ローパスフィルタ、204 遅延サンプル数判定部、205 閾値設定処理部、206 空間遅延サンプル数算出部、207 距離算出部、208 微分処理部

Claims (4)

  1. インパルス応答を取得するインパルス応答取得手段と、
    上記インパルス応答取得手段により取得されたインパルス応答について正値化変換を行う正値化変換手段と、
    上記正値化変換手段により正値化変換された応答波形について、ローパスフィルタリング処理を施すローパスフィルタ手段と、
    上記インパルス応答取得手段により取得されたインパルス応答の周波数特性を得る周波数特性取得手段と、
    上記周波数特性取得手段が取得した周波数特性に応じて、上記ローパスフィルタ手段のフィルタ特性を可変設定するフィルタ特性設定手段と、
    上記ローパスフィルタ手段によって得られた波形に基づいて、所要の測定項目についての測定結果を取得するようにされた測定結果取得手段と、
    を備えることを特徴とする測定装置。
  2. 上記正値化変換手段の前段において、上記インパルス応答取得手段により取得されたインパルス応答について微分処理を施す微分手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. インパルス応答を取得するインパルス応答取得ステップと、
    上記インパルス応答取得ステップにより取得された後のインパルス応答について正値化変換を行う正値化変換ステップと、
    上記正値化変換ステップにより正値化変換された応答波形について、ローパスフィルタリング処理を施すローパスフィルタ処理ステップと、
    上記インパルス応答取得ステップにより取得されたインパルス応答の周波数特性を得る周波数特性取得ステップと、
    上記周波数特性取得ステップにより取得した周波数特性に応じて、上記ローパスフィルタ処理ステップのフィルタ特性を可変設定するフィルタ特性設定ステップと、
    上記ローパスフィルタ処理ステップによって得られた波形に基づいて、所要の測定項目についての測定結果を取得するようにされた測定結果取得ステップと、
    を実行することを特徴とする測定方法。
  4. インパルス応答について正値化変換を行う正値化変換ステップと、
    上記正値化変換ステップにより正値化変換された後の応答波形について、ローパスフィルタリング処理を施すローパスフィルタ処理ステップと、
    上記インパルス応答の周波数特性を得る周波数特性取得ステップと、
    上記周波数特性取得ステップが取得した周波数特性に応じて、上記ローパスフィルタ処理ステップのフィルタ特性を可変設定するフィルタ特性設定ステップと、
    上記ローパスフィルタ処理ステップによって得られた波形に基づいて、所要の測定項目についての測定結果を取得するようにされた測定結果取得ステップと、
    を測定装置に実行させるプログラム。
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