JP2012178402A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池モジュールの高い生産性が確保されたうえで、太陽電池モジュール内部と外部との電気的な導通が確実に得られ、太陽電池モジュールの外部の影響を受けずに長期間使用可能な太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】発電層と、前記発電層を支持する基材と、前記発電層の受光面側及び非受光面側で前記発電層と接続する少なくとも一対の電極が積層された太陽電池素子と、前記電極に積層される少なくとも一対の第一の集電線とが一次封止された太陽電池を備える太陽電池モジュールであって、前記第一の集電線と、前記一次封止された太陽電池の外面に固定される第二の集電線とが、かしめ部材を介して電気的に接続されるとともに、前記かしめ部材と、前記第二の集電線とが、前記発電層で生成した電力を外部に取り出すための電力取出部を形成し、該電極取出部が二次封止されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関し、特に太陽電池からの電力の取出しが、かしめ部材を含む構成要素によって形成される電極取出部により行われる太陽電池モジュールに関する。
フレキシブルな基板を利用する有機太陽電池などの太陽電池を含む太陽電池モジュールは、生産性の高いロール・ツー・ロール方式を用いて生産され、また、半導体材料の使用量が少なく軽量であることから、有望視されている。
ロール・ツー・ロール方式では、基材層、発電層及び上下電極層を含む材料を一連の工程により積層して形成する。このようにして形成された積層体から、電力を取り出すための電極取出部を設ける方法として、従来から、太陽電池モジュールの集電線の一部を覆う保護フィルム等をカッター等で除去して露出させ、その露出部を外部のリード線とはんだ付けする方法等が知られているが、作業効率が悪く、集電線や電極をカッターで損傷させてしまうおそれがあった。
一方、電極取出部を設けるのではなく、太陽電池モジュールと外部リードとを、導電金具を通じて接続することで、太陽電池モジュールから電力を取り出す方法も知られている。その接続方法として、外部リードの芯線、または外部リードの芯線に接続された導電端子のいずれかが、導電金具を介して前記内部配線と電気的に接続され、同時に太陽電池モジュールに導電金具により圧着されて固定する方法が知られている。この方法では、太陽電池を構成する電極と内部配線が補助配線により接続され、その内部配線と外部リードとが、これらを被覆する保護フィルム上で導電金具により接続されている。このような方法によれば、太陽電池モジュールの端部処理の際に課題となっていた、作業性や外観が良好となり、耐候性も向上している。
特開平11−17206号公報
特許文献1に記載の方法は、導電金具を用いて電気的に接続するのは太陽電池モジュールの内部配線と、外部リードの芯線または外部リードの芯線に接続された導電端子のいずれかであり、また、その接続部は太陽電池モジュールの電極の外部にあることから、太陽電池モジュール内部と外部の電気的な導通に難がある場合があり、また、接続部が太陽電池モジュールの外部にあることで、外部の影響を受けやすいという問題があった。
そこで、本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、太陽電池素子基材、発電層及び電極からなる太陽電池素子を含む積層体をロール・ツー・ロール方式で生産することによる高い生産性を確保しつつ、太陽電池モジュール内部と外部との電気的な導通が確実に得られ、かつ、耐久性に優れた太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
本発明者が鋭意検討した結果、発電層と、前記発電層を支持する基材と、前記発電層の受光面側及び非受光面側で前記発電層と接続する少なくとも一対の電極が積層された太陽電池素子と、前記電極に積層される少なくとも一対の第一の集電線とが一次封止された太
陽電池を備える太陽電池モジュールであって、前記第一の集電線と、前記一次封止された太陽電池の外面に固定される第二の集電線とが、かしめ部材を介して電気的に接続されるとともに、前記かしめ部材と、前記第二の集電線とが、前記発電層で生成した電力を外部に取り出すための電力取出部を形成し、該電極取出部が二次封止されている太陽電池モジュールが、上記課題を解決できることがわかり本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] 発電層と、前記発電層を支持する基材と、前記発電層の受光面側及び非受光面側で前記発電層と接続する少なくとも一対の電極が積層された太陽電池素子と、
前記電極に積層される少なくとも一対の第一の集電線とが一次封止された太陽電池を備える太陽電池モジュールであって、
前記第一の集電線と、前記一次封止された太陽電池の外面に固定される第二の集電線とが、かしめ部材を介して電気的に接続されるとともに、
前記かしめ部材と、前記第二の集電線とが、前記発電層で生成した電力を外部に取り出すための電力取出部を形成し、
該電極取出部が二次封止されている、
ことを特徴とする太陽電池モジュール。
[2] 前記かしめ部材を介する電気的な接続が、前記電極、前記第一の集電線及び前記第二の集電線の間で行われることを特徴とする[1]に記載の太陽電池モジュール。
[3] 前記集電線の厚みが10μm以上であり、幅が0.5mm以上であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の太陽電池モジュール。
[4] 前記電極と前記第一の集電線との電気的な接続が、導電接着層を介して行われることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[5] 前記かしめ部材が、金属リベット、ピアス端子、金属鋲、ホッチキス、ビス、ボルト及びハトメ鋲のいずれかであることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[6] 前記一次封止された太陽電池が、前記太陽電池素子の受光面側及び/又は非受光面側にガスバリア層を含むことを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[7] 前記発電層が、有機半導体材料からなることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[8] 発電層と前記発電層を支持する基材と前記発電層の受光面側及び非受光面側で前記発電層に接続する少なくとも一対の電極を積層し、前記電極に第一の集電線をさらに積層して積層体を作製し、前記積層体を一次封止して太陽電池を作製する第一の工程と、前記電極に積層された第一の集電線と、第一の工程で作製された太陽電池の外面に固定される第二の集電線とを、かしめ部材を介して接続して前記太陽電池に電極取出部を形成する第二の工程と、第二の工程で電極取出部が形成された太陽電池を二次封止する第三の工程を含むことを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
本発明によれば、太陽電池モジュールの高い生産性が確保されたうえで、太陽電池モジュール内部と外部との電気的な導通が確実に得られ、太陽電池モジュールの外部の影響を受けずに長期間使用可能な太陽電池モジュールを提供できる。
太陽電池素子の構造例を示す断面の模式図 図1の太陽電池素子を含む一次封止された太陽電池の構造例を示す断面の模式図 図2の一次封止された太陽電池を含み二次封止された太陽電池モジュールの構造例を示す断面の模式図 図3の太陽電池モジュールを受光面側から見た図である。 かしめ部材(金属鋲)による固定の一態様を示す断面図である。 かしめ部材(ピアス端子)による固定の一態様を示す断面図である。 作製例1で作製した構造を示す図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
本発明の太陽電池モジュールの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の太陽電池モジュールには、太陽電池素子基材1、発電層2及び少なくとも一対の電極3及び4からなる太陽電池素子と共に一次封止される第一の集電線6(内部集電線ともいう)と、一次封止された太陽電池にかしめ部材を介して固定される第二の集電線10(外部集電線ともいう)を含む。
第一の集電線6は発電層2の非受光面側に設けられた上部電極3と、発電層の受光面側に設けられた下部電極4のそれぞれの非受光面側の端部に設けられる態様が好ましい。
一方、第二の集電線10は、一次封止された太陽電池から電極を取り出すために、一次封止された太陽電池の外部の受光面側に設けられる態様が好ましい。もちろん非受光面側に第二の集電線10が設けられていてもよい。
図3に記載の態様では、上部電極3、第一の集電線6及び第二の集電線10並びに下部電極4と第一の集電線6及び第二の集電線10が、それぞれかしめ部材を介して接続されることで、これらの部材の電気的な接続がそれぞれ確実になされ、物理的にも接続される。これにより発電層で生じた電力を効率良く外部に取り出せる構成となっている。
特に本発明では、電極、第一の集電線及び第二の集電線の電気的な接続がかしめ部材により行われる場合には、接続部分が多いことに起因する電気的な導通に関する不具合が生じない。また、電極と集電線とを連結するための補助配線のようなものも必要ない。
なお、本発明では、一次封止された太陽電池の外面に形成され、発電層で生成した電力を取り出すための、かしめ部材と第二の集電線を含む構造部分を電極取出部(図3の電極取出部14)と呼ぶ。
なお、本発明でいうかしめとは圧入された組込部品の周囲の、被かしめ部材の表面を変形させて組込部品を被かしめ部材に固定することをいう。
かしめ部材として用いられる部材は導電性を有し、変形可能なものであればどのようなものでも構わないが、金具(端子)であることが好ましい。
金属製のかしめは、一次封止した太陽電池の電極に積層された第一の集電線の部分に、孔の径が0.5〜50mmの下孔を開けてから、金属リベットや、金属鋲などを差し込み、同じく孔の径が0.5〜50mmの下孔を開けた第二の集電線に差し込んで接続を行ってもよい(図5参照)。金属リベットや金属鋲以外にもビス、ボルト、ハトメ鋲などを用いることもできる。
一方、下孔を開けずに、第一及び第二の集電線が重なる部分にホッチキスのような金具を差し込み、貫通させることで接続を行ってもよい。また、ホッチキスの代わりにピアス端子を用いてもよい(図6参照)。ピアス端子を用いる場合には、ピアス端子をプレス機にセットし、一次封止された太陽電池の第一の集電線が存在する部位をプレス機にかけて位置合わせをする。その後、プレスする。このとき、第二の集電線を一緒にプレスする態様が好ましい。ピアス端子に圧着端子接続部位を設けておき、圧着端子にて第二の集電線を取り出すという態様も挙げられる。このピアス端子には、ファストン端子が一体になっているものも含まれる。
上記のようなかしめ部材は抵抗値の低いものがよく、材料として銅、真鍮及びアルミ等が挙げられる。その中でも抵抗値、コスト、耐久性を総合して考慮した場合、銅を使うこ
とが好ましい。
本発明でいう一次封止とは、太陽電池素子と第一の集電線とを封止することであり、このときの封止は、後述する接着材を少なくとも用いて行うことが好ましい。
一方、本発明でいう二次封止とは、前記かしめ部材と、該かしめ部材により前記一次封止された太陽電池の外部に固定される第二の集電線とが、前記発電層で生成した電力を外部に取り出すために形成された電力取出部を少なくとも封止することをいう。図3で例示するように、電極取出部だけでなく、一次封止された太陽電池をも封止し、積層された太陽電池モジュールとする態様も好ましく挙げられる。
二次封止には、後述する封止材や耐候層を形成する材料を少なくとも用いることが好ましい。
上記第一及び第二の集電線は、接続する上部電極や下部電極よりも抵抗値が低いものであれば良く、特に、発電層の上部電極や下部電極より厚みを厚くすることによって、抵抗値を低減させることが好ましい。第一及び第二の集電線の厚みとしては、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。また、2mm以下であることが好ましく、より好ましくは1mm以下、特に好ましくは300μm以下である。上記範囲より厚みが薄いと、集電線の抵抗値が上昇し、発電した電力を効率よく外部に取り出すことができない。また、上記範囲より厚みが厚いと、太陽電池モジュールの重量が増加するとともに可撓性が減少したり、モジュール表面に凹凸が発生しやすくなったり、生産コストが増加するなどの問題が生じる恐れがある。
また、第一及び第二の集電線の幅としては、0.5mm以上であることが好ましく、より好ましくは1mm以上、特に好ましくは2mm以上である。また、第一及び第二の集電線の幅は、50mm以下であることが好ましく、より好ましくは20mm以下、特に好ましくは10mm以下である。上記範囲より集電線の幅が狭いと、集電線の抵抗値が上昇し、発電した電力を効率よく取り出すことができない。また、集電線の機械強度が減少し、破断等の原因になる恐れがある。また、上記範囲より集電線の幅が広いと、モジュール全体における開口率が減少し、モジュールの発電量の低下に繋がる恐れがある。
集電線の材料としては、金属や合金などがよく用いられ、その中でも抵抗率の低い銅やアルミ、銀、金、ニッケルなどを用いることが好ましい。その中でも銅やアルミが安価であることから、特に好ましい。また、錆防止のため、集電線の周囲をスズや銀などでメッキしたり、表面を樹脂などでコートしてあったり、フィルムをラミネートしてあってもよい。集電線の形状としては、平角線、箔、平板、ワイヤー状のものがあるが、接着面積の確保などの理由から、平角線や、箔、平板状のものを用いることが好ましい。
なお、本発明でいう「箔」は厚みが100μm未満のものをいい、「板」は厚みが100μm以上のものをいう。また「平角線」とは、断面が円形のワイヤーを圧延して、断面の形状を四角形にしたものをいう。
本発明の太陽電池モジュールは、発電層、少なくとも一対の電極及び太陽電池素子基材からなる太陽電池素子を含み、さらに一次封止の際に接着層及びガスバリアフィルムを積層する態様が好ましい。
<接着層>
本発明では、接着材からなる接着層を設けることにより、太陽電池素子と第一の集電線の一次封止を行う態様が好ましい。本発明に係る接着層を構成する接着材の材料としては、炭化水素系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤等を用いることができる。その中でも好ましくは、炭化水素系接着剤又はエポキシ系接着剤であり、更に好ましくは炭化水素系粘着剤又は熱硬化性エポキシ系接着剤であり、特に好ましくはブチルゴム系粘着剤又は熱硬化性エポキシ
系接着剤である。
接着剤とは、例えばJISK6800に定義されているように、物体の間に介在することによって物体を結合することの出来る物質をいう。
粘着剤とは、例えばJISK6800に定義されているように、常温で粘着性を有し、軽い圧力で被着剤に接着する物質をいい、常温で圧力を加えるだけで接着する接着剤(感圧型接着剤)とほぼ同義である。
接着層の材料が炭化水素系粘着剤であることは、水蒸気透過率が低く、光線透過率が高い点及び接着する際に熱をかけずに接着できることから太陽電池素子への熱によるダメージが避けることができることから好ましい。
接着層の膜厚(d1)は、通常1×10-6m以上、好ましくは5×10-6m以上であり、一方、通常5×10-3m以下、好ましくは1×10-3m以下、更に好ましくは1x10-4m以下である。接着層の膜厚が1×10-6m以上であることは、接着強度を向上させる点、及び被接着基材、リード線等の凹凸を埋める点から好ましく、接着層の膜厚が5×10-3m以下であることは、接着層端面からの水蒸気透過量を低減させる点から好ましい。
接着層の材料の膜厚1mにおける水蒸気透過率(A)は、40度90%RH環境下で通常1.0×10-6g/m2/day以上、好ましくは1.0×10-5g/m2/day以上であり、一方、通常5.0×10-2g/m2/day以下、好ましくは1.0×10-2g/m2/day以下、更に好ましくは5.0×10-3g/m2/day以下である。接着層の材料の水蒸気透過率が1.0×10-6g/m2/day以上であることは、接着層が保有している水分を、モジュール内部から外部に放出できる点から好ましい。また、接着層の材料の水蒸気透過率が5.0×10-3g/m2/day以下であることは、接着層端面からの水蒸気透過量を低減させる点から好ましい。水蒸気透過率は、JIS K7129に準じた感湿センサ、赤外線センサ、ガスクロマトグラフを備えた装置による測定、又はカップ法(JIS Z0208)により、40度90%RH環境下で測定する。
さらに、本発明の太陽電池モジュールでは、電極と第一の集電線がかしめ部材により電気的に接続される場合には、図2や3に記載のように電極と第一の集電線の間に導電接着層5を有していることが、電極と第一の集電線との電気的な接続をより確実にする観点から好ましい。
導電接着層を構成する材料の種類としては、繊維系両面導電性テープ、金属箔系両面導電性テープ、はんだ、ACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)等が挙げられる。この中でも、接着工程に加熱が不要であり、プロセスが簡易であることから両面導電性テープが好ましく用いられる。また、導電接着層として、導電性はないが、集電線の一部が導電接着層を突き破って、電極と接触できるように設計されているエンボス型テープ等も挙げられる。
<太陽電池素子基材>
太陽電池素子基材(以下、単に基板ともいう)は太陽電池素子を支持する支持部材である。後述するガスバリアフィルムを用いても良い。基板を形成する材料としては、例えば、ガラス、サファイア、チタニア等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂フィルム、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、セルロース、アセチルセルロース、ポリ塩化ビニリデン、アラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート、ポリノルボルネン等の有機材料;ステンレス、チタン、ニッケル、銀、金、銅、アルミニウム等の金属材料;などが挙げられる。
これらの中でも、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリル樹脂フィルム、ステンレス、アルミニウムが太陽電池素子の形成しやすさの点で好ましい。
なお、基材の材料は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。また、これら有機材料に炭素繊維、ガラス繊維などの強化繊維を含ませ、機械的強度を補強させても良い。また、これら金属材料に絶縁性を付与するために表面をコートあるいはラミネートしたものなどの複合材料としてもよい。
<発電層>
本発明の太陽電池モジュールに用いられる発電層としては、本発明の効果を損なわない限りどのようなものであっても用いてもよいが、薄膜単結晶シリコン、薄膜多結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、球状シリコンなどのシリコン系半導体材料、CIS系、CIGS系、GaAs系などの化合物半導体材料、有機色素材料、有機半導体材料等からなる層としておくことが好ましい。これらのうち、有機半導体材料からなるものであることが、生産性に特に優れ、本発明の目的に沿うことから特に好ましい。
以降では、発電層に用いられる材料が有機半導体である有機太陽電池素子について特に具体的に説明する。
<太陽電池素子>
有機太陽電池素子は、基板と、少なくとも一対の電極とこれらの間に設けられた有機半導体を含有する有機半導体層とを少なくとも備えたものである。なお、本発明では便宜上、太陽電池素子基材をも含むものを太陽電池素子と呼ぶ。かかる有機半導体層で光を吸収して電力が発生し、発生した電力が電極から取り出されるようになっており、後述するようにバッファ層などの他の層を含む場合もある。なお、有機太陽電池素子は、以下に説明される例に限定されるものではない。
・有機半導体層
任意の有機半導体により形成できる。有機半導体は半導体特性により、p型、n型に分けられる。p型、n型は、電気伝導に寄与するのが、正孔、電子いずれであるかを示しており、材料の電子状態、ドーピング状態、トラップ状態に依存する。したがって、以下に有機半導体の例を挙げるが、p型、n型は必ずしも明確に分類できない場合があり、同一物質でp型、n型両方の特性を示すものもある。
p型半導体の例として、テトラベンゾポルフィリン、テトラベンゾ銅ポルフィリン、テトラベンゾ亜鉛ポルフィリン等のポルフィリン化合物;フタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン等のフタロシアニン化合物;ナフタロシアニン化合物;テトラセンやペンタセンのポリアセン;セキシチオフェン等のオリゴチオフェンおよびこれら化合物を骨格として含む誘導体が挙げられる。さらに、ポリ(3−アルキルチオフェン)などを含むポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリトリアリルアミン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール等の高分子等が例示される。
n型半導体の例として、フラーレン(C60、C70、C76);オクタアザポルフィリン;上記p 型半導体のパーフルオロ体;ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物; 及び、これら化合物を骨格として含む誘導体などが挙げられる。
少なくともp型の半導体およびn型の半導体が含有されていれば、有機半導体層の具体的な構成は任意である。単層の膜のみによって構成されていてもよく、2以上の積層膜に
よって構成されていてもよい。例えば、n型の半導体とp型の半導体とを別々の膜に含有させるようにしても良く、n型の半導体とp型の半導体とを同じ膜に含有させても良い。また、n型の半導体及びp型の半導体は、それぞれ、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
有機半導体層の具体的な構成例としては、p型半導体とn型半導体が層内で相分離した層(i層)を有するバルクヘテロ接合型、それぞれp型半導体を含む層(p層)とn型半導体を含む層(p層)が界面を有する積層型(ヘテロpn接合型)、ショットキー型およびそれらの組合せが挙げられる。これらの中でもバルクへテロ接合型およびバルクへテロ接合型と積層型を組み合わせた(p−i―n接合型)が高い性能を示すことから好ましい。
有機半導体層のp層、i層、n層各層の厚みに制限はないが、通常3nm以上、中でも10nm以上、また、通常200nm以下、中でも100nm以下とすることが好ましい。層厚を厚くすることで膜の均一性が高まる傾向にあり、薄くすることで透過率が向上する、直列抵抗が低下する傾向にある。
・電極
電極としては導電性を有する任意の材料により形成することが可能である。電極の材料の例を挙げると、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属あるいはそれらの合金;酸化インジウムや酸化錫等の金属酸化物、あるいはその合金(ITO);ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子;前記導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子などのドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料などが挙げられる。なかでも、正孔の捕集する電極には、Au、ITO等の深い仕事関数を有する材料が好ましい。一方、電子の捕集する電極には、Alのような浅い仕事関数を有する材料が好ましい。仕事関数を最適化することにより、光吸収により生じた正孔及び電子を良好に捕集する利点がある。
一対の電極のうち、少なくとも受光面側の電極は、発電のために光透過性を有していることが好ましい。但し、発電層の面積に比べて電極の面積が小さいなど、電極が透明でなくても発電性能に著しく悪影響を与えない場合は必ずしも透明でなくてもよい。透明な電極の材料を挙げると、例えば、ITO、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の酸化物;金属薄膜などが挙げられる。また、この際、光の透過率の具体的範囲に制限は無いが、太陽電池素子の発電効率を考慮すると、光学界面での部分反射によるロスを除き、80%以上が好ましい。
なお、電極の材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
なお、電極の形成方法に制限はない。例えば、真空蒸着、スパッタ等のドライプロセスにより形成することができる。また、例えば、導電性インク等を用いたウェットプロセスにより形成することもできる。この際、導電性インクとしては任意のものを使用することができ、例えば、導電性高分子、金属粒子分散液等を用いることができる。
さらに、電極は2層以上積層してもよく、表面処理により、電気特性やぬれ特性等の特性を改良してもよい。
また、本発明の太陽電池モジュールに用いられる電極は、図1で示されるように、上部電極及び下部電極の双方とも、発電層の受光面の面積が減らないように発電層の短手方向の長さ(幅)よりも長い長さ(幅)を有するものを採用し、発電層の非受光面の外部(一
次封止された太陽電池の短手方向の両端部)にはみ出した部分の上に第1の集電線を積層している。しかし、この態様以外にも、第1の集電線については、非受光面を覆う部分の電極上に集電線を積層する態様も挙げられ、一方、第2の集電線についても、発電層の受光面を覆う部分に接するように集電線を積層する態様も挙げられる。
・その他の層
上記の例に示した太陽電池素子 は、上述した有機半導体層、電極以外に、その他の層を備えてもよい。なお、その他の層を形成する位置は太陽電池素子の発電を阻害しない限り任意である。その他の層としては、バッファ層が例示される。
バッファ層は、例えば有機半導体層側に面した電極界面に電気特性等の改良のために設ける層である。例えば、ポリ(エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)、酸化モリブデン、フッ化リチウム、2,9ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンなどが挙げられる。
<ガスバリア層>
ガスバリアフィルムからなるバリア層は水及び酸素の透過を防止する層である。
有機太陽電池素子を含む有機薄膜太陽電池は湿気及び酸素に弱い傾向があり、透明電極、金属電極、有機半導体層が水分及び酸素により劣化することがある。そこで、ガスバリアフィルムで太陽電池素子を被覆することにより、太陽電池素子を水及び酸素から保護し、発電能力を高く維持することが好ましい。なお、本発明におけるガスバリアフィルムは、以下に記載の水蒸気透過率を満たすものであることが好ましい。
ガスバリアフィルムの100μm厚における水蒸気透過率Pdは、外部からの水分の浸入を遮断するため、40℃90%RH環境下で10-1g/m2/day以下である必要があるが、より好ましくは10-2g/m2/day以下、さらに好ましくは10-3g/m2/day以下、10-4g/m2/day以下とバリア性能が高い程好ましい。ただし、現状の技術では透明かつフレキシブルでバリア性能が上げていくと、製造コストもそれに連動して上がることになるので、太陽電池用途に使用する場合は、製造コストの制約も大きいことから、通常は10-3g/m2/day〜10-4g/m2/dayの範囲にあることが現実的に最も好ましいバリア性能となる。なお技術的に可能であれば、10-4g/m2/day以下とするのがさらに望ましいことはいうまでもない。
水蒸気透過率は、JIS K7129に準じた感湿センサ、赤外線センサ、ガスクロマトグラフを備えた装置による測定、カップ法(JIS Z0208)により、40℃90%RH環境で測定する。
ガスバリアフィルムに要求される酸素透過性の程度は、薄膜太陽電池素子の種類などに応じて様々である。例えば、一般的には、25℃環境下で100μm厚での単位面積(1m2)の1日あたりの酸素透過率が、1cc/m2/day/atm以下であることが好ましく、1×10-1cc/m2/day/atm以下であることがより好ましく、1×10-2cc/m2/day/atm以下であることが更に好ましく、1×10-3cc/m2/day/atm以下であることが中でも好ましく、1×10-4cc/m2/day/atm以下であることがとりわけ好ましく、1×10-5cc/m2/day/atm以下であることが特に好ましい。酸素が透過しなければしないほど、素子の酸化による劣化が抑えられる利点がある。なお、酸素透過率は、JIS K7126Aに準じた差圧法に基づく装置、あるいはJIS K7126Bに準じた等圧法に基づく赤外線センサ、ガスクロマトグラフを備えた装置で測定することができる。
このようなガスバリアフィルムを適用することにより薄膜太陽電池素子等の優れた性質を活かした太陽電池モジュールの実施が容易となる。 また、ガスバリアフィルムは、太
陽電池モジュールの光入射・出射面に用いられる場合には、可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率は、通常75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、その中でも特に好ましくは97%以上である。例えば、薄膜太陽電池モジュールにおいては、太陽光をより多く電気エネルギーに変換する利点がある。
また、薄膜太陽電池モジュールの光入射・出射面とは反対の面に用いられる場合には、必ずしも可視光を透過させる必要がないため、不透明でもよい。
ガスバリアフィルムの厚みは特に規定されないが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常500μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。
さらに、太陽電池モジュールは光を受けて熱せられることが多いため、ガスバリアフィルムも熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、ガスバリアフィルムの構成材料の融点は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、また、通常350℃以下、好ましくは320℃以下、より好ましくは300℃以下である。融点を高くすることで太陽電池モジュールの使用時にガスバリアフィルムが融解・劣化するのを防止することができる。
ガスバリアフィルムの具体的な構成は、太陽電池素子を水及び酸素の少なくとも一方から保護できる限り任意である。ただし、ガスバリアフィルムを透過しうる水蒸気や酸素の量を少なくできるフィルムほど製造コストが高くなるため、これらの点を総合的に勘案して適切なものを使用することが好ましい。
以下、ガスバリアフィルムの構成について、例を挙げて説明する。
ガスバリアフィルムの構成として好ましいものは2例が挙げられる。
一つ目の例は、プラスチックフィルム基材に無機ガスバリアフィルムを配置したフィルムである。
この際、無機ガスバリアフィルムは、プラスチックフィルム基材の片面のみに形成してもよいし、プラスチックフィルム基材の両面に形成してもよい。両面に形成するときは、両面に形成する無機ガスバリアフィルムの数が、それぞれ一致していていもよく、異なっていてもよい。
二つ目の例は、プラスチックフィルム基材に、無機ガスバリアフィルムとポリマー層とが互いに隣接して積層配置された2層からなるユニット層が形成されたフィルムである。この際、無機バリア層とポリマー層とが互いに隣接して積層配置された2層からなるユニット層を1単位として、このユニット層が1単位(無機ガスバリアフィルム1層とポリマー層1層を合わせて1単位の意味)のみを形成しても良いが、2単位以上形成しても良い。例えば2〜5単位、積層してもよい。
ユニット層は、プラスチックフィルム基材の片面のみに形成してもよいし、プラスチックフィルム基材の両面に形成してもよい。両面に形成するときは、両面に形成する無機バリア層及びポリマー層の数が、それぞれ一致していていもよく、異なっていてもよい。また、プラスチックフィルム基材上にユニット層を形成する場合、プラスチックフィルム基材側に無機バリア層を形成し、この無機バリア層上にポリマー層を形成してもよいし、プラスチックフィルム基材側にポリマー層を形成し、このポリマー層上に無機バリア層を形成してもよい。
さらに、ガスバリアフィルムを保護するなどの目的で、ガスバリアフィルムを配置した面に保護フィルムを備えてもよい。かかる保護フィルムはガスバリアフィルム基材と同じ
材料でもよく、異なる材料を用いてもよい。また、ガスバリアフィルムを配置した面どうしを貼り合せてプラスチックフィルム基材を外側に向けた積層体としてもよい。
・プラスチックフィルム基材
ガスバリアフィルムに使用されるプラスチックフィルム基材は、上記の無機バリア層及びポリマー層を保持しうるフィルムであれば特に制限はなく、ガスバリアフィルムの使用目的等から適宜選択することができる。
プラスチックフィルム基材の材料の例を挙げると、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィンコポリマー、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、アクリロイル化合物等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。
これら樹脂のうち、好ましい例としては、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、アクリロイル化合物が挙げられる。また、スピロビインダン、スピロビクロマンを含む縮合ポリマーを用いるのも好ましい。ポリエステル樹脂の中でも、二軸延伸を施したポリエチレンテレフタレート(PET)、同じく二軸延伸したポリエチレンナフタレート(PEN)は、熱的寸度安定性に優れるため、本発明においてプラスチックフィルム基材として好ましく用いられる。
なおプラスチックフィルム基材の材料は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
プラスチックフィルム基材には、無機ガスバリアフィルムとの密着性向上のため、アンカーコート剤の層(アンカーコート層)を形成してもよい。通常、アンカーコート層はアンカーコート剤を塗布して形成される。アンカーコート剤としては、例えば、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、カルボジイミド基含有樹脂、エポキシ基含有樹脂、イソシアネート含有樹脂及びこれらの共重合体などが挙げられる。なお、アンカーコート剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
アンカーコート層の厚さは、通常0.005μm以上、好ましくは0.01μm以上であり、通常5μm以下、好ましくは1μm以下である。この範囲の上限値以下の厚さであれば滑り性が良好であり、アンカーコート層自体の内部応力によるプラスチックフィルム基材からの剥離もほとんどない。また、この範囲の下限値以上の厚さであれば、均一な厚さを保つことができ好ましい。
・無機ガスバリアフィルム
無機ガスバリアフィルムは通常は金属酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物により形成される層である。なお、無機ガスバリアフィルムを形成する金属酸化物、窒化物及び酸化窒化物は、1種でもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
金属酸化物としては、例えば、Si、Al、Mg、In、Ni、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Ta等の酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物などが挙げられる。中でも、高いバリア性と高透明性とを両立させるために、酸化アルミニウムまたは酸化珪素を含むことが好ましく、特に水分の透過性、光線透過性の観点から、酸化珪素を含むことが好ましい。2種以上の金属酸化物より無機ガスバリアフィルムを構成する場合、金属酸化物としては酸化アルミニウムおよび酸化珪素を含むことが望ましい。
各々の金属原子と酸素原子との比率も任意であるが、無機ガスバリアフィルムの透明度を向上させ着色を防ぐためには、酸素原子の比率が酸化物の化学量論的な比率から極端に少なくないことが望ましい。一方、無機ガスバリアフィルムの緻密性を向上させバリア性を高くするためには、酸素原子を少なくすることが望ましい。この観点から、例えば金属酸化物としてSiOxを用いる場合には前記xの値は1.5〜1.8が特に好ましい。また、例えば金属酸化物としてAlOxを用いる場合には前記xの値は1.0〜1.4が特に好ましい。
無機ガスバリアフィルムの厚みを厚くするとバリア性が高まる傾向にあるが、曲げた際にクラックを生じにくくし割れを防ぐためには、厚みを薄くすることが望ましい。そこで無機バリア層の適正な厚みとしては、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また、通常1000nm以下、好ましくは200nm以下である。
無機ガスバリアフィルムの成膜方法に制限は無いが、一般的にスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などで行うことができる。例えばスパッタリング法では1種類のあるいは複数の金属ターゲットと酸素ガスを原料とし、プラズマを用いた反応性スパッタ方式で形成することができる。
・ポリマー層
ポリマー層にはいずれのポリマーでも使用することができ、例えば真空チャンバー内で成膜できるものも用いることができる。なお、ポリマー層を構成するポリマーは、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
前記ポリマーを与える化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。なお、モノマーは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
例えば、ヘキサメチルジシロキサン等のシロキサンが挙げられ、ポリシロキサンがポリマーとして得られる。
また、ジパラキシリレン等のパラキシリレンが挙げられ、ポリパラキシリレンがポリマーとして得られる。
また、二種のモノマーを交互に繰り返し付加重合させることができるモノマーが挙げられる。これによれば重付加ポリマーが得られ、ポリウレタン(ジイソシアナート/グリコール)、ポリ尿素(ジイソシアナート/ジアミン)、ポリチオ尿素(ジチオイソシアナート/ジアミン)、ポリチオエーテルウレタン(ビスエチレンウレタン/ジチオール)、ポリイミン(ビスエポキシ/第一アミン)、ポリペプチドアミド(ビスアゾラクトン/ジアミン)、ポリアミド(ジオレフィン/ジアミド)などが例示される。
さらに、アクリレートモノマーが挙げられる。単官能、2官能、多官能のアクリレートモノマーいずれを用いてもよいが、適切な蒸発速度、硬化度、硬化速度等を得るために、前記のアクリレートモノマーを2種以上組み合わせて併用することが好ましい。単官能アクリレートモノマーとしては、例えば脂肪族アクリレートモノマー、脂環式アクリレートモノマー、エーテル系アクリレートモノマー、環状エーテル系アクリレートモノマー、芳香族系アクリレートモノマー、水酸基含有アクリレートモノマー、カルボキシ基含有アクリレートモノマー等が挙げられる。
また、エポキシ系やオキセタン系等の光カチオン硬化ポリマーが得られるモノマーが挙げられる。
また、酢酸ビニルが挙げられる。さらに、その重合体をケン化することでポリビニルアルコールが得られる。
さらに、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸な
どの不飽和カルボン酸などが挙げられる。さらに、エチレンとの共重合体を構成させることができる。また、これらの混合物、あるいはグリシジルエーテル化合物を混合した混合物、さらにはエポキシ化合物との混合物もポリマーとして用いることができる。
前記のモノマーを重合してポリマーを生成させる際、モノマーの重合方法に制限は無い。ただし、通常は、モノマーを含む組成物を塗布または蒸着して成膜した後で重合を行うようにする。重合方法の例を挙げると、熱重合開始剤を用いたときはヒーター等による接触加熱;赤外線、マイクロ波等の放射加熱などにより重合を開始させる。また、光重合開始剤を用いたときは活性エネルギー線を照射して重合を開始させる。活性エネルギー線を照射する場合には様々な光源を使用することができ、例えば、水銀アークランプ、キセノンアークランプ、蛍光ランプ、炭素アークランプ、タングステンーハロゲン輻射ランプおよび日光による照射光などを用いることができる。また、電子線照射や大気圧プラズマ処理を行うこともできる。
ポリマー層の形成方法は、例えば、塗布法、真空成膜法等が挙げられる。
塗布法でポリマー層を形成する場合、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンフローコート、スプレーコート、バーコート等の方法を用いることができる。
他方、真空成膜法でポリマー層を形成する場合、例えば、蒸着、プラズマCVD等の成膜方法が挙げられる。
ポリマー層の厚みについては特に限定はないが、通常10nm以上であり、また、通常5000nm以下、好ましくは2000nm以下、より好ましくは1000nm以下である。ポリマー層の厚みを厚くすることで、厚みの均一性が得やすくなり無機ガスバリアフィルムの構造欠陥を効率よくポリマー層で埋めることができ、バリア性が向上する傾向にある。また、ポリマー層の厚みを薄くする事で、曲げ等の外力によりポリマー層自身がクラックを発生しにくくなるためバリア性が向上する。このため、バリア性と曲げ強度を兼ね備えた厚さとして上記範囲から決定するのが望ましい。
以上に記載の中でもより好適なガスバリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)或いはポリエチレンナフタレート(PEN)等の基材フィルムに無機材料、好ましくはSiOxやSiOxyを真空製膜法により真空蒸着したフィルムなどが挙げられる。つまり、ガスバリアフィルムが、熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂上に真空蒸着されたSiOxとを含むフィルムである場合などを含む。(xの値は1.5〜1.8が特に好ましく、Yは整数) SiOxやSiOxyは、水分を吸収したり水分と反応したりせず、自由体積を規制することによってバリア性能を達成する無機材料であり、真空蒸着法などによって成膜した緻密な薄膜、特にSiOx薄膜がより好ましい。特にSiOx薄膜を備えた熱可塑性樹脂からなるフィルムがよりバリア性が高く望ましい。
有機バリア材料の場合、バリア材料中に水蒸気などのガスを溶解、拡散させながら主としてバリア材料の厚さでバリア性を達成するケースが大半であり、この場合、バリア材料中のガス溶解量が計時で飽和溶解度付近まで上がってきた場合には太陽電池素子中へのガス遮断ができなくなるので、好ましくない。
なお本発明におけるガスバリアフィルムは水蒸気透過率(つまり水蒸気のバリア性能)でガスバリア性能を規定しているが、これは水蒸気のバリアが最も重要な機能の一つであることと共に、水蒸気のバリアが通常問題となる酸素などの気体、揮発成分やアルカリ、酸など低分子量成分の中で最も遮断が難しい(透過し易い)ものの一つであるからである。
なお、ガスバリアフィルムは1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形
成されていても良い。また、ガスバリアフィルムは単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
ガスバリアフィルムは、太陽電池素子を被覆して水分及び酸素から保護できるように、上記した順で積層されている態様が好ましい。その中でも、太陽電池素子の基板と反対面に備えていることが特に好ましい態様である。また、太陽電池素子の基板設置面背面(受光面とは反対側の面:非受光面)を同様のガスバリアフィルムで覆っていてもよい。太陽電池モジュールにおいてはその正面及び背面が他の面よりも大面積に形成されることが多いためである。
<その他の層>
上記構成に加えて、別の基板や任意の機能層を有しても良い。例えば、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層、封止材、耐候性保護シート又は裏面保護シートが挙げられる。
<水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層>
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は水分及び酸素の少なくとも一方を吸収するフィルムである。太陽電池素子の構成部品は前述したように水分で劣化するものがあり、また、酸素によって劣化するものもあり、これらを極力排除しなければ発電効率を維持しながら長寿命化をはかることは難しい。
そこで、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層で太陽電池素子を覆うことにより、太陽電池素子等を水分及び酸素の少なくとも一方から保護し、発電能力を高く維持するようにすることが好ましい。
ここで、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は前記のようなガスバリアフィルムとは異なり、水分及び酸素の少なくとも一方の透過を妨げるものではなく、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収するものである。水分及び酸素の少なくとも一方を吸収するフィルムを用いることにより、ガスバリアフィルム等で太陽電池素子を被覆した場合に、ガスバリアフィルム及び接着層で形成される空間に僅かに浸入する水分及び酸素の少なくとも一方を、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が捕捉して水分による太陽電池素子への影響を排除できる。
具体的には、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層の水分吸収能力(本発明では水分吸収量ともいう)は、積層面に対する単位面積当たり、通常0.1mg/cm2以上、好ましくは0.5mg/cm2以上、より好ましくは1mg/cm2以上である。この数値が高いほど水分吸収能力が高く太陽電池素子の劣化を抑制しうる。また、上限に制限は無いが、通常15mg/cm2以下である。
また、捕捉剤を含む層の単位体積当たりの水分吸収量は、通常1mg/cm3以上、好ましくは5mg/cm3以上、より好ましくは10mg/cm3以上である。この数値が高いほど水分吸収能力が高く太陽電池素子の劣化を抑制しうる。また、上限に制限は無いが、通常800mg/cm3以下である。
なお、水分吸収量の測定方法は、試験体の水分吸収前後での重量変化から算出する方法、試験体中の水分量を水分測定装置で測定する方法、水分を含む密閉容器に試験体を保管し、その水分減少を水分濃度計で検出する方法にて測定することができる。簡便に実施できることから、重量変化から算出する方法が好ましい。
具体的には、乾燥状態での試験体の重量を計測した後、同試験体を水分が存在する環境で保管し、重量増加がなくなったときの重量を記録して、その差分を水分吸収量とする。
水分が存在する保管環境は、試験体の水分吸収量以上の水分が存在する条件さえ満たせば、水分吸収能力で適宜設定すればよい。具体的には、水分吸収能力が大きい試験体では、試験時間を短くするために50〜100%RH以上の湿度環境でおこなえばよいし、水
分吸収能力が小さい試験体では、適宜水分濃度をコントロールした環境、例えば1ppm〜1%の範囲で、実施すればよい。重量測定時の環境は、非可逆的に水分を吸収する試験体は、50%RH以上の湿度環境で重量測定すればよいが、可逆的に水分を吸収する試験体は、85%RH以上の高湿環境で重量測定する必要がある。
また、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が酸素を吸収することにより、ガスバリアフィルム等で太陽電池素子を被覆した場合に、ガスバリアフィルム及び接着層で形成される空間に僅かに浸入する酸素を水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が捕捉して酸素による太陽電池素子への影響を排除できる。
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層の酸素吸収能力は、積層面に対する単位面積当たり、通常0.01ml/cm2以上、好ましくは0.05ml/cm2以上、より好ましくは0.1ml/cm2以上である。この数値が高いほど酸素吸収能力が高く太陽電池素子の劣化を抑制しうる。また、上限に制限は無いが、通常20ml/cm2以下である。本発明では酸素吸収能力と酸素吸収量は同義とする。
また、捕捉剤を含む層の単位体積当たりの酸素吸収量は、通常0.1ml/cm3以上、好ましくは0.5mg/cm3以上、より好ましくは1mg/cm3以上である。この数値が高いほど水分吸収能力が高く太陽電池素子の劣化を抑制しうる。また、上限に制限は無いが、通常200mg/cm3以下である。
なお、酸素吸収能力の測定方法は、酸素を含む密閉容器内に試験体を保管し、その酸素減少を酸素濃度計で検出する方法により算出される。酸素濃度減少がなくなったときの酸素濃度を記録して、試験前の密閉容器内の酸素濃度との差分を酸素吸収量とする。密閉容器内の初期酸素濃度は、試験体の酸素吸収量以上の酸素が存在し、酸素濃度計の感度に適合した濃度になるように、適宜設定すればよい。また、密閉容器内の試験体量は、吸収による酸素減少分が酸素濃度計の検出感度以上となるように、適宜仕込んでよい。
さらに、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が太陽電池の受光側面に用いられる場合は、太陽電池素子の光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率は、フィルム界面の部分反射によるロスを除き、通常75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、その中でも特に好ましくは97%以上である。太陽光をより多く電気エネルギーに変換するためである。
さらに、太陽電池モジュールは光を受けて熱せされることが多いため、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層も熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層の構成材料の融点は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、また、通常350℃以下、好ましくは320℃以下、より好ましくは300℃以下である。融点を高くすることで太陽電池モジュールの使用時に水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が融解・劣化する可能性を低減できる。
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層を構成する材料は、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収することができるものであれば任意である。その材料の例を挙げると、水分を吸収する物質(吸水剤、乾燥剤)としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、シリカゲル、ゼオライト系化合物、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸ニッケル等の硫酸塩、アルミニウム金属錯体、アルミニウムオキサイドオクチレート等の有機金属化合物などが挙げられる。具体的には、アルカリ土類金属としては、Ca、Sr、Baなどが挙げられる。アルカリ土類金属の酸化物としては、CaO、SrO、BaO等が挙げられる。
その他にZr−Al−BaOや、アルミニウム金属錯体等も挙げられる。これらの中でも、アルカリ土類金属Ca、Srとその酸化物CaO、SrO、及びアルミニウム金属錯体が好ましく、更に、CaO、SrO、BaOが水分捕捉性高さの点で好ましく、アルミニウム金属錯体が捕捉剤を透明化することができる点でより好ましい。
より好ましい中でも具体的な商品名を挙げると、例えば、OleDry(双葉電子社製)を水分吸収する捕捉剤として用いることがより好ましい。
酸素を吸収する物質(脱酸素剤)として、Fe、Mn、Zn、及びこれら金属の硫酸塩・塩化物塩・硝酸塩等の無機塩等の無機系;アスコルビン酸、ヒドラジン系化合物、MXD6ナイロン、エチレン性不飽和炭化水素、シクロヘキセン基をもつポリマー等の有機系などが挙げられる。
なお、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。
上記水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層を構成する捕捉剤の好ましい組み合わせとしては、水分吸収する捕捉剤どうしの場合では、アルカリ土類金属CaまたはSrとアルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrO;アルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrOとアルミニウム金属錯体が水分捕捉性能の点から好ましく、水分吸収する捕捉剤と酸素吸収する捕捉剤の組合せの場合は、アルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrOとFe;アルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrOとアスコルビン酸;アルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrOとヒドラジン化合物;アルミニウム金属錯体とアスコルビン酸;アルミニウム金属錯体とヒドラジン化合物が水分と酸素の吸収を両立させる点から好ましい。更に、アルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrOとアスコルビン酸;アルカリ土類金属の酸化物CaOまたはSrOとヒドラジン化合物がより高い吸収性能を示す点から好ましい。
また、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層の厚みは特に規定されないが、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上であり、また、通常500μm以下、好ましくは400μm以下、より好ましくは300μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度は高まる傾向にある一方、薄くすることで柔軟性が高まる傾向があり、さらにはデバイスが薄型化できるという利点がある。このため、両方の利点を兼ね備える範囲として、上記範囲とするのが望ましい。
太陽電池モジュールにおいてはその受光面及び裏面が他の面よりも大面積に形成されることが多いため、これらの面を介して水分及び酸素が浸入する傾向がある。この観点から、本発明では水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層はガスバリアフィルムと太陽電池素子との間に設ける。
本実施形態の一つでは、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が太陽電池素子の受光面側に設置される。また、本実施形態の他としては、必要に応じて水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が太陽電池素子の裏面側に設置される。さらに、別の本実施形態として、受光面、裏面側共に水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が設置されている。その場合、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が受光面、裏面ともにそれぞれ太陽電池素子とガスバリアフィルムとの間に位置するようになっているのが好ましい。
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は、上記位置に加えて、ガスバリアフィルム及び接着層で形成される空間内であれば、さらにその設置位置に制限は無い。例えば、太陽電池素子が存在しない基板上、太陽電池素子の受光面及び裏面の少なく
とも一方の投影面以外のガスバリアフィルム上、またデバイス周縁部、特に接着層内側に沿った位置に設置してもよい。
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は捕捉剤の種類に応じて任意の方法で形成することができるが、例えば、捕捉剤を分散したフィルムを粘着剤で添付する方法、捕捉剤の溶液をロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンフローコート、スプレーコート、バーコート、ダイコート、スピンコート、インクジェット、ディスペンサー等で塗布する方法などを用いることができる。またプラズマCVD、真空蒸着、イオンプレーディング、スパッタリング法などの成膜法を使用してもよい。
捕捉剤のためのフィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を用いることができる。中でも、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂のフィルムが好ましい。なお、前記樹脂は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、受光面とは逆の太陽電池素子の裏面に配置する水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層は、太陽電池素子よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。また使用する水分吸収剤及び酸素吸収剤の少なくとも一方を水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層よりも多く含有するフィルムを用いることも可能となる。このような吸収剤としては、水分吸収剤としてCaO、BaO、Zr−Al−BaOなど、酸素の吸収剤として活性炭などが挙げられる。
なお、電極と、該電極の太陽電池素子とは逆側である、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層との間に配置される防食層を設けてもよい。つまり、防食層は水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層が直接電極に接することがないように配置されていれば特に制限はない。
防食層は水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層から漏れ出て来る水分、酸素、捕捉剤が反応して発生するアルカリや酸などを十分に遮断することができるため、太陽電池素子の劣化を防ぐことができるため好ましい。また、防食層を有することで、太陽電池モジュールの製造工程において、工程で使用する接着剤や粘着剤等から揮発した有機溶媒や低分子量成分などを十分に遮断することができ、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層を変質させることを防ぐことができ、太陽電池モジュールの組みあがった後の該捕捉剤が水分及び酸素の少なくとも一方を十分に吸収することができるため好ましい。
本発明における防食層を構成する材料は、上記特性を有するものであれば任意である。具体的にその材料の例を挙げると、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、α−オレフィン無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、スチレン−ブタジエン共重合体(SB樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリベンゾイミダゾール系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、レゾルシノール系樹脂、キシレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられる。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂などの樹脂材料であり、より好ましくは、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂である。この中でも特に好ましくは、接着機能を付与できる点から、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂である。
この防食層は、一層以上あればよく、複数層から構成されていてもよい。複数層の場合、ポリエステル系樹脂とポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂とエポキシ系樹脂のような組合せが、透明性、耐熱性を兼ね備え、かつ接着機能を付与できる点で好ましい。
防食層の一層当たりの厚さは、通常20μm以上、好ましくは、30μm以上である。また、上限は500μmであり、より好ましくは、200μm以下、さらに好ましくは、100μm以下である。上限を超えると、可撓性太陽電池モジュールでは厚みが増して、曲げることが困難となる。また、素子の金属電極と距離があるために、捕捉剤が金属電極周囲に達した水分、酸素などを効率的に吸収できなくなる恐れがある。一方、下限を下回ると、アルカリ拡散の抑制が不十分になり、電極の劣化防止ができなくなる恐れがある。
防食層は使用する化合物の種類に応じて任意の方法で形成することができるが、例えば、溶融押出し成型法、溶液流延法、カレンダー法などフィルムまたはシートを作製する方法、防食層を構成する溶液をロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンフローコート、スプレーコート、バーコート、ダイコート、スピンコート、インクジェット、ディスペンサー等で塗布膜を形成するウェット成膜方法を用いることができる。
また、プラズマCVD、真空蒸着、イオンプレーディング、スパッタリングなどのドライ成膜方法を使用してもよい。
さらに、フィルムまたはシート作製後、及び成膜後に、ヒーター、赤外線、マイクロ波などによる加熱、紫外光及び/または可視光照射により、重合、架橋、硬化反応をおこなってもよい。
[封止材]
本発明においては、太陽電池モジュールの補強や、上記した電極取出部を二次封止する目的のために、封止材を用いてもよい。
封止材は、太陽電池モジュールの強度保持の観点から強度が高いことが好ましい。具体的強度については、封止材以外の耐候性保護シートや裏面保護シートの強度とも関係することになり一概には規定しにくいが、太陽電池モジュール全体が良好な曲げ加工性を有し、折り曲げ部分の剥離を生じないような強度を有するのが望ましい。
また、封止材は、太陽電池素子の受光面側に用いられる場合、光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830nm)の光の透過率は、通常75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、なかでも好ましくは95%以上、特に好ましくは97%以上である。太陽光をより多く電気エネルギーに変換するためである。
一方、太陽電池素子の受光面と反対側に封止材を用いる場合は、必ずしも可視光を透過
させる必要がなく、不透明でもよい。
さらに、太陽電池モジュールは光を受けて熱せられることが多いため、封止材も熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、封止材の構成材料の融点は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、また、通常350℃以下、好ましくは320℃以下、より好ましくは300℃以下である。融点を高くすることで太陽電池モジュールの使用時に封止材が融解・劣化するのを防ぐことができる。
封止材の厚みは特に規定されないが、通常100μm以上、好ましくは150μm以上、より好ましくは200μm以上であり、また、通常1000μm以下、好ましくは800μm以下、より好ましくは600μm以下である。厚くすることで太陽電池モジュール全体の強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まり、また可視光の透過率が向上する傾向にある。このため、両方の利点を兼ね備える範囲として、上記範囲とするのが望ましい。
封止材を構成する材料としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂組成物をフィルムにしたもの(EVAフィルム)などを用いることができる。
しかし、EVA樹脂の架橋処理には比較的時間を要するため、太陽電池モジュールの生産速度及び生産効率を低下させる原因となる場合がある。また、長期間使用の際には、EVA樹脂組成物の分解ガス(酢酸ガス)またはEVA樹脂自体が有する酢酸ビニル基が、太陽電池素子に悪影響を与えて発電効率が低下させる場合がある。そこで、封止材としては、EVAフィルムの他に、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体からなる共重合体のフィルムを用いることもできる。
なお、封止材は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。また、封止材は単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
封止材を設ける位置については、後述するように一次封止された太陽電池を挟み込むように設けることが好ましい。
また、封止材に、紫外線遮断、熱線遮断、導電性、反射防止、防眩性、光拡散、光散乱、波長変換、ガスバリア性等の機能を付与してもよい。特に、太陽電池の場合は、太陽光からの強い紫外線にさらされることから、紫外線遮断機能を持つことが好ましい。
かかる機能を付与する方法としては、機能を有する層を塗布成膜等により耐封止材上に積層してもよいし、機能を発現する材料を溶解・分散させるなどして封止材に含有させてもよい。
[耐候性保護シート]
耐候性保護シートは温度変化、湿度変化、光、風雨などデバイス設置環境から太陽電池モジュールを保護するシート及びフィルムである。 耐候性保護シートでデバイス表面を覆うことにより、太陽電池モジュール構成材料、特に太陽電池素子が保護され、劣化することなく、高い発電能力を得ることができるという利点がある。本発明では、太陽電池モジュールの電極取出部を二次封止する際に、上記した封止材を用いて封止し、封止材の表面を覆う耐候層として、耐光性保護シートを用いることが好ましい。
耐候性保護シートは、太陽電池素子の最表層に位置するため、耐候性、耐熱性、透明性、撥水性、耐汚染性、機械強度などの、太陽電池素子の表面被覆材として好適な性能を備え、しかもそれを屋外暴露において長期間維持する性質を有することが好ましい。
また、耐候性保護シートは、太陽電池素子の受光面側に用いられる場合、光吸収を妨げない観点から可視光を透過させるものが好ましい。例えば、可視光(波長360〜830
nm)の光の透過率は、通常75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、なかでも好ましくは95%以上、特に好ましくは97%以上である。太陽光をより多く電気エネルギーに変換するためである。
一方、太陽電池素子の受光面と反対側に耐候性保護シートを用いる場合は、必ずしも可視光を透過させる必要がなく、不透明でもよい。
さらに、太陽電池素子は光を受けて熱せられることが多いため、耐候性保護シートも熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、耐候性保護シートの構成材料の融点は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、また、通常350℃以下、好ましくは320℃以下、より好ましくは300℃以下である。融点を高くすることで太陽電池素子の使用時に耐候性保護シートが融解・劣化する可能性を低減できる。
耐候性保護シートを構成する材料は、太陽電池モジュールを保護することができるものであれば任意である。その材料の例を挙げると、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリル系樹脂、各種ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。
中でも好ましくはフッ素系樹脂が挙げられ、その具体例を挙げるとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、4−フッ化エチレン−パークロロアルコキシ共重合体(PFA)、4−フッ化エチレン−6−フッ化プロピレン共重合体(FEP)、2−エチレン−4−フッ化エチレン共重合体(ETFE)、ポリ3−フッ化塩化エチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
なお、耐候性保護シートは1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていても良い。また、耐候性保護シートは単層フィルムにより形成されていても良いが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
耐候性保護シートの厚みは特に規定されないが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また、通常200μm以下、好ましくは180μm以下、より好ましくは150μm以下である。厚みを厚くすることで機械的強度が高まる傾向にあり、薄くすることで柔軟性が高まる傾向にある。このため、両方の利点を兼ね備える範囲として、上記範囲とするのが望ましい。
また耐候性保護シートには、他のフィルムとの接着性の改良のために、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を行なってもよい。
耐候性保護シートは、太陽電池モジュールにおいてできるだけ外側に設けることが好ましい。デバイス構成部材のうちより多くのものを保護できるようにするためである。
また、耐候性保護シートに紫外線遮断、熱線遮断、防汚性、親水性、疎水性、防曇性、耐擦性、導電性、反射防止、防眩性、光拡散、光散乱、波長変換、ガスバリア性等の機能を付与してもよい。特に、太陽電池の場合は、太陽光からの強い紫外線にさらされることから、紫外線遮断機能を持つことが好ましい。
かかる機能を付与する方法としては、機能を有する層を塗布成膜等により耐候性保護シート上に積層してもよいし、機能を発現する材料を溶解・分散させるなどして耐候性保護シートに含有させてもよい。
[裏面保護シート]
裏面保護シートは、上述した耐候性保護シートと同様のシート及びフィルムであり、配設位置が異なる他は耐候性保護シートと同様のものを同様に用いることができる。また、この裏面保護シートが水及び酸素を透過させ難いものであれば、裏面保護シートをガスバリア層として機能させることも可能である。
また、太陽電池素子よりも背面側の構成部材は必ずしも可視光を透過させる必要が無いため、可視光を透過させないものを用いることもできる。このため、裏面保護シートとしては、以下の例が挙げられる。
裏面保護シートとしては、強度に優れ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性に優れた各種の樹脂のフィルム及びシートを使用することができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂のシートを使用することができる。これらの樹脂のシートの中でも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂のシートを使用することが好ましい。なお、これらは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
裏面保護シートとして、金属材料を用いることもできる。例えば、アルミニウム箔及び板、ステンレス製薄膜及び鋼板などが挙げられる。かかる金属材料には、腐食防止を施していることが好ましい。なお、この金属材料として用いられる金属としては1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
さらに樹脂と金属の複合材料を用いることができる。例えばアルミニウム箔の両面にフッ素系樹脂フィルムを接着した防水性の高いシートを用いても良い。フッ素系樹脂としては、例えば、一弗化エチレン(商品名:テドラー,デュポン社製)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。なお、フッ素系樹脂は1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、裏面保護シートに紫外線遮断、熱線遮断、防汚性、親水性、疎水性、防曇性、耐擦性、導電性、反射防止、防眩性、光拡散、光散乱、波長変換、ガスバリア性等の機能を付与してもよい。特に、防湿性の観点から、無機酸化物蒸着層によるガスバリア層を設けることが好ましい。
裏面保護シートの膜厚としては、通常20μm以上、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm以上である。また、通常1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。
<層構成>
本発明の太陽電池モジュールの層構成は、太陽電池素子、必要に応じて接着層及びガスバリアフィルムがその順に積層されている態様が好ましい。
基板として、ガスバリア性を有するガラス、金属などを用いる場合は、太陽電池素子の基板側にはガスバリアフィルムは不要であるため、基板/太陽電池素子(太陽電池素子基
材を除く)/接着層/ガスバリアフィルムの構成とすることができる。基板として、ガスバリアフィルムを使用する場合も同様に、ガラスバリアフィルム(基板)/太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)/接着層/ガスバリアフィルムの構成とすることができる。
基板がポリエステル等のプラスチックフィルムの場合、基板/ガスバリアフィルム/太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)/接着層/ガスバリアフィルムの構成や、ガスバリアフィルム/接着層/基板/太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)/接着層/ガスバリアフィルムの構成としてもよい。
水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層を太陽電池素子と接着層の間、接着層とガスバリアフィルムの間、基板と接着層の間、基板の内部もしくはガスバリアフィルムの内部に含んでいてもよい。
<太陽電池モジュールの製造方法>
本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法に制限は無いが、本発明においては積層する順序が重要である。具体的には、一次封止の際に、基板、太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)、必要に応じて、太陽電池素子を被覆する接着層、太陽電池素子を被覆するガスバリアフィルムを順に積層するように製造することが好ましい。
好ましくは、以下の製造手順が挙げられる。
工程1:基板、発電層及び電極を含む太陽電池素子を設ける。太陽電池は1個でも良く、複数の太陽電池素子を直列又は並列接続したものでもよい。受光面側及び非受光面側の電極のそれぞれに、必要に応じて導電接着層を介して第一の集電線を積層する。太陽電池素子と集電線を含む積層体を一次封止して太陽電池とする。なお、この工程1がロール・ツー・ロール方式に該当する。
工程1において、一次封止の際に接着層及びガスバリア層を設ける場合には、ガスバリアフィルムに一層もしくは複数層の接着層を積層した積層体を製造し、電極に第一の集電線が積層された太陽電池素子(一対の電極と発電層を含む)に、製造した積層体を非受光面側からみてガスバリアフィルム、接着層、太陽電池素子(基板が受光面側に積層されるように)の順となるように積層することが好ましい。太陽電池素子の受光面側に接着層やガスバリアフィルムをさらに積層してもよい。
工程2:工程1で一次封止された太陽電池において、第一の集電線と第二の集電線とが電気的に接続されるように、かしめ部材を介して接続し、電極取出部を形成する。この工程2において、第一の集電線と第二の集電線に加え、電極をも同時にかしめ部材にて接続する態様が特に好ましい。
工程3:工程2においてかしめ部材を介して第一の集電線及び第二の集電線とが接続され、電極取出部が形成された太陽電池について、少なくとも電極取出部が封止されるように二次封止を行い、太陽電池モジュールとする。
さらに、好ましい他の製造手順として、上記した捕捉剤を含む層を一次封止の際に積層させる場合には、以下のような方法も挙げられる。
ガスバリアフィルムに一層もしくは複数層の接着層を積層した積層体を製造し、工程1で作製した太陽電池素子に、製造した積層体を非受光面側からみてガスバリアフィルム、捕捉剤を含む層、太陽電池素子(基板が受光面側に積層されるように)の順となるように積層する。
基板に代えてガスバリアフィルムを用いる場合は、上記製造方法の基板をガスバリアフィルムに変えて製造することができる。
その他の上記層に関しては、順序は特に制限はないが、完成した太陽電池モジュールが以下のような層順を有していることが好ましい。基板側が受光面の場合は、耐候性保護シ
ート、封止材、ガスバリアフィルム、接着層、基板、太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層、接着層、ガスバリアフィルム、封止材、裏面保護シートの順;耐候性保護シート、封止材、ガスバリアフィルム、接着層、基板、太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層、接着層、ガスバリアフィルム、封止材、裏面保護シートの順である。基板と反対側が受光面の場合は、裏面保護シート、封止材、バリアフイルム、接着層、基板、太陽電池素子(太陽電池素子基材を除く)、水分及び酸素の少なくとも一方を吸収する捕捉剤を含む層、接着層、ガスバリアフィルム、封止材、耐候性保護シートの順となる。上記層は、適宜必要に応じて、複数積層してもよいし、省略してもよく、他の機能層を挿入してもよい。
一次封止の際の積層方法は、本発明の効果を損なわなければ特に制限はないが、例えば、接着剤によるラミネート、溶融接着によるヒートシール、押出しラミネート、共押出成型、塗布成膜するウェット成膜法、光硬化接着剤によるラミネート法、真空ラミネーターによるラミネート法、ロールラミネーターによるラミネート法、コーター塗布によるウェット成膜方法が挙げられる。中でも有機ELデバイス封止で実績のある光硬化接着剤によるラミネート法、太陽電池で実績のある真空ラミネーターを用いたラミネート法、またはロールラミネーターによるラミネート法が汎用機器が使用できる点で好ましい。
二次封止は、電極取出部が覆われるように一部だけを封止する方法と、電極取出部を含め、一次封止された太陽電池が全て封止されるように、封止材を用いて積層する方法を用いてもよい。
電極取出部が覆われるように一部だけを二次封止する方法には、例えばジャンクションボックスを取り付け、その中をシリコーン樹脂で充填する方法が挙げられる。
一方、二次封止を上記封止材と耐候保護フィルムを積層して行う場合、その層順については、耐候層としての耐候保護フィルム、封止材、一次封止された太陽電池、封止材、耐候保護フィルムの順に積層することが好ましい。各層を積層する方法としては通常用いられている方法によることができるが、生産性や長期耐久性の観点から、各構成層を熱ラミネート(真空ラミネート)によって積層することが好ましい。
太陽電池モジュールを一体化させる手順としては、耐候保護フィルム、封止材、一次封止された太陽電池、封止材、耐候保護フィルムをこの順に重ね合わせ、熱ラミネートする方法が挙げられる。また、各層のいずれかに、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、UV照射、電子線照射、火炎処理などの表面処理を施してもよい。
上記二次封止における熱ラミネート条件は特に限定されず、通常行う条件で熱ラミネートが可能である。
熱ラミネートは真空条件下で行うことが好ましく、通常真空度が10Pa以上、好ましくは20Pa以上、より好ましくは30Pa以上である。一方上限は、通常150Pa以下、好ましくは120Pa以下、より好ましくは100Pa以下である。上記範囲とすることで、モジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができ、生産性も向上するため好ましい。
真空時間としては、通常1分以上、好ましくは2分以上、より好ましくは3分以上である。一方上限は、通常20分以下、好ましくは18分以下、より好ましくは15分以下である。真空時間を上記範囲とすることで、熱ラミネート後の太陽電池モジュールの外観が良好となり、またモジュール内の各層において熱ラミネート条件による気泡の発生を抑制することができるため好ましい。
熱ラミネートの加圧条件は、通常圧力が50kPa以上、好ましくは70kPa以上、より好ましくは90kPa以上である。一方上限値は、101kPa以下であることが好ましい。上記範囲の加圧条件とすることで、太陽電池モジュールを損傷することなく、ま
た適度な接着性を得ることができるため、耐久性の観点からも好ましい。
上記圧力の保持時間は、通常1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上である。一方上限は、通常50分以下、好ましくは40分以下、より好ましくは30分以下である。上記保持時間とすることで、封止材のゲル化率を適正とすることができるため、十分な接着強度を得ることができる。
熱ラミネートの温度条件は、通常115℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上である。一方上限値は、通常180℃以下、好ましくは165℃以下、より好ましくは155℃以下である。上記温度範囲とすることで、十分な接着強度を得ることができる。
また、上記温度の保持時間は、通常1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上である。一方上限は50分以下、好ましくは40分以下、より好ましくは30分以下である。上記保持時間とすることで、封止材の架橋が適度に行われるため耐久性能が向上し、適度な柔軟性を有することができるため、好ましい。
本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例によって、さらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<作製例1>
(1)厚み125 μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、ITOを300 nmスパッタで成膜した後、銀(Ag)を100 nmの厚さとなるように真空蒸着で成膜した。
(2)(1)で作成したPET/ITO/Agからなる試料を30 mm×20 mmの大きさに切断し、試料の長辺方向の両端に短辺方向に並行に両面導電性テープ(住友スリーエム社製 CN4490)と集電線(日立電線社製 Cu−O−100−5)をゴムローラにて貼り付けて積層した。
(3)バリアフィルム(三菱樹脂社製 VIEW−BARRIER)と接着剤(荒川化学社製 ポミランBB)をあらかじめロールラミネーターにて接着し、その後、下からバリアフィルム/接着剤/(2)で作成した積層体/接着剤/バリアフィルムとなるように積層し、NPC社製真空ラミネータ(LM−30×30)にて真空ラミネートを実施して一次封止した。
(4)ファストン端子とピアス端子が一体になった金具を用いて集電線部分をかしめて、ファストン端子部分に圧着端子付接続集電線を接合し、集電線を外部に取り出した。
(5)ETFE(AGC社製 100HK−DCS)/EVA(シーアイ化成社製)/(4)で作成した試料/EVA/ETFEの順に積層し、NPC社製真空ラミネータ(LM−30×30)にて真空ラミネートを実施して、試験用サンプルを作製した。
<比較例1>
作製例1の(2)で用いている導電テープと集電線を使用しないこと以外は作製例1と同様に試料を作成した。
<比較例2>
作製例1の(5)の操作を行わないこと以外は作製例1と同様にサンプルを作成した。
<耐久性試験>
環境試験機(ヤマト科学社製 恒温恒湿器 IG400)で高温高湿試験(85℃, 85%RH)を計50時間実施した。
<評価方法>
デジタルマルチメータ(ADCMT社製 7461A)を用いて各試料の二つの集電線間の抵抗値を4端子測定法で測定した。結果を表1に示す。また、その結果について、表1の初期の値を1としたときの耐久試験の結果の値を表2に記載した。
1 太陽電池素子基材(基板)
2 発電層
3 上部電極
4 下部電極
5 導電接着層
6 第一の集電線
7 接着層
8、9 バリア層
10 第二の集電線
11 かしめ部材
12 封止層
13 耐候層
14 電極取出部
15 一次封止領域
16 二次封止領域
101 一次封止された試料
102 二次封止された試料

Claims (8)

  1. 発電層と、前記発電層を支持する基材と、前記発電層の受光面側及び非受光面側で前記発電層と接続する少なくとも一対の電極が積層された太陽電池素子と、
    前記電極に積層される少なくとも一対の第一の集電線とが一次封止された太陽電池を備える太陽電池モジュールであって、
    前記第一の集電線と、前記一次封止された太陽電池の外面に固定される第二の集電線とが、かしめ部材を介して電気的に接続されるとともに、
    前記かしめ部材と、前記第二の集電線とが、前記発電層で生成した電力を外部に取り出すための電力取出部を形成し、
    該電極取出部が二次封止されている、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記かしめ部材を介する電気的な接続が、前記電極、前記第一の集電線及び前記第二の集電線の間で行われることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記集電線の厚みが10μm以上であり、幅が0.5mm以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記電極と前記第一の集電線との電気的な接続が、導電接着層を介して行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記かしめ部材が、金属リベット、ピアス端子、金属鋲、ホッチキス、ビス、ボルト及びハトメ鋲のいずれかであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記一次封止された太陽電池が、前記太陽電池素子の受光面側及び/又は非受光面側にガスバリア層を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記発電層が、有機半導体材料からなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 発電層と前記発電層を支持する基材と前記発電層の受光面側及び非受光面側で前記発電層に接続する少なくとも一対の電極を積層し、前記電極に第一の集電線をさらに積層して積層体を作製し、前記積層体を一次封止して太陽電池を作製する第一の工程と、前記電極に積層された第一の集電線と、第一の工程で作製された太陽電池の外面に固定される第二の集電線とを、かしめ部材を介して接続して前記太陽電池に電極取出部を形成する第二の工程と、第二の工程で電極取出部が形成された太陽電池を二次封止する第三の工程を含むことを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
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