JP2012177260A - ボールタップにおけるフロートの高さ調節機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】給水弁と、洗浄タンク内の洗浄水の水位に連動して昇降するフロート40と、フロート40と給水弁とを連繋する連繋アームとを有し、フロート40の昇降に基づいてタンクへの給水を自動的に行うボールタップにおけるフロート40の高さ調節機構を、連繋アームのねじ軸部46に組み付けられ、回転によってねじ軸部46に沿って位置移動する高さ調節ダイヤル54を、フロート40とともにねじ軸部46に沿って一体に移動する状態にフロート40に保持させて構成する。
【選択図】 図4
Description
例えば下記特許文献1に、この種のボールタップが開示されている。
同図において200は洗浄タンクで、202はタンク200内部に配設されたボールタップであり、フロート204の昇降に連動して給水及び給水停止を行う。
即ち、フロート204が下降するとボールタップ202の給水弁を開いて、給水口206を通じタンク200内部に給水を行う。
また一方、タンク200内部の水面の上昇につれてフロート204が上昇し、そしてその水面が満水状態になると、ボールタップ202の給水弁が閉じて給水を停止する。
而してこの排水弁208は、洗浄ハンドル210が回転操作されることで浮き上って開弁し、ここにおいてタンク200内の洗浄水が排出口218を通じて便器に向け放出される。
ここで連繋アーム215は、上下に延びるねじ軸部216を有しており、そこにフロート204が螺合され、組み付けられている。
そしてフロート204の上下の位置の調節により、タンク200内の満水時における洗浄水量が調節される。
そしてこのことがタンクの一層の小型化を阻む要因となってしまう。
但しこの位置決部材は、浮子(フロート)の上昇端を規定するストッパとしてのもので、浮子と一体に上下動するものではなく、本発明とは異なっている。
従って、本発明ではフロートの高さを調節するためにフロートを回転させる必要はなく、フロートの周りにその回転のためのスペースを確保しておく必要はない。
それ故本発明によれば、フロートの周辺部品の配置のレイアウトの自由度が高まり、また洗浄タンクの一層の小型化を図ることが可能となる。
またフロートの高さ調節のためにフロートを回転させる必要がないので、フロート自体の形状の自由度も高まる利点が得られる。
このようにすることで、タンク内の洗浄水の水位を容易に微妙且つ無段階で連続的に調節することができる。
このようにすれば、片手操作で回転操作部材を回転操作するだけで、容易にフロートの高さ位置を調節することができる。
図1において、10は洗浄タンク(以下単にタンクとする場合がある)で、アウタタンク12とインナタンク14との2重タンク構造をなしている。
アウタタンク12の上部には、その蓋を兼用した手洗鉢16が設けられており、この手洗鉢16に手洗吐水管18が手洗鉢16から起立する形態で設けられている。
手洗鉢16の底部には排水口20が設けられており、手洗吐水管18から吐水された手洗水が、この排水口20からタンク10内部へと落下する。
そしてその先端部と図示を省略するタンク底部の排水弁とが、玉鎖26にて連結されている。
排水弁は、洗浄ハンドル22の回転操作により玉鎖26にて引き上げられ開弁する。
そしてその開弁によって、タンク10底部の排出口が開放され、タンク10内に貯えられている洗浄水がその排出口から便器に向けて勢い良く放出される。
ボールタップ本体30には、給水弁34と、その下流部においてタンク内給水口36とが備えられている。
連繋アーム42は、図2及び図3に示しているように給水弁34から下向きに延びた後、略水平方向に延びるアーム部44と、アーム部44の先端部から下向きに立ち下がるねじ軸部(軸部)46とを有しており、そのねじ軸部46に対して、フロート40が高さ調節可能に取り付けられている。
尚、図1において48はオーバーフロー管である。
また50は、ボールタップ本体30に備えられ、オーバーフロー管48を通じて便器に補給水を供給する補給水の給水口である。
図3にも示しているように、フロート40は周壁部40Aと、上壁部40Bとを有する逆カップ状をなしていて、その下面が開放形状とされている。
そしてその開放形状をなす下面が、止水開始時(フロート40の上昇開始時)において、水平方向に対し斜めに傾斜した形状、詳しくは連繋アーム42の付根、具体的には連繋アーム42の回動中心となる軸部52側に図中右方向に移行するにつれて、漸次上方に移行する形状の傾斜形状とされている。
フロート40は、その内部に円筒状の筒部53を一体に有しており、そこに上記のねじ軸部46が下向きに挿入されている。
この高さ調節ダイヤル54は、その保持部56による保持によって、ねじ軸部46に沿って図中上下方向にフロート40と一体に位置移動するようになっている。
その本体となるリング部54Bの外周面は、リング部54Bを手で摘んで回転操作し易くするために、多数の凸部58と凹部60とを有する凹凸形状とされている。
また中央部54Aには、これを軸方向に貫通する雌ねじ孔62が設けられている。
尚、ねじ軸部46の下端部は板状部66とされ、上記雄ねじ部64は、ねじ軸部46の上端からこの板状部66に到るまで設けられている。
図6に示しているように、このブリッジ形状をなす保持部56の内側には保持凹所74が形成されており、そこに上記の高さ調節ダイヤル54が、図4中矢印P方向に挿入されて、そこに保持されている。
これにより、高さ調節ダイヤル54を保持部56の内側の保持凹所74に挿入して組み付ける際の組付性が良好となる。
この嵌合部78には円形の挿通孔80が形成されており、そこに上記のねじ軸部46が挿通されている。即ち嵌合部78が、ねじ軸部46に対し外嵌状態に嵌合されている。
そしてこれに対応して挿通孔80には、一対の凸部84が設けられており、図4に示しているようにそれら凸部84がねじ軸部46の溝82に径方向に係入されている。
但し一対の凸部84は、溝82内をねじ軸部46の軸方向に摺動可能であり、フロート40は、ねじ軸部46に沿って図中上下方向に移動する際に、これら凸部84と溝82とによって移動案内される。
尚、図6に示しているようにフロート40における筒部53の上端の開口部86にもまた、同様の凸部84が設けられ、この凸部84が図3(B)に示すようにねじ軸部46の溝82に係入されている。
ここで凹部88は、高さ調節ダイヤル54の円周上に全周に亘って環状に配置されている。
これにより、タンク10に給水を行ったときの満水時の水量、即ち水位が調節される。
図8はその利点を説明するための比較例を示したものであり、この比較例において、フロート40Xはその下端が開放形状をなしている点で上記実施形態と同様であるが、ここではその下面が止水開始時において水平方向を向いている。
従って本実施形態ではフロート40の高さを調節するためにフロート40を回転させる必要はなく、フロート40の周りにその回転のためのスペースを確保しておく必要はない。
それ故本実施形態によれば、フロート40の周辺部品の配置のレイアウトの自由度が高まり、また洗浄タンク10の一層の小型化を図ることが可能となる。
またフロート40の高さ調節のためにフロート40を回転させる必要がないので、フロート自体の形状の自由度も高まる利点が得られる。
例えばねじ軸部46に溝82を設けるのに代えて突条を設け、またフロート40の側に凸部84を設けるのに代えてその突条を係入させる凹部を設けて回止め機構を構成するといったことも可能であるし、また高さ調節ダイヤル54の側に凹部88に代えて爪を設ける一方、フロート40の側にその爪を入り込ませる凹部を設けて、それらにより高さ調節ダイヤル54の回転方向に弾性係止する係止機構を構成するといったことも可能である。
更に上記の高さ調節ダイヤル54以外の他の種々形態で回転操作部材を構成するといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
28 ボールタップ
34 給水弁
40 フロート
42 連携アーム
46 ねじ軸部(軸部)
54 高さ調節ダイヤル(回転操作部材)
82 溝
84 凸部
88 凹部
92 爪
Claims (7)
- 給水弁と、洗浄タンク内の洗浄水の水位に連動して昇降するフロートと、該フロートと該給水弁とを連繋する、軸部を備えた連繋アームとを有し、該フロートの昇降により該給水弁を開閉させ、前記タンクへの給水を自動的に行うボールタップにおける前記フロートの高さ調節機構であって、
前記連繋アームの前記軸部に組み付けられ、前記フロートに対し独立して回転することにより該軸部に沿って位置移動する回転操作部材を、前記フロートとともに該軸部に沿って一体に移動する状態に該フロートに保持させたことを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。 - 請求項1において、前記回転操作部材は前記軸部と螺合させてあり、回転によりねじ送りで該軸部に沿って位置を移動するものとなしてあることを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記フロートと前記軸部との間には、該フロートの回転を阻止しつつ該軸部に沿って移動案内する回止め機構が設けてあることを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。
- 請求項3において、前記回止め機構は、前記軸部の外面に且つ該軸部に沿って設けられた溝又は突条と、前記フロートに設けられた、該溝に係入する凸部又は該突条を係入させる凹部とを有していることを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記回転操作部材と前記フロートとの間には、係止部と被係止部とを有し、それら係止部と被係止部とを弾性係止させて該回転操作部材を回転方向に弾性的に位置保持する係止機構が設けてあることを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。
- 請求項5において、前記係止機構は、前記回転操作部材と前記フロートとの一方に設けられた前記被係止部としての凹部と、他方に設けられ、該凹部に入り込む前記係止部としての爪とを有していることを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。
- 請求項5,6の何れかにおいて、前記回転操作部材に設けられた前記被係止部又は係止部は、該回転操作部材の円周上に環状に配置してあることを特徴とするボールタップにおけるフロートの高さ調節機構。
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