JP2009233011A - 血圧測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】血圧測定用装置において、カフ圧の上昇工程における測定者のストレスを緩和する。
【解決手段】血圧計では、血圧測定の際、カフ圧を上昇させる工程が実行される。なお、この工程では、カフ圧の上昇目標を特定する情報が報知される。具体的には、このような情報の報知として、たとえば、表示器4の表示装置401において、カフ圧の上昇終了までの時間(表示欄420)や、加圧が終了するまでの時間を測定者に予測させる情報(第1表示部431を構成するインジケータ)の表示がなされる。
【選択図】図7

Description

本発明は、血圧測定装置に関し、特に、血圧測定時の測定者のストレスを緩和できる血圧測定装置に関する。
血圧測定が行なわれる場合、一般に、測定者の上腕部等の所定の部位にカフを巻きつけ、カフ内の圧力(以下、「カフ圧」と呼ぶ)を変化させて、測定が行なわれる。具体的には、たとえば、特許文献1(特開平6−133938号公報)に開示された電子血圧計では、まずカフ圧を所定の圧まで上昇させ、そして、カフ圧を徐々に下げながら、脈波振幅の変化を継続的に検出することにより、測定者の最高血圧と最低血圧が順に決定して、平均血圧が算出される。
また、特許文献1に開示された電子血圧計では、測定者のストレス軽減のための技術として、血圧測定に要する時間に注目した技術が開示されている。具体的には、電子血圧計において、加圧中に推定される測定者の血圧情報などに基づいて、減圧開始から減圧終了までの時間が予測され、その残り時間がセグメント表示等によって測定者に報知される技術が開示されている。
また、従来の自動測定を行なえるような血圧測定装置には、カフ圧の上昇目標である上記「所定の圧」が、たとえば、カフ圧上昇中に得られる測定者の脈の変化から、測定者ごとに最適に設定するような制御をできるものがあった。このような制御は、比較的血圧の低い測定者が血圧を測定する場合に、無駄に高い圧までカフ圧を上昇させて当該測定者に無駄なストレスを与えることを回避するためになされている。
特開平6−133938号公報
上記したように、特許文献1では、加圧が終了した後の、減圧開始から減圧終了までの時間が予測されて報知されているが、測定者が感じるストレスは、カフ圧の減圧工程におけるものよりもむしろその前のカフ圧の上昇工程におけるものの方が大きいと考えられる。カフ圧の上昇により測定者がカフの装着部位において感じる圧迫感が上昇していくからなどの理由からによる。特に、上記のように、測定ごとにカフ圧の上昇目標である圧力が異なる場合、ストレスを感じる場合もあった。場合によっては、このようなストレスが測定中の血圧値に影響を与えてしまうことも考えられる。
このような観点から、カフ圧の上昇工程における測定者のストレスの緩和に関し、検討が必要とされていた。
本発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、カフ圧の上昇工程における測定者のストレスを緩和できる血圧測定装置を提供することである。
本発明に従った血圧測定装置は、生体の所定部位に装着されて動脈を圧迫するためのカフに含まれる流体袋であって、流体が供給されて膨張する前記流体袋の、内部の圧力であるカフ圧を制御するためのカフ圧制御手段と、前記カフ圧の上昇目標を特定する情報を決定する決定手段と、前記カフ圧制御手段が前記カフ圧を上昇させている期間において、前記上昇目標を特定する情報を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置では、前記決定手段は、前記上昇目標を特定する情報として、前記カフ圧自体の上昇目標である加圧目標値を決定することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置では、前記報知手段は、前記上昇目標を特定する情報として加圧目標値を報知することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置は、前記決定手段が決定した加圧目標値と前記カフ圧制御手段が前記カフ圧を上昇させる態様とに基づいて、前記カフ圧が前記加圧目標値に到達するまでの残り時間を予測する予測手段をさらに備え、前記報知手段は、前記上昇目標を特定する情報として、前記予測した残り時間を報知することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置は、前記カフに圧迫されて生じる前記動脈の容積変化より脈波情報を抽出するための脈波情報抽出手段をさらに備え、前記決定手段は、前記カフ圧制御手段が前記カフ圧を上昇させる期間中に、前記脈波に基づいて、前記カフ圧の加圧目標値を決定することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置では、前記決定手段は、前記脈波情報に基づいて前記生体の最低血圧と平均血圧を予測し、前記予測した最低血圧と平均血圧に基づいて前記生体の最高血圧を予測し、前記予測手段によって予測された最高血圧に基づいて前記カフ圧の加圧目標値を決定することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置では、前記脈波情報抽出手段が、前記脈波情報として脈波を検出し、前記決定手段は、前記脈波情報に基づいて算出される脈波振幅に基づいて前記加圧目標値を決定することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置では、前記脈波情報抽出手段は、前記脈波情報としてコロトコフ音を検出し、前記決定手段は、前記脈波情報抽出手段が検出したコロトコフ音の音量の変化に基づいて前記加圧目標値を決定することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置は、前記カフに圧迫されて生じる前記動脈の容積変化より脈波情報を抽出するための脈波情報抽出手段をさらに備え、前記決定手段は、平均血圧に対応する前記脈波情報に基づいて、前記カフ圧の上昇目標を特定する情報を決定することが好ましい。
また、本発明の血圧測定装置は、前記生体に関する情報を記憶する記憶手段をさらに備え、前記決定手段は、前記記憶手段に記憶された前記生体に関する情報に基づいて、前記カフ圧の上昇目標を特定する情報を決定することが好ましい。
本発明によれば、カフ圧制御手段がカフ圧を上昇させている期間において、決定手段によって決定されたカフ圧に関する上昇目標を特定する情報が報知される。
これにより、測定者は、カフの加圧があとどのくらいで終了するのかについて、予測をすることができる。したがって、カフの加圧中に測定者が感じていた、カフによる圧迫が進み苦痛が増すにも拘わらず、加圧がいつ終了するのかがまったくわからないことによるストレスを軽減できる。
また、上昇目標を特定する情報が、その時点での測定者の血圧の状態に関連して決定される場合には、測定者に対して上昇目標を特定する情報が与えられることにより、測定者自身が、当該情報に基づいてその後の血圧の測定結果に対しての評価を行なうことができるようになる。したがって、測定者において、測定結果に対する納得の度合いを向上させることができる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の血圧測定装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の血圧測定装置の第1の実施の形態にかかる血圧測定装置(以下、血圧計)1の外観の具体例を示す斜視図である。
図1を参照して、本実施の形態にかかる血圧計1は、主に、机等に載置される本体2と、測定部位である上腕を差込むための測定部5とを備える。本体2の上部には、電源ボタンや測定ボタンなどが配置された操作部3と、表示器4と、肘置きとが備えられる。また、測定部5は、本体2に対して角度が可変に取付けられており、略円筒状の機枠であるハウジング6と、ハウジング6の内周部に収納された空気袋(後述する空気袋13)とを備える。なお、図1に示されるように、通常の使用状態においてハウジング6の内周部に収納された空気袋13は露出しておらず、カバー7によって覆われている。本実施の形態では、カバー7および空気袋13により、カフが構成される。
図2は、血圧測定時の血圧計1の断面概略図である。図2を参照して、血圧測定の際には、測定者は、ハウジング6の内部に上腕Aを差込んで上記肘置きに肘を載置して、測定開始を指示する。上腕Aは、カバー7(図2では、図示略)に内包される空気袋13に適宜空気が送り込まれることにより、当該空気袋13によって圧迫される。カバー7は、たとえば布製であり、空気袋13が空気を送り込まれて膨張することにより、空気袋13とともに測定者の腕を圧迫するように構成されている。
図3は、血圧計1の機能構成の具体例を示すブロック図である。
図3を参照して、血圧計1は上記のように空気袋13を含み、測定用エア系統20に接続されている。測定用エア系統20には、空気袋13の内圧を測定する圧力センサ23、空気袋13に対する給気を行なうポンプ21、および排気を行なう弁22が含まれる。
また、血圧計1には、当該血圧計1の動作を全体的に制御するCPU(Central Processing Unit)40、測定用エア系統20に接続される増幅器28、ポンプ駆動回路26、ならびに弁駆動回路27、増幅器28に接続されるA/D(Analog to Digital)変換器29、CPU40で実行されるプログラムや測定結果を記憶するメモリ部41、測定結果等を表示する表示器4、測定開始ボタンや電源ボタンなどを含む操作部3、音声を出力するスピーカ51、および、カバー7内に設置され測定者のコロトコフ音を検出するためのマイク52が含まれる。
CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ部41に記憶されている所定のプログラムを実行し、ポンプ駆動回路26および弁駆動回路27に制御信号を出力する。ポンプ駆動回路26および弁駆動回路27は、制御信号に従ってポンプ21および弁22を駆動させ、血圧測定動作を実行させる。
圧力センサ23は空気袋13の内圧を検出し、検出した圧力信号を増幅器28に入力する。入力された圧力信号は、増幅器28において所定の振幅まで増幅され、A/D変換器29においてデジタル信号に変換された後に、CPU40に入力される。
CPU40は、マイク52から入力されるコロトコフ音の音量に基づいて、測定者の血圧値を決定する。具体的には、CPU40は、空気袋13の内圧(以下、適宜「カフ圧」と言う)を測定者の最高血圧よりも高い所定の圧力(後述する、加圧目標である圧PM)まで上昇させた後、弁駆動回路27を適宜制御することにより、当該内圧を一定の速度で減少(下降)させていく。そして、空気袋13の内圧を減少させる工程において、コロトコフ音が検出され始めたときの空気袋13の内圧を測定者の最高血圧と決定し、そして、コロトコフ音が検出された最低の空気袋13の内圧を測定者の最低血圧と決定する。
また、血圧計1では、上記のように最高血圧および最低血圧の決定の準備工程としてカフ圧を上昇させているが、この準備工程においてもコロトコフ音の音量を検出し、検出した音量に基づいて最低血圧と最高血圧の予測値(以下、「予測最低血圧」「予測最高血圧」と呼ぶ)を決定する。これらの予測値の決定方法について、図4を参照して説明する。
なお、本実施の形態では上記準備工程の後に実行される、カフ圧を下降させていく工程において、最終的な最高血圧および最低血圧の測定がなされ、このように決定される最終的な最高血圧および最低血圧と、準備工程において暫定的に決定される最高血圧および最低血圧とを区別するために、ここでは準備工程において決定される各血圧に「予測」と付すこととする。ただし、本発明が適用される血圧測定装置は、本実施の形態の血圧計1のように、加圧後の減圧工程において最終的な最高血圧および最低血圧を決定するタイプの血圧計に限定されず、加圧工程において最終的な最高血圧および最低血圧を決定するタイプの血圧計にも適用できる。
図4には、血圧計1の血圧測定時のカフ圧変化に対するコロトコフ音の音量および脈波振幅の変化を説明するために図4(A)〜図4(C)のグラフが示されている。まず、図4(A)では、実線で、カフ圧の変化が示されている。図4(A)では、縦軸はコロトコフ音の音量を示し、横軸は時間の経過を示す。また、図4(A)における点線は、圧力センサ23の変化に基づいて検出される脈波の変化を、参考として示すものである。そして、図4(A)では、カフ圧が、加圧目標値である圧PMまで、一定の速度で(単位時間あたりの上昇する圧が一定となるように)上昇させた後、一定の速度で減少するように制御される状態が示されている。カフ圧を圧PMまで上昇させる工程が、上記した準備工程に対応している。
図4(B)は、図4(A)に示されたカフ圧の変化に対応した、マイク52を介して検出されるコロトコフ音の音量の変化を示している。カフ圧が徐々に上昇された場合、コロトコフ音は、カフ圧が測定者の最低血圧に対応する圧P1となったときに検出され始め、その音量は徐々に大きくなり、極大値を示した後、カフ圧が測定者の最高血圧に対応する値P2を超えると検出されなくなる。
上記の極大値に対応するカフ圧は、測定者の平均血圧に対応する圧とされる。また、最低血圧を圧P1とし、最高血圧を圧P2とし、平均血圧を圧PAとした場合、これらは、一般的には以下の式(1)のように、平均血圧と最低血圧の差を3倍したものと最低血圧との和が最高血圧となるような関係があると考えられる。
P2=P1+3(PA−P1) …(1)
そして、加圧目標値である圧PMは、以下の式(2)に示されるように、最高血圧である圧P2に予め定められた余裕のための値αが加算されて算出される。なお、値αは、血圧測定の際のカフの減圧速度等によって適宜決定される値とすることができる。
PM=P2+α …(2)
以上より、本実施の形態では、最低血圧と平均血圧から最高血圧が求められ、そして、求められた最高血圧に基づいて加圧目標値が求められることになる。
また、本実施の形態では、上記の準備工程でコロトコフ音の極大値に基づいて決定される平均血圧を予測平均血圧とする。そして、血圧計1では、準備工程としてカフが加圧される際、予測最低血圧と予測平均血圧を決定することにより、カフ圧が予測最高血圧まで上昇するまでに、式(1)から予測最高血圧を得ることができ、さらに式(2)から加圧目標値を得ることができる。
なお、図4(C)は、参考のために示された、脈波振幅に関する情報である。具体的には、図4(C)には、図4(A)に示されたカフ圧の変化に対応した、脈波振幅の変化が示されている。脈波振幅は、カフ圧が測定者の最低血圧P1よりも低い領域では、カフ圧の上昇とともに徐々に上昇し、カフ圧が最低血圧P1となると、その上昇率(単位時間当たりの振幅が増加する割合)が大きく変化する(高くなる)。その後、カフ圧の上昇とともに脈波振幅は上昇し、極大値を示した後減少し、カフ圧が最高血圧P2を越えると、減少率が低くなり、その後も脈波振幅は徐々に減少していく。
次に、血圧計1において測定者の最高血圧と最低血圧が測定される際に、CPU40が実行する処理(血圧測定処理)の内容について説明する。図5は、CPU40が実行する血圧測定処理のフローチャートである。
図5を参照して、血圧測定処理では、CPU40は、まずステップS10で、血圧測定用のカフ(空気袋13)の加圧を開始して、ステップS20へ処理を進める。
ステップS20では、CPU40は、マイク52から入力される信号に基づいてコロトコフ音の音量を検出して、ステップS30へ処理を進める。
ステップS30では、CPU40は、直前のステップS20で検出したコロトコフ音の音量が予め定められた値であるV1以上であるか否かを判断する。なお、値V1とは、マイク52で測定者のコロトコフ音を検出することができたと考えられる最低の音量の一例であり、たとえば、マイク52のノイズレベルに所定の余裕のための値を加えられることによって得られる。そして、CPU40は、ステップS30において、コロトコフ音の音量がV1以上であると判断するとステップS40へ処理を進め、V1未満であると判断するとステップS20へ処理を戻す。
ステップS40では、CPU40は、メモリ部41に、コロトコフ音の音量が上記のV1に達したカフ圧を上記した予測最低血圧の値として記憶させて、ステップS50へ処理を進める。
ステップS50では、CPU40は、コロトコフ音が上記したようにV1に達してからカフ圧の上昇が継続される中で、継続的にコロトコフ音の検出を行ない、そして、当該音量の極大点を検出できたか否かを判断する。そして、極大点が検出できたと判断すると、CPU40は、ステップS60へ処理を進める。
ステップS60では、CPU40は、コロトコフ音の音量の極大点に対応するカフ圧を、上記した予測平均血圧の値として、メモリ部41へ記憶させて、ステップS70へ処理を進める。
ステップS70では、CPU40は、ステップS40で得た予測最低血圧とステップS60で得た予測平均血圧とを用いて、上記した式(1)に従って予測最高血圧の値を算出して、ステップS80へ処理を進める。
ステップS80では、CPU40は、ステップS70で算出した予測最高血圧の値を用いて、上記した式(2)に従って加圧目標値PMを算出して、ステップS90へ処理を進める。
図6を参照して、ステップS90では、CPU40は、ステップS80で算出した加圧目標値PMと現在のカフ圧とを用いて、ステップS10から継続しているカフの加圧に際しての加圧速度に従って加圧目標値までカフ圧を上昇させるまでの残り時間(加圧残り時間)を算出して、ステップS100へ処理を進める。なお、ここでは、具体的には、加圧目標値と現時点のカフ圧との差が算出され、そして、当該差を加圧速度で除して得られる値が加圧残り時間とされる。
CPU40は、ステップS100で、ステップS90で算出した加圧残り時間を報知して、ステップS110へ処理を進める。
ステップS110では、CPU40は、現時点のカフ圧Pが加圧目標値PMに達したか否かを判断し、まだ達していないと判断するとステップS90へ処理を戻し、達したと判断するとカフの加圧を停止し、ステップS120へ処理を進める。ここまでが、上記した準備工程に相当する。
ステップS120では、CPU40は、弁駆動回路27を適宜制御することにより、血圧測定用カフ(空気袋13)を一定の速度で減圧する処理を行ない、ステップS130へ処理を進める。なお、ステップS120における処理は、少なくとも、後述するステップS140の処理が実行されるまで継続される。
ステップS130では、CPU40は、測定者の最高血圧を決定し、ステップS140へ処理を進める。
ステップS140では、CPU40は、測定者の最低血圧を決定する。
そして、最低血圧の決定が終了すると、CPU40は、血圧測定処理を終了させる。なお、ステップS130における最高血圧の決定、および、ステップS140における最低血圧の決定については、周知の技術を採用することができるため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
以上、図5および図6を参照して説明した血圧測定処理では、カフ圧を最高血圧よりも高い圧まで上昇させた後、カフ圧を減少させる工程において最高血圧および最低血圧を測定する血圧測定装置において、カフ圧を加圧目標値まで上昇させる際に、加圧についての残り時間(加圧残り時間)が算出され、報知される。ここで、報知の態様としては、音声であってもよいし、表示であってもよい。また、血圧計1にバイブレータを組込ませることにより、振動によって報知が行なわれてもよい。
音声によって報知が行なわれる場合、たとえば、「あと、2秒で加圧終了します」のようなメッセージがスピーカ51から出力されてもよいし、カフ圧を上昇させながらスピーカ51から音楽を出力し、そして、加圧残り時間の減少に応じて出力させている音楽の音量を減少させることも考えられる。このように、加圧残り時間が報知されることにより、測定者は自らの腕への空気袋13による圧迫の強さが増す「加圧」という工程の残り時間を予測することができる。
また、同様の効果を奏する制御内容としては、ステップS90で加圧残り時間を算出しステップS100でそれを報知する代わりに、ステップS80で算出した加圧目標値をそのまま報知してもよい。この場合、たとえば、スピーカ51から「○○○mmHgまで加圧します」などのメッセージを出力される。
このような音声による報知は、カフ圧Pが加圧目標値PMに達するまで継続的に行なわれてもよいし、ステップS80における加圧目標値の算出が行なわれた後一度だけなされてもよいし、また、一度だけなされた後にカフ圧Pが加圧目標値PMに達するまでの間に操作部3が操作されることに応じて報知されるようにすることもできる。
図7は、表示によって上記報知が行なわれる場合の、上記表示器4の表示態様の例を示す図である。
まず、図7(A)を参照して、表示器4には、LCD(Liquid Crystal Display)などからなる表示装置401が設けられている。また、表示器4には、操作部3を構成する、電源キー31、測定キー32、左キー33、および右キー34が設けられている。電源キー31は、血圧計1における電源のオン/オフを切換えるためなどの場合に操作され、測定キー32は血圧測定処理の開始を指示する際などに操作され、また、左キー33および右キー34は表示装置401に表示された内容の選択の際などに操作される。
図7(A)では、表示装置401において、表示欄410には現時点のカフ圧が表示され、表示欄420には加圧残り時間を報知するためのメッセージが表示されている。
図7(B)では、図7(A)とは別の表示器4の表示態様を示す。表示装置401において、上記メッセージを表示する表示欄420の代わりに、縦方向に並べられた9個のインジケータを含む第1表示部431と、第1表示部431に含まれる複数のインジケータの中の加圧終了時に対応するインジケータを指示するために表示される第2表示部432とが表示されている。
本実施の形態の血圧計1では、図7(B)に示されるような第1表示部431を用いて加圧残り時間の報知が行なわれる場合、縦方向に並べられた9個のインジケータの中の、最も上部にある1個のインジケータを除いた8個のインジケータについて、加圧残り時間の長さに応じて下から順に表示色を変化させることにより、加圧残り時間の報知が行なわれる。第2表示部432は、常に、第1表示部431に含まれるインジケータの中の、加圧残り時間の報知には実質的に利用されないものを除いた中での上部に位置するインジケータ(図7(B)に示された例では2個目のインジケータ)を指示するように表示される。つまり、本実施の形態では、第1表示部431において、加圧残り時間の報知に利用されないインジケータ(図7(B)に示された例では最も上に位置する1個のインジケータ)を除いたインジケータ(図7(B)では8個のインジケータ)の表示色を、下から順に変更していくことにより、加圧残り時間の報知がなされる。具体的には、ステップS80で加圧目標値が算出されてから、初めて、ステップS90で算出された加圧残り時間を8等分し、そして、8等分された時間が経過するたびに上記8個のインジケータを下から順に1つずつ表示色を変更される。図7(B)では、第1表示部431の9個のインジケータの中で実質的に報知に利用される8個のインジケータの中の、下から4個のインジケータの表示色が初期の表示色から変更されている状態が示されている。
以上、図7(A)および図7(B)を参照して説明したように、本実施の形態では、表示によっても、加圧残り時間を報知することができる。なお、この報知は、図7(A)を参照して説明したように、メッセージ42として直接的に加圧残り時間を報知してもよいし、図7(B)を参照して説明したように、複数のインジケータを用いるなどして、間接的に報知してもよい。なお、第1表示部431では、最も上部にある一部のインジケータは、加圧残り時間の報知には使用されないにもかかわらず、表示されている。これにより、カフ圧が加圧目標値に到達した場合でも、第1表示部431において表示色が変化するのは、実質的に報知に利用されるすべてのインジケータではあるが、第1表示部431のすべてのインジケータではない。つまり、血圧計1においてカフ圧が加圧目標値まで上げられた場合であっても、第1表示部431の一部のインジケータの表示色が変更されないことにより、測定者に対して、当該測定者の血圧測定がカフ圧の上昇について余裕を残した状態で行なわれている、換言すれば、当該測定者の血圧測定における加圧目標値は一般的な血圧測定においてと同程度またはそこまでは達していない、ということを測定者に感じさせることができる。
以上説明した本実施の形態では、血圧測定処理において、カフ圧を上昇させる期間中に、脈波情報に基づいてカフ圧の加圧目標値が決定され、決定された加圧目標値に関連した情報が報知される。
加圧目標値に関連した情報としては、加圧目標値までカフ圧を上昇させるための残り時間や、加圧目標値そのものが考えられる。なお、加圧目標値までカフ圧が上昇するまでの残り時間(加圧残り時間)は、ステップS90〜ステップS110により、時々刻々と更新される。
また、以上説明した本実施の形態では、脈波情報に基づいて、カフ圧が上昇している期間中に、生体(測定者)の最低血圧と平均血圧が予測され、当該予測された最低血圧と平均血圧に基づいて生体の最高血圧が予測され、そして、予測された最高血圧に基づいてカフ圧の加圧目標値が決定されている。なお、本実施の形態では、脈波情報の一例として、コロトコフ音が利用されている。
[第2の実施の形態]
以上説明した第1の実施の形態では、脈波情報の一例としてコロトコフ音が利用されていたが、他の情報を利用することもできる。本実施の形態では、脈波情報として、圧力センサ23において検出される測定者の脈波が利用される。
図4(C)を参照して説明したように、カフ圧の変化に対する脈波振幅の変化に基づいて、最低血圧や最高血圧や平均血圧を予測することができる。本実施の形態では、血圧測定処理において、コロトコフ音の音量の代わりに、脈波振幅を用いて、予測最低血圧および予測平均血圧の値を求め、これらの値に基づいて加圧目標値を算出し、そして、加圧残り時間を算出して、それを報知する。本実施の形態の血圧測定装置の構成は、図1〜図3を参照して説明した第1の実施の形態の血圧計1と同様のものとすることができるため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態の血圧計1は、第1の実施の形態の血圧計に対して、血圧測定処理における処理内容の一部が変更されたものとなっている。図8に、本実施の形態のCPU40が実行する血圧測定処理のフローチャートの一部を示す。図8を参照して、本実施の形態の血圧測定処理では、CPU40は、まずステップS10で空気袋13の加圧を開始し、ステップS21へ処理を進める。
ステップS21では、CPU40は、圧力センサ23の検出出力に基づいて脈波を計測することにより脈波振幅を算出して、ステップS31へ処理を進める。
ステップS31では、CPU40は、図4(C)に示したように、ステップS21において算出した脈波振幅をプロットした場合に得られる包絡線の曲率が予め定められた数値であるN1以上となったか否かを判断し、そのようになるまでステップS21で脈波振幅を算出するとともに、ステップS31で包絡線の曲率についての判断を繰返す。そして、包絡線の曲率がN1以上となったと判断すると、CPU40はステップS41へ処理を進める。
ステップS41では、CPU40は、包絡線の曲率がN1以上となった点に対応するカフ圧を予測最低血圧の値としてメモリ部41に記憶させて、ステップS51へ処理を進める。
ステップS51では、CPU41は、脈波振幅の算出を継続し、その値が極大値を呈したか否かを判断する。なお、この判断は、具体的には、脈波振幅の値を図4(C)に示すようにプロットした場合に当該図において破線で示したような包絡線について、当該包絡線が極大値を呈したか否かを判断することにより実現される。そして、CPU41は、極大値を呈したと判断すると、ステップS61へ処理を進める。
ステップS61では、CPU40は、上記の包絡線の極大値に対応するカフ圧を予測平均血圧の値としてメモリ部41に記憶させて、ステップS70へ処理を進める。
以上説明したように、本実施の形態では、脈波振幅に基づいて、カフ圧を上昇させる期間における予測最低血圧と予測平均血圧の値が得られる。
ステップS70では、CPU40は、図5を参照して説明したステップS70と同様に、ステップS41で得られた予測最低血圧の値とステップS61で得られた予測平均血圧の値に基づいて、式(1)に従って予測最高血圧の値を算出して、ステップS80へ処理を進める。
ステップS80では、CPU40は、図5を参照して説明したステップS80と同様に式(2)に従って加圧目標値を算出する。
そして、本実施の形態の血圧測定処理では、ステップS80の処理の後、第1の実施の形態において図6を参照して説明したように、ステップS90〜ステップS140の処理が実行される。
[第3の実施の形態]
本実施の形態の血圧測定値の構成は、図1〜図3を参照して説明した第1の実施の形態における血圧計1と同様のものとすることができるため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
以上説明した第1および第2の実施の形態では、血圧測定処理において加圧目標値が、当該処理が行なわれているときの測定者についての予測最低血圧および予測平均血圧の値に基づいて決定されていた。
本実施の形態では、測定者ごとに、表1に示すように加圧目標値が記憶されており、各測定者についての血圧測定処理においては、当該測定者に関連付けられて記憶された加圧目標値までカフ圧が上昇するように制御される。
Figure 2009233011
表1では、各測定者を特定するユーザIDと加圧目標値(CP1,CP2,CP3…)が関連付けられている。本実施の形態の血圧計1では、メモリ部41に表1に示したようなテーブルが記憶されている。なお、各測定者についての加圧目標値は、たとえば、各測定者が過去に血圧計1における血圧測定において上昇させた最高のカフ圧を記憶したものであってもよいし、当該測定者が他の血圧計で血圧測定を行なった際に上昇させた最高のカフ圧を操作部3を介して入力されたものが記憶されたものであってもよい。
図9は、本実施の形態においてCPU40が実行する血圧測定処理のフローチャートである。以下、図9を参照して、本実施の形態における血圧測定処理について説明する。
血圧測定処理では、まずステップSA10で、CPU40は、測定者からのユーザIDの入力を受付けるために待機する。
そして、操作部3に対してユーザIDが入力されると、ステップSA20で、CPU40は、当該ユーザに対応してメモリ部41において記憶されている加圧目標値の読出および報知を行なって、ステップSA30へ処理を進める。加圧目標値の報知とは、たとえば、この値をスピーカ51を介して出力される音声または表示器4における表示によって報知することにより、実現される。
ステップSA30では、CPU40は、ステップS10(図5参照)と同様に空気袋13の加圧を開始して、ステップSA40へ処理を進める。
ステップSA40で、CPU40は、カフ圧PがステップSA20で読出した加圧目標値PMに到達したか否かを判断し、まだ到達していないと判断するとステップSA30へ処理を戻し、到達したと判断すると、ステップSA50へ処理を進める。
ステップSA50では、CPU40は、弁駆動回路27を適宜制御することにより、空気袋13を一定の速度で減圧する処理を行ない、ステップSA60へ処理を進める。
ステップSA60で、CPU40は、測定者の最高血圧を決定し、ステップSA70へ処理を進める。ステップSA70では、CPU40は、測定者の最低血圧を決定する。そして、最低血圧の決定が終了すると、CPU40は、血圧測定処理を終了させる。なお、ステップSA60における最高血圧の決定、および、ステップSA70における最低血圧の決定については、周知の技術を採用することができるため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
以上説明した本実施の形態では、メモリ部41に測定者ごとの加圧目標値が記憶されている場合を説明した。なお、表1を参照して説明したような加圧目標値の代わりに、表2に示すように、測定者ごとの最高血圧の値がメモリ部41に記憶されている場合についても、血圧計1を適用させることができる。
Figure 2009233011
表2では、各測定者を特定するユーザIDと、各測定者の最高血圧(BP1,BP2,BP3…)が関連付けられている。各測定者の最高血圧は、他の血圧計において測定された値を操作部3を介して入力されたものが記憶されていてもよいし、血圧計1において測定された値が記憶されてもよい。本実施の形態において、表1の代わりに表2に示すような各測定者の最高血圧が記憶されている場合には、図9を参照して説明した血圧測定処理のステップSA20では、加圧目標値の代わりに測定者のユーザIDに関連付けられた最高血圧が読出され、当該最高血圧に所定の余裕値が加算されることにより加圧目標値が算出される。そして、ステップSA20では、このように算出された加圧目標値が報知されるとともに、ステップSA40における加圧目標値PMとしてはこのように算出された加圧目標値が利用される。
また、本実施の形態では、表1および表2を参照して説明したように、複数の測定者について、加圧目標値または最高血圧が記憶されている例を示したが、加圧目標値や最高血圧を記憶できる測定者の数が「1」である場合には、ステップSA10におけるユーザIDの入力のために待機する処理は省略されてもよい。このような場合には、加圧目標値や最高血圧の読出にユーザIDは不要だからである。
[第4の実施の形態]
以上説明した第3の実施の形態では、報知の対象とされていたのは加圧目標値であった。本実施の形態では、これに加えて第1の実施の形態などで説明した加圧残り時間も報知される。
本実施の形態の血圧測定装置は、図1〜図3を参照して説明した第1の実施の形態における血圧計1と同様の構成とすることができるため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態の血圧計1のCPU40が実行する血圧測定処理のフローチャートを図10に示す。
図10を参照して、血圧測定処理では、CPU40は、ステップSA10において、測定者からのユーザIDの入力のために待機し、ユーザIDの入力があると、ステップSA20へ処理を進める。なお、本実施の形態では、表1に示すような各測定者の加圧目標値が、メモリ部41に記憶されているものとする。
ステップSA20では、CPU40は、ステップSA10で入力を受付けたユーザIDと関連付けられて記憶されている加圧目標値を読出して、当該加圧目標値を表示や音声等によって報知して、ステップSA30へ処理を進める。
ステップSA30では、CPU40は、図9を参照して説明したようなステップSA30と同様、空気袋13の加圧を開始させて、ステップSA31へ処理を進める。
ステップSA31では、CPU40は、現時点での加圧残り時間を算出して、ステップSA32へ処理を進める。本実施の形態では、ステップSA30〜ステップSA40において、一定の速度で、空気袋13は加圧される。そして、ステップSA31では、CPU40は、ステップSA20で読出した加圧目標値と現時点でのカフ圧との差を算出し、当該差を空気袋13の加圧速度で除して得られる値を、加圧残り時間とする。
ステップSA32では、CPU40は、ステップSA31で算出した加圧残り時間を、表示や音声などによって報知して、ステップSA40へ処理を進める。
ステップSA40では、現在のカフ圧PがステップSA20で読出した加圧目標値PMに達したか否かを判断し、達したと判断するとステップSA50へ処理を進め、まだ達していないと判断するとステップSA30へ処理を戻す。
ステップSA40において、カフ圧Pが加圧目標値PMに到達したと判断すると、CPU40は、図9を参照して説明したステップSA50〜ステップSA70と同様の処理を実行して、血圧測定処理を終了させる。
[第5の実施の形態]
本実施の形態の血圧測定装置の構成は、図1〜図3を参照して説明した第1の実施の形態の血圧計1の構成と同様とすることができるため、ここでは、詳細な説明は繰返さない。
以上説明した第1〜第4の実施の形態では、血圧計1における血圧測定処理において、カフ圧は、加圧目標値PMとして決定された圧力まで加圧された後、減圧された。一方、本実施の形態で実行される血圧測定処理では、カフ(空気袋13)の加圧を終了させる条件として、当該加圧工程において決定される予測平均血圧の値に基づいて決定される条件に従って加圧が終了される。以下、本実施の形態の血圧計1のCPU40が実行する血圧測定処理について、当該処理のフローチャートである図11を参照して説明する。
図11を参照して、血圧測定処理では、CPU40は、まずステップSC10で血圧測定用カフ(空気袋13)の加圧を開始させて、ステップSC20へ処理を進める。
ステップSC20では、CPU40は、圧力センサ23によって検出される測定者の脈波に基づいて脈波振幅を算出して、ステップSC30へ処理を進める。
ステップSC30では、CPU40は、脈波振幅の極大値を得られたか否かを判断し、得られていないと判断するとステップSC20へ処理を戻し、得られたと判断するとステップSC40へ処理を進める。なお、脈波振幅の極大値が得られたかどうかは、たとえば、図4(C)に示したように脈波振幅がプロットされることによって得られる包絡線(図4(C)のグラフ中の点線)において極大値が得られたか否かを判断することにより、判断される。
ステップSC40では、CPU40は、脈波振幅の極大値をメモリ部41へ記憶させて、ステップSC50へ処理を進める。
ステップSC50では、CPU40は、ステップSC40でメモリ部41に記憶させた脈波振幅の最大値に予め定められた定数βを乗じることにより、経過脈波振幅WXを算出して、ステップSC60へ処理を進める。
ここで、βとは、たとえば0.6程度の値とすることができるが、この値は一例であり、βは、本願発明が実現される血圧測定装置ごとに適宜定められる。
ステップSC60では、CPU40は、その時点で検出される脈波に基づいて算出される脈波振幅Wが、ステップSC50で算出して経過脈波振幅WX以下となったか否かを判断し、以下となったと判断すると、ステップSC70へ処理を進める。
ステップSC70では、CPU40は、ステップSC60で脈波振幅Wが経過脈波振幅WX以下となったと判断してからY秒経過したか否かを判断し、経過したと判断するとステップSC80へ処理を進める。
ここで、Y秒とは、たとえば2秒程度とすることができるが、この値は一例であり、Yは、本願発明が実現される血圧測定装置ごとに適宜定められる。
ステップSC80では、CPU40は、弁駆動回路27を適宜制御することにより、血圧測定用カフ(空気袋13)を一定の速度で減圧する処理を行ない、ステップSC90へ処理を進める。
なお、ステップSC80で開始したカフの減圧は、少なくとも後述するステップSC100の処理が実行されるまで継続される。
ステップSC90では、CPU40は、測定者の最高血圧を決定し、ステップSC100へ処理を進める。
ステップSC100では、CPU40は、測定者の最低血圧を決定する。
そして、最低血圧の決定が終了すると、CPU40は、血圧測定処理を終了させる。なお、ステップSC90における最高血圧の決定、および、ステップSC100における最適血圧の形態については、周知の技術を採用することができるため、ここでは詳細な説明は繰返さない。
[その他の変形例等]
以上説明した各実施の形態では、カフ圧を最高血圧よりも高い圧まで上昇させた後、カフ圧を減少させる工程において、最高血圧および最低血圧を測定(決定)する血圧測定装置が例示されていた。そして、当該血圧測定装置におけるカフ圧を上昇させる工程において、カフ圧の上昇目標を特定する情報として、カフ圧の上昇終了までの時間、終了するまでの時間を測定者に予測させる情報(図7(B)の第1表示部431を構成するインジケータ)、カフ圧の上昇目標である加圧目標値が報知される。
なお、本発明が適用されるのは、カフ圧の減少工程において血圧測定が行なわれるタイプの血圧測定装置に限定されない。つまり、たとえば、カフ圧を上昇させる工程において、(予測最高血圧や予測最低血圧ではなく正式な)最高血圧および最低血圧の測定を行なうような血圧測定装置においても、当該カフ圧を上昇させる工程で、上記報知を行なうことによって本発明を適用することができる。
また、以上説明した各実施の形態では、カフ圧を上昇させる際の速度(単位時間当たりに上昇させる圧力)が一定である例を示したが、本発明を適用される血圧測定装置でのカフ圧の上昇態様はこのようなものに限定されない。たとえば、目標血圧値に近づくにつれて、「カフ圧を上昇させる速度」を上昇させる割合を低くされるような場合であっても、本発明は適用できる。なお、このような場合、特に、カフ圧の上昇終了までの時間の算出の際に、利用する「カフ圧を上昇させる速度」についてその変化を加味して、算出すれば良い。
また、以上説明した各実施の形態では、測定者の上腕部に空気袋を含むカフを装着して血圧を測定する血圧計が例示されたが、本発明が適用される血圧測定装置はこのようなタイプのものに限定されない。たとえば、手首にカフが装着されることにより撓骨動脈を介して脈波を検出し、検出された脈波信号に基づいて血圧が測定されるタイプ等、他のタイプの血圧測定装置に適用されても良い。
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本願明細書の各実施の形態において例示された技術は、可能な限り組み合わされて実現されることが意図される。
本発明の血圧測定装置の第1の実施の形態に係る血圧計の外観の具体例を示す斜視図である。 図1の血圧計の血圧測定時の断面概略図である。 図1の血圧計の機能構成の具体例を示すブロック図である。 図1の血圧計の血圧測定時の、カフ圧の変化に対するコロトコフ音の音量および脈波振幅の変化を説明するための図である。 図3のCPUが実行する血圧測定処理のフローチャートである。 図3のCPUが実行する血圧測定処理のフローチャートである。 図3の表示器における表示態様の一例を示す図である。 本発明の血圧測定装置の第2の実施の形態に係る血圧計において実行される血圧測定処理のフローチャートの一部を示す図である。 本発明の血圧測定装置の第3の実施の形態に係る血圧計において実行される血圧測定処理のフローチャートである。 本発明の血圧測定装置の第4の実施の形態に係る血圧計において実行される血圧測定処理のフローチャートである。 本発明の血圧測定装置の第5の実施の形態に係る血圧計において実行される血圧測定処理のフローチャートである。
符号の説明
1 血圧計、2 本体、3 操作部、4 表示部、5 測定部、6 ハウジング、7 カバー、13 空気袋、20 測定用エア系統、21 ポンプ、22 弁、23 圧力センサ、26 ポンプ駆動回路、27 弁駆動回路、28 増幅器、29 A/D、31 電源キー、32 測定キー、33 左キー、34 右キー、40 CPU、41 メモリ部、51 スピーカ、52 マイク、401 表示装置、410,420 表示欄、431 第1表示部、432 第2表示部。

Claims (10)

  1. 生体の所定部位に装着されて動脈を圧迫するためのカフに含まれる流体袋であって、流体が供給されて膨張する前記流体袋の、内部の圧力であるカフ圧を制御するためのカフ圧制御手段と、
    前記カフ圧の上昇目標を特定する情報を決定する決定手段と、
    前記カフ圧制御手段が前記カフ圧を上昇させている期間において、前記決定手段によって決定された前記上昇目標を特定する情報を報知する報知手段とを備える、血圧測定装置。
  2. 前記決定手段は、前記上昇目標を特定する情報として、前記カフ圧自体の上昇目標である加圧目標値を決定する、請求項1に記載の血圧測定装置。
  3. 前記報知手段は、前記上昇目標を特定する情報として加圧目標値を報知する、請求項1に記載の血圧測定装置。
  4. 前記決定手段が決定した加圧目標値と前記カフ圧制御手段が前記カフ圧を上昇させる態様とに基づいて、前記カフ圧が前記加圧目標値に到達するまでの残り時間を予測する予測手段をさらに備え、
    前記報知手段は、前記上昇目標を特定する情報として、前記予測手段によって予測された残り時間を報知する、請求項2または請求項3に記載の血圧測定装置。
  5. 前記カフに圧迫されて生じる前記動脈の容積変化より脈波情報を抽出するための脈波情報抽出手段をさらに備え、
    前記決定手段は、前記カフ圧制御手段が前記カフ圧を上昇させる期間中に、前記脈波情報に基づいて、前記カフ圧の加圧目標値を決定する、請求項2〜請求項4のいずれかに記載の血圧測定装置。
  6. 前記決定手段は、前記脈波情報に基づいて前記生体の最低血圧と平均血圧を予測し、前記予測した最低血圧と平均血圧に基づいて前記生体の最高血圧を予測し、前記予測した最高血圧に基づいて前記カフ圧の加圧目標値を決定する、請求項5に記載の血圧測定装置。
  7. 前記脈波情報抽出手段が、前記脈波情報として脈波を検出し、
    前記決定手段は、前記脈波に基づいて算出される脈波振幅に基づいて前記加圧目標値を決定する、請求項5または請求項6に記載の血圧測定装置。
  8. 前記脈波情報抽出手段は、前記脈波情報としてコロトコフ音を検出し、
    前記決定手段は、前記脈波情報抽出手段が検出したコロトコフ音の音量の変化に基づいて前記加圧目標値を決定する、請求項5または請求項6に記載の血圧測定装置。
  9. 前記カフに圧迫されて生じる前記動脈の容積変化より脈波情報を抽出するための脈波情報抽出手段をさらに備え、
    前記決定手段は、平均血圧に対応する前記脈波情報に基づいて、前記カフ圧の上昇目標を特定する情報を決定する、請求項1に記載の血圧測定装置。
  10. 前記生体に関する情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記決定手段は、前記記憶手段に記憶された前記生体に関する情報に基づいて、前記カフ圧の上昇目標を特定する情報を決定する、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の血圧測定装置。
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