JP2012171109A - 熱転写受像シート、フォトブック及び印画物の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 台紙2の表裏の両面に、少なくとも染料受容層3、9を設けた熱転写受像シート1において、該台紙2の折り曲げ予定線12に、切断部6を設けた構成である。
【選択図】 図1
Description
次に、前記熱転写受像シール1の剥離シートを剥離して、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の一方の面と、粘着剤層が接するように、台紙と熱転写受像シール1を貼り合わせて、
染料受容層、基材、粘着剤層、剥離シートの順に積層した熱転写受像シール2を用い、該染料受容層に熱転写による画像を形成しておき、
次に、前記熱転写受像シール2の剥離シートを剥離して、前期の折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の他方の面と、粘着剤層が接するように、台紙と熱転写受像シール2を貼り合わせて、印画物を作製することを特徴とする印画物の作製方法である。これによれば、台紙の表裏両面に粘着剤層を加圧して貼り合わせるだけで、容易に作製することが可能となった。
次に、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の一方の面と、前記の中間転写媒体1の染料受容層とが接するように、台紙に中間転写媒体1を熱転写し、第2の基材を剥離し、台紙の一方の面に、熱転写画像が形成された染料受容層、透明基材を積層させ、
染料受容層、透明基材、剥離層、第2の基材の順に積層された中間転写媒体2を用い、該染料受容層に熱転写による画像を形成しておき、
次に、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の他方の面と、前記の中間転写媒体2の染料受容層とが接するように、台紙に中間転写媒体2を熱転写し、第2の基材を剥離し、台紙の他方の面に、熱転写画像が形成された染料受容層、透明基材を積層させ、印画物を作製することを特徴とする印画物の作製方法である。これによれば、上記の熱転写受像シールを用いた作製方法と異なり、剥離シートを剥がして、巻き取るような工程が必要でなく、熱転写工程のみで、台紙上に、熱転写画像が形成された染料受容層、透明基材を積層でき、工程が少なく、作業性が高い。
図1に本発明の熱転写受像シートである一つの実施例を示す。図示した熱転写受像シート1では、折り曲げ予定線に、切断部6を設けた台紙2の表裏の両面に、粘着剤層5(7)、基材4(8)、染料受容層3(9)の順に積層された構成である。図示はしていないが、基材4(8)と染料受容層3(9)との間に、接着性を高めるため、白色性を高めるため等の各種機能を有した中間層を設けることができる。
本発明において使用する台紙2は、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のフィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上使用し、多層に貼り合わせた複合基材を使用することもできる。
本発明における熱転写受像シートの染料受容層3、9は、熱転写シートから移行してくる昇華染料を受容し、形成された画像を維持する為のものである。受容層を形成する為の樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
染料受容層と基材の間には、染料受容層と基材との接着性、白色度、クッション性、隠蔽性、帯電防止性、カール防止性等の付与を目的とし、従来公知のあらゆる中間層を必要に応じて設けることができる。中間層に用いるバインダー樹脂としてはポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂のうちの活性水酸基を有するものについてはさらにそれらのイソシアネート硬化物をバインダーとすることもできる。
本発明の熱転写受像シートが、台紙の表裏の両面に、粘着剤層、基材、染料受容層の順に積層された構成を有する場合、その使用する基材4、8は、上記に説明した台紙と同様の材料が挙げられる。但し、本発明の熱転写受像シートは、両面に熱転写画像を有する印画物として利用されることから、カール防止性などを考慮して、台紙上に設ける基材4と基材8は、同一の材質及び厚さのものを使用することが好ましい。カール防止性などを考慮して、基材だけでなく、台紙上に設ける粘着剤層、染料受容層など、台紙の両面で設けるものは、全て一対で同一の材質及び厚さで形成して、台紙を中心にして上下が対称にすることが好ましい。
粘着剤層5、7は、基材の染料受容層側と反対側に設けられ、基材と台紙を接着させるものである。印画物の作製方法で説明するが、台紙に貼り合わせる前では、粘着剤層は、剥離シートを積層させておき、熱転写受像シールとして、準備しておく。粘着剤層を構成する材料としては、従来公知の溶剤系粘着剤および水系粘着剤のいずれも使用することができる。例えば酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。
剥離シート29は、従来公知のプラスチックフィルムまたは、ポリラミ紙の表面にシリコーン等の公知の離型剤で離型処理を施した材料が使用できる。これらの剥離シートは20μm〜100μmの厚みのものが使用できる。
本発明の熱転写受像シートが、台紙の表裏の両面に、染料受容層、透明基材の順に積層された構成を有する場合、その使用する透明基材10、11は、熱転写画像が形成された染料受容層の上に、全面覆う形態で、保護層として機能する。透明性と、耐候性、耐摩擦性、耐薬品性等の耐久性を有するものであれば、いずれのものでも良く、例えば、0.5〜100μm、好ましくは10〜40μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられる。
切断部6は、折り曲げ予定線の一端から他端まで、連続して切断されている場合と、折り曲げ予定線の一端から他端まで、カット部15とアンカット部16とが繰り返し、形成されたミシン目状である場合の2通りがある。本発明で記載する折り曲げ予定線(12)は、その予定線の位置で、表裏の両面に熱転写画像を有する印画物を、折り曲げることが可能なことを示すもので、その折り曲げ予定線の位置に、台紙の切断部が設けられているので、結果的に折り曲げやすい箇所になっている。図3で示したように、切断部6が所定の幅と、長さを有することからも、折り曲げ予定線は、切断部の中央線に限られるものではなく、切断部の幅の範囲の領域を含むもので、折り曲げることが可能な箇所として、「線」だけでなく、「領域」を含んだ意味とする。
前記のミシン目状の切断部の場合、ミシン目は、例えばカット部15の長さが2mm〜5mm、アンカット部16の長さは0.5mm〜2mm程度が好ましく用いられる。上記のミシン目の加工は、ミシン刃を取り付けた上型と台座の間に、台紙を挿入して、上型を上下動させる方法や、シリンダータイプのロータリーカッター方法でも、形成することができる。
図5は、本発明のフォトブックである実施例を示すものである。図5の1)には、上記に説明した熱転写受像シートの両面に熱転写画像を形成した印画物30を多数枚重ねたものと、表・表紙17、裏・表紙18、背表紙19を組み合わせる前の状態を説明する概略図である。図5の2)は、図5の1)で示した各部材を組み合わせて、印画物の一端を綴じたフォトブック20を示す概略図である。図5の1)に示すように、印画物30の左辺側に、印画物を構成する台紙に切断部6が直線状に、上辺から下辺に到る範囲で連続して形成されている。その印画物30が、切断部6の位置が全て揃った状態で、多数枚重なったものが用意される。この多数枚重なったものに対して、表・表紙17を最上部にセットし、また裏・表紙18を最下部にセットする。
熱転写受像シートが、台紙の表裏の両面に、粘着剤層、基材、染料受容層の順に積層された構成を有する場合で、染料受容層に熱転写画像が形成された印画物の作製方法について、説明する。その印画物の作製方法の概略説明図である図6を利用して説明する。熱転写受像シール1(28)の巻取りが供給部24に設置される。その熱転写受像シール1(28)は、染料受容層3、基材4、粘着剤層5、剥離シート29の順に積層した構成である。
次に、熱転写受像シール1(28)の剥離シート29が、染料受容層/基材/粘着剤層の積層体から剥離して、巻取り部26で巻上げられる。また、その剥離した染料受容層/基材/粘着剤層の積層体が、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙2と、粘着剤層が接するように、貼合部27にて、該台紙2と熱転写受像シール1(28)とが貼り合わせられる。尚、図示してはいないが、台紙2と熱転写受像シール1(28)とが貼合したものは、連続状に巻上げておく。
次に、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙2の一方の面と、前記の中間転写媒体1(31)の熱転写画像が形成された染料受容層3とが接するように、熱転写部(34)にて、台紙2に中間転写媒体1の染料受容層3、透明基材10を熱転写して積層させる。尚、図示してはいないが、剥離層を有する第2の基材を剥離して巻き取り、また台紙2上に、染料受容層3、透明基材10を積層したものは、連続状に巻上げておく。
2 台紙
3、9 染料受容層
4、8 基材
5、7 粘着剤層
6 切断部
10、11 透明基材
12 折り曲げ予定線
13 一端
14 他端
15 カット
16 アンカット
17 表・表紙
18 裏・表紙
19 背表紙
20 フォトブック
21、22 折り部
23、35 画像
24、32 供給部
25、33 熱転写記録部
26 巻取り部(剥離シート)
27 貼合部
28 熱転写受像シール1
29 剥離シート
30 印画物
31 中間転写媒体1
34 熱転写部
Claims (7)
- 台紙の表裏の両面に、少なくとも染料受容層を設けた熱転写受像シートにおいて、該台紙の折り曲げ予定線に、切断部を設けたことを特徴とする熱転写受像シート。
- 前記の切断部が、折り曲げ予定線の一端から他端まで、連続して切断されていることを特徴とする請求項1に記載する熱転写受像シート。
- 前記の切断部が、折り曲げ予定線の一端から他端まで、カット部とアンカット部とが繰り返し、形成されたミシン目状であることを特徴とする請求項1に記載する熱転写受像シート。
- 前記の台紙の表裏の両面に、粘着剤層、基材、染料受容層の順に積層された構成を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載する熱転写受像シート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載する熱転写受像シートの両面に熱転写画像を形成した印画物を多数枚重ねて、該印画物の一端を綴じたことを特徴とするフォトブック。
- 染料受容層、基材、粘着剤層、剥離シートの順に積層した熱転写受像シール1を用い、該染料受容層に熱転写による画像を形成しておき、
次に、前記熱転写受像シール1の剥離シートを剥離して、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の一方の面と、粘着剤層が接するように、台紙と熱転写受像シール1を貼り合わせて、
染料受容層、基材、粘着剤層、剥離シートの順に積層した熱転写受像シール2を用い、該染料受容層に熱転写による画像を形成しておき、
次に、前記熱転写受像シール2の剥離シートを剥離して、前期の折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の他方の面と、粘着剤層が接するように、台紙と熱転写受像シール2を貼り合わせて、印画物を作製することを特徴とする印画物の作製方法。 - 染料受容層、透明基材、剥離層、第2の基材の順に積層された中間転写媒体1を用い、該染料受容層に熱転写による画像を形成しておき、
次に、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の一方の面と、前記の中間転写媒体1の染料受容層とが接するように、台紙に中間転写媒体1を熱転写し、第2の基材を剥離し、台紙の一方の面に、熱転写画像が形成された染料受容層、透明基材を積層させ、
染料受容層、透明基材、剥離層、第2の基材の順に積層された中間転写媒体2を用い、該染料受容層に熱転写による画像を形成しておき、
次に、折り曲げ予定線に切断部を有する台紙の他方の面と、前記の中間転写媒体2の染料受容層とが接するように、台紙に中間転写媒体2を熱転写し、第2の基材を剥離し、台紙の他方の面に、熱転写画像が形成された染料受容層、透明基材を積層させ、印画物を作製することを特徴とする印画物の作製方法。
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