JP2012171897A - 毛髪処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】毛髪損傷、および施術者の手荒れを抑制し、なおかつウェーブ形成力、つや感、手触りに優れ、ヘアカラーとの同時施術が可能な毛髪処理剤を提供する。
【解決手段】毛髪処理剤は、少なくとも還元剤を含有するパーマネントウェーブ第1剤と、少なくとも酸化剤を含有するパーマネントウェーブ第2剤とからなる毛髪処理剤であって、パーマネントウェーブ第1剤が、0.01〜10重量%のチオグリセリンと、アニモニアとを含有する。また、毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ剤を含有するパーマネントウェーブ第1剤と、酸化剤を含有するパーマネントウェーブ第2剤とからなる毛髪処理剤に関する。
毛髪のパーマネントウェーブ処理は、毛髪中に存在するジスルフィド結合(-SS-結合)の切断(還元工程;第1剤)と再結合(酸化工程;第2剤)を巧みに利用したものであり、美容業界において広く利用されている。昔から還元工程における還元剤としては、チオグリコール酸(TG)、L-システイン(CYS)などが使用されており、これら還元剤は、毛髪中に浸透拡散することにより、機能(カーリング性能、セット性能)を発現する(非特許文献1)。例えば、処理剤として、化学処理による損傷を受けた毛髪を処理した場合でも過収縮を起こすことなく、高いカール形状付与効果や高い縮毛抑制効果を有する毛髪形状制御剤第1剤が知られている(特許文献1)。また、アルカリ剤と還元剤とを含有し、pHが7.5〜8.5の範囲内で、0.1N酸標準溶液の消費量で規定されるアルカリ度が0.5〜2.0mL/gの範囲内にある第1剤組成物。この第1剤組成物を含む二浴式パーマネントウェーブ用剤の染毛処理方法が知られている(特許文献2)
近年、パーマネントウェーブ基準の規制緩和に伴い、洗い流せるセット料として、システアミン塩酸塩、ブチロラクトンチオール、チオ乳酸、亜硫酸ナトリウムの還元剤を配合した化粧品カーリング料が市販されている。
このようなパーマネントウェーブにおけるアルカリ剤として、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミノアルコール類が使用されているが、中でも、モノエタノールアミンは、不揮発性のため低臭であるので、主として臭いの少ないタイプのパーマネントウェーブ剤におけるアルカリ剤として多用されている。
特開2008−13549 特開2002−363041
Kuzuhara, A.; Hori, T. Sen-i Gakkaishi2003, 59 (4), 128-132.
しかしながら、モノエタノールアミンを主成分とする処理剤においては、当該モノエタノールアミンは分子中にアミノ基を有するので、毛髪に対する親和力が強く、毛髪残留性が高く、毛髪損傷の原因となっていた。また、同様に施術者の手荒れの原因にもなっていた。そのため、ロッドの水巻した後、一剤を塗布する方法が提案されているが、この方法も還元剤濃度が低下し、ウェーブ形成力が低下するといった問題点があった。また、毛髪損傷は、第一剤配合の処理時間が長くなるについて発生するので、処理時間の短い処理剤が望まれていた。さらに、高アルカリ下においては、酸化染毛剤等で予め染色した色素の色落ちが発生するため、パーマネントウェーブとヘアカラーの同時施術ができないといった問題点があった。
そこで、本発明は、毛髪損傷、および施術者の手荒れを抑制し、なおかつウェーブ形成力、つや感、手触りに優れ、ヘアカラーとの同時施術が可能な毛髪処理剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、種々の組合せからなる処理剤について鋭意検討した結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の毛髪処理剤は、少なくとも還元剤を含有するパーマネントウェーブ第1剤と、少なくとも酸化剤を含有するパーマネントウェーブ第2剤とからなる毛髪処理剤であって、パーマネントウェーブ第1剤が、0.01〜10重量%のチオグリセリンと、アニモニアとを含有することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、更に、チオグリコール酸及びその塩類、システイン及びその塩類、システアミン及びその塩類、チオ乳酸、及びその塩類、ブチロラクトンチオール、亜硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、更に、N−アセチルシステインを含有することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、更に、アルギニン、加水分解ケラチン、ヒドロキシプロピルキトサン、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤のpHが、9.2〜7.5の範囲であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法は、上記本発明の毛髪処理剤を用いたことを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記毛髪処理が、パーマネントウェーブ処理又は縮毛矯正処理であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前処理として、アルカリ還元水を含有する前処理剤を適用した後に、請求項1〜6項に記載の処理剤を適用することを特徴とする。
本発明によると、ヘアカラーとの同時施術が可能であり、カーリング性能(ウェーブ形成力)に優れるパーマネントウェーブ処理剤を提供することができ、また、毛髪損傷や、施術者の手荒れを防止できるという有利な効果を奏する。また、本発明の毛髪処理方法によれば、アルカリ還元水を含有する前処理剤で、ロッドを巻くことにより、カーリング性能を損ねることなく、また施術者の手荒れを起こすことなく、毛髪にウェーブを形成させることができるという有利な効果を奏する。
まず、本発明の毛髪処理剤について説明する。本発明の毛髪処理剤は、少なくともアルカリ剤を含有するパーマネントウェーブ第1剤と、少なくとも酸化剤を含有するパーマネントウェーブ第2剤とからなる毛髪処理剤であって、パーマネントウェーブ第1剤が、0.1〜10重量%のチオグリセリンと、アニモニアとを含有することを特徴とする。本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤である。まず、処理剤について説明する。チオグリセリンは、保湿力の高い還元剤であり、カラーリング料の還元剤としても用いることが可能である。チオグリセリンの含有率は、頭皮、毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜7重量%、より好ましくは0.1〜4重量%とすることができる。
本発明においてはアニモニアを含有するが、アンモニアは、アルカリ剤として毛髪を膨潤にさせるため塩結合に作用し、有効成分の働きを助けることができる。また、アンモニアは揮発性が高いため、毛髪残留性が極めて低く、放置時間中に揮散し、薬剤のpH低下が起こるので、オーバータイムが起こり難いといった利点がある。したがって、比較的パーマネントウェーブがかかりやすい軟毛向き、及び損傷毛向きの処理剤として配合することが可能である。さらに、皮膚への残留性が低いため、施術者の手荒れの心配が少ないといった特徴を有する。本発明においては、アンモニアを含んでいれば特に限定されることはないが、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、アンモニアの含有率は0.01〜4重量%、より好ましくは0.05〜1重量%とすることができる。
本発明において、従来にはない、チオグリセリンとアンモニアとの組合せは、ウェーブ形成力(カーリング性能の1つ)が著しく向上するという有利な効果を奏する。これは、後述する実施例において明らかであり、処理時間5分において、チオグリコール酸のウェーブ力と比較して2.9倍向上するという予想を上回る効果を得ることができる。
パーマネントウェーブ(縮毛矯正)処理剤は、一般にパーマネントウェーブ第1剤とパーマネントウェーブ第2剤とから構成される。パーマネントウェーブ第1剤に配合されている有効成分は、還元剤の他に、pHをアルカリに調整することによって、毛髪を膨潤させ有効成分の毛髪内浸透性に寄与させると共に還元剤の還元力を高めるためのアルカリ剤や、パーマネントウェーブによるダメージからの保護とパーマネントウェーブ後の状態保持のためのコンディショニング剤、毛髪保護剤や、アルカリ剤等の臭いをマスクしたりするための香料や、還元剤の過反応を抑える反応調整剤や、頭皮への刺激を緩和する抗炎症剤や、金属封鎖剤や、界面活性剤などを含有することができる。
一方、パーマネントウェーブ第2剤に配合されている有効成分は、切断された-SS-結合を再結合するための酸化剤であり、他に、pH調整剤や、コンディショニング剤や、金属封鎖剤や、界面活性剤などを含有することができる。
そして本発明の毛髪処理剤に適用可能な、処理剤として以下のようなものを挙げることができる。例えば、医薬部外品としてのパーマネントウェーブ剤には、有効成分や、効能、効果、用法により次の9種類、すなわち、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤、システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤、システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールド一浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするパーマネントウェーブ第1剤用時調製発熱ニ浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式縮毛矯正剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式縮毛矯正剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とし高温整髪用アイロンを使用する加温ニ浴式縮毛矯正剤等を例示することができる。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、パーマネントウェーブ第1剤に配合されているチオグリコール酸とアルカリで毛髪の-SS-結合を切断し、パーマネントウェーブ第2剤に配合されている臭素酸塩または過酸化水素で-SS-結合を再結合させるものである。パーマネントウェーブ第1剤には、チオグリコール酸が過剰に反応するのを抑制する反応調整剤のジチオジグリコール酸が4%まで配合することできる。
システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、パーマネントウェーブ第1剤に配合されているシステインまたはアセチルシステインとアルカリで毛髪の-SS-結合を切断し、パーマネントウェーブ第2剤に配合されている臭素酸塩または過酸化水素で-SS-結合を再結合させるものである。パーマネントウェーブ第1剤には、安定剤(酸化防止剤)としてチオグリコール酸が1%まで配合することができる。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、薬剤に配合される有効成分は、上述のチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とほぼ同様であるが、処理時に60℃以下での加温が認められているものである。加温により反応が促進されるので、パーマネントウェーブ第1剤のチオグリコール酸濃度、アルカリ、pHの上限が上記1よりも低く設定されている。
システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、剤に配合される有効成分は、上述のシステインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とほぼ同様であるが、処理時に60℃以下での加温が認められている。加温により反応が促進されるので、パーマネントウェーブ第1剤のシステイン濃度、アルカリの上限が、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤よりも低く設定されている。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールド一浴式パーマネントウェーブ剤とは、チオタイプのパーマネントウェーブ第1剤のみのパーマ液であり、パーマネントウェーブ第2剤処理は空気酸化により行うタイプのものである。そのため、パーマネントウェーブ第1剤のチオ濃度、pH、アルカリの範囲は狭く上限も低く設定されている。パーマネントウェーブ第2剤処理の必要がないので、処理時間は短いが毛髪への負担は少なくない。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするパーマネントウェーブ第1剤用時調製発熱ニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、2種のパーマネントウェーブ第1剤を、使用の直前に混合して毛髪に塗付するタイプのものである。その一方に含まれるチオグリコール酸と他方に含まれる過酸化水素が酸化還元反応して発熱し液温が40℃くらいまで上昇する。過酸化水素に対して過剰のチオグリコール酸が配合されているため、混合後はチオグリコール酸と熱が残ることになり、この熱によりチオグリコール酸の反応性を高めて毛髪に強い作用を与える。パーマネントウェーブ第2剤は、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤と同様である。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式縮毛矯正剤とは、パーマネントウェーブ第1剤、パーマネントウェーブ第2剤の規格値、反応メカニズムは上記1と同様であるが、ウェーブや縮毛を伸ばすという点で全く反対の目的で用いられるタイプのものである。癖毛を伸ばすという目的のため、クリーム状のものが多い。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式縮毛矯正剤とは、パーマネントウェーブ第1剤、パーマネントウェーブ第2剤の規格値、反応メカニズムは上述のチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤と同様であるが、ウェーブや縮毛を伸ばすという点で、全く反対の目的で用いられるものである。癖毛を伸ばすという目的のため、クリーム状のものが多い。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とし高温整髪用アイロンを使用する加温ニ浴式縮毛矯正剤とは、パーマネントウェーブ第1剤、パーマネントウェーブ第2剤の規格値、薬品の反応メカニズムはチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤と同様であるが、更にアイロンを用いるという点で上述のチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式縮毛矯正剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式縮毛矯正剤などの縮毛矯正剤と異なるタイプのものである。
本発明はこのような公知の処理剤に適用することも可能である。また、好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、更に、チオグリコール酸及びその塩類、システイン及びその塩類、システアミン及びその塩類、チオ乳酸、及びその塩類、ラクトンチオールからなる群から選ばれる1種以上を含有することができる。
チオグリコール酸は、単独でのpHは酸性であり、アルカリ剤と組み合わせることにより中和された塩類となり、強い還元剤としての効果をもち、膨潤力も強めることができる。チオグリコール酸は、毛髪中に存在する-SS-結合の切断をともないながら、速やかに毛髪内(コルテックス)に浸透する。システインを有効成分とするパーマネントウェーブ剤ではシステインの安定化剤としても配合することができる。チオグリコール酸及びその塩類の含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。
システインは、保湿性があり、毛髪中の-SS-結合を切断するチオグリコール酸またはその塩を有効成分とするパーマネントウェーブ剤では保湿剤として配合することができる。分子中にフリーのアミノ基が毛髪表面のマイナスイオンと相互作用するため、健常毛において、システインは毛髪中にほとんど浸透しない。さらに、コルテックス中の-SS-結合は、ほとんど切断されないので、システイン処理した毛髪は、チオグリコール酸で処理した毛髪に比較してヘアダメージが少ない。システイン及びその塩類の含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。なお、システインの塩類として、L−システイン、塩酸L−システイン、DL−システイン、塩酸DL−システインなどが添加可能である。
システアミンは、もともと海外市場において、低pH(pH8.3)条件下で、プロフェッショナル用製品として使用されていたが、感作性が問題になり、米国において2001年頃から、使用されていない。システアミンは、分子量が小さいため、毛髪内浸透性が高く、pH8、当モル濃度下において、チオグリコール酸またはその塩を有効成分とするパーマネントウェーブ剤と同等の強いウェーブ効果が得られる。しかしながら、分子中にアミノ基が存在するため、毛髪、皮膚への残留性が高く、感作性、反応臭、残臭、更にはその後のパーマネント処理に悪影響を及ぼすといった問題点が指摘されている。システアミン及びその塩類の含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。
チオ乳酸は、チオグリコール酸とシステインの中間的な還元性を有し、毛髪中の-SS-結合を切断するパーマネントウェーブ剤の有効成分として配合することができる。チオ乳酸の含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。
ブチロラクトンチオール(販売名;スピエラ、原料名;2-メルカプト−4−ブタノリド)は、酸性領域(pH=7以下)においてもウェーブ形成が可能であり、毛髪損傷が非常に少ないといった優れた特徴を持つ。その反面、原料臭、反応臭、残臭が強いといった欠点を有しており、香料などを用いたマスキング方法が提案されている。ブチロラクトンチオールの含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%とすることができる。ブチロラクトンチオールの市販品としては、例えば、スピエラ〔昭和電工(株)〕が挙げられる。
亜硫酸ナトリウム(サルファイト)は、還元作用が温和である特徴を持つが、毛髪に対する反応生成物として、ブンテ塩を形成し、毛髪に悪い影響が出るといった場合もある。亜硫酸ナトリウムの含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。
その他、本発明の処理剤には、ウェーブ形成力を向上させるという観点から、チオリンゴ酸、メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、亜硫酸、亜硫酸水素、チオ硫酸及びそれらの塩を例示することができ、これらは単独でまたは2種類以上の組み合わせで用いることができる。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、更に、N−アセチルシステインを含有する。N−アセチルシステインも、保湿性があり、毛髪中の-SS-結合を切断するチオグリコール酸またはその塩を有効成分とするウエーブ剤では保湿剤として配合することができる。また、本発明の主成分であるチオグリセンとアンモニアとの組合せにさらに、Nーアセチルシステインを添加した場合、これまで明らかにされていなかったが、パーマネントウェーブ施術後の毛髪のつや感が著しく向上することが見出された。N−アセチルシステインの含有率は、皮膚、及び毛髪への安全性、およびウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%である。
また、好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、更に、アルギニン、加水分解ケラチン、ヒドロキシプロピルキトサン、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含有する。
アルギニンは、アルカリ剤として毛髪を膨潤にさせるため塩結合に作用し、有効成分の働きを助けることができる。アルギニンは、リジンなどの塩基性アミノ酸の一つであり、アンモニアやアミノアルコール類と比較した場合、アルカリ剤としての作用は弱く、低臭であり、皮膚刺激も起こし難い。また、アルギニンは、毛髪の細胞膜複合体(CMC)に含有される成分の一つであり、CMC成分としてだけではなく、アルカリ剤として使用することができる。アルギニンの含有率は、単なるアルカリ剤としてだけではなく、毛髪補修効果を期待できるという観点から、0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜2重量%である。
加水分解ケラチンの含有率は、パーマネントウェーブ施術後の毛髪の引っ張り切断強度の低下を抑制し、ウェーブ形成力を向上させるという観点から、0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜2重量%である。加水分解ケラチンの市販品としては、例えば、プロモイスWK、プロモイスWK−L、プロモイスWK−H、プロモイスWK−GB〔以上、(株)成和化成〕などが挙げられ、これらは単独でまたは2種類以上の組み合わせで用いることができる。
ヒドロキシプロピルキトサンの含有率は、毛髪のハリ感、引っ張り切断強度を向上させるという観点から、0.005〜4重量%、より好ましくは0.01〜1重量%である。ヒドロキシプロピルキトサンの市販品としては、例えば、キトフィルマー、キトフィルマー HV、キトフィルマー・10〔以上、一丸ファルコス(株)〕などが挙げられ、これらは単独でまたは2種類以上の組み合わせで用いることができる。
ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムの含有率は、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムが毛髪に浸透しやすいので毛髪補修効果を期待できるという観点から、0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜2重量%である。ジラウロイルグルタミン酸ナトリウムの市販品としては、例えば、ぺリセアL−30〔旭化成ケミカルズ(株)〕が挙げられる。
なお、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンといったアルカリ剤は不揮発性で、残留性が高く、酸化してもPHが変わらず、比較的パーマのかかりにくい健康毛向きとも言われているという観点から、これ以外のアルカリ剤を使用することが好ましい。
パーマネントウェーブ第1剤のpHは、その機能が発揮される範囲が一般に6〜10であり、特に限定されるものではないが、毛髪損傷の抑制、及びウェーブ形成力を向上させるという観点から、好ましくは、7.0〜9.5、より好ましくは、前記毛髪処理剤のpHが、7.5〜9.2の範囲である。
本発明によるパーマネントウェーブ剤の主成分は上記の通りであるが、下記の添加物等を適宜必要に応じて加えてもよい。
また、アルカリ剤として、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオールなどのアミノアルコール類や、L−アルギニンなどの塩基性アミノ酸や、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩や、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの苛性アルカリや、モルホリンなどが添加可能である。添加方法については、常法による。
他に、水、油性成分(例えば、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール誘導体、リン脂質等)、植物油(例えば、オリーブ油、大豆油、マカデミアナッツ油等)、ロウ類(例えば、ホホバ油、カルナバロウ、セラック、ミツロウ等)、炭化水素(例えば、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等)、高級脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等)、アルコール類(例えば、セタノール、イソステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等)、エステル類(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセリル、乳酸セチル等)、シリコーン類(例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルシリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等)、アミノ酸類(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸などの酸性アミノ酸及びグリシン、セリン、メチオニンなどの中性アミノ酸等)、PPT類(例えば、加水分解シルク、加水分解小麦、加水分解大豆、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、シリル化加水分解シルク、シリル化加水分解小麦、シリル化加水分解大豆、シリル化加水分解コラーゲン、シリル化加水分解ケラチン等)、糖類(例えば、ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、マルトース、トレハロース等)、天然高分子類(例えば、アルギン酸、コンニャクマンナン、アラビアガム、キトサン、ヒアルロン酸、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム等)、合成高分子(例えば、アニオン性高分子、カチオン性高分子、非イオン性高分子、両性高分子)、アニオン界面活性剤(例えば、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルグルタミン酸、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等)、カチオン界面活性剤(例えば、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩等)、両性界面活性剤(例えば、グリシン型両性界面活性剤、アミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等)、非イオン界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、染料(例えば、タール色素、天然色素等)、植物エキス(例えば、カミツレエキス、コンフリーエキス、セージエキス、ローズマリーエキス等)、ビタミン類(例えば、L−アスコルビン酸、DL−α−トコフェロール、D−パンテノール等)、紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸、サリチル酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エトキシエチル等)、防腐剤(例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラベン、フェノキシエタノール等)、酸化防止剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン等)、金属イオン封鎖剤、(例えば、エデト酸塩、ポリリン酸ナトリウム、フィチン酸等)、pH調整剤(例えば、クエン酸、乳酸、リン酸、水酸化ナトリウム、アンモニア、アミノメチルプロパノール等)、溶剤(例えば、エタノールイソプロパノール、ベンジルアルコール等)、噴射剤(例えば、LPG、ジメチルエーテル、窒素ガス等)、香料などの従来公知の化粧品成分を配合することができる。添加方法については、常法による。
なお、本発明によるパーマネントウェーブ剤は、第1剤、第2剤ともに通常の方法に従い、液状、ミルク状、クリーム状、ムース状、エアゾール形態などの剤形として提供することができる。
また、本発明の毛髪処理方法は、上記本発明の毛髪処理剤を用いたことを特徴とする。また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記毛髪処理が、パーマネントウェーブ処理又は縮毛矯正処理であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前処理として、アルカリ還元水を含有する前処理剤を適用した後に、上述の本発明の毛髪処理剤を適用することを特徴とする。
本発明の毛髪処理方法について説明すると、以下のようである。すなわち、上記のような成分を含むパーマネントウェーブ(毛髪処理剤)第1剤は通常のパーマネントウェーブ第1剤と同様に毛髪に塗布し、5〜30分程度放置して毛髪を軟化させる。パーマネントウェーブ第1剤の塗布は、毛髪をロッドに巻きつける前でも、毛髪をロッドに巻き付けた後にでも行うことができ、また、毛髪をロッドに巻き付ける前後の2回塗布してもよい。パーマネントウェーブ第1剤の塗布後の放置時間は、毛髪のダメージ度、髪質、用いる薬剤の作用の強弱等により従来のパーマネントウェーブ第1剤処理の放置時間と同様に適宜調整する。このとき、好ましい態様において、前処理として、アルカリ還元水を含有する前処理剤を適用した後に、上述の本発明の毛髪処理剤を適用してもよい。
次いで、第1処理後の毛髪を水洗し、風乾により毛髪を乾燥させる。水洗は、従来と同様に一般的な水洗で行うことができる。風乾は、毛髪を巻きつけたロッドの内側から吸気を行い、ロッド及びそれに巻かれた毛髪に対して外気を通過させて乾燥させる方法や、毛髪を巻きつけたロッドの外周から風を供給して乾燥させる方法や、毛髪を巻きつけたロッドの内部から外部に向かって風を拡散させて乾燥させる方法など従来公知の方法が利用できる。風乾での毛髪に供給する風の温度は、60℃以下、より好ましくは45℃前後である。
水洗及び風乾により、毛髪内では水素結合が開鎖している状態になる。この状態となった後にパーマネントウェーブ第2剤によって処理を行うと、風乾によって乾燥された時のロッドに巻かれたウェーブ状態が毛髪に記憶されることになる。水洗乾燥後の毛髪に、酸化剤を含むパーマネントウェーブ第2剤を塗布し、放置した後にロッドアウトし、次いで水洗する。このようなパーマネントウェーブ第2剤に用いられる酸化剤としては、例えば、過酸化水素、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなどが挙げられる。酸化剤の配合量としては、過酸化水素では0.5〜3.0重量%、臭素酸ナトリウムでは2〜10重量%である。また、放置時間は、過酸化水素を配合した場合では3〜8分、臭素酸ナトリウムでは8〜15分である。放置時間が短いと酸化処理が不充分でウェーブ形成が不十分となりやすく、放置時間が長すぎると毛髪が損傷する危険がある。パーマネントウェーブ第2剤処理を終えた後に、ロッドアウトし、水洗を行い、残留するパーマネントウェーブ第2剤処理を十分に除去する。この際、トリートメント剤を併用してもよい。また、水洗後には、乾燥、整髪料などによる毛髪のセットなどのパーマネントウェーブ処理に伴う一般的な処理を行う。
以上、本発明の毛髪処理剤を用いた毛髪処理方法を、主としてパーマネントウェーブ処理剤の場合を例に説明したが、毛髪処理剤を、縮毛矯正処理剤として使用してもよい。縮毛矯正処理剤として使用する場合の毛髪処理方法は、本発明の毛髪処理剤を使用することを除き、常法に従い、毛髪処理を施すことができる。
ここで、本発明の実施例を説明するが、本発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
(毛髪試料の作製)
下記表1に記載した組成に従い、実施例1〜5及び比較例1〜2のパーマネントウェーブ剤第一剤を調整した。第二剤は、8wt%臭素酸ナトリウム水溶液を用いた。1gの平毛束(20cm)に対し、第一剤を1g塗布しながら、ロッドに巻き、室温で15分間放置し、水洗し、タオルドライした。次いで、第二剤を1g塗布し、室温で15分間放置した後、ロッドを外して水洗した。タオルドライし、室温で乾燥させた。これら毛髪試料を用いて、以下の官能評価を実施した。
まず、本発明による効果を官能試験で評価した。具体的に、各種サンプルを調整して、成分表を作成し、パーマネントウェーブ施術後の毛髪のつや、柔らかさ、保湿性、毛髪損傷の抑制に関する官能評価を調べた。官能試験は、10人により行った。表1は、パーマネントウェーブ第1剤の成分組成を示す。
Figure 2012171897
表2は、同、つや感についての官能評価結果を示す(10人での官能評価)。
Figure 2012171897
表3は、同、やわらかさ、保湿性についての官能評価結果を示す(10人での官能評価)。
Figure 2012171897
表4は、損傷の抑制についての官能試験結果を示す(10人での官能評価)。
Figure 2012171897
パーマネントウェーブ(毛髪処理剤)第1剤には、サンプル1〜5と比較品1〜2の成分のものをそれぞれ用い、パーマネントウェーブ第2剤には共通のものを用い、ウェーブの手触り、保湿性、損傷の抑制について比較した。
その結果、本発明によるサンプル3のものが、つや感、やわらかさ、保湿性、損傷の抑制のいずれの点でよく、次いで、本発明によるサンプル1、2、4、5のものが良く、モノエタノールアミンを含有する比較品1〜2のものでは、いずれの点においても難があった。
また、表5に、アルカリ剤の違いによる各種還元剤のウェーブ効率(25℃、5〜15分、浴比250倍)を示す。ここで、第一剤として、当モル濃度(65mM)の還元剤(チオグリコール酸、チオグリセリン)をそれぞれ配合し、アルカリ剤(アンモニア、モノエタノールアミン)により、予めpHを9.0に調整したものを使用した。
ウェーブ効率は、キルビー法(Kirby, D. H. Drug& Cosmetic Industry, 1957, 80(3), 314.)に準じて測定した。キューティクルの向きの揃った人健常毛20本(長さ20cm)を一束とした毛髪を、0.5wt%ラウリル硫酸ナトリウム溶液中に50℃で10分間浸漬した。次いで流水で洗浄し、乾燥させることにより、毛髪試料を作製した。毛束をウェーブ効率測定器具に一方に束ねた毛髪をゴムバンドで固定し、もう一端を緩みがなく、かつ強く引っ張らないようにしながら軸へ交互に通し、ゴムバンドで器具に固定した。次いで、毛髪を固定した器具を第一剤中に25℃で、5〜15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。最後に6%臭素酸ナトリウム水溶液中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。試料を器具から無理のないようにはずし、ガラスプレート上に静かに置き、1番目から5番目までのカール頂点の長さ(b)を測定し、式(1)を用いてウェーブ効率を算出した。ここで、a:止め棒の1番目から5番目までの長さ(mm)、b:1番目から5番目までのカール頂点の長さ(mm)、c:bを直線にした時の長さ(mm)、である。

ウェーブ効率(%)=100[1−{(b−a)/(c−a)}] (1)
Figure 2012171897
チオグリコール酸に対しては、アンモニア、モノエタノールアミンの違いによるウェーブ効率の差は、みられなかったが、チオグリセリンに対しては、アンモニアを配合することで、著しくウェーブ効率が向上することを見出した。したがって、チオグリセリンにアンモニアを配合したパーマネントウェーブ剤を使用した場合、短時間でウェーブをかけることができるので、毛髪損傷が抑制できるといった極めて優れた効果を奏でることができることが判明した。
以下、本発明に係る毛髪処理剤の配合例を示す。
(処方例1;パーマネントウェーブ剤) 重量%
第1剤
チオグリコール酸アンモニウム 0.5
L−システイン塩酸塩 0.5
N−アセチル−L−システイン 0.5
チオグリセリン 0.5
亜硫酸ナトリウム 0.5
ブチロラクトンチオール(スピエラ) 0.5
アンモニア(25wt%) pH9に調整
アルギニン 0.2
プロモイスWK−GB*1 0.5
キトフィルマー *2 0.5
ぺリセアL−30*3 0.5
濃グリセリン 1.0
炭酸水素アンモニウム 0.3
流動パラフィン 0.5
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 0.05
コメ胚芽油 0.1
ホホバ油 0.1
オリーブ油 0.1
エデト酸4ナトリウム 0.05
精製水 残分
合計 100.0

*1加水分解ケラチン(25%配合)
*2ヒドロキシプロピルキトサン(4%配合)
*3ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム(29%配合)

第2剤
臭素酸ナトリウム 8.0
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム 1.0
エデト酸2ナトリウム 0.05
精製水 残分
合計 100.0
(処方例2;二剤式縮毛矯正剤) 重量%
第1剤
チオグリコール酸アンモニウム 0.5
L−システイン塩酸塩 0.5
N−アセチル−L−システイン 0.5
チオグリセリン 0.5
チオ乳酸 0.5
システアミン塩酸塩 0.5
アンモニア(25wt%) pH9に調整
アルギニン 0.2
プロモイスWK−GB*1 0.5
濃グリセリン 1.0
炭酸水素アンモニウム 0.3
流動パラフィン 0.5
セトステアリルアルコール 7.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
エデト酸2ナトリウム 0.05
精製水 残分
合計 100.0

*1加水分解ケラチン(25%配合)

第2剤
臭素酸ナトリウム 8.0
セトステアリルアルコール 4.0
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム 1.0
エデト酸2ナトリウム 0.05
精製水 残分
合計 100.0
本発明によると、毛髪の損傷や、施術者の手荒れを防止しつつ、ヘアカラー等によるダメージの抑制効果があり、カーリング性能に優れるパーマネントウェーブ剤を提供することができるので、用途が広く実用的であり産業上利用価値が高い。

Claims (9)

  1. 少なくとも還元剤を含有するパーマネントウェーブ第1剤と、少なくとも酸化剤を含有するパーマネントウェーブ第2剤とからなる毛髪処理剤であって、パーマネントウェーブ第1剤が、0.01〜10重量%のチオグリセリンと、アニモニアとを含有することを特徴とする毛髪処理剤。
  2. 前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤である請求項1記載の処理剤。
  3. 前記毛髪処理剤が、更に、チオグリコール酸及びその塩類、システイン及びその塩類、システアミン及びその塩類、チオ乳酸、及びその塩類、ブチロラクトンチオール、亜硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の処理剤。
  4. 前記毛髪処理剤が、更に、N−アセチルシステインを含有することを特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項に記載の処理剤。
  5. 前記毛髪処理剤が、更に、アルギニン、加水分解ケラチン、ヒドロキシプロピルキトサン、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1項に記載の処理剤。
  6. 前記毛髪処理剤のpHが、9.2〜7.5の範囲である請求項1〜5項のいずれか1項に記載の処理剤。
  7. 請求項1〜6項のいずれか1項に記載の毛髪処理剤を用いた毛髪処理方法。
  8. 前記毛髪処理が、パーマネントウェーブ処理又は縮毛矯正処理である請求項7記載の方法。
  9. 前処理として、アルカリ還元水を含有する前処理剤を適用した後に、請求項1〜6項のいずれか1項に記載の処理剤を適用することを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
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