JP2012179260A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2012179260A
JP2012179260A JP2011044522A JP2011044522A JP2012179260A JP 2012179260 A JP2012179260 A JP 2012179260A JP 2011044522 A JP2011044522 A JP 2011044522A JP 2011044522 A JP2011044522 A JP 2011044522A JP 2012179260 A JP2012179260 A JP 2012179260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
game
ball
winning
balls
game balls
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011044522A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiro Mine
岳広 峰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sammy Corp
Original Assignee
Sammy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sammy Corp filed Critical Sammy Corp
Priority to JP2011044522A priority Critical patent/JP2012179260A/ja
Publication of JP2012179260A publication Critical patent/JP2012179260A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】循環使用する遊技球の数を遊技状態に応じて適切に設定する。
【解決手段】遊技領域内に遊技球を打ち出す発射機構を備え、発射機構から発射された遊技球を遊技領域内で落下させながら移動させて入賞具に入賞させる遊技を行う弾球遊技機は、入賞口に入賞した遊技球およびアウト球口に流入した遊技球を集めて貯留するメイン球貯留部140と、メイン球貯留部に貯留された遊技球を発射機構に供給する球供給部150とを備え、遊技領域内に発射されて遊技に使用された遊技球をメイン球貯留部に集めて球供給部により発射機構に供給し、再び遊技領域内に発射するようにして、所定の数の遊技球を封入状態で循環使用する。その上で、メイン貯留部と並列に設けられて、循環使用される遊技球の一部を貯留可能なサブ貯留部130と、サブ貯留部に貯留した遊技球を球供給部に供給させて循環使用させるように設定する貯留切替手段135,136とを備える。
【選択図】図14

Description

本発明は、発射装置から発射された遊技球を遊技領域内で落下させながら移動させて入賞口に入賞させる遊技を行うように構成された弾球遊技機に関する。
このような構成の弾球遊技機は、パチンコ機等として従来から良く知られている。パチンコ機は、遊技者が遊技球を購入し、これを球皿に投入した上で、発射ハンドルを操作して遊技を行うようになっている。具体的には、球皿に遊技球が投入されると、球皿に繋がる整列通路から遊技球が一球ずつ発射装置内に送り込まれ、遊技者の発射ハンドル操作に応じて、発射装置により遊技球が一球ずつ遊技領域内に発射されるように構成されている。このように発射されて遊技球内に打ち出された遊技球は、遊技釘等に案内されて落下経路を変更しながら落下移動し、この移動の間において遊技領域内に設けられた入賞口に遊技球が入り込む、すなわち、入賞すると、この入賞に応じて所定の数の遊技球が賞球として球皿に払い出されるように構成されている。遊技者はこのようにして遊技を行い、払い出された賞球を貯めて、これを賞品と交換するというようなシステムとなっている。
ところで、上記構成のパチンコ機等のような弾球遊技機では、遊技開始に先立って遊技球を購入して球皿に投入し、遊技により貯めた賞球を数えて、その数に応じて賞品を獲得するというシステムであるため、多数の遊技球を必要とし、遊技球は鋼球からなり重いため、その扱いが面倒もしくは煩雑であるという問題がある。また、遊技球は遊技中に汚れたりするため、多数の遊技球の全てをクリーニングする必要があるという問題や、遊技中に遊技者が遊技球を落として遊技施設の床等に遊技球が散乱しがちであるという問題がある。
このようなことから、遊技領域内での遊技球の落下移動に応じて入賞口へ遊技球を入賞させるという遊技形式を用いた遊技機であって、遊技者側において遊技球を扱う必要をなくす形式の分球遊技機、例えば、特許文献1に記載のように、封入循環方式のパチンコ機が考えられている。このような封入循環方式のパチンコ機においては、特許文献1に記載されているように、カードリーダを設け、購入したカードをパチンコ機に挿入して持ち玉に変換して遊技を行う構成となっており、これにより上述の問題の発生を抑えることができる。
特開平6−170055号公報
ところで、このような封入循環方式のパチンコ機においては、予め封入された数の遊技球が循環使用されるため、循環使用する遊技球の数を適切に設定する必要があるという課題がある。パチンコ機では、遊技者による発射ハンドル操作に応じて発射装置から所定間隔で遊技球が連続的に発射される構成であり、このように連続的に発射された遊技球が遊技領域内で落下移動する時間は落下移動経路に応じて変化し、また、遊技球が入賞した場合に入賞処理を行う経路を移動して循環し、入賞しなかったアウト球はアウト口から別の経路を移動して循環するため、発射装置から発射された後、遊技領域内を循環移動して戻ってくるまでの時間にばらつきがある。このため、このようなばらつきを勘案した上で、発射装置からの連続発射に不足をきたさないだけの数の遊技球を使用する必要がある。
このようなことに鑑みれば、遊技球をなるべく多く封入して循環使用すればよいと考えられるが、遊技球の数を増やしすぎた場合、循環通路内に遊技球が詰まってスムーズに循環できなくなるという可能性が高まるという課題がある。特に、遊技球は一般的に鋼製の重い球体であるため、このような問題が生じやすい。このため、使用する遊技球はできるかぎり少なく方が良いという事情もある。
本発明はこのような事情に鑑みたもので、封入して循環使用する遊技球の数を、遊技状態等に応じて適切に設定することができるような構成の封入循環方式の弾球遊技機を提供することを目的とする。
このようなことから、本発明に係る弾球遊技機は、少なくとも一つの入賞口が設けられた遊技領域を有した遊技装置および前記遊技領域内に遊技球を打ち出す発射装置を備え、前記発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域内で落下させながら移動させて前記入賞口に入賞させる遊技を行うように構成され、前記遊技領域内で落下移動して前記入賞口に入賞しなかった遊技球を流入させるアウト球口と、前記入賞口に入賞した遊技球および前記アウト球口に流入した遊技球を集めて貯留するメイン球貯留部と、前記メイン球貯留部に貯留された遊技球を前記発射装置に供給する球供給部を備え、前記発射装置により前記遊技領域内に発射されて遊技に使用された遊技球を、前記メイン球貯留部に集めて前記球供給部により前記発射装置に供給し、再び前記遊技領域内に発射する構成として、所定の数の遊技球を封入状態で循環使用する構成の弾球遊技機において、前記メイン貯留部と並列に設けられて、前記循環使用される遊技球の一部を貯留可能なサブ貯留部と、前記サブ貯留部に貯留した遊技球を前記球供給部に供給させて循環使用させるように設定する貯留切替手段を備える。
上記弾球遊技機において、好ましくは、前記貯留切替手段は、前記遊技領域内での遊技球の入賞により変化する遊技状態に応じて、前記サブ球貯留部に貯留された遊技球も前記発射装置に供給して循環使用可能である。
本発明に係る弾球遊技機によれば、発射装置により遊技領域内に発射されて遊技に使用された遊技球をメイン球貯留部に集めて球供給部により発射装置に供給し、再び遊技領域内に発射する構成の封入循環方式の弾球遊技機を前提とした上で、封入状態で循環使用する遊技球の数を、循環使用する遊技球の数が少なくても良い場合には、サブ球貯留部に貯留された遊技球を用いずにメイン球貯留部に貯留された遊技球のみを用いて循環使用し、一方、循環使用する遊技球が多く必要なときには、サブ貯留部に貯留された遊技球も発射装置に供給して循環使用するという対応を採ることができる。これにより、循環使用する遊技球の数を、遊技状態の必要性に応じて適切に設定することができ、遊技球の連続発射に球不足を来すような事態を防止しつつ、循環通路内での球詰まり等の問題を抑えることができるという効果が得られる。
第1の本実施形態に係る封入循環式のパチンコ機の正面図である。 第1の本実施形態に係る封入循環式のパチンコ機の背面図である。 第1の本実施形態に係る封入循環式のパチンコ機のガラス扉を開放した状態での正面図である。 第1の本実施形態に係る封入循環式のパチンコ機に設けられた制御装置の構成を示すブロック図である。 上記制御装置による制御内容全般を示すフローチャートである。 上記制御装置によるカード情報管理処理を示すフローチャートである。 上記制御装置による球貸し処理を示すフローチャートである。 上記制御装置による発射検知処理を示すフローチャートである。 上記制御装置による入賞球検知処理を示すフローチャートである。 上記制御装置によるファール球検知処理を示すフローチャートである。 上記制御装置によるクレジット提示更新処理を示すフローチャートである。 上記制御装置による精算処理を示すフローチャートである。 上記制御装置による球貯留部切替処理を示すフローチャートである。 上記パチンコ機に用いられる循環ユニットにおける遊技球循環装置の正面断面図である。 この遊技球循環装置における球送り機構の分解斜視図である。 この遊技球循環装置における球送り機構の要部断面図である。 上記遊技球循環装置の正面断面図である。 上記パチンコ機に用いられる循環ユニットの変形例に係る遊技球循環装置の正面断面図である。 上記変形例に係る遊技球循環装置の正面断面図である。 第2の実施形態に係る封入循環式のパチンコ機の正面図である。 第3の実施形態に係る封入循環式のパチンコ機の正面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明に係る弾球遊技機を適用した封入循環式のパチンコ機PMの正面図および背面図を図1及び図2に示すとともに、ガラス扉を開放した状態でのパチンコ機PMにおける前枠の前面領域の正面図を図3に示しており、先ずこれらの図を参照してパチンコ機PMの全体構成について概要説明する。
パチンコ機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3により横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の前面域に合わせた方形状のガラス扉5が上下のヒンジ機構3を利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス扉5の背後に位置する前枠2の前面側には、遊技盤20を着脱可能に収容する収容枠が設けられており、この収容枠の上部領域に遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5を通して遊技盤20の正面の遊技領域PAを臨ませるようになっている。
遊技盤20は、図3に示すように、所定板厚の積層合板の表面にセルを貼り付けてルータ加工した化粧板21を基板とし、その前面側に内外の案内レール22が円弧状に固設されて略円形の遊技領域PAが区画形成される。遊技領域PAには、多数本の遊技釘(図示せず)とともに風車23や各種の入賞具24,25,26、遊技の展開状況に応じた図柄を表示させる図柄表示装置28などの遊技構成部品が取り付けられている。また、遊技領域PAの下端部には、各入賞具に入賞せずに遊技領域PAを転動流下した遊技球を化粧盤21の裏面側に排出するアウト口27が設けられており、このアウト口27内にはアウト球を検出するための通過型センサからなるアウト球検知器27sが介装されている。
一般入賞具(「一般入賞口」とも称する)24は、遊技球が落入可能な入賞口を有する固定入賞具であり、この入賞口に落入した遊技球は化粧板21の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた通過型センサからなる一般入賞球検知器24sを通過することによって入賞が検出される。
始動入賞具(「始動入賞口」とも称する)25は、図柄の変動開始の条件を定める入賞具であり、その入賞口に落入した遊技球は化粧板21の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた始動入賞球検知器25sを通過することによって入賞が検出される。
大入賞具(「大入賞口」とも称する)26は、いわゆるアタッカー型の可動入賞具であり、横長方形状の大入賞口を覆う開閉扉が開閉可能に取り付けられている。開閉扉は通常閉止されており、遊技中における所定の入賞条件の下で特別遊技状態が成立したときに、開閉扉の上部が前方にほぼ90度倒されて大入賞口が開放される。大入賞口に落入した遊技球は化粧板21の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた大入賞球検知器26sを通過することによって入賞が検出される。
化粧板21の裏面側には、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御基板41を収容した主制御基板ユニット41Uや、図柄表示装置28の作動を制御する演出制御基板42を収容した演出制御基板ユニット42Uが取り付けられるとともに、各入賞具24,25,26に落入して化粧板21の裏面側に導かれたセーフ球、及びアウト口27を通って化粧板21の裏面側に導かれたアウト球(これらを纏めて「遊技済み球」と称する)を、化粧板21の裏面に沿って前枠2の背面側下部に設けられた遊技球循環装置100へと導く球寄せカバー(図示せず)が取り付けられている。
前枠2の前面下部には遊技盤20と上下に整合し得る遊技補助盤30と称される補助機構部が設けられており、この遊技補助盤30の各部に、遊技盤20に設けられた案内レール22を介して遊技領域PAへ向けて遊技球を発射する発射機構31、この発射機構31から発射された遊技球を案内レール22へ導く発射レール部32、遊技領域PAに到達できずに案内レール22を戻ってくる遊技球(すなわちファール球)を回収するためのファール球戻り口33、前枠2裏面に配設された遊技球循環装置100から遊技球を発射レール部32の球着座部に1球ずつ供給するための球送り開口35などが設けられている。ここで、発射ハンドル7、発射機構31、及び発射レール部32などから遊技球発射装置50が構成されている。一方、この遊技補助盤30の背後に位置して前枠2の裏面側には、ファール球戻り口33に落下したファール球を検出するファール球検知器36s、発射機構31により遊技領域PAへ打ち出されて遊技盤20の裏面側に排出された遊技済み球及び遊技領域PAへ到達できずにファール球戻り口33に落入したファール球を回収して再び発射機構31に供給する遊技球循環装置100、この遊技球循環装置100から発射レール部32の球着座部に送出される遊技球を検出する発射球検知器37sなどが取り付けられている。遊技球循環装置100の詳細構成については後で詳述する。
ガラス扉5は、図1に示すように、前枠2の前面に揺動開閉可能に取り付けられた窓枠6の背面側に、この窓枠6の窓口を閉止するようにしてガラスアッセンブリが取り付けられて構成されており、ガラス扉5の前面側下部には遊技球の発射操作を行うための発射ハンドル7が前方に突出して設けられ、その正面左側に位置して操作ユニット10が設けられている。この操作ユニット10には、遊技者の保有する持ち球数情報(遊技球の残高情報)を記録したカード(例えば、プリペイドカードなどの磁気カード)を投入するカード投入口11と、遊技者が必要とする要求球貸し数などの各種設定値を入力可能なテンキー12と、遊技者がパチンコ機正面側から押下操作可能な球貸しボタン13、スタートボタン14、及び精算ボタン15等の各種操作ボタンと、投入されたカードの残高を提示するカード残高提示部16a、遊技者の持ち球数(以下において「クレジット数」とも称する)を提示するクレジット提示部16b、及びその他のクレジットに関する情報を提示する予備クレジット提示部16cからなるクレジット提示装置16と、投入されたカードの読み取り・書き込み機能を有するカードリーダ・ライタ17などが取り付けられている。なお、ガラス扉5の前面側には発光ダイオード(LED)やランプ等の電飾装置や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生させるスピーカー等が適宜設けられるが、図1においてはこれらの図示を省略している。
窓枠2の裏面側には、図2に示すように、外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめの矩形枠状に形成された裏セット盤40が着脱可能に取り付けられている。裏セット盤40は、遊技盤20の背後に位置する上部領域に、前後連通して開口する大型の窓口開口40aを有している。裏セット盤40の背面側には、パチンコ機PM各部に電力を供給する電源基板43(電源基板ユニット43U)、遊技球発射装置50及び遊技球循環装置100による発射・球送制御(循環作動制御)を行うとともに遊技球のクレジット情報に関する制御等を行うクレジット制御基板44(クレジット制御基板ユニット44U)などが取り付けられている。また、裏セット盤40の窓口開口40a内に位置して遊技盤20の背面側には、前述したように、パチンコ機PMにおける制御の中枢を担う主制御基板41(主制御基板ユニット41U)、遊技展開に応じた画像表示、効果照明、効果音等の演出の制御を行う演出制御基板42(演出制御基板ユニット42U)などが取り付けられ、これらの制御基板とパチンコ機PM各部の電気・電子部品がコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成されている。
以上のように構成されるパチンコ機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2やガラス扉5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供される。遊技者の所有するカードが操作ユニット10のカード投入口11に投入されると、その記録情報が内部のカードリーダ・ライタ17により読み取られてクレジット表示装置16のカード残高提示部16aにカード残高が表示され、この残高(持ち球数)を限度として遊技者の要求する球貸し数が球貸しボタン13の押下操作回数に応じて設定される(テンキー12により設定してもよい)。球貸しボタン13が押下操作されると、要求球貸し数(クレジット数)が数値としてクレジット提示部16bに表示され、これに応じた個数の遊技球が遊技者に対して貸し出され、中央のスタートボタン14の押下操作をもって遊技球を発射し得る状態、すなわち遊技が開始可能な状態になる。発射ハンドル7が回動操作されると、遊技球循環装置100に貯留された遊技球(機内に所定個数封入された遊技球)が1球ずつ遊技補助盤30の発射レール部32に送り出され、発射機構31により遊技領域PAに打ち出されて、以降パチンコゲームが展開される。
このパチンコゲームでは、発射機構31により打ち出された遊技球は、入賞球、アウト球、ファール球のいずれかとして検出されたのち遊技球循環装置100に回収・貯留され、発射機構31における打球位置(発射レール部32の球着座部)に再び供給されて発射され、以後循環使用されることになる。クレジット提示部16bにおいては、これに提示されるクレジット数が遊技の展開状況(遊技球の発射、入賞など)に応じて適時加減算されながら変動表示され、パチンコ機PMの正面側から遊技者がいつでも現在のクレジット数を視覚的に確認できるようになっている。このように遊技の展開状況に応じてクレジット数は加算又は減算されて変動されるが、クレジット数が「0」に至るまで、あるいは、遊技者によって操作パネル10上の精算ボタン15が押下操作されるまでは、遊技者は遊技を続行することが可能である。
次に、このパチンコ機PMにおける制御装置の基本構成を、図4に示すブロック図を参照して説明する。制御装置は、主制御基板41、演出制御基板42、電源基板43、クレジット制御基板44等から構成されるコントロールユニットCUを有し、各種の作動制御を行うものである。以下においては、遊技球が遊技領域PA内に打ち出されたときにおける遊技球の入賞等に伴う払出制御関連を行う制御装置のシステム構成を説明するが、演出制御基板42による図柄表示装置28での演出表示制御、遊技領域PA内や、ガラス扉5の前面側に設けられた電飾装置による電飾制御、スピーカーによる遊技の展開状況に応じた効果音の発生制御、および、電源基板43によるパチンコ機PM各部への電力供給制御については、本願発明と関連しないため、それらの説明を省略する。
図4に示す制御装置は、コントロールユニットCUに種々の装置を接続して構成される。具体的には、発射球検知手段B1(発射球検知器37s)、ファール球検知手段B2(ファール球検知器36s)、入賞検知手段B3(一般入賞球検知器24s、始動入賞球検知器25s、大入賞球検知器26s等)、アウト球検知手段B4(アウト球検知器27s)といった遊技球を検知する手段がコントロールユニットCUに接続されて、それらの検知信号を送出する。
コントロールユニットCUには、さらに、サブ貯留切替手段B10(サブ貯留切替バルブ)、カードリーダ・ライタ手段B11(カードリーダ・ライタ17)、カード残高提示手段B12(カード残高提示部16a)、操作手段B13(テンキー12、球貸しボタン13、スタートボタン14、精算ボタン15)、クレジット提示手段B14(クレジット提示部16b)、遊技球発射手段B15(遊技球発射装置50)、遊技球循環手段B16(遊技球循環装置100)が接続されている。
コントロールユニットCUは、循環球管理部B21、カード情報管理部B22、入賞管理部B23、クレジット情報管理部B24、クレジット提示更新部B25、循環制御部B26、球貯留部切替制御部B27を備えている。
循環球管理部B21は、発射球検知手段B1、ファール球検知手段B2、入賞検知手段B3およびアウト球検知手段B4により検知される遊技球の移動検知に基づいて、球詰まりの有無等を監視し、遊技機の内部で遊技球がスムーズに循環しているか否かを監視する。
カード情報管理部B22は、カードの投入の有無や、このカードに書き込まれている遊技データ(クレジット情報など)の管理や演算処理およびその提示、遊技終了時におけるカード処理等を行う。例えば、カードリーダ・ライタ手段B11によりカード投入口11にカードが投入されたか否かを監視し、カードが投入されたときには、カードリーダ・ライタ17により、このカードに記憶されているクレジット情報を読み取り、且つ、必要に応じてカードにクレジット情報等を書き込み、カードを排出する処理を行う。また、操作手段B13の操作内容等に応じて、球貸し数の設定、貸し出し、クレジットの精算処理等を行うとともに、これらの処理を受けた現在のカードの残高情報をカード残高提示手段B12に提示させる。
入賞管理部B23は、入賞検知手段B3(一般入賞球検知器24s、始動入賞球検知器25s、大入賞球検知器26s等)から各入賞具24,25,26等への遊技球の入賞情報を受け、各入賞具24,25,26等に対応する賞球クレジットを付与する処理を行う。
クレジット情報管理部B24は、発射球検知手段B1、ファール球検知手段B2、入賞検知手段B3により遊技球が検知されると、その検知毎に持ち球数(クレジット数)を演算部B24aにより演算させ、メモリB24bに演算部B24aによる演算結果を記憶させる。
クレジット提示更新部B25は、発射球検知手段B1により遊技球の発射が検知されたときから所定時間が経過するまでは発射検知時にメモリB24bに記憶されているクレジット数(持ち球数)をクレジット提示手段B14に提示させ、前記所定時間が経過したときにはその時点でメモリB24bに記憶されているクレジット数(持ち球数)に変更してクレジット提示手段B14に提示させる。
循環制御部B26は、遊技球発射手段B15により遊技球を遊技領域PA内に発射させるとともに、遊技球循環手段B16によりこの遊技領域PA内に発射されて遊技に使用された遊技球を回収して遊技球発射手段B15に供給して、再び遊技領域PA内に発射可能となるように循環させる。
球貯留部切替制御部B27は、後述するように、遊技状態に応じて、メイン球貯留部と並列に設けられるサブ球貯留部に貯留された球を循環使用させたり、サブ貯留部に貯留して循環使用する球数を少なくしたりする制御を行う。
このような構成の制御装置による具体的な制御内容について、図5〜図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図5は、このパチンコ機PMのメインフローチャートである。制御装置は、パチンコ遊技機PMの稼働中、カード情報管理処理S10、球貸し処理S20、発射球検知処理S30、入賞球検知処理S40、ファール球検知処理S50、クレジット提示更新処理(1)S60、クレジット提示・更新処理(2)S80、精算処理S70、球貯留部切替処理S80等の処理を繰り返し実行する。
まず、カード情報管理処理S10について、図6を参照して説明する。パチンコゲームに際しては、まずカードがカード投入口11へ投入されると、カードリーダ・ライタ17によりカードに記録された識別番号等が読み取られ(ステップS11)、制御装置により当該カードが有効か否かの判定処理が行われる(ステップS12)。この処理では、例えば当該カードが偽造品であるか否か、有効期限切れか否かなど、球貸しを受け得るカードであるか否かについての判定を行う。そして、球貸しを受け得るカードではないと判定した場合は、このカードをカード投入口11から排出する(ステップS13)。
一方、球貸しを受け得るカードであると判定した場合、そのカードに記憶されているクレジット情報(カード残高)がカード残高提示部16aに提示されるとともに、遊技者は球貸しボタン13と精算ボタン15のいずれかを選択して押下することが可能となる。
ここで、遊技者が精算ボタン15を押下することなく(ステップS14)、球貸しボタン13を押下操作した場合(ステップS15)、この球貸しボタン13の操作回数に応じて球貸し数が設定されるとともに(ステップS16)、カード残高提示部16aにはこの設定された球貸し数に対応する度数を差し引いたカード残高が提示される(ステップS17)。なお、球貸し数の設定方法については、上記の方法に限定されず、例えばテンキー12で所望の球貸し数を直接入力して設定できるようにしてもよい。
一方、遊技者が精算ボタン15を押下操作した場合(ステップS14)、その時点での(後述する精算処理S70の処理結果を受けて)持ち球数等の遊技データをカードリーダ・ライタ17によりカードに書き込んだ後(ステップS18)、カードをカード投入口11から排出する(ステップS19)。
次に、球貸し処理S20について、図7を参照して説明する。この処理は、ステップS16にて球貸し数の設定が行われると、これに同期して実行されるものである。本実施形態では、完全クレジット式のパチンコ機を想定しており、実際に遊技球の払い出し(球貸し)を受ける代わりに、これがクレジット数(持ち球数)に換算されて、当該パチンコ機PMにクレジットされるようになっている。例えば、遊技者に貸し出された球数が25個であれば、これがクレジット数「25」に換算される。
このように球貸し数が設定された後に(ステップS21)、遊技者がスタートボタン14を押下操作した場合(ステップS22)、(制御装置にプログラムされた不図示の)持ち球数カウンタの値が当該クレジット数「25」だけ加算され(ステップS23)、このときの持ち球数カウンタの値はメモリB24bに記憶される(ステップS24)。また、これと同期又は追従して、クレジット提示処理が行われ、メモリB24bに記憶された情報、つまり新たにクレジットされたクレジット数「25」を反映した合計のクレジット数がクレジット提示部16bに提示される(ステップS25)。なお、遊技継続中に球貸しを受ける場合、スタートボタン14を操作することなく、球貸しボタン13のみを押下操作するだけで、この球貸しボタン13の操作回数に応じた球貸しが受けられる(クレジット数が加算される)ようにしてもよい。
例えば、遊技開始前に球貸しを受ける場合、その時点での遊技者の持ち球数が「0」であれば、このときパチンコ機PMに新たにクレジットされたクレジット数「25」が、そのままクレジット提示部16bに「25」として提示される。これに対し、遊技継続中に球貸しを受ける場合、その時点での遊技者の持ち球数が「75」であれば、このときパチンコ機PMに新たにクレジットされたクレジット数「25」を加えた合計のクレジット数「100」が、クレジット提示部16bに提示される。
なお、ステップS22において遊技者がスタートボタン14を押下操作した場合、遊技球循環装置100により発射機構31における打球位置に遊技球が供給され、パチンコゲームが開始可能な状態となる。この後、遊技者は、パチンコ機PMに設けられた発射ハンドル7を操作して、遊技球を遊技領域PA内に発射させることで、上記したようにクレジットされたクレジット数(持ち球数)の範囲内で遊技を行うことができる。
一方、遊技者が球貸しボタン13の押下操作しなかった場合(ステップS21)、或いは球貸しボタン13を押下操作したもののこれに続けてスタートボタン14を押下操作しなかった場合(ステップSS22)は、本処理S20を終了する。
発射球検知処理S30について、図8を参照して説明する。この発射球検知処理S30では、発射機構31により遊技領域PA内へ発射された遊技球が、発射球検知器37sによって1個ずつ検知されると(ステップS31)、その検知毎に、持ち球数カウンタの値(すなわち、メモリB24bに記憶されている持ち球数(クレジット数))から当該発射球数に対応して「1」ずつ減算され(ステップS32)、「1」ずつ減算された後の持ち球数カウンタの値がメモリB24bに更新記憶される(ステップS33)。
入賞球検知処理S40について、図9を参照して説明する。この処理では、遊技領域PAに発射された遊技球が、各入賞具24,25,26のいずれかに入賞すると、それらが各入賞球検知器24s,25s,26sにより検知される(ステップS41)。そして、検知された入賞具24,25,26の種類に対応する値(賞球数)が、持ち球数カウンタの値(すなわち、メモリB24bに記憶されている持ち球数(クレジット数))に当該賞球数に対応して加算され(ステップS42)、この賞球数が加算された後の持ち球数カウンタの値がメモリB24bに更新記憶される(ステップS43)。
なお、上記の賞球数は、各入賞具24,25,26の種類に応じて設定されている。例えば、一般入賞具24に入賞した場合の賞球数は「15」であり、この賞球数がクレジットへ加算される。また、始動入賞具25に入賞した場合の賞球数は「3」であり、この賞球数がクレジットへ加算される。また、大入賞具26に入賞した場合の賞球数は「12」であり、この賞球数がクレジットへ加算される。
このように発射機構31によって発射球が発射され、発射球検知器37sによって1個ずつ検知される毎に、当該パチンコ機PMにクレジットされているクレジット数から「1」ずつ減算されていく。また、発射球が入賞すると、その入賞具(例えば、一般入賞具24、始動入賞具25、大入賞具26など)の種類に対応する値(賞球数)がクレジット数に加算されていく。そして、所定の精算条件が成立するまで、例えば遊技者によって精算ボタン15が押下されるか、或いは、クレジット数が「0(ゼロ)」になるまで、遊技を行うことができる。
なお、各入賞具24,25,26に入賞した遊技球、および、各入賞具24,25,26のいずれにも入賞することなく遊技領域PAを落下してアウト口27から排出された遊技球は、遊技盤20の裏面側に導かれた後、遊技球循環装置100へ導入され、再び発射機構31の打球位置に送られることで、再び遊技領域PAへ発射可能に循環されている。
ファール球検知処理S50について、図10を参照して説明する。このファール球検知処理S50では、発射機構31により発射されたものの、遊技領域PAへ到達しないで戻って来た遊技球(ファール球)が、ファール球検知器36sによって1個ずつ検知されると(ステップS51)、その検知毎に、持ち球数カウンタの値(すなわち、メモリB24bに記憶されている持ち球数(クレジット数))に当該ファール球数に対応して「1」ずつ加算され(ステップS52)、「1」ずつ加算された後の持ち球数カウンタの値がメモリB24bに更新記憶される(ステップS53)。
クレジット提示更新処理S60について、図11を参照して説明する。この処理では、発射球検知器37sにより遊技球の発射が検知された場合(ステップS61)、この検知されたときから予め定められた提示遅延時間が経過したか否かの判定処理を行う(ステップS62)。ここで、提示遅延時間が経過していないと判定された場合、提示遅延時間が経過するまでは発射検知時にメモリB24bに記憶されている持ち球数(クレジット)を、クレジット提示部16bに提示する(ステップS63)。一方、提示遅延時間が経過したと判定された場合(ステップS62)、提示遅延時間が経過したときにメモリB24bに記憶されている持ち球数(クレジット)に更新して提示する(ステップS64)。
なお、提示遅延時間として、遊技球が発射機構31によって遊技領域PA内へ発射されたときに、この遊技球が発射球検知器37sにより検知されてから、この発射球が遊技領域PAへ到達せずファール球となって戻った場合に、ファール球検知器36sによりこのファール球が検知されるまでの予想所要時間、例えば0.6秒〜1秒程度の範囲で設定することが好ましい。これにより、発射されたがファール球となる場合、提示遅延時間の間において、発射球検知によるクレジット数の減少がファール球検知によるクレジットの増加により相殺されることとなり、提示されているクレジット数の増減はないものとして提示される。もし提示遅延時間が設定されていないと、発射球検知時にクレジット数が1個減少提示され、続いてファール球検知時にクレジットが1個増加するという提示となるため、提示クレジットが短時間の間に増減表示されて見にくくなるのであるが、このような増減表示がなくなるため、遊技者は持ち球数の状況が理解し易くなり、遊技をより楽しむことができる。
精算処理S70について、図13を参照して説明する。この処理では、遊技者が精算ボタン15を押下した場合(ステップS71)、精算条件が成立し、制御装置により、発射ハンドル7を操作しても発射機構31が作動しなくなり、発射機構31による遊技球の発射を停止させる(ステップS73)。なお、ゲームを続行する場合には、再度球貸しボタン13を操作すればよい。
ここで、所定の精算条件が成立した後にファール球や入賞の検知の可能性があるため、この精算条件が成立してから所定時間(例えば、10秒間)経過した後に、その時点でメモリB24bに記憶されている持ち球数(クレジット数)の情報がカードリーダ・ライタ17に送信される(ステップS74)。そして、このクレジット情報を送信する処理が終了したとき、当該クレジット数はリセットされる。
例えば、この段階で、貸し球数「25」+賞球数「30」−発射球数「11」なる演算によって、遊技者の所有する持ち球数(クレジット数)が「44」である場合、当該持ち球数(クレジット数)がカードリーダ・ライタ17に送信されることになる。また、上記のような待機処理によって、ファール球や入賞が検知された場合には、それに応じた値が持ち球数カウンタに加算されるので、かかる加算分を加えた持ち球数(クレジット数)情報が、カードリーダ・ライタ17に送信されることになる。
また、(遊技者が精算ボタン15を押下操作したのではなく(ステップS71))遊技によって持ち球数(クレジット数)が「0」になった場合(ステップS72)も、精算条件が成立し、その後の処理は上記と同様の処理S73,S74となる。この場合も、ゲームを続行するためには、再度球貸しボタン13を操作すればよい。
なお、球貯留部切替処理S80については、図13にその制御フローを示すが、サブ貯留部の構成およびこれを切替使用する構成について、後述するので、それに合わせて後で説明する。
以上のように構成される封入循環方式のパチンコ機PMにおいては、実際に遊技球の球貸し及び払い出しを受ける代わりに、これが遊技者の持ち球数としてクレジット数に換算されてパチンコ機PMにクレジットされるようになっており、所定個数の遊技球のみがパチンコ機PM内に封入されて、遊技球が1球ずつ遊技球発射装置50により発射されるとともに、これが遊技球循環装置100によって回収されて遊技球発射装置100に再び供給される、すなわち、所定個数の遊技球が封入状態で循環使用されるようになっている。それでは、このようにパチンコ機PM内に封入された遊技球を循環させる循環ユニットの具体的な構成について、いくつかの実施形態を例示して説明する。先ずは、第1の実施形態に係る循環ユニットについて、図14〜図17を追加参照して以下に説明する。なお、これらの図中において、遊技球には符号「B」を付して適宜図示している。
第1の実施形態の循環ユニットは、遊技球発射装置50及び遊技球循環装置100を主体として構成される。
遊技球発射装置50は、その構成を大別すると、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル7、遊技球を発射する発射機構31、発射機構31によって発射された遊技球を遊技盤20上の案内レール22に案内する発射レール部32、発射ハンドル7からの操作信号に基づいて発射機構31の作動等を制御するコントロールユニットCUの循環制御部B26(クレジット制御基板44の発射制御回路)、サブ貯留部に貯留された遊技球を使用できるように切替バルブの作動制御を行う球貯留部切替制御手段B27などから構成される。
発射ハンドル7は、図1に示すように、パチンコ機PMの機体から前方に突出するハンドルベース51と、このハンドルベース51の前方に回動可能に設けられた回動レバー52と、ハンドルベース51内に設けられ回動レバー52の回動操作量を検出するポテンショメータ等の角度検出器53と、遊技者が発射ハンドル7に接触しているか否かを検出するタッチ検出器54などを備えている。なお、角度検出器53及びタッチ検出器54の検出信号はコントロールユニットCUの循環制御部B26に入力されており、循環制御部B26はタッチ検出器54からの検出信号から遊技者が発射ハンドル7に触れているか否かを判定し、角度検出器53からの検出信号から回動レバー52の回動操作量を検知して、これらの検出信号に基づいて発射機構31の作動を制御する。
発射機構31は、図3に示すように、遊技補助盤30に設けられ発射機構31の取り付けベースとなる平板状のベースプレート55と、このベースプレート55に取り付けられ遊技盤20の盤面とほぼ平行な面内で揺動可能なように設けられたハンマー56と、このハンマー56を上下に揺動させる駆動源としてのロータリソレノイド57とを備えている。ロータリソレノイド57の出力軸にはハンマー56が螺着されており、コントロールユニットCUの循環制御部B26からの指令に基づいてロータリソレノイド57が駆動することで、ハンマー56が待機位置(下方限界位置)と打球位置(上方限界位置)との間で揺動変位可能である。
発射レール部32は、発射機構31のベースプレート55と対向して設けられた平板状のレールベース58と、このレールベース58に保持されて斜め上方に延びる発射レール59とを備えている。ここで、発射レール59は、パチンコ機PMの正面から見て右下方から左上方に向かって延出しており、その延長線上には遊技盤20上の案内レール22が配置されている。この発射レール59の上端部と案内レール22の下端部との間には、上方に開口する前述のファール球戻り口33が設けられており、この下端に繋がってファール球戻り口33に落入したファール球を遊技球循環装置100に流下させるファール球戻り通路34が後方に延びて前枠2の背面側で開放されている。
一方、遊技球循環装置100は、図14に示すように、遊技盤20背面の球寄せカバーから導かれた遊技済み球を流下させる遊技済み球回収通路110と、遊技補助盤30のファール球戻り通路34から導かれたファール球を流下させるファール球回収通路120と、これら遊技済み球回収通路110及びファール球回収通路120を合流させる循環球合流通路125と、この循環球合流通路125の下端と一体に繋がり多数の遊技球を貯留可能な大きさに形成されたメイン球貯留部140と、メイン球貯留部140からの遊技球を上方に揚送して1球ずつ発射レール59下端の球着座部(すなわち、発射機構31における打球位置)に供給する球送り機構150と、この球送り機構150の作動を制御するコントロールユニットCUの循環制御部B26(クレジット制御基板44の球送り制御回路)とを備えている。
遊技球循環装置100においてはさらに、遊技済み球回収通路110の下流側の下面に開けられた入口開口131に繋がった球貯留用の空間からなるサブ球貯留部130が設けられており、サブ貯留部130の底面に、メイン球貯留部140に連通する出口開口132が形成されている。入口開口131には、揺動可能なバタフライバルブ135が設けられている。このバタフライバルブ135は、図14に示すように入口開口131を閉止する位置と、図17に示すように遊技済み球回収通路110を閉止して入口開口131を開放する位置とで揺動される構成となっている。このため、バタフライバルブ135により図14に示すように入口開口131を閉止すれば、遊技済み回収通路110に入り込んだ遊技球はこの通路110内を転動移動して、循環球合流通路125からメイン球貯留部140内に流入する。一方、図17に示すようにバタフライバルブ135により入口開口131を開口してこれより下流側において遊技済み回収通路110を閉止すれば、遊技済み回収通路110に入り込んだ遊技球は入口開口131からサブ球貯留部130内に流入する。
サブ球貯留部130の出口開口132には、ここを開閉自在に覆うシャッターバルブ136が設けられている。このシャッターバルブ136は、出口開口132を覆う位置に突出可能なシャッター136aを有しており、シャッター136aを突出させて図14に示すように出口開口132を閉止したり、シャッター136aを引き込んで出口開口132を開放したりすることができるようになっている。なお、これらバタフライバルブ135およびシャッターバルブ136が図4に示すサブ貯留切替手段B10に該当し、コントロールユニットCUの球貯貯留部切替制御部B27により作動制御される。この作動制御については後述する。
上述の遊技済み球回収通路110、ファール球回収通路120、循環球合流通路125、メイン球貯留部140、サブ球貯留部130及び球送り機構150は、基体となるハウジング100Hに一体的に形成され又は取り付けられて循環装置アッセンブリを構成し、この循環装置アッセンブリが前枠2の背面側に一体的に設けられている。
遊技球済み回収通路110は、上方に開放された遊技済み球回収口111を有し、正面視においてこの遊技球済み球回収口111から左方向に緩く下り傾斜しており、遊技済み球回収口111に落入した遊技済み球が一列に並んでこの傾斜下流に流下し得るようになっている。ファール球回収通路120は、遊技補助盤30におけるファール球戻り通路34の終端(前枠2背面の開放口)に繋がって略上下方向に延びており、その流路途中にはファール球を検出するための前述のファール球検知器36sが介装されている。循環球合流通路125は、遊技済み球回収通路110とファール球回収通路120との合流地点から右斜め下方に延びており、遊技済み球回収通路110を流下してきた遊技済み球とファール球回収通路120を流下してきたファール球とを合流(集合)させてメイン球貯留部140に導くようになっている。
メイン球貯留部140は、全体として上面開放で横長矩形の箱状をなし、その内部にパチンコ機PMに封入・循環される所定個数(例えば40個)の遊技球を貯留可能な大きさのメイン循環球貯留室141を有している。メイン球貯留部140は、その前後幅(図13における紙面直交方向の厚み)が遊技球の球径よりも幾分大きく形成され、メイン循環球貯留室141に貯留された遊技球全数がほぼ同じ鉛直面内に位置するようになっている。また、メイン循環球貯留室141の底面142は、その左端部及び右端部から中央側にいくにつれて低くなるように緩やかに下り傾斜しており、球送り機構150の直下位置でほぼ最低位置となる。
サブ球貯留部130は、メイン球貯留部140の上側に位置して形成され、その内部に所定個数(例えば20個)の遊技球を貯留可能な大きさのサブ循環球貯留室133を有している。上述のように、バタフライバルブ135およびシャッターバルブ136の作動制御により、遊技済み回収通路110に入り込んだ遊技球を、サブ循環球貯留室133内に貯留したり、サブ循環貯留室133内に貯留した遊技球をメイン循環球貯留室141内に供給したりすることができる。なお、この制御内容については後述する。
球送り機構150は、図15に詳しく示すように、メイン球貯留部140に貯留される遊技球を上方に揚送する揚送機能とともに、この揚送した遊技球を発射機構31における打球位置に1球ずつ供給する球送り機能を有しており、その前面側がメイン球貯留部140の後壁面と略面一状態に設けられた回転体ケース151と、外周側に遊技球を受容可能な球受け部162を有して回転体ケース151内に回動可能に設けられた回転体160と、この回転体160を時計回り方向及び反時計回り方向に回動させる駆動源としての回転体駆動モータ170とを備えて構成される。
回転体ケース151は、前面ケース152及び後面ケース158が前後に重なり合って構成され、このケース内部に回転体160を収容して回転体160の前後面及び周面を囲んでいる。回転体ケース151は、この球送り機構150の取付ベースとなりハウジング100Hに固設された板状の回転盤ベース172にネジ止め固定されている。回転盤ベース172には、回転体160のボス161を挿通させるボス挿通孔174が形成され、その後方のモータ取付部に回転体駆動モータ170が取り付けられている。
前面ケース152は、後面ケース158の前面開口を閉塞し得る大きさの円盤状に形成され、その前面には回転体160の回転軸の鉛直下方に位置して導入口153、回転軸の鉛直上方に位置して第1導出口154、回転軸の右斜め上方に位置して第2導出口155がそれぞれ表裏貫通して形成されている。この前面ケース152の背面部には、導入口153及び導出口154,155を除くほぼ全域に亘って研磨部材(一例として研磨布、研磨紙など)156が貼着されており、回転体160により遊技球が上方に揚送される過程で遊技球と接触して遊技球を磨く(遊技球に付着した汚れなどの付着物を除去する)役割を担っている。また、前面ケース152の第1導出口154は、前枠2を表裏貫通する球送り開口35に対向しており、これら第1導出口154と球送り開口35との間には、第1導出口154から球送り開口へ向かって(後方から前方へ向かって)下り傾斜する球送り連絡路157(図16を参照)が設けられている。
後面ケース158は、回転体160の外径よりも幾分大きめの内径及び厚さの凹部を有して有底の円筒容器状に形成され、その中心部には回転体160のボス161を挿通させるボス挿通孔159が穿設されている。
回転体160は、遊技球の球径よりも大きめの厚さを有して正面視円形の回転円盤形態をなし、その中心部には後方に突出して回転体駆動モータ170のスピンドルに連結されるボス161が形成され、外周部には外径方向に開放するU字溝状の球受け部162が回転体160の回転軸を中心として全周を10等分した36度の角度ピッチで10箇所形成されている。
各球受け部162は、正面視における全体的な投影形状が遊技球の球径よりも幾分大きめの幅及び深さを有するU字溝状に形成され、このU字溝を形成する左右の溝壁面及び溝底面は後方から前方に向かって拡開する傾斜面としてそれぞれ形成されている。つまり、前面ケース152の導入口153で球受け部162に受容された遊技球は、この球受け部162が導入口153に対向しているときを除いて、U字溝内の左右の溝壁面及び溝底面のいずれかに当接保持され、U字溝の下り傾斜に従って前方に誘導されるようになっている。そのため、回転体ケース151の導入口153から回転体160の球受け部162に受容された遊技球は、この回転体160が時計回りもしくは反時計回りに回動して上方に揚送される過程で、U字溝の傾斜に従って自重によって前方に誘導され、常には前面カバー152の研磨部材156に当接して研磨されるようになっており、その回転方向に応じて第1導出口154及び第2導出口155のいずれかに到達したときに、その導出口から回転体ケース151の外部へ排出されることになる。
回転体駆動モータ170は、例えば所定減速比の減速機構を内蔵したギヤモータであり、コントロールユニットCUの循環制御部B26からの駆動信号に基づいてスピンドル171を時計回りまたは反時計回りに所定角度θ(つまり、球受け部の角度ピッチに相当するθ=36度)だけ回動させる。スピンドル171の先端部は外周面の一部が平坦に面取りされて断面視D字状にDカットされており、このスピンドル先端部に同一の穴形状を有する回転体160のボス161を嵌入して連結させることで、回転体駆動モータ170の回転トルクを回転体160に伝達できるとともに、モータ側の基準角度位置と回転体160の球受け部162の角度位置とを整合させることができる。
回転体駆動モータ170が駆動して回転体160が時計回り方向に回動すると、導入口153から球受け部162に進入した遊技球は、回転体160の時計回り方向への回動に伴って上方に揚送されて第1導出口154に到達したときに、この第1導出口154から外方へ排出されて球送り機構150の下流側、すなわち、前枠2を表裏貫通する球送り開口35を通して発射レール59の球着座部に供給される。ここで、球送り機構150の球送り作動、すなわち、回転体160を回動させる回転体駆動モータ170の駆動制御は、発射機構31のハンマー56を駆動するロータリソレノイド57の作動制御と同期制御されており、発射ハンドル7の回動操作に基づいて発射機構31から遊技球が発射されるごとに、回転体160を時計回りに間欠的に所定角度だけ(もしくは連続的に)回動させて、導入口153から遊技球を1球ずつ球受け部162に受容させるとともに、この球受け部162に受容した遊技球を1球ずつ第1導出口154から排出させて発射機構31における打球位置に送り出すようになっている。
なお、前面ケース152における第1導出口154の近傍位置には、第1導出口154から排出される遊技球を1球ずつ発射レール59の球着座部に送り出す際に各遊技球を検出する発射球検知器(近接スイッチ)37sが設けられており、この近接スイッチの検出領域内に遊技球が進入することで、当該遊技球を発射される直前に検出できるようになっている。なお、この発射球検知器37sは、発射機構31から実際に発射された遊技球を検出するものではないが、発射球検知器37sにより検出された遊技球は検出直後に発射レール59の球着座部に供給され発射機構31により発射されるので、実質的に遊技球の発射を検出するものと同視できる。
一方、回転体駆動モータ170により回転体160が反時計回り方向に回動すると、導入口153から球受け部162に進入した遊技球は、回転体160の反時計回り方向への回動に伴って上方に揚送されて第2導出口155に到達したときに、この第2導出口155から外方へ排出されてメイン球貯留部140に再び戻されるようになっている。このような回転体160の反時計回り方向への回動駆動は、詳細は後述するが、例えば遊技終了後の清掃・点検時などに遊技球の研磨のみを行う場合に有効であり、メイン球貯留部140に貯留された遊技球を、導入口153及び第2導出口155を通してメイン球貯留部140と球送り機構150との間でのみ循環させることで、発射レール59への球送りを行わずに遊技球の研磨のみを実行することができるようになっている。
このように構成されるパチンコ機PMにおいては、以下のように、遊技球発射装置50から発射された遊技球が遊技球循環装置100によって回収され、遊技球循環装置100から再び遊技球発射装置50に供給されて循環使用されるようになっている。それでは、遊技球発射装置50及び遊技球循環装置100の作動について以下に簡潔に説明する。
まず、遊技者が発射ハンドル7を操作していない非操作時においては、タッチ検出器54の出力信号は遊技者の接触が検出されていない非接触状態であり、循環制御部B26(クレジット制御基板44)は遊技者が遊技を行っていない待機状態であると判断し発射機構31の作動をオフする。つまり、循環制御部B26(クレジット制御基板44)からの指令によって発射機構31のロータリソレノイド57は励磁されていないため、ハンマー56は待機位置で停止している。
一方、遊技者が発射ハンドル7を把持し回動操作すると、タッチ検出器54の出力信号は遊技者の接触が検出された接触状態となり、メイン球貯留部140に貯留された遊技球が球送り機構150により1球ずつ発射レール59の下端部(ハンマー56における打球位置)に留置されるとともに、この球送り機構150と同期制御されるロータリソレノイド57が励磁されて上方へ揺動作動され、発射ハンドル7の回動操作量(角度検出器53の検出値)に応じた発射強度で遊技球が遊技領域PAに向けて打ち出される。
こうして遊技領域PA内に発射された遊技球は、遊技領域PA内を転動流下し、その一部は一般入賞具24、始動入賞具25,大入賞具26等の入賞口に落入し、遊技盤20の裏面側に導かれて入賞球検知器24s,25s,26sにより入賞が検出される。また、各入賞具24,25,26に入賞することなくアウト口27に落入した遊技球は、このアウト口27内に設けられたアウト球検知器27sを通過するときにアウト球として検出された後、遊技盤20の裏面側に導かれる。これらセーフ球及びアウト球、すなわち遊技済み球は遊技盤20の裏面に沿って流下し、球寄せカバーによって遊技盤20の下側に集められる。遊技盤20の下側に落下した遊技済み球は、遊技球循環装置100の遊技済み球回収口111から遊技済み球回収通路110に流入する。
一方、発射ハンドル7の回動操作量に応じて打ち出される遊技球の発射強度が弱い場合には、遊技領域PAに到達できずに案内レール22を戻ってくるファール球が生じるが、こうして落下してくるファール球は遊技補助盤30のファール球回収口33に落入し、これに繋がるファール球戻り通路34を後方に流下して前枠2の裏面側に導かれる。このファール球は、ファール球戻り通路34の終端に連結して上下方向に延びる遊技球循環装置100のファール球回収通路120に流入し、この通路途中に設けられたファール球検知器36sを通過するときにファール球として検出される。
そして、各回収通路110,120を流下する遊技済み球及びファール球は循環球合流通路130で合流されたのち下方のメイン球貯留部140に導かれ、このメイン球貯留部140内に回収されて一時的に貯留される。こうして発射機構31から順次打ち出された遊技球は異なる経路を辿りながらも遊技球循環装置100においてメイン球貯留部140に回収されることとなる。
既述したように、球送り機構150の球送り作動(揚送作動)、すなわち、回転体160を回動させる回転体駆動モータ170の駆動制御は、発射機構31のハンマー56を駆動するロータリソレノイド57の作動制御と同期制御されており、発射ハンドル7の回動操作に基づいて発射機構31から遊技球が発射されるごとに、回転体160を時計回り方向に間欠的に所定角度θだけ(もしくは連続的に)回動するようになっている。
ここで、メイン球貯留部140に回収されて待機貯留されている遊技球は、このメイン球貯留部140の底面(傾斜面)に沿って球送り機構150下端の導入口153に誘導されるようになっており、発射機構31と連動作動して回転体160が所定角度θだけ時計回り方向に回動すると、誘導されたうちの遊技球1球が前面ケース152の導入口153から回転体ケース151の内部に導入され、回転体160の球受け部162(導入口位置にある最下の球受け部162)に受容される。
そして、発射機構31が作動される(遊技球が発射される)ごとに回転体160は所定角度θずつ時計回り方向に間欠的に回動していき、球受け部162に受容される遊技球は上方に揚送されていく。このとき、球受け部162に受容されている遊技球は、この球受け部162のU字溝の左壁面の傾斜に従って自重によって前面ケース152側に誘導され、前面ケース152背面に貼着された研磨部材156に摺接して適度に磨かれながら揚送され、遊技球の外表面に付着した汚れなどの付着物が除去される。
一方、回転体160の回動に伴って第1導出口154に移動した最上の球受け部162では、この球受け部162に受容された遊技球がU字溝の溝底面の傾斜に従って自重によって前方に誘導されて第1導口154から排出され、これと繋がる球送り連絡路157を流下し、前枠2の球送り出し開口を通って発射レール59の球着座部(発射機構31における打球位置)に供給される。
このように、発射機構31と連動作動する回転体160の回動作動に基づいて、メイン球貯留部140に待機貯留される遊技球が1球ずつ導入口153から回転体160の球受け部162に受容されて上方に揚送され、この揚送される過程で遊技球は研磨部材156に摺接研磨され、第1導出口154に至ったところでケース外方へ排出されて発射機構31における打球位置に送出される。従って、発射機構31により発射された遊技球は、入賞球、アウト球、ファール球のいずれかとして検出されたのちメイン球貯留部140に回収され、球送り機構150において研磨されながら上方に揚送され、再び発射機構31における打球位置に供給されて循環使用される。
このように本実施形態に係るパチンコ機PMにおいては、メイン球貯留部140に貯留される所定の数(例えば、40個)の遊技球を循環使用するのであるが、遊技状態によっては遊技領域PA内を落下移動し、入賞経路を移動する球の数が多くなって、循環遊技球が不足し、発射機構31への供給が追いつかなくなるといった事態が生じることがある。例えば、特別遊技状態となって大入賞具26が開放されて入賞遊技球が多くなったり、右打ち遊技が求められる遊技状態となって、遊技領域の右側に多くの遊技球が落下移動する場合等があり、このような場合には、多くの球が大入賞具26から入賞経路を移動するのに時間がかかったり、右側に移動障害物が多い構成の場合に落下移動時間がかかったりすることにより、上記のような循環球不足が生じることが考えられる。
そこで、このパチンコ機PMにおいては、図13に示す、球貯留部切替処理(ステップS80)が行われるようになっている。この処理においては、まず、ステップS81において、現在の遊技状態が通常遊技状態か否かを判定する。通常遊技状態とは、遊技領域内や入賞経路内に発射された球が発射機構31に戻るまでの時間があまり長くなく、メイン球貯留部140内に貯留されている40個の遊技球でスムーズに球が循環使用できるような遊技状態をいう。ここで通常遊技状態であると判定された場合には、ステップS87に進み、図14に示すようにバタフライバルブ135により入口開口131を閉止するとともにシャッターバルブ136により出口開口132を閉止して、サブ球貯留部140内に遊技球を保持したまま、メイン球貯留部140内の遊技球のみを使用して循環させる制御を行う。
一方、通常遊技状態ではなく、上述したように、メイン球貯留部140内の遊技球を循環使用するだけでは循環球不足が生じるような球不足発生可能遊技状態であると判断されると、ステップS82に進み、サブ球貯留部130内に貯留されている20個の遊技球も追加して循環使用させる。これは、シャッターバルブ136のシャッター136aを引き込んで出口開口132を開放し、サブ球貯留部130内の球をメイン球貯留部140内に流出させることにより行われる。
このようにしてサブ球貯留部130内の遊技球が追加使用されて循環させる状態は、遊技状態が通常遊技状態に戻ったと判断される(ステップS83)まで行われる。通常遊技状態となると、ステップS84に進み、サブ球貯留部130内に所定の数(例えば20個)の数を再度貯留する。これは、図17に示すように、バタフライバルブ135により入口開口131を開放し、遊技済み回収通路110の下流側を閉止するとともに、シャッターバルブ136により出口開口132を閉止して行われる。これにより、遊技済み回収通路110を流下する遊技球はサブ球貯留部130内に貯留され、所定の数(例えば20個)の遊技球が貯留された時点(ステップS85)でステップS86に進み、サブ球貯留部130への貯留を終了する。具体的には、バタフライバルブ135により入口開口131を閉止して、図14の状態とする。
以上のように、球貯留部切替処理(ステップS80)が行われることにより、通常遊技状態においては少ない数(例えば40個)の遊技球を循環させて、球詰まりの問題発生を抑えてスムーズな遊技球の循環使用を可能とし、球不足発生可能遊技状態となったときにのみサブ球貯留部130内の遊技球(20個)を追加使用して、球不足状態の発生を抑えることができる。
次に、上記遊技球循環装置100の変形例に係る遊技球循環装置100′について、図18および図19を参照して説明する。この遊技球循環装置100′は、サブ球貯留部130′の構成のみが上記遊技球循環装置100と相違するので、相違する部分についてのみ説明する。
この遊技球循環装置100′に設けられるサブ球貯留部130′は、遊技済み回収通路110の下流側の下面に開けられた入口開口131′からメイン球貯留部140の上面に開口する出口開口132′に繋がる湾曲した通路空間133′を備えて構成される。但し、入口開口131′は常に開放状態のままであり、出口開口132′を開閉自在なシャッターバルブ136が設けられている。この通路空間133′が遊技球を貯留する空間であり、図19に示すように、シャッターバルブ136により出口開口132′を閉止することにより通路空間133′内に遊技球を貯留する。このとき、貯留球が増えて、通路空間133′内に遊技球が完全に充満した状態(図19の状態)となると、これ以上は通路空間133′内に入り込めないため、この後に遊技済み回収通路110内に流入した遊技球はそのままこの通路110内を転動移動し、図19で矢印で示すようにメイン球貯留部140内に流入する。この状態では、サブ球貯留部130′内に所定数の遊技球が貯留されたまま、メイン球貯留部140内の遊技球のみを循環使用する状態となる。
この状態は、通常遊技状態のときに設定され、メイン球貯留部140内の遊技球を循環使用するだけでは循環球不足が生じるような球不足発生可能遊技状態となると、シャッターバルブ136により出口開口132′が開放され、サブ球貯留部130′内に貯留された遊技球が追加されて循環使用される。
以上、第1および第2実施形態に係る循環ユニットでは、メイン球貯留部140に貯留された遊技球を球送り機構150によって上方に揚送する過程で研磨部材156に摺接させて研磨(遊技球に付着した汚れ等を除去)することができるため、循環使用される遊技球を常に清浄な状態に維持できるとともに、メイン球貯留部140における遊技球の収容深さを球送り機構150における遊技球の揚程高さに応じた深さに設定できるため、メイン球貯留部140の収容容量が大きくなり遊技球をより多数個封入して循環使用することが可能である。
また、この循環ユニットでは、例えばパチンコ機PMの裏面側にメンテナンス操作用の操作スイッチ(図示せず)を設け、遊技終了後の清掃・点検などの際にこの操作スイッチが操作されることで、回転体160を反時計回り方向に回動させて、導入口153から回転体160の球受け部162に受容した遊技球を上方に揚送する過程で研磨部材156に接触させて研磨し、第2導出口155に至ったところでケース外方に排出して再びメイン球貯留部140に戻すことができる。従って、このようにメンテナンス時には不必要な球送り作動及び発射作動を回避して効率的にメイン球貯留部140に貯留された遊技球の研磨のみを行うことができる。
次に、上述したように、メイン球貯留部内の遊技球を循環使用するだけでは循環球不足が生じるような球不足発生可能遊技状態となり、図13に示した「球貯留部切替処理(ステップS80)」が行われるケースについて、具体例を挙げて説明する。
この具体例として、本発明を適用した第2の実施形態に係るパチンコ機300について、図20を参照して以下に説明する。この実施形態でのパチンコ機300は、複数の始動入賞具、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。以下、第1始動入賞具と第1特別図柄によって実現される遊技のことを「第1遊技」、第2始動入賞具と第2特別図柄によって実現される遊技のことを「第2遊技」とよぶ。本実施形態におけるパチンコ機においては、第1遊技と第2遊技を同時並行実行可能となっている。
本実施例に示すパチンコ機の基本的な仕様は以下の通りである。
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。通常遊技実行中においては、遊技者は特別遊技への移行を目的として打球する。特別遊技に移行すると通常遊技に比べて多くの賞球獲得を期待できる。
2.特別遊技は「通常特別遊技」と「発展特別遊技」に大別される。特別図柄が大当たり態様にて停止したことを契機として実行される特別遊技が通常特別遊技、特別図柄が小当たり態様にて停止したことを契機として実行される特別遊技が発展特別遊技である。
3.通常遊技は、更に「通常状態」と「特定遊技」に大別される。本実施例における特定遊技とは、いわゆる「時短」のことである。
4.特別遊技終了後、時短として特定遊技が開始される。特別遊技終了後に時短に移行するか否かは抽選(以下、「移行抽選」とよぶ)により決定される。
5.時短は、第1特別図柄の変動回数または第2特別図柄の変動回数が所定の「継続回数」に達するまで継続される。継続回数は5回〜100回の範囲で移行抽選により決定される。なお、時短中に新たに特別遊技に移行するときには、1.の目的は達成されたことになるので、継続回数に到達していなくても時短(特定遊技)は終了する。以下においては、時短開始後、継続回数に到達すること、および、時短中において特別遊技に移行することを、時短の終期を示す「時短終了条件」とよぶ。
6.第1始動入賞具と第2始動入賞具は、通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。ただし、第1始動入賞具は拡開可能に形成されており、拡開した状態でないと入球が不可能であるため、実質的には時短中しか入球しない。
7.第1特別図柄と第2特別図柄は、一方が変動中のときは他方の変動を待機させて表示される(なお、第1特別図柄と第2特別図柄を同時並行的に変動表示可能である仕様としてもよい)。
以上の仕様をもとに、本実施例におけるパチンコ機300について説明する。
このパチンコ機300の前面側における基本的な構造を図14に示す。このパチンコ機300の基本構成は、上述した第1実施形態に係るパチンコ機PMと同一であるので、同一構成部分については同一番号を付し、その構造説明は省略する。但し、遊技盤の前面に設けられる遊技領域の構成が相違するため、以下においては、遊技領域の構成および遊技制御内容について主として説明する。
このパチンコ機300の遊技盤310には、外レール311と内レール312により区画された遊技領域PA上に、アウト口315、第1特別図柄表示装置320、第2特別図柄表示装置321、演出表示装置330、第1始動入賞具341、第2始動入賞具342、センター飾り350、大入賞具(大入賞口)345、作動ゲート346、複数の一般入賞具(一般入賞口)343を含む。さらに遊技領域PAには、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。第1始動入賞具341は第1遊技に対応する始動入賞具として設けられ、第2始動入賞具342は第2遊技に対応する始動入賞具として設けられる。第1始動入賞具341および第2始動入賞具342は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられる。
第1始動入賞具341は第1始動入賞口を有し、この入賞口への遊技球の入球を検出するセンサからなる第1始動入賞検出装置341aと、拡開可能な普通電動役物341bを備える。第2始動入賞具342は第2始動入賞口を有し、この入賞口への遊技球の入球を検出するセンサからなる始動入賞検出装置342aを備える。
大入賞具345は、大入賞口およびこれを開閉自在に覆う開閉扉345aを有して構成され、開閉扉345aは大入賞口ソレノイド(図示せず)により開閉可能であり、開閉扉345aが開放されたときに、ここに入球した遊技球を検出する大入賞口入賞検出センサ345bを備える。開閉扉345aは、第1特別図柄320または第2特別図柄321が所定の大当たり態様にて停止したとき、あるいは、第1特別図柄320が所定の小当たり態様にて停止した上で遊技球が、後述する特定入球装置325における特定領域326に入球したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。
第1始動入賞具62の上部には、上記特定入球装置325が設けられる。特定入球装置325の入球口は役物ソレノイド328の駆動力により開放される。これは通常は閉鎖されているが、第1特別図柄320が所定の小当たり態様にて停止したときに所定時間、たとえば、1.8秒間程度開放状態となる。
本実施例における特定入球装置325の内部においては、1つの特定領域326と3つの非特定領域を含む回転体327が常時低速回転している。特定入球装置325内に落入した遊技球は、4つの領域のいずれかに落入する。そして、特定領域326に遊技球が落入すると特定領域326内の入球検出センサ(図示せず)により入球が検出され、「小当たり発展大当たり」となる。
なお、第1特別図柄320が小当たりとなる確率、いいかえれば、第1特別図柄320についての小当たり確率は90%という高確率に設定されている。第2特別図柄321についても小当たりが発生してもよいが、本実施例においては第2特別図柄321についての小当たり確率を非常に小さく、例えば、0%に設定されている。したがって、小当たり発展大当たりを狙うときには、第2始動入賞具342ではなく第1始動入賞具341に向けて打球することになる。
すなわち、この場合には、
S1.第1始動入賞具341に遊技球が入球する
S2.第1特別図柄320が変動し、小当たりとなる。
S3.特定入球装置325が開放される。
S4.特定入球装置325内に遊技球が落入し、更に、特定領域326に入球する。
という一連のプロセスを経て小当たり発展大当たりとなるが、第1始動入賞具341と特定入球装置325が近接しているため、遊技者は遊技球が盤面の右側を落下移動するように操作(すなわち、右内操作)すればよく、打球方向をほとんど変化させる必要がない。
第1特別図柄表示装置320には第1遊技に対応する第1特別図柄の変動が表示され、第2特別図柄表示装置321には第2遊技に対応する第2特別図柄の変動が表示される。第1特別図柄は、第1始動入賞具341への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「第1当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに大当たり、または、小当たり発生となる。本実施例においては、第1当否抽選の大当たり確率は3%、小当たり確率は90%、外れとなる確率は7%に設定されている。
第2特別図柄は、第2始動入賞具342への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「第2当否抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに大当たり発生となる。本実施例においては、第2当否抽選の大当たり確率は3%、外れとなる確率は97%に設定されている。
第1特別図柄表示装置320および第2特別図柄表示装置321は、たとえば7セグメントLEDで構成される表示手段であり、第1特別図柄および第2特別図柄はそれぞれ「0」〜「9」の10種類の数字で表される。
演出表示装置330の画面には第1遊技に対応する第1領域としての左エリア331と第2遊技に対応する第2領域としての右エリア332が設定される。左エリア331には第1特別図柄表示装置320に表示される第1特別図柄に連動する第1演出図柄331aを含む演出図柄の変動が表示され、右エリア332には第2特別図柄表示装置321に表示される第2特別図柄に連動する第2演出図柄332aを含む演出図柄の変動が表示される。左エリア331と右エリア332は、それぞれの背景に対照的な色を施して視覚的に区別させてもよい。
さらに、左エリア331における第1演出図柄331aの下方には、横並びに整列配置された4つの第1特定表示領域331bが設定されている。この第1特定表示領域331bには、第1遊技における抽選値(以下、「第1当否抽選値」とよぶ)の保留数を表す後述の第1保留対応画像が左側から順次表示される。右エリア332における第2演出図柄332aの下方には、横並びに整列配置された4つの第2特定表示領域332bが設定されている。この第2特定表示領域332bには、第2遊技における抽選値(以下、「第2当否抽選値」とよぶ)の保留数を表す後述の第2保留対応画像が順次表示される。図示のように、保留対応画像が表示される各特定表示領域は、各演出図柄の変動表示領域と干渉しないように設定されている。
演出表示装置330は、たとえば液晶ディスプレイである。第1演出図柄331aは、第1特別図柄で示される第1当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1遊技に対応する。第2演出図柄332aは、第2特別図柄で示される第2当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2遊技に対応する。
作動ゲート346は、遊技盤310の右側方位置に設けられる。作動ゲート346は、通過検出装置346aを含む。通過検出装置346aは、作動ゲート346への遊技球の通過を検出するセンサである。作動ゲート346への遊技球の通過は第1始動入賞具341の普通電動役物341bを拡開させるための抽選(以下、「普図抽選」とよぶ)の契機となる。
上述のように遊技者が発射ハンドル7を回動操作して遊技球を遊技領域PA内に打ち出して遊技が行われるのであるが、このとき遊技球が第1始動入賞具341の入賞口に落入すると、第1特別図柄表示装置320において第1特別図柄が変動表示され、演出表示装置330の左エリア331において第1演出図柄331aが変動表示される。遊技球が第2始動入賞具342の入賞口に落入すると、第2特別図柄表示装置321において第2特別図柄が変動表示され、演出表示装置330の右エリア332において第2演出図柄332aが変動表示される。第1特別図柄、第2特別図柄、第1演出図柄331a、第2演出図柄332aの変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。いずれかの特別図柄が大当たり態様にて停止した場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である通常特別遊技に移行し、大入賞具345の開閉扉345aの開閉動作が開始される。すなわち、特別遊技が開示される。このとき演出図柄は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
一方、第1特別図柄表示装置320に表示される第1特別図柄が小当たり態様にて停止した場合、特定入球装置325が開放され、遊技球が特定入球装置325内の特定領域326に入球すると、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である発展特別遊技に移行し、大入賞具345の開閉扉345aの開閉動作が開始される。すなわち、特別遊技が開始される。
遊技球が第1始動入賞具341に入球したときに実行される第1当否抽選が大当たり、または、小当たりとなるときには、続けて、時短移行可否を決定するための抽選(以下、「第1移行抽選」とよぶ)が実行される。第1移行抽選の当たりとなる確率は、70%である。なお、第1移行抽選は大当たり図柄の種類によって決定してもよい。
第1当否抽選の結果は、
R1.時短付き大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行する。
R2.時短なし大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行しない。
R3.時短付き小当たり:遊技球が特定領域326にも入球して発展特別遊技が実行されれば、その後、時短に移行する。
R4.時短なし小当たり:遊技球が特定領域326にも入球して発展特別遊技が実行されても、その後、時短に移行しない。
R5.外れ
の5種類に大別される。
遊技球が第2始動入賞具342に入球したときに実行される第2当否抽選が大当たりとなるときにも、続けて、時短移行可否を決定するための抽選(以下、「第2移行抽選」とよぶ)が実行される。第2移行抽選の当たりとなる確率は、20%である。なお、第2移行抽選は大当たり図柄の種類によって決定してもよい。
第2当否抽選の結果は、
R1.時短付き大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行する。
R2.時短なし大当たり:通常特別遊技が実行され、その後、時短に移行しない。
R3.外れ
の3種類に大別される。
第1移行抽選や第2移行抽選が当たりとなったときには、特別遊技の終了後に特定遊技として時短が開始される。第1移行抽選や第2移行抽選に際しては5回〜100回の範囲でランダムに継続回数が選択される。時短は、原則として、時短終了条件が成立するまで継続される。時短中は、第1特別図柄表示装置320または第2特別図柄表示装置321に表示される特別図柄の変動時間が短縮される。
作動ゲート346を遊技球が通過すると、大入賞具345の右方に設けられた普通図柄表示装置335において、所定時間、普通図柄と呼ばれる図柄が変動表示される。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、第1始動入賞具341の普通電動役物341bが所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率、たとえば、20%に設定されるが、時短中にはその確率が高確率、たとえば、99%に変動する。そのため、通常状態においては第1始動入賞具341の普通電動役物341bは開放されにくいが、時短中には開放されやすくなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物341bが開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、通常状態では普通電動役物341bが開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物341bが開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで第1始動入賞具341への入球容易性が大きく異なる。
また、第1遊技に対応する第1特図保留ランプ337が第1特別図柄表示装置320の上方に設けられ、第2遊技に対応する第2特図保留ランプ338が第2特別図柄表示装置321の上方に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ339が普通図柄表示装置335の下方に設けられる。第1特図保留ランプ337および第2特図保留ランプ338は、それぞれ2個のランプからなり、それぞれの点灯個数または点滅個数の組合せによって第1遊技および第2遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。
第1特図保留ランプ337における第1当否抽選値の保留数は、第1特別図柄の変動中、特別遊技の実行中、のうちいずれかの間に第1始動入賞具341へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した第1保留対応画像として第1特定表示領域331bにも表示される。第2特図保留ランプ338における第2当否抽選値の保留数は、第2特別図柄の変動中、特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第2始動入賞具342へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した第2保留対応画像として第2特定表示領域332bにも表示される。
以上をもとにしてパチンコ機300の典型的な遊技方法を整理すると、以下の通りである。
S1.通常状態においては、まず、第2始動入賞具342に向けて打球する。
通常状態においては、普通電動役物341bはほとんど開放されないため、遊技球を第1始動入賞具341に入球させるのは困難である。そこで、まずは第2始動入賞具342に向けて打球し、大当たり、特に時短付き大当たりを目指すことになる。第2始動入賞具342に入球し、大当たりとなると通常特別遊技が実行される。また、時短付き大当たりであったとすると、通常特別遊技後に時短に移行する。
S2.時短状態となると、今度は、第1始動入賞具341に向けて打球する。
時短状態においては、普通電動役物341bが開放されやすくなるため、遊技球を第2始動入賞具342に入球させるよりも第1始動入賞具341に入球させる方が容易となる。そこで、今度は第1始動入賞具341に向けて入球し、大当たりや小当たり、特に、時短付き大当たりか時短付き小当たりを目指すことになる。第1当否抽選における小当たり確率は90%であるため、遊技球が第1始動入賞具341に入球すれば、概ね小当たりとなる。小当たりとなると、特定入球装置325が所定時間だけ開放される。
S3.特定入球装置325が開放されると、特定入球装置325に向けて打球する。
特定入球装置325内に落入した遊技球が特定領域326にも入球すると「小当たり発展大当たり」となり、発展特別遊技が実行される。
時短付き小当たりにて発展特別遊技に移行した場合、発展特別遊技の後に再び時短に移行するため、S2以降のプロセスが繰り返されることになる。本実施例に示すパチンコ機300は、時短に移行させることができれば、第1始動入賞具341へ入球しやすくなり、小当たりが発生しやすくなり、特定領域326へ入球しやすくなる。また、発展特別遊技後には70%という高確率にて時短に移行する。一方、通常状態においては第1始動入賞具341がほとんど拡開しないため、小当たり発展大当たりを発生させることは困難である。時短状態であるか通常状態であるかが遊技者利益に直結しやすい遊技性となっている。
以上のように構成されたパチンコ機300において、図13に示した「球貯留部切替処理(ステップS80)」が行われる場合を説明する。
まず、第1始動入賞具341に向けて、いわゆる右打ちを行って、小当たり発展大当たりを狙う場合がある。これは例えば、右打ちを行って、第1始動入賞具341に遊技球が入球し、これに応じて第1特別図柄320が変動して小当たりとなり、特定入球装置325が開放され、特定入球装置325内に遊技球が落入し、更に、特定領域326に入球して小当たり発展大当たりとなるというプロセスを経る場合であり、この場合には、遊技領域PAにおける右側領域(センター飾り350より右側の領域)を多くの遊技球が落下移動することになる。ここで、右側領域は比較的狭い領域であり、且つこの領域内には、作動ゲート346、特定入球装置325、第1始動入賞具341等が設けられているため、遊技球はこれらに邪魔されるために、落下移動時間が長くなり、上記のプロセスを経る遊技状態のときには、右側領域に多くの遊技球が滞留するようにして落下移動することとなり、遊技領域内に同時に多くの遊技球が存在する状態となる。
このため、この遊技状態では多くの循環球が必要となる。図13に示した「球貯留部切替処理(ステップS80)」のステップS81では、この遊技状態は「球不足発生可能遊技状態」であると判断し、ステップS82以降のステップに進んで、サブ球貯留部に貯留されている遊技球を追加使用する制御が行われる。
また、上述のプロセスを経て、「小当たり発展大当たり」となる場合や、第1当否抽選もしくは第2当否抽選により大当たりとなる場合には、特別遊技状態となって、大入賞具345の開閉扉345aが開放して多くの遊技球が大入賞口内に同時にもしくは連続的に入球する状態となりやすい。この場合には、大入賞口から遊技盤の後面側に設けられる入賞経路を通って多くの遊技球が流れるため、遊技球が循環して戻るまでの時間が長くなり、多くの循環球が必要となる。このため、このような特別遊技状態においても、図13に示した「球貯留部切替処理(ステップS80)」のステップS81では、「球不足発生可能遊技状態」であると判断し、ステップS82以降のステップに進んで、サブ球貯留部に貯留されている遊技球を追加使用する制御が行われる。
以上のように、「球貯留部切替処理(ステップS80)」が行われることにより、通常遊技状態においては少ない数(例えば40個)の遊技球を循環させて、球詰まりの問題発生を抑えてスムーズな遊技球の循環使用を可能とし、球不足発生可能遊技状態となったときにのみサブ球貯留部130内の遊技球(20個)を追加使用して、球不足状態の発生を抑えることができる。
「球貯留部切替処理(ステップS80)」が行われるケースについて、さらに異なる具体例として、本発明を適用した第3の実施形態に係るパチンコ機400について、図21を参照して以下に説明する。
本実施例に示すパチンコ機400は、通常遊技よりも遊技者に有利な状態である特別遊技を複数の形態で複合的に提供する。すなわち、第1特別遊技として、従来にいう第1種パチンコ機における特別遊技に対応する遊技を、第2特別遊技として、従来にいう第2種パチンコ機における特別遊技に対応する遊技を提供する。
第1特別遊技は、以下の過程を経て発生する。すなわち、遊技球が始動入賞口に入球すると第1の抽選が実行されるとともに、その結果を示すための特別図柄の変動表示がなされる。第1の抽選が当たりとなり、特別図柄が所定の当たり態様で停止されると、第1特別遊技が開始される。第2特別遊技は、以下の過程を経て発生する。すなわち、遊技球が第2始動入賞具(普通電役入賞具)に入球すると、第2大入賞口が一時的に開放されて第2特別遊技の第1段階が開始される。第2大入賞口に入球した遊技球がその内部の特定領域を通過すると、第2特別遊技の第2段階が開始され、第2特別遊技は継続される。
第1特別遊技または第2特別遊技が終了すると、第2特別遊技の獲得容易性が通常状態より遊技者に有利となる特定遊技に移行する。特定遊技は、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数が所定回数(以下、「継続回数」とよぶ)に達するまで継続する。本実施例の特定遊技の期間を規定する特別図柄の変動回数は20回であり、特定遊技開始後、20回の変動がなされた後に通常状態へ戻る。この特定遊技中においては、普通電役入賞具への入球容易性が高まるので、第2特別遊技の発生可能性が高まる。特定遊技中に第2特別遊技の第1段階のみが発生した場合は、第2特別遊技が終了しても特定遊技は継続される。通常状態の通常遊技においては、普通電役入賞具への入球容易性が低いため、まずは遊技球を始動入賞口に入球させて第1特別遊技を発生させ、特定遊技に移行させた上で、第2特別遊技を繰り返し狙う遊技方法が定石となる。
パチンコ機400の前面側における基本的な構造を図15に示すが、このパチンコ機400の基本構成は、上述した第1実施形態に係るパチンコ機PMと同一であるので、同一構成部分については同一番号を付し、その構造説明は省略する。但し、遊技盤の前面に設けられる遊技領域の構成が相違するため、以下においては、遊技領域の構成および遊技制御内容について主として説明する。
このパチンコ機400の遊技盤410には、外レール411と内レール412により区画された遊技領域PA上に、アウト口415、センター飾り450、第1始動入賞具441、第2始動入賞具442、普通電役入賞具443、第1大入賞具445、第2大入賞具447、作動ゲート446を含む。さらに遊技領域PAには、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動入賞具441は、遊技球の入球を検出する入球検出装置441aを含む。第2始動入賞具442は、遊技球の入球を検出する入球検出装置442aを含む。本実施例においては、周囲の釘の配置などの関係で、第2始動入賞具442よりも第1始動入賞具441の方が入球が容易となっており、入球効率が高い構成となっている。作動ゲート446は、遊技球の入球を検出する入球検出装置446aを含む。第1始動入賞具441は遊技領域PAにおいて中央下方に設けられ、第2始動入賞具442は遊技領域PAの右方に設けられる。作動ゲート446は第2始動入賞具442の右上に設けられる。普通電役入賞具443は、遊技球の入球を検出する入球検出装置443aを含む。普通電役入賞具443は、その入球する入口を拡開可能である。第1大入賞具445は、大入賞口を開閉自在に覆う開閉扉445aと、開閉扉445aが開放された状態で大入賞口内への遊技球の入球を検出する入球検出装置445bを備える。第2大入賞具447は、大入賞口を開閉自在に覆う羽根447aと、羽根447aが開放された状態で大入賞口内への遊技球の入球を検出する入球検出装置447bを備える。
普通電役入賞具443は、普通電動役物が開閉することにより入球可能な状態と入球不可状態の間で変化する。具体的には、普通電役入賞具443は、普通電役ソレノイド(図示せず)による駆動力で開放状態または閉鎖状態への変化が可能な可変入球口として機能する。普通電役入賞具443は、遊技領域PAの右下方に設けられる。普通電役入賞具443の1回の開放時間は、通常状態においては、たとえば0.8秒程度の短時間である。そのため、通常状態においては、遊技球が普通電役入賞具443に落入する可能性は小さい。一方、特定遊技中においては普通電役入賞具443の1回の開放時間が通常状態よりも長く設定されるので、遊技球は普通電役入賞具443に落入しやすくなる。このときの開放時間は、たとえば、3.0秒程度に設定される。
第1大入賞具445は、開閉扉445aの開閉作動により、入球可能な状態と入球不可状態との間で変化する。第1大入賞具445は、特別遊技中に開放状態となる横長方形状の入賞口であり、アウト口415の上方に設けられる。第1大入賞具445が閉鎖状態のときは入球できず、開放状態となってはじめて入球可能となる。
第2大入賞具447もまた、羽根447aの開閉作動に応じて、入球可能な状態と入球不可状態との間で変化する。第2大入賞具447は、普通電役入賞具443への入球を契機に開放状態となる。第2大入賞具447が閉鎖状態のときは入球できず、開放状態となってはじめて入球可能となる。
遊技盤410の略中央に設けられたセンター飾り450には、演出表示装置430、特別図柄表示装置420、特別図柄変動用の保留ランプ435が設けられている。特別図柄表示装置420は、7セグメントLEDで構成される表示手段であり、特別図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。特別図柄は、第1始動入賞具441または第2始動入賞具442への入球を契機に実行される抽選(以下、「特別図柄抽選」とよぶ)の結果に応じた図柄であり、第1特別遊技を発生させるか否かを示す役割をもつ。すなわち、第1始動入賞具441または第2始動入賞具442に入球すると、特別図柄表示装置420において特別図柄が変動表示され、表示に先立って決定された変動時間の経過後に特別図柄抽選の結果を示す態様にて停止する。なお、特別図柄は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置430の右方の特別図柄表示装置420にて目立たない大きさで表示させる。
演出表示装置430は、特別図柄表示装置420における特別図柄の変動表示と連動する形で装飾図柄431を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄431は、特別図柄抽選の結果を視覚的に演出するための図柄である。
作動ゲート446は遊技領域PAの右方に設けられる。作動ゲート446の遊技球の通過は普通電役入賞具443の普通電動役物を拡開させるか否かを決定する普通図柄抽選の契機となる。作動ゲート446を遊技球が通過すると、普通図柄抽選の結果を示すための普通図柄がランプを点滅させる形で普通図柄表示装置436に変動表示される。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が当たりの態様で停止すると、普通電役入賞具443が所定時間拡開する。普通図柄変動用の保留ランプ437は普通図柄表示装置436の近傍に設けられる。
このように構成されたパチンコ機400においても、遊技者が発射ハンドル7を回動操作して遊技球を遊技領域PAに打ち出して遊技が行われる。そして、遊技球が第1始動入賞具441、第2始動入賞具442、普通電役入賞具443、第1大入賞具445、第2大入賞具447等の各入賞具へ落入すると、その入賞具の種類に応じたクレジットの加算処理が行われる。
第1始動入賞具441または第2始動入賞具442に入球すると、特別図柄表示装置420および演出表示装置430において特別図柄および装飾図柄431がそれぞれ変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄および装飾図柄が大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、第1大入賞具445の開閉動作が開始される。
特別遊技が発生した場合、特別遊技終了後の通常遊技において、特定遊技が開始される。本実施例においては、20回の変動表示がなされた後で元の通常状態に戻される。特定遊技においては、普通図柄表示装置436における普通図柄の変動時間が短縮され、また、普通電役入賞具443の開放時間も長くなる。そのため、通常状態の通常遊技に比べて格段に普通電役入賞具443へ入球しやすくなる。普通図柄の変動時間は、特定遊技中において短縮されるので、特定遊技中における特別図柄の平均的な変動時間は普通図柄の平均的な変動時間より相対的に長くなる。開放された普通電役入賞具443に入球すると、第2大入賞具447の開閉羽根447aが開放される。これにより、第2特別遊技に移行する。第2特別遊技において第2大入賞具447が開放される状態を第2特別遊技の第1段階と呼ぶ。
センター飾り450は、その内側に、センター飾り450の外部から隔てられる形で仕切られた空間を形成している。第2大入賞具447はセンター飾り450の左側に取り付けられており、その開閉羽根447aが開放された第2大入賞具447に入球した遊技球はセンター飾り450の内部に設けられた通路451を通って内側の空間へ流入する。その空間には、誘導装置461、特定領域462、流出領域463が設けられている。通路451の内部には、入球検出装置451aが設けられ、第2大入賞具447への入球が検出される。センター飾り450の内側に入球した遊技球は特定領域462または流出領域463の方向に導かれる。誘導装置461は、低速で回転しており、遊技球を特定領域462と流出領域463のいずれかへ導くよう作用する。特定領域462は入球口の形状を有し、つねに左右方向に往復移動している。このように、誘導装置461の回転状態と特定領域462の往復移動の位置関係や遊技球の勢いなどによって、遊技球が特定領域462へ入球するか、流出領域463へ入球するかが決まる。特定領域462への入球は入球検出装置462aにより検出され、流出領域463への入球は流出検出装置463aにより検出される。
遊技球がセンター飾り450の内部の特定領域462に入球することが、第2特別遊技の第1段階から第2段階へ移行するための継続条件となる。継続条件が成立すると、第1特別遊技と同様に、第1大入賞具445の開閉動作が所定回数、たとえば7回繰り返される。第2特別遊技の第1段階は1回目の単位遊技に相当し、第2段階が2回目以降の単位遊技に相当する。第2特別遊技の発生原因となった特定領域462への入球が特定遊技中であった場合、その第2特別遊技終了後の通常遊技も再び特定遊技へ移行するが、特定領域462に入球が特定遊技中でなかった場合は、その第2特別遊技終了後は通常状態での通常遊技へ戻り、特定遊技とはならない。したがって、特定遊技中は比較的高い確率で第2特別遊技が繰り返し発生するチャンスとなる。
なお、センター飾り450の上部に打球された遊技球は、センター飾り450の左側に転動すれば釘や風車に当たりながらその一部が第1始動入賞具441や第1大入賞具445へ向かい、センター飾り450の右側に転動すれば作動ゲート446、第2大入賞具447、第2始動入賞具442、普通電役入賞具443、第1始動入賞具441、第1大入賞具445へ向かう。ただし、センター飾り450の右側を落下移動する遊技球が第1始動入賞具441や第1大入賞具445まで到達する可能性は、センター飾り450の左側を通る遊技球に比べて低くなるように構成されている。したがって、第1始動入賞具441、第1大入賞具445を目標に狙った打球をする場合は、遊技者は打球強度を弱めにしてセンター飾り450の左側へ遊技球が流れるようにすればよい。逆に、作動ゲート446、第2大入賞具447、第2始動入賞具442、普通電役入賞具443を目標に狙った打球をする場合は、遊技者は打球強度を強めにしてセンター飾り450の右側へ遊技球が流れるようにすればよい。
また、第2始動入賞具442よりも第1始動入賞具441の方が入球が容易なため、第1特別遊技の発生を狙うときは第2始動入賞具442を目標とするよりも第1始動入賞具441を目標として発射する方が効率的である。このように、第1特別遊技の発生を狙うときは第1始動入賞具441の入球を目標とし、第2特別遊技の発生を狙うときは作動ゲート446への入球を目標とするなど、2種類の遊技性が複合している。第1始動入賞具441と作動ゲート446は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられるので、そのときの遊技状態に応じて遊技者は発射強度を変化させることとなる。
以上のように構成されたパチンコ機400において、図13に示した「球貯留部切替処理(ステップS80)」が行われる場合を説明する。
まず、第1始動入賞具441または第2始動入賞具442に入球し、特別図柄表示装置420および演出表示装置430において特別図柄および装飾図柄431がそれぞれ変動表示され、これらが大当たり図柄で停止して特別遊技に移行する場合がある。この場合には、第1大入賞具445の開閉扉445aが開放して多くの遊技球が大入賞口内に同時にもしくは連続的に入球する状態となりやすく、大入賞口から遊技盤の後面側に設けられる入賞経路を通って多くの遊技球が流れるため、遊技球が循環して戻るまでの時間が長くなり、多くの循環球が必要となる。このため、このような特別遊技状態においても、図13に示した「球貯留部切替処理(ステップS80)」のステップS81では、「球不足発生可能遊技状態」であると判断し、ステップS82以降のステップに進んで、サブ球貯留部に貯留されている遊技球を追加使用する制御が行われる。
また、特定遊技状態となり、作動ゲート446の通過を契機とする普通電役入賞具443の開放時間が長くなる場合には、遊技者は遊技球が右側領域を移動するような打球発射調整を行い、多数の遊技球が右側領域を落下移動する状態となることが多い。ここで、右側領域には、作動ゲート446、第2始動入賞具443等が設けられているため、遊技球はこれらに邪魔されるために、落下移動時間が長くなり、上記のプロセスを経る遊技状態のときには、右側領域に多くの遊技球が滞留するようにして落下移動することとなり、遊技領域内に同時に多くの遊技球が存在する状態となる。このため、このような特別遊技状態においても、「球貯留部切替処理(ステップS80)」において「球不足発生可能遊技状態」であると判断し、サブ球貯留部に貯留されている遊技球を追加使用する制御が行われる。
さらに、作動ゲート446の通過を契機として開放された普通電役入賞具443に入球すると、センター飾り450の右側に設けられた第2大入賞具447の開閉羽根447aが開放される。この状態では、右打ちされた遊技球がここを通ってセンター飾り450の内部空間内へ流入しやすく、流入した遊技球は誘導装置461により特定領域462と流出領域463に振り分け移動されるという第2特別遊技が行われるが、この振り分け移動に時間が要するため、それだけ多くの遊技球を循環させる必要性が高くなる。このため、このような第2特別遊技状態においても、「球貯留部切替処理(ステップS80)」において「球不足発生可能遊技状態」であると判断し、サブ球貯留部に貯留されている遊技球を追加使用する制御が行われる。
以上のように、パチンコ機400においても、「球貯留部切替処理(ステップS80)」が行われることにより、通常遊技状態においては少ない数(例えば40個)の遊技球を循環させて、球詰まりの問題発生を抑えてスムーズな遊技球の循環使用を可能とし、球不足発生可能遊技状態となったときにのみサブ球貯留部130内の遊技球(20個)を追加使用して、球不足状態の発生を抑えることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。
上記実施形態において、クレジットの提示は、操作ユニット10に設けられたクレジット提示装置16において行われているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、遊技の展開状況に応じた図柄を表示させる図柄表示装置28において行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、カード投入口11、テンキー12、球貸しボタン13およびカードリーダ・ライタ17等からなるカードユニットは、パチンコ機PMと一体に設けられているが、この構成に限定されるものではない。例えば、カードユニットを、パチンコ機PMとは別の装置としてパチンコ機PMに隣接して併設し、このカードユニットとパチンコ機PMの相互間のやりとりで、上記のようなクレジットに関する制御を行うように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、封入循環式のパチンコ機に例に挙げて説明したが、弾球遊技機であれば、封入循環式のパチンコ機以外の遊技機にも適用することが可能である。例えば、払い出し方式のパチンコ機等においても、本発明を適用可能である。
PM パチンコ機
PA 遊技領域
16 クレジット提示装置
16a カード残高提示部
16b クレジット提示部
24 一般入賞具
25 始動入賞具
26 大入賞具
24s 一般入賞球検知器
25s 始動入賞球検知器
26s 大入賞球検知器
31 発射機構
36s ファール球検知器
37s 発射球検知器
50 遊技球発射装置
100 遊技球循環装置
CU コントロールユニット
B1 発射検知手段
B2 ファール球検知手段
B3 入賞検知手段
B14 クレジット提示手段
B15 遊技球発射手段
B16 遊技球循環手段
B24 クレジット情報管理部
B24a 演算部
B24b メモリ
B25 クレジット提示更新部

Claims (2)

  1. 少なくとも一つの入賞口が設けられた遊技領域を有した遊技装置および前記遊技領域内に遊技球を打ち出す発射装置を備え、前記発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域内で落下させながら移動させて前記入賞口に入賞させる遊技を行うように構成され、前記遊技領域内で落下移動して前記入賞口に入賞しなかった遊技球を流入させるアウト球口と、前記入賞口に入賞した遊技球および前記アウト球口に流入した遊技球を集めて貯留するメイン球貯留部と、前記メイン球貯留部に貯留された遊技球を前記発射装置に供給する球供給部とを備え、前記発射装置により前記遊技領域内に発射されて遊技に使用された遊技球を、前記メイン球貯留部に集めて前記球供給部により前記発射装置に供給し、再び前記遊技領域内に発射する構成として、所定の数の遊技球を封入状態で循環使用する構成の弾球遊技機において、
    前記メイン貯留部と並列に設けられて、前記循環使用される遊技球の一部を貯留可能なサブ貯留部と、前記サブ貯留部に貯留した遊技球を前記球供給部に供給させて循環使用させるように設定する貯留切替手段とを備えることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記貯留切替手段は、前記遊技領域内での遊技球の入賞により変化する遊技状態に応じて、前記サブ球貯留部に貯留された遊技球も前記発射装置に供給して循環使用可能としたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
JP2011044522A 2011-03-01 2011-03-01 弾球遊技機 Pending JP2012179260A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011044522A JP2012179260A (ja) 2011-03-01 2011-03-01 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011044522A JP2012179260A (ja) 2011-03-01 2011-03-01 弾球遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012179260A true JP2012179260A (ja) 2012-09-20

Family

ID=47011048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011044522A Pending JP2012179260A (ja) 2011-03-01 2011-03-01 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012179260A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012179295A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2016146990A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2016146988A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2016146989A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2017018229A (ja) * 2015-07-09 2017-01-26 株式会社Mrd 遊技機の球揚送装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331094A (ja) * 2001-05-07 2002-11-19 Miyazaki Kunihiro 弾球遊技機
JP2005152206A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Sophia Co Ltd 封入球式遊技機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331094A (ja) * 2001-05-07 2002-11-19 Miyazaki Kunihiro 弾球遊技機
JP2005152206A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Sophia Co Ltd 封入球式遊技機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012179295A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機
JP2016146990A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2016146988A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2016146989A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2017018229A (ja) * 2015-07-09 2017-01-26 株式会社Mrd 遊技機の球揚送装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5085610B2 (ja) パチンコ遊技機
JP4822419B2 (ja) 遊技機
JP2012179260A (ja) 弾球遊技機
JP4958214B2 (ja) 遊技機
JP5379897B2 (ja) パチンコ遊技機
JP2005204845A (ja) 遊技機
JP2008012153A (ja) 遊技機
JP3055044B2 (ja) 遊技機
JP5787281B2 (ja) 弾球遊技機
JP2007313245A (ja) 遊技機
JP2012179143A (ja) 弾球遊技機
JP5511087B2 (ja) 弾球遊技機
JPH09201468A (ja) 遊技媒体磨き装置
JP5506058B2 (ja) 弾球遊技機
JP2013027640A (ja) 弾球遊技機
JP2008000291A (ja) 遊技機
JP2008000289A (ja) 遊技機
JP4895257B2 (ja) 遊技機用ホッパー装置
JP2007319189A (ja) メダル払出装置及び遊技機
JP5506059B2 (ja) 弾球遊技機
JP5379896B2 (ja) パチンコ遊技機
JP4845100B2 (ja) 遊技機
JP4771416B2 (ja) 遊技機
JP2009101012A (ja) 遊技機
JP2008012152A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141205

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150414