JPH1097147A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1097147A
JPH1097147A JP25025496A JP25025496A JPH1097147A JP H1097147 A JPH1097147 A JP H1097147A JP 25025496 A JP25025496 A JP 25025496A JP 25025496 A JP25025496 A JP 25025496A JP H1097147 A JPH1097147 A JP H1097147A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙後端領域における用紙とトナー像との静
電的結着力の低下を補正し均一化することで安定した画
像品質性能を得る。 【解決手段】 感光体ドラム表面から用紙へトナー像を
転写しているときに、用紙の先端が予め接地された定着
ロールに接触するに至ると(ステップ212で肯定され
ると)、用紙上の転写電荷(用紙とトナー像とを吸着し
ている電荷)が定着ロールを介して逃げ易い状態となる
が、当該時点から転写バイアス電圧を増加させるよう制
御を切り替える(ステップ214)ので、トナー像と用
紙との吸着力を均一安定化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に係
り、特に、接触転写方式によって記録媒体にトナー像を
転写し、該トナー像を記録媒体に定着させることによ
り、画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真方式を用いた画像形成装
置は高速で高品位な画像を出力することが出来、電子写
真複写機やプリンタ等の各種装置に広く使用されてい
る。このような画像形成装置において、感光体ドラムや
感光体ベルト等の像担持体の表面に帯電を行う装置とし
て接触帯電装置が、像担持体上に形成されたトナー像を
用紙に転写する装置として接触転写装置が、それぞれ利
用されている。
【0003】このうち接触帯電装置には、像担持体の表
面に圧接する帯電バイアスロール等の帯電部材が設けら
れており、この帯電部材に所定の帯電バイアス電圧を印
加することで像担持体表面の帯電を行う。一方の接触転
写装置にも、像担持体の表面に圧接する転写バイアスロ
ール等の転写部材が設けられており、この転写部材に所
定の転写バイアス電圧を印加することで像担持体表面に
吸着しているトナー像を用紙に転写する。
【0004】今日の主流となっている反転現像方式を行
う画像形成装置においては帯電部材と転写部材とで印加
するバイアス電圧の極性が異なることが知られている。
反転現像方式では、像担持体と同じ極性(一般的には像
担持体が負帯電なのでトナーも負極性)に帯電するトナ
ーを用いる為、像担持体を負極性に帯電させるように帯
電部材には負極性の帯電バイアス電圧を印加する。従っ
て転写部材では像担持体表面上の負帯電トナーを用紙上
に引き寄せるために像担持体表面とは逆極性(一般的に
は正極性)の転写バイアス電圧を印加することになる。
【0005】但し、上記のような反転現像方式を行う場
合、以下のような問題がある。第1に、接触帯電装置に
おいては、帯電領域が非常に狭いことから帯電領域を像
担持体表面が通過する時間が極端に短く、このため帯電
能力が非常に低いという欠点を持っている。接触転写装
置により逆極性の印加を受けた像担持体表面は逆極性の
転写電荷の流入により帯電電位が低下してしまい、接触
帯電装置による再帯電工程を経ても本来目的とする帯電
電位まで帯電できない場合が発生する。このような場合
には像担持体の表面電位が現像バイアス電圧付近まで下
がってしまうので、現像装置によりかぶり状に顕像化し
てしまう現象(転写メモリーかぶり)が発生してしま
う。
【0006】特に、像担持体表面が転写部材に直接接触
する用紙外領域では、転写部材に印加された転写バイア
ス電圧による帯電電位とは逆極性の帯電を受けやすく、
上述の転写メモリーかぶりが発生しやすい。また、特に
両面印字可能な画像形成装置においては第一面の画像形
成工程時の熱定着工程によって用紙に含まれた水分が蒸
発してしまい、用紙の抵抗が著しく上昇する。このた
め、第二面転写工程では第一面の転写時よりも高い転写
バイアス電圧値を転写部材に印加する必要があり、前述
した用紙外領域の転写メモリーかぶりばかりでなく、用
紙内の領域についても用紙を通して転写電荷が像担持体
表面に流れ込み、転写メモリーかぶりまでは発生しない
ものの、網点等のハーフトーン画像などで網点が大きめ
に現像され、見かけ上の網点濃度が濃くなる現象が発生
しやすくなる。
【0007】第2に、帯電能力が十分でない接触帯電装
置を使用する場合の問題として、用紙が像担持体から剥
離される際に発生する剥離放電現像が挙げられる。用紙
は接触転写装置により像担持体の帯電とは逆極性の帯電
をしており、用紙後端が像担持体から剥離される時にこ
の用紙上の帯電電荷が像担持体表面に放電され像担持体
表面に逆極性の帯電が生じるため、転写メモリーかぶり
と同様に剥離放電部の履歴が像担持体の一周後に現像さ
れ黒線状の汚れが生じる現象(剥離メモリー)が起こる
という問題がある。
【0008】上記のような不具合を解消する解消方法と
して、画像形成工程開始時点や転写工程開始時点に、転
写部材にモニタ用の電圧を印加して像担持体へ流出する
電流量を検知することで電圧−電流特性情報を得、接触
帯電装置の帯電能力を越えないよう転写バイアス電圧を
選択制御する方法や、転写部材の下流近傍部に配置した
除電部材によって転写部材と像担持体とのニップ領域を
出た直後の用紙裏面及び像担持体表面の用紙外領域に、
像担持体表面の帯電極性と同一極性の電圧を印加するこ
とで用紙除電及び像担持体の逆帯電の軽減を行う方法等
が提案されている。
【0009】また、転写部材に所定の転写バイアス電圧
を印加したときの流出電流量を検知し、検知した流出電
流量が所望の値に達しているか否かを判断して、その判
断結果を転写バイアス電圧の設定にフィードバックする
技術が特開平4−258980号公報に記載されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、同一の転写バイアス電圧で転写を行っても、
用紙の後端領域を転写する時には、該用紙の先端部が予
め接地された定着ロールに接触するに至り、定着ロール
を通して転写電荷が逃げ易くなる。即ち、用紙において
所定位置よりも後端側の領域と先端側の領域とでは転写
中の接地条件が変動し、後端側の領域では転写電荷が減
少することでトナー像と用紙との静電的結着力が弱くな
ってしまう、という問題がある。
【0011】また、用紙の最後端部が転写ロールのニッ
プ部を離れた後、用紙後端領域が下にたわむことで、除
電部材との距離が短くなり、該用紙後端領域に対する除
電作用が強くなるので、該用紙後端領域における帯電電
位が低下し、上記トナー像と用紙との静電的結着力はさ
らに弱くなってしまう。
【0012】さらに、用紙後端領域が像担持体から剥が
れる時に生じる剥離放電を防止する目的で、除電部材に
よる用紙除電作用を強化するため、上記トナー像と用紙
との静電的結着力はますます弱くなってしまう。
【0013】以上のように用紙の後端領域でトナー像と
用紙との静電的結着力が弱くなることにより、以下のよ
うな不具合が発生するおそれがある。
【0014】(1)用紙の後端領域では転写後の用紙上
トナーが転写ニップ通過後に画像の周りに飛び散る現象
(フリンジ汚れ)が発生する。
【0015】(2)定着器へ搬送するガイド部材の継ぎ
目で発生する軽度の衝撃でトナー像が乱れる現象や、用
紙帯電電荷のガイド部材への流入による局所的な電位変
化によるトナー像の乱れ(エクスプロージョン)が発生
する。
【0016】(3)定着ローラ表面が摩擦帯電し、容易
に用紙上のトナーが定着ローラに静電的に転移してしま
い、定着ローラ周期で用紙の画像面に前周で定着したト
ナー像が転移する定着ゴーストが発生する現象(静電オ
フセット)が発生する。
【0017】(4)特に高温高湿環境においては用紙の
抵抗が著しく低くなってしまうために、用紙および像担
持体の除電を行うときに除電手段に除電バイアスを印加
すると、用紙を通して転写バイアスが除電装置に流れ込
んでしまい、転写に必要な電流が得られずに良好な転写
が得られず像のぬけが生じる現象(高温高湿時転写不
良)が発生する。
【0018】本発明は、上記の問題点を解消するために
成されたものであり、用紙後端領域における用紙とトナ
ー像との静電的結着力の低下を補正し均一化することで
安定した画像品質性能を発揮できる画像形成装置を提供
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の画像形成装置は、形成すべき画像に
対応した静電潜像を像担持体上に形成する潜像形成手段
と、前記静電潜像に対応してトナーを前記像担持体上に
吸着させることで、該像担持体上にトナー像を形成する
現像手段と、記録媒体を前記像担持体との間で挟持搬送
し、該挟持搬送状態で電圧が印加されることにより、前
記トナー像を前記記録媒体に転写する転写手段と、前記
転写手段に対し前記記録媒体の搬送方向下流側に接地さ
れた状態で配置され、記録媒体上のトナー像を該記録媒
体上に定着させる定着手段と、前記記録媒体における所
定位置よりも後端側の領域に前記トナー像を転写する場
合に、前記転写手段に印加する電圧(転写バイアス電
圧)を増加させる転写電圧制御手段と、を有することを
特徴とする。
【0020】また、請求項2記載の画像形成装置では、
請求項1記載の画像形成装置において、前記所定位置
は、前記記録媒体の先端が前記定着手段に接触するに至
ったときの該記録媒体における被転写位置であることを
特徴とする。
【0021】また、請求項3記載の画像形成装置では、
請求項1記載の画像形成装置において、前記転写手段に
対し前記記録媒体の搬送方向下流近傍部であり且つ記録
媒体の搬送経路に対し下方に配置され、前記転写バイア
ス電圧とは逆極性の電圧が印加されることで記録媒体の
除電を行う除電手段と、前記除電手段に所定の電圧を印
加する電圧印加手段と、をさらに有し、前記所定位置
が、少なくとも前記記録媒体の最後端部から、前記転写
手段による転写位置と前記除電手段との距離以上先端側
に離れた位置に設定されていることを特徴とする。
【0022】また、請求項4記載の画像形成装置では、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、
前記転写手段に対し前記記録媒体の搬送方向下流近傍部
に配置され、前記転写バイアス電圧とは逆極性の電圧が
印加されることで記録媒体の除電を行う除電手段と、前
記記録媒体が前記像担持体から剥離する直前に、前記除
電手段に印加する電圧(除電バイアス電圧)を増加させ
る除電電圧制御手段と、をさらに有し、前記転写電圧制
御手段は、除電バイアス電圧の増加に応じて前記転写バ
イアス電圧を増加させることを特徴とする。
【0023】また、請求項5記載の画像形成装置では、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、
前記転写手段に対し前記記録媒体の搬送方向下流近傍部
に配置され、前記転写バイアス電圧とは逆極性の電圧が
印加されることで記録媒体の除電を行う除電手段と、前
記転写バイアス電圧とは逆極性の2つ以上の異なる電圧
を前記除電手段に印加可能な除電電圧印加手段と、をさ
らに有し、前記転写電圧制御手段は、前記除電手段に印
加する電圧(除電バイアス電圧)に応じて異なった上限
値まで転写バイアス電圧を増加させることを特徴とす
る。
【0024】また、請求項6記載の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の画像形成装
置において、前記転写電圧制御手段は、環境条件に応じ
て設定された転写バイアス電圧の増加率及び上限値の少
なくとも一方の条件に基づいて転写バイアス電圧を増加
させることを特徴とする。
【0025】また、請求項7記載の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の画像形成装
置において、前記定着手段によって一方の面にトナー像
が定着された記録媒体を、もう一方の面が前記像担持体
に対向するように反転させて前記転写手段による転写位
置に搬送する両面印字用搬送手段をさらに有し、前記転
写電圧制御手段は、前記もう一方の面にトナー像を転写
する場合のみ、転写バイアス電圧を増加させることを特
徴とする。
【0026】また、請求項8記載の画像形成装置では、
請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の画像形成装
置において、前記転写電圧制御手段は、前記記録媒体の
搬送距離に対する所定の上限値以内の電圧増加率で転写
バイアス電圧を増加させることを特徴とする。
【0027】上記請求項1記載の画像形成装置では、ま
ず形成すべき画像に対応した静電潜像を潜像形成手段に
よって像担持体上に形成し、現像手段によって静電潜像
に対応してトナーを像担持体上に吸着させることでトナ
ー像を像担持体上に形成する。一方、上記画像形成装置
には転写手段が設けられており、該転写手段によって記
録媒体を像担持体との間で挟持搬送する。この挟持搬送
状態で転写手段に電圧が印加されることにより、像担持
体上に形成されたトナー像が記録媒体に転写される。
【0028】また、上記画像形成装置には、定着手段が
転写手段に対し記録媒体の搬送方向下流側に接地された
状態で配置されている。即ち、転写手段によってトナー
像が転写された記録媒体は所定の搬送方向に搬送され、
定着手段に至る。この定着手段は、記録媒体上の未定着
のトナー像を該記録媒体上に定着させる。
【0029】ところで、定着手段は接地されているの
で、記録媒体が定着手段に接触するに至ると、記録媒体
上の転写電荷(記録媒体とトナー像とを吸着している電
荷)が定着手段を介して逃げ易い状態となるが、本請求
項1記載の画像形成装置では、転写電圧制御手段によっ
て、記録媒体における所定位置よりも後端側の領域に対
して転写を行うときに、転写バイアス電圧を増加させ
る。これにより、記録媒体上の転写電荷が逃げ易い状態
になっても記録媒体とトナー像との吸着力の低下を防止
することができる。
【0030】即ち、転写バイアス電圧を増加させて転写
工程を行うことで、記録媒体の全面についてトナーを結
着させている帯電を均一化させているので、トナー像と
記録媒体との吸着力を均一安定化させることができる。
これにより、前述したフリンジ汚れ、エクスプロージョ
ン、静電オフセット及び高温高湿時転写不良を防止する
ことができ、安定した画像品質性能を発揮することがで
きる。
【0031】なお、転写バイアス電圧の増加を開始する
上記所定位置は、請求項2記載の発明のように、記録媒
体の先端が定着手段に接触するに至ったときの該記録媒
体における被転写位置に設定することができる。このよ
うに設定すれば、記録媒体上の転写電荷が定着手段を介
して逃げ易い状態になった当初から、記録媒体とトナー
像との吸着力の低下を防止し、記録媒体の全面で吸着力
を均一安定化させることができる。
【0032】次に、請求項3記載の画像形成装置には、
記録媒体の除電を行うための除電手段が転写手段に対し
記録媒体の搬送方向下流近傍部であり且つ記録媒体の搬
送経路に対し下方に配置されている。電圧印加手段によ
って、この除電手段に、転写バイアス電圧とは逆極性の
電圧を印加することによって、記録媒体の除電や後述す
る記録媒体が像担持体から剥離される際の剥離放電の緩
和を行う。
【0033】このような画像形成装置で、記録媒体の最
後端部が転写手段から離れたとき、最後端部付近は自由
端となるので、該最後端部付近は自重で下方へたわむこ
とになる。このとき、除電手段は、転写手段の転写位置
と除電手段との距離だけ、記録媒体の最後端部から先端
側に離れた位置(図13において転写位置J1と除電手
段41との距離Lだけ、記録媒体35の最後端部から先
端側に離れた矢印Aで示す位置、ここでは位置Aとす
る)と対向しており、記録媒体の位置Aと除電手段とが
接近するので、除電手段による除電作用(転写バイアス
電圧とは逆極性の電圧の印加作用)がそれまでよりも強
く働く。
【0034】このため、位置Aよりも後端側の領域では
位置Aよりも先端側の領域よりも転写電荷が減少し転写
性が低下するおそれがあるが、請求項3記載の画像形成
装置では、転写バイアス電圧の増加を開始する位置を、
少なくとも上記位置Aよりも先端側に設定している。従
って、少なくとも記録媒体における位置Aよりも後端側
の領域については、転写時に転写手段に印加される転写
バイアス電圧が増加しているので、上記のように除電作
用が強く働いても、転写電荷が減少し記録媒体とトナー
像との吸着力が低下することを防止することができる。
【0035】次に、請求項4記載の画像形成装置には、
記録媒体の除電を行うための除電手段が転写手段に対し
記録媒体の搬送方向下流近傍部に配置されている。この
除電手段に、転写バイアス電圧とは逆極性の電圧を印加
することによって、記録媒体の除電を行う。さらに、除
電電圧制御手段によって、記録媒体が像担持体から剥離
する直前に除電バイアス電圧を増加させることにより、
記録媒体が像担持体から剥離するときに発生する剥離放
電を緩和する。
【0036】上記のように除電バイアス電圧を増加させ
ると、転写電荷が減少し記録媒体とトナー像との吸着力
が低下するおそれがあるが、本請求項4記載の画像形成
装置では、転写電圧制御手段が除電バイアス電圧の増加
に応じて転写バイアス電圧を増加させる。これにより、
除電バイアス電圧が増加しても、その増加に応じて転写
バイアス電圧も増加するので、記録媒体とトナー像との
吸着力が低下することを防止することができる。
【0037】次に、請求項5記載の画像形成装置には、
記録媒体の除電を行うための除電手段が転写手段に対し
記録媒体の搬送方向下流近傍部に配置されている。この
除電手段に、転写バイアス電圧とは逆極性の電圧を印加
することによって、記録媒体の除電を行う。しかも、除
電手段への印加電圧(除電バイアス電圧)は、除電電圧
印加手段によって2つ以上の異なる電圧に切り替えるこ
とが可能である。
【0038】本請求項5記載の画像形成装置では、除電
バイアス電圧が別の電圧値に切り替えられても、転写電
圧制御手段が該除電バイアス電圧に応じて異なった上限
値まで転写バイアス電圧を増加させる。従って、例え
ば、除電バイアス電圧が今までよりも高い電圧値に切り
替えられても、該高い電圧値に応じた高い上限値まで転
写バイアス電圧を増加させるので、記録媒体とトナー像
との吸着力が低下することを防止することができる。
【0039】なお、図5の温度や湿度等の環境条件別の
転写バイアス電圧−転写電流特性より明らかなように、
転写手段において最適な転写電流(図5の例では2.0
μA〜4.0μA)を得るための転写バイアス電圧は、
高温高湿環境(図5のH/H環境)、通常の温湿度環境
(図5のN/N環境)、低温低湿環境(図5のL/L環
境)のそれぞれで異なる。そこで、転写バイアス電圧を
増加させる制御も環境条件に応じて行うことが望まし
い。具体的には、請求項6記載の発明のように、転写電
圧制御手段は、環境条件に応じて設定された転写バイア
ス電圧の増加率及び上限値の少なくとも一方の条件に基
づいて転写バイアス電圧を増加させることが望ましい。
【0040】次に、請求項7記載の画像形成装置では、
両面印字用搬送手段によって、一方の面(以下、第一面
と称する)にトナー像が定着された記録媒体を、もう一
方の面(以下、第二面と称する)が像担持体に対向する
ように反転させて転写位置に搬送することができる。こ
れにより、記録媒体の第二面にトナー像を転写し、以後
定着手段でトナー像を定着させて該記録媒体の第二面に
画像を形成することができる。即ち、両面印字を行うこ
とができる。
【0041】前述したように両面印字において記録媒体
の第一面に画像を形成し終えたときの該記録媒体の含水
率は、第一面の処理開始前よりも低下しており、該記録
媒体の抵抗値は高くなっている。従って、第二面への転
写時の転写バイアス電圧は第一面への転写時の転写バイ
アス電圧よりも高く設定する必要が生じる。
【0042】即ち、第二面への転写時は、第一面への転
写時に比べて、高く設定された転写バイアス電圧を必要
とするため、前述した定着手段からの転写電荷の漏れ、
記録媒体と除電手段との接近による過度な除電等によっ
て、てきめんに記録媒体とトナー像との吸着力低下につ
ながってしまう。
【0043】よって、両面印字を行う場合には、もちろ
ん、第二面への転写時のみならず、第一面への転写時に
も転写バイアス電圧を増加させる制御を行うことが最も
好ましいが、請求項7記載の発明のように、もう一方の
面(第二面)にトナー像を転写するときのみ、転写電圧
制御手段によって転写バイアス電圧を増加させる制御を
行っても良く、形成される画像の画質を良好に保つため
に非常に有効である。
【0044】ところで、転写電圧制御手段は、請求項8
記載の発明のように、記録媒体の搬送距離に対する所定
の上限値以内の電圧増加率で転写バイアス電圧を増加さ
せることが望ましい。一例として、温度20℃、湿度5
0%RH程度の通常の温湿度環境で、転写バイアス電圧
を+1200ボルト(以下、単位のボルトをVと略記す
る)とした場合に実験結果から得られた転写電流特性グ
ラフ(図8)より、記録媒体の搬送方向1mm当たり5%
以内の転写バイアス電圧増加率で転写バイアス電圧を増
加させることが望ましい。
【0045】このように転写バイアス電圧の増加率を規
制することにより、転写バイアス電圧が急激に上昇して
転写電流の一部が像担持体表面へ流入したり、転写バイ
アス電圧を増加させる制御を開始する前後の位置で像担
持体の表面電位に差が生じ次の画像形成時に画像濃度が
変化することを防止することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]以下、本発明に係る第1実施形態を詳
細に説明する。
【0047】[画像形成装置の全体構成]図1には、本
発明の画像形成装置の一例としてのレーザビームプリン
タ11の概略構成を示す。この図1に示すように、レー
ザビームプリンタ11には、後述する像担持体としての
感光体ドラム19にレーザビームを照射するためのレー
ザ走査装置13が設けられており、このレーザ走査装置
13には図示しない半導体レーザが設置されている。半
導体レーザは、このレーザビームプリンタ11に直接接
続された図示しない情報処理装置やLAN(ローカルエ
リアネットワーク)等のネットワークを介して接続され
た情報処理装置等から送られてくるプリントデータに基
づいて変調されたレーザビームを出力する。出力された
レーザビームは、所定方向に回転するポリゴンミラー1
5で偏向され、fθレンズ16に入射する。このfθレ
ンズ16から出射するレーザビームは、第一のミラー1
7及び第二のミラー18で順次反射されて、後述する感
光体ドラム19の表面(以下、ドラム表面と称する)の
露光位置22に照射される。なお、レーザビームの光路
は点線21で示している。
【0048】筒状の感光体ドラム19は図示しないメイ
ンモータによって矢印Pで示す所定の回転方向に一定角
速度で回転し、レーザビームは上記回転するポリゴンミ
ラー15で偏向されているため、ドラム表面を感光体ド
ラム19の軸方向(主走査方向)に繰り返し走査する。
このレーザビームは、上記fθレンズ16の作用によ
り、ドラム表面を等速度で走査することになる。矢印P
のドラム回転方向に沿って露光位置22のわずか上流側
には、帯電ロール23がドラム表面に転接しており、ド
ラム表面を一様に帯電させるようになっている。本実施
形態の感光体ドラム19は、有機感光体を使用してお
り、静電潜像を形成するためにはマイナスに帯電させる
べき特性を有するので、帯電ロール23には交流電圧に
マイナスの直流バイアス電圧を重畳させたマイナスの電
圧を印加している。
【0049】一様にマイナス帯電が行われたドラム表面
は、露光位置22でプリントデータに対応した静電潜像
が形成される。この静電潜像は、矢印Pのドラム回転方
向に沿って露光位置22の下流側に配置されたカートリ
ッジ形式の現像装置25によって現像される。
【0050】現像装置25内には現像ロール26及びト
ナー供給機構27が配置されている。トナー供給機構2
7は、現像位置25内のトナーを順次現像ロール26に
供給するための機構であり、現像ロール26はトナーを
磁気的に穂立ちさせて該トナーをドラム表面の静電潜像
形成領域に近接または接触させて、静電潜像に対応した
トナー像を形成するためのロールである。現像装置25
には、交流電圧にマイナスの直流バイアス電圧を重畳さ
せたマイナスの現像バイアス電圧が印加されている。
【0051】本実施形態では、マイナス帯電したドラム
表面に静電潜像を形成しており、該静電潜像の形成領域
の電位は0ボルトに近くなっている。一方、現像装置2
5にはマイナスの現像バイアス電圧が印加されているの
で、現像装置25のマイナスに荷電したトナーとドラム
表面との電位差は、静電潜像の未形成領域では小さいの
に対し、静電潜像の形成領域では大きくなる。このた
め、静電潜像の形成領域のみトナーが吸着することにな
る。
【0052】現像装置25によってドラム表面に形成さ
れたトナー像は、感光体ドラム19の回転によって転写
バイアスロール29がドラム表面と転接している位置ま
で移動する。ここでレジストロール31を介して送られ
てきた用紙35に対してトナー像の転写が行われること
になる。なお、図1では用紙35の搬送路を点線32で
示している。
【0053】なお、レーザビームプリンタ11には、レ
ーザビームプリンタ11内の各装置に電力を供給する電
力供給部102と、図7に示すようにCPU101Aを
含んで構成されレーザビームプリンタ11内の各装置の
動作を制御する制御装置101と、が設けられている。
【0054】次に、レーザビームプリンタ11の用紙搬
送経路について説明する。装置本体12の底部にはカセ
ットトレイ33が着脱自在に配置されている。カセット
トレイ33には、所定のサイズに裁断された用紙35が
積層されている。積層された用紙35は、半月ロール3
6の間欠的な回転によって一枚ずつ図1において右方向
に送り出される。半月ロール36の他にリタードロール
等の他のロールあるいは用紙35を吸着して送りだす機
構を用いてもよい。
【0055】カセットトレイ33から送りだされた用紙
35は搬送ロール38、39を順に経てレジストロール
31まで搬送され、ここで一旦停止された後、感光体ド
ラム19の回転と同期をとって図1において左方向に搬
送される。用紙35が感光体ドラム19と転写バイアス
ロール29との間を通過する時点だけ転写バイアスロー
ル29に所定のプラスの直流バイアス電圧が印加され
る。これによって感光体ドラム19上のマイナスに帯電
したトナー粒子からなるトナー像が転写バイアスロール
29に静電的に吸引され、用紙35にトナー像が転写さ
れる。
【0056】トナー像が転写された用紙35は、転写バ
イアスロール29の出口側に隣接して配置された除電針
41によって背後から(上記でトナー像が転写された側
と反対側から)除電される。除電された用紙35はドラ
ム表面から剥離され、搬送路32に沿って図1において
左方向に進行し、定着装置40を構成するヒートロール
42とプレッシャロール43との転接位置に進行する。
ヒートロール42は一定した高温に保たれており、プレ
ッシャロール43は用紙35をヒートロール42に押し
付けて、両者のニップしている領域で効率的な熱伝達が
行われてトナー像が用紙35上に定着される。定着後の
用紙35は、搬送ロール47を経た後、切替片44が図
1において左上方を向いた状態で搬送路32を上向きに
搬送される。そして、搬送ロール45及び排出ロール4
6を順に経て装置本体12の上部に設けられた排出トレ
イ48に排出される。これが用紙35の片面にのみ印字
を行う際の搬送経路である。
【0057】用紙35の両面に印字を行う場合、第一面
に対してトナー像が転写され定着が行われた用紙35
は、搬送路32を切替片44から一度上向きに搬送され
る。そして、搬送ロール45を経て用紙35の後端が切
替片44から脱した位置で搬送が一旦停止される。この
状態で切替片44が輪郭44Aで示す位置に切り替わ
り、搬送ロール45が逆方向に回転して用紙35を今度
は下方に向けて搬送する。この結果、用紙35は一点鎖
線で示す搬送路51を進行して搬送ロール52、53、
54を順に通過して第一面への転写時に使用した搬送ロ
ール38に至る。このとき第一面が上向きになってい
る。
【0058】用紙35は再び搬送路32に沿って搬送さ
れて感光体ドラム19と転写バイアスロール29との間
を通過する。このとき、用紙35の第二面にトナー像が
転写されることになる。この後は、先に説明した片面に
のみ印字を行う場合と同様に搬送が行われ、二度目の定
着が行われた用紙35は排出トレイ48に排出されるこ
とになる。
【0059】一方、転写バイアスロール29によるトナ
ー像の転写後も感光体ドラム19の表面に残存している
トナーは転写バイアスロール29と帯電ロール23との
間に配置されたクリーニング装置56によってドラム表
面から掻き取られるようにして除去される。このように
して表面が清掃された感光体ドラム19は再び帯電ロー
ル23によって一様に帯電され、次の画像形成プロセス
に備えることになる。
【0060】[要部の構成]次に、図2を用いて本発明
の主要構成を成す転写バイアスローラ29、除電針4
1、搬送ガイド71、72、及び定着装置40について
詳細な説明を行う。
【0061】図2に示すように、転写バイアスロール2
9に対して用紙搬送方向下流側には、本発明の除電手段
としての除電針41が設置されている。用紙35は転写
バイアスロール29によってプラスの電荷が与えられた
後、除電針41によってそのプラス帯電が低減するよう
に制限される。これは用紙35の種類により転写バイア
スロール29による帯電電位が大きく異なるからであ
る。すなわち、用紙35として高帯電化しやすいOHP
用の高抵抗樹脂フィルムや高抵抗化した厚紙を使用する
と、その表面が+5kV以上に帯電する場合がある。こ
のような高帯電時に用紙35が定着装置用ケース81等
の導電性部材に接触又は接近すると、帯電電荷が漏れて
用紙35上の未定着トナー像が乱れたり、用紙35が転
写バイアスロール29下流に配置された第一の搬送ガイ
ド71或いは第二の搬送ガイド72から浮き上がって、
ヒートロール42とプレッシャロール43との転接部
(定着ニップJ2)に用紙35の先端が搬送されずにジ
ャムを引き起こしてしまう可能性がある。一方、用紙3
5の帯電電位が低いと用紙35と未定着トナーの吸着力
が低くなるので定着ニップJ2においてヒートロール4
2の表面に未定着トナーが静電的に引きつけられ転移し
てしまい、次回転で用紙35表面に未定着トナーを定着
させてしまう静電オフセット現象が発生してしまう。そ
こで除電針41には、一定の除電バイアス電圧を印加し
て用紙35の種類に依らずにその帯電電位を+2kV程
度に保つように構成されている。
【0062】一方、ヒートロール42はダイオード85
を介して接地されている。よって、用紙35が定着ニッ
プJ2に搬送され用紙35の先端がヒートロール42に
接触するに至ると、用紙35の帯電電荷が漏れやすくな
る。即ち、用紙35の先端がヒートロール42に接触し
た時点を境に、転写中の用紙35の接地条件が変動し、
帯電電荷が漏れやすい状態に変化する。
【0063】そこで、本第1実施形態では、搬送されて
きた用紙35の先端がヒートロール42に接触した時点
から転写バイアス電圧を増加させるよう制御装置101
(図1参照)によって制御する例を示す。
【0064】但し、転写工程中に転写バイアス電圧を急
激に変化させると、影響を及ぼしたくない転写領域にお
いて急激な電界変化を引き起こし、感光帯ドラム19か
ら用紙35へ一度転移させたとトナーを再度感光体ドラ
ム19へ戻してしまうリトランスファーなる不具合現象
が発生したり、感光体ドラム19上の画像トナーの転写
効率が急激に変化し、画像濃度に差が生じてしまう不具
合が発生してしまう。そこで、本第1実施形態では、転
写バイアス電圧の増加率を用紙送り1mm当り5%以内
にするよう制御する。
【0065】なお、図2に示すように、用紙35の先端
が定着ニップJ2に搬送されたことを検出するために、
一対の発光素子と受光素子で構成された透過型光学セン
サ105が定着ニップJ2に対し用紙搬送方向の上流側
近傍部に設置されており、この透過型光学センサ105
による検出信号は制御装置101(図1参照)に送出さ
れる。同様に、感光体ドラム19と転写バイアスロール
29との転接部(転写ニップJ1)に対し上流近傍部に
は、用紙35の先端が転写ニップJ1に接近したことを
検出するための透過型光学センサ103が設置され、転
写ニップJ1に対し下流近傍部には、用紙35の後端が
転写ニップJ1を通過したことを検出するための透過型
光学センサ104が設置されている。
【0066】[転写バイアスロールの構成及び転写バイ
アス電圧について]本実施形態で感光体ドラム19に転
接する転写バイアスロール29のロール部分は、ウレタ
ン、EPDM(ポリイソピレン・ブレンドエストラ
マ)、CR(クロロプレンゴム)、シリコーンゴム等の
ゴム材あるいはこれらの材料の発泡スポンジから構成さ
れている。このロール部分の硬度はJIS規格としてア
スカー(ASKER)Cの500グラム(以下、gと略
記する)荷重で40度近辺のものが使用されている。こ
の硬度が、用紙35の搬送性能を安定させるばかりでな
く、トナー像の転写時における文字の中ぬけ現象を防止
したり、感光体ドラム19の削れを防止するために有効
である。転写バイアスロール29の体積抵抗値は、次に
説明する測定法で107 〜1010程度に設定されてい
る。
【0067】転写バイアスロールの体積抵抗値を測定す
る方法としては、図3に示すように、測定の対象となる
転写バイアスロール29を導電体としての板金61の上
に載置して、その回転軸62に前記したように500g
荷重の力をそれぞれ下向きにかける。この状態で回転軸
62の一端に1000Vの直流電圧を印加する。そして
このときに板金61に出力される電流を電流計64によ
って測定し、電圧と測定電流から転写バイアスロール2
9の体積抵抗値を算出する。
【0068】用紙35が高抵抗の場合にも低抵抗の場合
にも良好な転写性を得るためには、転写バイアスロール
29の抵抗値として107 〜1010程度の抵抗値が好ま
しいとされている。また、転写バイアスロール29の抵
抗値が上記範囲内にある場合、転写バイアスロール29
に印加する電圧(以下、転写バイアス電圧と称する)は
400V〜5kV程度の範囲が最適とされている。な
お、高抵抗の用紙とは、例えばOHP(オーバーヘッド
プロジェクター)用の高抵抗の樹脂フィルムや、低温低
湿環境の下で放置されている用紙や、両面印刷を行う際
の第一面トナー像転写後に熱定着を行って含水率が低下
して高抵抗化した用紙等が該当する。
【0069】なお、感光体ドラム19上に形成されたト
ナー像を用紙35へ転写する際の転写バイアスロール2
9から用紙35への電荷の移動は、転写バイアスロール
29のニップしている領域で行われる場合は少なく、用
紙35がニップ近傍の両側にわずかに離間している領域
で移動するのがほとんどである。すなわち、パッシェン
(Paschen)則に従って、空気の絶縁破壊による
放電によって電荷が移動することが主体となっている。
【0070】[環境に応じた転写バイアス電圧の設定に
ついて]前述したように転写バイアスロール29の体積
抵抗や転写バイアス電圧に最適な範囲が存在するのは、
画像形成装置の使用環境により図4に示すように転写バ
イアスロールの体積抵抗値が変化を生じてしまう為であ
る。なお、図4で略記したL/L環境とは低温低湿環境
のことで10℃/15%RH程度の温湿度環境を、N/
N環境とは通常環境のことで20℃/50%RH程度の
温湿度環境を、H/H環境とは高温高湿環境のことで2
8℃/85%RH程度の温湿度環境を、それぞれ示して
おり、以下これら各々に対してL/L環境、N/N環
境、H/H環境の呼称を用いる。
【0071】上述した環境変化によって用紙35もその
含水率の変化により抵抗が変化する為、転写バイアスロ
ール29の体積抵抗も用紙35と同等な変化を生じるよ
うに転写バイアスロールに含まれる導電物質を調整して
いる。このようにすることで各環境での転写バイアスロ
ール29と用紙35の相対的な抵抗差を略一定に保ち、
前述した用紙外領域への転写バイアス電流の過電流流出
を抑制している。図5には、各環境下において同一の画
像形成装置を用いて印字を行った場合について、数種類
の印加転写バイアス電圧とその時に流出した転写電流、
及び用紙上の画像不具合の有無を確認した結果を示す。
この図5から明らかなように、環境によって転写バイア
スロール29及び用紙35の体積抵抗は変化するので同
一の転写バイアス電圧値を印加しても環境毎に流出する
転写電流は異なってしまうことがわかる。また、転写性
能は転写用電荷量即ち転写電流に依存しており、最適な
電流範囲が存在することもわかる。前述のように、過剰
の電流が感光体に流入すると転写メモリーが発生し、電
流が不足すると転写不良が生じる。但しこの電流量は画
像形成装置の用紙送りスピードによって用紙単位面積当
りに流入する電荷量も異なってしまうので用紙送りスピ
ードによって図示した最適転写領域は異なることとな
る。図5では画像形成装置本体の用紙送りスピードを6
0mm/秒としたときの結果である。
【0072】図6には、種々の用紙坪量の用紙に通常環
境(N/N)で転写バイアス電圧+1200Vを印加し
て画像形成を行った時に転写バイアスロール29より流
出した転写電流及び用紙上の画像不具合の有無を確認し
た結果を示す。この図6より明らかなように同一の転写
バイアス電圧では全ての用紙坪量に対しては安定した転
写性能は得られないことが解かる。本発明においては、
ウレタンゴムにカーボン等の導電性粒子を配合し、N/
N環境での体積抵抗が1×10E8cmΩ程度に調整し
た転写バイアスロールを使用し、用紙送りスピードは6
0mm/秒とした。
【0073】図5、6より明らかなようにあらゆる環境
下において、良好な転写性能を得るためには用紙送りス
ピードに応じて適切な転写電荷量即ち転写電流量が存在
する。このため従来の転写バイアス印加用電源には転写
中に定電流量を補償する定電流回路が用いられてきた。
しかし定電流回路を使用した場合の不具合として高温高
湿(H/H)環境において用紙抵抗が低下し転写後の用
紙搬送ガイドや定着器等の接触或いはニップ部材のアー
スを通して転写電流が流出してしまい、転写ニップ領域
の微小ギャップにおいて絶縁破壊による放電が起こらず
転写不良を発生する。また、OHP用紙等の高抵抗の記
録媒体を使用した時には転写電流が流れにくくなること
から転写バイアス電圧が著しく上昇してしまい、結果と
して用紙外領域の感光体ドラム感光層へ非常に大きなダ
メージを与えてしまうことがあった。このような定電流
回路使用時の不具合を解消するために転写バイアスロー
ルを使用する画像形成装置の転写バイアス用電源は転写
電流のモニタ回路を備え、モニタ回路からの情報によっ
て必要な転写電荷量を供給可能な電圧値を決定し、転写
中には定電圧の転写バイアス電圧を印加する電流補償型
の定電圧回路が用いられるようになってきている。この
ように構成することで前述したH/H環境下での転写印
加電圧低下による転写不良の発生やOHP用紙印字時の
必要以上に高い転写バイアス電圧の印加を防止すること
が可能となる。
【0074】[転写バイアス電圧印加回路及び除電バイ
アス電圧印加回路の構成]図7には、転写バイアス電圧
印加回路180及び除電バイアス電圧印加回路160の
構成図を示す。この図7に示すように、転写バイアス電
圧印加回路180には駆動電流制御回路184及び出力
電圧制御回路186が設けられており、これらは転写電
圧出力オンオフ回路182によって動作が制御される。
この転写電圧出力オンオフ回路182は制御装置101
のCPU101Aからの制御信号によって動作が制御さ
れる。転写バイアス電圧は、転写バイアス電圧印加回路
180において変圧器188により変圧された後、転写
電圧出力端子190から出力される。
【0075】また、転写バイアス電圧印加回路180に
は、転写バイアスロール29から感光体ドラム19へ出
力された転写電流を検知する出力電流検知回路192が
設けられている。この出力電流検知回路192で検知さ
れた転写電流の情報はCPU101Aへ通知され、CP
U101Aによって適正な転写バイアス電圧が設定され
上記駆動電流制御回路184及び出力電圧制御回路18
6の制御にフィードバックされる。
【0076】一方、除電バイアス電圧印加回路160も
同様に、駆動電流制御回路164及び出力電圧制御回路
166が設けられており、これらは除電電圧出力オンオ
フ回路162によって動作が制御される。この除電電圧
出力オンオフ回路162は制御装置101のCPU10
1Aからの制御信号によって動作が制御される。除電バ
イアス電圧は、除電バイアス電圧印加回路160におい
て変圧器168により変圧された後、除電電圧出力端子
170から出力される。
【0077】[第1実施形態の作用]以下、本第1実施
形態の作用を説明する。以下では、用紙35が感光体ド
ラム19から剥離した後、除電針41と用紙35とが接
近すること及び剥離放電防止のために除電針41による
除電作用を強化することに起因した用紙35の後端部で
の帯電電位低下は微小であるとした上で、用紙35の先
端が定着装置40に接触することで転写中の用紙接地条
件が変化することに起因した用紙後端部での帯電電位低
下を防止する例を示す。
【0078】外部の情報処理装置からプリント処理要求
を制御装置101が受け取ると、CPU101Aによっ
て図9の制御ルーチンが実行開始される。図9のステッ
プ202では転写バイアス電圧の設定処理のサブルーチ
ン(図10参照)を以下のように実行する。図10のス
テップ252では、感光体ドラム19を駆動するメイン
ドライブの駆動オン信号を送り感光体ドラム19を回転
させる。次のステップ254では電源102から帯電ロ
ーラー23に高圧印加オン信号を送りドラム表面を帯電
電位VH (−400V)に均一帯電させる。
【0079】そして、均一帯電された感光体ドラム19
表面が転写ニップJ1に達した後、ステップ256で転
写バイアスロール29に+1000Vのモニタ電圧を印
加し、次のステップ258では転写バイアスロール29
から流れる電流値(以下、流出電流値I(t) と称する)
を検知する。
【0080】次のステップ260では流出電流値I(t)
が4マイクロアンペア(以下、μAと略記する)以上で
あるか否かを判定し、流出電流値I(t) が4μA以上で
ある場合はステップ264へ進み、H/H環境であると
判断した上で、次のステップ266でH/H環境用転写
バイアス電圧+400Vを転写バイアス電圧として設定
する。
【0081】一方、ステップ260で流出電流値I(t)
が4μA未満である場合はステップ262へ進み、流出
電流値I(t) が2μA以下であるか否かを判定する。流
出電流値I(t) が2μA以下である場合はステップ26
8へ進み、L/L環境であると判断した上で、次のステ
ップ270でL/L環境用転写バイアス電圧+2400
Vを転写バイアス電圧として設定する。
【0082】一方、ステップ262で否定判定された場
合は、流出電流値I(t) が2μAより大きく4μA未満
であると判断することができるので、ステップ272へ
進み、N/N環境であると判断した上で、次のステップ
274でN/N環境用転写バイアス電圧+1200Vを
転写バイアス電圧として設定する。
【0083】以上のように、流出電流値I(t) の大きさ
に基づいて環境を判断し、判断した環境に応じて適切な
転写バイアス電圧を設定して図9のメインルーチンへリ
ターンする。
【0084】一方、前述の環境モニタ工程終了後、均一
帯電された感光体ドラム19表面がレーザーの書き込み
位置22に達した後、CPU101から画像情報による
図示していない半導体レーザーの駆動信号が送られ、感
光体ドラム19上に潜像が形成される。次いでこの感光
体ドラム19上の潜像部分は現像ロール26によってト
ナーによる可視像への現像される。このトナー像が転写
バイアスローラ29と感光体ドラム19との転接部へ搬
送されるのに同期するように記録用紙搬送路32に沿っ
て記録用紙が搬送される。
【0085】図9の次のステップ204では用紙先端が
転写ニップJ1の手前に到達したか否かを透過型光学セ
ンサ103からの検出信号に基づいて判定する。用紙3
5の先端が転写ニップJ1の手前に到達すると、ステッ
プ206へ進み、転写バイアス電圧の印加を開始する。
【0086】次のステップ212では、用紙35の先端
が定着ニップJ2に到達したか否かを透過型光学センサ
105からの検出信号に基づいて判定する。用紙35の
先端が定着ニップJ2に到達すると、ステップ214へ
進み、電圧上昇制御を開始する。具体的には、それまで
の用紙領域に印加していた+1200Vから、用紙搬送
距離1mm当たり+60Vの増加率で転写バイアス電圧
値を上昇させる。+60V/mmの増加率は+1200
Vに対し5%として設定されている。なお、用紙送りス
ピードが60mm/秒であることから+3.6kV/秒
の増加率で転写バイアス電圧が上昇することになる。
【0087】次のステップ216では流出電流値I(t)
が最適転写電流値の上限値(図5における4.0μA)
に到達したか否かを監視し、流出電流値I(t) が最適転
写電流値の上限値に到達すると、ステップ218へ進
み、電圧上昇制御を止め、流出電流値I(t) が最適転写
電流値の上限値であるときの転写バイアス電圧(上限転
写バイアス電圧)の印加を維持するよう切り替える。そ
して、次のステップ220で、透過型光学センサ104
からの検出信号により用紙35最後端が転写ニップJ1
を通過したと判定するまで、上限転写バイアス電圧の印
加を継続する。
【0088】以上の第1実施形態によれば、用紙35の
先端がヒートロール42に接触した時点を境に用紙35
の帯電電荷が漏れやすい状態に変化しても、当該時点か
ら転写バイアス電圧を増加させるよう制御するので、用
紙35の帯電電位を用紙先端から後端まで均一安定化す
ることができる。これにより、前述したフリンジ汚れ、
エクスプロージョン、静電オフセット及び高温高湿時転
写不良を防止することができ、安定した画像品質性能を
発揮することができる。
【0089】[第2実施形態]以下、本発明に係る第2
実施形態を説明する。この第2実施形態は請求項3、
4、5に記載の発明に対応し、用紙35が感光体ドラム
19から剥離した後、除電針41と用紙35とが接近す
ること及び剥離放電防止のために除電針41による除電
作用を強化することに起因した用紙35の後端部での帯
電電位低下に対処するべく、用紙35の後端部で転写バ
イアス電圧を増加制御する例を示す。また、両面印字に
おいて第一面と第二面とで異なる除電バイアス電圧に対
応して異なった上限値まで転写バイアス電圧を増加させ
る例を示す。
【0090】本第2実施形態におけるレーザビームプリ
ンタ11には、図13に示すように、転写ニップJ1か
ら距離Lだけ用紙搬送方向上流側に透過型光学センサ1
06が設置されている。制御装置101は、この透過型
光学センサ106によって用紙35の後端が転写ニップ
J1から距離Lだけ上流側の位置を通過したことを検出
することにより、用紙35における後端から転写ニップ
J1と除電針41との距離Lだけ離れた位置(矢印A
部)が転写ニップJ1に到達したことを検出し、該検出
時点から転写バイアス電圧を増加させるよう制御する。
【0091】また、制御装置101は、用紙35の後端
が感光体ドラム19から剥離したことを透過型光学セン
サ104によって検出し、該検出時点で剥離放電防止の
ために除電針41への除電バイアス電圧値を高い電圧値
に切り替える。本第2実施形態では、除電バイアス電圧
値が高い電圧値に切り替えられることで用紙35の後端
付近のみ帯電電位が低下することを防止するべく、用紙
35の後端付近の転写時には前記帯電電位の低下を補え
る程度の転写バイアス電圧が印加されるように、転写バ
イアス電圧の増加制御に係る電圧増加率又は上限値を設
定している。即ち、除電バイアス電圧値の切り替えに伴
って、転写バイアス電圧を高い電圧値に切り替えても良
いが、転写バイアス電圧の急激な変化による転写電流の
感光体ドラム19への流入等の不具合を回避している。
【0092】以下、本第2実施形態の作用を、図11、
12を用いて説明する。なお、図11、12に示す制御
ルーチンでは、前述した図9、10の制御ルーチンと同
じ処理にはステップ番号の末尾に「A」を付している。
【0093】外部の情報処理装置からプリント処理要求
を制御装置101が受け取ると、CPU101によって
図11の制御ルーチンが実行開始される。図11のステ
ップ203では各種バイアス電圧の設定処理のサブルー
チン(図12参照)を以下のように実行する。図12の
ステップ252A〜258Aでは、第1実施形態での図
10のステップ252〜258と同様に、感光体ドラム
19を回転させドラム表面を帯電電位VH (−400
V)に均一帯電させた状態で、転写バイアスロール29
に+1000Vのモニタ電圧を印加し、転写バイアスロ
ール29からの流出電流値I(t) を検知する。
【0094】次のステップ260A、262Aでの流出
電流値I(t) の判定によって、流出電流値I(t) が4μ
A以上の場合、流出電流値I(t) が2μA以下の場合、
及び流出電流値I(t) が2μAより大きく4μA未満で
ある場合の計3通りに分類される。
【0095】ここで、流出電流値I(t) が2μAより大
きく4μA未満である場合(ステップ260A、262
Aで否定判定された場合)は、ステップ272Aへ進
み、N/N環境であると判断し、次のステップ273で
は例えば次のようにしてN/N環境用転写バイアス電圧
Vt1、Vt2を設定する。
【0096】例えば、N/N環境下においては、転写バ
イアスロール29への+1000Vのモニタ電圧印加に
より得られる転写電流値は図5のグラフより2.5μA
であり、CPU101は印加電圧値(Vm=+1000
V)と流出電流値(Im=2.5μA)をあらかじめプ
ログラムされた計算式に代入し転写工程時に印加するバ
イアス電圧値を決定する。本発明においては図5から転
写中に約3.0μAの転写電流を得るため、比例式(V
=1000×3/2.5=1200V)から得られた結
果によりレーザビームプリンタ11の動作環境を常温常
湿環境と判断、転写工程時の第一面およびその第二面へ
転写バイアスロール29へ印加する転写印加電圧値Vt1
=+1200V、Vt2=+1800Vを決定する。ここ
で第二面転写時の転写バイアス電圧値は用紙35が第一
面の定着工程を経て高抵抗化していることを考慮して第
一面転写バイアス電圧値の1.5倍としている。
【0097】図12において次のステップ275では、
上記ステップ273で得られた結果に基づいて、第一面
転写時に用紙35が除電針41の位置へ達してから用紙
後端が転写ニップJ1を抜けるまでの間、用紙35の除
電に用いる除電針41への印加バイアス電圧値Vd1=−
100V、及び用紙後端が転写ニップJ1を通過直後に
感光体ドラム19の転写材外部領域の履歴除去用に除電
針41へ印加するバイアス電圧値Vd2=−3000Vと
第二面転写工程時に同様の理由で除電針41へ印加する
第二面用紙除電用バイアス電圧値Vd3=−1000V、
第二面転写時の転写材外部領域除電用バイアス電圧値V
d4=−3000Vを設定する。
【0098】以上、N/N環境用の各種バイアス電圧の
設定例を示したが、ステップ260A、262Aでの判
定により、流出電流値I(t) が4μA以上の場合や流出
電流値I(t) が2μA以下の場合も、上記と同様にステ
ップ265、269において転写印加電圧値Vt1、Vt2
を設定し、ステップ267、271において除電用バイ
アス電圧値Vd1、Vd3、及び履歴除去用バイアス電圧値
Vd2、Vd4を設定する。
【0099】以上のように、流出電流値I(t) の大きさ
に基づいて環境を判断し、判断した環境に応じて適切な
転写バイアス電圧を設定して図11のメインルーチンへ
リターンする。
【0100】一方、前述の環境モニタ工程終了後、均一
帯電された感光体ドラム19表面がレーザーの書き込み
位置22に達した後、CPU101から画像情報による
図示していない半導体レーザーの駆動信号が送られ、感
光体ドラム19上に潜像が形成される。次いでこの感光
体ドラム19上の潜像部分は現像ロール26によってト
ナーによる可視像への現像される。このトナー像が転写
バイアスローラ29と感光体ドラム19との転接部へ搬
送されるのに同期するように記録用紙搬送路32に沿っ
て記録用紙が搬送される。
【0101】図11のメインルーチンでは、用紙先端が
転写ニップJ1の手前に到達した時点で転写バイアス電
圧の印加を開始し(ステップ206A)、次のステップ
208で用紙先端が除電位置に到達したか否かを透過型
光学センサ104からの検出信号に基づいて判定する。
用紙先端が除電位置に到達すると、ステップ210で除
電針41への除電用バイアス電圧値Vd1の印加を開始す
る。
【0102】次のステップ213では、転写ニップJ1
と除電針41との距離Lだけ後端から離れた位置が転写
ニップJ1に到達したか否かを透過型光学センサ106
からの検出信号に基づいて判定する。距離Lだけ後端か
ら離れた位置が転写ニップJ1に到達すると、ステップ
214Aへ進み、電圧上昇制御を開始する。
【0103】例えば、本実施形態の画像形成装置11で
は上記距離Lが20mmであるため、用紙35の後端か
ら20mm先端側の位置が転写ニップJ1に突入するタ
イミングで転写バイアス電圧Vt1(+1200V)の増
加制御を1mm送り当り4%即ち、+48V/mmの増
加率で増加させる。但し、初期の転写バイアス電圧Vt1
の1.3倍(+1560V)を上限とする。
【0104】そして、次のステップ216Aで流出電流
値I(t) が最適転写電流値の上限値(図5における4.
0μA)に到達したか否かを監視し、流出電流値I(t)
が最適転写電流値の上限値に到達すると、電圧上昇制御
を止め、流出電流値I(t) が最適転写電流値の上限値で
あるときの転写バイアス電圧(上限転写バイアス電圧)
の印加を維持するよう切り替え(ステップ218A)、
以後、該上限転写バイアス電圧値のまま用紙35の最後
端が転写バイアスロール29のニップを通過するまで
(ステップ220Aで肯定判定されるまで)印加するよ
うに制御する。
【0105】用紙35の最後端が転写バイアスロール2
9のニップを通過すると、ステップ222へ進み、除電
用バイアス電圧値Vd1を履歴除去用バイアス電圧値Vd2
(−3000V)に切り替えられて近傍を通過する感光
体19表面のプラス帯電履歴除去を行う。
【0106】以上のようにして用紙35の第一面に対す
る転写を終了する。その後トナー像を担持する記録用紙
は感光体ドラム19から分離されて定着装置40の部位
に搬送、定着される。一方、感光体ドラム19表面に転
写されずに残った残留トナーはクリーニング装置によっ
て除去され感光体ドラム19表面は次の画像形成工程に
入り得る状態になる。
【0107】第一面の画像形成を終えた後、ステップ2
26へ進み、転写バイアス電圧をVt1からVt2へ、除電
用バイアス電圧値をVd1からVd3へ、履歴除去用バイア
ス電圧値をVd2からVd4へ、それぞれ切り替える。一
方、用紙搬送手段により用紙35は第二面の画像形成工
程に入るべく再度、記録用紙搬送経路51を通り、搬送
経路32に沿って搬送され前述と透過型光学センサによ
り記録用紙の先端/後端位置を検知して第二面の画像転
写工程に移行する。図11においてステップ204Aへ
戻り、用紙35の第二面に対して上記ステップ204A
〜222の処理を順に実行する。
【0108】このときにもあらかじめ決められた第二面
用の転写バイアス電圧Vt2=+1800V、用紙除電用
バイアス電圧Vd3=−1000V、感光体ドラム19の
用紙外領域のプラス帯電履歴除去用バイアス電圧値Vd4
=−3000Vが、第一面転写工程時と同じタイミング
で印加され、第二面の用紙35へのトナー像の転写、用
紙後端部転写バイアス電圧の上昇、用紙35の除電、及
び感光体ドラム19表面の履歴除去を行う。この場合の
用紙後端部転写バイアス電圧の増加分は、それ以前の転
写バイアス電圧Vt2が+1800Vであるため第一面と
同様に増加率4%として+72V/mmで増加制御す
る。但し、初期の転写バイアス電圧Vt2の1.3倍(+
2340V)を上限とする。
【0109】この転写バイアス電圧の増加率/上限電圧
は、温度湿度環境によってまた第一面、第二面の転写時
等の条件によって異なり、用紙帯電の差が生じにくいH
/H環境では増加量が2%程度で1.1倍の電圧まで上
昇させるものであり、逆に用紙が高帯電化しやすいL/
L環境の第二面印字においては1mm当りの増加率を5
%として上限電圧を1.4倍まで上昇させる。
【0110】このような条件別の制御は、前述の転写バ
イアスロール29へモニタ電圧を印加して電流を検知す
るモニタ工程で得られるモニタ値に応じてCPU101
において、あらかじめプログラムされている計算式で演
算され、Vt1、Vt2、Vd1、Vd2、Vd3、Vd4及び用紙
後端部の増加率等の各々の印加バイアス電圧値を決定
し、CPU101にプログラムされている前述したタイ
ミングで印加することにより画像形成を行うものであ
る。
【0111】したがってレーザビームプリンタ11の動
作環境によりVt1、Vt2、Vd1、Vd2、Vd3、Vd4の各
々の印加バイアス電圧値は異なり、常に最適値へと変更
されるものである。なお、用紙35が転写ニップJ1に
あり、用紙35への転写工程中の転写バイアス電圧値と
転写電流値を検知して得られる用紙35を含む転写実効
電流値をモニタして、CPU101で再度計算すること
により、転写ニップJ1から除電針41に到達した用紙
35の除電用バイアス電圧値と後端部増加率、上限転写
バイアス電圧を用紙35の種類別に変化させることも可
能である。
【0112】そして、用紙35の両面に対する転写が完
了すると、図11ではステップ224で肯定判定され、
処理を終了する。
【0113】以上説明した第2実施形態では、転写ニッ
プJ1と除電針41との距離Lだけ後端から離れた位置
が転写ニップJ1に到達した時点から用紙の搬送距離に
応じて徐々に転写バイアス電圧を増加させるので、用紙
35の後端付近で除電針41による除電作用が強くなる
ことに起因した用紙35の後端付近での帯電電位の低下
並びに用紙35とトナー像との吸着力の低下を防止する
ことができる。即ち、用紙35の帯電電位を用紙先端か
ら後端まで均一にすることができ、搬送時のリークによ
る画像乱れや静電オフセット等が無くなり、形成される
画像の画質を良好に保つことができる。
【0114】これに伴い、定着装置40にクリーニング
用の部材や静電オフセット防止の為の回路等を設ける必
要が無くなり、電源追加も不要であるので、装置構成を
簡素化し装置の小型化、コストダウンを図ることができ
る。
【0115】また、用紙35の帯電電位が均一安定化さ
れることにより、転写/除電後の用紙35が搬送ガイド
71、72に吸着した安定な姿勢で定着装置40へ搬送
されるので、ジャムの発生を防止することができる。
【0116】なお、上記第2実施形態では両面印字にお
ける第一面への転写時、第二面への転写時の両方で転写
バイアス電圧を増加させる制御を行う例を示したが、第
二面への転写時にのみ転写バイアス電圧を増加させる制
御を行っても良い。即ち、第二面への転写時は、第一面
への転写時に比べて、用紙の抵抗値が高く、より高い転
写バイアス電圧を必要とするため、用紙と除電針との接
近による過度な除電作用等でてきめんに用紙とトナー像
との吸着力低下につながる。このような第二面への転写
時に転写バイアス電圧を増加させる制御を行うと非常に
有効である。
【0117】また、転写ニップJ1と除電針41との距
離Lだけ後端から離れた位置が転写ニップJ1に到達し
た時点から転写バイアス電圧を増加させたが、当該時点
よりも前の時点から転写バイアス電圧を増加開始しても
良い。
【0118】また、用紙35への転写工程中の転写バイ
アス電圧値と転写電流値を検知して用紙35の抵抗値を
CPU101で計算して用紙35の種類を判別し、該用
紙35の種類別に除電用バイアス電圧値や転写バイアス
電圧の増加率、上限値を変化させても良い。
【0119】また、転写バイアスロール29の電圧/電
流情報から転写バイアス電圧及び除電バイアス電圧制御
を変更したが、例えば用紙搬送ロールを転写バイアスロ
ール29と同様な導電性部材で構成し、用紙搬送中に用
紙搬送ロールに電圧を印加し、その出力電流をモニタす
ることで使用環境や使用用紙の条件を判別し、該条件に
応じて同様に制御しても良い。
【0120】また、図6に示した用紙坪量に適した転写
バイアス電圧を印加可能とするために、用紙先端が転写
ニップJ1に突入した時点に転写電流のモニタを行い、
用紙坪量の情報を得て該用紙坪量に応じて転写バイアス
電圧を調整しても良い。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録媒体の全面についてトナーを結着させている帯電を均
一化させているので、トナー像と記録媒体との吸着力を
均一安定化させることができる。これにより、前述した
フリンジ汚れ、エクスプロージョン、静電オフセット及
び高温高湿時転写不良を防止することができ、安定した
画像品質性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図であ
る。
【図2】第1実施形態における画像形成装置の要部の構
成図である。
【図3】転写バイアスロールの体積抵抗値の測定に係る
構成を示す図である。
【図4】転写バイアスロールの体積抵抗値の環境に応じ
た変化を示すグラフである。
【図5】転写バイアスロールの環境別転写電流特性を示
すグラフである。
【図6】転写バイアスロールの用紙 量別転写電流特性
を示すグラフである。
【図7】転写電圧印加回路及び除電針バイアス電圧印加
回路の回路構成図である。
【図8】転写バイアスロールにおける転写バイアス電圧
増加率−増加転写電流の特性を示すグラフである。
【図9】第1実施形態におけるメインルーチンを示す流
れ図である。
【図10】転写バイアス電圧の設定処理のサブルーチン
を示す流れ図である。
【図11】第2実施形態におけるメインルーチンを示す
流れ図である。
【図12】各種バイアス電圧の設定処理のサブルーチン
を示す流れ図である。
【図13】第2実施形態における画像形成装置の要部の
構成図である。
【符号の説明】
11 レーザビームプリンタ(画像形成装置) 13 半導体レーザ走査装置 19 感光体ドラム(像担持体) 23 帯電ロール 25 現像装置(現像手段) 29 転写バイアスロール 35 用紙(記録媒体) 40 定着装置(定着手段) 41 除電針(除電手段) 101 制御装置 J1 転写ニップ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形成すべき画像に対応した静電潜像を像
    担持体上に形成する潜像形成手段と、 前記静電潜像に対応してトナーを前記像担持体上に吸着
    させることで、該像担持体上にトナー像を形成する現像
    手段と、 記録媒体を前記像担持体との間で挟持搬送し、該挟持搬
    送状態で電圧が印加されることにより、前記トナー像を
    前記記録媒体に転写する転写手段と、 前記転写手段に対し前記記録媒体の搬送方向下流側に接
    地された状態で配置され、記録媒体上のトナー像を該記
    録媒体上に定着させる定着手段と、 前記記録媒体における所定位置よりも後端側の領域に前
    記トナー像を転写する場合に、前記転写手段に印加する
    電圧(転写バイアス電圧)を増加させる転写電圧制御手
    段と、 を有する画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記所定位置は、前記記録媒体の先端が
    前記定着手段に接触するに至ったときの該記録媒体にお
    ける被転写位置であることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写手段に対し前記記録媒体の搬送
    方向下流近傍部であり且つ記録媒体の搬送経路に対し下
    方に配置され、前記転写バイアス電圧とは逆極性の電圧
    が印加されることで記録媒体の除電を行う除電手段と、 前記除電手段に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、 をさらに有し、 前記所定位置が、少なくとも前記記録媒体の最後端部か
    ら、前記転写手段による転写位置と前記除電手段との距
    離以上先端側に離れた位置に設定されていることを特徴
    とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写手段に対し前記記録媒体の搬送
    方向下流近傍部に配置され、前記転写バイアス電圧とは
    逆極性の電圧が印加されることで記録媒体の除電を行う
    除電手段と、 前記記録媒体が前記像担持体から剥離する直前に、前記
    除電手段に印加する電圧(除電バイアス電圧)を増加さ
    せる除電電圧制御手段と、 をさらに有し、 前記転写電圧制御手段は、除電バイアス電圧の増加に応
    じて前記転写バイアス電圧を増加させることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写手段に対し前記記録媒体の搬送
    方向下流近傍部に配置され、前記転写バイアス電圧とは
    逆極性の電圧が印加されることで記録媒体の除電を行う
    除電手段と、 前記転写バイアス電圧とは逆極性の2つ以上の異なる電
    圧を前記除電手段に印加可能な除電電圧印加手段と、 をさらに有し、 前記転写電圧制御手段は、前記除電手段に印加する電圧
    (除電バイアス電圧)に応じて異なった上限値まで転写
    バイアス電圧を増加させることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写電圧制御手段は、環境条件に応
    じて設定された転写バイアス電圧の増加率及び上限値の
    少なくとも一方の条件に基づいて転写バイアス電圧を増
    加させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れ
    か一項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記定着手段によって一方の面にトナー
    像が定着された記録媒体を、もう一方の面が前記像担持
    体に対向するように反転させて前記転写手段による転写
    位置に搬送する両面印字用搬送手段をさらに有し、 前記転写電圧制御手段は、前記もう一方の面にトナー像
    を転写する場合のみ、転写バイアス電圧を増加させるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記
    載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記転写電圧制御手段は、前記記録媒体
    の搬送距離に対する所定の上限値以内の電圧増加率で転
    写バイアス電圧を増加させることを特徴とする請求項1
    乃至請求項7の何れか一項に記載の画像形成装置。
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