JP2012181227A - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract


【課題】電子写真装置の帯電部材において、帯電部材と電子写真感光体を長期当接放置した場合に、Cセット画像の発生を抑制した帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。
【解決手段】導電性の軸芯体1とその周面に形成されている弾性層2とを有している帯電部材であって、弾性層2は、軸芯体1の周面に面して開口部49を有しかつ熱可塑性樹脂を含む内壁46で構成される開口気孔48を複数個有している。
【選択図】図9

Description

本発明は帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真装置において、被帯電体たる電子写真感光ドラム(以降、単に「感光ドラム」ともいう)の接触帯電に用いられるローラ形状の帯電部材は、感光ドラムとの十分なニップ幅を確保するために、弾性層を有するのが一般的である。このような帯電ローラを静止させた状態で、長期間にわたって感光ドラムに当接させておくと、弾性層には容易には回復しない変形が生じることがある。かかる変形は、永久圧縮歪み(以降、「Cセット」ともいう。なお、「Cセット」とは、compression set(コンプレッション・セット)の略である)が生じる。Cセットは、高温高湿環境下で特に生じやすい。
Cセットが生じた帯電部材を用いて電子写真画像を形成すると、電子写真画像には、帯電部材の当該Cセットの生じた部分に対応するスジが生じることがある。これは、帯電部材のCセットが生じた部分と、Cセットが生じていない部分とでは、帯電部材の表面と感光ドラムの表面との間で生じる放電状態が微妙に異なるためであると考えられる。なお、本明細書において、帯電部材のCセットに起因するスジが生じた電子写真画像を「Cセット画像」ともいう。
Cセット画像の発生を抑えるために、特許文献1には、アスカーC硬度で35°以下であり、永久圧縮歪み率が3%以下である、液状シリコーンゴムの加硫物からなるゴム成分によって構成された導電性弾性体層を備えた帯電部材が開示されている。
特開平08−69148号公報 特開2001−092221号公報
近年の電子写真装置のプロセススピードの向上は、感光ドラムを安定かつ均一に帯電させる上では過酷な状況といえる。本発明者らは、このような過酷な状況下でも安定に感光ドラムを帯電させることのできる帯電部材の開発が必要であるとの認識を得た。
そこで、本発明は、Cセット画像を生じさせにくい帯電部材を提供することに向けたものである。また、本発明は、高品位な電子写真画像を安定して形成することのできるプロセスカートリッジ及び電子写真装置の提供に向けたものである。
本発明によれば、導電性の軸芯体とその周面に形成されている弾性層とを有している帯電部材であって、該弾性層は、該軸芯体の周面に面して開口部を有しかつ熱可塑性樹脂を含む内壁を有している開口気孔を複数個有している帯電部材が提供される。
また、本発明によれば、上記の帯電部材が被帯電体と一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されているプロセスカートリッジが提供される。
更に、本発明によれば、上記の帯電部材と、被帯電体とを有する電子写真装置が提供される。
本発明によれば過酷な帯電状況においても、Cセットに起因する画像を生じさせにくい帯電部材を得ることができる。また、本発明によれば、高品位な電子写真画像を与えるプロセスカートリッジおよび電子写真装置を得ることができる。
本発明の帯電部材(ローラ形状)の断面図を示す。 本発明の帯電部材(平板形状)の断面図を示す。 本発明の帯電部材(ベルト形状)の断面図を示す。 本発明の帯電部材の電気抵抗値測定に用いる機器における、(a)測定前の概略図、(b)測定時の概略図、を示す。 本発明の帯電部材の作製に用いられる、円筒状のキャビティを有する円筒型または割型を示す。 本発明の帯電部材の予備成形体の作製に用いられる、クロスヘッドを備えた押出機を示す。 本発明の電子写真装置の一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。 本発明のプロセスカートリッジの一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。 本発明の帯電部材における弾性層の概略図を示す。 本発明の帯電部材における開口気孔の概略図を示す。
本発明者らは、過酷な帯電状況の下でCセット画像が発生する原因を突き止めるべく、Cセットの生じた帯電ローラと感光ドラムとの接触及び回転の状態を詳細に観察した。その結果、帯電ローラのCセットが生じた部分が、感光ドラムとのニップ部を通過する際に、帯電ローラが振動し、帯電部材の回転速度が変動することを見出した。これは帯電ローラと感光ドラムとの当接状態がCセット部とCセット部以外では異なるためと考えられる。帯電ローラと感光ドラムとの回転速度の変動が大きいほど、帯電ムラによる濃度ムラが発生しやすいことが明らかにされている(特許文献2)。そして、帯電部材に生じた振動の減衰が遅い場合、回転速度の変動も減衰されず、Cセット画像が発生しやすくなると考えられる。
本発明に係る帯電部材は図9に示したように、導電性の軸芯体1の周面に弾性層47を有している。そして、弾性層47は軸芯体1の周面に面して開口部49を有する開口気孔48を複数個有している。また、開口気孔48は熱可塑性樹脂を含む内壁46を有している。かかる帯電部材のCセットが生じた部位がニップを通過した場合、軸芯体1の周面に面して形成されている開口気孔48周辺で変形が観察され、当該帯電部材の振動が抑制されていた。これは、開口気孔の周辺が変形することによって、軸芯体の振動が緩和されたものと考えられる。
さらに、開口気孔48の内壁46と弾性層47のバインダー材料との間には界面が存在する。このように異種材料が面接触している場合において、界面での振動の伝搬を抑制し、振動の減衰を促進するためには、各材料の持つ固有振動数を異ならせることが有効である。すなわち、固有振動数が異なる材料によりバインダー材料、及び内壁を構成することにより、開口気孔周辺で発生した変形の回復を早める。これらにより軸芯体の振動を抑制する。軸芯体は金属製シャフト等の基体で形成されることが一般的であるため弾性層に比べ重量が大きい。このため軸芯体の振動を抑制すると共に振動の減衰を促進することで、帯電部材の振動を抑制すると共に振動の減衰も促進する。これによりCセット画像の発生を抑制できることの知見を得た。また開口気孔に熱可塑性樹脂を含む内壁が存在することで、電子写真感光体との長期当接放置時の帯電部材の変形を抑制できる。かかる知見に基づき、本発明を完成するに至った。
<帯電部材>
本発明に係る帯電部材は図9に示したように、導電性の軸芯体1の周面に弾性層47を有している。そして、弾性層47は軸芯体1の周面に面し開口している開口気孔48を有し、かつ熱可塑性樹脂を含む内壁で構成される開口気孔を複数個有していることを特徴とする。帯電部材はローラ形状だけでなく、平板形状、ベルト形状でも構わない。必要に応じて、弾性層の上に表面層を有しても構わない。
本発明の帯電部材の一例を、図1、図2、及び図3に示す。図1(a)は軸芯体1、弾性層2からなるローラ形状の帯電部材の概略断面図である。図1(b)は軸芯体1、弾性層2、表面層3からなるローラ形状の帯電部材の概略断面図である。図2は軸芯体1、弾性層2、表面層3からなる平板形状の帯電部材の概略断面図である。図3は軸芯体1、弾性層2、表面層3からなるベルト形状の帯電部材の概略断面図である。
本発明の帯電部材は、電子写真感光体の帯電を良好なものとするため、通常、電気抵抗が、23℃/50%RH環境中において、1×10Ω以上、1×1010Ω以下であることがより好ましい。
ローラ形状の帯電部材を例として、図4に帯電部材の電気抵抗の測定法の一例を示す。軸芯体1の両端を、荷重のかかった軸受け33、33により電子写真感光体と同じ曲率の円柱形金属32に、平行になるように当接させる。この状態で、モータ(不図示)により円柱形金属32を回転させ、当接した帯電部材5を従動回転させながら安定化電源34から直流電圧−200Vを印加する。この時に流れる電流を電流計35で測定し、帯電部材の抵抗を計算する。本発明において、荷重は各4.9Nとし、円柱形金属32の直径(φ)は30mm、円柱形金属32の回転は周速45mm/秒とした。
<軸芯体>
軸芯体は、導電性を有し、その上に設けられる弾性層等を支持する機能を有するものである。材質としては、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属やその合金を挙げることができる。
<弾性層>
弾性層は、軸芯体の周面に面して開口部を有し、かつ熱可塑性樹脂を含む内壁で構成される開口気孔を複数個有していることを特徴とする。
弾性層の概略模式図を図9に示す。弾性層2は軸芯体1の周面に面して開口部49により接触してない部分を有している。さらに弾性層2はバインダー材料を含有するマトリックス部47、内壁46、開口気孔48からなる。開口気孔48は軸芯体1および内壁46により囲まれており、内壁46の周囲にはマトリックス部47が存在する。また内壁46は熱可塑性樹脂を含んでいる。
開口気孔48及びその周辺の変形を生じさせる振動の減衰を早めるためには、マトリックス部47と内壁46の固有振動数を異ならせ、固有振動数の比を大きくすることが有効である。固有振動数は、マトリックス部および内壁の厚みと、それぞれを形成する材料の弾性率、比重の関数として扱うことができる。
本発明に係る弾性層においては、マトリックス部に比べ内壁の厚みが小さいため、内壁の弾性率をマトリックス部に対して大きく、また内壁の比重をマトリックス部に対して小さくなるように調整する。内壁およびマトリックス部の弾性率はバインダー材料種、架橋密度、フィラー等の配合剤によって調整できる。また比重は材料種、フィラー等の配合剤によって調整できる。
振動の減衰を更に早めるためには、内壁46とマトリックス部47との界面を凹凸状として、マトリックス部47と内壁46との接触面積を相対的に大きくすることが好ましい。内壁46の凹凸は後述する製造方法により作成できる。
マトリックス部47が軸芯体1と接触している接触部52が、内壁46を構成する材料によって被覆されていると、開口部の変形が内壁46の材料の存在により軸芯体1に影響する。これにより帯電部材の振動減衰効果が阻害される。そのため内壁46を構成する熱可塑性樹脂は接触部52に存在しないことが好ましい。
<マトリックス部>
マトリックス部47に用いるバインダー材料は、公知のゴムが使用できる。例えば、天然ゴムやこれを加硫処理したもの、合成ゴムが挙げられる。
合成ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム及びフッ素ゴム等が使用できる。
エピクロルヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が挙げられる。この中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が特に好適に用いられる。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで導電性や加工性を制御できる。
これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
弾性層には体積抵抗率を調整するため、カーボンブラック、導電性金属酸化物、アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の導電剤を適宜添加することができる。また硬度を調整するために、軟化油、可塑剤等の添加剤を添加しもてよい。さらに弾性層には老化防止剤、充填材等の他のフィラーを適宜含有させてよい。
マトリックス部は、導電性を発現するため、公知の導電材を含有してもよい。導電材としては、イオン導電材、電子導電材が挙げられる。
弾性層に添加する導電材の添加量は、後述するバインダー材料100質量部に対して2質量部から200質量部、好ましくは5質量部から100質量部の範囲が妥当である。また、導電材は、必要に応じ公知の方法によりその表面を表面処理してもよい。弾性層は、本発明の効果を損なわない範囲で、公知のフィラーを含有してもよい。
内壁46は、変形した場合でもマトリックス部47への追従性に優れると共に、マトリックス部47に比べ弾性率が大きく、さらに比重が小さいことが好ましい。そのため熱可塑性樹脂を用いる。熱可塑性樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂が挙げられる。例えば、アクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル酸樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、アミド樹脂、メタクリロニトリル樹脂、アクリル酸樹脂、アクリル酸エステル樹脂類、メタクリル酸エステル樹脂類が挙げられる。
これら熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上用いることができる。更に、これら熱可塑性樹脂の単量体を共重合させ、共重合体として用いても良い。
なかでも塩化ビニリデン樹脂、ウレタン樹脂、(メタ)アクリロ二トリル樹脂は吸湿性が低く高湿度下での弾性率等の物性変化が少ないことから好ましい。これらの熱可塑性樹脂を用いた場合は、高湿度下で帯電部材が電子写真感光体と長期当接放置された場合でも開口気孔の形状を保持できると共に、振動伝搬を抑制することができる。
特に、マトリックス部47のバインダー材料にエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を使用する場合には、内壁46の弾性率が低温度下で上昇することを抑制する必要がある。上記ヒドリン系材料はカーボンブラック等の電子導電材料を添加しなくても中抵抗領域を達成できるマトリックス材料であるが、温度変化等により分子運動性が変化すると、抵抗特性が大きく変化することが知られている。低温において内壁46の弾性率が増加することを抑制することで、内壁46に接するマトリックス47の分子運動を低温において低下することを抑制させる。これにより低温での抵抗上昇を抑制して、帯電部材に振動が発生した場合でも、濃度ムラの発生を抑制できるので、Cセット画像の発生を抑制できる。
低温における内壁46の弾性率増加を抑制するため内壁46は塩素化パラフィン化合物を含有することが好ましい。塩素化パラフィン化合物はヒドリン系材料との相溶性が低いため内壁に可塑剤として混合してもマトリックスの弾性率に影響を与えないため好ましい。塩素化パラフィン化合物として炭素数10から30、塩素化率30から50%の塩素化パラフィン化合物が内壁の可塑化、およびヒドリン系材料との相溶性の面から好ましい。
弾性層の体積抵抗率は、23℃/50%RH環境下で測定して、10Ω・cm以上10Ω・cm以下であることが好ましい。また、体積抵抗率を調整するため、前記導電材を適宜添加することができる。弾性層の体積抵抗率は、弾性層に使用するすべての材料を厚さ1mmのシートに成型し、両面に金属を蒸着して電極とガード電極を形成して体積抵抗率測定試料を得る。得られた測定用サンプルについて微小電流計(商品名:ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER、(株)アドバンテスト製)を用いて200Vの電圧を印加する。そして、30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから計算して求める。
弾性層の硬度は、マイクロ硬度(MD−1型)で70°以下、特には60°以下が好ましい。帯電部材と電子写真感光体との間のニップ幅を十分に確保することができるからである。なお、「マイクロ硬度(MD−1型)」とは、アスカー マイクロゴム硬度計MD−1型(商品名、高分子計器株式会社製)を用いて測定した帯電部材の硬度である。具体的には、常温常湿(23℃/55%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nのピークホールドモードで測定した値とする。
図10において、開口径50は、平均で3μm以上、100μm以下が好ましい。また開口高さ51は平均で3μm以上、200μm以下が好ましく、5μm以上、50μm以下であることがより好ましい。開口径50の平均径を3μm以上とすることで弾性層と軸芯体との直接接触する面積が少なくなるためCセット部が電子写真感光体と当接する際の振動が軸芯体に伝播されるのを低下できる。また、開口径の平均を100μm以下とすることで帯電部材が電子写真感光体に長期に亘って当接した場合でも、弾性層が過度に変形して軸芯体と弾性層とのズレが発生することを抑制できる。
また開口高さ51の高さを3μm以上、好ましくは5μm以上とすることで内壁と弾性層との界面の面積を増加でき、振動の伝播を低下できる。開口高さ51の高さを200μm以下、好ましくは50μm以下とすることで、帯電部材が電子写真感光体に長期に亘って当接した場合でも、軸芯体と弾性層とのズレを抑制できる。
軸芯体表面で弾性層により被覆されている面積に対する開口部49の面積の総和の比は、1%以上、80%以下であることが好ましく、10%以上、60%以下がより好ましい。面積の比を1%以上、更には10%以上とすることで弾性層と軸芯体との直接接触する面積を少なくなることでCセット部が電子写真感光体と当接する際の振動が軸芯体に伝播されるのを低下できる。面積の比を80%以下、更には60%以下とすることで帯電部材が電子写真感光体に長期に亘って当接した場合でも、軸芯体と弾性層とのズレを抑制できる。
開口気孔の開口径50、開口高さ51は以下の方法による測定値を採用することができる。弾性層の内周面をカッターを用いて切り出す。ついで内周面を、レーザ顕微鏡(商品名LSM5 PASCAL;カール・ツアイス(Carl Zeiss)社製)を用いて、視野0.5mm×0.5mmで観察する。そして、レーザを視野内のX−Y平面でスキャンさせることにより、2次元の画像データを得る。更に、焦点をZ方向に移動させ、上記のスキャンを繰り返すことにより、3次元の画像データを得る。3次元データから、1つの開口気孔について、開口部の投影面積が最小になるように投影面を計算し、投影面積から円相当径を計算してその直径を求め、それを開口径とする。また、前述の投影面と平行となる平面で、かつ開口気孔の最深部と接する面を基準面とし、この基準面と開口部の上端との距離を求め、これを開口高さとする。軸芯体表面で弾性層により被覆されている面積に対する開口部の面積の総和の比は、視野面積に対する、開口部の投影面積の和を比して計算する。
このような作業を視野内の5μm以上の深さの凹部を有する凸部について10個を行う。そして、同様の測定を帯電部材の長手方向10点について行い、得られた計100個の平均値を算出する。この投影面積から算出した直径の平均値を帯電部材の開口径とし、基準面と開口部の上端との距離の平均値を帯電部材の開口高さとする。
次に5μm以上の深さの開口気孔について評価する理由を述べる。帯電部材の弾性層は弾性を有するため、帯電部材が電子写真感光体に当接したとき開口気孔が変形する。開口高さが5μm未満では、開口気孔の形状が維持されない場合があり、開口高さが5μm以上で開口気孔を維持できることが確認されたことによる。
本発明の帯電部材に用いられる弾性層を製造する方法は熱可塑性樹脂のシェルからなる未開口の中空粒子を含有した弾性層材料を軸芯体に被服した後、該中空粒子を軸芯体の周囲で開口させて、軸芯体の周面に面して開口部を形成する方法によることが好ましい。
別の方法として、弾性体に軸芯体挿入用の穴を形成し、ついで軸芯体を挿入して軸芯体に弾性層を被覆する方法がある。この方法では予め熱可塑性樹脂のシェルからなる未開口の中空粒子を含有した弾性体を得る。次いで軸芯体挿入用の穴をあけると共に、含有される中空粒子に開口部を形成させる。次いで軸芯体を挿入する方法である。この方法では、軸芯体に弾性層を被覆するため、締め代を考慮し、軸芯体の外径に対して小さい内径を有する穴を軸芯体挿入用の穴として設ける必要がある。そのため弾性層で軸芯体を被覆した場合、挿入用の穴に面して開口していた開口気孔は変形して開口気孔を有しない状態で軸芯体を被覆することになる。さらに軸芯体挿入用の穴を形成する際に開口部でシェルが破損しやすい。このように開口気孔の形状を維持して弾性層を被覆することが非常に困難である。
熱可塑性樹脂のシェルからなる未開口の中空粒子を含有した弾性層を軸芯体に被覆した後、熱可塑性樹脂のシェルからなる中空粒子を軸芯体の周囲で開口させて、軸芯体の周面に面して開口部を形成する方法について詳細に述べる。
バインダー材料、熱可塑性樹脂をシェルとする熱膨張性マイクロカプセル、化学発泡剤、架橋剤からなる膨張性未架橋組成物を得る。必要に応じて導電材、可塑剤、架橋助剤等を添加してもよい。ついで、例えば図6に示されるようなクロスヘッド44付きの押し出し機45を用いて軸芯体の周面に一体的に弾性層材料を被覆した帯電部材の予備成型体42を得る。クロスヘッドとは、電線や針金の被覆層を構成するために用いられる、押出機のシリンダ先端に設置して使用する押出金型である。
得られた予備成型体を、図5に示すような円筒状のキャビティ41を有する円筒型または割型に設置して加熱する。バインダー材料の硬化反応、および熱膨張性マイクロカプセルの膨張反応により軸芯体の周面に面して開口部を形成するとともに、熱可塑性樹脂を含む内壁を有する開口気孔を複数個有する帯電部材を成型する。または帯電部材予備成形体42を熱風炉などの高温雰囲気中にて自由発泡させた後に、研磨加工を施し所定の外径寸法を有する帯電部材を得る方法がある。
発明者が検討した結果、熱可塑性樹脂を含む熱膨張性マイクロカプセルを軸芯体の周面に面して開口させるためには、熱膨張性マイクロカプセルと共に化学発泡剤を含む未架橋組成物から帯電部材を製造する必要があることが分かった。さらに熱膨張性マイクロカプセルの膨張に対してバインダー材料の架橋反応が先行して起こるようにすることが必要であることが分かった。
熱膨張性マイクロカプセルのみの場合や、化学発泡剤を併用した場合でも架橋反応が先行しない場合では、開口部を形成できなかった。これらは、熱膨張性マイクロカプセルが十分に膨張しなかったり、膨張時に熱膨張マイクロカプセルのガス化成分がカプセルから透過するなどしたりしたことが原因と考えられる。
熱膨張性マイクロカプセルと化学発泡剤を併用し、且つバインダー材料の架橋反応を発泡・膨張反応に先行して起こるようにすることで、本発明の帯電部材が形成できる理由については次のように考えている。
弾性層素材では架橋反応が発泡反応に比べて先行する。熱膨張性マイクロカプセルの膨張および化学発泡剤の発泡により、架橋反応が先行するバインダー材料および熱膨張性マイクロカプセルは延伸される。軸芯体の周囲では軸芯体が変形しないため、バインダー材料および熱膨張性マイクロカプセルの延伸がより促進される。そのため発泡および膨張が進行すると、軸芯体周面には、マイクロカプセルおよびバインダー材料により開口部が形成され、その開口気孔は内壁として熱可塑性樹脂を含んで形成される。これらを達成するため、弾性層素材を製造条件の加熱温度で測定したMH(トルク最大点)、t50(50%トルク時間)、tp90(90%発泡圧時間)の各測定値が、4MPa ≦ MH ≦ 8MPa、t50 ≦ tp90であることが好ましい。
化学発泡剤としては、架橋反応とのバランスを制御する点から、熱分解型発泡剤が好ましい。熱分解型発泡剤としては、熱分解して窒素ガスを発生するアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられる。また熱分解して炭酸ガスを発生する炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどが挙げられる。
発泡温度を調節するために、尿素化合物;亜鉛華;三塩基性硫酸鉛のような無機塩;ステアリン酸亜鉛やステアリン酸鉛のような金属石鹸;ならびに、サリチル酸など公知の発泡助剤を選択できる。
MH(トルク最大点)、t50(50%トルク時間)、tp90(90%発泡圧時間)の測定は、発泡性未加硫ゴム組成物をJIS−K6300に準拠して発泡圧測定機能付き加硫試験機で測定できる。
本発明に使用する、熱膨張性マイクロカプセルとは熱可塑性樹脂からなるシェルの中に加熱することにより膨張する液体や気体を内包させたものである。弾性層の加硫時の熱で、内包された液体や気体が膨張することにより、シェルとなる熱可塑性樹脂を膨張させる。熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル酸樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、アミド樹脂、メタクリロニトリル樹脂、アクリル酸樹脂、アクリル酸エステル樹脂類、メタクリル酸エステル樹脂類、などが挙げられる。これら熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上用いることができる。更に、これら熱可塑性樹脂の単量体を共重合させ、共重合体として用いても良い。
マイクロカプセルに内包された液体または気体としては、弾性層の加熱温度以下の温度でガスになって膨張するものが使用される。例えば低沸点液体、高沸点液体、熱分解によりガスを発生する化合物などが挙げられる。低沸点液体としては、プロパン、プロピレン、ブテン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタンが例示できる。高沸点液体としてはノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、イソデカンが例示できる。熱分解してガスを発生する化合物としてはアゾ化合物が例示できる。帯電部材を作製する際、ゴムの加硫を行う温度が一般的に150〜180℃である。この温度において加硫と発泡を同時に行う場合、高発泡の多孔質弾性層を形成するために、好ましくは、高沸点液体のノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルオクタン、イソオクタンがよい。
内壁46において、マトリックス47と接触する面に凹凸を形成するためには、熱膨張性マイクロカプセルのシェル内に粒子を含有させた熱膨張性マイクロカプセルが好ましい。シェル内に粒子を含有させた熱膨張性マイクロカプセルが膨張したときシェル部は膨張により薄膜化されるが粒子は形状が維持された状態でマトリックス47に開口気孔を形成する。これにより内壁46におけるマトリックス47側の面では粒子に由来する凹凸が形成される。
シェルに含有される粒子としては、内壁46の比重を小さくするため、架橋した高分子化合物の粒子を例示することができる。具体的には、ポリアミド樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、(メタ)アクリル樹脂粒子、フェノール樹脂粒子を例示することができる。
熱膨張性マイクロカプセルの製造方法は、たとえば重合モノマー、揮発性液体、重合開始剤、重合モノマーと反応する反応性基を有する化合物、高分子化合物の粒子を混合し、界面活性剤、分散安定剤を含む水性溶媒中に分散させた後に懸濁重合させることにより製造できる。
懸濁重合法とは、分散安定剤を含有する水相中に、原料モノマーが添加されてなる油相を添加、攪拌混合して該原料モノマーの微細な液滴を形成させ、次いで加熱反応させ重合を行い、熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法である。具体的には、原料モノマー、前記内包物質、重合開始剤、及び架橋剤等を添加させた油相を調製する。次に、分散安定剤、分散安定補助剤等を添加させた水相を調製する。これら油相と水相を混合させ分散液を作製する。この分散液を攪拌混合し、加圧し、加熱反応させることにより、反応生成物を作製する。得られた反応生成物について、ろ過、水洗浄を行い、その後乾燥させることで所望の熱膨張性マイクロカプセルを得ることができる。懸濁重合法以外に、界面重合法、界面沈殿法、液中乾燥法により、熱膨張性マイクロカプセルを製造することができる。
界面重合法とは、乳化分散剤と親水性原料モノマーが添加されてなる水相と、疎水性原料モノマーが添加されてなる油相とを混合させ作製した乳化分散液を加熱反応させ、水相と油相の界面において重合を行い、熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法である。具体的には、親水性の原料モノマー、乳化分散剤を添加させた水相を調製する。次に、疎水性の原料モノマー、前記内包物質、架橋剤を溶解させた油相をそれぞれ調製する。これら水相と油相を混合させ、攪拌混合させることで水相に油相が分散された乳化分散液を調製する。この分散液を攪拌混合し、加圧し、加熱させることで水相と油相の界面で重合が進行し、反応生成物が作製される。得られた反応生成物について、ろ過、水洗浄を行い、その後乾燥させることで所望の熱膨張性マイクロカプセルを得ることができる。
界面沈殿法とは、温度、PH、溶解度パラメータ等による溶媒と熱可塑性樹脂との溶解度の差を利用して熱可塑性樹脂を析出させ、カプセル化させる製法である。具体的には、まず、あらかじめ重合反応により作製した熱可塑性樹脂を、内包物質を含む溶剤に添加させる。この溶液に、該熱可塑性樹脂に対して溶解度の低い溶媒(貧溶媒)を添加することで、熱可塑性樹脂の粒子を析出させる。この際、貧溶媒に予め内包物質を添加しておいてもよい。または、該熱可塑性樹脂を、内包物質を含む溶剤に溶解させ、その後、内包物質を含む貧溶媒を添加してもよい。あるいは、内包物質を含む溶剤に、該熱可塑性樹脂を加熱し溶解させ、その後冷却することで熱可塑性樹脂の粒子を析出させてもよい。いずれの方法においても、ろ過、洗浄、乾燥させることで所望の熱膨張性マイクロカプセルを得ることができる。
液中乾燥法とは、溶媒にポリマーを溶解させ、分散剤を含む媒体中に加えて分散液を形成させた後に、溶媒を除去してカプセル化させる製法である。具体的には、まず、あらかじめ重合反応により作製した熱可塑性樹脂を、前記内包物質を含む溶剤に溶解させた樹脂溶液を調製する。次に、分散剤を添加した水性媒体中に該樹脂溶液を分散させ、加熱、減圧により溶剤を除去する。その後、ろ過、洗浄、乾燥させることで所望の熱膨張性マイクロカプセルを得ることができる。
(表面層)
本発明の帯電部材には表面層を形成することもできる。表面層の厚さとしては、0.1μm以上100μm以下とすることが好ましい。
(電子写真装置)
本発明の帯電部材を備える電子写真装置の1例の概略構成を図7に示す。電子写真装置は、電子写真感光体、帯電装置、潜像形成装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置、定着装置等から構成されている。電子写真感光体4は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。電子写真感光体は矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
帯電装置は、電子写真感光体4に所定の押圧力で当接されることにより接触配置される接触式の帯電部材5を有する。帯電部材5は、電子写真感光体の回転に従い回転する従動回転を行い、帯電用電源19から所定の直流電圧、若しくは直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加することにより、電子写真感光体を所定の電位に帯電する。電子写真感光体4に静電潜像を形成する潜像形成装置は、例えばレーザービームスキャナーなどの露光装置が用いられる。一様に帯電された電子写真感光体に画像情報に対応した露光光11を照射することにより、静電潜像が形成される。
現像装置は、電子写真感光体4に近接又は接触して配設される現像ローラ6を有する。電子写真感光体帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを反転現像により、静電潜像をトナー像に可視化現像する。転写装置は、接触式の転写ローラ8を有する。電子写真感光体からトナー像を普通紙などの転写材7(転写材は、搬送部材を有する給紙システムにより搬送される。)に転写する。
クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材10、回収容器を有し、転写した後、電子写真感光体上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。ここで、現像装置にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置を省くことも可能である。定着装置9は、加熱されたローラ等で構成され、転写されたトナー像を転写材7に定着し、機外に排出する。
(プロセスカートリッジ)
電子写真感光体、帯電装置、現像装置、クリーニング装置等を一体化し、電子写真装置に着脱可能に設計されたプロセスカートリッジ(図8)を用いることもできる。すなわち、帯電部材が被帯電体と少なくとも一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されているプロセスカートリッジであり、該帯電部材が上記の帯電部材である。また、電子写真装置は、少なくとも、プロセスカートリッジ、露光装置及び定着装置を有し、該プロセスカートリッジが上記のプロセスカートリッジである。
以下に、具体的な実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する。
(熱膨張性マイクロカプセル1の作成)
20Lのガラス容器に、表1に記載の材料を加えて混合し、窒素バブリングを行った。
これに窒素雰囲気下で表2に記載の材料を加え、液温を10℃に保ちながら、プロペラ付き攪拌機で分速5000回転で攪拌して懸濁液を得た。
次いで、該懸濁液に、t−ブチルヒドロパーオキサイドを2質量部添加し7時間反応させた。得られた懸濁液を、ジルコニアビーズを充填したレディーミル分散機を用いて、周速5m/秒で20時間分散させた。こうして得られた液を、加圧ろ過機でろ過し、濾過物を温度100度で乾燥させ、体積平均粒径が0.2μmの架橋樹脂粒子を得た。
次に、容器に表3に記載の材料を加えて、プロペラ付き攪拌機で分速3500回転で攪拌し、水性分散媒体を調製した。
次に、上記水性分散媒体に、表4に記載の材料の混合液を添加し、分散液を調製した。
上記分散液を窒素置換した加圧重合器(20L)内に入れ、加圧(0.2MPa)して、温度60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返し、更に、乾燥させて体積平均粒径が25μmの熱膨張マイクロカプセル1を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル2の作成)
窒素ガスで置換した4Lのオートクレープにて、表5に記載の材料を混合した。
更に、窒素ガスにて、充分に上方置換させた後密閉し、120℃で20時間攪拌、混合し反応させた。その後、減圧下で未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去した後、トルエンを加えて不揮発分90質量%のイソシアネートプレポリマー合成物を得た。
次にリン酸カルシウムを含む水溶液をプロペラ付き攪拌機で分速6000回転で攪拌しながらイソシアネートプレポリマ−合成物100質量部を滴下し、1時間半かけて80℃まで昇温した。
次いで、n−オクタン20gを約60分かけ添加した後に、115℃まで6時間かけて昇温し、そのまま115℃で5時間保持した後、30℃まで約6時間かけて冷却した。得られた懸濁液を直径0.5μmのジルコニアビーズを充填したレディーミル分散機を用いて、周速2m/秒で20時間分散させた。次いで、内容物を取り出し、遠心分離機で脱水した後、ジエチルエーテルで洗浄したのち乾燥して、体積平均粒径が25μmの熱膨張マイクロカプセル2を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル3の作成)
表6に記載の材料を混合し、水性分散液を調製した。
次に、上記の水性分散液に、表7に記載の材料を混合した混合液を加え、プロペラ付き攪拌機を分速5000回転で攪拌して、分散液を調製した。
上記分散液を、窒素置換した加圧重合器(20L)に入れ、加圧(0.2MPa)下で、温度60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥させて、体積平均粒径が5μmのマイクロカプセル3を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル4の作成)
熱膨張性マイクロカプセル3の製造例で、プロペラ付き攪拌機の分速を2000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が40μmの熱膨張マイクロカプセル4を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル5の作成)
熱膨張性マイクロカプセル2の製造例で、プロペラ付き攪拌機の分速を4000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が40μmの熱膨張マイクロカプセル5を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル6の作成)
表8に記載の材料を混合して、水性分散液を調製した。
上記水性分散液に、表9に記載の材料を混合した混合液を加え、プロペラ付き攪拌機で分速3000回転で攪拌して分散液を調製した。
得られた分散液を窒素置換した加圧重合器(20L)に入れ、加圧(0.2MPa)下で、温度60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥させて、体積平均粒径が75μmの熱膨張マイクロカプセル6を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル7の作成)
熱膨張性マイクロカプセル2の製造例で、プロペラ付き攪拌機の分速を2000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が75μmの熱膨張マイクロカプセル7を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル8の作成)
熱膨張性マイクロカプセル6の製造例で、プロペラ付き攪拌機の分速を2000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が100μmの熱膨張マイクロカプセル8を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル9の作成)
表10に記載の材料を混合して、水性分散液を調製した。
上記水性分散液に、表11に記載の材料を混合した混合液を加え、プロペラ付き攪拌機で分速6000回転で攪拌して分散液を調製した。
得られた分散液を窒素置換した加圧重合器(20L)に入れ、加圧(0.2MPa)下で、温度60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥させて、体積平均粒径が2.5μmの熱膨張マイクロカプセル9を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル10〜11の作成)
熱膨張性マイクロカプセル9の製造例で、プロペラ付き攪拌機の分速を3000回転または2000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が13μmの熱膨張マイクロカプセル10、及び、体積平均粒径が20μmの熱膨張マイクロカプセル11を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル12の作成)
表12に記載の材料を混合して、水性分散液を調製した。
上記水性分散液に、表13に記載の材料を混合した混合液を加え、プロペラ付き攪拌機で分速3000回転で攪拌して分散液を調製した。
得られた分散液を窒素置換した加圧重合器(20L)に入れ、加圧(0.2MPa)下で、温度60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥させて、体積平均粒径が38μmの熱膨張マイクロカプセル12を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル13の作成)
熱膨張性マイクロカプセル12の製造例で、ラウリル硫酸ナトリウムの添加量を2gとした以外は同様に操作し、体積平均粒径が50μmの熱膨張マイクロカプセル13を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル14の作成)
表14に記載の材料を混合して、水性分散液を調製した。
上記水性分散液に、表15に記載の材料を混合した混合液を加え、プロペラ付き攪拌機で分速4000回転で攪拌して分散液を調製した。
得られた分散液を窒素置換した加圧重合器(20L)に入れ、加圧(0.2MPa)下で、温度60℃で20時間反応させた。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥させて、体積平均粒径が15μmの熱膨張マイクロカプセル14を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル15の作成)
熱膨張性マイクロカプセル14の製造例で、ラウリル硫酸ナトリウムの添加量を0.5gとし、プロペラ付き攪拌機を分速2000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が100μmの熱膨張マイクロカプセル15を得た。
(熱膨張性マイクロカプセル16の作成)
熱膨張性マイクロカプセル14の製造例で、ラウリル硫酸ナトリウムに代えてモノステアリン酸グリセリンを0.5g添加し、プロペラ付き攪拌機を分速1000回転で攪拌した以外は同様に操作し、体積平均粒径が150μmの熱膨張マイクロカプセル16を得た。
(実施例1)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表16に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤として2−メルカプトベンゾチアゾール2質量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表17に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材1を得た。
(加硫発泡特性 MH、t50、tp90の測定方法)
弾性層素材1をJIS−K6300に準拠して発泡圧測定機能付き加硫試験機ロータレス・レオメータRLR−3(東洋精機製)を用い、160℃にて最大トルクMH、50%トルク時間t50、90%発泡圧時間tp90を測定した。
(弾性層の製作)
直径6mm、長さ258mmのステンレス製棒を軸芯体として使用した。
図6に示すクロスヘッド44を具備する押出成形装置を用いて、軸芯体を中心軸として、同軸上に円筒状に弾性層素材1を被覆して、弾性層素材の外径が直径(φ)10mmである予備成形体を得た。クロスヘッドは、一般に電線や針金の被覆に用いられている装置であり、押出機のシリンダのゴム排出部に取り付けて使用されるものである。予備成形体の弾性層素材1の端部を除去して、軸芯体の端部を露出させた。次いで前記予備成形体を図5に模式的に示すように、内径が直径(φ)12mmの円筒形キャビティ41を有する金型に設置して、前記予備成形体を加熱・発泡させた。前記金型の加熱は図示しないヒータ及び温度調整装置を用いて160℃で20分間行い、さらに熱風炉160℃で30分加熱して二次加硫を施し、外径が直径(φ)12mm、長さが224.2mmの帯電部材1を得た。
帯電部材1の電気抵抗値は、NN(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後に測定し、7.5x10Ωであった。
(弾性層マトリックス部の弾性率測定)
本発明における弾性層のマトリックス部の弾性率は以下の方法で測定した。
測定器には、NanoIndenter(商品名、MTS社製)を用いた。測定条件は、押し込み試験使用ヘッド;DCM、試験モード;CSN(Continuous Stiffness Measureement)、使用圧子;バーコヴィッチ方ダイヤモンド圧子とした。また測定パラメータはAllowable Drift Rate 0.05nm/s、Frequency Target 45.0Hz、Harmonic Displacement Target 1.0nm、Strain Rate Target 0.05 1/S、Depth Limit 2000nmとした。
弾性層をかみそりで切り出して、マトリックス部の断面を形成した。ついで顕微鏡でマトリックス部を観察したのち弾性率を測定した。弾性率は10箇所で測定し、その算術平均を計算した。帯電部材1のマトリックス部の弾性率は1.2MPaであった。
(開口気孔内壁の弾性率測定)
本発明における開口気孔内壁の弾性率は、使用する熱膨張性マイクロカプセルのシェル材の弾性率の測定値とした。
熱膨張性マイクロカプセルのシェル材の弾性率は以下の方法で測定した。
深さ0.1mm、縦および横が3cmの直方体の成形部を有するシート成形用金型に、熱膨張性マイクロカプセル20gを入れた。金型を160℃で30分間のプレス加熱して、シェル材よりなるシートを作成した。シートをテンシロンRTM-250(OIENTIC CORPORATION)により、引張り速度5mm/minで測定し、初期の一時的な変形区間から弾性率を求めた。熱膨張性マイクロカプセル1のシェル材の弾性率は33MPaであった。
(開口気孔の観察)
帯電部材1の弾性層をカッターを用いて剥離し、開口気孔を観察した。観察結果を表5に示す。帯電部材1の開口気孔は、開口径が26μm、開口高さが12μm、面積比は37%であった。帯電部材1の開口気孔における内壁はマトリックスと接する面で架橋粒子に由来する凹凸を有していた。
(Cセット画像の評価)
図7に示す構成を有する電子写真装置として、キヤノン社製カラーレーザープリンターLBP5400(商品名)を記録メディアの出力スピード200mm/秒(A4縦出力)、および出力スピード240mm/秒(A4縦出力)に改造して用いた。画像の解像度は、600dpi、1次帯電の出力は直流電圧−1100Vである。
図8に示す構成を有するプロセスカートリッジとして、上記プリンター用のプロセスカートリッジを用いた(ブラック用)。
上記プロセスカートリッジから付属の帯電部材を取り外し、本発明の帯電部材を装着した。帯電部材は、電子写真感光体に対し、一端で4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力で当接させた。
このプロセスカートリッジを30℃、80%RHの環境に1ヶ月間放置、または40℃、95%RHの環境に1ヶ月間放置(苛酷放置)した。次に、プロセスカートリッジを15℃、10%RHの環境で6時間放置した後に、前記電子写真装置に装着し、同様の環境にてハーフトーン画像(電子写真感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線の画像)を出力した。出力した画像についてCセット画像の評価を行った。評価結果を表7に示す。ここで、評価の基準は以下の通りである。
ランク1;Cセット画像の発生はなし。
ランク2;極軽微なスジ状の画像が認められるのみである。
ランク3;一部にスジ状の画像が帯電部材のピッチで確認できるが、実用上問題の無い画質である。
ランク4;スジ状の画像が目立ち、画質の低下が認められる。
Cセット画像評価では両出力スピードでの30℃/80%の1ヶ月放置後、40℃/95%の1ヶ月放置後のすべてにおいて、Cセット画像は認められなかった。帯電部材1では本発明の効果が十分に発揮された。
(回転速度の計測)
図4の円柱形金属に代えて電子写真感光体を取り付け、回転装置を作成した。回転装置には電子写真感光体を回転駆動するモータ(不図示)の駆動トルクを計測する電圧計を取り付けた。電子写真感光体に従動回転する帯電部材の回転速度を、電子写真感光体にかかる駆動トルクとして計測した。
Cセット画像の評価と同様に、プロセスカートリッジに装着して苛酷放置した帯電部材をプロセスカートリッジから取り外し、回転装置に電子写真感光体と平行になるように、軸芯体の片側端部にそれぞれ4.9Nの荷重で当接させた。
この状態で、モータ(不図示)により電子写真感光体を回転させ、当接した帯電部材を従動回転させながら、安定化電源34から直流電圧−1100Vを印加した。この時、駆動トルクに取り付けた電圧計に現れる電圧の変動を計測した。電圧計の変動を電子写真感光体の回転は周速220mm/秒とした。
駆動トルクの変動が減衰に要する時間を評価した。ここで、評価の基準は、初期振幅に対して1/eになるまでの時間を評価結果として表42に示す。
(実施例2、3)
熱膨張性カプセル1の添加量を表40に示すように変更した以外は実施例1と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例4)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表18に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤として2−メルカプトベンゾチアゾール2質量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表19に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材4を得た。
次いで、実施例1と同様にして、帯電部材4を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例5)
熱膨張性マイクロカプセル2の添加量を10質量部とした以外は実施例4と同様にして帯電部材5を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例6)
熱膨張性カプセルの種類および添加量を表40に示すように変更した以外は実施例4と同様にして弾性層を作成した。
(表面層用塗布液の調製)
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業社製)にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が19質量%となるように調整した。
この溶液100質量部(アクリルポリオール固形分100質量部)に対して、表20に記載の成分を加え、混合溶液を調製した。
上記ブロックイソシアネート混合物は、イソシアネート/ポリオールの「NCO/OH=1.0」となる量であった。内容積450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gを、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて50時間分散した。ついで、ガラスビーズを濾過により除去して表面層用塗布溶液を得た。
(表面層の形成)
弾性層に表面層用塗布液を、1回ディッピング塗布し、常温で30分間風乾した。その後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間乾燥して、帯電部材6を作成した。なお、ディッピング塗布は、浸漬時間9秒、ディッピング塗布引き上げ速度、初期速度20mm/s、最終速度2mm/s、その間は、時間に対して直線的に速度を変化させて行った。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。帯電部材6の開口気孔における内壁はマトリックスと接する面で架橋粒子に由来する凹凸を有していた。
(実施例7、8)
熱膨張性マイクロカプセル3の添加量を表40に示すように変更した以外は実施例6と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。帯電部材7、帯電部材8は開口気孔における内壁がマトリックスと接する面で架橋粒子に由来する凹凸を有していた。
(実施例9)
熱膨張性カプセルの種類および添加量を表40に示すように変更した以外は実施例1と同様にして弾性層を作成した。
次いで、実施例6と同様にして表面層を被覆し、帯電部材9を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。帯電部材9は開口気孔における内壁がマトリックスと接する面で架橋粒子に由来する凹凸を有していた。
(実施例10、11)
熱膨張性カプセル4の添加量を表40に示すように変更した以外は実施例9と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。帯電部材10、帯電部材11は開口気孔における内壁がマトリックスと接する面で架橋粒子に由来する凹凸を有していた。
(実施例12、13)
熱膨張性マイクロカプセルの種類および添加量を表40に示すように変更した以外は実施例6と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例14)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、80℃に調節した密閉型ミキサーにて表21に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤として2−メルカプトベンゾチアゾール2質量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表22に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例6と同様にして、弾性層を製作し、表面層の被服を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例15、19〜21)
熱膨張性カプセルの種類および添加量を表40に示すように変更した以外は実施例14と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例16)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、80℃に調節した密閉型ミキサーにて表23に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤として2−メルカプトベンゾチアゾール2質量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表24に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例6と同様にして、弾性層を製作し、表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例17、18)
熱膨張性マイクロカプセル7の添加量を表25に示すように変更した以外は実施例16と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例22)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表25に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表26に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例1と同様にして、帯電部材22を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例23〜29)
熱膨張性カプセルの種類および添加量を表40に示すように変更した以外は実施例22と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例30)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表27に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表28に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例6と同様にして、弾性層を製作し、表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表42、表44、表46に示す。
(実施例31〜39)
熱膨張性カプセルの種類および添加量を表41に示すように変更した以外は実施例30と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例40)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、80℃に調節した密閉型ミキサーにて表29に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィド2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表30に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例6と同様にして、弾性層を製作し、表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例41〜42)
熱膨張性カプセルの添加量を表41に示すように変更した以外は実施例40と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例43)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、80℃に調節した密閉型ミキサーにて表31に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてテトラメチルチウラムモノスルフィド1質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表32に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例1と同様にして、帯電部材43を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例44〜45)
熱膨張性カプセルの添加量を表41に示すように変更した以外は実施例43と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例46)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表33に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてテトラメチルチウラムモノスルフィド1質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表34に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例6と同様にして、弾性層を製作し、表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例47〜50)
熱膨張性カプセルの添加量を表41に示すように変更した以外は実施例46と同様にして帯電部材を作成した。
作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例51)
テトラメチルチウラムモノスルフィドの添加量を1.1質量部に変更した以外は実施例46と同様に行い弾性層素材を得た。次いで、実施例1と同様にして、予備成型体を製作し、実施例6と同様にして表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例52〜54)
熱膨張性カプセルの添加量を表41に示すように変更した以外は実施例51と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例55)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表35に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてテトラメチルチウラムモノスルフィド1質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表36に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
次いで、実施例6と同様にして、弾性層を製作し、表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例56〜58)
熱膨張性カプセルの添加量を表41に示すように変更した以外は実施例55と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例59)
テトラメチルチウラムモノスルフィドの添加量を1.1質量部に変更した以外は実施例55と同様に行い弾性層素材を得た。次いで、実施例1と同様にして、予備成型体を製作し、実施例6と同様にして表面層の被覆を行い、帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例60)
熱膨張性カプセルの添加量を表41に示すように変更した以外は実施例59と同様にして帯電部材を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。
(実施例61)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表37に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてテトラメチルチウラムモノスルフィド1質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに0.1質量部の熱膨張性マイクロカプセル16を5分間混合し、弾性層素材を得た。
<予備成形体の製作>
軸芯体は挿入せず、押出成型装置を用いて、弾性層素材を棒状に押出し、棒状押出物を得た。棒状押出物を内径が直径(φ)12mmの円筒形キャビティを有する金型に設置して、棒状押出物を加熱・発泡させ棒状発泡体を得た。金型の加熱は図示しないヒータ及び温度調整装置を用いて160℃で20分間行い、さらに熱風炉160℃で30分加熱して二次加硫を施した。円筒形キャビティ内の棒状発泡体に、ドリルを用いて、円筒形キャビティと同軸に直径(φ)5.5mmの貫通孔を作成した。ついで、貫通孔に、直径6mm、長さ258mmのステンレス製棒の軸芯体を挿入した。ついで円筒形キャビティを0℃に冷却し、軸芯体および発泡体からなる成型体を脱型した。発泡体の端部を除去して、外径が直径(φ)12mm、長さが224.2mmの軸芯体が装着された弾性層を得た。これを帯電部材61とする。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。帯電部材61では、開口気孔がごくわずかに形成されているのみであった。
(比較例1)
弾性層用素材の作製にあたり、まず、50℃に調節した密閉型ミキサーにて表38に記載の材料を15分間混練して混合物を得た。
次に、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物に加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤として2−メルカプトベンゾチアゾール2質量部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛2質量部を10分間混合しコンパウンドを得た。次に、上述のコンパウンドに表39に記載の材料を5分間混合し、弾性層素材を得た。
実施例61と同様にして予備成形体を製作し、弾性層を得た。これを帯電部材62とする。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。帯電部材62は開口気孔が観察できなかった。
(比較例2)
実施例61と同様にして弾性層素材を作成した。ついで実施例1と同様にして帯電部材63を作成した。作成した帯電部材の弾性率、電気抵抗値、開口気孔の観察結果、およびCセット画像評価、回転速度ムラ測定を実施例1と同様の方法で行った。結果を表43、表45、表47に示す。帯電部材63は熱可塑性樹脂を含む内壁を有する開口気孔は存在しなかった。

1 軸芯体
2 弾性層
3 表面層

Claims (4)

  1. 導電性の軸芯体とその周面に形成されている弾性層とを有している帯電部材であって、
    該弾性層は、
    該軸芯体の周面に面して開口部を有しかつ熱可塑性樹脂を含む内壁を有している開口気孔を複数個有していることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、(メタ)アクリロニトリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂を含む請求項1に記載の帯電部材
  3. 請求項1又は2に記載の帯電部材が被帯電体と一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1又は2に記載の帯電部材と、被帯電体とを有することを特徴とする電子写真装置。
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JP2017021110A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 富士ゼロックス株式会社 導電性ロール、転写ユニット、画像形成装置

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