JP2012165594A - モータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術のモータ駆動装置では、回生電流によるモータへのトルク供給遮断期間にインバータの出力電圧位相を進めてインバータ出力からモータに強制的に電流を流すためモータ損失が増加する。
【解決手段】モータ3は、所定のモータ回転数域において、単相交流電源1のゼロクロス付近で発生する回生期間の長短により変化するモータ実効電流値の2乗と前記モータ3のモータ巻線抵抗の積とインバータ4あるいは双方向スイッチ群における損失の和が最小、好ましくは最小値の1.1倍未満となるようにモータ(巻線)仕様を調整されたモータ3を用いることにより、回生電流によるシステム損失増加を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、単相交流電源を入力として全波整流した出力、あるいは単相交流電源を直接スイッチングすることにより得られる可変電圧・可変周波数の交流出力にてモータを駆動するモータ駆動装置に関する。
従来のモータ駆動装置の概略図を図16に示す。モータ駆動装置は単相交流電源1の出力を全波整流する整流回路2と、この整流回路2による整流出力をスイッチングして得た可変電圧・可変周波数の交流出力によりモータ3を駆動するインバータ4を備え、電圧指令値に基づいて前記インバータ4のスイッチング素子をオン・オフさせるためのPWM信号を発生させる信号発生手段5と、前記PWM信号のパルス幅の増大制御では前記電圧指令値に相当したインバータ出力電圧が得られない飽和状態となったときに、そのPWM信号の出力タイミングを早めてインバータ出力電圧の位相を進ませる制御を行う制御手段6とを備える。
このように整流回路2からの脈動電圧をインバータ4によりスイッチングして得た交流出力によりモータ3の駆動を行う場合、その脈動電圧の瞬時電圧値が所定レベルより低くなる期間には、PWM信号のパルス幅を増大させる制御を行ったとしても、電圧指令値に相当したインバータ出力電圧が得られない飽和状態となる。このような飽和状態となったとき、つまり、インバータ出力電圧よりモータ誘起電圧が高くなったときは、制御手段6が、前記PWM信号の出力タイミングを早めてインバータ出力電圧の位相を進ませる制御を行う(例えば、特許文献1参照)。
このような位相進み制御が行われたときには、モータ3の端子電圧が下がるという現象が引き起こされるため、このようにモータ3の端子電圧が下がった期間には、当該モータ3にインバータ4からの出力電流が流れ込むようになり、これによりトルク発生する期間が拡大することになる。この結果、モータ3のトルク脈動が抑制されると共に、その効率が改善されることになる。
特開平10−150795号公報
従来技術のモータ駆動装置では、インバータ印加電圧が所定レベルより低くなると、回生電流により単相交流電源1からモータ3へのトルク供給が遮断される期間において、インバータ4の出力電圧位相を進めてインバータ出力からモータ3に強制的に電流が流れるようにしている。このため電源半周期毎にインバータ出力からモータ3へ強制的に電流が流れることになりモータ3の実効電流値が増加してモータ損失が増加する。特にモータ駆動装置の小型化のためモータ回転数を高く設定してモータ出力を得る装置において、モータへ強制的に電流を流す量が増加するため著しくモータ損失が増加することが課題であった。本発明はモータ損失を抑制した効率のよいモータ駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、単相交流電源1を入力として全波整流した出力、あるいは
単相交流電源1を直接スイッチングすることにより得られる可変電圧・可変周波数の交流出力にてモータを駆動するモータ駆動装置において、前記モータ3には所定のモータ回転数域において、単相交流電源電圧の絶対値電圧の瞬時値より前記モータ3の誘起電圧の最大値が大きくなる期間が単相交流電源周期の概ね半分未満になる、あるいは前記モータ3の誘起電圧の実効電圧値が前記単相交流電源1の実効電圧値の概ね70%未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたモータ3を用いるようにしたものである。これによりモータ損失を抑制した効率の良いモータ駆動装置を提供する。
本発明のモータ駆動装置は、回生電流によるモータ損失を抑制することができる。
本発明のモータ駆動装置の概略図 本発明の実施例のモータ誘起電圧波形と全波整流電圧波形を示す図 本発明の実施例の各部波形を示す図 本発明の実施例のモータ誘起電圧による通電幅の変化を示すグラフ 本発明の実施例のモータ回転数によるモータ誘起電圧の変化を示すグラフ 本発明の実施例の間欠トルク供給と連続トルク供給を示す図 本発明の実施例のモータ誘起電圧に対するモータ電流の変化を示す図 本発明の実施例のインバータへの電圧供給構成の概略図 本発明の実施例のモータ誘起電圧に対するインバータ損失の変化を示すグラフ 本発明の実施例のモータ巻数に対するモータ誘起電圧の変化を示すグラフ 本発明の実施例のモータ巻数に対するモータ巻線抵抗の変化を示す図 本発明の実施例のモータ誘起電圧に対するモータ損失の変化を示す図 本発明の実施例のモータ誘起電圧に対するシステム損失の変化を示す図 本発明のモータ駆動装置の概略図 本発明の実施例の各部波形を示す図 従来技術のモータ駆動装置の概略図
第1の発明は、単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
前記モータは所定のモータ回転数域において、単相交流電源電圧の絶対値電圧の瞬時値より前記モータの誘起電圧の最大値が大きくなる期間が単相交流電源周期の半分未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、モータ損失を抑制することができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
第2の発明は、単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
前記モータは所定のモータ回転数域において、前記モータの誘起電圧の実効電圧値が前記単相交流電源の実効電圧値の70%未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIP
Mモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、モータ損失を抑制することができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
第3の発明は、単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
前記モータは所定のモータ回転数域において、単相交流電源のゼロクロス付近で発生する回生期間の長短により変化するモータ実効電流値の2乗と前記モータの巻線銅量を一定にした場合に巻数および巻線径により変化するモータ巻線抵抗の積とインバータ損失の和が最小、好ましくは最小値の1.1倍未満となるようにモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、システム全体の損失を抑制することができる。
第4の発明は、単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
前記モータは、回転子に永久磁石を用いないもしくは永久磁石を補助的に用いたシンクロナスリラクタンスモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を概ねなしにすることができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
第5の発明は、単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
前記モータは所定のモータ回転数において、単相交流電源電圧の絶対値電圧の瞬時値より前記モータの誘起電圧の最大値が大きくなる期間が単相交流電源周期の半分未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、モータ損失を抑制することができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
第6の発明は、単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
前記モータは所定のモータ回転数域において、前記モータの誘起電圧の実効電圧値が前記単相交流電源の実効電圧値の70%未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、モータ損失を抑制することができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
第7の発明は、単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成す
る双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
前記モータは所定のモータ回転数域において、単相交流電源のゼロクロス付近で発生する回生期間の長短により変化するモータ実効電流値の2乗と前記モータの巻線銅量を一定にした場合に巻数および巻線径により変化するモータ巻線抵抗の積と双方向スイッチ群における損失の和が最小、好ましくは最小値の1.1倍未満となるようにモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、システム全体の損失を抑制することができる。
第8の発明は、単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
前記モータは、回転子に永久磁石を用いない、もしくは永久磁石を補助的に用いたシンクロナスリラクタンスモータとすることで、回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を概ねなしにすることができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
第9の発明は、前記モータにおける回転子に用いられる磁石にフェライト磁石を用いることによりレアメタルなどで構成される磁力が強く高価な磁石を用いることなく、磁力の弱い安価な磁石を用いることで回生電流による単相交流電源からモータへのトルク供給の遮断期間を抑え、モータ損失を抑制することができる。更に、回生電流を抑制することで回生電流がインバータを通過することで発生するインバータにおける損失分を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明における実施の形態におけるモータ駆動装置の概略図を示す。
単相交流電源1を入力とするダイオードブリッジなどで構成される全波整流回路21と、前記全波整流回路21の出力直流電力を交流電力に変換する複数の半導体スイッチ素子で構成されるインバータ4と、前記インバータを4PWM駆動制御するマイコンなどの制御手段6と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータ4と単相交流電源1のライン上に配置されたリアクタと前記インバータ4の入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部7と、前記インバータ4により駆動されるモータ3を具備し、前記モータ3は所定のモータ回転数域において、回生電流の影響によるシステム損失増大を抑制するためモータ誘起電圧、モータ巻線抵抗を調整する。
以上のように構成されたモータ駆動装置において、以下にその動作、作用を説明する。
まず、単相交流電源1に周波数50Hzの電源を用いた場合、平滑部7を構成するリアクタの容量L1とコンデンサの容量C1は、電源高調波特性の高性能化を図るため共振周波数fc=1/(2π×√(L1×C1))が単相交流電源周波数の40倍以上、すなわち2000Hz以上になるように設定する(IEC規格では交流電源電流の高調波成分において第40次高調波まで規定されているため)。以上のようにコンデンサおよびリアクタの組み合わせを決定することで、交流電源電流の高調波成分を抑制して、IEC規格をクリアすることが可能となる。
このため例えば、リアクタンス値L1=0.5mH、キャパシタンス値C1=10μF
のリアクタとコンデンサを用いることで共振周波数fc(≒2250Hz)>(40×単相交流電源周波数)(=2000Hz)とする。平滑部7を構成するリアクタとコンデンサがこのような値に設定された場合、モータ駆動時におけるモータ3の誘起電圧波形と単相交流電源の全波整流電圧波形は図2に示すような関係になる。
ここで単相交流電源電圧の実効値をVg、モータ誘起電圧の実効値をVeとすると、モータ駆動範囲内において、単相交流電源1から駆動するモータ3にトルクを供給するために、その大小関係はVg>Veとなるようにモータ仕様は調整される。また、モータ誘起電圧の最大値√2Veより単相交流電源電圧の全波整流電圧値が大きくなる単相交流電源位相θ1からθ2、θ3からθ4以外ではモータ3が発電機として作用するため回生電流により平滑部7のコンデンサが充電されることになる。よってモータ駆動時の単相交流電源電圧波形Vrs、単相交流電源電流波形Ir、インバータ印加電圧波形Vdcはそれぞれ図3に示すようになる。
平滑部7のコンデンサ容量が例えば10μFと小さい場合、モータ3へは連続的にトルクが供給されず通電幅Δθ(=Δθ12+Δθ34)において単相交流電源1よりモータ3へ間欠的にトルクが供給されることになる。このような状態におけるモータ駆動時のシステム損失について以下で説明する。ここでシステム損失とは平滑部7における損失(コンバータ損失)、インバータ損失、モータ損失の総和のことである。
まず、モータ誘起電圧と通電幅△θの関係は図4に示すように単相交流電源電圧に対してモータ誘起電圧が高くなるほど通電幅△θは狭くなる。計算上では単相交流電源電圧の実効値Vgよりモータ誘起電圧の実効値Veが高くなると通電幅△θはほぼゼロとなりモータ3へのトルク供給ができなくなる。また、モータ誘起電圧は図5に示すようにモータ3の回転数が高くなるほど高くなる。以上の特性からモータ3の回転数が高くなるほど通電幅△θは狭くなる傾向にある。よって回転数可変のモータ駆動装置では、全体のシステム効率に与える影響が大きくなるモータ回転数領域において、システム損失を抑制したモータ駆動を行うことが必要になる。
ここで、モータ駆動に必要なトルク、つまり電流を連続的に供給する場合と間欠的に与える場合を比較すると、その実効値は間欠的に与えた方が高くなる。図6に周期T期間に連続的に必要電流(トルク)を与えた場合と、半分の周期T/2期間に必要電流(トルク)を与えた場合を示す。この場合は間欠的に与えることにより電流実効値は√2倍と高くなる。このように間欠的に電流を与えるとその実効値は高くなる。
以上のことを考慮すると、モータ誘起電圧とモータ実効電流の関係は図7に示すようになり、図8(b)に示すような一般的なモータ駆動装置では単相交流電源電圧に対するモータ誘起電圧が高くなるにつれモータ実効電流値は減少することになる。ここで、図8(a)に示すように単相交流電源1の全波整流波形がインバータ4に印加される場合は、図7の破線に示すようにモータ誘起電圧を高くすると回生電流による通電幅△θの影響によりモータ実効電流値が増加する領域が存在することになる。そのためモータ仕様(モータ誘起電圧)に対するインバータ損失は図9に示すようになる。よって回生電流によりモータ3へのトルク供給が遮断される期間を電源周期の20%から50%程度、つまりモータ3へのトルク供給期間を電源周期の50%から80%程度あるいは、単相交流電源電圧の30%から70%になるようにモータ誘起電圧を調整されたモータ3を用いることでインバータ損失を抑制することができる。
次にモータ損失について説明する。モータ3は磁石量および巻線材料の量を一定とすると、巻数とモータ誘起電圧の関係は図10に示すようになり、巻数を多くすると鎖交磁束が多くなるため、それに応じてモータ誘起電圧は高くなる。また巻数と巻線抵抗の関係は
図11に示すようになり、巻数を多くすると巻線の線径は小さく、巻線長は長くなるためそれに応じて巻線抵抗は高くなる。モータ誘起電圧に対するモータ電流実効値は図7の破線のようになるため、モータ仕様(モータ誘起電圧)に対する巻線抵抗におけるモータ損失(銅損)は図12に示すようになる。よって回生電流によりモータ3へのトルク供給が遮断される期間を電源周期の20%から50%程度、つまりモータ3へのトルク供給期間を電源周期の50%から80%程度あるいは、単相交流電源電圧の30%から70%になるようにモータ誘起電圧を調整されたモータ3を用いることによりモータ損失(銅損)を抑制することができる。
ここでシステム損失はインバータ損失、モータ損失にコンバータ損失を加えた値になるが、実質的にインバータ損失とモータ損失の和が最小になるように調整することでコンバータにおける損失もほぼ最小にすることができる。このため図13に示すインバータ損失とモータ損失の和をシステム損失と考えると、回生電流によりモータ3へのトルク供給が遮断される期間を電源周期の20%から50%程度、つまりモータ3へのトルク供給期間を電源周期の50%から80%程度あるいは、単相交流電源電圧の30%から70%になるようにし、更にモータ実効電流値の2乗と前記モータ3の巻線抵抗の積とインバータ損失の和が最小、好ましくは最小値の1.1倍未満となるようにモータ仕様(モータ誘起電圧)を調整されたモータ3を用いることによりインバータ損失およびモータ損失を抑制してシステム損失をほぼ最小にすることができる。
なお、本実施例では図1に示す単相交流電源1を全波整流回路21にて全波整流した出力をスイッチングして任意の振幅および周波数の交流電圧を得るインバータ4によるモータ駆動装置について説明を行ったが、図14に示すような全波整流回路21がなく単相交流電源1を直接スイッチングして任意の振幅および周波数の交流電圧を得る双方向スイッチ群8によりモータ駆動を行うモータ駆動装置においても同様に考えることができ、この場合の通電幅△θはモータ駆動時におけるモータ3の誘起電圧波形と単相交流電源電圧波形より図15に示すようになる。
以上のように回生電流抑制考慮したモータ3を用いることでシステム損失の低減を図る。また、通常のIPMモータであってももちろん効果が得られるが、回生電流を抑制しやすい誘起電圧定数の低い安価なフェライト磁石を用いたモータ3や磁石を用いない、あるいは補助的にのみ磁石を用いるシンクロナスリラクタンスモータを用いることで、システム損失増大を抑制しつつ、より安価なモータ駆動装置を実現することが可能になる。
このように本発明では、回生電流による通電幅△θを考慮した仕様のモータ3を用いることにより、モータ3の磁石量、巻線材料の量が定められた制約条件下でより効率の良いシステムを実現することができる。
以上のように、本発明は従来のモータ駆動装置と比較して、希土類などのレアアースを用いない安価なモータ3を用いて、モータ回転数の高周波化による小型化と、システム効率の向上を実現することができるため、エアコンや冷蔵庫の圧縮機駆動をはじめ様々なモータ駆動装置への応用が可能である。
1 単相交流電源
2 整流回路
21 全波整流回路
3 モータ
4 インバータ
5 信号発生手段
6 制御手段
7 平滑部
8 双方向スイッチ群

Claims (9)

  1. 単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
    前記モータは所定のモータ回転数において、単相交流電源電圧の絶対値電圧の瞬時値より前記モータの誘起電圧の最大値が大きくなる期間が単相交流電源周期の半分未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータであることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
    前記モータは所定のモータ回転数域において、前記モータの誘起電圧の実効電圧値が前記単相交流電源の実効電圧値の70%未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータであることを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
    前記モータは所定のモータ回転数域において、単相交流電源のゼロクロス付近で発生する回生期間の長短により変化するモータ実効電流値の2乗と前記モータの巻線銅量を一定にした場合に巻数および巻線径により変化するモータ巻線抵抗の積とインバータ損失の和が最小、好ましくは最小値の1.1倍未満となるようにモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータであることを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 単相交流電源を入力とする全波整流回路と、前記全波整流回路の出力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータをPWM駆動制御する制御手段と、共振周波数が前記単相交流電源周波数の40倍以上に設定され前記インバータと単相交流電源のライン上に配置されたリアクタと前記インバータの入力側に並列接続されたコンデンサで構成される平滑部と、前記インバータにより駆動されるモータを具備し、
    前記モータは、回転子に永久磁石を用いない、もしくは永久磁石を補助的に用いたシンクロナスリラクタンスモータを用いたことを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
    前記モータは所定のモータ回転数において、単相交流電源電圧の絶対値電圧の瞬時値より前記モータの誘起電圧の最大値が大きくなる期間が単相交流電源周期の半分未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータであることを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチ
    をPWM駆動制御する制御手段を具備し、
    前記モータは所定のモータ回転数域において、前記モータの誘起電圧の実効電圧値が前記単相交流電源の実効電圧値の70%未満になるようモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータであることを特徴とするモータ駆動装置。
  7. 単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
    前記モータは所定のモータ回転数域において、単相交流電源のゼロクロス付近で発生する回生期間の長短により変化するモータ実効電流値の2乗と前記モータの巻線銅量を一定にした場合に巻数および巻線径により変化するモータ巻線抵抗の積と双方向スイッチ群における損失の和が最小、好ましくは最小値の1.1倍未満となるようにモータ(巻線)仕様を調整されたIPMモータであることを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 単相交流電源と、モータと、前記単相交流電源とモータとの間に配置され交流電圧を直接スイッチングする双方向スイッチ群と、前記双方向スイッチ群を構成する双方向スイッチをPWM駆動制御する制御手段を具備し、
    前記モータは、回転子に永久磁石を用いない、もしくは永久磁石を補助的に用いたシンクロナスリラクタンスモータを用いたことを特徴とするモータ駆動装置。
  9. 前記モータにおける回転子に用いられる磁石にフェライト磁石を用いたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
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