JP2012171141A - ポリエチレン系ストレッチフィルム - Google Patents
ポリエチレン系ストレッチフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012171141A JP2012171141A JP2011033531A JP2011033531A JP2012171141A JP 2012171141 A JP2012171141 A JP 2012171141A JP 2011033531 A JP2011033531 A JP 2011033531A JP 2011033531 A JP2011033531 A JP 2011033531A JP 2012171141 A JP2012171141 A JP 2012171141A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- stretch film
- density
- intermediate layer
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【解決手段】中間層11と、中間層11の両面に積層された外層12、13からなる3層構造を有し、中間層11および外層12、13が特定の樹脂成分を含有する樹脂組成物からなり、全体の厚さが5〜8μm、全体の厚さに対する前記中間層の厚さの割合が70〜85%であり、MD方向の破断点強度が380〜500kg/cm2、破断点伸度が150〜250%であることを特徴とするポリエチレン系ストレッチフィルム1。
【選択図】図1
Description
このようなストレッチフィルムは、製品を安定して包装するために、一定の伸びおよび粘着性に加え、包装時の破断を防ぐ目的で充分な強度を有していることが要求される。充分な伸びおよび粘着性を有し、強度が高いストレッチフィルムとしては、例えば、外層/中間層/外層の3層構造を有し、前記中間層が高密度ポリエチレンを含有する、厚みが10〜13μmのポリエチレン系ストレッチフィルムが知られている(例えば、特許文献1)。
樹脂成分(A):メルトフローレート(温度190℃、荷重2160g。以下、同じ。)が0.5〜3.0g/10分、密度が0.924〜0.935g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(A1)75〜100質量%と、メルトフローレートが0.5〜5.0g/10分、密度が0.910〜0.923g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(A2)0〜25質量%からなる樹脂成分。
樹脂成分(B):メルトフローレートが1.0〜5.0g/10分、密度が0.910〜0.920g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(B1)からなる樹脂成分。
ポリエチレン系ストレッチフィルム1(以下、「ストレッチフィルム1」という。)は、図1に示すように、中間層11の両面に、外層12と外層13が積層された3層構造の積層フィルムである。
中間層11は、メルトフローレート(MFR)が0.5〜3g/10分、密度が0.924〜0.935g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(A1)(以下、「共重合体(A1)」という。)と、MFRが0.5〜5.0g/10分、密度が0.910〜0.930g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(A2)(以下、「共重合体(A2)」という。)からなる樹脂成分(A)を含有する樹脂組成物からなる層である。
なお、本発明におけるMFRは、JIS K7210の規定に準拠した方法で、測定温度190℃、荷重2160gの条件で測定した値を意味する。また、密度は、JIS K7112の規定に準拠した方法で測定した値を意味する。
αオレフィンの具体例としては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、ノルボルネン、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。なかでも、オクテン−1が好ましい。
共重合体(A1)は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
共重合体(A1)のMFRは、0.8〜1.5g/10分が好ましい。
共重合体(A1)の密度は、0.924〜0.930g/cm3が好ましい。
共重合体(A2)におけるαオレフィンは、共重合体(A1)におけるαオレフィンと同じであってもよく、異なっていてもよい。
共重合体(A2)は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
共重合体(A2)のMFRは、0.9〜1.5g/10分が好ましい。
共重合体(A2)の密度は、0.910〜0.923g/cm3が好ましく、0.915〜0.923g/cm3がより好ましい。
樹脂成分(A)としては、フイルム強度の点から、共重合体(A1)75〜100質量%と共重合体(A2)0〜25質量%からなることが好ましく、共重合体(A1)80〜100質量%と共重合体(A2)0〜20質量%からなることがより好ましい。
外層12、13は、MFRが1.0〜5.0g/10分、密度が0.910〜0.920g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(B1)(以下、「共重合体(B1)」という。)からなる樹脂成分(B)を含有する樹脂組成物からなる層である。
共重合体(B1)におけるαオレフィンは、共重合体(A1)または共重合体(A2)におけるαオレフィンと同じであってもよく、異なっていてもよい。
共重合体(B1)は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
共重合体(B1)のMFRは、1.5〜3.0g/10分が好ましい。
共重合体(B1)の密度は、0.913〜0.918g/cm3が好ましい。
外層12、13を形成する樹脂組成物は、本発明の目的および効果を損なわない範囲内であれば、必要に応じて、樹脂成分(B)に加えて添加剤等の他の成分を含有してもよい。添加剤としては、安定剤(酸化防止剤)、滑剤、帯電防止剤、加工性改良剤、粘着剤、抗ブロッキング剤、顔料等が挙げられる。
外層12を形成する樹脂組成物と外層13を形成する樹脂組成物は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
ストレッチフィルム1の厚みに対する中間層11の厚みの割合は、70〜85%である。前記中間層11の厚みの割合が70%以上であれば、充分な強度を有するストレッチフィルム1が得られる。前記中間層11の厚みの割合が85%以下であれば、フィルム製造時に優れた押出加工性が得られる。ストレッチフィルム1の厚みに対する中間層11の厚みの割合は、75〜83%が好ましい。
ストレッチフィルム1のMD方向の破断点強度は、JIS Z1702に準拠した方法で、引張速度500mm/分の条件で測定される。
ストレッチフィルム1のMD方向の破断点伸度は、JIS Z1702に準拠した方法で、引張速度500mm/分の条件で測定される。
ストレッチフィルム1の各層を形成する樹脂組成物は、各成分をドライブレンドする方法、メルトブレンドする方法等により製造できる。ドライブレンドする方法には、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等の各種ミキサーが使用できる。また、メルトブレンドする方法には、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等の各種ミキサーが使用できる。
[メルトフローレート(MFR)]
使用した共重合体のMFRは、JIS K7210の規定に準拠した方法で、測定温度190℃、荷重2160gの条件で測定した。
使用した共重合体の密度は、JIS K7112の規定に準拠した方法で測定した。
中間層を形成する共重合体(A1)として商品名「ダウレックス E5110」(ダウケミカル社製、MFR:0.9g/10分、密度0.926kg/m3)、外層を形成する共重合体(B1)として商品名「モアテック 0238CN」(プライムポリマー社製、MFR:2.1g/10分、密度0.916kg/m3)を使用し、3種3層Tダイにより、加工温度270℃、引取速度300m/分の条件で、外層/中間層/外層の3層構造のストレッチフィルムを製造した。
樹脂成分(A)および樹脂成分(B)の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして3層構造のストレッチフィルムを製造した。
なお、中間層または外層の形成に2種のエチレン−αオレフィン共重合体を使用する場合は、それらを混合機でドライブレンドした後に使用した。
[MD方向の破断点強度]
各例で得られたストレッチフィルムのMD方向の破断点強度(単位:kg/cm2)を、JIS Z1702に準拠した方法で、5個の測定サンプルについて、温度23℃、湿度50%の条件で測定し、以下の基準で評価した。
◎:MD方向の破断点強度が400〜470kg/cm2であった。
○:MD方向の破断点強度が380kg/cm2以上400kg/cm2未満、または470kg/cm2超500kg/cm2以下であった。
△:一部の測定サンプルのMD方向の破断点強度が380kg/cm2未満または500kg/cm2超であった。
×:全てのサンプルについて、MD方向の破断点強度が380kg/cm2未満または500kg/cm2超であった。
各例で得られたストレッチフィルムのMD方向の破断点伸度(単位:%)を、JIS Z1702に準拠した方法で、5個の測定サンプルについて、温度23℃、湿度50%の条件で測定し、以下の基準で評価した。
◎:MD方向の破断点伸度が160〜220%であった。
○:MD方向の破断点伸度が150%以上160%未満、または220%超250%未満であった。
△:一部の測定サンプルのMD方向の破断点伸度が150%未満または250%超であった。
×:全てのサンプルについて、MD方向の破断点強度が150%未満または250%超であった。
各例におけるストレッチフィルムの製造時におけるTダイから押し出されたフィルムのエッジ触れおよび脈動を観察し、押出加工の安定性を以下の基準で評価した。なお、フィルムのエッジ振れとは、フィルムエッジの幅方向の変動を意味し、加工性を阻害する最大の要因である。
○:エッジ振れおよび脈動がなかった。
△:エッジ振れおよび脈動が時々起こったが、特に支障がない程度であった。
×:エッジ振れおよび脈動が頻繁に起こった。
パレットに積載した製品に、各例で得られたストレッチフィルムを手巻きで巻き付けてストレッチ包装し、フィルム末端の粘着状態を確認して以下の基準で評価した。
○:フィルム末端が剥がれなかった。
△:フィルム末端が時々剥がれたが、特に支障がない程度であった。
×:フィルム末端が粘着が悪く剥がれてしまった。
パレットに積載した製品に、各例で得られたストレッチフィルムを手巻きで巻き付けてストレッチ包装し、フィルムに切断および穴あきが生じていないかを確認し、以下の基準で評価した。
◎:切断や穴あきがなかった。
○:切断や穴あきがほぼなかった。
△:切断や穴あきが時々起こった。
×:切断や穴あきが頻繁に起こった。
LLDPE−1:商品名「ダウレックス E5110」(ダウケミカル社製、MFR:0.9g/10分、密度0.926g/cm3)
LLDPE−2:商品名「モアテック 0258CN」(プライムポリマー社製、MFR:2.1g/10分、密度0.931g/cm3)
LLDPE−3:商品名「エクシード 2010CB」(エクソン社製、MFR:1.0g/10分、密度0.920g/cm3)
LLDPE−4:商品名「モアテック 0238CN」(プライムポリマー社製、MFR:2.1g/10分、密度0.916g/cm3)
LLDPE−5:商品名「スミカセンE FV401」(住友化学社製、MFR:3.8g/10分、密度0.904g/cm3)
LLDPE−6:商品名「ウルトゼックス 4050」(プライムポリマー社製、MFR:6.0g/10分、密度0.937g/cm3)
LLDPE−7:商品名「ウルトゼックス 2080C」(プライムポリマー社製、MFR:8.0g/10分、密度0.916g/cm3)
HDPE:商品名「サンテック S−360」(旭化成社製、MFR:1.0g/10分、密度0.952kg/m3)
リサイクル1:実施例1で得た積層フィルムの粉砕品(MFR:0.96g/10分、密度0.926g/cm3)。
リサイクル2:実施例3で得た積層フィルムの粉砕品(MFR:1.85g/10分、密度0.925g/cm3)。
11 中間層
12、13 外層
Claims (1)
- 中間層と該中間層の両面に積層された外層からなる3層構造のポリエチレン系ストレッチフィルムであって、
前記中間層が下記樹脂成分(A)を含有する樹脂組成物からなり、前記外層が下記樹脂成分(B)を含有する樹脂組成物からなり、
全体の厚さが5〜8μm、全体の厚さに対する前記中間層の厚さの割合が70〜85%であり、
MD方向の破断点強度が380〜500kg/cm2、破断点伸度が150〜250%であることを特徴とするポリエチレン系ストレッチフィルム。
樹脂成分(A):メルトフローレート(温度190℃、荷重2160g。以下、同じ。)が0.5〜3.0g/10分、密度が0.924〜0.935g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(A1)75〜100質量%と、メルトフローレートが0.5〜5.0g/10分、密度が0.910〜0.923g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(A2)0〜25質量%からなる樹脂成分。
樹脂成分(B):メルトフローレートが1.0〜5.0g/10分、密度が0.910〜0.920g/cm3のエチレン−αオレフィン共重合体(B1)からなる樹脂成分。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011033531A JP5775702B2 (ja) | 2011-02-18 | 2011-02-18 | ポリエチレン系ストレッチフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011033531A JP5775702B2 (ja) | 2011-02-18 | 2011-02-18 | ポリエチレン系ストレッチフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012171141A true JP2012171141A (ja) | 2012-09-10 |
JP5775702B2 JP5775702B2 (ja) | 2015-09-09 |
Family
ID=46974502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011033531A Expired - Fee Related JP5775702B2 (ja) | 2011-02-18 | 2011-02-18 | ポリエチレン系ストレッチフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5775702B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0994933A (ja) * | 1995-09-29 | 1997-04-08 | Nippon Petrochem Co Ltd | ストレッチフィルム |
JPH1110811A (ja) * | 1997-06-25 | 1999-01-19 | Kureha Plast Kk | 多層ストレッチフィルム |
JP2003082121A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Ci Sanplus Kk | ストレッチフィルム |
-
2011
- 2011-02-18 JP JP2011033531A patent/JP5775702B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0994933A (ja) * | 1995-09-29 | 1997-04-08 | Nippon Petrochem Co Ltd | ストレッチフィルム |
JPH1110811A (ja) * | 1997-06-25 | 1999-01-19 | Kureha Plast Kk | 多層ストレッチフィルム |
JP2003082121A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Ci Sanplus Kk | ストレッチフィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5775702B2 (ja) | 2015-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102089231B1 (ko) | 자기 점착성 표면 보호 필름 | |
JP2015501238A (ja) | 制御された剥離可能なシールフィルムのためのフィルム組成物 | |
KR20100046267A (ko) | 표면 보호 필름 | |
JPWO2010084832A1 (ja) | 表面保護フィルム | |
US20110160403A1 (en) | Films of polyethlene blends | |
WO2014054700A1 (ja) | 自己粘着性表面保護フィルム | |
KR101154877B1 (ko) | 편광판 제조공정용 자기점착성 보호 필름 | |
JP2012087164A (ja) | 表面保護フィルム | |
JP2022186744A (ja) | 食品用包装フィルムおよび食品用包装体 | |
JP7251153B2 (ja) | ストレッチ包装用フィルム | |
WO2010016403A1 (ja) | 表面保護フィルム | |
JP5064523B2 (ja) | 熱収縮性ポリオレフィン系フィルム | |
JP4642499B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物および包装用フィルム | |
JP7321682B2 (ja) | 食品用包装フィルムおよび食品用包装体 | |
JP2017110112A (ja) | フィルム及び非結晶性ポリエチレンテレフタレート製容器用蓋材 | |
JP6508383B2 (ja) | 自己粘着性表面保護フィルム | |
JP5775702B2 (ja) | ポリエチレン系ストレッチフィルム | |
JP4525811B2 (ja) | 表面保護フィルム | |
JP2011042757A (ja) | 表面保護フィルム | |
JP2019142018A (ja) | 熱収縮性積層フィルム | |
JP2014076543A (ja) | ストレッチ包装用フィルム | |
JP2013095074A (ja) | ストレッチ包装用フィルム | |
JP2006181915A (ja) | ポリプロピレン系積層フィルム | |
WO2014073512A1 (ja) | ストレッチ包装用フィルム | |
JP2012030555A (ja) | 多層フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140117 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141021 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150609 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150706 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5775702 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |