JP2012176859A - インジウム錫酸化物粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い導電性と良好な分散性を有するインジウム錫酸化物粒子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を、下記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する工程と、混合工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
【選択図】なし
【解決手段】インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を、下記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する工程と、混合工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
【選択図】なし
Description
本発明は、インジウム錫酸化物粒子及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、導電性塗料、熱線反射塗料等の各種塗料、着色材、帯電防止材、静電気防止材、電磁波シールド材等の機能性材料に使用する添加剤等として用いられる、導電性に優れたインジウム錫酸化物粒子に関する。
近年、電子材料、触媒、医薬・化粧品等の幅広い分野で、各種材料を微粒子化する技術への要求が高まっている。例えば、インジウム錫酸化物(ITO)を主成分とする導電性酸化物は高導電性であり、透明導電膜等に利用されるため、酸化物の微粒子化は重要である。
透明導電膜は、例えば、一次粒子径約0.2μm以下の導電性酸化物粒子を、溶媒とバインダー樹脂からなる溶液中に分散させた分散液を調製し、この分散液を、ガラスやプラスチック等の基材に塗布、印刷、浸漬、スピンコート又は噴霧等の手段で塗工し、乾燥することにより成膜する。
透明導電膜は、ガラスやプラスチック等の帯電防止や、ほこりの付着防止に有効であり、例えば、ディスプレイや計測器の窓ガラスに利用されている。
また、透明導電膜の他に、導電性酸化物粒子はICパッケージ回路、クリーンルーム内装材、各種ガラスやフィルム等の帯電防止やほこりの付着防止、塗布型透明電極、赤外線遮蔽材料等の用途に利用されはじめている。
透明導電膜は、ガラスやプラスチック等の帯電防止や、ほこりの付着防止に有効であり、例えば、ディスプレイや計測器の窓ガラスに利用されている。
また、透明導電膜の他に、導電性酸化物粒子はICパッケージ回路、クリーンルーム内装材、各種ガラスやフィルム等の帯電防止やほこりの付着防止、塗布型透明電極、赤外線遮蔽材料等の用途に利用されはじめている。
上述したように、ITOを主成分とする導電性酸化物は導電性が良いため多方面で使用されているが、導電性酸化物の微粒子を用いた塗布型の膜は、スパッタ法で形成した膜等と比べて導電性が劣っている。そのため、導電性酸化物の微粒子を用いた塗布型の膜は、性能面から用途が限られていた。
上記課題に対し、導電性酸化物の微粒子の導電性を改良する試みがなされている。例えば、特許文献1、2には、インジウムと錫にアルミニウムを加えることにより、導電性を改良する方法が示されている。しかしながら、この方法は液相法によってアルミニウム含有酸化インジウム錫を得る方法である。一般的に、液相法は沈殿生成過程、ろ過過程、熟成過程等、複雑な工程が多く、製造条件について多くの検討が必要である。また、液相法によるため、アルミニウムが粒子表面ではなく粒子内部に拡散するため、表面の改質が進まず、粒子同士の凝集を抑制できない。その結果、アルコール系溶媒中への分散性を向上させることができなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、高い導電性と分散性を有するインジウム錫酸化物粒子が得られる製造方法の提供を目的とする。
本発明者が鋭意研究した結果、インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を含有する混合物、又はインジウム錫酸化物粒子とアルミニウム化合物を含有する混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気下にて低温で加熱することにより、高い導電性と良分散性を併せ持つインジウム錫酸化物粒子が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下のインジウム錫酸化物粒子の製造方法等が提供される。
1.インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を、下記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する工程と、前記工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
2.前記錫化合物の錫が、2価の錫元素であることを特徴とする1に記載のインジウム錫酸化物粒子の製造方法。
3.インジウム錫酸化物粒子にアルミニウム化合物を、下記式(3)を満たす割合で混合する工程と、前記工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (3)
(式中、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれるアルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
4.上記1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造したインジウム錫酸化物粒子。
5.平均粒子径が1nm〜100nmである4に記載のインジウム錫酸化物粒子。
6.上記4又は5に記載のインジウム錫酸化物粒子をアルコール系溶媒中に分散させた分散液。
1.インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を、下記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する工程と、前記工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
2.前記錫化合物の錫が、2価の錫元素であることを特徴とする1に記載のインジウム錫酸化物粒子の製造方法。
3.インジウム錫酸化物粒子にアルミニウム化合物を、下記式(3)を満たす割合で混合する工程と、前記工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (3)
(式中、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれるアルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
4.上記1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造したインジウム錫酸化物粒子。
5.平均粒子径が1nm〜100nmである4に記載のインジウム錫酸化物粒子。
6.上記4又は5に記載のインジウム錫酸化物粒子をアルコール系溶媒中に分散させた分散液。
本発明によれば、高い導電性を有し、アルコール系溶媒に対する分散性が高い導電性粒子が得られるインジウム錫酸化物粒子の製造方法が提供できる。本発明の製造方法は、分離操作等が不要であるように、製造プロセスが簡便であるため、実際の製造において製造費用を低減することができる。
本発明のインジウム錫酸化物粒子の製造方法の第一の態様は、インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を、下記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する工程と、この混合工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程を有する。
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
また、本発明のインジウム錫酸化物粒子の製造方法の第二の態様は、インジウム錫酸化物粒子にアルミニウム化合物を、下記式(3)を満たす割合で混合する工程と、混合工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程を有する。
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (3)
(式中、MAl及びMInは、それぞれ、混合物中に含まれるアルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
以下、混合工程及び加熱工程について説明する。
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (3)
(式中、MAl及びMInは、それぞれ、混合物中に含まれるアルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。)
以下、混合工程及び加熱工程について説明する。
1.混合工程
本発明の第一の態様では、インジウム化合物粒子(粉末)、錫化合物及びアルミニウム化合物を、上記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する。
出発原料であるインジウム化合物としては、酸化インジウムおよび水酸化インジウムが挙げられる。このなかでも、酸化インジウムが好ましい。
インジウム化合物粒子の粒子径は特に限定されないが、1〜100nm程度が好ましい。粒径が上記範囲であれば、得られるインジウム錫酸化物粒子の粒径が適切となりやすい。
尚、平均粒径は、窒素吸着によるBET比表面積測定法により算出した値である。
本発明の第一の態様では、インジウム化合物粒子(粉末)、錫化合物及びアルミニウム化合物を、上記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する。
出発原料であるインジウム化合物としては、酸化インジウムおよび水酸化インジウムが挙げられる。このなかでも、酸化インジウムが好ましい。
インジウム化合物粒子の粒子径は特に限定されないが、1〜100nm程度が好ましい。粒径が上記範囲であれば、得られるインジウム錫酸化物粒子の粒径が適切となりやすい。
尚、平均粒径は、窒素吸着によるBET比表面積測定法により算出した値である。
錫化合物としては、酸化錫、水酸化錫、ハロゲン化錫が挙げられる。ハロゲン化錫としては、フッ化第二錫、塩化第二錫、臭化第二錫、ヨウ化第二錫、フッ化第一錫、塩化第一錫、臭化第一錫、ヨウ化第一錫等がある。このなかでも、反応のしやすさから錫元素が2価である錫化合物(第一錫化合物)が好適である。
アルミニウム化合物としては、アルミニウムの硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、酸化物、水酸化物等が挙げられる。均一に混合するために、水溶性の塩が好適である。
本発明の第二の態様では、インジウム錫酸化物粒子(粉末)にアルミニウム化合物を、上記式(3)を満たす割合で混合する。
インジウム錫酸化物(ITO)粒子としては、特に限定はなく、工業的に入手可能なITO粉末が使用できる。インジウム錫酸化物粒子の粒子径は特に限定されないが、1〜100nm程度が好ましい。粒径が上記範囲であれば、得られるインジウム錫酸化物粒子の粒径が適切となりやすい。
尚、平均粒径は、窒素吸着によるBET比表面積測定法により算出した値である。
インジウム錫酸化物粒子の純度は、99.0%以上が好ましい。
尚、アルミニウム化合物については、上記第一の態様と同じである。
インジウム錫酸化物(ITO)粒子としては、特に限定はなく、工業的に入手可能なITO粉末が使用できる。インジウム錫酸化物粒子の粒子径は特に限定されないが、1〜100nm程度が好ましい。粒径が上記範囲であれば、得られるインジウム錫酸化物粒子の粒径が適切となりやすい。
尚、平均粒径は、窒素吸着によるBET比表面積測定法により算出した値である。
インジウム錫酸化物粒子の純度は、99.0%以上が好ましい。
尚、アルミニウム化合物については、上記第一の態様と同じである。
上記の出発原料を、上記式(1)〜(3)を満たすように混合する。
上記式(1)は、出発原料のインジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物に含まれる、インジウム元素1モルに対する錫元素の含有量(モル比)を規定している。錫元素の含有量は、0.01〜0.25である。錫元素の含有量が少なすぎると、キャリヤーの生成が十分ではなくなる。一方、多すぎると酸化インジウムに錫元素が固溶せず、また、還元雰囲気では錫が2価となる結果、散乱の原因となり電気伝導度が低下する。
錫元素の含有量の下限は、好ましくは0.02であり、さらに好ましくは0.04である。一方、上限は好ましくは0.2であり、さらに好ましくは0.15である。
上記式(1)は、出発原料のインジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物に含まれる、インジウム元素1モルに対する錫元素の含有量(モル比)を規定している。錫元素の含有量は、0.01〜0.25である。錫元素の含有量が少なすぎると、キャリヤーの生成が十分ではなくなる。一方、多すぎると酸化インジウムに錫元素が固溶せず、また、還元雰囲気では錫が2価となる結果、散乱の原因となり電気伝導度が低下する。
錫元素の含有量の下限は、好ましくは0.02であり、さらに好ましくは0.04である。一方、上限は好ましくは0.2であり、さらに好ましくは0.15である。
上記式(2)は、出発原料のインジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物に含まれる、インジウム元素1モルに対するアルミニウム元素の含有量(モル比)を規定している。アルミニウム元素の含有量は、0.0001〜0.1である。アルミニウム元素の含有量が少なすぎると、粒子表面の改質が進まないため、得られるインジウム錫酸化物粒子の分散性が向上せず、また、粒子径の抑制効果が得られない。一方、アルミニウム元素の含有量が多すぎると、得られるインジウム錫酸化物粒子表面に導電性の低いアルミニウム酸化物が形成され、その結果、粒子の導電性が低下する。アルミニウム元素の含有量は、好ましくは0.0005〜0.05であり、さらに好ましくは0.001〜0.02である。
上記式(3)は、上記式(2)と同様に、出発原料のインジウム錫酸化物粒子、及びアルミニウム化合物に含まれる、インジウム元素1モルに対するアルミニウム元素の含有量(モル比)を規定している。アルミニウム元素の含有量、及び好適範囲は式(2)と同じである。
混合方法は、特に限定されない。例えば、乳鉢で混合してもよく、アトライタ、ジェットミル、ボールミル、遊星ミル、超音波等を用いた一般的な混合方法により混合してもよい。
インジウム化合物粒子又はインジウム錫酸化物粒子と混合される、錫化合物及びアルミニウム化合物の形態は、特に限定されないが、錫化合物、アルミニウム化合物を、水に溶解し水溶液とし、インジウム化合物粒子又はインジウム錫酸化物粒子と混合することが好ましい。これにより、インジウム化合物粒子又はインジウム錫酸化物粒子と、錫化合物、アルミニウム化合物を、均一に混合できる。
インジウム化合物粒子又はインジウム錫酸化物粒子の粒子径が大きい場合は、遊星ボールミル等の混合粉砕機に、上記粒子と錫化合物、アルミニウム化合物の水溶液を入れ、粒子を粉砕しながら混合し、平均粒子径が1〜100nm程度の混合物としてもよい。
2.加熱工程
上記混合工程で得た混合物を不活性ガス又は水素ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する。加熱温度が200℃以上であれば、インジウム化合物又はインジウム錫酸化物と、錫化合物、アルミニウム化合物との反応が効率的に起こる。また、750℃以下であれば、粒成長により粒子が大きくなりすぎることもない。
加熱温度の下限は、好ましくは220℃、さらに好ましくは250℃である。一方、上限は、好ましくは700℃、さらに好ましくは650℃である。
尚、加熱温度までの昇温速度は、特に限定されず、例えば、10〜50℃/分程度の昇温速度で昇温することができる。
上記混合工程で得た混合物を不活性ガス又は水素ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する。加熱温度が200℃以上であれば、インジウム化合物又はインジウム錫酸化物と、錫化合物、アルミニウム化合物との反応が効率的に起こる。また、750℃以下であれば、粒成長により粒子が大きくなりすぎることもない。
加熱温度の下限は、好ましくは220℃、さらに好ましくは250℃である。一方、上限は、好ましくは700℃、さらに好ましくは650℃である。
尚、加熱温度までの昇温速度は、特に限定されず、例えば、10〜50℃/分程度の昇温速度で昇温することができる。
加熱時間は、特に限定されないが、例えば、1〜120分である。加熱時間が1分以上であれば、インジウム化合物粉末に錫元素を効率的に含有させることができ、120分以下であれば、粒成長により粒子が大きくなりすぎることもない。加熱時間の下限は、好ましくは5分、さらに好ましくは10分であり、上限は、好ましくは90分、より好ましくは60分である。
尚、加熱時間が長くなると、得られる粒子が成長する傾向にある。但し、加熱温度による影響よりは小さいようである。
尚、加熱時間が長くなると、得られる粒子が成長する傾向にある。但し、加熱温度による影響よりは小さいようである。
本発明では、混合物を不活性ガス又は水素ガス雰囲気中で加熱する。不活性ガス雰囲気のような低酸素雰囲気とすることにより、高い導電性を有するインジウム錫酸化物粒子が得られる。
不活性ガス雰囲気では、酸素濃度は1体積%以下とするのが好ましい。不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン等や、窒素ガスが挙げられる。
不活性ガス雰囲気では、酸素濃度は1体積%以下とするのが好ましい。不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン等や、窒素ガスが挙げられる。
また、水素ガス雰囲気では、水素がインジウム化合物と錫との反応を促進させる。ここで、水素ガス雰囲気とは、大気又は不活性ガスに水素ガスが含有されたものを意味する。水素ガスを0.5〜2体積%含有するものが好ましい。
本発明において加熱の方法は、特に限定されず、一般的な電気炉やマイクロ波加熱炉等を用いることができる。
本発明の製造方法は、上述したように原料を混合し、750℃以下の温度で、非酸化性雰囲気中にて加熱するだけでよく、分離操作も必要ない簡便なプロセスであり、公知の液相法と比べて消費エネルギーを格段に少なくできる。
本発明の製造方法で得られるインジウム錫酸化物粒子は、水酸化物原料等から製造する液相法とは異なり、インジウム化合物又はインジウム錫酸化物粒子を原料としているため格子欠陥が少ない。また、少量の錫元素及びアルミニウム元素、又はアルミニウム元素のドーピングによりキャリヤーを導入しているため、粒子全体としては錫やアルミニウム元素による散乱が少なく、電子の移動度が高くなっており、高い電気伝導性が得られる。
本発明のインジウム錫酸化物粒子は、9.81MPaの加圧時の電気伝導度が5S/cm以上である。
本発明の製造方法で得られるインジウム錫酸化物粒子は、水酸化物原料等から製造する液相法とは異なり、インジウム化合物又はインジウム錫酸化物粒子を原料としているため格子欠陥が少ない。また、少量の錫元素及びアルミニウム元素、又はアルミニウム元素のドーピングによりキャリヤーを導入しているため、粒子全体としては錫やアルミニウム元素による散乱が少なく、電子の移動度が高くなっており、高い電気伝導性が得られる。
本発明のインジウム錫酸化物粒子は、9.81MPaの加圧時の電気伝導度が5S/cm以上である。
インジウム錫酸化物粒子の平均粒子径は、1〜100nmが好ましく、特に、10〜50nmが好ましい。尚、平均粒径は、窒素吸着によるBET比表面積測定法により算出した値である。
本発明の製造方法では、アルミニウム元素の存在により粒子の成長が抑制され、100nm以下の微粒子とすることが容易である。また、アルミニウムが存在することによりアルコール系溶媒への分散が良好になり、安定な酸化インジウム系微粒子のアルコール系塗料を作製することができる。
本発明の製造方法では、アルミニウム元素の存在により粒子の成長が抑制され、100nm以下の微粒子とすることが容易である。また、アルミニウムが存在することによりアルコール系溶媒への分散が良好になり、安定な酸化インジウム系微粒子のアルコール系塗料を作製することができる。
本発明の製造方法による粒子成長の抑制効果は必ずしも明らかではないが、インジウム及び錫と大きく異なるイオン半径を有するアルミニウム元素が、酸化インジウム表面に存在することにより、インジウム、錫の表面拡散が抑えられると考えている。
アルコールへの分散性の改良効果については、表面近傍に存在するアルミニウムに結合した水酸基が影響していると思われる。
電気伝導度の向上については、主に4価の錫が酸化インジウムに固溶して自由電子が生成したことや、不活性ガス雰囲気又は水素ガス雰囲気で加熱することによる脱酸素による自由電子の生成が関与していると考える。尚、電気伝導性へのアルミニウムの寄与は明らかではないが、基本的に原料の酸化インジウムを用いて不活性ガス雰囲気で焼成する固相法を用いているために移動度の高い粒子となっており、また、アルミニウムはイオン半径が小さくかつインジウムと同じ三価であるために、大きな散乱原因とはならず、その結果、電気伝導性の低下を抑制しているものと考えられる。
アルコールへの分散性の改良効果については、表面近傍に存在するアルミニウムに結合した水酸基が影響していると思われる。
電気伝導度の向上については、主に4価の錫が酸化インジウムに固溶して自由電子が生成したことや、不活性ガス雰囲気又は水素ガス雰囲気で加熱することによる脱酸素による自由電子の生成が関与していると考える。尚、電気伝導性へのアルミニウムの寄与は明らかではないが、基本的に原料の酸化インジウムを用いて不活性ガス雰囲気で焼成する固相法を用いているために移動度の高い粒子となっており、また、アルミニウムはイオン半径が小さくかつインジウムと同じ三価であるために、大きな散乱原因とはならず、その結果、電気伝導性の低下を抑制しているものと考えられる。
本発明のインジウム錫酸化物粒子は、溶媒に分散させることにより、分散液とすることができる。
本発明に用いられる溶媒は、特に限定されず、水や有機溶媒等を用いることができる。
有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒等がある。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる溶媒は、特に限定されず、水や有機溶媒等を用いることができる。
有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒等がある。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機溶媒のなかでエタノール等のアルコール系溶媒は毒性がないか、又は少ないため好適であり、産業上非常に有用である。そのため、インジウム錫酸化物粒子の特性として、アルコール系溶媒へ分散できることは大きな利点である。
本発明の分散液では、必要に応じて、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプトラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系、ポリエステル系等の分散剤を使用することも可能である。
本発明の分散液は、塗料等として用いることができる。尚、分散液には塗膜形成成分として、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂等を加えることもでき、これらの樹脂を加えた分散液を塗料として用いてもよい。
以下、本発明の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)インジウム錫酸化物粒子の作製
フッ化錫(和光純薬工業(株)製:純度99%)1.981gを4gの蒸留水に溶解させ、この溶液を酸化インジウム粉末(アジア物性株式会社製:平均粒径29nm)17.545gに添加し遊星ボールミルにて15分間混合した。この混合物に硝酸アルミニウム9水塩を0.474g添加し、さらに2時間混合し、混合物を得た。
(1)インジウム錫酸化物粒子の作製
フッ化錫(和光純薬工業(株)製:純度99%)1.981gを4gの蒸留水に溶解させ、この溶液を酸化インジウム粉末(アジア物性株式会社製:平均粒径29nm)17.545gに添加し遊星ボールミルにて15分間混合した。この混合物に硝酸アルミニウム9水塩を0.474g添加し、さらに2時間混合し、混合物を得た。
次に、得られた混合物を90℃で3時間乾燥させた。乾燥後、得られた混合粉体をアルミナボートに入れ、このアルミナボートを管状炉の中に挿入し、加熱雰囲気として窒素ガスを0.5リットル/分の流量で流した。室温から550℃まで約20分間かけて昇温し、550℃で30分間保持した。その後、加熱を止め、アルミナボートを取り出して冷却し、薄青緑色の粒子であるインジウム錫酸化物粒子を得た。
(2)分散液の作製
10mlの試料瓶に、上記(1)で得たインジウム錫酸化物粒子を0.1g、及びエタノールを4cc入れ、超音波洗浄器を使用して1時間分散させて分散液を得た。
この分散液の分散粒子径を測定したところ、分散粒子径のピークトップは1000nm以下となり、粒子同士の凝集が抑制され、良好な分散性を示すことが明らかになった。
10mlの試料瓶に、上記(1)で得たインジウム錫酸化物粒子を0.1g、及びエタノールを4cc入れ、超音波洗浄器を使用して1時間分散させて分散液を得た。
この分散液の分散粒子径を測定したところ、分散粒子径のピークトップは1000nm以下となり、粒子同士の凝集が抑制され、良好な分散性を示すことが明らかになった。
インジウム錫酸化物粒子及び分散液について、下記(1)〜(4)について評価した。
(1)平均粒子径
窒素吸着によるBET比表面積測定法により比表面積を測定し、インジウム錫酸化物の密度(7.12g/cm3)を用いて、下記式から算出した。
平均粒子径(μm)=6/(密度×比表面積)
(2)電気伝導度
粒子抵抗測定システム((株)ダイアインスツルメント製)を用い、加圧しながら四探針法により測定し、圧力−電気伝導度のグラフから9.81MPaにおける電気伝導度を測定した。
(3)分散粒子径
ゼータ電位測定装置(シスメックス(株)製ゼータサイザーナノシリーズ)で測定した。
(4)組成比
インジウム、錫及びアルミニウムの各元素量をXRCLにより測定し、インジウム1モルに対する比として算出した。
(1)平均粒子径
窒素吸着によるBET比表面積測定法により比表面積を測定し、インジウム錫酸化物の密度(7.12g/cm3)を用いて、下記式から算出した。
平均粒子径(μm)=6/(密度×比表面積)
(2)電気伝導度
粒子抵抗測定システム((株)ダイアインスツルメント製)を用い、加圧しながら四探針法により測定し、圧力−電気伝導度のグラフから9.81MPaにおける電気伝導度を測定した。
(3)分散粒子径
ゼータ電位測定装置(シスメックス(株)製ゼータサイザーナノシリーズ)で測定した。
(4)組成比
インジウム、錫及びアルミニウムの各元素量をXRCLにより測定し、インジウム1モルに対する比として算出した。
出発原料の配合比、得られたインジウム錫酸化物粒子の金属元素の組成比、電気伝導度及び平均粒子径、分散液における分散粒子径を表1に示す。
この結果、実施例1で作製したインジウム錫酸化物粒子は、電気伝導度が高く、平均粒子径も小さく、かつエタノール中での分散粒子径も小さく分散性のよいことが確認できた。
この結果、実施例1で作製したインジウム錫酸化物粒子は、電気伝導度が高く、平均粒子径も小さく、かつエタノール中での分散粒子径も小さく分散性のよいことが確認できた。
実施例2
酸化インジウムの量を18.614g、フッ化錫の量を1.261g、硝酸アルミニウムの量を0.126gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄緑青色であった。評価結果を表1に示す。
酸化インジウムの量を18.614g、フッ化錫の量を1.261g、硝酸アルミニウムの量を0.126gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄緑青色であった。評価結果を表1に示す。
実施例3
酸化インジウムの量を16.348g、フッ化錫の量を2.768g、硝酸アルミニウムの量を0.883gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄緑青色であった。評価結果を表1に示す。
酸化インジウムの量を16.348g、フッ化錫の量を2.768g、硝酸アルミニウムの量を0.883gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄緑青色であった。評価結果を表1に示す。
実施例4
酸化インジウムの量を17.302g、フッ化錫に代えて塩化錫を2.23g、硝酸アルミニウムの量を0.467gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄黄緑色であった。評価結果を表1に示す。
酸化インジウムの量を17.302g、フッ化錫に代えて塩化錫を2.23g、硝酸アルミニウムの量を0.467gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄黄緑色であった。評価結果を表1に示す。
実施例5
(1)インジウム錫酸化物粒子の作製
市販のITO(DOWAエレクトロニクス社製)19.733gに硝酸アルミニウム9水塩を0.267g添加し、遊星ボールミルにて2時間混合し、混合物を得た。
次に、得られた混合物を90℃で3時間乾燥させた。乾燥後、得られた混合粉体をアルミナボートに入れ、このアルミナボートを管状炉の中に挿入し、加熱雰囲気として窒素ガスを0.5リットル/分の流量で流した。室温から550℃まで約20分間かけて昇温し、550℃で30分間保持した。その後、加熱を止め、アルミナボートを取り出して冷却し、薄青緑色の粒子であるインジウム錫酸化物粒子を得た。
(1)インジウム錫酸化物粒子の作製
市販のITO(DOWAエレクトロニクス社製)19.733gに硝酸アルミニウム9水塩を0.267g添加し、遊星ボールミルにて2時間混合し、混合物を得た。
次に、得られた混合物を90℃で3時間乾燥させた。乾燥後、得られた混合粉体をアルミナボートに入れ、このアルミナボートを管状炉の中に挿入し、加熱雰囲気として窒素ガスを0.5リットル/分の流量で流した。室温から550℃まで約20分間かけて昇温し、550℃で30分間保持した。その後、加熱を止め、アルミナボートを取り出して冷却し、薄青緑色の粒子であるインジウム錫酸化物粒子を得た。
(2)分散液の作製
10mlの試料瓶に、上記(1)で得たインジウム錫酸化物粒子を0.1g、及びエタノールを4cc入れ、超音波洗浄器を使用して1時間分散させて分散液を得た。
この分散液の分散粒子径を測定したところ、分散粒子径のピークトップは1000nm以下となり、粒子同士の凝集が抑制され、良好な分散性を示すことが明らかになった。
10mlの試料瓶に、上記(1)で得たインジウム錫酸化物粒子を0.1g、及びエタノールを4cc入れ、超音波洗浄器を使用して1時間分散させて分散液を得た。
この分散液の分散粒子径を測定したところ、分散粒子径のピークトップは1000nm以下となり、粒子同士の凝集が抑制され、良好な分散性を示すことが明らかになった。
本実施例で得たインジウム錫酸化物粒子は、出発原料であるITO粒子(後述する比較例3)よりも電気伝導度性が向上するばかりではなく、エタノール溶媒への分散性が非常に向上することがわかった。
比較例1
酸化インジウムの量を17.971g、フッ化錫の量を2.029gとし、硝酸アルミニウムを添加しない他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄青色であった。評価結果を表1に示す。
得られた粒子はエタノールへの分散性が非常に悪く、超音波分散後に多くの粒子が沈殿してしまい、分散粒子径を測定することはできなかった。
酸化インジウムの量を17.971g、フッ化錫の量を2.029gとし、硝酸アルミニウムを添加しない他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄青色であった。評価結果を表1に示す。
得られた粒子はエタノールへの分散性が非常に悪く、超音波分散後に多くの粒子が沈殿してしまい、分散粒子径を測定することはできなかった。
比較例2
硝酸アルミニウムの代わりに硝酸ガリウム9水塩を0.56gとし、酸化インジウムの量を18.6g、フッ化錫の量を0.84gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄黄緑色であった。評価結果を表1に示す。尚、エタノールへの分散性が悪く分散粒子径を測定することはできなかった。
硝酸アルミニウムの代わりに硝酸ガリウム9水塩を0.56gとし、酸化インジウムの量を18.6g、フッ化錫の量を0.84gとした他は、実施例1と同様にしてインジウム錫酸化物粒子及び分散液を作製し、評価した。得られたインジウム錫酸化物粒子は、薄黄緑色であった。評価結果を表1に示す。尚、エタノールへの分散性が悪く分散粒子径を測定することはできなかった。
比較例3
市販のITO(住友金属鉱山(株)製)粒子について、実施例1と同様な評価を行った。評価結果を表1に示す。粒子径は小さいもののエタノールへの分散性が非常に悪く、超音波による分散直後に粒子が凝集沈殿してしまい、分散粒子径を測定することができなかった。
市販のITO(住友金属鉱山(株)製)粒子について、実施例1と同様な評価を行った。評価結果を表1に示す。粒子径は小さいもののエタノールへの分散性が非常に悪く、超音波による分散直後に粒子が凝集沈殿してしまい、分散粒子径を測定することができなかった。
本発明のインジウム錫酸化物粒子は、導電性に非常に優れかつ粒子径も小さく分散性に優れているため、透明導電性塗料、透明熱線反射塗料等の塗料、着色、帯電防止、静電気防止、電磁シールド等の機能性材料として好適に用いられる。
Claims (6)
- インジウム化合物粒子、錫化合物及びアルミニウム化合物を、下記式(1)及び(2)を満たす割合で混合する工程と、
前記工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MSn/MIn=0.01〜0.25 (1)
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (2)
(式中、MSn、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれる錫元素、アルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。) - 前記錫化合物の錫が、2価の錫元素であることを特徴とする請求項1に記載のインジウム錫酸化物粒子の製造方法。
- インジウム錫酸化物粒子にアルミニウム化合物を、下記式(3)を満たす割合で混合する工程と、
前記工程で得た混合物を、不活性ガス又は還元ガス雰囲気中で200〜750℃にて加熱する工程と、を有する、インジウム錫酸化物粒子の製造方法。
MAl/MIn=0.0001〜0.1 (3)
(式中、MAl及びMInは、それぞれ、前記混合物中に含まれるアルミニウム元素及びインジウム元素のモル比を示す。) - 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造したインジウム錫酸化物粒子。
- 平均粒子径が1nm〜100nmである請求項4に記載のインジウム錫酸化物粒子。
- 請求項4又は5に記載のインジウム錫酸化物粒子をアルコール系溶媒中に分散させた分散液。
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-
2011
- 2011-02-25 JP JP2011039935A patent/JP2012176859A/ja not_active Withdrawn
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