JP2012176209A - リクライニング装置 - Google Patents

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Yoshitaka Ishihara
慶隆 石原
Kazuyoshi Hara
和良 原
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Imasen Electric Industrial Co Ltd
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【課題】リクライニング装置作動時に生じる異音の発生を防止することを目的とする。
【解決手段】ベースプレート10と、ベースプレート10に回動可能に組付けられ内歯21を有するギヤプレート30と、ベースプレート10に設けられた固定ガイド11と、ギヤプレート30の内歯21と噛合可能な外歯31を有するロックギヤ20と、ロックギヤ20と固定ガイド11の間に介在する可動ガイド40と、ロックギヤ20の半径方向外側への移動を制御しロックギヤ20の外歯31をギヤプレート30の内歯21に噛合するカム50と、カム50を回転付勢する付勢部材70を備えるリクライニング装置100であって、ベースプレート10の固定ガイド11付近に溝部12が形成され、付勢部材70の端部が可動ガイド40の係合部41を挿通してベースプレート10の溝部12に係合される
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用シートのリクライニング装置に関し、特に、リクライニング装置作動に生じる異音の発生を防止する構造に関する。
従来、車両用シートのシートバックの角度を調節するリクライニング装置として、例えば、特許文献1に記載する車両用シートの連結装置が提案されている。この連結装置(リクライニング装置)は、円盤形状のラチェット及びガイドと、これらの間に挟まって配置される三つのポールと、これらポールを移動操作する回転カムと、この回転カムを移動操作するヒンジカムと、ヒンジカムを回転附勢する渦巻きばねと、ラチェットとガイドとを板合わせ方向(軸線方向)に組み付けた状態に保持する外周リングとが一つに組み付けられた構成をしている。ここで、上記に示す三つのポールのうち一つは、第1の分割ポールと第2の分割ポールとに軸線方向に二枚に分割されて構成されており、各分割ポールが回転カムにより互いに相反する円周方向側に押圧されながら半径方向の外方側に押し動かされてポール全体としての円周方向の幅を広げた状態にしてラチェットの内周歯面と噛合させることで回転止めを行っている。
特開2011−000292号
上記に記載するリクライニング装置は、ヒンジカムの軸孔に挿通される操作軸を有する操作レバーが引き上げ操作されることにより、ヒンジカムが渦巻きばねの附勢力に抗して回転カムと同時に回転することで、回転カムに有する腕部(突出部)とポールに有する掛部を掛合している。そのため、回転カムは、各ポールを半径方向の内方側に引き込んでラチェットとの噛合状態から外す構造になっている。しかし、このリクライニング装置は、回転カムに有する腕部(突出部)とポールに有する掛部が掛合する際に、回転カムに有する腕部がポールに形成するポール収容溝と衝突して異音が発生する可能性がある。また、ポールは、軸線方向に分割された構造であるためポールが摺動する際に、異音が発生しやすいと考える。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、リクライニング装置作動時に生じる異音の発生を防止することを目的とする。
請求項1の発明は、ベースプレートと、ベースプレートに回動可能に組付けられ内歯を有するギヤプレートと、ベースプレートに設けられた固定ガイドと、ギヤプレートの内歯と噛合可能な外歯を有するロックギヤと、ロックギヤと固定ガイドの間に介在する可動ガイドと、ロックギヤの半径方向外側への移動を制御し前記ロックギヤの外歯をギヤプレートの内歯に噛合させるカムと、カムを回転付勢する付勢部材を備えるリクライニング装置であって、ベースプレートの固定ガイド付近に溝部が形成され、付勢部材の端部が可動ガイドの係合部を挿通してベースプレートの溝部に係合されることを技術的特徴とする。
請求項1記載のリクライニング装置によれば、ベースプレートに形成する溝部に付勢部材の一端が係合されるため、溝部に沿って付勢部材の端部を摺動することが可能となる。そのため、リクライニング装置がロックオフする際に、可動ガイドをロックギヤ方向に押し付けることなく押し上げることが可能であるため、ロックギヤが固定ガイドと衝突することなく摺動できることから異音の発生を防ぐことができる。
リクライニング装置の構成を示す分解斜視図である。 リクライニング装置を備える車両用シートの側面図を示す図である。 本発明の実施形態におけるベースプレートを示す図である。 リクライニング装置の断面図を示す図である。 付勢部材の一端が可動ガイドの係合部を貫通してベースプレートの溝部に挿通される図を示す。
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
本発明のリクライニング装置100は、図1に示すように、シートクッションC又はシートバックBに固定されるベースプレート10と、このベースプレート10に対し回動可能に組付けられると共にシートクッションC又はシートバックBの何れか他方に固定され内歯21を有するギヤプレート20と、ギヤプレート20の内歯21と噛合可能な外歯31を有するロックギヤ30と、ロックギヤ30とベースプレート10の間に摺動可能に介在する可動ガイド40と、ロックギヤ30の半径方向外側への移動を行いロックギヤ30の外歯31をギヤプレート20の内歯21に噛合させるカム50と、カム50と同時に回動してロックギヤ30の半径方向内側への移動を行うカムレバー60と、カム50をロックギヤ30の外歯31とギヤプレート20の内歯21を噛合する方向に回転付勢する付勢部材70を備える。
シートクッションC及びシートバックBは、図2に示すように、車両用シートSを構成する要素の一つであって、何れか一方にリクライニング装置100のベースプレート10を有し、他方にギヤプレート20を備える。ここで、シートバックBは、リクライニング装置100中央に設けられるセンターシャフト(図示しない)に装着される操作レバーRを操作することで、リクライニング装置100を作動してシートクッションCに対する傾倒角度を調整する。
ベースプレート10は、図3に示すように、リクライニング装置100の基台を構成するものであって、シートクッションC又はシートバックBに固定される。このベースプレート10は、例えば鋼板にプレス加工を施すことによって、後述するロックギヤ30の摺動を規制する固定ガイド11と後述する付勢部材70と係合する溝部12を形成する。
固定ガイド11は、ベースプレート10の4箇所で略三角形状に形成される凸部であって、図3に示すように、後述するロックギヤ30の半径方向の摺動動作を規制する。この固定ガイド11は、本実施例において、鋼板をプレス加工する際に、金型に押し出されることで突出させて凸部を形成するため、ベースプレート10と一体になっている。
溝部12は、固定ガイド11の側面付近かつ後述する可動ガイド40に有する係合部41付近に形成される凹部であって、図3に示すように、略長方形に形成されており、後述する付勢部材70の一端71aが可動ガイド40に有する係合部41を貫通して挿通される。ここで、溝部12は、付勢部材70の一端71aが後述するロックギヤ30側の半径方向に延出する辺に当接することで、付勢部材70と係合する。この溝部12は、本実施例において、略長方形に形成するが、付勢部材70の一端が半径方向に摺動可能な構造であれば、台形形状の凹部に形成したり、溝部12を凸部に形成した構造であっても良い。
ギヤプレート20は、ベースプレート10に対し回動可能に組付けられると共に、シートクッションC又はシートバックBの(ベースプレート10が固定されていない側の)何れか他方に固定される。このギヤプレート20は、図1に示すように、シートクッションC又はシートバックBに固定される面とは反対側の内周に内歯21を形成する。この内歯21は、後述するロックギヤ30に形成する外歯31と噛合可能であって、ロックギヤ30の外歯31が噛合することでシートクッションCに対するシートバックBの前後傾倒をロックする。
ロックギヤ30は、ベースプレート10に形成した固定ガイド11間を摺動する部品であって、図4に示すように、両側面を平行に形成すると共に、両側面同士を結ぶ一辺に外歯31を形成してギヤプレート20に有する内歯21と噛合を可能する。また、ロックギヤ30は、ギヤプレート20側に突出する突起32が設けられ、突起32を後述するカムレバー60に有する貫通穴に当接可能に形成する。ここで、ロックギヤ30は、本実施例において、鋼板をプレス加工した後に焼入れをして構成するものとする。
可動ガイド40は、図4に示すように、一方端から他方端に向かって漸次幅が狭くなるように楔形に形成して、固定ガイド11とロックギヤ30の間に摺動可能に介在させるものである。この可動ガイド40は、固定ガイド11の側面と当接する面に後述する付勢部材70の一端71aを挿通可能に係合部41が形成される。
係合部41は、図4に示すように、付勢部材70が挿通されており半径方向内側に近い面41aにおいて、付勢部材70の一端71aが当接して係合する。そのため、可動ガイド40は、付勢部材70によってベースプレート10の半径方向内側へ付勢されている。また、係合部41は、リクライニング装置100ロックオフ時において、半径方向内側に近い面41aと対称の面41bに付勢部材70の一端71aが当接して係合する。
この様に構成する可動ガイド40は、リクライニング装置100ロック状態において、ロックギヤ30と固定ガイド11との間に食い込んだ状態であるため、ロックギヤ30と可動ガイド40と固定ガイド11がそれぞれ相互に堅く合わさって、各部材間における隙間が消滅する。そのため、シートバックBの前後方向におけるガタが解消されることとなる。また、可動ガイド40は、リクライニング装置100ロックオフ状態において、付勢部材70の一端が可動ガイド40の係合部41に有する半径方向内側に近い面41aと対称の面41bに当接しベースプレート10の溝部12の側面に沿って半径方向外側へ摺動することで押し上げられるため各部材間に挟持されていた状態から解除される。この時、可動ガイド40は、ロックギヤ30方向に力が加わることなくロックオフ状態にすることが可能である。
カム50は、ロックギヤ30の半径方向外側への移動を行うものであって、図1に示すように、ベースプレート10の略中心位置に回動可能に配設される。このカム50は、リクライニング装置100の略中央に設けられるセンターシャフトを挿通する貫通穴51と、後述する付勢部材70の一端71bと係合する係合部52と、ギヤプレート20側に突出する突起53と、ロックギヤ30と当接する外周面54を備える。
このカム50は、付勢部材70によりロックギヤ30をロックする方向(図4において時計回り方向)に付勢されており、リクライニング装置100ロック時において、外周面54をロックギヤ30の後端面に当接することでロックギヤ30を半径方向外側へ移動する。また、カム50は、リクライニング装置100ロックオフ時において、貫通穴51に挿入されるセンターシャフトをロックオフする方向(図4において反時計回り方向)に回動することで、付勢部材70の付勢力に抗して回動させることが可能となっている。
カムレバー60は、ロックギヤ30の半径方向内側への移動を行うものであって、図4に示すように、ロックギヤ30に有する突起32を挿通する貫通穴61と、カム50に有する突起53を挿通し嵌合するカム孔62を備える。このカムレバー60は、カム50と同時に回動可能であって、リクライニング装置100ロックオフ方向に回動すると、ロックギヤ30に有する突起32が各貫通穴61の内周縁61aに当接することでロックギヤ30を半径方向内側へ移動する。
付勢部材70は、カム50をロックギヤ30の外歯31とギヤプレート20の内歯21を噛合する方向に回転付勢すると共に、可動ガイド40をベースプレート10の半径方向内側に付勢するものである。この付勢部材70は、本実施例において、図1に示すように、棒状部材を円弧状に屈曲し両端71をそれぞれの係合部11、41、52に係合可能にしたスプリングであって、一端71aを可動ガイド40の係合部41及びベースプレート10の溝部12と係合し、他端71bをカム50に有する係合部52に係合する。
付勢部材70は、リクライニング装置100ロック時において、カム50をロックギヤ30の外歯31とギヤプレート20の内歯21を噛合する方向に回転付勢している状態である。また、付勢部材70は、リクライニング装置100ロックオフ時において、カム50の回転に伴って可動ガイド40を押し上げる。この時、付勢部材70の可動ガイド40の係合部41及びベースプレート10の溝部12と係合している側の端部71aは、図5に示すように、ベースプレート10の溝部12の側面に摺動しながら可動ガイド40を押し上げる方向へ移動する。ここで、付勢部材70の可動ガイド40の係合部41及びベースプレート10の溝部12と係合している側の端部71aは、可動ガイド40をロックギヤ30方向に押し付けることなく押し上げる方向へ移動させるため、リクライニング装置100ロックオフ時に、ロックギヤ30と固定ガイド11との間で異音を発生することはない。
次に、本発明に係わるリクライニング装置100のロックオフ状態する動作について図4及び図5を用いて説明する。
乗員は、シートバックBの傾斜角度を調整するためにリクライニング装置100のロックを解除する際に、操作レバーRを操作してセンターシャフトをロックオフする方向に回動する。すると、カム50は、センターシャフトの回動に伴って付勢部材70の付勢力に抗してロックオフ方向に回動して、ロックギヤ30の後端面との当接を解除する。ロックギヤ30は、カム50による半径方向外側への付勢力が解除されると、半径方向内側に移動することが可能となり、ギヤプレート20に有する内歯21とロックギヤ30に有する外歯31との噛合が解除可能になる。ここで、カムレバー60は、カム50と共にロックオフ方向に回動することが可能であって、ロックオフ方向に回動することにより、貫通穴61の内周縁61aにロックギヤ30に有する突起32を当接して、ロックギヤ30を半径方向内側に移動させてギヤプレート20に有する内歯21とロックギヤ30に有する外歯31との噛合を解除する。
この時、付勢部材70の可動ガイド40の係合部41及びベースプレート10の溝部12と係合している端部71aは、カム50がロックオフ方向に回動すると、可動ガイド40をベースプレート10の溝部12に沿って押し上げる方向へ移動する。ここで、付勢部材70は、リクライニング装置100ロックオフ時に、可動ガイド40をロックギヤ30方向に押し付けることがないため、ロックギヤ30と固定ガイド11との間で異音を発生することはない。
次にリクライニング装置100のロック状態について図4及び図5を用いて説明する。
乗員は、シートバックBの傾斜角度の調節が終了すると、操作レバーRを緩めることでカムを付勢部材70の付勢力によりロック方向に回動する。回動するカム50は、ロックギヤ30の後端面に当接することにより、ロックギヤ30を半径方向外側に付勢する。これにより、ロックギヤ30は、ロックギヤ30に有する外歯31とギヤプレート20に有する内歯21が噛合するように半径方向外側へ移動する。そして、ロックギヤ30に有する外歯31とギヤプレート20に有する内歯21が噛合することにより、ギヤプレート20の回動が制限されリクライニング装置100がロック状態になる。
この時、付勢部材70の可動ガイド40の係合部41及びベースプレート10の溝部12と係合している端部71aは、ベースプレート10の溝部12側面に沿って可動ガイド40を半径方向内側へ移動することにより、ロックギヤ30と可動ガイド40と固定ガイド11の各部材間における隙間を消滅しロック状態になる。
10 ベースプレート
11 固定ガイド
12 溝部
20 ギヤプレート
30 ロックギヤ
40 可動ガイド
41 係合部
50 カム
60 カムレバー
70 付勢部材
100 リクライニング装置
C シートクッション
B シートバック
S 車両用シート
R 操作レバー

Claims (1)

  1. ベースプレートと、
    該ベースプレートに回動可能に組付けられ内歯を有するギヤプレートと、
    前記ベースプレートに設けられた固定ガイドと、
    該ギヤプレートの内歯と噛合可能な外歯を有するロックギヤと、
    該ロックギヤと前記固定ガイドの間に介在する可動ガイドと、
    前記ロックギヤの半径方向外側への移動を制御し前記ロックギヤの外歯を前記ギヤプレートの内歯に噛合させるカムと、
    該カムを回転付勢する付勢部材を備えるリクライニング装置であって、
    前記ベースプレートの固定ガイド付近に溝部が形成され、前記付勢部材の端部が前記可動ガイドの係合部を挿通して前記ベースプレートの溝部に係合されることを特徴とするリクライニング装置。
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