JP5751864B2 - 導電性部材 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真装置に用いる導電性部材に関する。
電子写真装置において、帯電ローラはドラム形状の電子写真感光体(以降、「感光ドラム」ともいう)に対して所定の圧力で当接され、感光ドラムの回転に従動回転するように配置されている。安定した従動回転を行うために、感光ドラムとのニップ幅を確保し、また、帯電のために交流電圧を印加した場合の生じることのある帯電音の軽減のために、帯電ローラには柔軟な弾性層が設けられることが多い。
特許文献1では、発泡状態や気泡形状をより均一にするため、低沸点炭化水素を内包した熱膨張性マイクロカプセルを含有する高分子材料を用い、高分子材料中に中空粒子を形成した多孔質弾性体を製造する方法が提案されている。
特開2003−84520号公報
しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載されているように多孔質化により柔軟化させてなる弾性体を有する帯電部材は、電気抵抗のバラつきが大きく、それにより、電子写真画像にスジ状の欠陥が生じたりすることがあった。
そこで、本発明の目的は、柔軟であり、かつ、電気抵抗のムラが少ない導電性部材を提供することにある。
本発明の一態様によれば、導電性基体および弾性層を有する導電性部材であって、
該弾性層は、電子導電ゴム組成物と、中空粒子とを含有し、該中空粒子は、樹脂と電子導電材とを含有しているシェルを有する導電性部材が提供される。
本発明によれば、柔軟で、かつ、電気抵抗のムラの少ない導電性部材を得ることができる。
本発明の導電性部材の説明図である。 本発明の製造工程の説明図である。 本発明の研磨工程の説明図である。 本発明の金型成形工程の説明図である。 本発明の電子写真装置の説明図である。 本発明のプロセスカートリッジの説明図である。
本発明者らは、多孔質の弾性層を有する導電性部材に認められた電気抵抗ムラの原因が、弾性層の導電化に寄与している電子導電材による導電パスが、弾性層中の孔により分断されている点にあるものと推定した。
そこで、本発明者らは、弾性層の柔軟化のために、弾性層中に中空粒子を含有させると共に、当該中空粒子としてシェルに電子導電材を含有する導電性のシェルを有する中空粒子を用いることを検討した。その結果、中空粒子のシェル部分を導電パスの一部として用いられるためか、多孔質の弾性層でありながら、電気抵抗ムラの小さい弾性層を得ることができた。本発明は、かかる知見に基づくものである。
<導電性部材>
本発明の導電性部材は、ローラ形状、平板形状、ベルト形状のような形状を取ることができる。以下、図1に示すローラ形状の導電性部材(以下「導電性ローラ」とも呼ぶ)を例示して、本発明の導電性部材の構成について説明する。
導電性ローラは、導電性基体1と、該導電性基体上に形成された電子導電ゴム2からなる少なくとも一層以上の多孔質体である弾性層とを有する。前記電子導電ゴム2は、バインダー3と電子導電材4と中空粒子5とを含有する。前記中空粒子5は、シェル6と中空部7とから構成される。そして、前記シェル6は、樹脂と電子導電材8とから構成されている。そして、シェル6内に存在する電子導電材8に基づく導電パスにより、中空粒子5は導電性を有する中空粒子(以下、「導電性中空粒子」とも呼ぶ)となる。
電子導電ゴム2中の電子導電材4と電子導電材8を含有し導電化したシェル6とが、導電パスを形成する。この導電パス形成により、導電性ローラの電気抵抗が均一化する。これにより、放電が均一化して、抵抗の不均一性に由来するスジ状画像の発生と不均一な感光体磨耗の発生とが抑制される。
<中空粒子>
中空粒子5は、シェル6によって囲まれた中空部7を有し、中空部7には気体が内包されている。シェル6は、樹脂と電子導電材8とを含有している。中空粒子5の粒径は10μm〜500μm、特には、50μm〜200μmであることが好ましい。
また、シェル6の厚さは50nm〜5μm、特には、100nm〜1μmである。シェル6の厚さを上記範囲内とすることで、後述するシェル6による導電パスが形成されやすくなる。また、シェルの剛性が過度に高まることが抑えられるため、弾性層の硬度が上昇することを抑制できる。中空粒子5の粒径、および、シェル6の厚さの測定方法は、特に限定されないが、光学顕微鏡、電子顕微鏡のような観察装置でそれらの断面を観察し、中空粒子5の粒径、および、シェル6の厚さを測定して、その測定値の算術平均によって求めることができる。
シェル6に含まれる電子導電材8は、低電気抵抗な微粒子で、シェル6内部において、ネットワークを形成して電気を流す役割を担う。電子導電材8の具体例を以下に挙げる。
アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属の粒子。
酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛の如き金属酸化物の粒子。
カーボンブラック、および、カーボン系微粒子。
カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックを例示することができる。カーボン系微粒子としては、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン粒子、ピッチ系カーボン粒子を例示することができる。
また、電子導電材8の表面は、シェル中に均一に分散させる上で、カップリング剤で表面処理することが好ましい。カップリング剤としては、特に、シランカップリング剤およびチタネートカップリング剤が好ましい。
電子導電材の表面処理の方法としては、例えばシランカップリング剤の場合、乾式法および湿式法の2つの方法がある。
(i) 乾式法
電子導電材をよく掻き混ぜながらシランカップリング剤を噴霧するか蒸気状態で吹込む。必要に応じて加熱処理をする。より具体的には、シランカップリング剤を水蒸気の存在下、クラウド状にした電子導電材の微粒子と接触させて反応させる乾式法によるものを用いることが好ましい。このシランカップリング剤による処理では、シランカップリング剤を水蒸気の存在下で処理するため、水蒸気が触媒として作用し、シランカップリング剤の反応を高めることができ、均一な表面処理が可能となる。シランカップリング剤の処理時に水蒸気を存在させることは、シランカップリング剤と母材とを良好な反応させる上で好ましい。
(ii) 湿式法
電子導電材を溶媒中に分散させ、シランカップリング剤も水や有機溶媒に希釈し、電子導電材をスラリー状態で激しく掻き混ぜながら希釈したシランカップリング剤を添加する。均一処理をするには乾式法よりも湿式法が好ましい。更に、電子導電材の前処理としての具体的方法としては、以下の3つの方法がある。
(a)水溶液法
約0.1%〜0.5%のシランカップリング剤を、一定pHの水、あるいは水−有機溶媒(アルコール、ベンゼン、ハロゲン化炭化水素等)に十分撹拌しながら注入溶解させ、加水分解する。電子導電材をこの溶液中に浸した後、ろ過あるいは圧搾して、ある程度の水を除き、その後120℃〜130℃で十分乾燥する。
(b)有機溶媒法
少量の水と、加水分解用溶媒(塩酸、酢酸)とを含む有機溶媒(アルコール、ベンゼン、ハロゲン化炭化水素等)にシランカップリング剤を溶解する。電子導電材をこの溶液に浸した後、ろ過あるいは圧搾し、溶媒を除き、120℃〜130℃で十分乾燥する。
(c)スプレー法
激しく撹拌した電子導電材に、シランカップリング剤を水あるいは、水−有機溶媒(アルコール、ベンゼン、ハロゲン化炭化水素等)溶解した液をスプレーする。その後、120℃〜130℃で十分乾燥する。
<樹脂>
シェルに含まれる樹脂としては、以下の重合性単量体を用いた重合体が用いられる。
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレートのような(メタ)アクリル酸エステル、スチレン系モノマー、アクリルアミド、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、置換メタクリルアミド、ブタジエン、εカプロラクタム、ポリエーテル、イソシアネートを例示することができる。これらの重合性単量体は単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において、シェル6中の樹脂として、ポリ塩化ビニリデン樹脂とポリウレタン樹脂、電子導電材8として、カーボンブラックと金属酸化物、電子導電材8の表面処理剤は3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとアリルトリメトキシシランとすることが好ましい。
前記シェル6を形成する樹脂、電子導電材8、表面処理剤の組合せにより、電子導電材表面の樹脂への親和性を向上させ、シェル6内の電子導電材8の分散状態が均一化される。また、前記樹脂を選択することにより、シェル6が高弾性な性質を示すことにより、均一な分散状態を維持できる。これにより、均一な導電性を有する導電性中空粒子が得られる。
なお、導電性中空粒子の体積抵抗率は、内径1cmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の円筒の上下にステンレス(SUS316製)の円柱状の電極を配置した電極で測定することができる。測定サンプルと電極は、12時間以上放置して環境に馴染ませた後に測定を行う。PTFE製円筒の下部にSUS製の下部電極を配置し、約2gの導電性中空粒子を片寄らないように入れ、上からSUS製円柱状電極を載せ、PTFE円筒と上下の電極とによって挟む。10MPaの圧力を加えた状態で、1分間以上放置する。その後、微小電流計(商品名:ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER、(株)アドバンテスト製)を用いて200Vの電圧を印加する。そして、30秒後の電流を測定し、電極面の間隔と電極面積とから計算して体積抵抗率を求める。導電性中空粒子の体積抵抗率としては、1010Ωcm以下であることが好ましい。
<電子導電ゴム組成物>
次に、電子導電ゴム組成物2について述べる。本発明における電子導電ゴム組成物2は、バインダー3と電子導電材4とを含み、電子導電材4によって導電化されてなるものである。
バインダー3としては、以下のものを挙げることができる。アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、フッ素ゴムが使用できる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
電子導電材4としては以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属系の微粒子や繊維。酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛の如き金属酸化物。前記記載の金属系微粒子、繊維および金属酸化物表面に、電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより表面処理した複合粒子。カーボンブラック、および、カーボン系微粒子。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックを例示することができる。
弾性層中の中空粒子5の量は、バインダー100質量部に対して2質量部から30質量部、より好ましくは5質量部から20質量部の範囲が適当である。電子導電ゴム2が含有する電子導電材4の量は、バインダー100質量部に対して2質量部から200質量部、好ましくは5質量部から100質量部の範囲が適当である。中空粒子と電子導電材の添加量が前記範囲を満たすことで、中空粒子と電子導電材で形成される導電パスが安定化しやすくなる。
電子導電ゴム組成物2中の電子導電材4と中空粒子のシェル6が含む電子導電材8との違いについて述べる。電子導電ゴム組成物2中の電子導電材4の役割は、導電性ローラに導電性を付与するための材料である。一方、中空粒子のシェル6中の電子導電材8の役割は、中空粒子5のシェル6を導電化させることにより、電子導電ゴム組成物2の導電性を補助することである。
本発明において、電子導電ゴム組成物2は、バインダー3にNBR、SBRまたはEPDMを用い、電子導電材4としてカーボンブラックを用いることが好ましい。
電子導電ゴム組成物2は、前記で説明したもの以外に、可塑剤、増量材、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤のような添加剤を任意に用いることができる。
導電性基体1としては、導電性を有し、その上に設けられる弾性体層を支持する機能を有するものである。材料としては、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケルのような金属やその合金を挙げることができる。
また、本発明の導電性部材の用途としては、電子写真装置用の帯電部材が好適である。DC帯電方式の帯電部材として採用した場合、長期使用において発生するスジ状画像の抑制に対して効果がある。AC帯電方式の帯電部材として採用した場合、長期使用における不均一な感光体磨耗の低減という効果がある。
また、本発明の導電性部材を帯電部材として用いるとき、本発明の導電性部材の諸物性については、特に限定はしないが、電気抵抗は、金属ドラムに当接して200Vの電圧を印加する方法において、10Ω〜10Ωであることが好ましい。表面粗さは、接触式表面粗さ計によるRzが0.1μm〜50μmであることが好ましい。硬度は、アスカーC硬度計で20〜70であることが好ましい。電気抵抗、表面粗さ、硬度が、前記範囲を超えると、感光体リーク、感光体削れ、ポチ画像、帯電不足など弊害を発生させて、帯電部材の性能を著しく損なう可能性がある。
<導電性部材の製造方法>
本発明の導電性部材の製造方法について説明する。本発明の導電性部材は、例えば、以下に示す工程を経ることで製造することができる。
(i) 導電性基体の周面に、バインダーと電子導電材4と熱膨張性マイクロカプセルとを含有する未加硫ゴム組成物層を形成する工程。
(ii) 未加硫ゴム組成物層を形成した導電性基体を外部から加熱することによって未加硫ゴム組成物層を加硫発泡させて電子導電ゴムを形成する工程。
加硫発泡させて電子導電ゴムを形成する工程では、金型成形や金型を用いないフリー加熱成形のような成形方法を用いることができる。金型を用いないフリー加熱成形の後工程として、研磨よる形状補正を行っても良い。
本発明の導電性中空粒子は、例えば、熱膨張性マイクロカプセルを加熱膨張させることにより製造することができる。
熱膨張性マイクロカプセルの製造方法について述べる。重合性単量体、電子導電材8、発泡剤を混合し、この混合物を界面活性剤や分散安定剤を含む水性媒体中に分散させた後、懸濁重合させる方法により得られる。尚、必要により重合開始剤、重合性単量体の官能基と反応する反応性基を有する化合物、熱可塑性樹脂、有機フィラーを添加してもよい。
重合性単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレートのような(メタ)アクリル酸エステル、スチレン系モノマー、アクリルアミド、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、置換メタクリルアミド、ブタジエン、εカプロラクタム、ポリエーテル、イソシアネートを例示することができる。これらの重合性単量体は単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
電子導電材は、表面処理を施してから用いるのが好ましく、重合性単量体中にあらかじめ分散しておいてもよい。分散は、分散機を使用して行うことが好ましい。分散時間としては、1分〜24時間が好ましい。電子導電材の使用量は、構成単位とする重合性単量体100質量部に対して、5質量部〜110質量部が好ましい。使用量は導電材の種類で異なるが、前記範囲を満たすことで、シェル内に導電パスを形成し、シェルの導電性を確保することができる。また、前記範囲を超えると導電性の低下や、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張を阻害する可能性がある。
発泡剤としては、ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロヘキサン、塩化エチル、臭化メチル、メタノール、エタノール、ブタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトンが例示できる。これらのうち好ましいのはイソペンタン、イソヘキサン、n−ヘキサンである。発泡剤の使用量は、構成単位とする重合性単量体100質量部に対して、5〜50質量部が好ましい。前記範囲を超えると導電性の低下や、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張を阻害する可能性がある。
重合開始剤としては、公知のパーオキシド開始剤(例えば、ジクミルパーオキシド)およびアゾ開始剤のような開始剤を使用できる。好ましくは2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルおよび2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、特に好ましくは2,2’−アゾビスイソブチロニトリルである。重合開始剤を用いる場合、この使用量は、構成単位とする重合性単量体100質量部に対して、0.01質量部〜5質量部が好ましい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度1〜100)ラウリル硫酸ナトリウムおよび(ポリ)オキシエチレン(重合度1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン)、カチオン性界面活性剤(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩およびオレイルアミン乳酸塩)、ノニオン性界面活性剤(アジピン酸ジエタノールアミン縮合物、ラウリルジメチルアミンオキシド、モノステアリン酸グリセリン、モノラウリン酸ソルビタンおよびステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩)および両性界面活性剤(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタインおよびβ−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム)が含まれ、これらの界面活性剤の他に、高分子型分散剤(ポリビニルアルコール、デンプンおよびカルボキシメチルセルロース)を使用することができる。界面活性剤を使用する場合、この使用量は、構成単位とする重合性単量体100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部が好ましい。
分散安定剤としては、有機微粒子(ポリスチレン微粒子、ポリメタクリル酸メチル微粒子、ポリアクリル酸微粒子およびポリエポキシド微粒子)、シリカ(コロイダルシリカ)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸バリウムおよび水酸化マグネシウムが挙げられる。分散安定剤を使用する場合、この使用量(重量%)は、構成単位とする重合性単量体100質量部に対して、0.01質量部〜20質量部が好ましい。
懸濁重合は、耐圧容器を用い、密閉下で行うことが好ましい。また、分散機のような機器で懸濁してから、耐圧容器に移して懸濁重合してもよく、耐圧容器内で懸濁させてもよい。重合温度(℃)は、50℃〜120℃が好ましい。重合は、大気圧下で行ってもよいが、発泡剤のような物質を気体状にさせないようにするため加圧下(大気圧+0.1MPa〜1MPa)で行うことが好ましい。重合終了後は、遠心分離や濾過によって、固液分離および/または洗浄してもよい。固液分離や洗浄する場合、この後、シェルを構成する樹脂の軟化温度以下にて乾燥や粉砕してもよい。乾燥および粉砕は、既知の方法により行うことができ、気流乾燥機、順風乾燥機およびナウターミキサーを使用できる。また、乾燥および粉砕は粉砕乾燥機のような機器によって同時に行うこともできる。水性媒体、界面活性剤および分散安定剤は、熱膨張性マイクロカプセルの製造後に洗浄濾過のような操作により除去してもよい。
熱膨張マイクロカプセルの体積平均粒径は、0.1μm〜150μmが好ましく、より好ましくは10μm〜50μmである。前記範囲を満たすことで、熱膨張マイクロカプセルが弾性層中に分散しやすく、異常発泡を起こし難くなる。熱膨張性マイクロカプセルの形状は、針状や扁平状でもよいが、膨張性の観点から、球状であることが好ましい。また、粒径に関しては、分級のような操作を行うことにより、所望の粒径、粒度分布に制御することが可能である。
その他の熱膨張性マイクロカプセルの製造方法としては、以下の方法が挙げられる。
(i) 発泡剤を含む重合体の前駆体(モノマー、オリゴマー)、または発泡剤を含む重合体の前駆体の溶剤溶液(液体、また加熱により液状化するもの)中に乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化し、重合する方法。(重合体がポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂のような重付加あるいは縮合系樹脂である場合)
(ii) あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合)により作製した重合体と発泡剤とを含む溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、または該重合体を溶剤に溶解した樹脂溶液に発泡剤を含む貧溶剤を添加するか、または該重合体と発泡剤とを含む溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤発泡剤を含む貧溶剤を添加するか、またはあらかじめ発泡剤を含む溶剤に加熱溶解した重合体溶液を添加して冷却することにより重合体粒子を析出させて水中に分散させる方法。
(iii) あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合)により作製した重合体と発泡剤とを含む溶剤に溶解した重合体溶液を、分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱または減圧のような操作によって溶剤を除去する方法。
(iv) あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合)により作製した重合体と発泡剤とを含む溶剤に溶解したポリマー重合体溶液中に下記の乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
導電性基体の周面に、未加硫ゴム組成物層を形成する工程について説明する。バインダーと電子導電材4と熱膨張性マイクロカプセルとその他添加剤とを配合し混練して調製された未加硫ゴム組成物を、導電性基体とともに押し出すことで導電性基体上に未加硫ゴム組成物層を被覆させる。
図2は導電性基体1上に未加硫ゴム組成物層を形成する工程の説明図である。押出機9は、クロスヘッド10を備える。クロスヘッド10は、矢印方向に回転している芯金送りローラ11によって送られた導電性基体1を後ろから挿入し、導電性基体と同時に円筒状の未加硫ゴム組成物層を一体的に押し出すことにより、周囲を未加硫ゴム組成物層で被覆された導電性部材12が得られる。さらに、クロスヘッドを追加して、異なる未加硫ゴム層を被覆して、多層構成の導電性部材を形成してもよい。また、導電性基体1は、あらかじめ未加硫ゴム組成物層との接着性を挙げるために、接着剤を塗布しておいてもよい。
得られた未加硫ゴム組成物層で被覆された導電性基体を熱風循環炉や赤外線乾燥炉を用いて加硫発泡する。この工程において、熱膨張性マイクロカプセルが発泡して中空粒子となる。本発明においては、熱膨張性マイクロカプセル内に電子導電材8を内包させておき、加硫発泡工程において導電性を有する中空粒子へと変化させる。
また、得られた導電性部材はその表面を研磨してもよい。所定の外径寸法を形成する円筒研磨機としては、例えば、トラバース方式のNC円筒研磨機、プランジカット方式のNC円筒研磨機を用いることができる。プランジカット方式のNC円筒研磨機は、トラバース方式に比べ幅広な研削砥石を用いるため加工時間を短くすることができ、また研削砥石の径変化が少ないので好ましい。図3(a)および(b)は、プランジカット方式のNC円筒研磨機による研磨工程を示している。未研磨の導電性部材12を導電性基体の軸中心に回転させながら固定する。そこに電子導電ゴムからなる層の幅より若干大きい幅を有する砥石13を高速回転させながら導電性部材12を研磨する。また、図4(a)および(b)に示すキャビティ14を備える金型を用いることにより、研磨レスの導電性部材12を得ることもできる。以上の工程により導電性部材12を得ることができる。
また、得られた導電性部材に塗工・加熱を施して表面層を形成してもよい。表面層の厚さは、1μm〜100μm程度が好ましい。より好ましくは、10μm〜30μm程度である。
<電子写真装置>
本発明の帯電部材を備える電子写真装置の一例の概略構成を図5に示す。
電子写真装置は、感光体や、感光体を帯電する帯電装置、露光を行う潜像形成装置、トナー像に現像する現像装置、転写材に転写する転写装置、感光体上の転写トナーを回収するクリーニング装置、トナー像を定着する定着装置のような装置から構成されている。
感光体15は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。感光体15は矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
帯電装置は、感光体15に所定の押圧力で当接されることにより接触配置される接触式の帯電ローラ16を有する。帯電ローラ16は、感光体15の回転に従い回転する従動回転であり、帯電用電源から所定の直流電圧を印加することにより、感光体15を所定の電位に帯電する。本発明の導電性部材を用いることが望ましい。
感光体15に静電潜像を形成する潜像形成装置17は、例えばレーザービームスキャナーのような露光装置が用いられる。一様に帯電された感光体15に画像情報に対応した露光を行うことにより、静電潜像が形成される。
現像装置は、感光体15に近接または接触して配設される現像ローラ18を有する。感光体15の帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを反転現像により、静電潜像をトナー像に可視化現像する。本発明の導電性部材を用いることが望ましい。
転写装置は、接触式の転写ローラ19を有する。感光体15からトナー像を普通紙のような転写材20(転写材は、搬送部材を有する給紙システムにより搬送される。)に転写する。本発明の導電性部材を用いることが望ましい。
クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材21、回収容器を有し、転写した後、感光体15上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。
ここで、現像装置にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置を省くことも可能である。
定着装置22は、加熱されたロールのような部材で構成され、転写されたトナー像を転写材20に定着し、機外に排出する。
<プロセスカートリッジ>
感光体15や、帯電ローラ16を備える帯電装置、現像ローラを備える現像装置、クリーニング部材21を備えるクリーニング装置のような装置を一体化し、電子写真装置に着脱可能に設計されたプロセスカートリッジ(図6)を用いることもできる。すなわち、帯電部材が被帯電体と少なくとも一体化され、電子写真装置本体に着脱自在に構成されているプロセスカートリッジであり、該帯電部材が上記の帯電部材である。また、電子写真装置は、少なくとも、プロセスカートリッジ、露光装置および現像装置を有し、該プロセスカートリッジが上記のプロセスカートリッジである。
以下に本発明を製造例と実施例に沿って説明する。
<熱膨張性マイクロカプセルの製造例>
〔製造例1〕
(電子導電材の表面処理)
電子導電材としてのカーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)50質量部と、表面処理剤としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:Z−6040、東レダウコーニング社製)の1%イソプロピルアルコール溶液500質量部とを所定時間混合した。この溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを蒸発させ、カーボンブラック表面処理粉体1を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
ポリエチレンテレフタラート600質量部に、1000質量部のトルエンを添加し、さらに130質量部のIPDI(イソホロンジイソシアネート)を添加し、トルエン還流下に120℃で5時間反応を行った。室温まで冷却し、20質量部のヘキサメチレンジアミン、および25質量部のジエチレントリアミンを添加し60℃で6時間反応を行った。トルエンを減圧下に留去し、ポリウレタン樹脂を得た。得られたポリウレタン樹脂100質量部、カーボンブラック表面処理粉体1を30質量部、n−ヘキサン20質量部、酢酸エチル70質量部を混合し、あらかじめ作製したポリビニルアルコール0.4%水溶液1000質量部に滴下しながら分散した。得られた分散溶液をろ過し、樹脂を40℃の循風乾燥機にて乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル1を得た。
<体積平均粒径>
熱膨張性マイクロカプセル1を純水100mlに分散させて、レーザー散乱式粒度分布測定装置(商品名:LA−920、堀場製作所製)を用いて体積平均粒径を測定した。
〔製造例2〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例1と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体2を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体2の40質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル2を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例3〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例1と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体3を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体3の50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル3を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例4〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体4を得た。(表1参照)
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体4の25質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル4を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例5〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体5を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体5の45質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル5を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例6〕
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
ポリエチレンテレフタラート600質量部に、1000質量部のトルエンを添加し、さらに130質量部のIPDI(イソホロンジイソシアネート)を添加し、トルエン還流下に120℃で5時間反応を行った。室温まで冷却し、20質量部のヘキサメチレンジアミン、および25質量部のジエチレントリアミンを添加し60℃で6時間反応を行った。トルエンを減圧下に留去し、ポリウレタン樹脂を得た。得られたポリウレタン樹脂100質量部、カーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)30質量部、n−ヘキサン20質量部、酢酸エチル70質量部を混合し、あらかじめ作製したポリビニルアルコール0.4%水溶液1000質量部に滴下しながら分散した。得られた分散溶液をろ過し、樹脂を40℃の循風乾燥機にて乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル6を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例7〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、導電性酸化錫表面処理粉体6を得た。(表1参照)
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体6の60質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル7を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例8〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)と変更した。それら以外は、製造例1と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体7を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体7の40質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル8を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例9〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体8を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体8の50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル9を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例10〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体9を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体9の25質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル10を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例11〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体10を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体10の45質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル11を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例12〕
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体30質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)60質量部に変更した以外は、製造例6と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル12を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例13〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、銀ナノ粒子表面処理体11を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体11の70質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル13を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例14〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体12を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体12の40質量部と変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル14を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例15〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体13を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体13の50質量部と変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル15を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例16〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)変更した以外は、製造例1と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体14を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体14の25質量部と変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル16を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例17〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体17を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体1の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体15の45質量部と変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル17を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例18〕
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体30質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)70質量部に変更した以外は、製造例6と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル18を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例19〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)50質量部と表面処理剤である3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:Z−6040、東レダウコーニング社製)の1%イソプロピルアルコール溶液500質量部とを所定時間混合した。この溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを蒸発させて乾燥させ、カーボンブラック表面処理粉体16を得た。
(ポリ塩化ビニリデン(PVDC)熱膨張性マイクロカプセルの製造)
重合反応容器に、水8L、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)8質量部およびポリビニルピロリドン(BASF社製)0.2質量部を添加し、水性分散媒体を調製した。次いで、原料モノマーとして塩化ビニリデン100質量部と、内包物質としてノルマルオクタン25質量部と、電子導電材としてカーボンブラック表面処理粉体16を35質量部と、重合開始剤としてジクミルパーオキシド1.5質量部と、架橋物質としてメチルメタクリレート1.0質量部とからなる油性混合液を水溶性分散媒体に添加し、更に水酸化ナトリウム0.8質量部を添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、ろ過および水洗を繰り返した後、乾燥した。その後、音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル19を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例20〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例19と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体17を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、カーボンブラック表面処理粉体17の40質量部と変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル20を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例21〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例19と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体18を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、カーボンブラック表面処理粉体18の50質量部と変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル21を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例22〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例19と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体19を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、カーボンブラック表面処理粉体19の25質量部と変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル22を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例23〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)と変更した以外は、製造例19と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体20を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、カーボンブラック表面処理粉体20の45質量部と変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル23を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例24〕
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
重合反応容器に、水8L、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)8質量部およびポリビニルピロリドン(BASF社製)0.2質量部を添加し、水性分散媒体を調製した。次いで、原料モノマーとして塩化ビニリデン100質量部と、内包物質としてノルマルオクタン25質量部と、電子導電材としてカーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)35質量部と、重合開始剤としてジクミルパーオキシド1.5質量部と、架橋物質としてメチルメタクリレート1.0質量部とからなる油性混合液を水溶性分散媒体に添加し、更に水酸化ナトリウム0.8質量部を添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、ろ過および水洗を繰り返した後、乾燥した。次いで、音波式分級機にて解砕し篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル24を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例25〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、導電性酸化錫表面処理粉体21を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体21の60質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル25を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例26〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)と変更した。それら以外は、製造例1と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体22を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体22の40質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル26を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例27〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例1と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体23を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体23の50質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル27を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例28〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例19と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体24を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体24の25質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル28を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例29〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例19と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体25を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体25の45質量部と変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル29を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例30〕
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体35質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)80質量部に変更した以外は、製造例24と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル30を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。測定結果は、23μmであった。(表1参照)
〔製造例31〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、銀ナノ粒子表面処理体26を得た。
(ポリウレタン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、銀ナノ粒子表面処理体26の65質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル31を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例32〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例31と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体27を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、銀ナノ粒子表面処理体27の40質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル32を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例33〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例19と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体28を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、銀ナノ粒子表面処理体28の50質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル33を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例34〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例19と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体29を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、銀ナノ粒子表面処理体29の25質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル34を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例35〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例19と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体30を得た。
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体16の35質量部を、銀ナノ粒子表面処理体30の45質量部に変更した以外は、製造例19と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル35を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例36〕
(ポリ塩化ビニリデン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体35質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)65質量部に変更した以外は、製造例24と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル36を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例37〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)50質量部と表面処理剤である3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:Z−6040、東レダウコーニング社製)の1%イソプロピルアルコール溶液500質量部とを所定時間混合した。この溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを蒸発させて乾燥させ、カーボンブラック表面処理粉体31を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
重合反応容器に、水8L、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)8質量部およびポリビニルピロリドン(BASF社製)0.2質量部を添加し、水性分散媒体を調製した。次いで、原料モノマーとしてアクリロニトリル100質量部と、内包物質としてノルマルオクタン25質量部と、電子導電材としてカーボンブラック表面処理粉体31を40質量部と、重合開始剤としてジクミルパーオキシド1.5質量部と、架橋物質としてメチルメタクリレート1.0質量部とからなる油性混合液を水溶性分散媒体に添加し、更に水酸化ナトリウム0.8質量部を添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、ろ過および水洗を繰り返した後、乾燥した。その後、音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル37を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例38〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、ジアリルジメトキシシラン(商品名:Z−6806、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体32を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、カーボンブラック表面処理粉体32の40質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル38を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例39〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体33を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、カーボンブラック表面処理粉体33の50質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル39を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例40〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体34を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、カーボンブラック表面処理粉体40の25質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル40を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例41〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体35を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、カーボンブラック表面処理粉体35の45質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル41を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例42〕
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
重合反応容器に、水8L、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)8質量部およびポリビニルピロリドン(BASF社製)0.2質量部を添加し、水性分散媒体を調製した。次いで、原料モノマーとしてアクリロニトリル100質量部と、内包物質としてノルマルオクタン25質量部と、電子導電材としてカーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)30質量部と、重合開始剤としてジクミルパーオキシド1.5質量部と、架橋物質としてメチルメタクリレート1.0質量部とからなる油性混合液を水溶性分散媒体に添加し、更に水酸化ナトリウム0.8質量部を添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、ろ過および水洗を繰り返した後乾燥した。その後、音波式分級機により解砕し篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル42を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例43〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、導電性酸化錫表面処理粉体36を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体36の30質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル43を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例44〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、ジアリルジメトキシシラン(商品名:Z−6806、東レダウコーニング社製)に変更した。それ以外は、製造例37と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体37を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体37の40質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル44を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例45〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例37と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体38を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体38の50質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル45を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例46〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体39を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体39の25質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル46を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例47〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体40を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体40の45質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル47を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例48〕
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体30質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)30質量部に変更した以外は、製造例42と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル48を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例49〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、銀ナノ粒子表面処理体41を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、銀ナノ粒子表面処理体41の30質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル49を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例50〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)と変更した以外は、製造例37と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体42を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、銀ナノ粒子表面処理体42の40質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル50を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例51〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体43を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、銀ナノ粒子表面処理体43の50質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル51を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例52〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体44を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、銀ナノ粒子表面処理体44の25質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル52を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例53〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例37と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体45を得た。
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体31の40質量部を、銀ナノ粒子表面処理体45の45質量部に変更した以外は、製造例37と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル53を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例54〕
(ポリアクリロニトリル熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体30質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)30質量部に変更した以外は、製造例42と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル54を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例55〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)50質量部と表面処理剤である3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:Z−6040、東レダウコーニング社製)の1%イソプロピルアルコール溶液500質量部とを所定時間混合した。この溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを蒸発させて乾燥させ、カーボンブラック表面処理粉体46を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
スチレン含有量が92.8%、ブタジエン含有量が7.2%の耐衝撃性スチレン樹脂を押出機に投入してペレット成形した。50リットルの撹拌機付き耐圧密閉容器に、ペレット100質量部に対して、ピロリン酸マグネシウム2質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、水120質量部を投入した。その後、容器内を100℃に昇温し、ノルマルペンタン(発泡剤)10質量部と、カーボンブラック表面処理粉体46を30質量部と、ブタジエン(共役ジエン化合物)1質量部とを投入し、100℃に8時間保持して、ペレットに含浸させた。その後30℃まで冷却して、容器内の残留物を取り除き、ペレットを水溶液から分離して、乾燥した。その後、音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル55を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例56〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体47を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体47の40質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル56を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例57〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体48を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体48の50質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル57を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例58〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、トリメチルメトキシシラン(商品名:Z−6013、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体49を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体49の25質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル58を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例59〕
(電子導電材の表面処理)
表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法でカーボンブラック表面処理粉体50を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、カーボンブラック表面処理粉体50の45質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル59を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例60〕
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
スチレン含有量が92.8%、ブタジエン含有量が7.2%の耐衝撃性スチレン樹脂を押出機に投入してペレット成形した。50リットルの撹拌機付き耐圧密閉容器に、ペレット100質量部に対して、ピロリン酸マグネシウム2質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、水120質量部を投入した。その後、容器内を100℃に昇温し、ノルマルペンタン(発泡剤)10質量部と、カーボンブラック粉体(商品名:7360SB、東海カーボン社製)30質量部と、ブタジエン(共役ジエン化合物)1質量部とを投入し、100℃に8時間保持して、ペレットに含浸させた。その後30℃まで冷却して、容器内の残留物を取り除き、ペレットを水溶液から分離して、乾燥した。その後、音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル60を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例61〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、導電性酸化錫表面処理粉体51を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体51の30質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル61を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例62〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体52を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体52の40質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル62を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例63〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体53を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体53の50質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル63を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例64〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、トリメチルメトキシシラン(商品名:Z−6013、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体54を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体54の25質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル64を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例65〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で導電性酸化錫表面処理粉体55を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、導電性酸化錫表面処理粉体55の45質量部と変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル65を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例66〕
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体30質量部を導電性酸化錫粉体(商品名:S−2000、ジェムコ社製)30質量部に変更した以外は製造例60と同様の方法で電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル66を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例67〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した以外は製造例55と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体56を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体56の30質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル67を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例68〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、アリルトリメトキシシラン(商品名:Z−6825、東レダウコーニング社製)に変更した。それ以外は、製造例55と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体57を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体57の40質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル68を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例69〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、3−アミノプロピルメトキシシラン(商品名:Z−6610、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体58を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体58の50質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル69を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例70〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、n−オクチルトリエトキシシラン(商品名:Z−6341、東レダウコーニング社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体59を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体59の25質量部に変更した以外は、製造例55と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル70を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例71〕
(電子導電材の表面処理)
カーボンブラック粉体50質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)50質量部に変更した。また、表面処理剤を3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランから、チタネートカップリング剤(商品名:KR46B、味の素ファインテクノ社製)に変更した以外は、製造例55と同様の方法で銀ナノ粒子表面処理体60を得た。
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック表面処理粉体46の30質量部を、銀ナノ粒子表面処理体60の45質量部と変更した以外は、製造例67と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル71を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例72〕
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
カーボンブラック粉体30質量部を、銀ナノ粒子(商品名:Mdot、三ツ星ベルト社製)30質量部に変更した以外は、製造例60と同様の方法で、電子導電材を含有する熱膨張性マイクロカプセル72を得た。体積平均粒径は製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例73〕
(ポリスチレン熱膨張性マイクロカプセルの製造)
スチレン含有量が92.8%、ブタジエン含有量が7.2%の耐衝撃性スチレン樹脂を押出機に投入してペレット成形した。50リットルの撹拌機付き耐圧密閉容器に、ペレット100質量部に対して、ピロリン酸マグネシウム2質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、水120質量部を投入した。その後、容器内を100℃に昇温し、ノルマルペンタン(発泡剤)10質量部と、ブタジエン(共役ジエン化合物)1質量部とを投入し、100℃に8時間保持して、ペレットに含浸させた。その後30℃まで冷却して、容器内の残留物を取り除き、ペレットを水溶液から分離して、乾燥した。その後、音波式分級機により解砕して篩い分け、電子導電材を含有しない熱膨張性マイクロカプセル73を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
〔製造例74〕
(電子導電材で被覆した熱膨張性マイクロカプセルの製造方法)
1kgの熱膨張性マイクロカプセル73と、10gの3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名:Z−6062、東レダウコーニング社製)とをサンドミルで10分間混合攪拌を行った。次に、500gのカーボンブラック(商品名:7360SB、東海カーボン社製)を添加し、更に60分間、サンドミルによる混合攪拌を行った。カーボンブラックを被覆させた後、乾燥した。表面に電子導電材を被覆した熱膨張性マイクロカプセル74を得た。体積平均粒径は、製造例1と同様の方法で測定した。
<導電性部材の製造例>
〔製造例75〕
(導電性ローラの作製)
アクリロニトリルブタジエンゴム(商品名:JSR230SV、JSR社製)100質量部に対して、カーボンブラック(商品名:7360SB、東海カーボン社製)58質量部、製造例1の熱膨張性マイクロカプセルを9質量部、その他、酸化亜鉛(商品名:酸化亜鉛JIS2、正同化学製)5質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石カルシウム製)20質量部、硫黄1質量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(商品名:ノクセラーTRA、大内新興化学工業製)2質量部を加圧ニーダーとオープンロールとを用いて混練して、電子導電ゴムの原料ゴムを得た。得られた原料ゴムを支持体である導電性基体の周囲に成形するために、図2に示すような押出装置を用いて、ゴム押出を行った。クロスヘッドは、温度を90℃、押出後の押出物の外径が9mmから11mmの範囲になるように調整した。次に円筒状の導電性基体(材質SUS、長さ252mm、直径Φ6mm)を用意して原料ゴムとともに押し出すことで、導電性基体の周囲に円筒状の原料ゴム層である未加硫ゴム組成物層を成形した。その後、160℃で1時間加熱し、未研磨の導電性ローラを得た。この時、熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張により、弾性層は12.5mmから13.5mm程度の大きさになった。弾性層である電子導電ゴムの端部を切断した後に研磨機を用いて、加熱処理後の導電性ローラを研磨した。導電性ローラの外径が12mmになるように研磨を行った。以上の工程を経て、導電性ローラ1が完成した。
(中空粒子径)
走査型電子顕微鏡(商品名:JSM−6480、日本電子製)により導電性ローラ1の断面を観察した。50個の中空粒子の粒子径を直接測定し、その算術平均により中空粒子径を求めた。測定結果を表3に示す。
(シェルの厚さ)
透過電子顕微鏡(商品名:JEM−1400、日本電子製)により導電性ローラ1の断面を観察した。50個の中空粒子のシェルの厚さを直接測定し、その算術平均によりシェル厚を求めた。測定結果を表3に示す。
〔製造例76〕
(導電性ローラの作製)
スチレンブタジエンゴム(商品名:SBR1500、JSR社製)100質量部に対して、カーボンブラック(商品名:7360SB、東海カーボン社製)60質量部、製造例2のマイクロカプセルを8質量部、その他、酸化亜鉛(商品名:酸化亜鉛JIS2、正同化学製)5質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石カルシウム製)20質量部、硫黄1質量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(商品名:ノクセラーTRA、大内新興化学工業製)2質量部を加圧ニーダーとオープンロールとを用いて混練して、原料ゴムを得た。得られた原料ゴムを導電性基体の周囲に成形するために、図2に示すような押出装置を用いて、ゴム押出を行った。クロスヘッドは、温度を90℃、押出後の押出物の外径が9mmから11mmの範囲になるように調整した。次に円筒状の導電性基体(材質SUS、長さ252mm、直径Φ6mm)を用意して原料ゴムとともに押し出すことで、導電性基体の周囲に円筒状の原料ゴム層を成形した。その後、図4に示す金型内において160℃で1時間加熱し、導電性ローラを得た。導電性ローラの外径がΦ12mmになるような金型を用いた。以上の工程を経て、導電性ローラ2が完成した。中空粒子径は製造例75と同様の方法で測定した。測定結果を表3に示す。
〔製造例77から146〕
製造例77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145は、表3、または表4に示す材料に変更した以外は、製造例75と同様な方法で、導電性ローラ3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71を得た。中空粒子径は、製造75と同様の方法で測定した。結果は、表3、または表4に示す。
製造例78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146は、表3、または表4に示す材料に変更した以外は、製造例76と同様な方法で、導電性ローラ4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72を得た。中空粒子径は、製造75と同様の方法で測定した。結果は、表3、または表4に示す。
〔製造例147〕
(導電性ローラの作製)
イソプレンゴム(商品名:IR2200L、日本ゼオン社製)100質量部に対して、導電性酸化錫(商品名:S−2000、ジェムコ社製)を80質量部、発泡剤として熱膨張性マイクロマイクロカプセル73(製造例73)を9質量部、その他、酸化亜鉛(商品名:酸化亜鉛JIS2、正同化学製)5質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石カルシウム製)20質量部、硫黄1質量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(商品名:ノクセラーTRA、大内新興化学工業製)2質量部を加圧ニーダーとオープンロールとを用いて混練して、原料ゴムを得た。得られた原料ゴムを導電性基体の周囲に成形するために、図2に示すような押出装置を用いて、ゴム押出を行った。クロスヘッドは、温度を90℃、押出後の押出物の外径が9mmから11mmの範囲になるように調整した。次に円筒状の導電性基体(材質SUS、長さ252mm、直径Φ6mm)を用意して原料ゴムとともに押し出すことで、導電性基体の周囲に円筒状の原料ゴム層を成形した。その後、図4に示す金型内において160℃で1時間加熱し、導電性ローラを得た。導電性ローラの外径がΦ12mmになるような金型を用いた。以上の工程を経て、導電性ローラ73が完成した。
中空粒子径は、製造例75と同様の方法で測定した。測定結果は、中空粒子径が69.6μm、シェル厚が1.20μmであった。(表4参照)
〔製造例148〕
(導電性ローラの作製)
イソプレンゴム(商品名:IR2200L、日本ゼオン社製)100質量部に対して、導電性酸化錫(商品名:S−2000、ジェムコ社製)を90質量部、発泡剤としてADCA(アゾジカルボンアミド)を15質量部、その他、酸化亜鉛(商品名:酸化亜鉛JIS2、正同化学製)5質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石カルシウム製)20質量部、硫黄1質量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(商品名:ノクセラーTRA、大内新興化学工業製)2質量部を加圧ニーダーとオープンロールとを用いて混練して、原料ゴムを得た。得られた原料ゴムを導電性基体の周囲に成形するために、図2に示すような押出装置を用いて、ゴム押出を行った。クロスヘッドは、温度を90℃、押出後の押出物の外径が9mmから11mmの範囲になるように調整した。次に円筒状の導電性基体(材質SUS、長さ252mm、直径Φ6mm)を用意して原料ゴムとともに押し出すことで、導電性基体の周囲に円筒状の原料ゴム層を成形した。その後、図4に示す金型内において160℃で1時間加熱し、導電性ローラを得た。導電性ローラの外径がΦ12mmになるような金型を用いた。以上の工程を経て、導電性ローラ74が完成した。
中空粒子径は、製造75と同様の方法で測定した。測定結果は、中空粒子径が200.0μm、シェル厚さが0.08μmであった。(表4参照)
〔製造例149〕
(導電性ローラの作製)
イソプレンゴム(商品名:IR2200L、日本ゼオン社製)100質量部に対して、導電性酸化錫(商品名:S−2000、ジェムコ社製)を120質量部、発泡剤として熱膨張性マイクロマイクロカプセル74(製造例74)を9質量部、その他、酸化亜鉛(商品名:酸化亜鉛JIS2、正同化学製)5質量部、ステアリン酸亜鉛1質量部、炭酸カルシウム(商品名:シルバーW、白石カルシウム製)20質量部、硫黄1質量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(商品名:ノクセラーTRA、大内新興化学工業製)2質量部を加圧ニーダーとオープンロールとを用いて混練して、原料ゴムを得た。得られた原料ゴムを導電性基体の周囲に成形するために、図2に示すような押出装置を用いて、ゴム押出を行った。クロスヘッドは、温度を90℃、押出後の押出物の外径が9mmから11mmの範囲になるように調整した。次に円筒状の導電性基体(材質SUS、長さ252mm、直径Φ6mm)を用意して原料ゴムとともに押し出すことで、導電性基体の周囲に円筒状の原料ゴム層を成形した。その後、図4に示す金型内において160℃で1時間加熱し、導電性ローラを得た。導電性ローラの外径がΦ12mmになるような金型を用いた。以上の工程を経て、導電性ローラ75が完成した。中空粒子径は、製造75と同様の方法で測定した。測定結果を表4に示す。
〔実施例1〕
(スジ状画像の評価)
導電性ローラ1を帯電ローラとして電子写真装置に組み込んで、低温低湿環境下(15℃、10%RH)において耐久試験を行った。電子写真装置として、キヤノン社製カラーレーザージェットプリンター(商品名:SateraLBP5400)を記録メディアの出力スピード200mm/sec(A4縦出力)に改造して用いた。画像の解像度は、600dpi、1次帯電の出力は直流電圧−1100Vである。プロセスカートリッジとして、前記プリンター用のプロセスカートリッジを用いた。ハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)を出力して、ハーフトーン画像上に存在するスジ状の画像ムラの評価を行った。耐久試験の条件は、間欠通紙(2枚通紙後3秒停止)2%印字で10000枚(10k)の耐久を行った。画像評価は、初期(0k)、1000枚(1k)後、2000枚(2k)後、3000枚(3k)後、4000枚(4k)後、5000枚(5k)後、6000枚(6k)後、7000枚(7k)後、8000枚(8k)後、9000枚(9k)後、10000枚(10k)後の11条件である。
スジ状の画像ムラのランクは以下の通りである。評価結果を表5に示す。
ランク1:スジ状の画像ムラが発生しない。
ランク2:スジ状の画像ムラが軽微に発生するのみ。
ランク3:軽微なスジ状の画像ムラが帯電ローラピッチで発生しているが、実用上問題のないレベル。
ランク4:スジ状の画像ムラが発生し、画質が著しく低下した。
(感光体磨耗の評価)
導電性ローラ1を帯電ローラとして電子写真装置に組み込んで、高温高湿環境下(32℃、80%RH)において耐久試験を行った。電子写真装置として、HP社製モノクロレーザージェットプリンター(商品名:HP LaserJet P4515n)を用いた。画像の解像度は、1200dpiである。プロセスカートリッジとして、前記プリンター用のプロセスカートリッジを用いた。感光体磨耗の評価は、磨耗の不均一性に起因するハーフトーン画像上の縦線状の画像ムラを目視で評価した。耐久試験の条件は、間欠通紙(2枚通紙後3秒停止)2%印字で36000枚(36k)の耐久を行った。画像出力は、初期(0k)、2000枚(2k)後、4000枚(4k)後、8000枚(8k)後、12000枚(12k)後、16000枚(16k)後、20000枚(20k)後、24000枚(24k)後、28000枚(28k)後、32000枚(32k)後、36000枚(36k)後の11条件である。
縦線状の画像ムラのランクは以下の通りである。評価結果を表5に示す。
ランク1:縦線状の画像ムラが発生しない。
ランク2:縦線状の画像ムラが軽微に発生するのみ。
ランク3:軽微な縦線状の画像ムラが帯電ローラピッチで発生しているが、実用上問題のないレベル。
〔実施例2から72〕
導電性ローラ2から72を用いたこと以外は実施例1と同様にスジ状画像の評価および感光体磨耗の評価を行った。表5ならびに表6に評価結果を示す。
〔比較例1から3〕
導電性ローラ73から75を用いたこと以外は実施例1と同様にスジ状画像の評価および感光体磨耗の評価を行った。表6に評価結果を示す。
Figure 0005751864
Figure 0005751864
Figure 0005751864
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1.導電性基体
2.電子導電ゴム
3.バインダー
4.電子導電材
5.中空粒子
6.シェル
7.中空部
8.電子導電材
9.押出機
10.クロスヘッド
11.送りローラ

Claims (6)

  1. 導電性基体および弾性層を有する導電性部材であって、
    該弾性層は、電子導電ゴム組成物と、中空粒子とを含有し、
    該中空粒子は、樹脂と電子導電材とを含有しているシェルを有することを特徴とする導電性部材。
  2. 前記樹脂がポリ塩化ビニリデン樹脂またはポリウレタン樹脂の少なくとも1種からなる樹脂である請求項1に記載の導電性部材。
  3. 前記電子導電材がカーボンブラックまたは金属酸化物である請求項1または2に記載の導電性部材。
  4. 前記電子導電材の表面が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたはアリルトリメトキシシランで表面処理されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導電性部材。
  5. 前記電子導電ゴム組成物が、アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、またはエチレンプロピレンゴムから選択される少なくとも1つと電子導電材とを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性部材。
  6. 前記導電性部材が帯電部材である請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性部材。
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