JP2012177858A - 画像形成装置 - Google Patents

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伸 茅原
Tomoko Takahashi
朋子 高橋
Noriyuki Koinuma
宣之 鯉沼
Takashi Yoshida
隆司 吉田
Hideki Yoshinami
英樹 善波
Shunichi Hashimoto
俊一 橋本
Yoshinori Nakagawa
悦典 中川
Naoyuki Ozaki
直幸 尾崎
Hideaki Kanaya
秀彰 金谷
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Abstract

【課題】 定着液を用いて記録媒体にトナーを定着させた後、その定着液と膨潤・軟化したトナーとを除去する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 トナーによる画像を形成する感光体11と、トナー像を転写する第一中間転写体61と、トナー像が転写され、表面がフッ素系の樹脂、中間層としてゴム層を有して構成された第二中間転写体63と、第二中間転写体に接触対向し、表面がフッ素系の樹脂で構成された加圧部材64と、第二中間転写体63および加圧部材64に対して記録媒体搬送路87の上流に設けられ、記録媒体9に液体を塗布することが可能な定着液塗布手段75と、トナーを膨潤および軟化させ記録媒体9への定着に適した状態にするための可塑剤を含む定着液751と、第二中間転写体63上の不要なトナーおよび定着液を除去する除去手段65とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、トナー像を構成するトナーを、記録媒体への定着の際に加熱して用紙等の記録媒体に定着することで画像形成を行う画像形成装置であって、かかるトナーを、定着液を用いて記録媒体への定着に適した状態として、かかる定着を行い画像形成を行う、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に関する。
従来より、トナー像を構成するトナーを、記録媒体への定着の際に加熱して用紙等の記録媒体に定着することで画像形成を行う、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置が広く知られている。この画像形成装置では、トナーを加熱及び/又は加圧により軟化させて記録媒体上に固定化するものである。このため、確実な定着性を得るには、記録媒体に接触する部分のトナーの十分に軟化させる必要である。かかる軟化を十分に行うには、トナー等の加熱を十分に行う必要があるが、このような加熱には多くの電力を必要とする。
しかし、近年、画像形成装置全体の省電力化の要求が高まっている。そこで、かかる加熱に要する電力量の割合が、画像形成装置全体の消費電力に占める割合が大きい。
したがって、画像形成装置全体の電力量を低減するには、定着装置での加熱に要する電力を小さくすることが望まれる。そのための方策として、記録媒体に対するトナーの定着性を向上する液体を用いる技術が種々提案されている。
たとえば、特許文献1では、記録媒体上のトナー像上に、トナーを軟化および/または膨潤させる定着液を塗布する技術が提案されている。このような技術では、熱を用いない定着も可能となるため、従来と比較し大幅な省電力化が図れる。
同様に、特許文献2では、熱によりトナーを軟化させる必要がなく省エネ化が可能な技術として、中間転写体上にあるトナー像の上から定着液を付与し、トナーを粘着性をもったフィルム状に変化させ、このフィルム化したトナーを自身の粘着性により記録媒体上に転写・定着させる技術が提案されている。
しかし、記録媒体あるいは中間転写体に担持されたトナー像の上から定着液を塗布すると、画像の乱れが生じるという問題がある。この問題に対して、非接触のインクジェット方式のような手段で定着液を塗布することとし、塗布量を記録紙移動方向に徐々に増す技術が提案されているが、粉体であるトナー像に対してインクジェット方式のヘッドで定着液を噴射する場合、定着液の量を減らした場合でも、着弾時に乱したトナーが飛び散り、インクジェットヘッドの吐出口に付着してしまうという不具合がある。そして、トナーが膨潤、溶解する液の吐出口にトナーが付着すると、吐出口の詰まりの原因となる。また、記録媒体に担持されたトナー像の上から定着液を塗布する場合、確実な定着のためにトナーと記録媒体との接触部分に定着液を到達させるには、多くの液を塗布する必要があるが、多くの液を塗布すると、乾燥のための加熱の必要性が生じ、これによって必要電力量、定着所要時間が増加するなどの問題が生じる。
また、定着液を付与してトナーを中間転写体上でフィルム状に変化させて記録媒体に転写する技術では、画像形成が成り立つためには、定着液が加熱せずともトナーのフィルム化に機能する状態となっていることが必須となるが、中間転写体上のトナーに定着液を付与するため、中間転写体と接する画像形成部への定着液の混入が問題となるとともに、この定着液は画像形成装置の使用環境温度においてトナーをフィルム化する機能を示すものなので、機内の他の部材に対して悪影響を及ぼす可能性があるという問題がある。
また、特許文献3では、定着液が画像形成装置の使用環境温度で機能する技術として、トナーとキャリア液を用いた液体現像方式を採用した画像形成装置において、キャリア液と親和性がよい定着液を、記録媒体に予め付与しておき、液体現像で形成したトナー層のトナー間に存在するキャリア液を流すとともに、トナー層を溶解膨潤させて記録媒体に定着する技術が提案されている。この技術では、定着液の付与による画像の乱れが抑制され得るが、定着液がキャリア液に作用する際に画像の乱れが生じる可能性があるとともに、定着液が画像形成装置の使用環境温度で機能するため、機内の他の部材に対して悪影響を及ぼす可能性があるという問題がある。また、かかる技術に関しては、像の転写前に定着液を付与すると、像の転写後に定着液を付与する場合に比べて定着時間が長くなるという認識があるとともに、定着液が液体現像剤と親和性があることが重要であり、液体現像でない現像手段により形成されたトナー像に対しての適用が出来ないとの認識がなされ得る。
また、特許文献4では、記録媒体がトナー像を担持する前に記録媒体に液を塗布するため、液の塗布による画像の乱れが抑制され得るものの、記録媒体に多くの液を塗布することを要し乾燥のための加熱の必要性及びこれによる消費電力量および定着所要時間の増加が予測される技術として、トナージェット、ダイレクトトーニング、トナープロジェクションなどと称される、トナーを記録媒体に対して飛翔、着弾させることによって記録媒体上に画像を直接記録する方式を採用した技術が提案されている。この技術では、トナー着弾前の記録媒体に、トナーに含まれる樹脂を溶解または膨潤させる可塑剤を含む塗布液を塗布することで、直接記録方式での着弾時のトナーの飛び散りを低減し、さらに定着を促進することを狙っている。すなわち、予め記録媒体の表面に可塑剤を含む塗布液を塗布することで、トナーが衝突した時のトナーと印写面との付着力が大きくなり、またトナーが衝突したときの反発力が低減し、トナーの飛び散りが抑制低減され改善されることを狙ったものである。トナーが付着する以前に記録媒体に塗布された塗布液が、記録紙の表面の繊維に吸収された状態となり、水分の吸収により繊維がやわらかくなることで、トナーの着弾時のチリが低減されることを狙ったものであるが、トナーを溶解、膨潤させ定着性に影響をあたえるには、相当量の塗布液がトナーに接触する必要がある。飛翔してきたトナーが記録媒体上に付着するだけでは、記録媒体表面にある極微量の塗布液がトナーに接触するのみであるため、トナー層への塗布液の染み込みが見込めず、トナーの飛び散り低減やのみならず定着性の確保が現実的ではない。またこの技術には、中間転写体に予め液を塗布し、飛翔させたトナーにより作像、記録媒体に接触して転写させる技術も含まれるが、この場合、トナー層への液の染み込みは促されるものの、機内の部材に対して悪影響を及ぼす可能性があるという問題がある。
また、特許文献5では、液体を塗布する対象物に液体を塗布するローラとこのローラに液体を供給するローラとの間に、封止板を用いて液体を貯める技術が開示されている。また、特許文献6では、液体を塗布する対象物に液体を塗布するローラの周面にブレードを当接させ余剰の液体を除去する技術が開示されている。また、特許文献7では、液体を塗布する対象物に液体を塗布するローラの周面に液体を吸収する部材やワイパーを当接させ、またかかるローラの側面に液体を吸収する部材を当接させて、ローラの回転による液体の飛散を防止する技術が提案されている。
従来、定着液によって記録媒体へトナーを定着する画像形成技術において、定着液を用いる画像形成装置で、像担持体や中間転写体に付着すると、像担持体や中間転写体上のトナー像や地汚れトナーを膨潤、軟化させてしまい、結果、像担持体や中間転写体上にトナーの固着が生じ、画像形成動作が正常に行えなくなるという問題点があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、定着液を用いて、像担持体や中間転写体に付着させて、記録媒体にトナーを定着させた後、その定着液、膨潤・軟化したトナーを除去する画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の画像形成装置は、トナーによる画像を形成する像担持体と、上記像担持体上のトナー像を転写する第一中間転写体と、上記第一中間転写体上のトナー像が転写され、表面がフッ素系の樹脂、中間層としてゴム層を有して構成された第二中間転写体と、上記第二中間転写体に接触対向し、表面がフッ素系の樹脂で構成された加圧部材と、上記第二中間転写体上のトナー像を加熱する加熱部材と、上記第二中間転写体および加圧部材に対して記録媒体搬送路の上流に設けられ、記録媒体に液体を塗布することが可能な定着液塗布手段と、上記定着液塗布手段に充填され、トナーを膨潤および軟化させ記録媒体への定着に適した状態にするための可塑剤を含む定着液と、上記第二中間転写体上の不要なトナーおよび定着液を除去する除去手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記除去手段が、第二中間転写体に接触可能な繊維状の除去部材と、上記除去部材を担持する少なくとも三つのローラ部材とを備え、第一ローラ部材に除去部材が巻きつけられ、他方の端部は第三ローラ部材に接続され、第一ローラ部材と第三ローラ部材の間に設けられた第二ローラ部材は、第二中間転写体に対して、上記除去部材を加圧する機能を有し、かつ、上記繊維状の除去部材は、第三のローラ部材に巻き取られることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記除去手段が、上記定着液を洗浄するための洗浄液を含ませるための洗浄液付与手段と、上記定着液を洗浄するための洗浄液と、上記第二中間転写体に対して、繊維状除去手段が当接する位置より下流に設けられたブレード状部材とを備えることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記除去手段が、上記第二中間転写体に接触可能なローラ状除去部材と、上記ローラ状除去部材に接触するブレード部材と、上記第二中間転写体の表面が水となす接触角をθ1、上記ローラ状除去部材が水となす接触角をθ2としたとき、θ1−θ2>0を満たすように構成されたローラ状除去部材の表面を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記除去手段が、上記第二中間転写体に接触可能なローラ状発泡体と、上記発泡体に含ませられ、定着液を洗浄することが可能な洗浄液と、上記発泡体に洗浄液を含ませるための洗浄液付与手段と、上記ローラ状発泡体に対して第二中間転写体の回転方向下流に位置され、第二中間転写体状の定着液および洗浄液を掻き取ることが可能なブレード部材とを備えることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記除去手段が、加圧部材にも併設することを特徴とする。
上記課題を解決する手段である本発明によって、以下のような特有の効果を奏する。
本発明の画像形成装置では、第二中間転写体上に付着した定着液は、第二中間転写体表面の離型性が良いことを利用して、除去手段により取り除くことで、像担持体や第一中間転写体への定着液の付着を防止することができる。
本発明の画像形成装置の画像形成の主要部の構成を示す図である。 本発明の画像形成装置における第一中間転写体と第二中間転写体との距離を示す図である。 本発明の画像形成装置の他の実施形態を具体的に示す概略図である。 本発明の画像形成装置で、定着液塗布手段を備える実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置であって、加圧部材に配置した除去手段の構成を示す図である。
以下、本発明の第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の画像形成の主要部の構成を示す図である。
図2は、本発明の画像形成装置における第一中間転写体と第二中間転写体との距離を示す図である。
以下に、本発明の画像形成装置1の実施形態を具体的に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置1の実施形態を具体的に示す概略図である。
図1に基づいて本実施形態における画像形成装置としてのタンデム型のカラー画像形成装置1の構成及び動作の概要を説明する。カラー画像形成装置1は、本体中央部に位置する画像形成部3と、該画像形成部3の下方に位置する給紙部2と、画像形成部3の上方に位置する図示しない画像読取部、原稿自動搬送装置(ADF)を有している。
画像形成部3には、水平方向に延びる転写面を有する第一中間転写体61が配置されている。この第一中間転写体61の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を担持可能な像担持体としての感光体11C、11M、11Y、11Kが第一中間転写体61の転写面に沿って並置されている。
各感光体11C、11M、11Y、11Kはそれぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラム形状で構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置20、光書き込み手段としての露光装置12、現像装置30、一次転写装置となる一次転写ローラ62、及びクリーニング装置40、その他に図示しない除電装置、固形潤滑剤塗布装置等が配置されている。各符号に付記しているアルファベットは、感光体11と同様、トナーの色別に対応している。各現像装置30には、それぞれのカラートナーが収容されている。
第一中間転写体61は、駆動ローラ611と、従動ローラ612に掛け回されて感光体11C、11M、11Y、11Kとの対峙位置において同方向に移動可能な構成を有している。従動ローラ612と対向する位置には、第一中間転写体61の表面をクリーニングするクリーニング装置69が設けられている。
一つの色の画像形成動作は、同じなので、アルファベットの符合は入れない。
感光体11の表面が帯電装置20より一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体11上に静電潜像が形成される。該静電潜像は各色のトナーを収容した現像装置30によりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される一次転写ローラ62により第一中間転写体61上に一次転写される。他の感光体11でもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が第一中間転写体61上に順に転写されて重ね合わせられる。
転写後感光体11上に残留したトナーはクリーニング装置40により除去され、また、転写後図示しない除電ランプにより感光体11の電位が初期化され、次の作像工程に備えられる。
駆動ローラ611の近傍には、定着装置76が設けられている。定着装置76は、第一中間転写体61上の画像としての未定着トナー像を転写される転写定着部材としての第二中間転写体63、該第二中間転写体63とニップ部(以下、ニップ又は転写ニップともいう)67を形成する加圧又は対向のために加圧部材64を有している。第二中間転写体63はアルミニウム等の金属によりパイプ状に形成されており、表面には離型層がコーティングされている。また、第二中間転写体63の内部には第二中間転写体63上の画像を加熱する加熱手段としてのハロゲンヒータ631が設けられている。加圧部材64は、芯金641とゴム等の弾性層642を有している。
給紙部2は、用紙等の記録媒体9を積載収容する給紙カセット801と、該給紙カセット801内の記録媒体9を最上のものから順に1枚ずつ分離して給紙する給紙ローラ82と、給紙された記録媒体9を搬送する搬送ローラ対83と、記録媒体9が一旦停止され、斜めずれを修正された後第二中間転写体63上の画像の先端と搬送方向の所定位置とが一致するタイミングでニップ部67に向けて送り出されるレジストローラ対84を有している。
感光体11C、11M、11Y、11Kから第一中間転写体61上に一次転写されたトナー像8(以下、単に「トナー」ともいう。)は、図示しないバイアス印加手段により駆動ローラ611に印加されるバイアス(AC、DC、パルスなどの重畳を含む)により第二中間転写体63に静電気力で2次的に転写される。
図2に示すように、第一中間転写体61と第二中間転写体63間の距離としてのギャップGは、画像を形成するトナー層の厚み以下に設定されている。すなわち、トナー8を介した接触転写方式となっており、高画質化が図られている。この場合、非画像部では非接触となる。
第一中間転写体61と第二中間転写体63がトナー8を介してしか接触しないため、第一中間転写体61が第二中間転写体63により加熱されることを低減でき、感光体11C、11M、11Y、11K等の寿命を長くできる。ギャップGをトナー層8の厚みよりも大きく設定してもよい。この場合、第一中間転写体61の加熱をさらに抑制でき、感光体11C、11M、11Y、11K等の一層の長寿命化を実現できる。また、第一中間転写体61に熱を奪われないので省エネルギーとなる。但し、熱的には安定するが、トナー8の転写飛距離が長くなるため画質の低下を伴う懸念がある。このため、実験等により最適値を設定することが望ましい。
図1に示すように、第一中間転写体61と第二中間転写体63との間には、第二中間転写体63から第一中間転写体61への熱放射(熱移動)を抑制する熱遮蔽部材又は熱移動抑止部材としての断熱プレート66が設けられている。断熱プレート66は、第一中間転写体61から第二中間転写体63への2次転写を阻害しない状態で第一中間転写体61への熱放射を極力抑えるように、開口部を有する形状に形成されており、図示しない定着装置本体、画像形成装置本体のいずれの側に設けてもよい。
熱移動抑止部材としては、放射率の低い金属光沢を有する板状のものが好ましく、特に2枚の金属シートを微小空隙又は断熱材を挟んで配置すると優れた効果が得られる。また、ノートパソコンのCPU冷却用に用いられるマイクロヒートパイプ構造を内包する薄板を用いた場合、熱移動抑止部材を低温に保ち熱移動を抑制することができる。
また、本実施形態では、第一中間転写体61の第二中間転写体63に対する転写部(第二中間転写体63との対向部)と、最も上流側の感光体11Kに対する転写部との間に第一中間転写体61の熱を奪う冷却部材としての冷却ローラ661が設けられている。冷却ローラ661は熱伝導率の高い材料で形成されており、第一中間転写体61に接触して回転する。本実施形態では断熱プレート66と冷却ローラ661を同時に設ける構成としたが、いずれか一方を設ける構成としてもよい。本実施形態によれば、中間転写体61の温度を低減でき、中間転写体61側の熱劣化を抑制できる。また、転写定着部材の設計上の自由度を大きくすることができる。
第一中間転写体61から第二中間転写体63に転写されたトナー像8はニップ部67で記録媒体9に定着されるまで、第二中間転写体63上において単独で加熱される。
トナー8のみを予め加熱する過程が十分に得られるので、トナー8と記録媒体9を同時に加熱する従来方式に比べて加熱温度を低くできる。実験の結果、第二中間転写体63の温度は110〜120℃の低温でも十分な画質が得られることが確認された。
上述のように、従来のカラー画像形成装置で1は十分な光沢を得るために記録媒体9による温度低下を考慮して白黒画像形成装置に比べて1.5倍ほどの熱量を与えていた。このため、記録媒体9が必要以上に加熱されるとともに、トナー8と記録媒体9の密着性も必要以上に高められていた。
本実施形態では、記録媒体9を考慮せずに十分な光沢を得るための温度を独立に設定できるので、第二中間転写体63の温度(定着設定温度)を低くできる。また、記録媒体9はニップ部67のみで加熱されるので過剰に加熱されず、トナー8と用紙の密着性も必要以上に高められることはない。
本実施形態によれば、低温定着が可能でウォームアップ時間を短くでき、省エネルギー性を向上させることができる。また、中間転写体61への熱移動を抑制できるので耐久性を向上させることができる。また、中間転写体61の温度を低減でき、中間転写体側の熱劣化を抑制できる。
以上のように、本実施形態における定着装置76はそれ自体が未定着トナー像の被転写機能を有するものであり、未定着トナー像を保持した用紙を単に加熱・加圧する従来の定着装置に対し、「転写型定着装置」として位置付けられるものである。
次に、図3に基づいて第2の実施形態を説明する。
図3は、本発明の画像形成装置の他の実施形態を具体的に示す概略図である。
なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略し、要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態では第一中間転写体61から第二中間転写体63へのトナーの転写率を向上させることを目的としている。第二中間転写体63は、第一中間転写体61に対してトナーの厚みより大きい距離をおいて配置されている。第一中間転写体61の第二中間転写体63との対向部位は、第一中間転写体61にバイアスを印加するバイアス印加手段としてのバイアスローラ681及びバイアスローラ682により支持されている。
転写部の上流側に位置するバイアスローラ681では、転写ニップ入り口を含んだ転写ニップ前で第二中間転写体63に近接した際にトナーのチリ(トナー像8の転写前の乱れ)を防止するために、第二中間転写体63との間に電界が生じないように、もしくはトナーが第一中間転写体61に吸着される電界が生じるように、トナー像8の極性とは逆極性のバイアスが印加される。これに代えてアースするようにしてもよい。転写部に位置するバイアスローラ682では、転写ニップ内でトナーが第二中間転写体63に静電吸着される電界が生じるように、トナー像8と同極性のバイアス(本バイアス)が印加され、静電的反発力をトナーに付与する。電極はローラ形状に限らず、例えば板バネ71を用いても良い。
上述のように、ギャップGをトナー層8の厚みよりも大きく設定した場合、第一中間転写体61の加熱をさらに抑制できて熱的には安定するが、トナー8の転写飛距離が長くなるため画質の低下を伴う懸念がある。本実施形態ではトナーの移動を静電力で拘束又はコントロールするので、上記懸念を解消できる。
また、本実施形態では、レジストローラ対84の下流近傍に、ニップに進入する前の記録媒体9の表面を加熱する記録媒体加熱手段としてのヒータ72が設けられている。ヒータ72により記録媒体9の温度を独自に制御できるため、記録媒体9へのトナー像の定着性を制御することが可能となる。
図示しないが、本実施形態では、記録媒体加熱手段としてのヒータ72の加熱量を変化させる加熱量制御手段(カラー画像形成装置1のメインコントローラが兼ねることができる)を有している。加熱量制御手段は、記録媒体9の種類(厚みや紙種等)又は熱容量に基づき加熱量を変化させる制御を行う。このようにすれば、どのような記録媒体9においてもトナー像の定着性を一定にすることができる。
また、加熱量制御手段により、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させるようにしてもよい。
なお、バイアスローラ681をバイアスローラ682又は板バネ24に接触しない程度(ショートしない間隔、例えば1mm間隔)に近接させて配置した方が第二中間転写体63への転写性を向上させることができる。
また、バイアスローラ682が直接転写部に位置しない構成としてもよい。この場合徐々に転写方向にバイアスが掛かるため、高画質を得ることができる。マイナストナーの場合、バイアスローラ681にはプラスのバイアス電圧を印加し、又はアースとする。バイアスローラ682にはマイナスのバイアス電圧を印加する。プラストナーの場合には逆バイアスとする。マイナストナーの場合、転写定着部材(プラス又はアース)と加圧部材(マイナス)間もバイアスを印加することが望ましい。プラストナーの場合には逆バイアスとする。
また、バイアスローラ681に代えて図示しない板バネを設ける構成としてもよい。マイナストナーの場合、板バネにはプラスのバイアス電圧を印加し、又はアースとする。バイアスローラ682にはマイナスのバイアス電圧を印加する。バイアスローラ681を板バネにすると、転写ニップ直前までトナーが第一中間転写体61に吸引されており、画像チリの発生が少なく、高画質に有利である。
図4は、本発明の画像形成装置で、定着液塗布手段を備える実施形態の構成を示す概略図である。
一方、本発明の画像形成装置1では、転写前の記録媒体9に定着液751を塗布している。この定着液751は、定着液塗布手段75によって塗布される。
第一中間転写体61上に重ね合わされたトナー画像8が第一中間転写体61の回転方向の回転に伴って移動するタイミングに合わせて、トナー8が第二中間転写体63に移動する。その後に、レジストローラ対84が回転し、レジストローラ対84の回転によって送り出された記録媒体9は、定着液塗布手段75によって、トナー像8が転写される側の面に定着液751を塗布される。その後に、第二中間転写体63上のトナー像8が加圧部材64とのニップ部67で記録媒体9に転写され、記録される。 このような画像形成を行うのに用いられる定着液751について説明する。 定着液751は、ニップ部67において記録媒体9に転写され担持されるトナー像を構成するトナーを、膨潤及び軟化させ記録媒体9への定着に適した状態にするための可塑剤と、かかるトナー像9を構成しているトナー相互間への定着液751の浸透性を向上するための界面活性剤と、これら可塑剤及び界面活性剤の希釈液として機能する溶媒とを含んでいる。
可塑剤は、熱を与えられたとき軟化機能を示す固体可塑剤を用いている。熱を与えられたとき、画像形成装置1においては、定着装置76による定着の際に加熱されたときであり、画像形成装置1が使用される一般的な環境温度すなわち常温から40〜50℃程度以下の温度を超えたとき、をいう。かかる環境温度は、たとえばオフィスの温度であり、またあるいは、画像形成装置1内における、昇温動作中の定着装置76やその周辺の雰囲気の温度を除く温度である。 そのため、可塑剤は、たとえば、ニップ部67において第一中間転写体61、第二中間転写体63に付着するなど、定着装置76を除く画像形成装置1の構成に付着しても、その機能が発現せず、かかる構成に付着したことによる画像形成装置1内の汚染の不具合が生じることが防止ないし抑制される。
その一方で、定着装置76により加熱され昇温して、かかる環境温度を超える昇温時には、トナー8を、膨潤及び軟化させ記録媒体9への定着に適した状態とする機能が発現する。 詳細に説明すると、トナー8が定着に適した状態となる温度のうちの下限温度すなわち定着下限温度が、可塑剤によって低下する。つまり、定着に適した状態となったときのトナー8の特性を表すものとして貯蔵弾性率を挙げることができる。この貯蔵弾性率とは、トナー8の硬さを示す値であり、貯蔵弾性率が高ければトナー8が硬く、低ければトナーが柔らかいことを意味する。貯蔵弾性率が所定の値より小さければ、トナー8が記録媒体9に固定され定着が行われ得る状態となる。よって貯蔵弾性率がある所定の値になるときの温度が定着下限温度である。また、固体可塑剤とは、画像形成装置1において使用する定着液751に使用される可塑剤を意味している。この可塑剤は、かかる環境温度において、定着液751とされる前の単体の状態で、固体であるためである。 したがって、固体可塑剤が含まれた定着液751がトナー8に付与されると、定着下限温度が、定着液不使用のときの定着下限温度T2よりも低い温度T1となる。よって、定着装置76の目標制御温度を、定着液不使用の場合に比べて低く設定することが可能となり、定着装置76、画像形成装置1の消費電力を低減可能となる。
また、液体可塑剤が、温度T1より低い温度、たとえば、環境温度に含まれる常温でトナー8を軟化等する能力をもつが、固体可塑剤を含んだ定着液は、かかる液体可塑剤がトナー8を軟化等する機能を持つ温度では機能せず、かかる液体可塑剤を含んだ定着液と異なり、かかる環境温度では軟化能力をほとんど持たない。よって、かりに液体可塑剤を含む定着液751を使用したとすれば、画像形成装置1内の汚染を生ずるが、固体可塑剤を含む定着液を用いることにより、画像形成装置1内の汚染が生じることがない。トナー8の貯蔵弾性率を低下させる機能を有する可塑剤が、常温等の環境温度で単体で固体であるか液体であるかが、その可塑剤を定着液751としたときに画像形成装置1内の汚染を生じ得るか否かの1つの指針となるため、画像形成装置1で用いる定着液751を構成する可塑剤は、環境温度で単体で固体であることを選択の1つの基準としている。
次に、可塑剤を含んだ定着液751について説明する。
トナー8に定着液751を付与した時の、トナー8の主要な構成材料である樹脂は定着液751に軟化され、粘着性を持った状態となり、定着液751が樹脂から吐き出され、樹脂はフィルム状に変化する。これによって、記録媒体9上でトナー8をフィルム状にすることにより、トナー像8を記録媒体9上に定着することができる。
次に、定着液751に含まれる可塑剤について説明する。
定着液751に含有される可塑剤は、トナーを構成する樹脂成分を溶解又は膨潤させる材料(以下、「可塑剤」という。)である。この可塑剤は揮発することなく、すなわち臭いもなく、液体現像剤を構成するキャリア液と親和性を有する材料であるのが望ましい。この溶解・膨潤成分の具体例としては、飽和脂肪族エステル、脂肪族ジカルボン酸エステル等がある。
可塑剤としては、飽和脂肪族エステルを用いることができる。
飽和脂肪族エステルは、一般式「R1COOR2」で示される化合物であり、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上3以下のアルキル基である。
飽和脂肪族エステルである脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、ラウリン酸エチル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。これらは、ほとんど揮発することなく、シリコーンオイルやPAOなどの合成油や鉱物油、炭化水素系溶媒等に親和性を有し、キャリア液として用いられるジメチルシリコーン、ミネラルオイル、Isopar等に溶解する。水への溶解度は、0.1g/100ml(25℃)以下であり、難溶性である。
飽和脂肪族エステルである脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式「R3(COOR4)2」で示される化合物であり、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が2以上5以下のアルキル基である。
脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。これらの部剤の多くは、ほとんど揮発することなく、シリコーンオイルやPAOなどの合成油や鉱物油、炭化水素系溶媒に溶解し、25[℃]での水への溶解度は、0.1[g/100ml]以下であり、難溶性である。
なお、上述したいづれの飽和脂肪族エステルであっても、炭素数が多いほど、粘性が高く、不揮発性も高くなる傾向にある。また、精製すると臭いを減らすことができ、精製度の高いエステルでは、ほとんど無臭のものもある。
上述した可塑剤の例は、液状の可塑剤である。可塑剤として液体のものを用いることにより、可塑剤が固体やゲルの場合に比べ、キャリア液に対する浸透しやすく、トナーへの接触が早くなる。液状の可塑剤であっても、その浸透速度は粘性や表面エネルギーに依存し、より低粘性のものが浸透速度はより速い。また、定着剤が液状の定着液751であれば供給が容易であり、パイプやポンプを用いて供給できる。粉体のように舞い散らないなど、取り扱いが便利である。しかも、薄層形成等、量を規制しやすい。また、粉体に比べ、トナーを形成する樹脂粒子と接触し易いという利点がある。
しかし、このようにしても、第二中間転写体63の熱制御を、画像形成動作の中で完全に行うことは困難である。このために、ホットオフセット、コールドオフセットの発生によりトナーの構成材料の一部が残留することがある。また、定着液751も完全に記録媒体9に吸収させることも困難であり、第二中間転写体63に残留することがある。
そこで、本発明の画像形成装置1では、除去手段65を設ける。
図5は、本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の構成を示す概略図である。
ここでは、画像形成装置1は、図1に示すタンデム型と異なり、感光体11が一つで、複数の現像装置30を一つの回転体に収納したドラム型となっている。
したがって、第一中間転写体61が、画像を形成するトナーの色の数だけ回転して、トナー像8を重ねてゆく。それ以降は、図1の画像形成装置1と同様に、第一中間転写体61上に転写されたトナー像8は、主に電界の力により一括で第二中間転写体63上に転写される。
加えて、一般的に用いられるポリスチレン系やポリエステル系の樹脂を主成分としたトナー8は、90℃近傍に軟化点を持ち、第二中間転写体63は100℃〜130℃程度に熱せられるため、第一中間転写体61から第二中間転写体63へのトナー像の転写時には、トナーが軟化状態になり、軟化したトナーの付着力も転写に利用されている。
このようにして第二中間転写体63上に転写されたトナー像は、回転方向下流の第二中間転写体63と加圧部材64とで形成するニップ部67に送りこまれる。
一方、定着液塗布手段75で定着液75を塗布された記録媒体9は、第二中間転写体63上に転写されたトナー像8とタイミングを同期して、第二中間転写体63と加圧部材64とのニップ部67へと送りこまれる。第二中間転写体63と加圧部材64とのニップ部67で、第二中間転写体63上のトナー像は、軟化溶融状態にあるが、ただし、そのままでは記録媒体9への定着性は不十分である。
しかしながら、第二中間転写体63と加圧部材64とのニップ部67で、記録媒体9に押し付けられると同時に記録媒体9にあらかじめ塗布された定着液751とトナー像8が反応することで、記録媒体9へのトナー像8の定着が完了する。
トナー像8の定着が完了した記録媒体9は、そのまま画像形成装置1の外へと排出される。
これによって、記録媒体9への画像形成プロセスが完了する。
一方、上述したように、第二中間転写体63上には、記録媒体9から少量の定着液751またはトナー像8の一部が残留することがある。第二中間転写体63上に転移した定着液/トナー751/8は、下流に位置する除去手段65により除去され、第二中間転写体63が再び第一中間転写体61に接触するときには、第二中間転写体63はクリーンな状態となっており、これにより、感光体11や第一中間転写体61を不用な定着液/トナー751/8から汚染されることを防止することが可能となる。
第二中間転写体63へのトナー像8の転写を終えた第一中間転写体61は、その後、第一中間転写体ブレード部材613などにより残留トナー8の除去、および第一中間転写体61の冷却が行われる。
冷却は、気流設計により行えることが最適だが、状況によっては、図示しないヒートパイプなどの冷却ローラ661を用いると効果的である。
したがって、定着液751によって記録媒体9へトナー8を定着して画像形成する画像形成装置1で、定着液751が感光体11や第一中間転写体61に付着すると、感光体11や第一中間転写体61上のトナー像8や地汚れトナーを膨潤、軟化させてしまい、結果、感光体11や第一中間転写体61上にトナーの固着が生じ、画像形成動作が正常に行えなくなることがあった。
しかしながら、本発明の画像形成装置1が用いる除去手段65で、第二中間転写体63上に付着した定着液751は、第二中間転写体63表面の離型性が良いことを利用して取り除くことができる。これにより、感光体11や第一中間転写体61への定着液の付着を防止することができる。
なお、第二中間転写体63は、その表面をフッ素系の樹脂で構成することがより望ましい。フッ素系の樹脂を利用する第一の理由は、付着物に対する離型性が高いことであり、第二の理由は、耐熱性に優れることである。また、第二中間転写体63上の不要な定着液/トナー751/8を除去する除去手段65の表面性は、第二中間転写体63の表面性に比べて、より付着物をひきつけやすい構成することが望ましい。具体的には、除去部材651の表面性を第二中間転写体63よりも、荒らすことで付着しやすくし、除去する。または、表面エネルギー状態を、例えば、水との接触角を小さなくなるような状態で、具体的には、第二中間転写体63の表面が水となす接触角θ1、除去部材651が水となす接触角をθ2としたとき、θ1−θ2>0を満たすように構成された除去部材651の表面にすることが有効である。
これは、表面エネルギー状態を水との接触角で表したものである。定着液751、洗浄液が、主に水を含むことも考慮している。ただし、他の溶媒を含んでいても、同様に、水となす接触角θの差で、他の溶媒に対する表面エネルギー状態の差異を表すことができる。
したがって、これによって、加熱温度(第二中間転写体63)を低くしても同様な定着性を得られるという利点が生じる。これにより省エネ効果がより高まる。また、第二中間転写体63の加熱温度が低くてすむため、第一中間転写体61の温度上昇も最小限にすることができ、より簡素な冷却でシステムを構成できる。
さらに、これまでの画像形成装置1では、記録媒体9の搬送路87上の最下流に定着装置76を別途設けているのに対し、本発明の画像形成装置1では、転写定着と一括で行うために、画像形成装置1の部材断面積、搬送路長さを小さく、短くすることができる。
図6は、本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。
除去部材651として、繊維状部材を用いて、定着液751を吸収および絡め取ることができる。この繊維状除去部材651は、第一ローラ部材652aに巻き付けておいて、第三のローラ652cにより少しづつ巻き取られる。そして、その間に第二のローラ652bで繊維状除去部材651を第二中間転写体63に押し付ける。これによって、第三のローラ652cにより少しづつ巻き取られることで、新たな繊維状除去部材651が第二中間転写体63に押し付けられることで、定着液に対する除去機能を維持することができる。結果として、感光体11や第一中間転写体61への定着液の付着を防止することができる。
また、この第三のローラ652cにより巻き取りは、作像回数に応じて巻き取り量を決定することができる。繊維状除去部材651の定着液751の吸収ができなくなった作像回数に応じて巻き取るものであっても良い。
図7は、本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。
第二中間転写体63上に残留した定着液/トナー751/8は、第二中間転写体63が加熱されていることから、時間を置けばおくほど乾燥状態して、強く固着した状態になる。したがって、より望ましくは、この繊維状除去部材651に定着液751の洗浄液(純水など)を、洗浄液塗布手段653から洗浄液として含ませることで、第二中間転写体63上に残留した不要な定着液/トナー751/8をより効果的に除去しやすくする状態にする。
さらに、第二中間転写体63には洗浄液が付着するが、それはブレード部材654により掻き取り除去することができる。結果として、感光体11や第一中間転写体61への定着液751の付着を防止することができる
次に、洗浄液について説明する。この洗浄液としては、環境への影響を考慮して、水を用いるものが知られている。また、揮発しない、水に難溶性な、臭いのほとんどしない、洗浄液の例としては、シリコーンオイルあるいはミネラルオイル等が挙げられる。両者とも、各種構造、グレード(粘性・分子量)がある。洗浄液の例として、シリコーンオイルは、原子と原子の結合角が大きく、間隔も広く、分子がらせん状で外側をメチル基が覆って分子同士お互い引き合う力が弱いことから、表面張力が低い。そのため、樹脂の固まりに塗布した時、濡れ性がよく、均一に薄く塗ることができる。
シリコーンオイルの一例としてジメチルシリコーンの場合、例えば、東レダウコーニング株式会社製SH200(商品名)がある。カタログ値によると、動粘度100[mm2/s](25[℃])のSH200−100cs(商品名)であれば、150[℃]24[時間]での揮発分は、0.5[%]以下となり、ほとんど揮発しない。同様に、SH200−50cs(商品名)の150[℃]24[時間]での揮発分も、0.5[%]以下であり、洗浄液として望ましい。またSH200−20cs(商品名)の150[℃]24[時間]での揮発分は6[%]だが、常温での揮発分は、気温約25[℃]、湿度約60[%]の実験室で測定したところ、120[時間]でも0.1[%]以下だったので、洗浄液として使用できる。ジメチルシリコーンは、最も代表的なシリコーンオイルで、無色透明、無味無臭、低表面張力、展延性、化学的・熱的安定性、透湿性、撥水性、不揮発性を特徴としている。また、メチルフェニルシリコーンは、シリコーン特有の撥水性・潤滑性に加え、他の有機成分との相溶性がより高い。ジメチルシリコーンオイルと有機オイル・ワックス成分との相溶化剤的機能により、シリコーンオイルの配合安定化を向上させる働きもあるため、各種洗浄液を複数用いる場合などにも有利である。
図8は、本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。
ここでは、第二中間転写体63上の定着液751をローラ状除去部材651に転移させることで第二中間転写体63上に付着した定着液751を取り除くことができる。ローラ状除去部材651に転移された定着液751は、ローラ状除去部材651に当接したブレード部材655により掻き取られる。結果として、感光体11や第一中間転写体61への定着液751の付着を防止することができる。
ここで、同様に、第二中間転写体63の表面が水となす接触角をθ1、ローラ状除去部材651が水となす接触角をθ2としたとき、θ1−θ2>0を満たすように構成されたローラ状除去部材651の表面を有する。
このように、部材の表面エネルギー状態を利用したもので、定着液/トナー751/8が除去部材651側に転移しやすくすることができる。さらに、第二中間転写体63は、中間層として弾性層を有しているため、記録媒体9との密着性が高く、第二中間転写体63上のトナー8を記録媒体9に転写定着する際に、よりトナー像8と記録媒体9に塗布された定着液751との密着性を保つことができる。
図9は、本発明の画像形成装置であって、第二中間転写体に配置した除去手段の他の構成を示す概略図である。
ここでは、第二中間転写体63に接触可能な除去部材651としてローラ状発泡体を用いる。
このローラ状発泡体による除去部材651で、第二中間転写体63上の定着液751を吸収して除去すると共に、発泡体に洗浄液塗布手段653で洗浄液を第二中間転写体63に塗布することにより第二中間転写体63上の定着液751が薄められ、その下流に設けたブレード部材654により第二中間転写体63上の定着液751を取り除くことができる。結果として、感光体11や第一中間転写体61への定着液751の付着を防止することができる
図10は、本発明の画像形成装置であって、加圧部材に配置した除去手段の構成を示す図である。
本発明の画像形成装置1では、加圧部材64にも除去手段65bを併設する。加圧部材64の表面に定着液751が付着すると、加圧部材64が接触する記録媒体9の裏面を汚すことがある。これを除去することで、記録媒体9の汚れを防止することができる。
1 画像形成装置
8 トナー、トナー像
9 記録媒体
10 作像ユニット(プロセスカートリッジ)
11 感光体
20 帯電装置
30 現像装置
40 クリーニング装置
61 第一中間転写体
611 駆動ローラ
612 従動ローラ
613 第一中間転写体ブレード部材
62 一次転写ローラ
63 第二中間転写体
631 ヒーター
632 芯金
633 弾性層
64 加圧部材
641 芯金
642 弾性層
65 除去手段
65b 加圧部材除去手段
651 除去部材
652 ローラ部材
652a、652b、652c ローラ部材
653 洗浄液塗布手段
654 ブレード部材
655 ローラブレード部材
66 断熱プレート
661 冷却ローラ
67 ニップ部
68 バイアスローラ
681、682 バイアスローラ
69 ベルトクリーニング装置
71 ばね
72 ヒータ
75 定着液塗布手段
751 定着液
76 定着装置
80 給紙装置
特許第4224076号公報 特許第4354164号公報 特開2007−121652号公報 特開2009−39977号公報 特開2009−095990号公報 特開2007−301818号公報 特開2008−149259号公報

Claims (6)

  1. トナーによる画像を形成する像担持体と、
    上記像担持体上のトナー像を転写する第一中間転写体と、
    上記第一中間転写体上のトナー像が転写され、表面がフッ素系の樹脂、中間層としてゴム層を有して構成された第二中間転写体と、
    上記第二中間転写体に接触対向し、表面がフッ素系の樹脂で構成された加圧部材と、
    上記第二中間転写体上のトナー像を加熱する加熱部材と、
    上記第二中間転写体および加圧部材に対して記録媒体搬送路の上流に設けられ、記録媒体に液体を塗布することが可能な定着液塗布手段と、
    上記定着液塗布手段に充填され、トナーを膨潤および軟化させ記録媒体への定着に適した状態にするための可塑剤を含む定着液と、
    上記第二中間転写体上の不要なトナーおよび定着液を除去する除去手段とを備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    上記除去手段は、
    第二中間転写体に接触可能な繊維状の除去部材と、
    上記除去部材を担持する少なくとも三つのローラ部材とを備え、
    第一ローラ部材に除去部材が巻きつけられ、他方の端部は第三ローラ部材に接続され、第一ローラ部材と第三ローラ部材の間に設けられた第二ローラ部材は、第二中間転写体に対して、上記除去部材を加圧する機能を有し、
    かつ、上記繊維状の除去部材は、第三のローラ部材に巻き取られる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    上記除去手段は、
    上記定着液を洗浄するための洗浄液を含ませるための洗浄液付与手段と、
    上記定着液を洗浄するための洗浄液と、
    上記第二中間転写体に対して、繊維状除去手段が当接する位置より下流に設けられたブレード状部材とを備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    上記除去手段は、
    上記第二中間転写体に接触可能なローラ状除去部材と、
    上記ローラ状除去部材に接触するブレード部材と、
    上記第二中間転写体の表面が水となす接触角をθ1、上記ローラ状除去部材が水となす接触角をθ2としたとき、θ1−θ2>0を満たすように構成されたローラ状除去部材の表面を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    上記除去手段は、
    上記第二中間転写体に接触可能なローラ状発泡体と、
    上記発泡体に含ませられ、定着液を洗浄することが可能な洗浄液と、
    上記発泡体に洗浄液を含ませるための洗浄液付与手段と、
    上記ローラ状発泡体に対して第二中間転写体の回転方向下流に位置され、第二中間転写体状の定着液および洗浄液を掻き取ることが可能なブレード部材とを備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    上記除去手段を、加圧部材にも併設する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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