JP2012179643A - 鋳造品取出/中子セット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋳造作業を行うための装置のスペースを狭小化するとともに、サイクルタイムを短縮する。
【解決手段】鋳造品取出/中子セット装置30は、多関節ロボットの先端アーム32(回転軸)に設けられた鋳造品保持手段34及び中子保持手段38と、エアブロー機構とを備える。鋳造品保持手段34が鋳造品28を保持した後、エアブロー機構を構成する第1エアノズル40、第2エアノズル42から圧縮エアを吐出することによって金型14を清掃する。次に、必要に応じて金型14に離型剤を塗布した後、先端アーム32を回転させ、中子保持手段38に保持された中子36を金型14にセットする。
【選択図】図5
【解決手段】鋳造品取出/中子セット装置30は、多関節ロボットの先端アーム32(回転軸)に設けられた鋳造品保持手段34及び中子保持手段38と、エアブロー機構とを備える。鋳造品保持手段34が鋳造品28を保持した後、エアブロー機構を構成する第1エアノズル40、第2エアノズル42から圧縮エアを吐出することによって金型14を清掃する。次に、必要に応じて金型14に離型剤を塗布した後、先端アーム32を回転させ、中子保持手段38に保持された中子36を金型14にセットする。
【選択図】図5
Description
本発明は、注湯を行って得られた鋳造品を金型から取り出すとともに、清掃が終了した金型に対して中子をセットする鋳造品取出/中子セット装置に関する。
鋳造作業においては、金型の清掃、金型への離型剤の塗布、金型への中子のセット、溶湯中の異物を除去するフィルタの湯道へのセット、型閉じ、注湯、溶湯の冷却固化、鋳造品の取り出し、フィルタの取り出しが行われる。鋳造品を連続的に作製するときには、以上の工程を順次実施する1サイクルが繰り返される。
鋳造品を効率よく得るべく、清掃を開始してから取り出しを終了するまでの時間、すなわち、いわゆるサイクルタイムを短縮することが試みられている。例えば、特許文献1において記載されているように、鋳造品の取り出しと、金型を清掃するためのエアブローとを同時に行うことが有効であると考えられる。
鋳造作業には、鋳造品の取り出し及び金型の清掃の他、金型への中子のセットや、フィルタの湯道へのセットが含まれるが、これらの作業は、一般的には、別個の多関節ロボットを用いて行われている。このため、複数個の多関節ロボットを設けるべく広大なスペースが必要となる。
また、多関節ロボットのアームが干渉することを回避するべく、作業が終了した多関節ロボットのアームが所定の位置に退避した後、次なる作業を行う別の多関節ロボットのアームを動作させるようにしているが、この場合、前記の退避が終了するまでの待機時間の分、サイクルタイムを長期化させてしまう。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、設置スペースを狭小化し得、しかも、鋳造作業のサイクルタイムを短縮することが可能な鋳造品取出/中子セット装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、注湯を行って得られた鋳造品を金型から取り出すとともに、前記金型に中子をセットする鋳造品取出/中子セット装置であって、
回転軸と、
前記回転軸に設けられた鋳造品保持手段及び中子保持手段と、
前記金型に対して圧縮気体を供給する圧縮気体供給手段と、
を備え、
前記鋳造品保持手段と前記中子保持手段とは、前記回転軸の側壁中、互いに別の位置に配設され、
前記鋳造品保持手段が鋳造品を保持した後、前記圧縮気体供給手段が前記金型に対して圧縮気体を供給し、さらに、回転軸が回転動作して前記中子保持手段に保持された中子を金型にセットすることを特徴とする。
回転軸と、
前記回転軸に設けられた鋳造品保持手段及び中子保持手段と、
前記金型に対して圧縮気体を供給する圧縮気体供給手段と、
を備え、
前記鋳造品保持手段と前記中子保持手段とは、前記回転軸の側壁中、互いに別の位置に配設され、
前記鋳造品保持手段が鋳造品を保持した後、前記圧縮気体供給手段が前記金型に対して圧縮気体を供給し、さらに、回転軸が回転動作して前記中子保持手段に保持された中子を金型にセットすることを特徴とする。
すなわち、本発明においては、鋳造品の取り出し、圧縮気体による金型の清掃及び中子のセットを同一の装置で行うようにしている。このため、鋳造品取出装置、金型清掃装置、中子セット装置を個別に設ける場合に比して、鋳造作業を行う装置の個数が低減する。従って、装置の設置スペースを低減することができるとともに、設備投資を低廉化することができる。
また、この場合、装置同士の干渉を避けるべく1個の装置が退避するまで別の装置を待機させる必要がない。すなわち、装置の待機時間が不要となる。この分だけ、サイクルタイムを短縮することができる。
なお、前記中子保持手段が前記中子を保持する位置から前記回転軸までの距離を、前記鋳造品保持手段が前記鋳造品を保持する位置から前記回転軸までの距離に比して短く設定することが好ましい。これにより、鋳造品の熱が中子に伝達されることが抑制される。従って、該中子に含まれる樹脂バインダ等の低融点物質が融解することを回避することができ、その結果、中子が崩れ易くなる懸念が払拭される。
また、前記鋳造品保持手段と前記中子保持手段との間に遮熱板を設けることが好ましい。この遮熱板により鋳造品の熱が遮断されるので、鋳造品の熱が中子に伝達されることを一層容易に抑制することができるうようになるからである。
以上の構成に加え、さらに、前記金型に形成された湯道に配置されるフィルタを把持するフィルタ把持手段を設けるようにしてもよい。この場合、装置の個数を一層低減することができる。従って、設置スペースのさらなる狭小化や、設備投資のさらなる低廉化を図ることができる。
回転軸としては、例えば、多関節ロボットのアームを用いることができる。
本発明によれば、鋳造品の取り出し、圧縮気体による金型の清掃、及び中子のセットを同一の装置で行うようにしているので、鋳造作業を行う装置の個数が、鋳造品取出装置、金型清掃装置、中子セット装置を個別に設ける場合に比して低減される。従って、装置の設置スペースを低減することができる。しかも、設備投資の低廉化を図ることも可能となる。
しかも、この構成では、装置同士の干渉を避けるべく1個の装置が退避するまで別の装置を待機させる必要がないので、装置の待機時間が不要となる。この待機時間を削減した分、サイクルタイムを短縮することができる。
以下、本発明に係る鋳造品取出/中子セット装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
はじめに、鋳造装置及び鋳造品につき概略説明する。先ず、鋳造装置は、下型10と、該下型10に載置される上型12とからなる金型14を有する。なお、図1においては、型閉じがなされた状態の金型14を示している。
この場合、下型10及び上型12は、略直方体形状をなし、且つその軸線方向が略水平方向に沿って延在する。換言すれば、これら下型10及び上型12は、横臥した姿勢となる。下方の下型10は位置決め固定され、一方、上方の上型12は、図示しない昇降機構の作用下に略鉛直方向に沿って変位することが可能である。この変位に伴い、上型12が下型10に対して接近又は離間する。
金型14には、注湯口16の下流側に、押湯室18に連通するランナ20が形成される。前記押湯室18には、フィルタ22が配設される。
この場合、金型14は、図2に示されるカムシャフト24を8本同時に得るためのものである。従って、図2、及び下型10の平面図である図3に示すように、前記ランナ20から分岐し、且つ各々の形状がカムシャフト24の形状に対応するキャビティ26が8個形成される。注湯口16から導入された溶湯は、押湯室18を経た後、ランナ20から分配されて各キャビティ26に導入される。
図2は、金型14で得られる鋳造品28の全体概略斜視図である。この図2に示すように、鋳造品28は、8本のカムシャフト24が、注湯口16からランナ20に至るまでの方案部に充填された溶湯が凝固して形成される方案部相当部29を介して一体的に連結されたものとして形成される。
次に、本実施の形態に係る鋳造品取出/中子セット装置30につき説明する。
図4に模式的に示すように、該鋳造品取出/中子セット装置30は、多関節ロボットの先端アーム32を回転軸とするとともに、この先端アーム32に、前記鋳造品28を保持する鋳造品保持手段34と、中子36を保持する中子保持手段38と、圧縮気体としての圧縮エアを供給するエアブロー機構を構成する第1エアノズル40及び第2エアノズル42(圧縮気体供給手段)とが設けられて構成される。
この中、第1エアノズル40及び第2エアノズル42は、互いに略180°離間するようにして設けられる。勿論、これら第1エアノズル40及び第2エアノズル42からは、図示しない配管を介して供給された圧縮エアが吐出される。
第1エアノズル40の近傍には、フィルタ22(図1参照)を把持するためのフィルタ用チャック44が配設される。すなわち、フィルタ用チャック44は、互いに接近・離間することで開閉する1組の第1爪対46、48を有し、これら第1爪対46、48は、閉状態でフィルタ22を把持する一方、開状態でフィルタ22を解放する。
なお、図4においては、多関節ロボットの先端アーム32のみを図示しており、それ以外は図示していない。また、理解を容易にするべく、鋳造品保持手段34や中子保持手段38、エアブロー機構、フィルタ用チャック44を簡素に示すに留めている。
上記の鋳造品保持手段34、中子保持手段38につき詳細に説明する。先ず、鋳造品保持手段34は、図5に示すように、カムシャフト24を挟持する第1挟持機構50と、方案部相当部29を挟持する第2挟持機構52とを有する。
図5中の矢印A方向からの矢視概略背面図である図6に示すように、第1挟持機構50は、8本のカムシャフト24を個別に挟持するべく、8個の挟持チャック54を有する。1個の挟持チャック54は、カムシャフト24の端部を挟持する1組の第2爪対56、58を備え、全ての第2爪対56、58は、支持軸60を介して第1連結プレート62(図5参照)、第2連結プレート64に軸支されている。なお、図6では、理解を容易にするべく、第1連結プレート62の図示を省略している。
第2爪対56、58は、それぞれ、第1アーム部材66、水平方向に対して若干傾斜した第2アーム部材68を介して略円筒形状のリンク部材70に連結される。さらに、リンク部材70の中の4個は、該リンク部材70の貫通孔に通された第1支柱72を介して第1支持プレート74に支持されている。
図5の要部拡大図である図7に示すように、第1支持プレート74は、第1シリンダ76の第1ロッド78に対し、例えば、溶接等によって接合されている。従って、第1支持プレート74は、第1ロッド78が図5〜図7中の矢印X方向に沿って前進又は後退(下降又は上昇)することに追従して、矢印X方向に沿って下降又は上昇する。
リンク部材70の残余の4個も上記と同様に、該リンク部材70の貫通孔に通された第2支柱80を介して第2支持プレート82に支持される(図6参照)。この第2支持プレート82は、第2シリンダ84の第2ロッド86に対し、例えば、溶接等によって接合されており、従って、第2ロッド86が図5〜図7中の矢印X方向に沿って前進又は後退(下降又は上昇)することに追従して下降又は上昇する。
第1支柱72及び第2支柱80は、それぞれ、第1コイルスプリング88、第2コイルスプリング90の内方に通されている。これら第1コイルスプリング88及び第2コイルスプリング90は、第1支持プレート74及び第2支持プレート82が下降する際には圧縮され、且つ上昇する際には伸張する。
図5から諒解されるように、先端アーム32の一端部には、第1ブラケット92と第2ブラケット94が支持されている。この中の第1ブラケット92は、先端アーム32の軸線方向に略平行に延在する第1支持盤96と、先端アーム32の軸線方向に対して略直交する方向に延在して先端アーム32と第1支持盤96を連結する第2支持盤98とを有する。前記第2挟持機構52は、この中の第1支持盤96に設けられ、上記したように方案部相当部29(図2参照)を挟持する。
図5中のVIII−VIII線矢視断面図である図8に示すように、第2挟持機構52は、互いに指向して延在するピン100、102が突出形成された1組の第3爪対104、106を有する。第3爪対104、106は、図8中の矢印Bに沿って互いに離間又は接近する方向に揺動し、これに伴って開閉する。すなわち、図8において実線で示した最大接近位置で閉状態をなし、仮想線で示した最大離間位置で開状態をなす。
第1支持盤96と第2支持盤98には、互いの連結強度を確保するための強化用フレーム部材108が連結される(図5参照)。そして、この強化用フレーム部材108には、第3爪対104、106を揺動(開閉)させるための第3シリンダ110が設けられる。
第2支持盤98には、図8における第3爪対104、106の高さ方向の中腹部よりも若干上方に、第1固定部材112、第2固定部材114が設けられる。第3爪対104、106は、第1支軸116、第2支軸118を介して、これら第1固定部材112、第2固定部材114に連結される。また、第3爪対104、106の上端部は、第1リンク120、第2リンク122の一端部に第3支軸124、第4支軸126を介して連結される。なお、第1リンク120、第2リンク122は、第1支持盤96に立設された第1ガイド128、第2ガイド130の第1案内孔132、第2案内孔134に摺動自在に通されている。
第1リンク120、第2リンク122の互いに対向する他端部には、各々の軸線が図8の矢印Y方向に沿って延在する長尺帯形状の第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の一端部が連結される。図9に示すように、これら第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の軸線は、第1リンク120、第2リンク122の軸線に対して所定角度をなすように傾斜している。
第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の他端部同士は、連結軸140を介して前記第3シリンダ110の第3ロッド142に連結される。なお、図8中の参照符号144、146は、連結軸140に螺合されて第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の抜け止めとなるナットを示す。
後述するように、第3ロッド142が後退又は前進することに伴って第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の位置が変化し、これに追従して第1リンク120、第2リングが図8中の矢印Y方向に沿って変位することにより、第3爪対104、106が第1支軸116、第2支軸118を支点として開閉する。
図5から諒解されるように、第1支持盤96には、第3ブラケット148が支持される。前記第2エアノズル42は、この第3ブラケット148に設けられる。一方、前記第1エアノズル40及びフィルタ用チャック44は、第2ブラケット94に設けられる。
先端アーム32において、鋳造品保持手段34から略180°離間した位置には、図10に示すように、幅広の遮熱板150が設けられる。なお、図10においては、フィルタ用チャック44の図示を省略している。
前記遮熱板150上には、第1位置決め用部材152、第2位置決め用部材154が立設される(図5及び図10参照)。さらに、これら第1位置決め用部材152、第2位置決め用部材154の間に、中子保持手段38を構成する第1中子用チャック156、第2中子用チャック158が配設される。
各第1中子用チャック156は第4爪対160、162を有し、且つ各第2中子用チャック158は第5爪対164、166を有する。勿論、これら第4爪対160、162、第5爪対164、166は、互いに接近又は離間することで開閉し、閉状態で中子36を把持する一方、開状態で中子36を解放する。
以上の構成において、図5に示すように、中子保持手段38が中子36を保持する位置から先端アーム32までの回転軸までの距離D1は、鋳造品保持手段34が鋳造品28を保持する位置から先端アーム32までの距離D2に比して短く設定される。
本実施の形態に係る鋳造品取出/中子セット装置30は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき、動作との関係で説明する。
はじめに、図示しない溶解炉にて生成された溶湯が、図1に示す金型14の注湯口16から導入される。すなわち、溶湯の金型14内への注湯が開始される。
注湯口16から押湯室18に流動した溶湯は、後から押湯室18に導入される溶湯によって押圧され、ランナ20に向かって流動する。この最中に前記フィルタ22を通過する際に、溶湯中に生成したノロや酸化物等の各種の異物が除去される。溶湯は、さらに、ランナ20から分配されて複数個のキャビティ26の各々に導入される。
全てのキャビティ26に溶湯が充填された後、該溶湯は、所定の時間が経過することに伴って冷却固化する。これにより、方案部相当部29と、8本のカムシャフト24とが一体的に連なった状態の鋳造品28が形成される。
その後、上型12を上方に変位させて下型10から離間させ、いわゆる型開きを行うことにより、鋳造品28が露呈する。鋳造品28は、さらに、図示しないノックアウトピンによってキャビティ26から押し出される。
その一方で、溶湯が冷却固化するまでの間、多関節ロボットは、その先端アーム32を含む鋳造品取出/中子セット装置30が、所定箇所に予め配置された8本の中子36を保持し得る位置となるように動作する。中子36の位置は、第1位置決め用部材152及び第2位置決め用部材154(図5及び図10参照)によって、所定の部位が第1中子用チャック156、第2中子用チャック158の位置に対応するように調整される。
そして、8個の第1中子用チャック156及び第2中子用チャック158が同期して動作し、閉状態となる。すなわち、第4爪対160、162、第5爪対164、166の全てが互いに接近し、これにより、8個の中子36の全てが第1中子用チャック156及び第2中子用チャック158に保持される。
このようにして中子36を保持した鋳造品取出/中子セット装置30は、多関節ロボットの動作により、図3及び図4に示すように、下型10と上型12の間に進入する。このときには、先端アーム32は、中子36が上型12側に臨むように予め回転している。なお、先端アーム32は、図3中の矢印C方向に沿って進行し、下型10と上型12の間に介在する。
次に、多関節ロボットは、先端アーム32が下型10に近接するように動作する。そして、先端アーム32が所定の位置まで降下し、第2爪対56、58がカムシャフト24の所定部位の外方に配置される(図6参照)とともに、第3爪対104、106(図8参照)が方案部相当部29の所定部位の外方に配置される。
この状態から、図11に示すように、第1シリンダ76の第1ロッド78、第2シリンダ84の第2ロッド86が下方に向かって前進する。これにより第1ロッド78、第2シリンダ84の各々に接合された第1支持プレート74及び第2支持プレート82が下降するとともに、第1コイルスプリング88及び第2コイルスプリング90が圧縮される。
これに伴ってリンク部材70が押圧され、第1支柱72、第2支柱80に沿って下降する。従って、リンク部材70に連結された第2アーム部材68が、水平方向に対して若干傾斜した状態から、水平方向に沿って延在する状態に近づくように動作する。このため、第1アーム部材66が支持軸60を支点として揺動し、その結果、第2爪対56、58が互いに接近する。すなわち、図11に示すように8個の第2爪対56、58の全てが閉状態となり、結局、8本のカムシャフト24の各所定部位が第1挟持機構50に把持される。
この動作に前後して、又は同時に、第3シリンダ110の第3ロッド142(図8及び図9参照)が後退する。この後退した第3ロッド142によって、図12に示すように、第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の端部が押圧される。これら第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138が、連結軸140を介して第3ロッド142に連結されているからである。その結果、第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138が、互いのなす角度が拡張されるように位置変化を起こす。
第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の他端部には、第1リンク120、第2リンク122が連結されている。従って、これら第1リンク120、第2リンク122は、第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138が上記したように位置変化を起こすことに伴って押し出され、互いに離間する。この離間の際、第1リンク120、第2リンク122は、第1ガイド128、第2ガイド130(図8参照)の第1案内孔132、第2案内孔134によって案内される。
このようにして第1リンク120、第2リンク122が互いに離間するように動作する結果、図8に実線で示すように、第3爪対104、106が第1支軸116、第2支軸118を支点として互いに接近するように揺動して閉状態となる。これにより、鋳造品28の方案部相当部29がピン100、102同士に挟持される。
以上のようにして、鋳造品28が第1挟持機構50、第2挟持機構52(鋳造品保持手段34)によって保持され、図5に仮想線にて示した状態が形成される。
周知のように、中子36は、樹脂バインダを介して砂が互いに結合されることで構成されるのが一般的である。従って、高温である鋳造品28を保持すると、中子36に含まれる樹脂バインダが融解して中子36が崩れ易くなる懸念があるが、本実施の形態では、中子36と鋳造品28との間には遮熱板150が介在している。しかも、上記したように、鋳造品28が中子36よりも離れた位置で回転軸に保持される。以上のような理由から、鋳造品28の熱が中子36に伝達されることが回避される。従って、中子36が崩れ易くなる懸念が払拭される。
先端アーム32は、鋳造品28が下型10から離間するように動作した後、図3の矢印Cとは逆方向に進行し、所定の位置に一旦退避する。この退避の際、第1エアノズル40、第2エアノズル42から圧縮エアが吐出される。
吐出された圧縮エアは、下型10、上型12に衝突する。これによりバリ等の異物が飛散して下型10、上型12から除去され、結局、下型10、上型12が清浄化される。このようにして清浄化された下型10、上型12に対し、図示しない離型剤塗布ロボットの作用下に、離型剤が塗布される。
この間、先端アーム32は、前記の退避位置にて鋳造品28を解放する。具体的には、第1シリンダ76の第1ロッド78、第2シリンダ84の第2ロッド86が図6の上方に向かって後退する。これにより第1支持プレート74及び第2支持プレート82が上昇し、第1コイルスプリング88及び第2コイルスプリング90が自身の弾性作用によって伸張する。
この伸張によってリンク部材70が押圧から解放され、第1支柱72、第2支柱80に沿って上昇する。従って、リンク部材70に連結された第2アーム部材68が、水平方向に対して若干傾斜した状態に戻る。これに伴って第1アーム部材66が支持軸60を支点として揺動し、その結果、第2爪対56、58が互いに離間する。要するに、図6に示すように8個の第2爪対56、58の全てが開状態となり、8本のカムシャフト24が第1挟持機構50から解放される。
この動作に前後して、又は同時に、第3シリンダ110の第3ロッド142(図8、図9及び図12参照)が後退して図9に示す状態に戻る。これにより、図9に示すように、連結軸140を介して第3ロッド142に連結された第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138の端部が引っ張られる。従って、第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138は、互いのなす角度が低減するように位置変化を起こし、さらに、位置変化を起こした第1揺動用アーム136、第2揺動用アーム138に引っ張られた第1リンク120、第2リンク122が互いに接近する。勿論、この接近の際にも、第1リンク120、第2リンク122は、第1ガイド128、第2ガイド130(図8参照)の第1案内孔132、第2案内孔134によって案内される。
そして、その結果、図8に仮想線で示すように、第3爪対104、106が第1支軸116、第2支軸118を支点として互いに離間するように揺動し、開状態となる。これにより、鋳造品28の方案部相当部29が第2挟持機構52から解放される。
次に、多関節ロボットは、先端アーム32を180°回転させる。その後、フィルタ用チャック44の第1爪対46、48が互いに接近して閉状態となり、フィルタ22を把持する。
多関節ロボットは、図13に模式的に示すように、再度、該先端アーム32が下型10と上型12の間に進入するように動作する。そして、フィルタ22が押湯室18の位置に対応し、且つ中子36がキャビティ26の位置に対応した位置で先端アーム32を停止させ、該先端アーム32を下型10に向かって下降させる。
その後、第1爪対46、48、第4爪対160、162及び第5爪対164、166が互いに離間する。その結果、フィルタ22がフィルタ用チャック44から解放されて押湯室18にセットされるとともに、中子36が中子保持手段38から解放されて下型10にセットされる。
以上の作業が終了した後、先端アーム32が退避し、さらに、型閉じが行われる。以降は上記の過程が繰り返され、鋳造品28が連続的に作製される。
このように、本実施の形態においては、鋳造品28の取り出しと、中子36のセットとを同一の多関節ロボット(装置)で行うようにしているので、各作業を別個の多関節ロボットで行う場合に比して、多関節ロボットの個数を低減することができる。従って、鋳造作業を行うための多関節ロボットの設置スペースを狭小化することが可能となる。また、設備投資も低廉化する。
また、鋳造品取出ロボットと中子セットロボットとが別個のものであるときには、鋳造品取出ロボットと中子セットロボットが干渉することを回避するべく、一方のロボットが退避するまで待機し、その後、残余の一方のロボットを動作させる必要があるので、この待機の分、サイクルタイムが長期化する。これに対し、本実施の形態では、鋳造品28の取り出しと、中子36のセットとを行う多関節ロボットが同一であるので、多関節ロボットの待機時間が短縮される。このため、鋳造品28の取り出しから次回の注湯を開始するまでのサイクルタイムも短縮される。
すなわち、本実施の形態に係る鋳造品取出/中子セット装置30によれば、設置スペースを狭小化し得、しかも、鋳造作業のサイクルタイムを短縮することが可能となる。
なお、上記した実施の形態では、鋳造品28の取り出し・解放を終了した後、フィルタ用チャック44にフィルタ22を保持するようにしているが、フィルタ22は、鋳造品28を取り出す前に保持するようにしてもよい。
また、金型は、上記した下型10及び上型12から構成される金型14に特に限定されるものではなく、略鉛直方向に沿って延在する、いわゆる縦型のキャビティ26を形成する金型であってもよい。この場合、先端アーム32の軸線を、キャビティ26の軸線に対して略平行に設定すればよい。
さらに、鋳造品が図2に示されるものに限定されるものではないことはいうまでもない。勿論、鋳造品保持手段や中子保持手段は、鋳造品の形状に応じ、該鋳造品を把持することが可能となるように構成すればよい。
10…下型 12…上型
14…金型 22…フィルタ
24…カムシャフト 26…キャビティ
28…鋳造品 29…方案部相当部
30…鋳造品取出/中子セット装置 32…先端アーム
34…鋳造品保持手段 36…中子
38…中子保持手段 40、42…エアノズル
44…フィルタ用チャック 50、52…挟持機構
54…挟持チャック 76、84、110…シリンダ
78、86、142…ロッド 88、90…コイルスプリング
150…遮熱板 152、154…位置決め用部材
156、158…中子用チャック
14…金型 22…フィルタ
24…カムシャフト 26…キャビティ
28…鋳造品 29…方案部相当部
30…鋳造品取出/中子セット装置 32…先端アーム
34…鋳造品保持手段 36…中子
38…中子保持手段 40、42…エアノズル
44…フィルタ用チャック 50、52…挟持機構
54…挟持チャック 76、84、110…シリンダ
78、86、142…ロッド 88、90…コイルスプリング
150…遮熱板 152、154…位置決め用部材
156、158…中子用チャック
Claims (5)
- 注湯を行って得られた鋳造品を金型から取り出すとともに、前記金型に中子をセットする鋳造品取出/中子セット装置であって、
回転軸と、
前記回転軸に設けられた鋳造品保持手段及び中子保持手段と、
前記金型に対して圧縮気体を供給する圧縮気体供給手段と、
を備え、
前記鋳造品保持手段と前記中子保持手段とは、前記回転軸の側壁中、互いに別の位置に配設され、
前記鋳造品保持手段が鋳造品を保持した後、前記圧縮気体供給手段が前記金型に対して圧縮気体を供給し、さらに、回転軸が回転動作して前記中子保持手段に保持された中子を金型にセットすることを特徴とする鋳造品取出/中子セット装置。 - 請求項1記載の装置において、前記中子保持手段が前記中子を保持する位置から前記回転軸までの距離が、前記鋳造品保持手段が前記鋳造品を保持する位置から前記回転軸までの距離に比して短いことを特徴とする鋳造品取出/中子セット装置。
- 請求項1又は2記載の装置において、前記鋳造品保持手段と前記中子保持手段との間に、前記鋳造品保持手段が保持した鋳造品の熱を遮断するための遮熱板を有することを特徴とする鋳造品取出/中子セット装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置において、さらに、前記金型に形成された湯道に配置されるフィルタを把持するフィルタ把持手段を備えることを特徴とする鋳造品取出/中子セット装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置において、前記回転軸が多関節ロボットのアームであることを特徴とする鋳造品取出/中子セット装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011045017A JP2012179643A (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | 鋳造品取出/中子セット装置 |
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JP2011045017A JP2012179643A (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | 鋳造品取出/中子セット装置 |
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JP2012179643A true JP2012179643A (ja) | 2012-09-20 |
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Family Applications (1)
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JP2011045017A Withdrawn JP2012179643A (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | 鋳造品取出/中子セット装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2012179643A (ja) |
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- 2011-03-02 JP JP2011045017A patent/JP2012179643A/ja not_active Withdrawn
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