JP2012170592A - 血圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の各被測定者に適した腕帯部の加圧値を最初の計測時に個別に登録しておくことで、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる血圧計を提供する。
【解決手段】制御部120に対して血圧測定をしようとする被測定者PA,PB,PCを選択して、選択した被測定者PA,PB,PCに適した腕帯部の加圧値を設定するための設定部380と、設定部380により選択された被測定者PA,PB,PCに対して、選択された被測定者に適した腕帯部2の加圧値により血圧測定を行う制御部120とを備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、腕帯部(カフ)の加圧力を使用者(被測定者)が設定できる血圧計に関する。
近年、医療機関で行われている高血圧治療向けの血圧測定において、白衣性高血圧症による擬似高血圧が問題にされている。この擬似高血圧症の原因としては、病院内での医師の前での緊張、不安等の精神面での不安定が考えられている。これに対して、精神的に安定している家庭にて測定した血圧値に注目が集まっている。このため、使用者(被測定者)の家庭で朝・夕の血圧測定に用いる電子血圧計が注目されている。
このタイプの血圧計で測定上問題となるのが、腕帯部の腕への装着の仕方である。腕帯部内の空気袋の位置が上腕に対して適当でない場合や、上腕に対して巻き付け強さが適当でない場合に、腕帯部の空気袋の圧迫が上腕に正しく行われず、血圧が高く測定される場合がある。近年、これを解決するために、筒状の腕帯部に腕を挿入するだけで、自動的に腕帯部の阻血用の空気袋を腕の正しい位置に配置し、正しい巻き付け強さにて血圧測定を行うことができるようにした血圧計本体と腕帯部を一体とした電子血圧計が開発されている(特許文献1を参照)。
しかし、使用者が上記血圧計を使用すると、腕を挿入する腕帯部が血圧計本体と一体となっているので、血圧計本体の位置が被測定者の前方に離れていた場合には、被測定者は前かがみ状態での測定となり易い。このため、被測定者の腹部が圧迫されて腹圧が上昇し、その結果血圧が上昇する現象が見られる場合がある。この血圧上昇は、新たな擬似高血圧症の発生として指摘されている。
そこで、腕帯部が血圧計本体とは別体に形成されているものが提案されており、腕帯部は剛体のケースを有しており、このケース内に阻血用の空気袋が配置されている。これにより、被測定者(使用者)が座位にて血圧測定する場合に、血圧計本体から腕帯部を分離できるので、上腕を腕帯部に挿入するだけで測定可能となる利便性を損なわず、血圧計本体の設置場所が被測定者から前方に離れていても、測定者が正しく、背を伸ばした状態にて腹圧の掛からない状態で血圧測定をすることが可能である。
特開2005―237427号公報
ところが、上述した家庭で使用される血圧計において、デフォルトで予め腕帯部の加圧値が設定されてしまっている場合に、実際に血圧測定を行う被測定者に対して、適切な腕帯部の最適加圧がなされているとは言えない。
そこで、血圧測定毎に、腕帯部の加圧不足を検知しながら腕帯部を加圧すると、腕帯部の加圧速度が遅くなり、最適な加圧力に加圧するまでの時間がかかり、被測定者の負担が大きくなる。
そこで、本発明は、各被測定者が長時間の測定時間を測定に費やす等の負担感なくして、しかも正確に血圧測定を行うことができる血圧計を提供することを目的とする。
本発明の血圧計は、被測定者の上腕に装着される腕帯部と、前記腕帯部内を加圧する加圧手段と、制御部と、前記腕帯部内の圧力を検出する圧力センサと、前記腕帯部内の圧力を減圧する減圧手段と、を備え、前記圧力センサからの圧力信号を受けて前記制御部により前記加圧手段と前記減圧手段を制御して血圧を測定する血圧計であって、前記制御部に対して血圧測定をしようとする前記被測定者を選択して、選択した前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値を設定するための設定部と、前記設定部により選択された前記被測定者に対して、前記選択された前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値により血圧測定を行う前記制御部と、を備えることを特徴とする。 上記構成によれば、複数の各被測定者に適した腕帯部の加圧値を最初の計測時に個別に登録しておくことで、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる。すなわち、血圧測定をしようとする前記被測定者を選択して、選択した前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値を個別に登録して、選択された被測定者に適した前記腕帯部の加圧値により血圧測定を行えるので、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる。
好ましくは、前記制御部に接続され、前記設定部により既に登録された前記被測定者を既登録者として予め記憶し、前記既登録者である前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値を予め記憶している記憶部を有することを特徴とする。 上記構成によれば、既登録者としての被測定者は、予め記憶部に記憶させておいて、被測定者に適した前記腕帯部の加圧値により加圧できるので、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる。
好ましくは、前記記憶部には、同一の前記既登録者である前記被測定者について、異なる時間帯における前記腕帯部の加圧値を予め記憶していることを特徴とする。 常に同じ被測定者の血圧を測定する場合であっても、朝の収縮期血圧と夕方の収縮期血圧とは異なる場合が多いということが問題となる。
これを解決するため、上記構成によれば、同一の既登録者である被測定者は、異なる時間帯の血圧測定時間であっても、被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる。
好ましくは、前記腕帯部は、血圧計本体とは別体になっており、前記腕帯部は、前記上腕に装着された時に前記上腕を阻血する阻血用空気袋と、前記上腕に装着された時にコロトコフ音検出用の前記マイクロフォンとを収納し、前記阻血用空気袋は、前記血圧計本体内の前記加圧手段と前記減圧手段に対して接続されていることを特徴とする。
上記構成によれば、腕帯部と血圧計本体が別体であることから、上腕を腕帯部に挿入するだけで測定可能となる利便性を損なわず、血圧計本体の設置場所が被測定者から前方に離れていても、測定者が正しく、背を伸ばした状態にて腹圧の掛からない状態で血圧測定できる。
本発明は、複数の各被測定者に適した腕帯部の加圧値を最初の計測時に個別に登録しておくことで、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる血圧計を提供することができる。
本発明の血圧計の実施形態の全体を示す斜視図である。 図2(A)は、図1に示す血圧計の血圧計本体を左後ろ側から見た斜視図である。図2(B)は、図1に示す血圧計の血圧計本体を右後ろ側から見た斜視図である。 図3(A)は、腕帯部の内部構造例を示す断面図であり、図3(B)は、腕帯部を折り畳んだ状態を示す正面図であり、図3(C)は、腕帯部を折り畳んだ状態を示す斜視図である。 折り畳まれた腕帯部が筐体部の背面側に保持部を用いて着脱可能に収納される様子を示す側面図である。 本発明の血圧計の電気的な構成を示すブロック図である。 血圧計の血圧測定動作例を示す図である。 血圧計の使用動作例を示すフロー図である。 図8(A)は、複数の各被測定者に適用される収縮期血圧値に対応する腕帯部の加圧値の例を示す被測定者テーブルであり、図8(B)は、制御部のクロック等を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の血圧計の実施形態の全体を示す斜視図である。図2(A)は、図1に示す血圧計の血圧計本体を左後ろ側から見た斜視図である。図2(B)は、図1に示す血圧計の血圧計本体を右後ろ側から見た斜視図である。
図1に示す血圧計1は電子血圧計ともいい、この血圧計1では、腕帯部2と血圧計本体10は別体になっており、被測定者が血圧測定をする場合には、図1と図2に示す血圧計本体10から図1に示す腕帯部2を分離して使用する。この血圧計1は、腕帯部と本体部が一体となった一体型血圧計と違い、被測定者が座位にて測定する時に、血圧計本体10の設置場所が被測定者から前方に離れていても、被測定者が腕帯部2を上腕Tに装着することで、背を伸ばして腹圧の掛からない状態で血圧測定が可能である。すなわち、血圧計1は、上腕Tを腕帯部2に挿入するだけで測定可能となる利便性を損なわず、血圧計本体10の設置場所が被測定者から前方に離れていても、測定者が正しく、背を伸ばした状態にて腹圧の掛からない状態で血圧測定できる。
図1に示す腕帯部2はカフともいい、腕帯部2は一定(所定)の外周長さを有しており、折り畳み可能で柔らかな材質で作られた切れ目の無いソフトな筒体であり、2つの開口部11P、11Rを有している。被測定者の上腕Tに腕帯部2を装着すると、開口部11Pは手指側に位置され、反対側の開口部11Rは肩側に位置される。開口部11Rの内径は、開口部11Pの内径よりも大きい。被測定者の手指は、開口部11R側から開口部11Pにかけて挿入することで、腕帯部2は、被測定者の肘よりも上の上腕Tに保持して血圧を測定するようになっている。
図1と図2に示すように、腕帯部2は、上腕Tを阻血するための阻血用空気袋14と、K音(コロトコフ音)信号を検出するために好ましくは2つのK音検出用のマイクロフォン50を内蔵している。
阻血用空気袋14は、血圧計本体10側からエアチューブ4を通じてエアを供給することにより上腕Tの動脈を加圧して阻血する。阻血用空気袋14の空気収容容量は、被測定者の上腕Tを必要な加圧力で加圧できるような容量である。図1に示すように、2つのK音検出用のマイクロフォン50は、腕帯部2が上腕Tに装着された状態では、互いに対向位置になるように配置されている。
このK音検出用の2つのマイクロフォン50は、K音を検出するために、例えば好ましくは小型の円板のコンデンサマイクロフォンを採用することができる。このK音は、腕帯部2の阻血用空気袋14の内圧を最高血圧以上に上げて血管を一旦圧閉した後、内圧を徐々に下げて内圧が最高血圧以下になり、血管が開き始めると発生し、内圧が最低血圧以下になり、血管の圧閉が消失するまでの間検出できる音信号である。
図1に示すように、腕帯部2と血圧計本体10は、エアチューブ4と、電気配線5と、プラグ6を介して接続されている。エアチューブ4は、好ましくはフレキシブルなエラストマチューブである。エアチューブ4は、腕帯部2の阻血用空気袋14へのエアの給排気に用いられる。電気配線5は、上述した2つのマイクロフォン50に対して電気的に接続されている。プラグ6は、エアチューブ4と電気配線5を血圧計本体10側に対して、着脱可能に接続するために用いられる。
まず、図1と図3を参照して、腕帯部2の構造例を説明する。
図3(A)は、腕帯部2の内部構造例を示す断面図であり、図3(B)は、腕帯部2を折り畳んだ状態を示す正面図であり、図3(C)は、腕帯部2を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
図1と図3に示すように、腕帯部2は、外周方向に沿っては切れ目のない筒状の部材であり、所定(一定)の長さの外周を有していて、この腕帯部2の中に被測定者の上腕Tを通すことができるようになっている。図3(B)と図3(C)に示すように、腕帯部2は被測定者が簡単に折り畳むことができる柔軟性を有し、図1と図3(A)に示すように、例えば外布16と、内布17と、上腕Tを阻血するための阻血用空気袋14と、K音信号を検出する2つのK音検出用のマイクロフォン50を有している。
図3(A)に示す外布16の内側面と内布17の外側面は、阻血用空気袋14と2つのK音検出用のマイクロフォン50を包んでおり、外布16と内布17は、阻血用空気袋14と2つのK音検出用のマイクロフォン50が収納可能なド−ナツ状の空間を作るために、外布16の端部と内布17の端部は、例えば縫製により接合している。
なお、2つのK音検出用のマイクロフォン50は、好ましくは腕帯部2の長手方向(軸方向)の中間位置よりも開口部11P側寄りの位置(肩側寄りではなく、手指より側の位置)に配置するのが良い。このようにすることで、2つのK音検出用のマイクロフォン50のいずれかを上腕Tの動脈に対応する部分に当てることができる。
図3(A)に示す外布16は、阻血用空気袋14の外面を覆う筒体でなり、円周方向及び長手方向に非伸縮性の材料で形成されており、変形可能であるが伸縮性が非常に低いかほとんど無い布部材である。これにより、外布16は、阻血用空気袋14内にエアを供給した際に、阻血用空気袋14が腕帯部2の半径方向の外側に膨れないようにすることができ、阻血用空気袋14は半径方向の内側である上腕T側に膨れることになる。
このため、阻血用空気袋14の圧力は、腕帯部2の外側へは逃げずに上腕Tに対して加圧でき、2つのK音検出用のマイクロフォン50は上腕Tの皮膚面(被測定面)側に対して押し付けることができることから、正確な血圧測定をすることができる。
図3(A)に示す外布16は、例えば伸びにくい生地(201BE)を採用でき、引張強度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが1430N/in〜1460N/inで、ヨコが810N/in〜850N/inである。さらには、タテが1430N/in〜1460N/inで、ヨコが810N/in〜850N/inであることが好ましい。タテとヨコともに、この数値範囲よりも小さいと阻血用空気袋14の外側への膨らみの抑制が弱くなり、また、この数値範囲よりも大きいと上腕Tの挿入に影響が出る可能性がある。外布16としては、例えば、ポリエステル100%の生地を用いると、タテが1445N/inで、ヨコが827N/inである。
図3(A)に示す内布17は、阻血用空気袋14と2つのK音検出用のマイクロフォン50の内面を覆う筒体でなり、変形可能で伸縮性を有し、上腕Tの被測定面に当接する当接布部である。内布17は、弾性を備えていてしかも伸縮性を有する布部材である例えば伸びやすい生地を採用でき、引張強度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが94.9N/inで、ヨコが150.7N/inである。引張伸度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが517%で、ヨコが400%である。内布としては、例えば、ナイロン80%、ポリウレタン20%の生地である。内布17は、阻血用空気袋14が上腕Tの被測定面に向けて膨張できるように伸縮性を持たせた素材にて、かつ、腕帯部2を被測定者の手先から挿入して、肘の上部の上腕Tまでスライドさせて装着させる必要があるので、スベリの良い材質、例えば、ジャ−ジ素材を使用している。
図3(A)〜図3(C)に示すように、開口閉鎖部材30は、腕帯部2の内部において、開口部11P側であってしかもエアチューブ4と電気配線5が導出(接続)されている側に設けられている。この開口閉鎖部材30は、例えば着脱可能な面ファスナーを用いることができ、面ファスナーのオス部材31とメス部材32を有している。オス部材31とメス部材32は、腕帯部2の内側において対面する位置に固定されており、図3(B)と図3(C)に示すように、オス部材31とメス部材32を着脱可能に連結することにより、腕帯部2の開口部11P側だけを閉じて、開口部11Rは開放した状態に維持することができる。
これにより、腕帯部2に対して開口閉鎖部材30を設けることで、被測定者が腕帯部2に対して手先を通して血圧測定をしようとする際に、閉じている開口部11P側からは手先を通すことが無く、開いている開口部11R側から迷わずに手先を通すことができる。このため、被測定者が腕帯部2に対して誤って手先を開口部11P側から逆挿入してしまうことを防止することができる。もし、被測定者が腕帯部2に対して開口部11P側から逆挿入してしまうと、2つのK音検出用のマイクロフォン50が上腕Tの動脈に適切に当たらなくなり、正確に血圧測定ができなくなる。また、腕帯部2に対して開口閉鎖部材30を設けることで、腕帯部2を使用しない時に折り畳むのが容易にできる。
図1と図3に示すように、腕帯部2は、方向視認用部材であるタグ33を有している。このタグ33は、開口部11R側であって、外布16に対して例えば接着剤を用いるか、縫製により固定されている。タグ33は、腕帯部2の開口部11R側の端部からV方向に沿って突出して設けられており、例えば布部材あるいはプラスチック部材により作ることができる。図3(A)に示すように、被測定者が例えば腕帯部2に左腕を挿入して血圧測定をする際には、タグ33を右腕の指Fでつかんで腕帯部2をV方向に移動することができる。このタグ33には、好ましくは「肩側」表示33Sを表記することができる。これにより、被測定者は、このタグ33をつかんでV方向に移動するだけで上腕Tに対して腕帯部2の装着動作が容易にできるばかりでなく、腕帯部2の装着方向が明確になるので、開口部11R側から迷わずに手先を通すことができる。このため、被測定者が腕帯部2に対して誤って手先を開口部11P側から逆挿入してしまうことを防止することができる。
次に、血圧計本体10の構造例について説明する。
図1と図2に示すように、血圧計本体10は、筐体部60と、表示面部61と、腕帯部2の保持部62を有している。筐体部60と表示面部61と保持部62は、電気絶縁性を有する材料、例えばプラスチックにより作られている。表示面部61は、筐体部60の前面側に設けられ、被測定者が表示部63に表示される表示内容が見やすいように傾斜角度θを60度程度に傾斜されている。
図2(A)と図2(B)に示すように、筐体部60は、側面部68,69と、背面66と、破線で示す前面側開口部70と、筐体部60から突出して設けられた上面部71と、底部72を有している。
図1に示すように、表示面部61は、表示部63と、透明な例えばアクリル板のような保護板64と、枠状の保持部材65を有している。表示部63は保持部材65により保持され、保護板64は保持部材65に固定されて表示部63の表面を保護している。この保持部材65は、筐体部60の破線で示す前面側開口部70に対して着脱可能に装着されている。この保持部材65を筐体部60から取り外すことにより、筐体部60の破線で示す前面側開口部70を通じて筐体部60の内部を露出させることができる。
図2に示すように、腕帯部の保持部62は、筐体部60の背面側に着脱可能に取り付けられている。図4には、折り畳まれた腕帯部2が筐体部60の背面66側に保持部62を用いて着脱可能に収納される様子を示している。
図4に示すように、腕帯部の保持部62は、保持面62Aと脚部62Bを有している。筐体部60の下部側には、差込口67が形成されている。脚部62Bの先端部62Cは、この差込口67に挿入されることにより、腕帯部の保持部62は、筐体部60の背面66側に着脱可能に取り付けることができる。保持面62Aと筐体部60の背面66の間には、折り畳まれた腕帯部2を着脱可能に収納することができる。これにより、被測定者が腕帯部2を使用しない場合には、折り畳まれた腕帯部2を容易にしかも確実に収納することができる。被測定者が血圧測定しない場合に、腕帯部2が筐体部60の背部にあるので、被測定者は、腕帯部2により邪魔されることなく、表示部63の表示内容例えば時間や室温等を目視で確認できるので、血圧測定に適した温度(環境温度)であるか否か容易に確認でき、更には、血圧計1の見栄えを良くすることができる。このため、血圧計本体10は、使用しない時には例えば時計としてリビングルーム等に飾っておくことができる。
図2(A)に示すように、筐体部60の側面部(筐体部60の正面に向かって左側側面部)68の下部位置には、O−リング(不図示)を備えた差込口73が形成されている。この差込口73には、プラグ6が着脱可能に装着できる。プラグ6の形状に合わせて、差込口73の上部分73Aの幅d1は、丸み形状の下部分73Bの幅d2に比べて大きく設定されている。差込口73の内部には、差し込み穴73G、73Hを有している。
一方、プラグ6は例えばプラスチックにより作られており、本体6Aと、接続筒部6B、6Cと、接続ガイド部6Fを有する。接続筒部6B、6Cは、接続ガイド部6Fの面から平行に突出して形成されている。これらの接続筒部6B、6Cは、差込口73の差し込み穴73G、73Hにそれぞれ着脱可能に挿入される。接続筒部6Bは、電気配線5に接続されている電気端子部分であり、接続筒部6Cは、エアチューブ4に接続されたエア供給用端子である。
図2(A)に示すプラグ6の接続ガイド部6Fの上部分6Hは、図2(A)に示す差込口73の上部分73Aに案内して挿入され、プラグ6の接続ガイド部6Fの下部分6Gは、差込口73の下部分73Bに案内して挿入される。これにより、プラグ6は、差込口73に対して上下逆に装着されることを防止している。
プラグ6に接続される腕帯部2は、複数のサイズ、例えば、大、中、小の3サイズのものが容易されており、使用者の上腕の大きさに合わせて最も適合したものを選択できるようになっている。また、プラグ6は、血圧計本体10の正面に向かって側面に設けることで、図5に示す駆動ポンプ110が万一暴走して異常に腕帯部2が加圧された場合であっても、複雑な電子回路や異常時のスイッチを設けたりすることなく、被測定者がプラグ6を引き抜くことで、腕帯部2の異常加圧を極めて容易に回避できる。
図2(B)に戻ると、筐体部60の側面部69には、スピーカ85と、ACアダプタを接続するための接続穴86が設けられている。この接続穴86には、ACアダプタ87の接続ジャック87Aが接続されることで、血圧計本体10には商用電源から電源供給できる。
図5は、図1に示す血圧計1のブロック構成図である。
図5に示すように、腕帯部2の阻血用空気袋14は、エアチューブ4を通じて、血圧計本体10内のエアフィルタ130、圧力検出部(圧力センサ)140、2つの駆動ポンプ110、制御バルブ111、そして排気バルブ112に接続されている。回路基板100には、制御部120等の要素が搭載されている。制御部120は、マイクロコンピュータなどのCPUとCPUにより実行される装置全体の制御プログラムや各種データを記憶するROMとワークエリアとして測定データや各種データを一時的に記憶するRAMなどを備え、各工程での処理、判断を行なう。
K音信号を検出する2つのマイクロフォン50は、電気配線5を通じて、フィルタ700とOSCアンプ162に電気的に接続されている。圧力検出部(圧力センサ)140は、腕帯部2内の圧力を検出する。2つのマイクロフォン50は、図5に示すように上腕に腕帯部2を装着したときに円周方向で対向位置になるように設けることで、K音を的確に検出できるが、マイクロフォン50の設定数は1つでもよい。
図5に示す2つの駆動ポンプ110は、腕帯部2内の阻血用空気袋14にエアを供給して腕帯部2内の上腕を加圧する加圧手段である。このように、2つの駆動ポンプ110を用いるのは、腕帯部2が大きい場合には、2つの駆動ポンプを駆動させ、腕帯部2が小さい場合には、1つの駆動ポンプを駆動させることで、阻血用空気袋14にエアを供給できるようにするためである。
制御バルブ111と排気バルブ112は、腕帯部2内の阻血用空気袋14内のエアを抜いて加圧した上腕を減圧する減圧手段である。駆動部150は、制御部120の指令により、2つの駆動ポンプ110を駆動制御する。駆動部151は、制御部120の指令により、制御バルブ111と排気バルブ112を制御する。
図5では、制御部120は、表示部63に指令を与えて、例えば図1に示すような温度表示、時刻表示、最高血圧、最低血圧、警報等の報知内容や、既登録者表示領域63Mを表示させることができる。制御部120には、音声用メモリ153とデータメモリ154が接続されている。
音声用メモリ153には、血圧計を測定する際に被測定者に対して行うべき音声ガイダンス内容が予め記憶されている。
制御部120は、血圧測定時に、音声用メモリ153内の音声ガイダンス内容を、スピーカ85を通じて被測定者に報知できる。スピーカ85は、例えば最低血圧値と最高血圧値を測定開始する際に、「最低血圧値と最高血圧値を測定しています」という音声ガイダンスを流すことができる。
データ用メモリ154には、血圧測定に必要な一連の動作を行うためのプログラムや、図8(A)に示すような既登録者表示領域63Mが予め記憶されており、制御部120はこのプログラムに従って、血圧測定動作を実施する。
図5では、開始/停止スイッチ88と、設定部380の機能選択キー400とアップダウンキー450が制御部120に電気的に接続されている。スピーカ85は、フィルタ164を介して制御部120に電気的に接続されている。電源コントロール部160は、電池93に電気的に接続され、接続コネクタ86を通じてACアダプタ87に電気的に接続され、所定の直流電圧を制御部120に供給する。制御部120は、基準時刻を発生するクロック500を有する。
電源コントロール部160、K音アンプ161、OSCアンプ162が、制御部120に電気的に接続されている。K音アンプ161は、2つのマイクロフォン50により検出したK音を増幅して制御部120に供給する。2つのマイクロフォン50とK音アンプ161の間には、ノイズ除去フィルタ700が電気的に接続されている。OSCアンプ162は、マイクロフォン50により検出した脈波信号を増幅して制御部120に供給する。これにより、制御部120は、K音を認識し、脈波を認識できる。このノイズ除去フィルタ700は、マイクロフォン50に入った音の中から、K音を通し、K音以外の音楽ノイズを除去するためのフィルタであり、マイクロフォン50に入力されたK音の周波数範囲以外の周波数範囲をノイズとして除去して、K音の周波数範囲をK音アンプ161側に通すようになっている。
図6は、図1に示すように被測定者が腕帯部2に上腕Tを通して、阻血用空気袋14にエアを供給して上腕Tを加圧して血圧測定をしている動作例を示すグラフである。縦軸は圧力を示し、横軸は時間である。
図6において、図5に示す制御部120が制御バルブ111と2つの駆動ポンプ110を作動して、阻血用空気袋14にエアを供給して上腕を時点t1まで加圧して、その後制御バルブ111が作動して阻血用空気袋14内のエア圧を傾きが一定になるように時点t2まで減圧させていく。制御部120は、この減圧させる途中では最高血圧と最低血圧を検出して、その後制御部120が排気バルブ112を作動して阻血用空気袋14内のエアを抜くようになっている。
図7は、血圧計の使用動作例を示すフロー図である。図8(A)は、複数の各被測定者に適用される収縮期血圧値に対応する腕帯部の加圧値の例を示す被測定者テーブルTBであり、図8(B)は、制御部120のクロック500等を示すブロック図である。図8(A)に示す被測定者テーブルTBは、図5に示す記憶部の一例としてのデータ用メモリ154に登録されている。
図8(A)の被測定者テーブルTBでは、説明を簡単にするために、一例として、血圧を測定しようとする複数の被測定者としての2人の被測定者PAと被測定者PBが、既登録者として予め決めてある。
被測定者テーブルTBでは、被測定者PAには、個別に朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPAが設定され、被測定者PBには、個別に朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPBが設定されている。また、被測定者テーブルTBでは、被測定者PAには、個別に夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPAが設定され、被測定者PBには、個別に夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPBが設定されている。
このように、2人の被測定者PAと被測定者PBが既登録者として既に決まっているので、既登録の各被測定者PA、PBに適した朝・夕の腕帯部2の加圧値を、図5に示すデータ用メモリ154において、被測定者テーブルTBに個別に登録できるようになっている。
図8(A)の被測定者テーブルTBに例示するように、血圧測定をするための朝の時間帯としては、例えば午前6時から9時であり、血圧測定をするための夕方の時間帯としては、例えば午後4時から7時に設定されている。時間の設定は、被測定者が制御部120のクロック500が発生する基準時刻に従って設定できる。
これらの各被測定者PA、PBに適した腕帯部2の加圧値の設定や変更と、朝の時間帯と夕方の時間帯の設定や変更は、図5と図2に示す設定部380の機能選択キー400とアップダウンキー450を用いて、図8(B)に示すデータ用メモリ154に、予め設定することができる。つまり、この設定部380は、血圧測定をしようとする被測定者を選択して、選択した被測定者に適した腕帯部の加圧値を設定し、任意の朝の時間帯や夕方の時間帯を設定するのに用いられる。
図2に示す機能選択キー400とアップダウンキー450は、血圧計本体10の開始/停止スイッチ88の横に並べて配列されている。
図2に示す機能選択キー400は、被測定者が指で押す度に、図5に示す制御部120の指令により、図1に示すように最高血圧値や最低血圧値、時刻、環境温度、既登録者である複数の被測定者の既登録者表示領域63Mを表示部63に表示する表示モードと、腕帯部2の加圧値を設定するための加圧値設定モードと、朝の時間帯や夕方の時間帯の時刻を被測定者により任意に設定することができる測定時間設定モード等を、任意に選択することができる。図1に示す表示部63では、加圧値設定モードの際の表示内容と、測定時間設定モードの際の表示内容は表示していないが、表示部63は、加圧値設定モードでは、制御部120の指令により、朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPA、VPBと、夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPA、WPBを表示できる。同様にして、表示部63は、測定時間設定モードでは、制御部120の指令により、朝の時間帯と夕方の時間帯を表示できるようになっている。
図2に示すように、アップダウンキー450は、アップキー451とダウンキー452を有しており、上述した各表示モードと、加圧値設定モードと、測定時間設定モードにおいて、被測定者がそれぞれ数値を上げたり下げたりする際に押す。
被測定者が、図8(B)の機能選択キー400を押して表示モードを選択して、図1に示すように、複数の被測定者の既登録者表示領域63Mを表示部63に表示させると、この既登録者表示領域63Mでは、既登録者である例えば複数の被測定者PA,PBが表示される。被測定者がアップキー451やダウンキー452を操作することで、既登録者表示領域63Mに表示中の既登録者である複数の被測定者PA,PBの中から、どちらか一方の任意の被測定者を選択することができる。
これにより、図8(A)に示すように、例えば血圧測定時間が朝方の時間帯であって、既登録者として被測定者PAを選択すれば、制御部120には被測定者PAの朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPAを設定できる。また、例えば血圧測定時間が、朝方の時間帯であって、既登録者として被測定者PBを選択すれば、制御部120には被測定者PBの朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPBを設定できる。
例えば血圧測定時間が、夕方の時間帯であって、既登録者として被測定者PAを選択すれば、制御部120には被測定者PAの夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPAを設定できる。また、例えば血圧測定時間が、夕方の時間帯であって、既登録者として被測定者PBを選択すれば、制御部120には被測定者PBの夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPBを設定できる。
また、被測定者が図8(B)の機能選択キー400を押して測定時間設定モードを選択して、アップキー451とダウンキー452を押すことで、予め朝の血圧測定時間帯や夕方の血圧測定時間帯の時間を設定できる。従って、被測定者は、必要に応じて好みの朝の時間帯と夕方の時間帯の数値を設定したり変更して、図8(B)に示すデータ用メモリ154内の被測定者テーブルTBに記憶させることができる。
次に、上述した構成を有する血圧計1の使用動作例を、図7と図8を参照して説明する。
以下の説明では、図8(A)の測定者テーブルTBに示す2人の被測定者PAと被測定者PBは、既登録者であるが、さらに測定者テーブルTBに示す被測定者PCは、新規の被測定者(使用者)であって既登録者ではない場合を例として説明する。
なお、血圧計1を購入して最初の計測にあっては、既登録者は無く、測定する人ごとに最初の測定でデータをとる場合には、測定者毎に以下の新規の被測定者による測定をして、そのデータを登録するようにすることができる。
図7を参照すると、図7に示すステップS1では、被測定者が図8(A)に示す新規の被測定者PCである場合には、ステップS2において、この新規の被測定者PCは、図5に示す機能選択キー400を押して加圧値設定モードを選択して、アップキー451とダウンキー452を押す。これにより、新規の被測定者PCは、手動により、個別に朝の収縮期血圧に対応する加圧値VPCを設定し、個別に夕方の収縮期血圧に対応する加圧値WPCを設定することができる。
これにより、ステップS3において、新規の被測定者PCが、手動により設定した朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPCと、夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPCは、図5に示すデータ用メモリ154内の被測定者テーブルTBに、新たに登録することができる。
そして、図7のステップS4では、図5に示す制御部120が制御バルブ111と2つの駆動ポンプ110を作動して、阻血用空気袋14にエアを供給して上腕を図6の時点t1まで自動的に加圧する。
ステップS4−1で加圧を停止し、その後、図7のステップS5では、制御バルブ111が作動して阻血用空気袋14内のエア圧を傾きが一定になるように減圧させながら、マイクロフォン50がK音または脈波を検出することで、対応した阻血用空気袋14内のエア圧に基づき、最高血圧(収縮期血圧)値を決定する。
図7のステップS6では、図5の制御バルブ111がさらに作動して阻血用空気袋14内のエアの減圧を継続し、ステップS7では、図5の制御部120は、マイクロフォン50がK音または脈波を検出することで、対応した阻血用空気袋14内のエア圧に基づき最低血圧(拡張期血圧)値が決定される。そして、ステップS8では、図5の制御部120は、図1に例示するように、表示部63において決定された最高血圧値と最低血圧値や脈拍等の数値の表示を行って、ステップS9において血圧測定動作を終了する。なお、測定時に上腕が動いた(いわゆる体動)場合、最高血圧値と最低血圧値を表示する時に点滅表示することで、被測定者に体動の有無を知らせることができる。
被測定者が血圧測定をする際に、腕帯部2に内蔵された2つマイクロフォン50を用いてK音または脈波を検出することができ、血圧計1はK音を確実に検出して正確に血圧測定することができる。 すでに説明したが、このK音は、腕帯部2の阻血用空気袋14の内圧を最高血圧値以上に上げて血管を一旦圧閉した後、内圧を徐々に下げて内圧が最高血圧値以下になり、血管が開き始めると発生し、内圧が最低血圧値以下になり、血管の圧閉が消失するまでの間検出できる音信号である。
一方、図7のステップS1に戻ると、血圧測定をしようとする被測定者が、新規の被測定者PCではなく、図8(A)に示す既登録者の被測定者PAと被測定者PBのいずれかである場合には、ステップS10に移る。
このステップS10では、既登録者の被測定者PAまたは被測定者PBが図2に示す開始/停止スイッチ88を長押しするかどうかを、図5の制御部120が判断する。既登録者の被測定者PAまたは被測定者PBが開始/停止スイッチ88を長押ししたと制御部120が判断した場合には、制御部120は、ステップS14において、既登録者の被測定者PAまたは被測定者PBが、自動による腕帯部2の加圧値設定操作を解除して、手動で腕帯部2の加圧値を設定するものと判断して、ステップS5に移り、ステップS5からステップS9までを実行する。
そうでなく、図7のステップS10において、既登録者の被測定者PAまたは被測定者PBが図2に示す開始/停止スイッチ88を長押ししていない場合には、ステップS11に移る。
このステップS11では、具体的な既登録者として被測定者PAと被測定者PBのいずれが実際に指定されるかを、制御部120が判断する。この場合に、被測定者PAと被測定者PBのいずれかも指定されない場合には、ステップS9に移って血圧測定動作を終了する。
ステップS11において具体的な既登録者として被測定者PAと被測定者PBのいずれが実際に指定される場合には、図7のステップS12において、具体的な既登録者として被測定者PAと被測定者PBのいずれかを指定して選択する。例えば図2の既登録者表示領域63Mにおいて、被測定者PBを選択した場合には、被測定者PBが選択された時刻に合わせて、図8(A)において、被測定者PBの朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPBであるか、被測定者PBの夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPBのいずれかが、図8(B)のクロック500が計時している現在時間に従って自動的に選択できる。
例えば、被測定者PBが血圧測定をしようとする時刻が朝の測定時間帯であれば、朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPBを自動的に選択する。ステップS13において、図5の制御部120は腕帯部2の加圧値を上記加圧値VPBまで加圧して、制御バルブ111が作動して阻血用空気袋14内のエア圧を傾きが一定になるように減圧させて、この減圧させる途中ではマイクロフォン50がK音または脈波レベルを検出する。
上述したステップS12とステップS13では、既登録者の例として、被測定者PBを選択して、被測定者PBが、例えば被測定者PBの朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPBを選択した場合を説明した。しかし、被測定者PBが血圧測定をしようとする時刻が夕方の測定時間帯であれば、夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPBを自動的に選択する。このため、被測定者PBが、例えば被測定者PBの夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPBを選択した場合であっても同様に血圧測定を行える。
また、上述したステップS12とS13では、既登録者の例として、被測定者PAを選択して、被測定者PAが、例えば被測定者PAの朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値VPAを選択しても良い。既登録者の例として、被測定者PAを選択して、被測定者PAが、例えば被測定者PAの夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値WPAを選択しても良い。
このように、本発明の実施形態に血圧計1では、被測定者が血圧測定をする度に、血圧計1がその被測定者に適する腕帯部の加圧値を改めて探るのではなく、被測定者が既登録者であれば予めこの被測定者は決まっており特定できるので、複数の被測定者がいても、複数の各被測定者に適した腕帯部の加圧値を、最初の測定時に予めデータ用メモリ154に登録させておくことができる。
そして、次回の測定時には、被測定者が新規の被測定者ではなく既登録者であれば、制御部120は、その既登録者である被測定者に適した腕帯部の加圧値をデータ用メモリ154から読みだして、制御部120は、腕帯部2をいわゆる「個別測定モード」で加圧動作させることで、各被測定者が負担感なく迅速で正確な血圧測定が可能になる。
また、図8(A)に示すように、同じ被測定者であっても、例えば朝方と夕方では、朝の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値と、夕方の収縮期血圧に対応する腕帯部の加圧値が異なる。被測定者は、制御部120の内蔵のクロック500の計時に基づいて、朝方の血圧測定時間帯の範囲と夕方の血圧測定時間帯の範囲を、任意に設定することができる。同じ被測定者であっても、測定する時間帯に応じて、腕帯部2の加圧値を選択することができる。つまり、制御部120は、血圧測定しようとする人と血圧測定時間の条件から、腕帯部2の加圧値を選択してデータ用メモリ154から読みだして、指定モードで、迅速かつ正確に血圧測定をすることができる。
なお、図7のステップS5において、図5の制御部120がK音を検出することで血圧値を検出するだけでなく、脈波(好ましくは圧脈波)を利用して検出することで、血圧値を検出する場合には、破線で示すステップS5−1に進むことができる。この場合、2つのマイクロフォン50の代わりに脈波検出用の小さい空気袋を1つ設けるか、阻血用空気袋14からの脈波を弁別する。
ステップS5−1では、制御部120が脈波検出結果に決められた加圧値で脈波を検出したか判断して、決められた加圧値以外の場合には、ステップS3で記憶した腕帯部の加圧値を修正して、初めての被測定者PCの加圧値として、図8(A)に示すデータ用メモリ154内の被測定者テーブルTBに、再度記憶させることができる。その後、ステップS6からステップS9を実行する。
本発明の実施形態の血圧計1は、複数の各被測定者に適した腕帯部の加圧値を最初の計測時に個別に登録しておくことで、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる。すなわち、血圧測定をしようとする前記被測定者を選択して、選択した前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値を個別に登録して、選択された被測定者に適した前記腕帯部の加圧値により血圧測定を行えるので、各被測定者が負担感なく正確に血圧測定を行うことができる。
ところで、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形例を採用することができる。本発明の各実施形態は、任意に組み合わせることができる。
図8(A)に示す2人の被測定者PAと被測定者PBが既登録者であるが、これに限らず、3人以上の被測定者を既登録者として登録してももちろん良い。
図1と図3に示す腕帯部2は、タグ33を有している。これに対して、図9に示す腕帯部2は、別の形状のタグ233を有している。このタグ233は、開口部11R側から開口部11Pにかけて腕帯部2の長手方向に沿って、外布16に対して固定されている。タグ233は、腕帯部2の開口部11RからV方向に沿って突出して設けられているつまみ部分233Aと、図9(B)に示すように指Fを通すための指挿入部233Bを有している。タグ233は、例えば布部材あるいはプラスチック部材であっても良い。
図9(B)に示すように、被測定者が例えば腕帯部2に左腕を挿入して血圧測定をする際には、指挿入部233Bと外布16の間に指Fを通して腕帯部2を確実に保持して、腕帯部2を左腕に沿って移動することができる。これにより、上腕Tに対して腕帯部2の装着が容易にしかも確実にできるばかりでなく、つまみ部分233Aを見ることで腕帯部2の装着方向が明確になるので、開口11R側から迷わずに手先を通すことができる。このため、被測定者が腕帯部2に対して誤って手先を開口部11P側から逆挿入してしまうことを防止することができる。
図3に示す腕帯部2の開口閉鎖部材30は、面ファスナーに限らず、例えば一方の部材としてS極のマグネットを用い、他方の部材としてN極のマグネットを用いることもできる。
また、図10に示す本発明の別の実施形態では、外側が剛性を有し、取っ手2Vを備えたプラスチック製の腕帯部2を用いることができ、血圧計本体や腕帯部におけるマイクロフォンの配置構造は、上述のようにしてもよい。すなわち、本発明の血圧計の実施形態としては、上述した腕帯部の外側がソフトな外布で覆われているタイプのものと、図10に示す腕帯部の外側がプラスチック製等の硬い表面部材を有するタイプのものの両方を含んでいる。
1・・・血圧計、2・・・腕帯部、4・・・エアチューブ,5・・・電気配線、6・・・プラグ、10・・・血圧計本体、11P、11R・・・開口部、14・・・阻血用空気袋、16・・・外布、17・・・内布、50・・・K音信号を検出するマイクロフォン、63・・・表示部、85・・・スピーカ、88・・・開始/停止スイッチ、110・・・加圧手段である2つの駆動ポンプ、111・・・減圧手段としての制御バルブ、112・・・減圧手段としての排気バルブ、120・・・制御部(制御手段)、154・・・データ用メモリ(記憶部の一例)、380・・・設定部、400・・・機能選択キー、450・・・アップダウンキー、500・・・クロック(計時手段)

Claims (4)

  1. 被測定者の上腕に装着される腕帯部と、前記腕帯部内を加圧する加圧手段と、制御部と、前記腕帯部内の圧力を検出する圧力センサと、前記腕帯部内の圧力を減圧する減圧手段と、を備え、前記圧力センサからの圧力信号を受けて前記制御部により前記加圧手段と前記減圧手段を制御して血圧を測定する血圧計であって、
    前記制御部に対して、血圧測定をしようとする前記被測定者を選択して、選択した前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値を設定するための設定部と、
    前記設定部により選択された前記被測定者に対して、前記選択された前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値により血圧測定を行う前記制御部と
    を備えることを特徴とする血圧計。
  2. 前記制御部に接続され、前記設定部により既に登録された前記被測定者を既登録者として予め記憶し、前記既登録者である前記被測定者に適した前記腕帯部の加圧値を予め記憶している記憶部を有することを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
  3. 前記記憶部には、同一の前記既登録者である前記被測定者について、異なる時間帯における前記腕帯部の加圧値を予め記憶していることを特徴とする請求項2に記載の血圧計。
  4. 前記腕帯部は、血圧計本体とは別体になっており、前記腕帯部は、前記上腕に装着された時に前記上腕を阻血する阻血用空気袋と、前記上腕に装着された時にコロトコフ音検出用の前記マイクロフォンとを収納し、前記阻血用空気袋は、前記血圧計本体内の前記加圧手段と前記減圧手段に対して接続されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の血圧計。
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