JP2012180913A - 空気ばね装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体および被支持体のいずれか一方に連結される上面板部材2、およびいずれか他方に連結される下面板部材3と、これらの両面板部材2、3に両開口端部4a、4bが各別に連結されて封止された筒状膜部材4と、を備え、両面板部材2、3にはそれぞれ、該両面板部材2、3が水平方向に相対的に変位したときに互いに係合し合うことにより、該両面板部材2、3のこれ以上の変位を規制する第1係合部18、19が各別に設けられ、これらの第1係合部18、19は、両面板部材2、3および筒状膜部材4の間に形成される気体室部S1に配置されている空気ばね装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
この空気ばね装置では、支持体と被支持体とが水平方向に相対的に変位しようとすると、支持体および被支持体の変位に伴って、両面板部材が水平方向に相対的に変位しようとする。このとき、筒状膜部材が水平方向に変形して該筒状膜部材の水平方向のばね特性が発揮され、両面板部材の水平方向への相対的な変位が許容される。
本発明に係る空気ばね装置は、支持体および被支持体のいずれか一方に連結される上面板部材、およびいずれか他方に連結される下面板部材と、これらの両面板部材に両開口端部が各別に連結されて封止された筒状膜部材と、を備える空気ばね装置であって、前記両面板部材にはそれぞれ、該両面板部材が水平方向に相対的に変位したときに互いに係合し合うことにより、該両面板部材のこれ以上の変位を規制する第1係合部が各別に設けられ、これらの第1係合部は、前記両面板部材および前記筒状膜部材の間に形成される気体室部に配置されていることを特徴とする。
また第1係合部が、前記気体室部に配置されているので、省スペース化を図ることができる。
図1に示すように、空気ばね装置1は、例えば鉄道車両等に採用され、乗員が乗車する図示しない車両(被支持体)と、該車両を支持する図示しない台車(支持体)と、の間に配設される。該空気ばね装置1は、前記台車および前記車両のいずれか一方に連結される上面板部材2、およびいずれか他方に連結される下面板部材3と、これらの両面板部材2、3に両開口端部4a、4bが各別に連結されて封止された筒状膜部材4と、を備えている。
なお上面板部材2、下面板部材3および筒状膜部材4の各中心軸線は、上下方向に沿って延在する共通軸上に配置されている。以下では、この共通軸を軸線Oという。
小径筒部12の上端部は、大径筒部5の下端部内に位置し、大径筒部5の下端部により水平方向の外側から、軸線O回りの全周にわたって囲繞されており、小径筒部12の上端部と、大径筒部5の下端部と、の間には、軸線O回りの全周にわたって水平方向の隙間があいている。
ここで、両面板部材2、3および筒状膜部材4の間には、上面板部材2の貫通孔8を通して外部と連通する気体室部S1が形成されている。該気体室部S1内には貫通孔8を通して例えば空気などの気体が給排され、これにより、気体室部S1内の圧力が調整される。
連結部材20は、例えば金属材料などの剛性材料で形成されている。該連結部材20は、軸線O上に配設された中央板部21と、内周縁部が中央板部21の外周縁部に連結され、内周縁部から外周縁部に向かうに従い漸次、下方に傾斜する下傾斜環部22と、中央板部21の外周縁部から下方に向けて延設された垂下筒部23と、軸線O上に配設され中央板部21に立設された柱状部27と、を備えている。これらの中央板部21、下傾斜環部22、垂下筒部23および柱状部27は、いずれも軸線Oと同軸に配設されている。
柱状部27の外径は、下面板部材3の内連結環部11の内径よりも小さくなっているとともに、柱状部27の上端部は、内連結環部11内に位置しており、内連結環部11により水平方向の外側から、軸線O回りの全周にわたって囲繞されている。柱状部27の上端部と、内連結環部11の内周縁部と、の間には、軸線O回りの全周にわたって水平方向の隙間があいている。
前記空気ばね装置1では、前記台車と前記車両とが水平方向に相対的に変位すると、これらの台車および車両に上面板部材2および連結部材20が各別に追従して水平方向に変位することに伴って、筒状膜部材4が水平方向に変形しながら上面板部材2と下面板部材3とが水平方向に相対的に変位するとともに、補助弾性体24が水平方向に変形しながら下面板部材3および連結部材20が水平方向に相対的に変位する。なおこのとき、当該空気ばね装置1の水平方向のばね特性として、筒状膜部材4および補助弾性体24の両方の水平方向のばね特性が発揮される。
例えば、前記実施形態では、上面板部材2と連結部材20とが水平方向に相対的に変位したときに、第1係合部18、19同士が、第2係合部25、26同士よりも先に互いに係合し合うものとしたが、第2係合部25、26同士と異なるタイミングで互いに係合し合うものであれば、これに限られるものではなく、第2係合部25、26同士よりも後に互いに係合し合う構成であってもよい。
さらに前記実施形態では、補助弾性体24は、筒状膜部材4よりも水平方向および上下方向の各ばね定数が高いものとしたが、これに限られない。例えば、補助弾性体24の水平方向のばね定数が、筒状膜部材4の水平方向のばね定数と同等であったり、低かったりしてもよい。また、補助弾性体24の上下方向のばね定数が、筒状膜部材4の上下方向のばね定数と同等であったり、低かったりしてもよい。
さらに前記実施形態では、補助弾性体24は、上下両側に開口する筒状に形成されるものとしたが、これに限られない。
さらにまた、前記実施形態では、連結部材20は、下面板部材3よりも下方に配設されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、連結部材20と下面板部材3とが水平方向にずらされていてもよい。
さらに前記実施形態では、空気ばね装置1は、連結部材20、補助弾性体24、および第2係合部25、26を備えているものとしたが、これらはなくてもよい。この場合、下面板部材3は、上傾斜環部15がなくてもよく、また下面板部材3は、中央盤体9および外周環体10のうち、中央盤体9のみにより構成されていてもよい。
2 上面板部材
3 下面板部材
4 筒状膜部材
4a、4b 開口端部
18、19 第1係合部
20 連結部材
24 補助弾性体
25、26 第2係合部
S1 気体室部
S2 弾性体室部
Claims (4)
- 支持体および被支持体のいずれか一方に連結される上面板部材、およびいずれか他方に連結される下面板部材と、
これらの両面板部材に両開口端部が各別に連結されて封止された筒状膜部材と、を備える空気ばね装置であって、
前記両面板部材にはそれぞれ、該両面板部材が水平方向に相対的に変位したときに互いに係合し合うことにより、該両面板部材のこれ以上の変位を規制する第1係合部が各別に設けられ、
これらの第1係合部は、前記両面板部材および前記筒状膜部材の間に形成される気体室部に配置されていることを特徴とする空気ばね装置。 - 請求項1記載の空気ばね装置であって、
前記下面板部材は、支持体および被支持体のいずれか他方に連結部材を介して連結され、
前記下面板部材と前記連結部材とは、補助弾性体により連結され、
前記下面板部材および前記連結部材にはそれぞれ、これらの両部材が水平方向に相対的に変位したときに互いに係合し合うことにより、該両部材のこれ以上の変位を規制する第2係合部が各別に設けられ、
前記上面板部材と前記連結部材とが水平方向に相対的に変位したときに、前記第1係合部同士は、前記第2係合部同士と異なるタイミングで互いに係合し合うことを特徴とする空気ばね装置。 - 請求項2記載の空気ばね装置であって、
前記補助弾性体は、前記筒状膜部材よりも水平方向のばね定数が高い構成とされ、
前記上面板部材と前記連結部材とが水平方向に相対的に変位したときに、前記第1係合部同士は、前記第2係合部同士よりも先に互いに係合し合うことを特徴とする空気ばね装置。 - 請求項2または3に記載の空気ばね装置であって、
前記連結部材は、前記下面板部材よりも下方に配設され、
前記補助弾性体は、上下両側に開口する筒状に形成され、
前記第2係合部は、前記下面板部材、前記連結部材および前記補助弾性体の間に形成される弾性体室部に配置されていることを特徴とする空気ばね装置。
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