JP2012177879A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】像担持体の位相調整を行う際の駆動部の稼働音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現すること。
【解決手段】CPU40は、位相検知センサ64Kにより検知した感光ドラム1Kの回転位相と、位相検知センサ64Cにより検知した感光ドラム1Cの回転位相とに基づき(S904〜S909)、所定の位相関係となるように、感光ドラム1Cを駆動するモータ39Cの回転速度を減速させる(S910)させることで前記位相調整を行い、前記位相調整を終了した後に前記像形成手段に画像を形成させる。
【選択図】図5
【解決手段】CPU40は、位相検知センサ64Kにより検知した感光ドラム1Kの回転位相と、位相検知センサ64Cにより検知した感光ドラム1Cの回転位相とに基づき(S904〜S909)、所定の位相関係となるように、感光ドラム1Cを駆動するモータ39Cの回転速度を減速させる(S910)させることで前記位相調整を行い、前記位相調整を終了した後に前記像形成手段に画像を形成させる。
【選択図】図5
Description
本発明は、複数の感光体を有するレーザプリンタ、複写機、ファクシミリなどの電子写真方式のカラー画像形成装置に関する。
近年、画像形成速度の高速化に伴い、インライン方式のカラー画像形成装置が用いられる。インライン方式の画像形成装置は、複数の感光ドラムに対し複数の光学装置により光ビームをそれぞれ独立に走査し、複数の現像装置により各色のトナー像を形成する。各色のトナー像は、中間転写ベルト上に重ね合わせられて、その後転写材へ転写される、又は転写ベルト上の転写材に重ね合わせて転写される。しかし、インライン方式では、複数の感光ドラム及び複数の光学装置を用いるため、4パス方式と比べ4色(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:ブラック)のトナーの色ずれが発生しやすい。そこで、各感光ドラムを駆動するギアの偏心やモータの回転むらに起因し周期的に変動する色ずれ(AC成分の色ずれ)を解決するために、各感光ドラムの回転位相の関係を望ましい状態に合わせることにより相対的な色ずれを減少させる構成が提案されている。例えば、特許文献1では、各感光ドラムを起動してから、実際の画像形成動作を開始するまでの間に、各感光ドラムの位相が所望の位相関係になるように調整する。
しかし、特許文献1のように実際の画像形成を行う直前に各感光ドラムの位相を調整する場合には、次の課題がある。すなわち、画像形成を行う直前に位相調整を行うため、FPOT(ファーストプリントアウトタイム)の観点から、位相調整に費やすことができる時間に制約が生じる。これに対しては、位相調整を行う際に各感光ドラムを駆動しているモータの回転速度の変化量を急峻にすることでも対応可能である。しかし、例えば、ある感光ドラムの回転位相を更に進めるために、感光ドラムを駆動するモータの回転速度を増加させた場合すなわち加速させた場合に様々な課題が生じる可能性がある。例えば、稼動音の課題がある。モータの回転制御として、モータに備え付けられたコイルへ流す電流の向きを切り替えており、それに伴い電磁音が発生する。モータの回転速度が高速になればこの電流切り替え速度も高速化し、電磁音の周波数も高くなるため、ユーザにとって快適でないおそれがある。更に、モータ自身の音の問題が無いとしても、モータから感光ドラムまではギアを連結させて駆動伝達させているため、モータの回転速度の増加と共にギアの噛み合いによって生じる稼動音も増加する。また、例えば消費電力の課題がある。モータが消費する電力は負荷トルクが一定であれば回転速度に比例する。つまり、位相調整時にモータの回転速度を増加させると、それだけモータ自体が消費する電力が大きくなる。更に例えばモータスペックの課題がある。モータは回転速度の増加に伴い、出力可能なトルクが低減していく。つまり、位相調整時にモータの回転速度を増加させることを想定したモータ設計を行う必要があり、モータスペックの増大に伴うコストアップにもつながる可能性がある。
本発明は、このような課題及び他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。本発明では、像担持体の位相調整を行う際の駆動部の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を備える。
(1)複数の像担持体と、前記像担持体を駆動するモータと、前記像担持体の回転位相を検知する検知手段と、外部のコンピュータからのプリント指示に応じて前記複数の像担持体の駆動を開始するとともに、前記像担持体の駆動を開始してから画像形成動作を行うまでの間に、前記検知した前記像担持体の回転位相に基づき前記複数の像担持体の回転位相が所定の位相関係となるように前記モータの回転を制御し位相調整を行う制御手段と、前記制御手段により前記位相調整が行われた後に、前記外部のコンピュータから送信されてきた画像データに基づき前記複数の像担持体上に画像を形成する像形成手段と、を備える画像形成装置であって、前記制御手段は、前記検知手段により検知した前記複数の像担持体のうちの基準となる像担持体の回転位相と、前記検知手段により検知した前記基準となる像担持体以外の他の像担持体の回転位相と、に基づき、前記所定の位相関係となるように、前記他の像担持体を駆動するモータの回転速度を減速させることで前記位相調整を行い、前記位相調整を終了した後に前記像形成手段に画像を形成させることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、像担持体の位相調整を行う際の駆動部の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
以下本発明を実施するための形態を、実施例により詳しく説明する。
[画像形成装置の構成]
図1(a)に示すカラーの画像形成装置(以下、本体と称す)は、本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ5Y,5M,5C,5Kを備える。4個のプロセスカートリッジ5Y,5M,5C,5Kは同一構造であるが、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の異なる色のトナーによる画像を形成する点で相違する。以降、各色個別の説明をする場合を除きYMCKの符号は省略する。プロセスカートリッジ5は、それぞれトナー容器23、像担持体である感光ドラム1、帯電ローラ2、現像ローラ3、ドラムクリーニングブレード4、廃トナー容器24を有する。プロセスカートリッジ5の下方にはレーザユニット7が配置され、レーザユニット7は画像信号に基づく露光を感光ドラム1に対して行う。ここで画像信号は、外部のコンピュータ100から供給される画像データに従う信号である。感光ドラム1は、帯電ローラ2により所定の負極性の電位に帯電された後、レーザユニット7によりそれぞれ静電潜像が形成される。静電潜像は現像ローラ3により反転現像されて負極性のトナーが付着され、それぞれY、M、C、Kのトナー像が形成される。この各色のレーザユニット7、現像ローラ3により、各色の感光ドラム上に画像が形成される。中間転写ベルトユニットは、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、二次転写対向ローラ10から構成される。各感光ドラム1に対向して、中間転写ベルト8の内側に一次転写ローラ6が配設され、不図示のバイアス印加装置(バイアス印加手段)により転写バイアスが印加される。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、各感光ドラム1が矢印方向に回転し、中間転写ベルト8が矢印A方向に回動し、一次転写ローラ6に正極性のバイアスを印加することにより、感光ドラム1Y上のトナー像から順次、中間転写ベルト8上に一次転写される。中間転写ベルト8上に4色のトナー像が重なった状態で、そのトナー像は二次転写ローラ11まで搬送される。
図1(a)に示すカラーの画像形成装置(以下、本体と称す)は、本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ5Y,5M,5C,5Kを備える。4個のプロセスカートリッジ5Y,5M,5C,5Kは同一構造であるが、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の異なる色のトナーによる画像を形成する点で相違する。以降、各色個別の説明をする場合を除きYMCKの符号は省略する。プロセスカートリッジ5は、それぞれトナー容器23、像担持体である感光ドラム1、帯電ローラ2、現像ローラ3、ドラムクリーニングブレード4、廃トナー容器24を有する。プロセスカートリッジ5の下方にはレーザユニット7が配置され、レーザユニット7は画像信号に基づく露光を感光ドラム1に対して行う。ここで画像信号は、外部のコンピュータ100から供給される画像データに従う信号である。感光ドラム1は、帯電ローラ2により所定の負極性の電位に帯電された後、レーザユニット7によりそれぞれ静電潜像が形成される。静電潜像は現像ローラ3により反転現像されて負極性のトナーが付着され、それぞれY、M、C、Kのトナー像が形成される。この各色のレーザユニット7、現像ローラ3により、各色の感光ドラム上に画像が形成される。中間転写ベルトユニットは、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、二次転写対向ローラ10から構成される。各感光ドラム1に対向して、中間転写ベルト8の内側に一次転写ローラ6が配設され、不図示のバイアス印加装置(バイアス印加手段)により転写バイアスが印加される。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、各感光ドラム1が矢印方向に回転し、中間転写ベルト8が矢印A方向に回動し、一次転写ローラ6に正極性のバイアスを印加することにより、感光ドラム1Y上のトナー像から順次、中間転写ベルト8上に一次転写される。中間転写ベルト8上に4色のトナー像が重なった状態で、そのトナー像は二次転写ローラ11まで搬送される。
給搬送装置12は、転写材Pを収納する給紙カセット13内から転写材Pを給紙する給紙ローラ14と、給紙された転写材Pを搬送する搬送ローラ対15とを有する。給搬送装置12から搬送された転写材Pはレジストローラ対16により二次転写ローラ11に搬送される。二次転写ローラ11は正極性のバイアスを印加され、搬送された転写材Pに中間転写ベルト8上の4色のトナー像を二次転写する。トナー像転写後の転写材Pは定着装置17に搬送され、定着フィルム18と加圧ローラ19とによって加熱、加圧されて表面にトナー像が定着される。トナー像が定着された転写材Pは排紙ローラ対20によって排出される。一方、トナー像転写後に、感光ドラム1表面に残ったトナーは、ドラムクリーニングブレード4によって除去される。また、転写材Pへの二次転写後に中間転写ベルト8上に残ったトナーは、転写ベルトクリーニングブレード21によって除去され、除去されたトナーは、廃トナー回収容器22へ回収される。
本体の制御を行うための電気回路が搭載された制御基板80は、CPU40、ROM40a、RAM40bを備える。CPU40は、転写材Pの搬送にかかる駆動源(不図示)やプロセスカートリッジの駆動源(不図示)の制御、画像形成に関する制御、故障検知に関する制御など、ROM40aに格納された制御プログラムにより本体の動作を一括して制御する。また、制御基板80のCPU40は、外部のコンピュータ100から、画像データと共にプリント指示が通信回線を介してなされると、供給された画像データに従う画像信号をレーザユニット7に供給する。RAM40bは、CPU40が行う制御のデータを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。尚、CPU40を備えた制御基板80は制御手段としての一例であり制御手段としてはこの形態に限定されない。例えばそのCPU40の処理の一部或いは全てをASIC(専用集積回路)に行わせても良い。また別のCPUを設け、その別のCPUにCPU40の処理の一部を行わせても良い。
[DCブラシレスモータ]
感光ドラム1の駆動源であるDCブラシレスモータについて説明する。図1(b)はDCブラシレスモータ(以下、モータ39)の駆動回路構成図であり、Y結線されたコイル55〜57とロータ58、ロータ58の位置検出手段としてホール素子59〜61を備える。ホール素子59〜61は磁界を検知すると半導体片の両端に電圧が生じる素子であり、ロータ58の位置検出が可能となる。ホール素子59〜61の出力はそれぞれアンプ62のHW,HU,HVポートに入力されて増幅され、モータ駆動制御回路42に入力される。モータ駆動回路部41は、モータ駆動制御回路42と、モータ駆動制御回路42のFET1〜FET6ポートから出力される信号により制御されるハイ側FET43〜45とロー側FET46〜48とを備える。FET43〜48はそれぞれがコイルの両端であるU,V,Wに接続されており、モータ駆動制御回路42から出力される相切り替え信号に従ってオン/オフ制御し順次励磁する相を切り替えてロータ58を回転させる。相切り替え信号は、CPU40の出力ポートからの駆動信号及びホール素子59〜61から発生するロータ58の位置信号を検出しモータ駆動制御回路42により生成される。相切り替えに関するモータ39の回転に関しては(U,V,W)の電位を図2(a)に示す順序で切り替えることにより各相(U相、V相、W相)が順次励磁され、モータ39が回転する原理となっている。
感光ドラム1の駆動源であるDCブラシレスモータについて説明する。図1(b)はDCブラシレスモータ(以下、モータ39)の駆動回路構成図であり、Y結線されたコイル55〜57とロータ58、ロータ58の位置検出手段としてホール素子59〜61を備える。ホール素子59〜61は磁界を検知すると半導体片の両端に電圧が生じる素子であり、ロータ58の位置検出が可能となる。ホール素子59〜61の出力はそれぞれアンプ62のHW,HU,HVポートに入力されて増幅され、モータ駆動制御回路42に入力される。モータ駆動回路部41は、モータ駆動制御回路42と、モータ駆動制御回路42のFET1〜FET6ポートから出力される信号により制御されるハイ側FET43〜45とロー側FET46〜48とを備える。FET43〜48はそれぞれがコイルの両端であるU,V,Wに接続されており、モータ駆動制御回路42から出力される相切り替え信号に従ってオン/オフ制御し順次励磁する相を切り替えてロータ58を回転させる。相切り替え信号は、CPU40の出力ポートからの駆動信号及びホール素子59〜61から発生するロータ58の位置信号を検出しモータ駆動制御回路42により生成される。相切り替えに関するモータ39の回転に関しては(U,V,W)の電位を図2(a)に示す順序で切り替えることにより各相(U相、V相、W相)が順次励磁され、モータ39が回転する原理となっている。
図2(b)にモータ39と感光ドラム1及び感光ドラム1の回転位相検知機構を示す。ギア70は感光ドラム1と一体に回転し、感光ドラム1を駆動する。ギア70にはフラグ71を設け、感光ドラム1の回転に伴い、フォトセンサ64の光路を遮るようにする。これにより感光ドラム1が1回転するごとに、フォトセンサ64(以降、位相検知センサ64)から信号が出力される。また、モータ39の出力軸にはギア72が設けられており、ギア72とギア70が噛み合うことでモータ39の駆動を感光ドラム1に伝達する。
図2(c)はモータ39の回転速度制御に関する制御ブロック図である。ここで、CPU40は速度制御を行うために、例えばROM40aに予め格納された回転速度目標値(図2(c)の速度指令)と回転速度情報を比較し、速度誤差情報を得る。またCPU40は、位置制御を行うために、例えばROM40aに予め格納された位置目標値(図2(c)の位置指令)と回転速度情報を積分したロータ58の位置情報を比較し、位置誤差情報を得る。CPU40は、速度誤差情報と位置誤差情報からモータ操作量を演算し、駆動信号としての加減速信号をモータ39へ出力する。CPU40からモータ39に出力された加減速信号は誤差増幅部65により増幅され、PWM駆動部66に出力される。PWM駆動部66は、モータ駆動回路部41内のFET43〜48をPWM駆動し、ロータ58を回転させる。尚、誤差増幅部65及びPWM駆動部66は、モータ駆動制御回路42に含まれる。また、ロータ58の回転数を回転数検出部68(図2(b)には不図示)により検出し、検出した結果を回転速度情報として速度制御に用いるため、また、積分して位置情報として位置制御に用いるため、CPU40にフィードバックする。すなわち、回転数検出部68はCPU40にFG信号を出力し、CPU40はFG信号のエッジを検出して、速度制御又は積分して位置制御に用いる。位相検知センサ64の出力は、CPU40による位置制御に使用するホームポジション検知の情報としてCPU40にフィードバックする。また、位置制御には後述する進み量も用いられる。
次に図3を用いて本実施例の感光ドラム1の駆動構成について説明する。本実施例では、例として2つのモータ(例えば、カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動しているものとして説明する。図3にモータ39C,39Kに備えられたギア72C、72Kによりそれぞれカラー用の感光ドラム1Y,1M,1Cとブラック用の感光ドラム1Kを駆動している構成を示す。ここで感光ドラム1Y,1M,1Cを駆動するギア70Y,70M,70Cの間に設けているギア73YM、73MCの歯数は、ギア70Y,70M,70Cの歯数に対して整数比となっている。尚、感光ドラム1Y,1M,1Cの回転位相は常に同じであるものとする。従って、感光ドラム1の回転位相を検知するフォトセンサ及びフラグも位相検知センサ64C,64K、フラグ71C,71Kのそれぞれ2つだけ備えられている。また、本実施例では、各感光ドラム1の位相検知センサ64の信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれ(周期的に変動する色ずれ)を抑制することができる所望の位相関係であるものとする。また、各感光ドラム1の位相検知センサ64の出力タイミングが所定のずれを有している場合を、AC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係とするように、各感光ドラムを配置しても良い。
[位相のずれ量]
次に図4(a)を用いて本実施例の感光ドラム1の回転位相検知方法について説明する。図4(a)に感光ドラム1の回転位相を検知する位相検知センサ64C,64Kの出力信号及びCPU40の内部で生成されている内部クロックの波形を示す。CPU40は感光ドラム1の周速度が定常速度に到達した後の任意のタイミングで位相検知を開始する。CPU40は、位相検知を開始したタイミング(縦の破線)から位相検知センサ64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検知するまで内部クロックに同期したカウント動作(Ccnt,Kcnt)を開始する。CPU40は感光ドラム1が1周したときのカウント値(Tcnt:感光ドラム周期)を例えばRAM40bに予め記憶している。尚、感光ドラム1が1周したときのカウント値(Tcnt:感光ドラム周期)はその都度計測してもいいし、予め記憶しておくようにしても良い。CPU40は、感光ドラム周期Tcntと、位相検知開始から位相検知センサ64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検出したときのカウント値Ccnt,Kcntとに基づき、相対的な位相ずれ(進み、遅れ)量を検知することができる。例えば、図4(a)でCcnt>Kcntであった場合、感光ドラム1C,1Kの回転位相のずれ量(以下、位相ずれ量)は(Ccnt−Kcnt)/(Tcnt)×360[deg]となる。例えば、Ccnt=520,Kcnt=260、Tcnt=720とすると位相ずれ量は130[deg]となる。すなわち、感光ドラム1C(基準となる像担持体以外の他の像担持体)の位相より感光ドラム1K(複数の像担持体のうちの基準となる像担持体)の位相が130[deg]進んでいる。言い換えれば、感光ドラム1Kの位相より感光ドラム1Cの位相が130[deg]遅れている。
次に図4(a)を用いて本実施例の感光ドラム1の回転位相検知方法について説明する。図4(a)に感光ドラム1の回転位相を検知する位相検知センサ64C,64Kの出力信号及びCPU40の内部で生成されている内部クロックの波形を示す。CPU40は感光ドラム1の周速度が定常速度に到達した後の任意のタイミングで位相検知を開始する。CPU40は、位相検知を開始したタイミング(縦の破線)から位相検知センサ64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検知するまで内部クロックに同期したカウント動作(Ccnt,Kcnt)を開始する。CPU40は感光ドラム1が1周したときのカウント値(Tcnt:感光ドラム周期)を例えばRAM40bに予め記憶している。尚、感光ドラム1が1周したときのカウント値(Tcnt:感光ドラム周期)はその都度計測してもいいし、予め記憶しておくようにしても良い。CPU40は、感光ドラム周期Tcntと、位相検知開始から位相検知センサ64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検出したときのカウント値Ccnt,Kcntとに基づき、相対的な位相ずれ(進み、遅れ)量を検知することができる。例えば、図4(a)でCcnt>Kcntであった場合、感光ドラム1C,1Kの回転位相のずれ量(以下、位相ずれ量)は(Ccnt−Kcnt)/(Tcnt)×360[deg]となる。例えば、Ccnt=520,Kcnt=260、Tcnt=720とすると位相ずれ量は130[deg]となる。すなわち、感光ドラム1C(基準となる像担持体以外の他の像担持体)の位相より感光ドラム1K(複数の像担持体のうちの基準となる像担持体)の位相が130[deg]進んでいる。言い換えれば、感光ドラム1Kの位相より感光ドラム1Cの位相が130[deg]遅れている。
[位相の調整]
次に図4(b)を用いて本実施例の感光ドラム1の位相調整方法について説明する。以下、カラー用の感光ドラム1Y,1M,1Cの代表をカラー用の感光ドラム1Cとして記載する。図4(b)は感光ドラム1C,1Kの周速度[mm/sec]及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。感光ドラム1C,1Kを起動し感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(定常回転速度)に到達した段階で、図4(a)で説明した回転位相検知を行う。図4(b)中の2本の縦線で挟まれた期間が回転位相検知期間である。本実施例では感光ドラム1Kの回転位相を基準とし、CPU40はこの回転位相検知結果に基づき、感光ドラム1Kの回転位相に対する感光ドラム1Cの回転位相の位相進み量に換算する。例えば、図4(a)では感光ドラム1Kの回転位相を基準にすると、感光ドラム1Cの回転位相が130[deg]遅れているので、感光ドラム1Cの位相遅れ量を位相進み量360−130=230[deg]に換算する。位相進み量(図2(c)の進み量)は、CPU40による位置制御に用いられる。CPU40は、その換算結果を先に説明した位置誤差情報としてCPU40内部の速度制御に用いる。その結果、CPU40はモータ39Cに駆動信号(減速信号)を出力してモータ39Cの回転速度を減速させることにより、感光ドラム1C,1Kの回転位相の調整を行う。尚、以後においては、モータ39を減速させるとは、CPU40の指示に基づきモータ39Cに減速信号を出力することを意味するものとする。これにより、感光ドラム1Cのモータ39Cの回転速度を加速させることで生じる稼動音の増大や、モータ39C自体の消費電力、モータスペックの増大に伴うコストアップを低減できる。
次に図4(b)を用いて本実施例の感光ドラム1の位相調整方法について説明する。以下、カラー用の感光ドラム1Y,1M,1Cの代表をカラー用の感光ドラム1Cとして記載する。図4(b)は感光ドラム1C,1Kの周速度[mm/sec]及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。感光ドラム1C,1Kを起動し感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(定常回転速度)に到達した段階で、図4(a)で説明した回転位相検知を行う。図4(b)中の2本の縦線で挟まれた期間が回転位相検知期間である。本実施例では感光ドラム1Kの回転位相を基準とし、CPU40はこの回転位相検知結果に基づき、感光ドラム1Kの回転位相に対する感光ドラム1Cの回転位相の位相進み量に換算する。例えば、図4(a)では感光ドラム1Kの回転位相を基準にすると、感光ドラム1Cの回転位相が130[deg]遅れているので、感光ドラム1Cの位相遅れ量を位相進み量360−130=230[deg]に換算する。位相進み量(図2(c)の進み量)は、CPU40による位置制御に用いられる。CPU40は、その換算結果を先に説明した位置誤差情報としてCPU40内部の速度制御に用いる。その結果、CPU40はモータ39Cに駆動信号(減速信号)を出力してモータ39Cの回転速度を減速させることにより、感光ドラム1C,1Kの回転位相の調整を行う。尚、以後においては、モータ39を減速させるとは、CPU40の指示に基づきモータ39Cに減速信号を出力することを意味するものとする。これにより、感光ドラム1Cのモータ39Cの回転速度を加速させることで生じる稼動音の増大や、モータ39C自体の消費電力、モータスペックの増大に伴うコストアップを低減できる。
[位相調整処理(位相制御処理)]
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図5のフローチャートを用いて説明する。ステップ(以下、Sと記す)901でCPU40は、外部のコンピュータ100等からプリント指示があったと判断すると、S902でモータ39C,39Kにより感光ドラム1C,1Kの駆動を開始(起動)する。尚、ここでのプリント指示とは、外部のコンピュータ100から供給される画像データを伴うものとする。S903でCPU40は感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度に到達したと判断すると、S904で位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタCcnt,Kcntの値をクリアする(Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は、前述のように位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を実行し、S905で位相検知が終了したと判断すると、S906で位相検知センサ64C,64Kの検知結果に基づき位相ずれ量α[deg](所定量)を算出する。尚、位相ずれ量α[deg]は、例えば感光ドラム1Kの回転位相を基準として感光ドラム1Cの回転位相のずれ量を算出したものである(α=(Ccnt−Kcnt)/(Tcnt)×360[deg])。S907でCPU40は位相検知用カウンタCcnt,Kcntの値を比較し、Ccnt>Kcnt(感光ドラム1Cが感光ドラム1Kに対して位相ずれ量α遅れている(所定量遅れている))と判断した場合は、S908の処理を行う。S908でCPU40は、感光ドラム1C,1Kの位相ずれ量α(この場合、αは遅れ量)を感光ドラム1Cの感光ドラム1Kに対する位相の進み量β(=360−α[deg])に変換する。
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図5のフローチャートを用いて説明する。ステップ(以下、Sと記す)901でCPU40は、外部のコンピュータ100等からプリント指示があったと判断すると、S902でモータ39C,39Kにより感光ドラム1C,1Kの駆動を開始(起動)する。尚、ここでのプリント指示とは、外部のコンピュータ100から供給される画像データを伴うものとする。S903でCPU40は感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度に到達したと判断すると、S904で位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタCcnt,Kcntの値をクリアする(Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は、前述のように位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を実行し、S905で位相検知が終了したと判断すると、S906で位相検知センサ64C,64Kの検知結果に基づき位相ずれ量α[deg](所定量)を算出する。尚、位相ずれ量α[deg]は、例えば感光ドラム1Kの回転位相を基準として感光ドラム1Cの回転位相のずれ量を算出したものである(α=(Ccnt−Kcnt)/(Tcnt)×360[deg])。S907でCPU40は位相検知用カウンタCcnt,Kcntの値を比較し、Ccnt>Kcnt(感光ドラム1Cが感光ドラム1Kに対して位相ずれ量α遅れている(所定量遅れている))と判断した場合は、S908の処理を行う。S908でCPU40は、感光ドラム1C,1Kの位相ずれ量α(この場合、αは遅れ量)を感光ドラム1Cの感光ドラム1Kに対する位相の進み量β(=360−α[deg])に変換する。
一方、S907でCPU40は、Ccnt>Kcntではない(感光ドラム1Cが感光ドラム1Kに対して進んでいる)と判断した場合は、位相ずれ量αは進み量となるのでそのままS909の処理に進む。S909でCPU40は、算出した位相ずれ量α(Ccnt≦Kcntの場合、αは進み量となる)又は進み量β(Ccnt>Kcntの場合)を位置制御に用いて位置誤差情報を更新する(図2(c)参照)。S910でCPU40は、更新した位置誤差情報に基づき位相調整を開始する。言い換えればCPU40は更新した位置誤差をゼロにするよう位相調整を開始する。CPU40は、この位相調整で、基準となる感光ドラム1Kに対して、感光ドラム1Cの回転位相が進んでいることから感光ドラム1Cを駆動させているモータ39Cの回転速度を減速させる。CPU40は、S911で各感光ドラムの位相が所望の位相関係になったと判断するまで位相調整を継続して実行する。またS912で位相調整に要する時間が所定時間を超えたと判断し、S913でタイムアウトするまで位相調整を実行する。S911でYESと判断するか、S913を経由したときにS914で位相調整を終了する。そしてCPU40は、位相調整が終了した後、プリント開始前の位相調整処理を終了し、実際のプリント動作(画像形成動作)に移行する。尚、S912でCPU40が所定時間を経過したと判断しS913でタイムアウトするとしたのは、位相調整に長い時間を要して画像形成動作の開始が必要以上に遅くなることを防止するためである。
尚、本実施例では図5のフローチャートで示したように感光ドラム(1C、1K)が定常速度に到達した後に位相検知を実施している。しかしながら、位相検知を開始するタイミングは感光ドラム(1C、1K)が定常速度に到達する前でも問題ないことは言うまでもない。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
実施例2は、位相検知及び位相調整に関する動作は実施例1と同じであり、感光ドラム1C,1Kの起動及び停止の制御に関する。本実施例でも、実施例1と同様に2つのモータ(カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動しているとして説明する。また、実施例1と同様に、カラー用の感光ドラム1Y,1M,1Cの回転位相は常に同じであり、各感光ドラム1の位相検知センサ64C,64Kの信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係であるとする。本実施例では、各感光ドラム1C,1Kの停止位相をずらし、次回の感光ドラム1C,1Kの起動は同時に行う。本実施例の実際の動作に関して、図6を用いて説明する。
[感光ドラムの停止と起動]
図6に感光ドラム1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。図6で、周速度180mm/secで回転している感光ドラム1C,1Kを停止する際には、一旦、周速度60mm/secとなるまで減速する。各感光ドラム1C,1Kの周速度が60mm/secになったら(Tc1=Tk1)、各位相検知センサ64C,64Kの信号の立ち下りエッジを基準としてそれぞれTc2,Tk2[msec]のタイミングで感光ドラム1C,1Kを停止させる。この停止タイミングはTc2>Tk2の関係となっており、感光ドラム1Kを先に停止させるため感光ドラム1Cを停止させたときには感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態となる。この位相進み量はTc2,Tk2のタイミングで設定可能である。例えば各感光ドラム径がφ30[mm]、周速度60[mm/sec]、感光ドラム1Cの位相進み量を15°とした場合には、Tc2−Tk2=65[msec]となるようにTc2,Tk2のタイミングを設定すればよい。ここで、位相進み量は0°から180°の範囲内となるようにする。位相進み量を0°から180°とするのは、次の理由による。すなわち、例えば感光ドラム1Cの位相進み量を330°(>180°)とした場合、位相進み量330°に相当する減速に要する時間が、位相遅れ量30°(=360°−330°)に相当する加速に要する時間よりも長くなるおそれがある。これにより、モータ39を減速させる長所が薄れるからである。
図6に感光ドラム1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。図6で、周速度180mm/secで回転している感光ドラム1C,1Kを停止する際には、一旦、周速度60mm/secとなるまで減速する。各感光ドラム1C,1Kの周速度が60mm/secになったら(Tc1=Tk1)、各位相検知センサ64C,64Kの信号の立ち下りエッジを基準としてそれぞれTc2,Tk2[msec]のタイミングで感光ドラム1C,1Kを停止させる。この停止タイミングはTc2>Tk2の関係となっており、感光ドラム1Kを先に停止させるため感光ドラム1Cを停止させたときには感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態となる。この位相進み量はTc2,Tk2のタイミングで設定可能である。例えば各感光ドラム径がφ30[mm]、周速度60[mm/sec]、感光ドラム1Cの位相進み量を15°とした場合には、Tc2−Tk2=65[msec]となるようにTc2,Tk2のタイミングを設定すればよい。ここで、位相進み量は0°から180°の範囲内となるようにする。位相進み量を0°から180°とするのは、次の理由による。すなわち、例えば感光ドラム1Cの位相進み量を330°(>180°)とした場合、位相進み量330°に相当する減速に要する時間が、位相遅れ量30°(=360°−330°)に相当する加速に要する時間よりも長くなるおそれがある。これにより、モータ39を減速させる長所が薄れるからである。
そして、感光ドラム1を停止させた後、次に(以降、次回という)各感光ドラム1C,1Kを起動させる際には、基準タイミングからの起動タイミングを同じ(Tc3=Tk3)にする。但し、起動時に画像形成装置において十分な電源容量が確保されていない場合には、感光ドラムの周速度が定常回転に達した場合において、感光ドラムが360°回転するのに要する時間分だけ、片方の感光ドラムの起動タイミングをずらしても良い。こうすることで、モータ39が画像形成時の回転速度になった場合において、停止時につけた感光ドラム間の位相差を保ったまま各感光ドラムを起動させることができる。これにより各感光ドラム1C,1Kの位相関係(感光ドラム1Cの位相が感光ドラム1Kに対して進んでいる)を保つことが可能となる。各感光ドラム1C,1Kを起動させた後は、実施例1と同様に感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度に到達したら位相検知と位相調整を行う。本実施例では感光ドラム1Cの位相が進んでいる(Ccnt<Kcnt)ため、図5のS908の処理を行う必要がない。そして、この起動を行ったうえで、図5のフローチャートを実行するようにすれば、S907でCPU40はNOと判断し、感光ドラム1Cを駆動させているモータ39Cの回転速度を減速させる制御を行い、位相調整を行う。
尚、本実施例では、仮に電源投入時など初期状態で各感光ドラム1C,1Kの位相関係が所望の位相関係になっていない場合でも、所望の位相関係で停止することができる。すなわち、その後に実行するイニシャル動作で各感光ドラム1C,1Kを駆動すれば、その停止制御によって所望の位相関係で停止することができる。つまり、イニシャル動作を実行後は、本実施例に記載した起動・停止の制御により各感光ドラムの位相関係を所望の位相関係に保ち続けることができる(以下の実施例3、4においても、同様である)。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
本実施例は、位相検知及び位相調整に関する動作は実施例1と同じであり、感光ドラム1C,1Kの起動及び停止の制御に関する。本実施例でも、実施例1と同様に2つのモータ(カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動しているとして説明する。また、実施例1と同様に、感光ドラム1Y,1M,1Cの回転位相は常に同じであり、各感光ドラム1の位相検知センサ64の信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係であるとする。本実施例は、各感光ドラム1C,1Kの停止位相を同じとし、次回の感光ドラム1C,1Kの起動時には、起動タイミングをずらす。実際の動きに関して、図7を用いて説明する。
[感光ドラムの停止と起動]
図7に感光ドラム1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。図7で、周速度180mm/secで回転している感光ドラム1C,1Kを停止する際には、一旦、周速度60mm/secとなるまで減速する。尚、このときに感光ドラム1C、1Kの位相関係は色ずれを抑制するように所定の位置関係(位相関係)になっている。各感光ドラム1C,1Kは、周速度が60mm/secになったら(Tc1=Tk1)、各位相検知センサ64C,64Kの信号の立ち下りエッジを基準としてそれぞれTc2,Tk2[msec]のタイミングで感光ドラム1C,1Kを停止させる。この停止タイミングはTc2=Tk2の関係となっており、停止させたときには各感光ドラム1C,1Kの位相が揃った状態となる。そして、次回、各感光ドラム1C,1Kを起動させる際には、各感光ドラム1C,1Kを、基準タイミングからの起動タイミングTc3、Tk3でそれぞれ起動する。この起動タイミングはTc3<Tk3の関係となっており、各感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(180[mm/sec])に到達したときにはカラー用の感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態となる。つまりTc3がTk3の値よりもどれだけ大きいかは、各感光ドラム1C,1K間でつけたい位相差が、各感光ドラム1C,1K(或いは対応するモータ39)が画像形成時の定常速度(180[mm/sec])においてどれだけの時間に相当するかで決まる。
図7に感光ドラム1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。図7で、周速度180mm/secで回転している感光ドラム1C,1Kを停止する際には、一旦、周速度60mm/secとなるまで減速する。尚、このときに感光ドラム1C、1Kの位相関係は色ずれを抑制するように所定の位置関係(位相関係)になっている。各感光ドラム1C,1Kは、周速度が60mm/secになったら(Tc1=Tk1)、各位相検知センサ64C,64Kの信号の立ち下りエッジを基準としてそれぞれTc2,Tk2[msec]のタイミングで感光ドラム1C,1Kを停止させる。この停止タイミングはTc2=Tk2の関係となっており、停止させたときには各感光ドラム1C,1Kの位相が揃った状態となる。そして、次回、各感光ドラム1C,1Kを起動させる際には、各感光ドラム1C,1Kを、基準タイミングからの起動タイミングTc3、Tk3でそれぞれ起動する。この起動タイミングはTc3<Tk3の関係となっており、各感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(180[mm/sec])に到達したときにはカラー用の感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態となる。つまりTc3がTk3の値よりもどれだけ大きいかは、各感光ドラム1C,1K間でつけたい位相差が、各感光ドラム1C,1K(或いは対応するモータ39)が画像形成時の定常速度(180[mm/sec])においてどれだけの時間に相当するかで決まる。
実施例1と同様に感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度に到達したら位相検知と位相調整を行う。本実施例では感光ドラム1Cの位相が進んでいる(Ccnt<Kcnt)ため、図5のS908の処理を基本的に行う必要がない。この位相進み量はTc3,Tk3のタイミングで設定可能である。例えば各感光ドラム径がφ30[mm]、周速度180[mm/sec]、感光ドラム1Cの位相進み量を15°とした場合には、Tk3−Tc3=22[msec]となるようにTc3,Tk3のタイミングを設定すればよい。尚、実施例2と同様の理由により、位相進み量は0°から180°の範囲内となるようにする。そして、この起動を行ったうえで、図5のフローチャートを実行するようにすれば、S907でCPU40はNOと判断し、感光ドラム1Cを駆動させているモータ39Cの回転速度を減速させる制御を行い、位相調整を行う。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
本実施例では、図8(a)に示すように各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kをそれぞれ別のモータ39Y,39M,39C,39Kで駆動する。従って位相検知センサ64Y,64M,64C,64K、フラグ71Y,71M,71C,71Kも各々の感光ドラム1Y,1M,1C,1Kに対してそれぞれ設けられている構成とする。本実施例の各感光ドラム間の距離(L(YM),L(MC),L(CK))及び感光ドラム径(D)は図8(b)に示す関係(L(YM)=L(MC)=L(CK)={N×(D×π)}+(D+π)/4(N=整数))になっているとする。各感光ドラム1の位相は、例えば図8(c)に示す位相関係になった状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係となる。本実施例では、実施例3(各感光ドラム1の停止位相を同じとし、次回の感光ドラム1の起動時には起動タイミングをずらす)の処理に加え次の処理を行う。すなわち本実施例では、停止の際に中間転写ベルト8に対する感光ドラム1の停止位置が同じにならないように、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの停止タイミングTy2,Tm2,Tc2,Tk2を3種類(図9の〔1〕〜〔3〕)設けている。そして感光ドラム1が停止するごとに、停止タイミングTy2,Tm2,Tc2,Tk2を切り替える。また、停止タイミングTy2,Tm2,Tc2,Tk2の切り替えに応じて、感光ドラム1Y,1M,1Cに対する感光ドラム1Kの起動タイミングTk3も変更する。実際の動作について図9、図10を用いて説明する。
[感光ドラムの停止タイミングと起動タイミング]
図9に感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kの出力信号の関係を示す。図9で、周速度180mm/secで回転している感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止する際には、一旦、周速度60mm/secとなるまで減速する。各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kにおいて、周速度が60mm/secになったら(Ty1=Tm1=Tc1=Tk1)、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止させる。この際、各位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kの信号の立ち下りエッジを基準として、それぞれTy2,Tm2,Tc2,Tk2[msec]のタイミングで感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止させる。ここでTy2,Tm2,Tc2,Tk2はそれぞれ3種類(〔1〕〜〔3〕)設けている。本実施例では、Tk2を位相検知センサ64Kの立ち下りエッジ基準で0°、120°、240°とし、Ty2,Tm2,Tc2は感光ドラム1Kを基準に図8(c)の関係を満たせる位相でそれぞれ停止している。例えば、各感光ドラム径がφ30[mm]、周速度60[mm/sec]とした場合には、図10(a)に示す〔1〕〜〔3〕の3種類のタイミングとなる。図10(a)におけるタイミング〔1〕〜〔3〕は、図9における停止タイミング〔1〕〜〔3〕に相当する。
図9に感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kの出力信号の関係を示す。図9で、周速度180mm/secで回転している感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止する際には、一旦、周速度60mm/secとなるまで減速する。各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kにおいて、周速度が60mm/secになったら(Ty1=Tm1=Tc1=Tk1)、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止させる。この際、各位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kの信号の立ち下りエッジを基準として、それぞれTy2,Tm2,Tc2,Tk2[msec]のタイミングで感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止させる。ここでTy2,Tm2,Tc2,Tk2はそれぞれ3種類(〔1〕〜〔3〕)設けている。本実施例では、Tk2を位相検知センサ64Kの立ち下りエッジ基準で0°、120°、240°とし、Ty2,Tm2,Tc2は感光ドラム1Kを基準に図8(c)の関係を満たせる位相でそれぞれ停止している。例えば、各感光ドラム径がφ30[mm]、周速度60[mm/sec]とした場合には、図10(a)に示す〔1〕〜〔3〕の3種類のタイミングとなる。図10(a)におけるタイミング〔1〕〜〔3〕は、図9における停止タイミング〔1〕〜〔3〕に相当する。
タイミング〔1〕〜〔3〕は停止するごとに〔1〕⇒〔2〕⇒〔3〕⇒〔1〕の順に変更(インクリメント)され、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kで独立して設定されている。ここで、感光ドラム1C,1Kの関係を例にとって説明する。例えば、動作させるフルカラーモードプリント動作が終了し、各感光ドラム1C,1Kをタイミング〔1〕で停止させた場合には、各感光ドラム1C,1K用の停止タイミングは次回停止時に向けてそれぞれインクリメントされる。しかし、感光ドラム1Kしか動作させないモノクロモードプリント動作が終了したときには、感光ドラム1K用の停止タイミングのみインクリメントされる。つまり、各感光ドラム1C,1Kの停止タイミングはプリントモードに応じて独立して変化するため、各感光ドラム1C,1Kが停止している状態での位相関係は常に同じということにはならない。
そこで本実施例では、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kが停止している状態での位相関係を考慮して、それに応じて感光ドラム1Kの起動タイミングを3種類(120°、240°、360°)設けている。例えば各感光ドラム径がφ30[mm]、周速度180[mm/sec]、感光ドラム1Cの位相進み量αを15°とした場合には、図10(b)に示すタイミングとなる。すなわち、感光ドラム1Kに対して感光ドラム1Cの位相進み量αとするために、感光ドラム1Cの起動タイミングに対して感光ドラム1Kを遅れ量αを加味して起動させる。尚、位相進み量αは、感光ドラム1を起動して、感光ドラム1の周速度が定常回転になったときの感光ドラム1Kに対する感光ドラム1Cの回転位相の進み量である。CPU40が感光ドラム1Kを、位相進み量αに相当する時間分遅らせて起動させる。ここで本実施例では、各モータ39Y,39M,39C,39Kの起動電流の重なりを避けるため、感光ドラム1Y,1M,1Cと感光ドラム1Kの起動タイミングが同じにならないようにしている。すなわち、感光ドラム1Cの起動タイミングに対して感光ドラム1Kを遅らせて起動するタイミングとして、例えば回転位相120°、240°、360°に相当する時間に換算して異なる3つのタイミングを設けている。また、これら起動タイミング〔a〕〜〔c〕の選択は前述の通り、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの停止タイミング(位相)により自動的に決定され、それぞれ図10(c)に示すような関係となっている。
ここで、図10(c)の「1Kの位相進み量」について説明する。例えば、感光ドラム1Cと感光ドラム1Kとの位相関係が、フルカラーモードプリント動作終了後の位置関係、すなわち、図8(c)に示すような、感光ドラム1C,1Kともに〔1〕となる場合の感光ドラム1Kの停止位置を0°とする。この感光ドラム1Kの停止位置に対し、例えばモノクロモードプリント動作終了により、感光ドラム1Kの停止タイミングのみがインクリメントされると、感光ドラム1Kの停止位置は図8(c)の位置より120°進むことになる。これにより、図10(c)で例えば感光ドラム1Cの停止タイミングTc2が〔1〕、感光ドラム1Kの停止タイミングTk2が〔2〕の場合を考える。そうすると、感光ドラム1Kの、フルカラーモードプリント動作終了後の基準位置(例えば0°)に対して、停止タイミングTk2が〔2〕の場合の感光ドラム1Kは、120°位相が進んでいるということになる。
図9(b)には、フルカラーモードプリント動作終了後図8(c)の位相関係で停止した場合、又はフルカラーモードプリント動作終了後にモノクロモードプリント動作が続き感光ドラム1Kのみインクリメントされ元に戻って図8(c)の関係となった場合を示す。すなわち、感光ドラム1C,1Kの停止タイミングTc2,Tk2が〔1〕で、次回の感光ドラム1Kの起動タイミングTk3が〔c〕の場合を示す(図10(c)参照)。この場合は、感光ドラム1Kの位相進み量は0°であるので、同位相にするべく、かつ非同時起動にするべく、CPU40が感光ドラム1Kを、360°に相当する時間に感光ドラム1Cの位相進み量αに相当する時間を加算した時間だけ遅らせて起動させる。一方、図9(c)には、フルカラーモードプリント動作が終了し図8(c)の位相関係で停止したあと、モノクロモードプリント動作により感光ドラム1Kのみインクリメントされた場合を示す。すなわち、感光ドラム1Cの停止タイミングTc2が〔1〕、感光ドラム1Kの停止タイミングTk2が〔2〕で、次回の感光ドラム1Kの起動タイミングTk3が〔a〕の場合を示す(図10(c)参照)。この場合は、感光ドラム1Kの位相進み量が120°であるので、起動時に感光ドラム1Kの回転位相を位相進み量0°(同位相)にするべく、進んだ120°に相当する時間に感光ドラム1Cの位相進み量αに相当する時間を加算した時間だけ遅らせて起動させる。図示はしないが、感光ドラム1Cが〔1〕、感光ドラム1Kが〔3〕の場合も同様である。すなわち、感光ドラム1Kの位相進み量が240°であるので、起動時に感光ドラム1Kの回転位相を位相進み量0°(同位相)にするべく、進んだ240°に相当する時間に感光ドラム1Cの位相進み量αに相当する時間を加算した時間だけ遅らせて起動させる。
[感光ドラムの停止時の処理]
本実施例の各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの停止処理の流れを図11(a)のフローチャートを用いて説明する。尚、図11(a)のフローチャートは、フルカラーモードとモノクロモードのそれぞれに対していずれの場合でも実行される。S1901で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kが周速度180[mm/sec]で回転しているときに、S1902でCPU40は停止指示があるか否かを判断する。S1902でCPU40は、停止指示があったと判断すると、S1903で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度を60[mm/sec]まで減速させる。S1904でCPU40は感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度が60[mm/sec]に到達したと判断すると、S1905で位相検知センサ64の立ち下りエッジの検出を行う。S1905でCPU40は、位相検知センサ64の立ち下りエッジを検出したと判断すると、S1906で所定の停止タイミングTc2,Tk2(〔1〕or〔2〕or〔3〕)で感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止させる。このときCPU40は、どの停止タイミングで停止させたかを例えばRAM40bに記憶しておく。そして、S1907でCPU40は、停止タイミングTc2,Tk2をインクリメントし(インクリメントの順番は〔1〕⇒〔2〕⇒〔3〕⇒〔1〕)停止処理を終了する。
本実施例の各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの停止処理の流れを図11(a)のフローチャートを用いて説明する。尚、図11(a)のフローチャートは、フルカラーモードとモノクロモードのそれぞれに対していずれの場合でも実行される。S1901で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kが周速度180[mm/sec]で回転しているときに、S1902でCPU40は停止指示があるか否かを判断する。S1902でCPU40は、停止指示があったと判断すると、S1903で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度を60[mm/sec]まで減速させる。S1904でCPU40は感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度が60[mm/sec]に到達したと判断すると、S1905で位相検知センサ64の立ち下りエッジの検出を行う。S1905でCPU40は、位相検知センサ64の立ち下りエッジを検出したと判断すると、S1906で所定の停止タイミングTc2,Tk2(〔1〕or〔2〕or〔3〕)で感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを停止させる。このときCPU40は、どの停止タイミングで停止させたかを例えばRAM40bに記憶しておく。そして、S1907でCPU40は、停止タイミングTc2,Tk2をインクリメントし(インクリメントの順番は〔1〕⇒〔2〕⇒〔3〕⇒〔1〕)停止処理を終了する。
[感光ドラムの起動時の処理]
本実施例の各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの起動処理の流れを図11(b)のフローチャートを用いて説明する。外部のコンピュータ100からのプリント指示があると、S2001でCPU40は起動指示があったと判断し、S2002で基準タイミングからの起動タイミングTy3,Tm3,Tc3で感光ドラム1Y,1M,1Cを起動する。そして、S2003でCPU40は、図11(a)のS1906でRAM40bに記憶した停止タイミングの情報(〔1〕or〔2〕or〔3〕)と図10(c)に示す関係に基づき感光ドラム1Kの起動タイミングTk3(〔a〕or〔b〕or〔c〕)を選択する。S2003でCPU40は、次の処理を行う。すなわち、フルカラーモード及びモノクロモードのいずれかで画像形成を行ったあとに感光ドラム1Kが停止した際の回転位相と、フルカラーモードで画像形成を行ったあとに感光ドラム1Cが停止した際の回転位相との位相関係に応じて起動タイミングを選択する。この選択に従い起動することで、フルカラーモードで画像形成を行う際に感光ドラム1Kの回転位相より感光ドラム1Cの回転位相が、モータ39Cが画像形成時の定常回転速度になった場合において0°から180°の範囲内で進んだ状態となる。
本実施例の各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの起動処理の流れを図11(b)のフローチャートを用いて説明する。外部のコンピュータ100からのプリント指示があると、S2001でCPU40は起動指示があったと判断し、S2002で基準タイミングからの起動タイミングTy3,Tm3,Tc3で感光ドラム1Y,1M,1Cを起動する。そして、S2003でCPU40は、図11(a)のS1906でRAM40bに記憶した停止タイミングの情報(〔1〕or〔2〕or〔3〕)と図10(c)に示す関係に基づき感光ドラム1Kの起動タイミングTk3(〔a〕or〔b〕or〔c〕)を選択する。S2003でCPU40は、次の処理を行う。すなわち、フルカラーモード及びモノクロモードのいずれかで画像形成を行ったあとに感光ドラム1Kが停止した際の回転位相と、フルカラーモードで画像形成を行ったあとに感光ドラム1Cが停止した際の回転位相との位相関係に応じて起動タイミングを選択する。この選択に従い起動することで、フルカラーモードで画像形成を行う際に感光ドラム1Kの回転位相より感光ドラム1Cの回転位相が、モータ39Cが画像形成時の定常回転速度になった場合において0°から180°の範囲内で進んだ状態となる。
S2004でCPU40は、感光ドラム1Kの起動タイミングTk3になったと判断したら、S2005で感光ドラム1Kを起動し、起動処理を終了する。このようにすることで、各感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(180[mm/sec])に到達したときには感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態(感光ドラム1Cの位相進み量α)となる。実施例1と同様に感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度に到達したら位相検知と位相調整を行う。本実施例では感光ドラム1Cの位相が進んでいるため、図5のS908の処理を行う必要がない。尚、実施例2と同様の理由により、位相進み量αは0°から180°の範囲内となるようにする。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
実施例1〜4では、感光ドラム1Kを基準にして他の感光ドラムの位相を調整する構成で説明を行った。しかしながら、この形態に限定されない。どの色の感光ドラムを基準にするかについて別の形態でも実施例1と同様の効果を得ることができる。本実施例では、位相調整の基準を感光ドラム1Kに限定せず、位相検知を開始してから最後に位相を検知した感光ドラムを基準にして他の感光ドラムを減速させながら位相を調整する。尚、画像形成装置やDCブラシレスモータの構成は実施例1と同じであり、2つのモータ(カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動しているとして説明する。また、実施例1と同様に、カラー用の感光ドラム1Y,1M,1Cの回転位相は常に同じであり、各感光ドラム1の位相検知センサ64C,64Kの信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係であるとする。本実施例の実際の動作に関して、図12を用いて説明する。
[位相の進み量]
図12(a)を用いて本実施例の感光ドラム1の回転位相検知方法について説明する。尚、図4(a)の説明と重複する説明は省略する。CPU40は位相検知を開始したタイミング(縦の破線)から内部クロックに同期してカウント動作を開始する。そしてCPU40は、位相検知センサ64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検知するまでのカウント値(Ccnt,Kcnt)と立ち上がりエッジを検知した感光ドラムの順番を例えばRAM40bに記憶する。
図12(a)を用いて本実施例の感光ドラム1の回転位相検知方法について説明する。尚、図4(a)の説明と重複する説明は省略する。CPU40は位相検知を開始したタイミング(縦の破線)から内部クロックに同期してカウント動作を開始する。そしてCPU40は、位相検知センサ64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検知するまでのカウント値(Ccnt,Kcnt)と立ち上がりエッジを検知した感光ドラムの順番を例えばRAM40bに記憶する。
CPU40は、RAM40bに記憶した立ち上がりエッジを検知した感光ドラムの順番の情報から、位相検知を開始してから最後に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムに決定する。続いてCPU40は、最初に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt1、最後に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt2として、式1の計算を行い最初に位相を検知した感光ドラムの進み量を算出する。
(Cnt2−Cnt1)/(Tcnt)×360[deg]・・・(式1)
例えば図12(a)の場合、感光ドラム1K、感光ドラム1Cの順に位相を検知し、Cnt1=Kcnt=72cnt、Cnt2=Ccnt=144cnt、Tcnt=720cntである。
(Cnt2−Cnt1)/(Tcnt)×360[deg]・・・(式1)
例えば図12(a)の場合、感光ドラム1K、感光ドラム1Cの順に位相を検知し、Cnt1=Kcnt=72cnt、Cnt2=Ccnt=144cnt、Tcnt=720cntである。
CPU40は、最後に位相を検知した感光ドラム1Cを基準感光ドラムに決定し、式1に各値を代入して、感光ドラム1Kが基準感光ドラム1Cに対して36deg位相が進んでいると判断する(式2)。
(144cnt−72cnt)/(720cnt)×360[deg]=36[deg]・・・(式2)
(144cnt−72cnt)/(720cnt)×360[deg]=36[deg]・・・(式2)
[位相の調整]
次に図12(b)を用いて本実施例の感光ドラム1の位相調整方法について説明する。図12(b)では感光ドラム1C,1Kの周速度[mm/sec]及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。感光ドラム1C,1Kを起動し感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(定常回転速度)に到達した段階で、図12(a)で説明した回転位相検知と位相のずれ量算出を行う。算出された位相進み量(図2(c)の進み量)は、CPU40による位置制御に用いられる。CPU40は、その換算結果を先に説明した位置誤差情報としてCPU40内部の速度制御に用いる。その結果、CPU40はモータ39Kに駆動信号(減速信号)を出力してモータ39Kの回転速度を減速させることにより、感光ドラム1C,1Kの回転位相の調整を行う。尚、以後においては、モータ39を減速させるとは、CPU40の指示に基づきモータ39に減速信号を出力することを意味するものとする。
次に図12(b)を用いて本実施例の感光ドラム1の位相調整方法について説明する。図12(b)では感光ドラム1C,1Kの周速度[mm/sec]及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。感光ドラム1C,1Kを起動し感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度(定常回転速度)に到達した段階で、図12(a)で説明した回転位相検知と位相のずれ量算出を行う。算出された位相進み量(図2(c)の進み量)は、CPU40による位置制御に用いられる。CPU40は、その換算結果を先に説明した位置誤差情報としてCPU40内部の速度制御に用いる。その結果、CPU40はモータ39Kに駆動信号(減速信号)を出力してモータ39Kの回転速度を減速させることにより、感光ドラム1C,1Kの回転位相の調整を行う。尚、以後においては、モータ39を減速させるとは、CPU40の指示に基づきモータ39に減速信号を出力することを意味するものとする。
[位相調整処理]
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図13のフローチャートを用いて説明する。尚、S101からS103までの処理は実施例1の図5のS901からS903までの処理と同じであるため説明を省略する。S104でCPU40は、位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタCcnt,Kcntの値をクリアする(Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を実行し、カウント値Ccnt,KcntをRAM40bに記憶する。続いてS105で位相検知が終了したと判断すると、S106で位相を検知した感光ドラムの順番をRAM40bに記憶し、S107で最後に位相を検知した感光ドラムを位相調整の基準感光ドラムに設定する。次にS108でCPU40は、カウント値Cnt1、Cnt2、Tcntをそれぞれ設定し、S109で(式1)に基づき基準感光ドラムに対する他の感光ドラムの位相進み量α[deg]を算出する。S110でCPU40は、減速させる感光ドラムに対して算出した位相進み量αを位置制御に用いて位置誤差情報を更新する(図2(c)参照)。S111でCPU40は、更新した位置誤差情報に基づき位相調整を開始する。言い換えればCPU40は更新した位置誤差をゼロにするよう位相調整を開始する。CPU40は、この位相調整で基準感光ドラム(本実施例では感光ドラム1C)に対して、他の感光ドラム(本実施例では感光ドラム1K)を駆動させているモータ39Kの回転速度を減速させる。以下、S112からS115までのCPU40が行う処理は、図5のS911からS914で説明した処理と同様であるため説明を省略する。
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図13のフローチャートを用いて説明する。尚、S101からS103までの処理は実施例1の図5のS901からS903までの処理と同じであるため説明を省略する。S104でCPU40は、位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタCcnt,Kcntの値をクリアする(Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を実行し、カウント値Ccnt,KcntをRAM40bに記憶する。続いてS105で位相検知が終了したと判断すると、S106で位相を検知した感光ドラムの順番をRAM40bに記憶し、S107で最後に位相を検知した感光ドラムを位相調整の基準感光ドラムに設定する。次にS108でCPU40は、カウント値Cnt1、Cnt2、Tcntをそれぞれ設定し、S109で(式1)に基づき基準感光ドラムに対する他の感光ドラムの位相進み量α[deg]を算出する。S110でCPU40は、減速させる感光ドラムに対して算出した位相進み量αを位置制御に用いて位置誤差情報を更新する(図2(c)参照)。S111でCPU40は、更新した位置誤差情報に基づき位相調整を開始する。言い換えればCPU40は更新した位置誤差をゼロにするよう位相調整を開始する。CPU40は、この位相調整で基準感光ドラム(本実施例では感光ドラム1C)に対して、他の感光ドラム(本実施例では感光ドラム1K)を駆動させているモータ39Kの回転速度を減速させる。以下、S112からS115までのCPU40が行う処理は、図5のS911からS914で説明した処理と同様であるため説明を省略する。
以上本実施例によれば、特定色の感光ドラムを基準ドラムにしなくとも、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
実施例5では、位相検知を開始するタイミング次第では、位相調整時間が大きく増加してしまう場合がある。例えば、図12(a)の例では、位相検知センサ64C又は64Kの出力信号が立ち上がった直後に位相検知を開始した場合等である。本実施例では、位相検知を開始するタイミングによらず、短い時間で位相調整が完了する位相調整方法について説明する。尚、画像形成装置やDCブラシレスモータの構成は実施例1と同じであり、2つのモータ(カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動しているとして説明する。また、実施例1と同様に、カラー用の感光ドラム1Y,1M,1Cの回転位相は常に同じであり、各感光ドラム1の位相検知センサ64C,64Kの信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係であるとする。本実施例の実際の動作に関して、図14を用いて説明する。
[基準感光ドラムの決定]
図14(a)と(b)は同じ位相関係で、位相検知を開始するタイミングが異なる場合の図である。尚、図4(a)、図12(a)の説明と重複する説明は省略する。
図14(a)と(b)は同じ位相関係で、位相検知を開始するタイミングが異なる場合の図である。尚、図4(a)、図12(a)の説明と重複する説明は省略する。
CPU40は、最初に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt1、最後に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt2とし、式3の関係を満たすかどうかを判断する。
Cnt2−Cnt1>(Cnt1+Tcnt)−Cnt2・・・(式3)
式3の右辺は、Cnt1が検知された立ち上がりエッジから更に感光ドラム1周期後の立ち上がりエッジが検知されるカウント値を意味する。式3は、Cnt2及びCnt1の位相差と、(Cnt1+Tcnt)及びCnt2の位相差と、でどちらの方が大きいか/小さいかを判断している式と言える。
Cnt2−Cnt1>(Cnt1+Tcnt)−Cnt2・・・(式3)
式3の右辺は、Cnt1が検知された立ち上がりエッジから更に感光ドラム1周期後の立ち上がりエッジが検知されるカウント値を意味する。式3は、Cnt2及びCnt1の位相差と、(Cnt1+Tcnt)及びCnt2の位相差と、でどちらの方が大きいか/小さいかを判断している式と言える。
そして、式3を満たす場合、すなわち式3の左辺(Cnt2−Cnt1)の値が大きい場合は、最初に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムに決定する。一方、式3を満たさない場合、すなわち式3の右辺((Cnt1+Tcnt)−Cnt2)の値が大きい場合は、最後に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムに決定する。
例えば図14(a)(b)の場合、Cnt1、Cnt2、Tcnt及び位相を検知した感光ドラムの順番は表1のようになる。
[位相の進み量]
続いてCPU40は、決定された基準感光ドラムに応じて表3に示す計算式に基づき基準感光ドラム以外の感光ドラムの位相進み量を計算する。
続いてCPU40は、決定された基準感光ドラムに応じて表3に示す計算式に基づき基準感光ドラム以外の感光ドラムの位相進み量を計算する。
例えば図14(a)(b)の場合、基準感光ドラム1Cに対する感光ドラム1Kの位相進み量は表4の通りであり、ともに36[deg]進んでいると判断する。CPU40は算出した位相進み量に基づき基準感光ドラム以外を減速させて位相調整を行う。尚、位相進み量を算出した後の[位相の調整]については、実施例5と同じであるため説明を省略する。
[位相調整処理]
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図15のフローチャートを用いて説明する。尚、S201からS203までの処理は実施例1の図5のS901からS903までの処理と同じであるため説明を省略する。S204でCPU40は、位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタCcnt,Kcntの値をクリアする(Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を実行し、カウント値Ccnt,KcntをRAM40bに記憶する。続いてS205で位相検知が終了したと判断すると、S206で位相を検知した感光ドラムの順番をRAM40bに記憶し、S207でCPU40はカウント値Cnt1、Cnt2、Tcntをそれぞれ設定する。続いてS208でCPU40は、式3の関係を満たすかどうかを判断する。S208でCPU40は、式3の関係を満たすと判断すると、S209で、S206でRAM40bに記憶した順番の情報から、最初に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとして決定する。
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図15のフローチャートを用いて説明する。尚、S201からS203までの処理は実施例1の図5のS901からS903までの処理と同じであるため説明を省略する。S204でCPU40は、位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタCcnt,Kcntの値をクリアする(Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は位相検知センサ64C,64Kによる位相検知を実行し、カウント値Ccnt,KcntをRAM40bに記憶する。続いてS205で位相検知が終了したと判断すると、S206で位相を検知した感光ドラムの順番をRAM40bに記憶し、S207でCPU40はカウント値Cnt1、Cnt2、Tcntをそれぞれ設定する。続いてS208でCPU40は、式3の関係を満たすかどうかを判断する。S208でCPU40は、式3の関係を満たすと判断すると、S209で、S206でRAM40bに記憶した順番の情報から、最初に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとして決定する。
また、S208でCPU40は、式3の関係を満たさないと判断すると、S210で、S206でRAM40bに記憶した順番の情報から、最後に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとして決定する。その後、S211で表3の計算式に基づき他の感光ドラムの位相進み量α[deg]を算出する。S212でCPU40は、減速させる感光ドラムに対して算出した位相進み量αを位置制御に用いて位置誤差情報を更新する(図2(c)参照)。S213でCPU40は、更新した位置誤差情報に基づき位相調整を開始する。言い換えればCPU40は更新した位置誤差をゼロにするよう位相調整を開始する。CPU40は、この位相調整で基準感光ドラム(本実施例では感光ドラム1C)に対して、他の感光ドラム(本実施例では感光ドラム1K)を駆動させているモータ39Kの回転速度を減速させる。以下、S214からS217までのCPU40が行う処理は、図5のS911からS914で説明した処理と同様であるため説明を省略する。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。また、実施例1や5の場合と比べてより位相調整時間を短くすることが可能となる。
実施例6では、2つのモータ(カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動している構成で説明を行った。本実施例では、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを独立したモータで駆動する構成を用いて説明を行う。尚、画像形成装置やDCブラシレスモータの構成は実施例4と同じであるため説明を省略する。また、各感光ドラム1の位相検知センサ64Y,64M、64C,64Kの信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係であるとする。本実施例の実際の動作に関して、図16を用いて説明する。
[基準感光ドラムの決定]
図16に感光ドラム1の回転位相を検知する位相検知センサ64Y、64M、64C,64Kの出力信号及びCPU40の内部で生成されている内部クロックの波形を示す。図16(a)(b)(c)(d)は、基準感光ドラムが各々異なる例を示している。
図16に感光ドラム1の回転位相を検知する位相検知センサ64Y、64M、64C,64Kの出力信号及びCPU40の内部で生成されている内部クロックの波形を示す。図16(a)(b)(c)(d)は、基準感光ドラムが各々異なる例を示している。
CPU40は感光ドラム1の周速度が定常速度に到達した後の任意のタイミングで位相検知を開始する。CPU40は位相検知を開始したタイミング(縦の破線)から内部クロックに同期してカウント動作を開始する。そしてCPU40は、位相検知センサ64Y、64M、64C,64Kの出力信号の立ち上がりエッジを検知するまでのカウント値(Ycnt,Mcnt,Ccnt,Kcnt)と立ち上がりエッジを検知した感光ドラムの順番を例えばRAM40bに記憶する。また、CPU40は感光ドラム1が1周したときのカウント値(Tcnt:感光ドラム周期)を例えばRAM40bに予め記憶している。尚、感光ドラム1が1周したときのカウント値(Tcnt:感光ドラム周期)はその都度計測してもいいし、予め記憶しておくようにしても良い。
次にCPU40は、1番目に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt1、2番目に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt2とする。さらにCPU40は、3番目に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt3、4番目に位相を検知した感光ドラムのカウント値をCnt4とし、式4〜式7の計算を行う。式4〜式7により、4つの感光ドラムの位相の相対的な関係について、どの感光ドラムが位相が最も遅れていると見なした場合に、他の像担持体を駆動するモータの回転速度を減速させることで調整する位相の量が小さいかを判断する。
Cnt4−Cnt1 ・・・(式4)
Cnt3−(Cnt4−Tcnt)・・・(式5)
Cnt2−(Cnt3−Tcnt)・・・(式6)
Cnt1−(Cnt2−Tcnt)・・・(式7)
Cnt4−Cnt1 ・・・(式4)
Cnt3−(Cnt4−Tcnt)・・・(式5)
Cnt2−(Cnt3−Tcnt)・・・(式6)
Cnt1−(Cnt2−Tcnt)・・・(式7)
すなわち、式4は4番目に位相を検知した感光ドラムの位相が、1番目に位相を検知した感光ドラムの位相に対して相対的にどれだけ遅れているかを算出する。式5は3番目に位相を検知した感光ドラムの位相が最も遅れていると見なすべく、4番目に検知された感光ドラムの位相を1周期分戻している。式6、式7も、式5と同様であり、2番目に検知された感光ドラムや1番目に検知された感光ドラムの位相を最も遅れていると見なしている。そして、式4が最も小さい場合は4番目に位相を検知した感光ドラムを、式5が最も小さい場合は3番目に位相を検知した感光ドラムを、それぞれ基準感光ドラムに決定する。また、式6が最も小さい場合は2番目に位相を検知した感光ドラムを、式7が最も小さい場合は1番目に位相を検知した感光ドラムを、それぞれ基準感光ドラムに決定する。
例えば図16(a)(b)(c)(d)の場合、Cnt1、Cnt2、Cnt3、Cnt4、Tcnt及び位相を検知した感光ドラムの順番は表5のようになり、式4〜式7の計算結果と計算結果から決定した基準感光ドラムは表6のようになる。
ここで、基準感光ドラムを決定するときに算出される式4から式7の値の中で最も小さくなる値(以下、相対的な位相ずれ量の最小値という)は、0°〜270°の範囲内となる。相対的な位相ずれ量の最小値が270°となるのは、感光ドラム周期(例えば720cnt)の中で1番目に検知された感光ドラムから4番目に検知された感光ドラムまでの相対的な位相ずれ量が、夫々90°(カウント値でいうと180cnt)になる場合である。この場合、式4〜式7で算出した値はすべて540cnt(270°)となる。例えば、図16(b)の場合、位相検知開始のタイミングを基準にすれば感光ドラム1Kが最も位相が遅れた感光ドラムとなる。しかし、本実施例の式4〜式7を用いると感光ドラム1Kは4番目に検知されているので(Kcnt=Cnt4)式4から値を算出することとなり、式4の値は576cntとなる。すなわち、この値は288°>270°となり、本実施例においては感光ドラム1Kを基準感光ドラムとはしない。図16(b)の場合、式6、式7の算出結果も270°より大きくなっており、表6に示す通り式5から求めた3番目に検出した感光ドラムである感光ドラム1Cを基準感光ドラムとしている。
[位相の進み量]
続いてCPU40は、決定された基準感光ドラムに応じて表7に示す〔1〕〜〔4〕のいずれかの計算式に基づき基準感光ドラム以外の感光ドラムの位相進み量を計算する。例えば基準感光ドラムが4番目に位相を検出した感光ドラムの場合、表7−〔1〕に基づき、1番目に位相を検出した感光ドラムの位相進み量は(Cnt4−Cnt1)/Tcnt×360の計算を行って算出する。また、表7−〔1〕に基づき、2番目に位相を検出した感光ドラムの位相進み量は(Cnt4−Cnt2)/Tcnt×360、3番目に位相を検出した感光ドラムの位相進み量は(Cnt4−Cnt3)/Tcnt×360の計算を行って算出する。
続いてCPU40は、決定された基準感光ドラムに応じて表7に示す〔1〕〜〔4〕のいずれかの計算式に基づき基準感光ドラム以外の感光ドラムの位相進み量を計算する。例えば基準感光ドラムが4番目に位相を検出した感光ドラムの場合、表7−〔1〕に基づき、1番目に位相を検出した感光ドラムの位相進み量は(Cnt4−Cnt1)/Tcnt×360の計算を行って算出する。また、表7−〔1〕に基づき、2番目に位相を検出した感光ドラムの位相進み量は(Cnt4−Cnt2)/Tcnt×360、3番目に位相を検出した感光ドラムの位相進み量は(Cnt4−Cnt3)/Tcnt×360の計算を行って算出する。
図16(a)(b)(c)(d)の場合、決定された基準感光ドラムに対する他の感光ドラムの位相進み量は表8の通りとなる。CPU40は算出した進み量に基づき基準感光ドラム以外を減速させて位相調整を行う。尚、進み量を算出した後の[位相の調整]については、実施例5と同じであるため説明を省略する。
[位相調整処理]
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図17のフローチャートを用いて説明する。S301でCPU40は、外部のコンピュータ100等からプリント指示があったと判断すると、S302でモータ39Y,39M,39C,39Kにより感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの駆動を開始(起動)する。尚、ここでのプリント指示とは、外部のコンピュータ100から供給される画像データを伴うものとする。S303でCPU40は感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度が定常速度に到達したと判断すると、S304で位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタYcnt,Mcnt,Ccnt,Kcntの値をクリアする(Ycnt=Mcnt=Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kによる位相検知を実行し、カウント値Ycnt,Mcnt,Ccnt,Kcntを例えばRAM40bに記憶する。続いてCPU40は、S305で位相検知が終了したと判断すると、S306で位相を検知した感光ドラムの順番を例えばRAM40bに記憶し、S307でCPU40はカウント値Cnt1、Cnt2、Cnt3、Cnt4、Tcntを設定する。
本実施例のプリント開始前の位相調整処理の流れを図17のフローチャートを用いて説明する。S301でCPU40は、外部のコンピュータ100等からプリント指示があったと判断すると、S302でモータ39Y,39M,39C,39Kにより感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの駆動を開始(起動)する。尚、ここでのプリント指示とは、外部のコンピュータ100から供給される画像データを伴うものとする。S303でCPU40は感光ドラム1Y,1M,1C,1Kの周速度が定常速度に到達したと判断すると、S304で位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kによる位相検知を開始する。この際、CPU40は位相検知用のカウンタYcnt,Mcnt,Ccnt,Kcntの値をクリアする(Ycnt=Mcnt=Ccnt=Kcnt=0)。そしてCPU40は位相検知センサ64Y,64M,64C,64Kによる位相検知を実行し、カウント値Ycnt,Mcnt,Ccnt,Kcntを例えばRAM40bに記憶する。続いてCPU40は、S305で位相検知が終了したと判断すると、S306で位相を検知した感光ドラムの順番を例えばRAM40bに記憶し、S307でCPU40はカウント値Cnt1、Cnt2、Cnt3、Cnt4、Tcntを設定する。
続いてS308でCPU40は、設定したCnt1、Cnt2、Cnt3、Cnt4、Tcntから式4〜式7の値を算出する。算出結果は表6に示した通りとなる。S309でCPU40は、算出した式4〜式7の値の中で式4の値が最も小さいか否かを判断する。S309でCPU40は式4の値が最も小さいと判断すると、S310で4番目に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとする。S309でCPU40は、式4の値が最も小さくないと判断するとS311で式5が最も小さいか否かを判断する。S311でCPU40は、式5の値が最も小さいと判断すると、S312で3番目に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとする。S311でCPU40は、式5の値が最も小さくないと判断するとS313で式6の値が最も小さいか否かを判断する。S313でCPU40は、式6の値が最も小さいと判断すると、S314で2番目に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとする。S313でCPU40は、式6の値が最も小さくないと判断した場合、すなわち式7の値が最も小さい場合、S315で1番目に位相を検知した感光ドラムを基準感光ドラムとする。このように、S308〜S315でCPU40は式4〜式7を計算して最も値が小さくなった式から基準感光ドラムを決定する。4つの感光ドラムの位相の相対的な関係について、どの感光ドラムが位相が一番遅れていると見なした場合に、一番位相調整量が小さいかを判断することができる。
その後、CPU40は、S316で表7の式に基づき他の感光ドラムの位相進み量α[deg]を算出する。S317でCPU40は、減速させる感光ドラムに対して算出した位相進み量αを位置制御に用いて位置誤差情報を更新する(図2(c)参照)。S318でCPU40は、更新した位置誤差情報に基づき位相調整を開始する。言い換えればCPU40は更新した位置誤差をゼロにするよう位相調整を開始する。CPU40は、この位相調整で基準感光ドラムに対して、他の感光ドラムを駆動させているモータ39の回転速度を減速させる。以下、S319からS322までのCPU40が行う処理は、図5のS911からS914で説明した処理と同様であるため説明を省略する。
以上本実施例によれば、上述の実施例と少なくとも同様の効果を得ることができる。この効果とともに、本実施例によれば各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを独立したモータで駆動する構成において、最も位相調整に要する時間を短縮するように、基準となる感光ドラムを決定することができる。
尚、本実施例では、一番位相調整量が小さい感光ドラムを基準の感光ドラムに決定したが、位相調整量が最も大きくならないような感光ドラムであれば基準の感光ドラムとしてよい。例えば、式4から式7を計算した結果、2番目や3番目に小さい値となった感光ドラムを基準の感光ドラムとして決定する演算をCPU40に行わせてもよい。こうすることにより、4番目に小さい値をとる感光ドラムを基準とするよりは、少なくとも像担持体の位相調整を行う際の駆動部の可動音の増大を防止できたり、又は消費電力を低減できたり、又はモータスペックの低減を行えるという効果が得られる。
本実施例は、位相検知及び位相調整に関する動作は実施例1又は5と同じであり、感光ドラム1C,1Kの起動及び停止の制御に関する。本実施例でも、実施例1と同様に2つのモータ(カラー用とブラック用)で各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kを駆動しているとして説明する。また、実施例1と同様に、感光ドラム1Y,1M,1Cの回転位相は常に同じであり、ここでも各感光ドラム1の位相検知センサ64の信号の出力タイミングが一致している状態がAC成分の色ずれを抑制することができる所望の位相関係であるとする。本実施例は各感光ドラム1C,1Kの停止位相を同じとし、次回の感光ドラム1C,1Kの起動時には、感光ドラム1C,1Kを駆動するモータ39C,39Kの起動時の起動開始から定常速度になるまでの速度プロフィール(以下、加速カーブと称す)を異ならせる。尚、本実施例ではモータ39の加速カーブは一定の傾きを有する直線であるとする。
[感光ドラムの停止と起動]
図18に感光ドラム1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。尚、図6の説明と重複する説明は省略する。CPU40がモータ39C,39Kにより感光ドラム1C,1Kの周速度を180mm/secから60mm/sec(Tc1=Tk1)まで減速したときの感光ドラム1C、1Kの位相関係は、色ずれを抑制するように所定の位置関係(位相関係)になっている。またCPU40がモータ39C、39Kにより感光ドラム1C、1Kを停止させる際のタイミング(停止タイミング)はTc2=Tk2の関係となっており、感光ドラム1C,1Kが停止したときには各感光ドラム1C,1Kの位相が揃った状態となる。そして、次回、CPU40がモータ39C、39Kにより各感光ドラム1C,1Kを起動させる際には、各感光ドラム1C,1Kを、基準タイミングからの起動タイミングTc3、Tk3でそれぞれ起動する。この起動タイミングはTc3=Tk3の関係となっている。また、CPU40は、各感光ドラム1C,1Kが起動開始からそれぞれTc4,Tk4[msec]のタイミングで定常速度に到達するようにモータ39C,39Kの加速カーブをそれぞれ設定している。そして、CPU40は、モータ39C,39Kにより駆動した各感光ドラム1C,1Kの周速度が共に定常速度(180[mm/sec])に到達したときにはカラー用の感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態となるように、Tc4とTk4の値を設定している。すなわち、本実施例では、CPU40は、感光ドラム1C,1Kを同じタイミングで起動させ(Tc3=Tk3)、カラー用の感光ドラム1Cがブラック用の感光ドラム1Kより先に定常速度(180[mm/sec])となるよう制御する。これによりブラック用の感光ドラム1Kが定常速度(180[mm/sec])に到達したときには、カラー用の感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態とすることができる。
図18に感光ドラム1C,1Kを停止、起動させるときの感光ドラム1C,1Kの周速度(mm/sec)及び位相検知センサ64C,64Kの出力信号の関係を示す。尚、図6の説明と重複する説明は省略する。CPU40がモータ39C,39Kにより感光ドラム1C,1Kの周速度を180mm/secから60mm/sec(Tc1=Tk1)まで減速したときの感光ドラム1C、1Kの位相関係は、色ずれを抑制するように所定の位置関係(位相関係)になっている。またCPU40がモータ39C、39Kにより感光ドラム1C、1Kを停止させる際のタイミング(停止タイミング)はTc2=Tk2の関係となっており、感光ドラム1C,1Kが停止したときには各感光ドラム1C,1Kの位相が揃った状態となる。そして、次回、CPU40がモータ39C、39Kにより各感光ドラム1C,1Kを起動させる際には、各感光ドラム1C,1Kを、基準タイミングからの起動タイミングTc3、Tk3でそれぞれ起動する。この起動タイミングはTc3=Tk3の関係となっている。また、CPU40は、各感光ドラム1C,1Kが起動開始からそれぞれTc4,Tk4[msec]のタイミングで定常速度に到達するようにモータ39C,39Kの加速カーブをそれぞれ設定している。そして、CPU40は、モータ39C,39Kにより駆動した各感光ドラム1C,1Kの周速度が共に定常速度(180[mm/sec])に到達したときにはカラー用の感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態となるように、Tc4とTk4の値を設定している。すなわち、本実施例では、CPU40は、感光ドラム1C,1Kを同じタイミングで起動させ(Tc3=Tk3)、カラー用の感光ドラム1Cがブラック用の感光ドラム1Kより先に定常速度(180[mm/sec])となるよう制御する。これによりブラック用の感光ドラム1Kが定常速度(180[mm/sec])に到達したときには、カラー用の感光ドラム1Cの位相が進んでいる状態とすることができる。
尚、図18(a)にはTc4<Tk4の場合、図18(b)にはTc4>Tk4の場合をそれぞれ記載している。夫々は、感光ドラム1Cと感光ドラム1Kの相対的な位相差をない状態からある状態にする為に、片方の感光ドラムに対しての、他方の感光ドラムの相対的な回転移動距離を異ならせた2つの例を示している。
ここで、CPU40がモータ39C,39Kにより各感光ドラム1C,1Kを起動してから、両方の感光ドラム1C,1Kが共に定常回転に到達している任意のタイミングまでの間に、以下のような関係を満たす。尚、両方の感光ドラム1C,1Kが共に定常回転に到達している任意のタイミングまでの間に、それぞれの感光ドラム1C,1Kが回転したトータル回転移動距離をそれぞれXc,Xk[mm]、感光ドラムの周長をY[mm]とする。
Xc>Xk(Tc4<Tk4)の場合
Y×N<Xc−Xk<Y×(N+1/2) (N=整数≧0)・・・(式8)
(式8)は、0<mod((Xc−Xk),Y(360°))<Y/2と表すこともできる。尚、mod(a,b)はaをbで割ったときの余りである。(式8)は、感光ドラム1Cにおける回転位相の、感光ドラム1Kの回転位相に対しての進み量が、0°よりも大きく且つ180°未満である場合や、360°よりも大きく且つ540°未満である場合を表している。尚、XcとXkの差分は、各感光ドラムの起動時に、各感光ドラムの回転駆動距離の差をどれだけ持たせるかで決定する。
Y×N<Xc−Xk<Y×(N+1/2) (N=整数≧0)・・・(式8)
(式8)は、0<mod((Xc−Xk),Y(360°))<Y/2と表すこともできる。尚、mod(a,b)はaをbで割ったときの余りである。(式8)は、感光ドラム1Cにおける回転位相の、感光ドラム1Kの回転位相に対しての進み量が、0°よりも大きく且つ180°未満である場合や、360°よりも大きく且つ540°未満である場合を表している。尚、XcとXkの差分は、各感光ドラムの起動時に、各感光ドラムの回転駆動距離の差をどれだけ持たせるかで決定する。
Xc<Xk(Tc4>Tk4)の場合
Y×(N−1/2)<Xk−Xc<Y×N (N=整数≧0)・・・(式9)
(式9)は、Y/2<mod((Xk−Xc),Y(360°))<Yと表すこともできる。(式9)は、感光ドラム1Cにおける回転位相の、感光ドラム1Kの回転位相に対する進み量が、180°よりも大きく且つ360°未満である場合や、540°よりも大きく且つ720°未満である場合を表している。
Y×(N−1/2)<Xk−Xc<Y×N (N=整数≧0)・・・(式9)
(式9)は、Y/2<mod((Xk−Xc),Y(360°))<Yと表すこともできる。(式9)は、感光ドラム1Cにおける回転位相の、感光ドラム1Kの回転位相に対する進み量が、180°よりも大きく且つ360°未満である場合や、540°よりも大きく且つ720°未満である場合を表している。
図18の斜線部分の面積は、両方の感光ドラム1C,1Kが共に定常回転に到達している任意のタイミングまでの間に生じる回転移動距離の差であり、感光ドラム1C,1Kの位相差を意味する。例えば、図18(a)において、各感光ドラム1C,1Kの直径を30[mm]、周速度が180[mm/sec]とし、感光ドラム1Cを感光ドラム1Kに対して位相15[deg]だけ進んだ状態にするには、次のようにすればよい。すなわち、図18(a)に示す斜線部の面積が、感光ドラム1C,1Kの位相差である位相15[deg]相当の周長になればよい。つまり、Tk4−Tc4<43.63[msec]となるように感光ドラム1C,1Kの加速カーブ(Tc4、Tk4)を設定すればよい。
実施例1又は5乃至7と同様に、感光ドラム1C,1Kの周速度が定常速度に到達したら、CPU40は位相検知と位相調整を実施例1又は5乃至7と同様に行う。本実施例の図18(a)、(b)では感光ドラム1Cの位相が進んでいる(Ccnt<Kcnt)ため、実施例1の図5のS908の処理を基本的に行う必要がない。尚、実施例2と同様の理由により、位相進み量は0°から180°の範囲内となるようにする。上述の(式8)で右辺において(N+1/2)、また式(9)で左辺において(N−1/2)としているのはこのためである。そして、図18(a)、(b)で説明した起動を行ったうえで、図5のフローチャートを実行するようにすれば、S907でCPU40はNOと判断する。そして、CPU40は、感光ドラム1Cを駆動させているモータ39Cの回転速度を減速させる制御を行い、位相調整を行う。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
実施例8では、感光ドラム1C,1Kを駆動するモータ39の加速カーブは一定の傾きを有する直線とした。本実施例では、モータ39の加速カーブが一定の傾きでない場合について説明する。その他については実施例8と同様であるため説明を省略し、実施例8と異なる構成のみ説明する。
[感光ドラムの停止と起動]
本実施例の実際の動作に関して、図19を用いて説明する。図19(a)は感光ドラム1Cの傾きが2種類の直線である構成、図19(b)は感光ドラム1Cの加速カーブの傾きが不規則に変化する構成を示す。本実施例においても、実施例8と同様に、図19の斜線部分の面積(Xc,Xkの差、すなわち位相差)が(式8)または(式9)を満たしていれば同様の効果が得られる。また各感光ドラム1C,1Kを駆動するモータ39C,39Kの起動時の起動開始から定常速度になるまでの加速カーブは、図19に示した加速カーブに限定することなく、(式8)または(式9)の関係を満たしていれば同様の効果が得られることは言うまでもない。
本実施例の実際の動作に関して、図19を用いて説明する。図19(a)は感光ドラム1Cの傾きが2種類の直線である構成、図19(b)は感光ドラム1Cの加速カーブの傾きが不規則に変化する構成を示す。本実施例においても、実施例8と同様に、図19の斜線部分の面積(Xc,Xkの差、すなわち位相差)が(式8)または(式9)を満たしていれば同様の効果が得られる。また各感光ドラム1C,1Kを駆動するモータ39C,39Kの起動時の起動開始から定常速度になるまでの加速カーブは、図19に示した加速カーブに限定することなく、(式8)または(式9)の関係を満たしていれば同様の効果が得られることは言うまでもない。
以上本実施例によれば、感光ドラム1の位相調整を行う際のモータ39の可動音の増大を防止すること、消費電力を低減すること又はモータスペックの低減を図ることのいずれかを実現することができる。
1Y,1M,1C,1K 感光ドラム
39C,39K モータ
40 CPU
64Y,64M,64C,64K 位相検知センサ
39C,39K モータ
40 CPU
64Y,64M,64C,64K 位相検知センサ
Claims (9)
- 複数の像担持体と、前記像担持体を駆動するモータと、前記像担持体の回転位相を検知する検知手段と、外部のコンピュータからのプリント指示に応じて前記複数の像担持体の駆動を開始するとともに、前記像担持体の駆動を開始してから画像形成動作を行うまでの間に、前記検知した前記像担持体の回転位相に基づき前記複数の像担持体の回転位相が所定の位相関係となるように前記モータの回転を制御し位相調整を行う制御手段と、前記制御手段により前記位相調整が行われた後に、前記外部のコンピュータから送信されてきた画像データに基づき前記複数の像担持体上に画像を形成する像形成手段と、を備える画像形成装置であって、
前記制御手段は、前記検知手段により検知した前記複数の像担持体のうちの基準となる像担持体の回転位相と、前記検知手段により検知した前記基準となる像担持体以外の他の像担持体の回転位相と、に基づき、前記所定の位相関係となるように、前記他の像担持体を駆動するモータの回転速度を減速させることで前記位相調整を行い、前記位相調整を終了した後に前記像形成手段に画像を形成させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記複数の像担持体を停止する際には、前記基準となる像担持体の回転位相より前記他の像担持体の回転位相が0°から180°の範囲内で進んだ状態になるよう停止させ、前記複数の像担持体を起動する際には、前記基準となる像担持体の回転位相と前記他の像担持体の回転位相について前記モータが画像形成時の定常回転速度になった場合において前記進んだ状態を保ったままになるよう起動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記複数の像担持体を停止する際には、前記基準となる像担持体と前記他の像担持体とを回転位相が揃った状態で停止させ、前記複数の像担持体を起動する際には、前記基準となる像担持体の回転位相より前記他の像担持体の回転位相が前記モータが画像形成時の定常回転速度になった場合において0°から180°の範囲内で進んだ状態で起動させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記複数の像担持体により画像形成を行うフルカラーモードと、前記基準の像担持体により画像形成を行うモノクロモードとで画像形成を行うことが可能であり、
前記制御手段は、前記フルカラーモード及び前記モノクロモードのいずれかで画像形成を行ったあとに前記基準となる像担持体が停止した際の回転位相と、前記フルカラーモードで画像形成を行ったあとに前記他の像担持体が停止した際の回転位相との位相関係に応じて、前記フルカラーモードで画像形成を行う際に前記基準となる像担持体の回転位相より前記他の像担持体の回転位相が前記モータが画像形成時の定常回転速度になった場合において0°から180°の範囲内で進んだ状態となるように前記基準となる像担持体を起動させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記基準となる像担持体は、前記像担持体の回転位相を検知する検知手段が最後に位相を検知した像担持体とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記他の像担持体を駆動するモータの回転速度を減速させることで調整する位相の量が最も大きくならないように、前記複数の像担持体から前記基準の像担持体を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記基準となる像担持体は、前記複数の像担持体の夫々について、最も回転位相が遅れていると見なしたときに、前記他の像担持体を駆動するモータの回転速度を減速させることで調整する位相の量を演算する演算手段と、
前記演算手段による演算結果に基づき、前記複数の像担持体から、少なくとも最も調整する位相の量が大きくならないように、前記基準の像担持体となる像担持体を決定する決定手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記他の像担持体を駆動するモータの回転速度を減速させることで調整する位相の量が最も小さくなる場合における前記調整する位相の量は0°〜270°の範囲内であることを特徴とする請求項1、6又は7何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記モータを起動した際の起動開始から定常速度になるまでの速度プロフィールは、前記基準となる像担持体を駆動するモータと、前記他の像担持体を駆動するモータとで異なる速度プロフィールであることを特徴とする請求項1又は5に記載の画像形成装置。
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