JP2021196582A - 音響特性の補正方法および音響特性補正装置 - Google Patents

音響特性の補正方法および音響特性補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】取り付け条件による出力特性への影響を目標特性に対し定量的に補正し、また、補正の手間を低減する音響特性の補正方法および音響特性補正装置を提供する。【解決手段】音響システム1において、音響特性の補正方法は、室に配置されている複数のスピーカ51A〜71Cのうち室に対する取り付け条件が同じ複数のスピーカをグループ化して、グループ化した複数のスピーカの出力特性をそれぞれ測定し、測定した前記複数のスピーカの出力特性の平均特性を算出し、平均特性に基づいてグループ化した複数のスピーカのそれぞれの出力特性を補正する。【選択図】図2

Description

この発明の一実施形態は、スピーカおよび室内の音響特性を補正する方法および音響特性補正装置に関する。
特許文献1には、マイクで取得した音をFIR(Finite Impulse Response)フィルタで処理することにより残響音を生成し、室内に設置された複数のスピーカから当該残響音を出力することで、音場を支援する処理を行なう構成が開示されている。
特許文献2には、室内に設置したマイクを用いてスピーカの出力特性を測定し、周波数特性の補正を行なう手法が開示されている。
特開平6−284493号公報 特開平2−193500号公報
コンサート等の施設に音場を電気的に可変する装置等を導入した場合は、多数のスピーカを取り付ける必要があり、取り付けられた個別のスピーカは設置条件によって本来のスピーカの特性が発揮できない場合があるため、個別に補正が必要となる。しかし、多数のスピーカを個別に補正することは非常に手間がかかる。
そこで、この発明の一実施形態は、取り付け条件による出力特性への影響を目標特性に対し定量的に補正し、また、補正の手間を低減する音響特性の補正方法および音響特性補正装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る音響特性の補正方法は、室に配置されている複数のスピーカのうち前記室に対する取り付け条件が同じ複数のスピーカをグループ化して、前記グループ化した複数のスピーカの出力特性をそれぞれ測定し、測定した前記複数のスピーカの出力特性の平均特性を算出し、前記平均特性に基づいて前記グループ化した複数のスピーカのそれぞれの出力特性を補正する。
本発明の一実施形態に係る音響特性の補正方法は、取り付け条件による出力特性への影響を目標特性に対し定量的に補正し、また、補正の手間を低減することができる。
室62を模式的に示した透過斜視図である。 音響システムの構成を示すブロック図である。 情報処理端末5の動作を示すフローチャートである。 周波数特性を示す図である。 位相特性を示す図である。 位相特性を示す図である。 オフセット後の周波数特性を示す図である。 平均特性を示す図である。 フィルタ特性を示す図である。
図1は、空間を構成する室62を模式的に示した透過斜視図である。図2は、音響システム1の構成を示すブロック図である。音響システム1は、複数のスピーカ51A〜51L,61A〜61M,71A〜71Cと、複数のスピーカに接続される音響特性調整装置3と、音響特性調整装置3に接続される情報処理端末5と、を備える。
室62は、概ね直方体形状の空間を構成する。音源65は、室62のうち前方のステージ60上に存在する。室62の後方は、リスナの座る観客席63に相当する。室62の後方は、さらに2階席(バルコニー席)64を有する。バルコニー席64は、1階の観客席63よりも長い奥行きを有する。音源65は、例えば声、歌唱音、アコースティック楽器、エレキ楽器、または電子楽器等である。なお、室62の形状、および音源の配置等は、図1の例に限らない。
音響システム1は、室62内に、多数のスピーカを備える。本実施形態の例では、ステージの天井は、3つのスピーカ61A〜61Cを備える。観客席63の天井は、4つのスピーカ61D〜61Gを備える。バルコニー席64の天井は、3つのスピーカ61H〜61Jを備える。バルコニー席64の下側の天井には、3つのスピーカ61K〜61Mを備える。また、観客席63の側壁は、8つのスピーカ51A〜51Hを備える。バルコニー席64の側壁は、4つのスピーカ51I〜51Lを備える。室62の後方の壁は、3つのスピーカ71A〜71Cを備える。
スピーカ61A〜61Mは、同じ機種である。スピーカ51A〜51Lは、同じ機種である。スピーカ71A〜71Cは、同じ機種である。すなわち、本実施形態の音響システム1は、一例として3種類のスピーカを備える。
一例として、側壁に取り付けられるスピーカ51A〜スピーカ51Lおよび後方の壁に取り付けられるスピーカ71A〜71Cは、比較的指向性の高いスピーカである。スピーカ51A〜スピーカ51Jおよびスピーカ71A〜71Cは、主に、所定の空間における初期反射音を再現した初期反射音制御信号を出力する。
天井に取り付けられるスピーカ61A〜スピーカ61Jは、比較的指向性の低いスピーカである。スピーカ61A〜スピーカ61Jは、主に、残響音を再現した残響音制御信号を出力する。
音響特性調整装置3は、音源65の音に係る音信号を不図示のマイクまたはライン入力により取得する。また、音響特性調整装置3は、天井等に設置された不図示のマイクで音源65の音および室62内の反射音等を含む、室62の全体の音を取得する。音響特性調整装置3は、取得した音源65の音信号をスピーカ51A〜51L,61A〜61M,71A〜71Jに分配し、レベル制御することにより、音源65の音像を所定の位置に定位させることができる。
また、音響特性調整装置3は、取得した音源65の音信号に所定の空間で測定したインパルス応答を畳み込むことにより、初期反射音制御信号および残響音制御信号を生成する。インパルス応答は、時間軸上に並ぶ、直接音、初期反射音、および残響音に区別できる。音響特性調整装置3は、インパルス応答における直接音および残響音を除いた初期反射音の部分を音源65の音信号に畳み込むことにより初期反射音制御信号を生成する。また、音響特性調整装置3は、インパルス応答における直接音および初期反射音を除いた残響音の部分を音源65の音信号に畳み込むことにより残響音制御信号を生成する。
音響特性調整装置3は、以上の様にして音場を支援する。ここで、情報処理端末5は、スピーカ51A〜71Jの出力特性を補正する。情報処理端末5は、本発明の音響特性補正装置の一例であり、パーソナルコンピュータあるいはスマートフォン等の情報処理装置からなる。なお、音響特性調整装置3は、情報処理端末5の構成および機能を備えていてもよい。この場合、音響特性調整装置3は本発明の音響特性補正装置の一例となる。
図2に示す様に、情報処理端末5は、マイク11、表示器12、ユーザインタフェース(I/F)13、フラッシュメモリ14、CPU15、RAM16、およびネットワークI/F17を備える。
CPU15は、記憶媒体であるフラッシュメモリ14に記憶されているプログラムをRAM16に読み出して、所定の機能を実現する。この例では、CPU15は、測定部151、平均特性算出部152、および補正部153を構成する。なお、CPU15が読み出すプログラムは、自装置内のフラッシュメモリ14に記憶されている必要はない。例えば、プログラムは、サーバ等の外部装置の記憶媒体に記憶されていてもよい。この場合、CPU15は、該サーバから都度プログラムをRAM16に読み出して実行すればよい。
ネットワークI/F17は、無線または有線で音響特性調整装置3に接続される。情報処理端末5は、ネットワークI/F17を介して音響特性調整装置3と情報を送受信する。情報処理端末5は、スピーカの出力特性を測定して、複数のスピーカの個体差および室62への取り付け条件による周波数特性上の影響を把握する。
図3は、情報処理端末5の動作を示すフローチャートである。情報処理端末5は、まず、グループ処理を行なう(S11)。グループ処理は、取り付け条件が同一または類似する、複数のスピーカをグループ化する処理である。取り付け条件は、例えばスピーカの機種、スピーカの取り付け面の材質、スピーカの取り付け面の形状を含む。また、取り付け条件は、スピーカの放音先(ステージ60であるか、観客席63であるか、あるいはバルコニー席64であるか)等も含む。
図1の例においてスピーカ61A〜61Cは、ステージ60の天井に取り付けられ、真下を向いている。したがって、情報処理端末5は、スピーカ61A〜61Cをグループ化する。スピーカ61D〜61Gは、観客席63の天井に取り付けられ、真下を向いている。したがって、情報処理端末5は、スピーカ61D〜61Gをグループ化する。スピーカ61H〜61Jは、バルコニー席64の天井に取り付けられ、真下を向いている。したがって、情報処理端末5は、スピーカ61H〜61Jをグループ化する。スピーカ61K〜61Mは、バルコニー席64の真下の天井に取り付けられ、真下を向いている。したがって、情報処理端末5は、スピーカ61K〜61Mをグループ化する。
スピーカ51A〜51Hは、観客席63の側壁に取り付けられ、側方を向いている。ただし、スピーカ51Gおよびスピーカ51Hは、角に取り付けられていて、スピーカ51A〜51Fとはスピーカを取り付ける面の形状が異なる。したがって、情報処理端末5は、スピーカ51A〜51Fをグループ化し、スピーカ51Gおよびスピーカ51Hをグループ化する。スピーカ51I〜51Lは、バルコニー席64の側壁に取り付けられ、側方を向いている。したがって、情報処理端末5は、スピーカ51I〜51Lをグループ化する。スピーカ71A〜71Cは、バルコニー席64の後方に取り付けられ、前方を向いている。したがって、情報処理端末5は、スピーカ71A〜71Cをグループ化する。
各スピーカの設置位置は、例えば、室62の形状を示すCADデータ上の座標に基づいて取得する。情報処理端末5の利用者は、各スピーカの設置位置、向き、機種、取付面の材質、または形状等を予め入力する。これにより、情報処理端末5は、グループ処理を行なう。なお、グループ処理は、情報処理端末5の利用者によりユーザI/F13を介して予め手動で設定してもよい。
次に、情報処理端末5の測定部151は、グループ化した複数のスピーカの出力特性をそれぞれ測定する(S12)。測定部151は、ネットワークI/F17を介して、音響特性調整装置3に、対応するスピーカから測定音を出力するよう指示する。測定部151は、例えば、4つのスピーカ61D〜61Gからなるグループのうち、まずスピーカ61Dから測定音を出力させる。測定音は、ホワイトノイズあるいはピンクノイズあるいはTime Stretched Pulseを用いる。測定部151は、マイク11を介して、測定音のインパルス応答をスピーカの出力特性として測定する。情報処理端末5の利用者は、マイク11を測定点に移動させて、出力特性を測定する。測定点とは、スピーカの軸上で所定距離(例えば2〜3m程度)離れた位置である。グループ内では所定距離は同一とする。
なお、この例では、測定部151は、情報処理端末5のマイク11を用いてインパルス応答を測定しているが、音響特性調整装置3のマイク(観客席63等に設置されたマイク)を用いて測定してもよい
その後、測定部151は、グループ内の全てのスピーカの出力特性を測定したか否かを判断する(S13)。未測定のスピーカがある場合(S13:No)、測定部151は、S12の処理に戻り、未測定のスピーカの出力特性を測定する。なお、測定対象のスピーカを変更する際、情報処理端末5の利用者は、マイク11を対象のスピーカの測定点に移動させる。あるいは、観客席63等に複数のマイクを設置する等していて、各スピーカの測定場所にマイクを設置済の場合には、マイク11を移動させる必要はない。
測定部151は、グループ内の全てのスピーカの出力特性を測定したと判断した場合(S13:Yes)、波形チェックを行なう(S14)。
波形チェックとは、測定した複数の出力特性を比較する処理である。図4は、測定した出力特性のうち周波数特性を示す図であり、図5および図6は、位相特性を示す図である。
測定部151は、取得した出力特性に基づいて、図4に示す周波数特性および図5に示す位相特性を算出する。グループ化した複数のスピーカは、取り付け条件が同じであるため、周波数特性および位相特性は類似する。
しかし、図6の破線に示す様に、仮にスピーカの正負の極性を誤って配線した場合、位相の反転した出力特性が生じる。測定部151は、この様なエラー波形が検出されるか否かを判断する(S15)。エラー波形が検出された場合(S15:Yes)、測定部151は、警告を行なう(S16)。警告は、例えば表示器12に表示してもよいし、情報処理端末5のスピーカ(不図示)で放音してもよい。なお、測定部151は、位相の反転以外にも、後述する平均特性と出力特性の差が所定値以上である場合に警告を行ってもよい。
測定部151がエラー波形を検出しない場合(S15:No)、平均特性算出部152は、基準周波数帯域を決定して(S17)、平均特性を算出する(S18)。
基準周波数帯域は、複数のスピーカの出力特性を揃えるために行なうオフセット処理の基準となる周波数帯域である。平均特性算出部152は、図4に示す例では、約2.5kHz〜5kHzの帯域を基準周波数帯域として決定している。基準周波数帯域は、情報処理端末5の利用者がユーザI/F13を用いて手動で決定してもよいし、平均特性算出部152が所定の基準に基づいて決定してもよい。例えば、平均特性算出部152は、複数のスピーカの出力特性の差が最も小さくなる帯域を基準周波数帯域に決定する。あるいは、平均特性算出部152は、測定点での理想状態の周波数特性に最も近い周波数特性を示す帯域を基準周波数帯域に決定してもよい。理想状態の周波数特性は、例えば音響数値シミュレーションによって求めてもよい。
平均特性算出部152は、複数のスピーカのそれぞれの基準周波数帯域内におけるレベルが0dBになるように、周波数特性をオフセットする。平均特性算出部152は、まず、各スピーカの出力特性のうち基準周波数帯域内のレベルをそれぞれ求める。例えば、平均特性算出部152は、基準周波数帯域内の振幅の平均値を、当該基準周波数帯域内のレベルとして求める。一例として、4つのスピーカ61D〜61Gからなるグループにおいて、スピーカ61Dのレベルは−20.2247dBであり、スピーカ61Eのレベルは−21.7228dBであり、スピーカ61Fのレベルは−20.5243dBであり、スピーカ61Gのレベルは−21.1236dBである。したがって、平均特性算出部152は、スピーカ61Dのオフセット量を20.2247dBとし、スピーカ61Eのオフセット量を21.7228dBとし、スピーカ61Fのオフセット量を20.5243dBとし、スピーカ61Gのオフセット量を21.1236dBとする。
図7は、オフセット後の周波数特性を示す図である。図7に示す様に、平均特性算出部152は、基準周波数帯域のレベルが0dBになるように、それぞれのスピーカの周波数特性をオフセットする。そして、平均特性算出部152は、オフセット後のそれぞれのスピーカの周波数特性を平均化した平均特性を求める。
図8は、平均特性を示す図である。補正部153は、平均特性に基づいて、複数のスピーカのそれぞれの出力特性を補正する(S19)。補正部153は、例えば、補正対象周波数帯域内のうち、0dBを超える極大成分の周波数の補正を行なう。補正対象周波数帯域は、スピーカの再生能力に基づいて決定する。例えば、スピーカ61D〜61Gの再生可能な下限周波数が100Hz〜10kHzであるため、補正対象周波数帯域を100Hz以上にする。
図8の平均特性では、図中の丸に示す様に、350Hz、800Hz、1.2kHz、1.5kHzおよび5.5kHzにおいて0dBを超える極大成分が存在する。補正部153は、これらの0dBを超える極大成分を0dBに抑えるようなフィルタ特性を設定する。
図9は、フィルタ特性を示す図である。補正部153は、図8に示した平均特性のうち、0dBを超える極大成分を0dBに補正するように、平均特性の逆特性となる中心周波数、ゲイン、およびQ値を設定する。なお、位相は、最小位相としてもよいし、直線位相としてもよい。最小位相とする場合、補正部153は、位相変化を最小としたまま、グループを代表する周波数特性(平均特性に基づく周波数特性)を持つフィルタ特性を生成するため、グループ内の複数のスピーカに対して、必要かつ十分な補正が可能になる。
補正部153は、この様なフィルタ特性を逆フーリエ変換して、FIRフィルタのフィルタ係数(インパルス応答)を作成する。そして、補正部153は、当該フィルタ係数をネットワークI/F17を介して音響特性調整装置3に送信し、音響特性調整装置3のFIRフィルタに設定させる。
なお、図9の例では、補正部153は、0dBを超える極大成分を補正対象として決定したが、例えば極小成分を抽出してもよい。また、極大成分または極小成分が0dBとの差が大きすぎる(例えば差分値が6dBを超える)場合に、当該極大成分または極小成分を補正対象から外してもよい。また、補正部153は、コヒーレンスを求めてもよい。補正部153は、コヒーレンスが所定値未満の場合には壁等の反射による位相干渉であると判断して、補正対象から外してもよい。
また、補正部153は、周波数特性の補正だけでなく、レベル補正を行なってもよい。例えば、補正部153は、グループ内の複数のスピーカの平均レベルを求める。補正部153は、複数のスピーカの各スピーカのレベルが平均レベルになるように、レベル補正を行なう。例えば、4つのスピーカ61D〜61Gからなるグループにおいて、スピーカ61Dのレベルは−20.2247dBであり、スピーカ61Eのレベルは−21.7228dBであり、スピーカ61Fのレベルは−20.5243dBであり、スピーカ61Gのレベルは−21.1236dBである場合、平均レベルは、−20.90dBとなる。したがって、補正部153は、スピーカ61Dのレベル補正量を−0.637dBとし、スピーカ61Eのレベル補正量を0.82dBとし、スピーカ61Fのレベル補正量を−0.37dBとし、スピーカ61Gのレベル補正量を0.22dBとする。これにより、各スピーカから出力される音は、スピーカからの距離が同じ位置では、同じレベルになる。
以上の様にして、本実施形態の音響特性補正装置は、複数のスピーカの音響特性を自動調整することができる。音響特性補正装置は、複数のスピーカを1台ずつ個別の調整する必要がないため、調整時間を大幅に短縮することができる。一方で、音響特性補正装置は、取り付け条件が同一のグループ内で、グループを代表する周波数特性(平均特性に基づく周波数特性)を持つフィルタ特性を生成するため、グループ内では、均一な周波数特性、および均一なレベルへの調整を行なうことができる。これにより、本実施形態の音響特性補正装置は、複数のスピーカの出力特性を目標特性に対して定量的に補正し、かつ補正の手間を低減することができる。
本実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、本実施形態では、初期反射音制御信号および残響音制御信号を出力し、音場支援を行なう例を示したが、本発明において音場支援を行なうことは必須ではない。また、本発明の音響特性の補正方法は、複数のスピーカを設置した室であればコンサートホール等の大きな音響空間に限らず、どの様な室であっても適用することができる。
1…音響システム
3…音響特性調整装置
5…情報処理端末
11…マイク
12…表示器
13…ユーザI/F
14…フラッシュメモリ
15…CPU
16…RAM
51A〜71C…スピーカ
60…ステージ
62…室
63…観客席
64…バルコニー席
65…音源
151…測定部
152…平均特性算出部
153…補正部

Claims (20)

  1. 室に配置されている複数のスピーカのうち前記室に対する取り付け条件が同じ複数のスピーカをグループ化して、前記グループ化した複数のスピーカの出力特性をそれぞれ測定し、
    測定した前記複数のスピーカの出力特性の平均特性を算出し、
    前記平均特性に基づいて前記グループ化した複数のスピーカのそれぞれの出力特性を補正する、
    音響特性の補正方法。
  2. 前記取り付け条件は、スピーカの機種を含む、
    請求項1に記載の音響特性の補正方法。
  3. 前記補正は、周波数特性の補正およびレベル補正を含む、
    請求項1または請求項2に記載の音響特性の補正方法。
  4. 前記平均特性を算出することにおいて、基準周波数帯域を決定し、前記基準周波数帯域内の出力特性を所定値にオフセットして前記平均特性を算出する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の音響特性の補正方法。
  5. 前記基準周波数帯域を、所定の基準に基づいて決定する、
    請求項4に記載の音響特性の補正方法。
  6. 前記補正における補正量が最小になる帯域を前記基準周波数帯域とする、
    請求項5に記載の音響特性の補正方法。
  7. 前記複数のスピーカの前記出力特性のうち、前記平均特性との差が所定値以上である場合に警告を行なう、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の音響特性の補正方法。
  8. 前記出力特性の位相が反転している場合に警告を行なう、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の音響特性の補正方法。
  9. 前記複数のスピーカの再生能力に応じて補正する対象の周波数帯域を決める、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の音響特性の補正方法。
  10. 前記取り付け条件は、取り付け面の材質および形状を含む、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の音響特性の補正方法。
  11. 室に配置されている複数のスピーカのうち前記室に対する取り付け条件が同じ複数のスピーカをグループ化して、前記グループ化した複数のスピーカの出力特性をそれぞれ測定する測定部と、
    前記測定部で測定した前記複数のスピーカの出力特性の平均特性を算出する平均特性算出部と、
    前記平均特性算出部で算出した前記平均特性に基づいて前記グループ化した複数のスピーカのそれぞれの出力特性を補正する補正部と、
    音響特性補正装置。
  12. 前記取り付け条件は、スピーカの機種を含む、
    請求項11に記載の音響特性補正装置。
  13. 前記補正は、周波数特性の補正およびレベル補正を含む、
    請求項11または請求項12に記載の音響特性補正装置。
  14. 前記平均特性算出部は、基準周波数帯域を決定し、前記基準周波数帯域内の前記平均特性を算出する、
    請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の音響特性補正装置。
  15. 前記平均特性算出部は、前記基準周波数帯域を、所定の基準に基づいて決定する、
    請求項14に記載の音響特性補正装置。
  16. 前記平均特性算出部は、前記補正における補正量が最小になる帯域を前記基準周波数帯域とする、
    請求項15に記載の音響特性補正装置。
  17. 前記複数のスピーカの前記出力特性のうち、前記平均特性との差が所定値以上である場合に警告を行なう警告部を備えた、
    請求項11乃至請求項16のいずれか1項に記載の音響特性補正装置。
  18. 前記出力特性の位相が反転している場合に警告を行なう、
    請求項11乃至請求項17のいずれか1項に記載の音響特性補正装置。
  19. 前記補正部は、前記複数のスピーカの再生能力に応じて補正する対象の周波数帯域を決める、
    請求項11乃至請求項18のいずれか1項に記載の音響特性補正装置。
  20. 前記取り付け条件は、取り付け面の材質および形状を含む、
    請求項11乃至請求項19のいずれか1項に記載の音響特性補正装置。
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