JP2003082121A - ストレッチフィルム - Google Patents

ストレッチフィルム

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JP2003082121A
JP2003082121A JP2001277696A JP2001277696A JP2003082121A JP 2003082121 A JP2003082121 A JP 2003082121A JP 2001277696 A JP2001277696 A JP 2001277696A JP 2001277696 A JP2001277696 A JP 2001277696A JP 2003082121 A JP2003082121 A JP 2003082121A
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polyethylene
stretch film
film
ethylene
elongation
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JP2001277696A
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Yasushi Okamoto
康 岡本
Koji Matsumoto
孝司 松本
Kazuhisa Takeuchi
一久 竹内
Satoru Koyama
悟 小山
Kenzo Chikanari
謙三 近成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
CI Sanplus Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
CI Sanplus Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストレッチ性、引張強度及び粘着性に優れ、
薄くて丈夫なポリエチレン系ストレッチフィルムを提供
すること。 【解決手段】 フィルム成形時の引取り方向の伸びが1
00%である時の引張荷重が2.0N/cm幅以上であ
り、破断伸びが270%未満、破断荷重4.0N/cm
幅以上であることを特徴とするポリエチレン系ストレッ
チフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレン系ス
トレッチフィルムに関するものである。本発明はさらに
詳しくは、ストレッチ性、引張強度及び粘着性に優れ、
薄くて丈夫なポリエチレン系ストレッチフィルムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ストレッチフィルムは、一般に、包装用
フィルムとして広範な範囲で使用されており、例えば、
家庭用のラップフィルム、食品包装等の収縮フィルム、
集積包装用のストレッチフィルム等に用いられている。
ストレッチフィルムで商品等を包装することにより、内
容物を保護、集積することができ、さらには販売を促進
させることができるようになる等の特徴を有するもので
ある。
【0003】ストレッチフィルムを用いる包装方法は、
これを引伸ばしながら商品等を包装する方法であり、ス
トレッチフィルムの物性としては、例えば、パレットス
トレッチフィルムでは、一定の伸び、引張強度及び粘着
力が要求される。また、近年、地球環境問題の一つとし
て、ごみ削減が課題となっており、包装用フィルム等に
は薄肉化が求められている。
【0004】ストレッチフィルムの素材としては、低密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が
知られている。ポリプロピレンからなるフィルムは、透
明性が良好で腰が強い反面、衝撃強度が低く粘着性が不
十分である。
【0005】また、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデ
ンからなるフィルムは、透明性や粘着性に優れるもの
の、衝撃強度、特に低温衝撃強度が不十分であり、その
フィルムには可塑剤が含まれており、可塑剤を使用しな
いことが望まれていることから、ポリオレフィンフィル
ムへの代替が検討されている。そして、エチレン−酢酸
ビニル共重合体からなるフィルムは、透明性、粘着性、
低温衝撃強度が不十分なことがあり、さらなる改良が求
められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、ストレッチ性、引張強度及び粘着性に優れ、薄くて
丈夫なポリエチレン系ストレッチフィルムを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、鋭意検討の結果、フィルム成形時の引取り方
向の伸びが100%である時の引張荷重が特定の範囲で
あり、伸びが270%未満で引張破断荷重が一定以上で
あるポリエチレン系ストレッチフィルムが上記課題を解
決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】すなわち、本発明は、フィルム成形時の引
取り方向の伸びが100%である時の引張荷重が2.0
N/cm幅以上であり、破断伸びが270%未満で破断
荷重4.0N/cm幅以上であるポリエチレン系ストレ
ッチフィルムに係るものである。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリエチレン系ストレッ
チフィルムにおいて、フィルム成形時の引取り方向の伸
びが100%である時の引張荷重は2.0N/cm幅以
上であり、好ましくは2.0〜4.0N/cm幅であ
り、さらに好ましくは2.1〜2.5N/cm幅であ
る。伸びが100%である時の引張荷重が2.0N/c
m幅未満の場合、伸びやすくてパレット上の製品を巻き
つける時にフィルムが破断したり、作業性が悪くなるこ
とがある。
【0010】本発明のポリエチレン系ストレッチフィル
ムにおいて、フィルム成形時の引取り方向の伸びが27
0%未満である時の引張破断荷重は4.0N/cm幅以
上であり、好ましくは4.5N/cm幅以上であり、さ
らに好ましくは5.0N/cm幅以上である。伸びが2
70%以上である場合、製品を巻きつける時に伸びやす
くて破れやすい。
【0011】フィルム成形時の引取り方向の伸びが10
0%である時の引張荷重、破断伸び及び破断荷重は、フ
ィルムの引張試験の応力−歪曲線から求められる。フィ
ルムの引張試験の応力−歪曲線はJIS Z−1702
に従って測定される。具体的には、長さ120mm、標
線間距離40mm、標線間幅10mmのダンベル形の試
験片をフィルム成形時の引取方向(MD)に採取し、つ
かみの間隔80mm、速度500mm/minで引張
り、その際の伸び(歪)と荷重の関係を示すチャートを
得る(キーエンスデータ−収集システムNR−1000
使用)。この際の掴み間伸びが100%である時の荷重
と、破断伸び及び破断荷重を求めた。
【0012】本発明のポリエチレン系ストレッチフィル
ムの用いられる材料は、特に限定されるものではない
が、好ましくは、エチレンと炭素原子数6〜12のα−
オレフィンとからなり、メルトフローレート(MFR)
が0.1〜5g/10minであり、密度(d)が91
0〜930kg/m3であるエチレン・α−オレフィン
共重合体(A)成分70〜90重量%と、メルトフロー
レート(MFR)が0.1〜10g/10minであ
り、密度(d)が940kg/m3以上である高密度ポ
リエチレン(B)成分10〜30重量%とを含有する樹
脂組成物である。
【0013】本発明におけるエチレン・α−オレフィン
共重合体(A)成分に用いられる炭素原子数3〜12の
α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オ
クテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、
4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−
1、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセン、ス
チレン、ノルボルネン、ブタジエン、イソプレン等が挙
げられる。
【0014】エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
成分としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセ
ン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合、エチ
レン−4メチルペンテン−1共重合体等が挙げられる。
【0015】エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
成分の密度(d)は、フィルムの剛性、ハンドリング
性、透明性や衝撃強度の観点から、通常880〜930
kg/m3であり、好ましくは910〜930kg/m3
であり、さらに好ましくは、915〜930kg/m3
である。
【0016】エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
成分のメルトフローレート(MFR)は、フィルム成形
における押出し負荷やフィルム強度の観点から、通常
0.1〜10g/10minであり、好ましくは0.3
〜3g/10minであり、さらに好ましくは0.5〜
2g/10minであり、最も好ましくは0.7〜1.
5g/10minである。
【0017】エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
成分の製造方法は、特に限定されるものではないが、公
知の触媒を用いた公知の重合方法により重合する製造方
法が挙げられる。公知の触媒としては、例えば、チグラ
ー−ナッタ系触媒、メタロセン系触媒等が挙げられ、公
知の重合方法としては、例えば、溶液重合法、スラリー
重合法、高圧イオン重合法、気相重合法等が挙げられ
る。
【0018】エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
成分の製造に用いられるメタロセン系触媒としては、メ
タロセン系化合物と有機アルミニウム化合物及び/又は
イオン性化合物からなる触媒が挙げられる。
【0019】メタロセン系化合物としては、シクロペン
タジエン形骨格を有する基を有する遷移金属化合物であ
り、通常、一般式MLan-a(式中、Mは元素の周期率
表の第4族又はランタナイド系列の遷移金属原子であ
る。Lはシクロペンタジエン形骨格を有する基又はヘテ
ロ原子を含有する基であり、少なくとも一つはシクロペ
ンタジエン形骨格を有する基である。複数のLは互いに
架橋していてもよい。Xはハロゲン原子、水素又は炭素
原子数1〜20の炭化水素基である。nは遷移金属原子
の原子価を表し、aは0<a≦nなる整数である。)で
表される化合物が挙げられ、単独で用いてもよく、2種
類以上を併用してもよい。
【0020】アルモキサン化合物を含む有機アルミニウ
ム化合物としては、例えば、アルモキサン化合物等が挙
げられ、イオン性化合物としては、例えば、トリチルボ
レート、アニリニウムボレート等が挙げられる。
【0021】また、メタロセン系化合物、有機アルミニ
ウム化合物、イオン性化合物は、SiO2、Al23
の無機担体や、エチレン、スチレン等のオレフィンの重
合体等の有機ポリマー担体からなる粒子状担体と組み合
わせて用いてもよい。
【0022】エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
成分の製造に用いられる重合方法は、好ましくは、溶液
重合法、高圧イオン重合法、気相重合法である。
【0023】本発明で用いられる高密度ポリエチレン
(B)成分の密度は、伸びが100%である時の引張荷
重を向上させる観点から、通常、940kg/m3以上
である。
【0024】高密度ポリエチレン(B)成分のメルトフ
ローレートは、エチレン・α−オレフィン共重合体
(A)成分との相溶性、フィッシュアイ、流動性、フィ
ルム表面の外観、粘着性やポリエチレン系ストレッチフ
ィルムの強度の観点から、通常、0.1〜10g/mi
nであり、好ましくは0.5〜2g/minである。
【0025】高密度ポリエチレン(B)成分の製造方法
としては、特に限定されるものではないが、公知の触媒
を用いたエチレンと炭素原子数3〜12のα−オレフィ
ンとを公知の重合方法により重合する製造方法が挙げら
れる。公知の触媒としては、例えば、チーグラー・ナッ
タ触媒系が挙げられ、公知の重合方法としては、例え
ば、溶媒の存在下又は不存在下における気相−固相重合
法、液相−固相重合法、均一液相重合法等が挙げられ
る。重合温度は、通常30〜300℃であり、重合圧力
は、通常、常圧〜3000kg/cm2である。
【0026】本発明で用いられるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(A)成分と高密度ポリエチレン(B)成
分とを含有する樹脂組成物におけるエチレン・α−オレ
フィン共重合体(A)成分の割合は、ポリエチレン系ス
トレッチフィルムの伸びや引張強度の観点から、通常5
0〜90重量%であり、好ましくは70〜90重量%で
ある。
【0027】本発明で用いられる樹脂組成物の製造方法
としては、特に限定されるものではないが、ドライブレ
ンドする方法、メルトブレンドする方法等が挙げられ
る。ドライブレンドにおいては、ヘンシェルミキサー、
タンブラーミキサー等の各種ブレンダーが用いられ、メ
ルトブレンドにおいては、単軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリ−ミキサー、熱ロール等の各種ミキサーが用いら
れる。
【0028】本発明で用いられる樹脂組成物には、必要
に応じて、本発明の目的・効果を損なわない範囲で、種
々のその他の樹脂や種々の添加剤を、少なくとも1種以
上、添加してもよい。その他の樹脂としては、例えば、
衝撃強度の改良のために用いられる低密度エラストマー
等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
【0029】添加剤としては、安定剤(酸化防止剤)、
滑剤、帯電防止剤、加工性改良剤、抗ブロッキング剤、
顔料等が挙げられる。安定剤としては、例えば、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラ
キス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(IRG
ANOX1010)、n−オクタデシル−3−(4’−
ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロ
ピオネート(IRGANOX1076)等で代表される
フェノール系安定剤、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等で
代表されるホファイト系安定剤や、両者の性能をもつ二
官能型スミライザーGP等が挙げられる。
【0030】また、滑剤としては、例えば、高級脂肪酸
アミド、高級脂肪酸エステル等が挙げられ、帯電防止剤
としては、例えば、炭素数8〜22の脂肪酸のグリセリ
ンエステルやソルビタン酸エステル、炭素数8〜22の
脂肪酸のアルキルジアルカノールアミド、ポリエチレン
グリコールエステル等が挙げられ、加工性改良剤として
は、例えば、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩
等が挙げられる。
【0031】粘着性が不足する場合には、性能を損なわ
ない範囲でポリブテンなどの粘着剤を添加してもよい。
【0032】種々のその他の樹脂や種々の添加剤は、あ
らかじめ溶融混練しておいてもよく、個々にドライブレ
ンドしてもよく、又は一種以上のマスターバッチにして
ドライブレンドしてもよい。
【0033】本発明のポリエチレン系ストレッチフィル
ムは、単層ポリエチレン系ストレッチフィルム又は多層
ポリエチレン系ストレッチフィルムとして使用すること
ができる。単層ポリエチレン系ストレッチフィルム又は
多層ポリエチレン系ストレッチフィルムの製造方法とし
ては、特に限定されるものではなく、公知のフィルムの
製造方法が挙げられ、例えば、インフレーションフィル
ム製造装置、Tダイキャストフィルム製造装置等を用い
る方法が挙げられる。
【0034】本発明の多層ポリエチレン系ストレッチフ
ィルムは、好ましくは、最内層/中間層/最外層の三層
からなるものであり、最内層/中間層/最外層の各層の
厚み比は、通常1/1/1〜1/15/1であり、好ま
しくは1/3/1〜1/10/1であり、さらに好まし
くは1/5/1〜1/10/1である。そして好適に
は、中間層が本発明のポリエチレン系ストレッチフィル
ムからなり、多層ポリエチレン系ストレッチフィルムの
厚みは10〜13μmである。
【0035】本発明の多層ポリエチレン系ストレッチフ
ィルムとして好ましい三層フィルムは、その両外層が自
己粘着性であって十分な粘着力を有する。本発明品は手
で巻きつけるときの伸びが100〜200%程度でよい
ので、粘着力としては70N/m2以上で十分な粘着が
得られる。
【0036】本発明の多層ポリエチレン系ストレッチフ
ィルムとして好ましい三層フィルムの製造方法として
は、Tダイ加工方法、インフレーションフィルム加工方
法が挙げられる。Tダイ加工方法における加工樹脂温度
は230〜300℃であり、チルロール温度は20〜5
0℃である。
【0037】インフレーションフィルム加工方法におい
ては、Tダイフィルムほど粘着が得られない場合、ポリ
ブテンなどの粘着剤を添加してもよい。ポリブテンの添
加方法としては、ポリブテンを予めバンバリー混練機な
どでコンパウンドした原料を用いる方法、押出し機内に
注入する方法等が挙げられる。ポリブテンの濃度は0.
5〜20重量%であり、三層の全層、両外層のみ、又は
中間層のみに添加してもよい。ポリブテンとしては、日
本石油化学社製HV35、出光石油化学社製ポリブテン
100H等の市販品を用いることができる。
【0038】
【実施例】次に、実施例及び比較例によって本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は、これらに限定される
ものではない。実施例及び比較例に用いたエチレン・α
−オレフィン共重合体、高密度ポリエチレン及び得られ
たポリエチレン系ストレッチフィルムの評価は以下の方
法に従って行った。
【0039】(1)密度(d) JIS K6760−1981に規定された方法に従っ
た。
【0040】(2)メルトフローレート(MFR) JIS K6760−1981に規定された方法に従っ
た。荷重は2.16kgであり、温度は190℃であっ
た。
【0041】(3)Haze(霞み度) ASTM D1003に規定された方法に従った。この
値が小さいほど透明性が良いことを示す。
【0042】(4)粘着性 紙管に巻いたフィルムから上下二枚で密着している状態
で試料を取り出し、その取り出した試料について温度2
3℃、湿度50%RHの条件下で、上下剥離式ブロッキ
ングテスターを用いて、荷重移動速度20g/minで
100cm2の密着部に剥離力を与えて、剥離に要する
力[N/m2]を測定した。この値が高い程、粘着力が
高くストレッチフィルムとして優れていることを示す。
【0043】(5)引張試験 JIS K6781に規定された方法に従った。SSカ
ーブから伸びが100%である時の引張荷重、破断伸び
及び破断荷重を読み取った。伸びが100%時の荷重値
が高いほど、パレット包装の手作業がし易い。(伸びが
100%の時の荷重はパレット包装時の初期に巻きつけ
に掛かる荷重であり、この値が低いと伸びやすく巻き付
け手作業がしにくい。)伸びが270%以下である時の
破断荷重が高いほど、ストレッチフィルムとして良好で
薄肉化が可能となる。(伸びが270%以上では薄肉化
したとき伸びやすく破断が生じやすい。)
【0044】(6)実包ストレッチ包装性(実包テスト
ストレッチ性) 紙管巻幅500mmのストレッチフィルムをパレットに
積載したダンボール箱に手巻きで巻き付け、フィルム破
断の有無、締め付け具合を評価した。評価基準は下記の
とおりとした。 破断有無:○破断なし、×破断有り 締付具合:○良好、△締付力やや弱い、×締付力弱い
【0045】実施例及び比較例に使用したエチレン・α
−オレフィン共重合体(A)成分、高密度ポリエチレン
(B)成分の物性を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】実施例1〜3、比較例1〜3 フィルム加工1 (A)成分と(B)成分との表2(実施例1〜3)、表
3(比較例1〜3)に示した組成のものを、ブレンダー
で混合して樹脂組成物を得た。2.5インチφ押出機×
2台、6インチφ押出機×1台に幅3000mm、リッ
プ1mmの三種三層共押出機Tダイにバキュームチャン
バーを備えた加工機を用いて、加工温度250℃、チル
ロール温度25℃、引取速度360〜400m/min
の条件で、厚み比が比率1/8/1である三層構成フィ
ルムを加工した。得られたフィルムの物性を表2〜3に
示した。
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】比較例4〜6 フィルム加工2 (A)成分と(B)成分との表4(比較例4〜6)に示し
た組成のものを、タンブルミキサーで混合し、モダンマ
シナリー製40mm押出機×2台、50mmφ押出機
(L/D=32)×1台、にダイ600mm巾、リップ
0.9mm巾の三種三層共押出Tダイにエアーチャンバ
ーを備えた機加工機を用いて、加工温度280℃、チル
ロール温度30℃、引取速度36m/minの条件で、
厚み比が1/8/1である三層構成フィルムを加工し
た。エアーチャンバー圧力は10mmHgで実施した。得られ
たフィルムの物性を表4(比較例4〜6)に示した。
【0051】
【表4】
【0052】本発明の要件を満足する実施例1〜3は、
ストレッチ性、引張強度及び粘着性に優れ、薄くて丈夫
であることが分かる。これに対して比較例1〜3は、本
発明の要件であるフィルム成形時の引取り方向の伸びが
100%である時の引張荷重を満足していない。比較例
5〜6は、成形時の引取り方向の伸びが100%である
時の引張荷重あるいは破断荷重を満足しないために、ス
トレッチ性及び引張強度が不十分なものであることが分
かる。
【0053】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明により、
ストレッチ性、引張強度及び粘着性に優れ、薄くて丈夫
なポリエチレン系ストレッチフィルムを得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 23/08 C08L 23:06 23:06) (C08L 23/16 23:06) (72)発明者 松本 孝司 栃木県佐野市栄町1街区 伊藤忠サンプラ ス株式会社研究開発部内 (72)発明者 竹内 一久 栃木県佐野市栄町1街区 伊藤忠サンプラ ス株式会社佐野工場内 (72)発明者 小山 悟 千葉県市原市姉崎海岸5−1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 近成 謙三 千葉県市原市姉崎海岸5−1 住友化学工 業株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA82 AA88 AF15Y AF21Y AH04 BC01 BC10 4F100 AK01B AK01C AK04A AK05A AK62A AK62K AL01A AL05A BA03 BA06 BA10B BA10C EH20 GB15 JA06A JA13A JK02A JK08A JL13 YY00A 4J002 BB032 BB051 BB151 GF00 GG02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム成形時の引取り方向の伸びが1
    00%である時の引張荷重が2.0N/cm幅以上であ
    り、破断伸びが270%未満、破断荷重4.0N/cm
    幅以上であることを特徴とするポリエチレン系ストレッ
    チフィルム。
  2. 【請求項2】 下記のエチレン・α−オレフィン共重合
    体(A)成分70〜90重量%と高密度ポリエチレン
    (B)成分10〜30重量%とを含有する樹脂組成物か
    らなることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン
    系ストレッチフィルム。 (A)成分:エチレンと炭素原子数6〜12のα−オレ
    フィンとからなり、メルトフローレート(MFR)が
    0.1〜5g/10minであり、密度(d)が910
    〜930kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共
    重合体 (B)成分:メルトフローレート(MFR)が0.1〜
    10g/10minであり、密度(d)が940kg/
    3以上である高密度ポリエチレン
  3. 【請求項3】 主要基材層が三層よりなり、各層の厚み
    比が1/1/1〜1/15/1であり、中間層が請求項
    1〜2のいずれか1項に記載のポリエチレン系ストレッ
    チフィルムからなり、厚みが10〜13μmであること
    を特徴とする多層ポリエチレン系ストレッチフィルム。
  4. 【請求項4】 多層ポリエチレン系ストレッチフィルム
    がパレットストレッチフィルムであることを特徴とする
    請求項3に記載の多層ポリエチレン系ストレッチフィル
    ム。
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