JP6329066B2 - 電動機械器具 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源としてブラシレスモータを備え、交流電源から電源供給を受けて動作するよう構成された電動機械器具に関する。
特許文献1には、交流電源から電源供給を受けて動作する、ブラシレスモータを備えた電動工具が開示されている。この電動工具は、交流電源からの交流電圧を全波整流、平滑化し、その平滑化した電圧(脈動電圧)をインバータ回路に供給して、インバータ回路がスイッチング動作を行うことにより脈動電圧をブラシレスモータに供給してブラシレスモータを回転させるように構成されている。
特開2012−196725号公報
特許文献1に記載の電動工具では、全波整流された交流電圧が、ブラシレスモータから発生する誘起電圧よりも小さな最小値を有する脈動電圧に平滑化される。そのため、ブラシレスモータの駆動中、脈動電圧の大きさが誘起電圧未満の期間が周期的に発生する。この期間は、脈動電圧よりも誘起電圧の方が大きいため、インバータ回路がスイッチング動作を行っても脈動電圧はブラシレスモータに印加されない。
しかし、特許文献1に記載の電動工具では、脈動電圧の大きさが誘起電圧未満の期間でも、インバータ回路によるスイッチング動作が継続して行われる。この期間のスイッチング動作はブラシレスモータの駆動に寄与しないため、この期間もスイッチング動作を継続させることは、無駄に電力を消費することになる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、消費電力を抑えつつ、ブラシレスモータを効率よく駆動させることが可能な電動機械器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の1つの局面における電動機械器具は、ブラシレスモータと、第1の全波整流回路と、駆動回路と、制御部と、第1取得部と、第2取得部と、強制停止部と、を備える。
ブラシレスモータは、複数の通電相毎のコイルを有する。第1の全波整流回路は、外部の交流電源から供給される交流の電源電圧を全波整流する。駆動回路は、第1の全波整流回路により全波整流された電源電圧である第1の全波整流電圧が入力され、その入力された第1の全波整流電圧を複数のスイッチング素子のスイッチング動作によって各コイルに印加することによりブラシレスモータを駆動する。制御部は、駆動指示が入力されている場合に、駆動回路が有する複数のスイッチング素子をスイッチング動作させるためのスイッチング制御を実行することによりブラシレスモータを駆動させる。
第1取得部は、駆動回路の前段側における、ブラシレスモータから発生する誘起電圧の影響が及ばない特定部位の電圧を取得して、少なくともその取得した電圧に基づいて、第1の全波整流電圧を示す全波整流電圧情報を取得する。
第2取得部は、全波整流回路から駆動回路への第1の全波整流電圧の供給経路に印加される誘起電圧を示す誘起電圧情報を取得する。
そして、強制停止部は、制御部がスイッチング制御を実行中、第1取得部が取得した全波整流電圧情報及び第2取得部が取得した誘起電圧情報に基づき、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低い期間に駆動回路のスイッチング動作を一時的に強制停止させる。
このように構成された電動機械器具では、駆動指示が入力されている場合(即ちスイッチング制御を実行すべき場合)であっても、第1の全波整流電圧が、ブラシレスモータから供給経路に印加される誘起電圧よりも低い場合は、駆動回路のスイッチング動作が強制停止される。
そして、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低いかどうかを判断するために必要な、第1の全波整流電圧を示す全波整流電圧情報は、第1取得部により、駆動回路の前段側における特定部位であってブラシレスモータから発生する誘起電圧の影響が及ばない特定部位の電圧を少なくとも用いて取得される。
これにより、スイッチング動作を行ってもブラシレスモータへ電力供給が行われない期間、即ち第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低い期間(以下「停止期間」ともいう)を、適切に検出して、その停止期間中にスイッチング動作を停止させることができる。そのため、消費電力を抑えつつ、ブラシレスモータを効率よく駆動させることが可能となる。
第1取得部は、電源電圧を全波整流すると共にその全波整流後の第2の全波整流電圧が供給経路に印加されないように構成された第2の全波整流回路を備えていてもよい。その場合、強制停止部は、全波整流電圧情報としての第2の全波整流回路からの第2の全波整流電圧、及び第2取得部が取得した誘起電圧情報に基づいて、強制停止制御を実行するようにしてもよい。
上記構成の電動機械器具によれば、第2の全波整流回路によって、ブラシレスモータの誘起電圧の影響を受けない高精度の全波整流電圧情報を取得することができる。つまり、実質的に、第1の全波整流回路から出力される第1の全波整流電圧を直接取得することができる。そのため、停止期間を高精度に検出することができる。
第1取得部は、ゼロクロス検出部と、最大値検出部とを備えていてもよい。ゼロクロス検出部は、全波整流電圧情報の1つとしての、電源電圧のゼロクロス点を検出する。最大値検出部は、全波整流電圧情報の1つとしての、前記ブラシレスモータが回転していないときの供給経路の電圧の最大値である供給電圧最大値を検出する。さらに、強制停止部は、ゼロクロス検出部が検出したゼロクロス点に基づいて電源電圧の周期を演算する周期演算部を有していてもよい。そして、強制停止部は、周期演算部により演算された周期、最大値検出部により検出された供給電圧最大値、及び第2取得部が取得した誘起電圧情報に基づいて、強制停止制御を実行するようにしてもよい。
電源電圧の周期と供給電圧最大値は、いずれも、第1の全波整流電圧に依存する物理量であるため、これらを検出できれば、第1の全波整流電圧を推測することもできる。そのため、電源電圧の周期と供給電圧最大値に基づいて、或いはこれら両者から推測される第1の全波整流電圧の推測値に基づいて、停止期間を高精度に検出することができる。
第2取得部は、ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出部と、この回転速度検出部により検出された回転速度に基づいて誘起電圧を算出する誘起電圧算出部とを備えていてもよい。その場合、強制停止部は、第1取得部が取得した全波整流電圧情報及び誘起電圧算出部が算出した誘起電圧に基づいて強制停止制御を実行するようにしてもよい。
上記構成の電動機械器具によれば、低コストで誘起電圧を算出することできる。そのため、コストを抑えつつ、停止期間を精度良く検出することができる。
第2取得部は、駆動回路からブラシレスモータへの各相の通電経路の電圧を並列合成してその並列合成された電圧である相電圧合成値を出力する相電圧合成部を備えていてもよい。その場合、強制停止部は、第1の全波整流電圧が誘起電圧以上になるタイミング及び誘起電圧未満になるタイミングをそれぞれ次のように判断するようにしてもよい。即ち、強制停止部は、制御部がスイッチング制御を実行中、当該強制停止部による強制停止制御によってスイッチング動作が一時的に強制停止される度に、その強制停止されている間は、相電圧合成部から出力される相電圧合成値を誘起電圧情報として取得してその取得した誘起電圧情報に基づいて第1の全波整流電圧が誘起電圧以上になるタイミングを判断し、第1の全波整流電圧が誘起電圧以上になった場合は、スイッチング動作の強制停止を解除して、その解除後は、その解除前に取得した誘起電圧情報を用いて、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低くなるタイミングを判断するようにしてもよい。
上記構成の電動機械器具によれば、相電圧合成部によって、ブラシレスモータから発生する誘起電圧を直接検出することが可能となる。つまり、誘起電圧を高い精度で検出することができる。そのため、その高精度の誘起電圧に基づいて、停止期間を高精度に検出することができる。
第1取得部及び第2取得部は、それぞれ次のように構成されていてもよい。即ち、第1取得部は、全波整流電圧情報が示す第1の全波整流電圧の電圧値に応じたアナログ信号である全波整流信号を出力するよう構成されていてもよい。第2取得部は、誘起電圧情報が示す誘起電圧の電圧値に応じたアナログ信号である誘起電圧信号を出力するよう構成されていてもよい。この場合、更に、全波整流信号と誘起電圧信号の大小関係を比較してその比較結果を示す信号を出力する比較回路を備え、強制停止部は、比較回路から出力される信号に基づいて強制停止制御を実行するようにしてもよい。
上記構成の電動機械器具によれば、ハードウェア処理、即ち比較回路を用いたアナログ信号の比較処理によって、停止期間を検出することができる。そのため、停止期間を容易且つ精度良く検出することができる。
第1取得部及び第2取得部は、それぞれ次のように構成されていてもよい。即ち、第1取得部は、全波整流電圧情報が示す第1の全波整流電圧の電圧値に応じたデジタル信号である全波整流データを生成するよう構成されていてもよい。第2取得部は、誘起電圧情報が示す誘起電圧の電圧値に応じたデジタル信号である誘起電圧データを生成するよう構成されていてもよい。そして、強制停止部は、全波整流データと誘起電圧データの大小関係を比較するデータ比較部を有し、データ比較部による比較結果に基づいて強制停止制御を実行するようにしてもよい。
上記構成の電動機械器具によれば、データ比較部の機能をソフトウェアの処理によって実現することができ、その場合、電動機械器具の小型化、低コスト化が可能となる。
電源電圧の1周期における、スイッチング動作を強制停止させる期間を示す停止期間情報を決定するための、テーブルを有していてもよい。このテーブルは、全波整流電圧情報及び誘起電圧情報に基づいて停止期間情報を決定するためのテーブルであって、全波整流電圧情報及び誘起電圧情報と停止期間情報とが対応付けられて記憶されたものである。このようなテーブルを有している場合、強制停止部は、そのテーブルに基づき、全波整流電圧情報及び誘起電圧情報に対応付けられている停止期間情報を取得して、その停止期間情報に従って強制停止制御を実行するようにしてもよい。
また、上記のようなテーブルを有している場合、電動機械器具を次のような構成にしてもよい。即ち、第1取得部は、全波整流電圧情報の1つとしての、電源電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部を有する。また、テーブルには、停止期間情報として少なくとも、電源電圧のゼロクロス点からスイッチング動作の強制停止を解除させるべきタイミングまでの時間である解除時間と、電源電圧のゼロクロス点から解除時間の経過後更に再びスイッチング動作を強制停止させるべきタイミングが到来するまでの時間である停止時間と、を有していてもよい。そして、強制停止部は、ゼロクロス検出部によりゼロクロス点が検出される度に、テーブルにおいて全波整流電圧情報及び誘起電圧情報に対応付けられている解除時間及び停止時間を取得し、検出されたゼロクロス点を起点として、取得した解除時間及び停止時間に基づいて強制停止制御を実行するようにしてもよい。
このように、テーブルを用いて停止期間情報(解除時間及び停止時間)を取得することで、停止期間情報を容易に取得することができる。そのため、少ない処理負荷で容易に停止期間を検出することができる。
第1実施形態の電動機械器具の電気的構成を示す説明図である。 第1実施形態のスイッチング判定処理のフローチャートである。 第2実施形態の電動機械器具の電気的構成を示す説明図である。 第2実施形態におけるスイッチング出力の許可/禁止タイミングの判定方法を説明するための説明図である。 第2実施形態のスイッチング判定処理のフローチャートである。 第3実施形態の電動機械器具の電気的構成を示す説明図である。 変換テーブルの一例を示す説明図である。 第3実施形態におけるスイッチング出力の許可/禁止タイミングの判定方法を説明するための説明図である。 第3実施形態のスイッチング判定処理のフローチャートである。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の電動機械器具1は、モータ10と、モータ駆動装置3と、トリガスイッチ5とを備えている。
なお、本実施形態では、電動機械器具1が例えば電動工具の1つであるドライバドリルとして構成されているものとして説明する。即ち、本実施形態の電動機械器具1は、図1では図示を省略したが、ドリルチャックと、ギア機構とを備えている。ギア機構は、モータ10の回転駆動力をドリルチャックに伝達する。ドリルチャックは、前端部に工具ビットを着脱可能に構成されている。モータ10が回転すると、その回転駆動力がギア機構を介してドリルチャックに伝達され、これによりドリルチャック及び工具ビットが回転する。なお、モータ10について「回転」とは、より詳しくは、モータ10のロータの回転を意味する。
本実施形態の電動機械器具1は、商用電源100から電源ケーブルを介して交流の電源電圧(例えば交流100V)の電源供給を受け、その電源電圧によって動作するように構成されている。
モータ10は、U,V,Wの3相のコイル(巻線)を備えたブラシレスモータである。本実施形態のモータ10は、図1に示すように3相の各コイルがスター結線されているが、これはあくまでも一例であり、他の結線方式(例えばデルタ結線)であってもよい。
モータ10には、モータ10の回転位置を検出するための3つのロータ位置センサ11,12,13が設けられている。各ロータ位置センサ11,12,13は、本実施形態では、いずれもホールセンサである。各ロータ位置センサ11,12,13は、それぞれ、モータ10のロータの周囲に電気角120度の間隔で配置されており、ロータが電気角180度回転する度に増減方向が反転する、U,V,W各相のホール信号を出力する。
トリガスイッチ5は、電動機械器具1の使用者がモータ10を駆動/停止させるために使用者により操作される、引き操作型のスイッチである。トリガスイッチ5からは、トリガスイッチ5が操作されている(即ちオンされている)かそれとも操作されていない(即ちオフされている)かを示す操作状態信号と、トリガスイッチ5の操作量(引き量)を示す操作量信号とが出力され、モータ駆動装置3内の制御回路20に入力される。以下、操作状態信号及び操作量信号を、まとめて「操作信号」ともいう。
モータ駆動装置3は、トリガスイッチ5からの操作信号に従ってモータ10を駆動/停止させる。本実施形態のモータ駆動装置3は、図1に示すように、第1の全波整流回路16と、第2の全波整流回路17と、インバータ回路18と、コンパレータ19と、制御回路20とを備えている。
第1の全波整流回路16は、整流用の4つのダイオードD1,D2,D3,D4を有する、ブリッジ型の全波整流回路である。商用電源100から入力された交流の電源電圧は、第1の全波整流回路16により全波整流され、その全波整流された電圧である第1の全波整流電圧が給電ライン15を介してインバータ回路18に入力される。
第2の全波整流回路17は、整流用の4つのダイオードD5,D6,D3,D4を有する、ブリッジ型の全波整流回路である。つまり、第1の全波整流回路16を構成する4つのダイオードD1,D2,D3,D4のうち、アノードがグランドライン(接地電位)に接続された2つのダイオードD3,D4は、第2の全波整流回路17としても共用される。
商用電源100から入力された交流の電源電圧は、第1の全波整流回路16によって全波整流されるのに加え、第2の全波整流回路17によっても同様に全波整流される。そして、第2の全波整流回路17によって全波整流された電圧である第2の全波整流電圧は、コンパレータ19の非反転入力端子に入力される。各全波整流回路16,17は、設計上、当該各全波整流回路16,17から出力される各全波整流電圧が同じ値となるように構成されている。
インバータ回路18は、モータ10の各相のコイルへの通電状態を切り換えたり各相コイルそれぞれの通電電流を制御したりすることによってモータ10を回転駆動させるための回路である。インバータ回路18は、ハイサイドスイッチとして設けられた3つのスイッチング素子Q1,Q2,Q3と、ローサイドスイッチとして設けられた3つのスイッチング素子Q4,Q5,Q6とを有する。
ハイサイドスイッチとしての3つのスイッチング素子Q1,Q2,Q3は、給電ライン15とモータ10の各相コイルとの間にそれぞれ設けられている。ローサイドスイッチとしての3つのスイッチング素子Q4,Q5,Q6は、モータ10の各相コイルとグランドラインとの間にそれぞれ設けられている。
インバータ回路18を構成する6つのスイッチング素子Q1〜Q6は、本実施形態では、NチャネルMOSFETである。そのため、各スイッチング素子Q1〜Q6を構成する各MOSFETのドレイン−ソース間には、ソースからドレインに向けて順方向となる寄生ダイオードが並列に接続されることになる。なお、6つのスイッチング素子Q1〜Q6としてMOSFETを用いることはあくまでも一例であり、他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
給電ライン15とグランドラインとの間には、コンデンサC1が接続されている。このコンデンサC1は、給電ライン15の電圧(以下「バス電圧」という)を一定電圧に平滑化する平滑コンデンサではなく、バス電圧から高周波ノイズを除去するためのいわゆるスナバコンデンサである。従って、このコンデンサC1は、平滑コンデンサに比べて極めて容量が小さく、小型である。
コンパレータ19は、入力される2つのアナログ信号を大小比較してその比較結果を示す二値の比較信号を制御回路20へ出力する。コンパレータ19の非反転入力端子には、第2の全波整流回路17から出力される第2の全波整流電圧が入力される。コンパレータ19の反転入力端子には、制御回路20から出力される誘起電圧DA値(詳細は後述)が入力される。
コンパレータ19は、第2の全波整流電圧と誘起電圧DA値とを比較し、第2の全波整流電圧が誘起電圧DA値より小さい場合はL(Low)レベル(例えばグランドラインの電位と略同一)の比較信号を出力する。一方、コンパレータ19は、第2の全波整流電圧が誘起電圧DA値以上の場合は、Lレベル信号よりも電圧値が高いH(High)レベルの比較信号を出力する。
制御回路20は、インバータ回路18を構成する6つのスイッチング素子Q1〜Q6のオン・オフ(即ちスイッチング動作)を制御することでモータ10を駆動制御する。制御回路20は、ロータ位置検出部21と、時刻を計時するタイマ22と、ロータ回転速度演算部23と、誘起電圧算出部24と、スイッチング許可/禁止部25と、PWM生成部26と、スイッチング制御部27とを備えている。
本実施形態の制御回路20は、CPU、ROM、RAMを中心に構成されるマイクロコンピュータ(マイコン)を有し、主としてこのマイコンが、トリガスイッチ5からの操作信号に従ってモータ10を駆動制御する。即ち、制御回路20は、使用者によりトリガスイッチ5が操作されたことを操作状態信号によって認識すると、トリガスイッチ5の操作量に応じて(直接的には操作量信号に応じて)モータ10を駆動する。そして、使用者によるトリガスイッチ5の操作が終了すると、モータ10を制動、停止させる。
こうしたモータ10の駆動制御を実行するための各種制御プログラムはROMに記憶されている。このROMに記憶されている各種制御プログラムをCPUが実行することで、制御回路20が有する、ロータ位置検出部21、タイマ22、ロータ回転速度演算部23、誘起電圧算出部24、スイッチング許可/禁止部25、PWM生成部26、及びスイッチング制御部27としての機能が実現される。
即ち、図1に示した制御回路20内の各構成要素21〜27は、本実施形態では、制御回路20を構成するCPUがROMの各種制御プログラムを実行することによって実現される機能を示す機能ブロックとして図示されている。ただし後述するように、制御回路20内の各構成要素21〜27がいずれもソフトウェア処理として実現されることはあくまでも一例である。
ロータ位置検出部21は、モータ10に設けられた3つのロータ位置センサ11,12,13からの各ホール信号に基づいて、モータ10の回転位置(詳しくはロータの回転位置)を検出する。より具体的には、ロータ位置検出部21は、各ロータ位置センサ11,12,13からのU,V,W各相のホール信号を波形整形することで、ロータの所定回転角度毎に正負が反転するパルス状のロータ位置信号を生成し、出力する。生成された各相のロータ位置信号は、ロータ回転速度演算部23及びスイッチング制御部27に入力される。
ロータ回転速度演算部23は、ロータ位置検出部21から入力されるロータ位置信号とタイマ22による計時時刻とに基づいて、モータ10のロータの回転速度(以下「モータ回転数」ともいう)を演算する。
誘起電圧算出部24は、ロータ回転速度演算部23により演算されたモータ回転数に基づいて、モータ10に生じる誘起電圧を算出する。なお、モータ10においては、回転に伴って各相コイルにそれぞれ誘起電圧が生じるが、本明細書において誘起電圧とは、特にことわりのない限り、各相コイルに生じる誘起電圧の合成値、即ち、モータ10からインバータ回路18を介して給電ライン15に印加される誘起電圧を意味するものとする。
誘起電圧算出部24における、モータ回転数に基づく誘起電圧の算出方法は、種々考えられる。誘起電圧は、モータ回転数にほぼ比例する。つまり、モータ回転数の変化は誘起電圧の変化として捉えることができる。そのため、例えば、モータ10の各種パラメータに基づいて予め比例定数を設定しておき、その比例定数とモータ回転数の乗算を行うことで誘起電圧を算出するようにしてもよい。
誘起電圧算出部24により算出された誘起電圧は、不図示のDA変換器にてアナログ信号に変換され、そのアナログ変換された誘起電圧が既述の誘起電圧DA値としてコンパレータ19の反転入力端子に入力される。なお、DA変換器は、制御回路20の内部に設けられていてもよいし、制御回路20の外部に設けられていてもよい。
PWM生成部26は、トリガスイッチ5からの操作信号に基づいて、モータ10への通電をPWM制御するための駆動デューティ比を演算し、その駆動デューティ比を表すPWM指令を生成してスイッチング制御部27へ出力する。PWM生成部26は、トリガスイッチ5の操作量が大きいほど駆動デューティ比が大きくなるように(つまりトリガスイッチ5の操作量が大きいほどモータ回転数が大きくなるように)PWM指令を生成する。
スイッチング制御部27は、トリガスイッチ5が操作された場合に、インバータ回路18をスイッチング動作させるためのスイッチング制御を実行する。具体的には、ロータ位置検出部21からのロータ位置信号に基づいてモータ10の回転位置を取得する。そして、その回転位置に応じて、インバータ回路18を構成するハイサイドスイッチとしての3つのスイッチング素子Q1〜Q3のいずれか1つ、及びローサイドスイッチとしての3つのスイッチング素子Q4〜Q6のいずれか1つをオンさせる駆動信号を生成し、インバータ回路18へ出力する。さらに、オンさせるハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチのうち何れか一方に対する駆動信号を、PWM生成部26からのPWM指令に対応した駆動デューティ比のPWM信号とすることで、そのスイッチをデューティ駆動する。
このスイッチング制御により、モータ10のU,V,W各相のコイルに、駆動デューティ比に対応した電流が流れ、モータ10は、トリガスイッチ5の操作量に対応した回転速度で回転することになる。
スイッチング許可/禁止部25は、コンパレータ19から入力される比較信号に基づいて、スイッチング制御部27によるスイッチング制御を許可又は禁止させる。換言すれば、スイッチング制御部27からインバータ回路18への駆動信号の出力(以下「スイッチング出力」ともいう)を許可又は禁止させる。
具体的に、コンパレータ19からHレベルの比較信号が入力されている場合、即ち第2の全波整流電圧が誘起電圧DA値以上の場合は、スイッチング制御部27に対してスイッチング出力を許可する。一方、コンパレータ19からLレベルの比較信号が入力されている場合、即ち第2の全波整流電圧が誘起電圧DA値よりも低い場合は、スイッチング制御部27に対してスイッチング出力を禁止させる。
スイッチング制御部27は、トリガスイッチ5が操作されても、スイッチング許可/禁止部25によってスイッチング出力が禁止されている場合は、スイッチング制御を停止してインバータ回路18へ駆動信号を出力しない。そのため、スイッチング出力が禁止されている場合は、インバータ回路18のスイッチング動作が停止し(つまり6つのスイッチング素子Q1〜Q6が全てオフし)、モータ10は回転駆動されない。スイッチング制御部27は、トリガスイッチ5が操作された場合、スイッチング許可/禁止部25によってスイッチング出力が許可されている場合に、スイッチング制御を実行してインバータ回路18へ駆動信号を出力し、モータ10を回転させる。
本実施形態の電動機械器具1が有する最も特徴的な構成の1つは、スイッチング許可/禁止部25を備えていること、即ち、トリガスイッチ5が操作されていても第2の全波整流電圧が誘起電圧DA値よりも低い場合はスイッチング出力を禁止させる機能を有していることである。
本実施形態の電動機械器具1では、第1の全波整流回路16によって全波整流された第1の全波整流電圧が給電ライン15を介してインバータ回路18に入力される。給電ライン15にはコンデンサC1の一端が接続されているが、このコンデンサC1は、既述の通り、第1の全波整流電圧を平滑化する目的で設けられているものではない。そのため、第1の全波整流回路16から出力された第1の全波整流電圧は、コンデンサC1により若干は脈動分が抑えられるものの、脈動する電圧(脈流)としてインバータ回路18に入力される。
一方、モータ10の回転中は、モータ10に生じる誘起電圧が、インバータ回路18を介して給電ライン15に印加される。そのため、制御回路20によるスイッチング制御が実行されてモータ10が回転駆動されている間、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低くなる期間が発生することがある。この期間は、第1の全波整流電圧よりも誘起電圧の方が大きいため、インバータ回路18がスイッチング動作を行っても第1の全波整流電圧はモータ10に印加されない。つまり、この期間は第1の全波整流電圧によってモータ10が回転しているわけではないため、スイッチング動作を行ってもモータ10の制御上はあまり意味がない。
そこで、本実施形態の電動機械器具1では、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低くなる期間では、制御回路20からのスイッチング出力を禁止させ、これによりインバータ回路18のスイッチング動作を強制的に停止させるようにしている。
第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低くなる期間、即ちスイッチング出力を禁止させるべき期間(以下「スイッチング禁止期間」ともいう)を決めるためには、第1の全波整流回路16から給電ライン15上へ出力(印加)される第1の全波整流電圧と、モータ10から給電ライン15に印加される誘起電圧とを取得する必要がある。なお、第1の全波整流電圧そのものを直接取得する必要は必ずしもなく、第1の全波整流電圧を直接又は間接的に示す情報である全波整流電圧情報を少なくとも1つ取得できればよい。誘起電圧についても、給電ライン15に印加される誘起電圧を直接取得する必要は必ずしもなく、誘起電圧を直接又は間接的に示す情報である誘起電圧情報を少なくとも1つ取得できればよい。
そして、全波整流電圧情報及び誘起電圧情報を取得できれば、これら各情報に基づいて、スイッチング禁止期間(即ち第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低くなる期間)を決定することができる。
全波整流電圧情報を取得する具体的方法として、本明細書では、次のA1,A2の2つの方法を提案する。
A1.モータ駆動用の第1の全波整流電圧を生成する第1の全波整流回路16とは別に設けられた第2の全波整流回路17を用い、この第2の全波整流回路17で全波整流された第2の全波整流電圧を、全波整流電圧情報として取得する方法。
A2.商用電源100から供給される交流の電源電圧のゼロクロス点及び最大値(ピーク値)を、全波整流電圧情報として取得する方法。
上記A1の方法で取得される第2の全波整流電圧は、第1の全波整流電圧と同値である。そのため、上記A1の方法は、第1の全波整流電圧を直接取得する方法であると言える。
上記A2の方法で取得される電源電圧のゼロクロス点及び最大値は、第1の全波整流電圧を間接的に示す情報である。なお、上記A2の方法においては、電源電圧のゼロクロス点及び最大値を取得してさらにそれらに基づいて第1の全波整流電圧を推定演算し、その推定値を全波整流電圧情報として取得するようにしてもよい。
また、誘起電圧情報を取得する具体的方法として、本明細書では、次のB1,B2の2つの方法を提案する。
B1.モータ10の回転数を演算し、その回転数をそのまま誘起電圧情報として取得するか、或いはその回転数に基づいて誘起電圧を推定演算することによりその誘起電圧(推定値)を誘起電圧情報として取得する方法。
B2.スイッチング制御が実行されている間、一時的にスイッチング出力が禁止された場合に、モータ10の各相コイルの電圧(相毎の誘起電圧)を並列合成した相電圧合成値を誘起電圧情報として取得する方法。
モータ10の誘起電圧は、モータ10の回転数にほぼ比例する。そのため、上記B1の方法において、モータ10の回転数を取得するということは、誘起電圧を間接的に取得することを意味する。一方、モータ10の回転数から誘起電圧を推定演算する方法は種々考えられる。例えば、予め、モータ10の各種パラメータに応じた定数を設定しておき、その定数と回転数を乗算することで誘起電圧を推定演算するようにしてもよい。
スイッチング制御の実行中にスイッチング出力が禁止されると、インバータ18からモータ10への電力供給が一時的に途絶え、インバータ18からモータ10の各相コイルに電圧が供給されない。そのため、上記B2の方法におけるスイッチング禁止期間中の相電圧合成値は、モータ10から発生する誘起電圧を直接的に示す値となる。
また、スイッチング禁止期間(第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低くなる期間)を決定する具体的方法として、本明細書では、次のC1,C2,C3の3つの方法を提案する。
C1.上記A1又はA2の方法で取得した全波整流電圧情報が示す第1の全波整流電圧のアナログ値と、上記B1又はB2の方法で取得した誘起電圧情報が示す誘起電圧のアナログ値とを、アナログ信号比較用の比較回路を用いて大小比較する方法。
C2.上記A1又はA2の方法で取得した全波整流電圧情報が示す第1の全波整流電圧のデジタル値と、上記B1又はB2の方法で取得した誘起電圧情報が示す誘起電圧のデジタル値とを、マイコンのソフトウェア処理によって大小比較する方法。
C3.上記A1又はA2の方法で取得した全波整流電圧情報と上記B1又はB2の方法で取得した誘起電圧情報をまとめて取得電圧情報として、その取得電圧情報と、スイッチング禁止期間とが対応付けられた変換テーブルを予め用意しておき、その変換テーブルを用いて、スイッチング禁止期間を取得する方法。
全波整流電圧情報を取得する具体的方法として上記A1,A2のうちどちらを採用するか、また、誘起電圧情報を取得する具体的方法として上記B1,B2のうちどちらを採用するか、また、スイッチング禁止期間を決定する具体的方法として上記C1,C2,C3のうちどれを採用するかについては、任意に決めることができ、あらゆる組み合わせが可能である。
本明細書では、組み合わせの例のうち次の3パターンについて、具体的に説明する。第1のパターンは、A1,B1,C1の組み合わせである。この第1のパターンは、他のパターンと比べて、マイコンの処理負荷を抑えつつスイッチング禁止期間を精度良く決定できるというメリットがある。この第1のパターンについては、本第1実施形態において説明する。
第2のパターンは、A1,B2,C2の組み合わせである。この第2のパターンは、他のパターンと比べて、誘起電圧を高精度に検出でき、その分、スイッチング禁止期間を精度良く決定できるというメリットがある。この第2のパターンについては、後述する第2実施形態において説明する。
第3のパターンは、A2,B1,C3の組み合わせである。この第3のパターンは、第2のパターンに比べてマイコンの処理負荷が低いというメリットがある。この第3のパターンについては、後述する第3実施形態において説明する。
本第1実施形態の電動機械器具1は、上記第1のパターンによってスイッチング禁止期間を決定することができるように構成されている。
即ち、全波整流電圧情報については、上記A1の方法を用いて取得される。具体的には、第2の全波整流回路17を設け、その第2の全波整流回路17から出力される第2の全波整流電圧が、全波整流電圧情報として用いられる。
第1の全波整流電圧は、給電ライン15に出力されて給電ライン15を介してインバータ回路18に入力されるため、給電ライン15の電圧をモニタすることで第1の全波整流電圧を直接検出することも不可能ではない。しかし、給電ライン15の電圧は、モータ10の誘起電圧が印加され、且つ、コンデンサC1の充電容量の影響も受ける。そのため、給電ライン15の電圧から第1の全波整流電圧を精度良く検出することは容易ではない。
これに対し、第2の全波整流電圧は、モータ10の誘起電圧やコンデンサC1の充電容量の影響を受けず、しかも第1の全波整流電圧と同じ値である。そのため、第2の全波整流電圧を、第1の全波整流電圧を直接示す値として扱うことができる。本実施形態では、第2の全波整流電圧が、コンパレータ19の非反転入力端子に入力される。
また、本第1実施形態では、誘起電圧情報については、上記B1の方法を用いて取得される。即ち、制御回路20によるソフトウェア処理によって(具体的には誘起電圧算出部24によって)、モータ回転数から誘起電圧が算出され、その誘起電圧の値がDA変換されてコンパレータ19の反転入力端子に入力される。
そして、制御回路20内のスイッチング許可/禁止部25が、コンパレータ19からの比較信号に基づき、比較信号がLレベルの間をスイッチング禁止期間として、スイッチング出力を禁止させる。
本第1実施形態の電動機械器具1において、スイッチング出力を許可又は禁止するために制御回路20が実行するスイッチング判定処理について、図2を用いて説明する。電動機械器具1に外部の商用電源100から電源電圧が供給されると、制御回路20に動作用の電源が供給されて、制御回路20内の各部(CPUを含む)が起動する。制御回路20のCPUは、起動すると、ROMから図2のスイッチング判定処理のプログラムを読み込んで、所定の制御周期で繰り返し実行する。
制御回路20のCPUは、図2のスイッチング判定処理を開始すると、S110で、ロータ位置センサ11,12,13からのホール信号に基づいてロータ位置信号を生成し、そのロータ位置信号に基づいてモータ回転数を算出する。このS110の処理により、ロータ回転速度演算部23としての機能が実現される。
S120では、S110で算出したモータ回転数に基づいて、例えば既述の比例演算などによって、誘起電圧を算出する。このS120の処理により、誘起電圧算出部24としての機能が実現される。
S130では、S120で算出した誘起電圧を、不図示のDA変換器にてアナログ信号(誘起電圧DA値)に変換して出力する。この誘起電圧DA値がコンパレータ19に入力される。
S140では、コンパレータ19から出力された比較信号に基づいて、コンパレータ19による比較結果、即ち全波整流電圧と誘起電圧DA値との大小比較結果を取得する。S150では、S140で取得した大小比較結果に基づき、全波整流電圧が誘起電圧DA値以上か否か判断する。
全波整流電圧が誘起電圧DA値以上である場合は、S160で、スイッチング制御部27によるスイッチング出力を許可する。これにより、スイッチング制御部27はスイッチング制御を実行する。全波整流電圧が誘起電圧DA値より低い場合は、S170で、スイッチング禁止期間であると判断し、スイッチング制御部27によるスイッチング出力を禁止する。これにより、スイッチング制御部27は、スイッチング制御を一時的に停止する。なお、S140〜S170の処理により、スイッチング許可/禁止部25としての機能が実現される。
以上説明した本第1実施形態の電動機械器具1によれば、トリガスイッチ5が操作されていても、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低い場合は、インバータ回路18のスイッチング動作が強制停止される。
また、第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低いかどうかを判断するために必要な、第1の全波整流電圧を示す全波整流電圧情報は、第2の全波整流回路17から取得される。即ち、第2の全波整流回路17から出力される第2の全波整流電圧が、誘起電圧と比較される。第2の全波整流電圧は、第1の全波整流電圧と同じ値であって、しかも、モータ10から発生する誘起電圧の影響を受けない電圧である。
これにより、スイッチング動作を行ってもモータ10へ電力供給が行われない期間、即ち第1の全波整流電圧が誘起電圧よりも低い期間(スイッチング出力禁止期間)を、適切に検出して、そのスイッチング出力禁止期間中にスイッチング動作を停止させることができる。そのため、無駄な電力消費を抑えつつ、モータ10を効率よく駆動させることができる。
また、誘起電圧を、モータ回転数に基づいてソフトウェア処理によって算出している。モータ回転数は、モータ10に設けられている3つのロータ位置センサ11,12,13からのホール信号に基づいて演算されるが、この3つのロータ位置センサ11,12,13は、誘起電圧を演算するために設けたものではなく、ブラシレスモータを駆動制御するために通常用いられるものである。つまり、ブラシレスモータの制御に通常用いられる3つのロータ位置センサ11,12,13を利用して、ソフトウェア処理によって誘起電圧が演算される。そのため、誘起電圧を低コストで取得することができる。
また、全波整流電圧と誘起電圧の比較は、コンパレータ19によるハードウェア処理、即ちアナログ信号の比較によって行われる。そのため、スイッチング出力停止期間を高速且つ高精度に検出することができる。なお、コンパレータ19の各入力端子の前に分圧回路を設けてもよい。即ち、第2の全波整流回路17からの第2の全波整流電圧を分圧回路で分圧してコンパレータ19の非反転入力端子に入力させ、制御回路20からの誘起電圧DA値も同様に分圧回路で分圧してコンパレータ19の反転入力端子に入力させるようにしてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の電動機械器具40について、図3を用いて説明する。図3に示す本第2実施形態の電動機械器具40において、図1に示した第1実施形態の電動機械器具1と同じ構成要素については図1と同じ符号を付し、その説明を省略する。そして、以下、本第2実施形態の電動機械器具40について、第1実施形態の電動機械器具1と異なる構成に絞って説明する。
図2に示すように、本第2実施形態の電動機械器具40は、モータ制御装置41内において、インバータ回路18からモータ10への各相の通電経路の電圧を並列合成してその並列合成された電圧である相電圧合成値を出力する相電圧合成回路42を備えている。
相電圧合成回路42は、U相用ダイオード56、V相用ダイオード57、及びW相用ダイオード58の、3つのダイオードを有している。具体的に、U相用ダイオード56のアノードはU相用通電経路に接続され、V相用ダイオード57のアノードはV相用通電経路に接続され、W相用ダイオード58のアノードはW相用通電経路に接続されている。これら3つのダイオード56,57,58のカソードは互いに接続されており、これらカソードの電圧が、相電圧合成値として出力され、制御回路43に入力される。
制御回路43は、第1実施形態の制御回路20と比較して、タイマ22、ロータ回転速度演算部23、及び誘起電圧算出部24を備えていない点、及び電圧比較部51を備えている点で異なる。
制御回路43には、相電圧合成回路42から相電圧合成値が入力されるが、この入力された相電圧合成値は、不図示のAD変換器によってデジタルデータに変換され、そのデジタルデータが電圧比較部51に入力される。
また、第2の全波整流回路17から出力された第2の全波整流電圧は、第1実施形態ではコンパレータ19に入力されていたが、本第2実施形態では制御回路43に入力される。そして、その入力された第2の全波整流電圧は、不図示のAD変換器によってデジタルデータに変換され、そのデジタルデータ(全波整流電圧AD値)が電圧比較部51に入力される。
電圧比較部51は、全波整流電圧AD値と相電圧合成値のデジタルデータとを大小比較し、その比較結果をスイッチング許可/禁止部25へ出力する。ただし、本第2実施形態では、後述するように、相電圧合成値のDA変換及びそのDA変換後のデジタルデータと全波整流電圧AD値との大小比較は、スイッチング許可/禁止部25によりスイッチング出力が禁止されている期間に行われる。スイッチング出力が禁止されている期間に相電圧合成回路42から出力される相電圧合成値は、既述の通り、モータ10から発生する誘起電圧を直接的に示す値である。そのため、スイッチング出力が禁止されている期間にAD変換される相電圧合成値のAD変換後の値を、以下「誘起電圧AD値」ともいう。なお、電圧比較部51の上記機能は、本第2実施形態では、マイコンによるソフトウェア処理によって実現される。
スイッチング許可/禁止部25は、電圧比較部51による比較結果に基づいて、スイッチング制御部27からのスイッチング出力を許可又は禁止する。
つまり、本第2実施形態の電動機械器具40は、上記第2のパターン(A1,B2,C2の組み合わせ)によってスイッチング禁止期間を決定することができるように構成されている。
即ち、全波整流電圧情報については、第1実施形態と同様、上記A1の方法を用いて取得される。具体的には、第2の全波整流回路17から出力される第2の全波整流電圧が、全波整流電圧情報として制御回路43に入力され、全波整流電圧AD値にAD変換されて電圧比較部51に入力される。
また、誘起電圧情報については、上記B2の方法を用いて取得される。即ち、スイッチング出力が禁止されている期間に相電圧合成回路42から入力される相電圧合成値がAD変換され、そのAD変換されたデジタルデータである誘起電圧AD値が電圧比較部51に入力される。
そして、既述の通り、電圧比較部51が、全波整流電圧AD値と相電圧合成値のデジタルデータとを大小比較し、その比較結果をスイッチング許可/禁止部25へ出力する。
従って、本第2実施形態では、誘起電圧の取得(具体的には誘起電圧AD値の取得)及びその誘起電圧AD値に基づくスイッチング出力の許可/禁止は、次のように行われる。即ち、図4に例示するように、トリガスイッチ5が操作されてスイッチング制御部27がスイッチング制御を実行中、全波整流電圧AD値が誘起電圧AD値未満となると(時刻t1)、スイッチング出力が禁止される。なお、時刻t1以前の、スイッチング出力が許可されている間に用いられる誘起電圧の値は、その直前のスイッチング出力が禁止されている期間において取得された値(誘起電圧推定値)である。
時刻t1でスイッチング出力が停止されると、誘起電圧AD値及び全波整流電圧AD値を取得して両者を大小比較する処理を周期的に実行する。そして、全波整流電圧AD値が誘起電圧AD値以上になると(時刻t2)、スイッチング出力が許可され、スイッチング動作が再開される。時刻t2でスイッチング出力が許可されると、その後は、誘起電圧AD値の取得は行われず、電圧比較部51は、直前のスイッチング出力禁止期間に取得した最新の誘起電圧AD値(即ち時刻t2で取得した誘起電圧AD値)を、スイッチング出力許可期間中の誘起電圧推定値として、その誘起電圧推定値と全波整流電圧AD値との大小比較を行う。
そして、時刻t3で全波整流電圧AD値が誘起電圧推定値未満になると、再びスイッチング出力が禁止される。時刻t3でスイッチング出力が停止されると、時刻t1以降と同様、誘起電圧AD値及び全波整流電圧AD値を取得して両者を大小比較する処理を周期的に実行する。そして、全波整流電圧AD値が誘起電圧AD値以上になると(時刻t4)、再びスイッチング出力が許可され、スイッチング動作が再開される。時刻t4でスイッチング出力が許可されると、その後は、誘起電圧AD値の取得は行われず、電圧比較部51は、直前のスイッチング出力禁止期間に取得した最新の誘起電圧AD値(即ち時刻t4で取得した誘起電圧AD値)を、スイッチング出力許可期間中の誘起電圧推定値として、その誘起電圧推定値と全波整流電圧AD値との大小比較を行う。以後も、トリガスイッチ5の操作が解除されるまでは同様の処理が行われる。
本第2実施形態の電動機械器具40において、スイッチング出力を許可又は禁止するために制御回路43のCPUが実行するスイッチング判定処理について、図5を用いて説明する。
制御回路43のCPUは、図5のスイッチング判定処理を開始すると、S210で、モータ10が駆動中か否か、即ち、トリガスイッチ5が操作されている(スイッチング制御を行うべき状態にある)か否かを判断する。
モータ10が駆動中である場合、即ちトリガスイッチ5が操作されている場合は、S230に進む。モータ10が駆動中でない場合、即ちトリガスイッチ5がオフされている場合は、S220に進む。
S220では、誘起電圧AD値として、予め定められた初期誘起電圧AD値に更新設定する。トリガスイッチ5がオフされていてモータ10が停止している間は、モータ10からは誘起電圧が発生しない。そのため、その間は、便宜的に、誘起電圧AD値として、所定の初期誘起電圧AD値に更新設定する。
初期誘起電圧AD値を具体的にどのような値にするかについては適宜決めることができ、例えば、トリガスイッチ5の操作量に応じて設定される目標回転数のうち最も低い最低回転数に相当する誘起電圧AD値(つまり最低回転数で回転中に発生する誘起電圧のAD値)としてもよい。
S230では、全波整流電圧AD値を取得する。S240では、S230で取得した全波整流電圧AD値が、現在設定されている誘起電圧AD値以上であるか否か判断する。全波整流電圧AD値が誘起電圧AD値以上である場合は、S250で、スイッチング制御部27によるスイッチング出力を許可する。これにより、スイッチング制御部27はスイッチング制御を実行する。
全波整流電圧AD値が誘起電圧AD値より低い場合は、S260で、スイッチング禁止期間であると判断し、スイッチング制御部27によるスイッチング出力を禁止する。これにより、スイッチング制御部27は、スイッチング制御を一時的に停止する。
さらにS270で、現在の誘起電圧AD値を取得する。即ち、相電圧合成値をAD変換させてそのAD変換後の最新の誘起電圧AD値を取得する。S270の処理が行われる毎に、誘起電圧AD値がその取得した値に更新設定される。そのため、S270の処理後に再びS240の判断処理が行われる際には、直近に行われたS270で取得した誘起電圧AD値が用いられることになる。なお、S220,S230,S240,S270の処理により、電圧比較部51としての機能が実現される。
以上説明した本第2実施形態の電動機械器具40によれば、相電圧合成回路42によって、モータ10から発生する誘起電圧を直接検出することができる。つまり、誘起電圧を高い精度で検出することができる。そのため、その高精度の誘起電圧に基づいて、スイッチング出力禁止期間を高精度に検出することができる。
また、第2の全波整流回路17から出力される第2の全波整流電圧と、相電圧合成回路42から出力される相電圧合成値とをそれぞれAD変換し、AD変換後の各値をソフトウェア処理によって大小比較するようにしている。そのため、上記第1実施形態のようにコンパレータ19を用いた大小比較方法に比べて、ハードウェアを少なくすることができ、その分、器具の小型化や低コスト化が可能となる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の電動機械器具70について、図6を用いて説明する。図6に示す本第3実施形態の電動機械器具70において、図1に示した第1実施形態の電動機械器具1と同じ構成要素については図1と同じ符号を付し、その説明を省略する。そして、以下、本第3実施形態の電動機械器具70について、第1実施形態の電動機械器具1と異なる構成に絞って説明する。
図6に示すように、本第3実施形態の電動機械器具70には、全波整流電圧情報を取得するための第2の全波整流回路17(図1参照)は設けられていない。本第3実施形態では、全波整流電圧情報を取得するための手段として、ゼロクロス検出回路73と、バス電圧検出回路74とが設けられている。
ゼロクロス検出回路73は、商用電源100から供給される交流の電源電圧のゼロクロス点(電源電圧の値が0になるタイミング)を検出し、その検出結果を制御回路72へ出力する。バス電圧検出回路74は、給電ライン15の電圧(バス電圧)を検出してその検出結果を制御回路72へ出力する。
制御回路72は、第1実施形態の制御回路20と比較して、周期検出部81、最大値検出部82、変換テーブル83、及び切替タイマ84を備えている点で異なる。周期検出部81、最大値検出部82、及び切替タイマ84は、本実施形態では、マイコンによるソフトウェア処理によって実現される。変換テーブル83は、ROM又は他の記憶媒体に記憶されている。
周期検出部81は、ゼロクロス検出回路73から入力される検出結果に基づき、ゼロクロス点の間隔、即ち電源電圧の周期を検出する。最大値検出部82は、バス電圧検出回路74から入力される検出結果に基づき、バス電圧の最大値を検出する。
ただし、本実施形態では、最大値検出部82によるバス電圧最大値の検出は、トリガスイッチ5がオフされているときに行われる。トリガスイッチ5がオフされているときのバス電圧は、モータ10の誘起電圧が発生しておらず、かつコンデンサC1によって電源電圧の最大値に維持されるため、第1の全波整流回路16からの第1の全波整流電圧の最大値を直接示す電圧であると言える。よって、そのバス電圧は、電源電圧の最大値を直接示していると言える。つまり、トリガスイッチ5がオフされているときのバス電圧を検出することは、電源電圧の最大値を検出することと等価である。
変換テーブル83は、図7に例示するように、モータ回転数と、許可切替時間T1及び禁止切替時間T2とが対応付けられたテーブルが、想定される電源周期と電源電圧最大値の組み合わせ(複数の組み合わせ)毎に個別に用意されてなるものである。
本第3実施形態の電動機械器具70は、電源電圧として、例えば、少なくともAC100V及びAC220Vに対応している。また、電源周期として、例えば、少なくとも50Hzと60Hzに対応している。そのため、例えば、電源周期50Hzで実効値100Vの電源電圧が供給されている場合に用いるテーブル、電源周期60Hzで実効値100Vの電源電圧が供給されている場合に用いるテーブル、電源周期50Hzで実効値220Vの電源電圧が供給されている場合に用いるテーブルなど、想定される電源電圧毎の複数種類のテーブルが予め用意されている。
変換テーブル83を構成する各テーブルにおいて、許可切替時間T1及び禁止切替時間T2は、いずれも、ゼロクロス点からの経過時間を示す。より具体的に、許可切替時間T1は、ゼロクロス点を起点として、スイッチング出力を許可するタイミングを決めるための時間である。即ち、ゼロクロス点から許可切替時間T1が経過した場合に、スイッチング出力が許可される。許可切替時間T1は、ゼロクロス点を起点として、全波整流電圧が徐々に上昇していって誘起電圧レベルに到達するまでに予想される時間が設定されている。
禁止切替時間T2は、ゼロクロス点を起点として、スイッチング出力を禁止するタイミングを決めるための時間であり、許可切替時間T1よりも長い。即ち、ゼロクロス点から許可切替時間T1が経過してスイッチング出力が許可された後、さらに時間が経過して、ゼロクロス点からの経過時間が禁止切替時間T2に達した時は、スイッチング出力を禁止する。禁止切替時間T2は、ゼロクロス点を起点として、全波整流電圧が一旦ピークに到達した後再び減少していって誘起電圧レベルに到達するまでに予想される時間が設定されている。
電源周期及び電源電圧最大値がわかれば、全波整流電圧が推測できる。また、モータ回転数がわかれば誘起電圧が推測できる。そして、全波整流電圧及び誘起電圧が推測できれば、ゼロクロス点を起点とした、全波整流電圧が誘起電圧より低い状態から誘起電圧レベルに到達するまでの時間(許可切替時間T1)、及び全波整流電圧がピークに到達して再び誘起電圧レベルまで低下する時間(禁止切替時間T2)を推測できる。
そこで、本実施形態では、電源周期、電源電圧最大値、及びモータ回転数の組み合わせ毎に、上記各時間T1,T2が予め演算により推測され、その推測値が、変換テーブル83として記憶されている。そして、変換テーブル83中の該当するテーブルに基づき、ゼロクロス点が検出される毎に、そのゼロクロス点を起点とした、許可切替時間T1経過時のスイッチング出力の許可、及び禁止切替時間T2経過時のスイッチング出力の禁止が行われる。ゼロクロス点を起点とした計時は、切替タイマ84により行われ、その計時情報がスイッチング許可/禁止部25に入力される。切替タイマ84の計時時間は、ゼロクロス点が検出される毎にリセットされ、ゼロクロス点が検出される毎にそのリセットされた状態から計時が開始される。
具体的に、図8に例示するように、電源電圧のゼロクロス点(全波整流電圧が最小値をとる点)が検出される毎に、切替タイマ84の計時値がリセットされて計時が開始される。そして、ゼロクロス点から許可切替時間T1が経過するまではスイッチング出力の禁止状態が維持され、許可切替時間T1が経過するとスイッチング出力が許可される。その後も計時が継続され、禁止切替時間T2が経過するとスイッチング出力が禁止される。このような動作が、ゼロクロス点が検出される毎に行われる。
図7に示したように、許可切替時間T1は、上昇中の全波整流電圧が誘起電圧レベルに到達するまでの時間であるため、モータ回転数Nが高くなるほど(つまり誘起電圧が高くなるほど)長くなるように設定されている。逆に、禁止切替時間T2は、減少中の全波整流電圧が誘起電圧レベルに到達するまでの時間であるため、モータ回転数Nが低くなるほど(つまり誘起電圧が低くなるほど)長くなるように設定されている。
つまり、本第3実施形態の電動機械器具70は、上記第3のパターン(A2,B1,C3の組み合わせ)によってスイッチング禁止期間を決定することができるように構成されている。
本第3実施形態の電動機械器具70において、スイッチング出力を許可又は禁止するために制御回路72のCPUが実行するスイッチング判定処理について、図9を用いて説明する。
制御回路72のCPUは、図9のスイッチング判定処理を開始すると、S310で、モータ10が駆動中か否か、即ち、トリガスイッチ5が操作されている(スイッチング制御を行うべき状態にある)か否かを判断する。
モータ10が駆動中でない場合、即ちトリガスイッチ5がオフされている場合は、S320に進む。S320では、ゼロクロス検出回路73から入力されるゼロクロス検出信号に基づいて、電源周期を取得する。このS320の処理により、周期検出部81の機能が実現される。S330では、バス電圧検出回路74から入力されるバス電圧検出信号に基づいて、電源電圧最大値を取得する。このS330の処理により、最大値検出部82の機能が実現される。S330の処理後は、図9のスイッチング判定処理を終了する。
S310で、モータ10が駆動中である場合、即ちトリガスイッチ5が操作されている場合は、S340に進む。S340では、図2のS110と同様、ロータ位置センサ11,12,13からのホール信号に基づいてロータ位置信号を生成し、そのロータ位置信号に基づいてモータ回転数を算出する。
S350では、ゼロクロス検出回路73から入力されるゼロクロス検出信号に基づいて、ゼロクロス点を検出したか否か判断する。ゼロクロス点を検出していない場合は、S380に進む。ゼロクロス点を検出した場合は、S360に進む。
S360では、トリガスイッチ5のオフ中にS320及びS330で取得しておいた電源周期と電源電圧最大値、及び、S340で算出したモータ回転数に基づいて、変換テーブル83から、許可切替時間T1及び禁止切替時間T2を取得する。具体的に、変換テーブル83として用意されている複数のテーブルの中から、S320及びS330で取得しておいた電源周期と電源電圧最大値に対応したテーブルを抽出する。そして、その抽出したテーブルから、S340で算出したモータ回転数に対して設定されている許可切替時間T1及び禁止切替時間T2を取得する。S370では、切替タイマ84をリセットして計時を再開する。
S380では、切替タイマ84の計時値である切替タイマ値を取得する。S390では、S380で取得した切替タイマ値が許可切替時間T1以上か否か判断する。切替タイマ値が許可切替時間T1未満の場合は、S430で、スイッチング出力を禁止する。切替タイマ値が許可切替時間T1以上である場合は、S400で、切替タイマ値が禁止切替時間T2以上であるか否か判断する。切替タイマ値が禁止切替時間T2未満の場合は、S420で、スイッチング出力を許可する。切替タイマ値が禁止切替時間T2以上の場合は、S410で、スイッチング出力を禁止する。
以上説明した本第3実施形態の電動機械器具70では、全波整流電圧と誘起電圧との大小比較は行わない。本第3実施形態では、モータ回転数に対応した上記各時間T1,T2を変換テーブル83を用いて取得し、その各時間T1,T2に従って、スイッチング出力の許可、禁止を判断する。つまり、スイッチング出力を許可すべきタイミング及び禁止すべきタイミングを、少ない処理負荷で容易に取得することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
(1)上記第1実施形態では、第2の全波整流電圧を検出するための第2の全波整流回路17を、第1の全波整流回路16を構成する4つのダイオードD1,D2,D3,D4のうち一部(ダイオードD3,D4)を共用する構成としたが、このような構成はあくまでも一例である。例えば、第1の全波整流回路16とは物理的に全く独立した全波整流回路を別途設けてもよい。給電ライン15に印加される誘起電圧やコンデンサC1の充電容量などの外乱の影響が抑制された全波整流電圧を精度良く取得することができる限り、第2の全波整流回路17の具体的構成は適宜決めることができる。
(2)上記第1実施形態では、誘起電圧算出部24により算出された誘起電圧は、DA変換器にてアナログ信号に変換されたが、このような構成はあくまでも一例である。たとえば、算出された誘起電圧に基づいたPWM信号を出力し、その後ローパスフィルタを通して平滑化することで、誘起電圧に相当するアナログ信号を生成するようにしてもよい。
(3)上記第3実施形態において、ピークホールド回路を設けることで、トリガスイッチ5がオンされているとき(即ちモータ駆動中)でも電源電圧の最大値を検出するようにしてもよい。モータ駆動中、モータ10の誘起電圧は発生するが、誘起電圧の値は電源電圧の最大値より低いため、ピークホールド回路があれば、電源電圧の最大値を検出することができる。
(4)上記各実施形態では、全波整流電圧が誘起電圧未満となる期間にインバータ回路18のスイッチング動作を強制停止させる具体的方法として、スイッチング出力を禁止させること、即ちスイッチング制御部27によるスイッチング制御を強制停止させてインバータ回路18への駆動信号の出力を停止させる方法を示したが、このような方法はあくまでも一例である。例えば、制御回路からインバータ回路18への駆動信号の伝送経路上にスイッチを設け、そのスイッチをオフすることによってインバータ回路18への駆動信号の伝送を遮断するようにしてもよい。
(5)上記各実施形態では、外部の商用電源100から電源電圧が供給されると制御回路が起動する構成であったが、電源電圧が供給されていて且つ特定の操作がなされた場合に制御回路が起動する構成であってもよい。例えば、トリガスイッチ5が操作されている場合に制御回路が動作するように構成されていてもよい。
(6)給電ライン15における、コンデンサC1の接続部位よりも上流側に、何らかの素子或いは回路等が設けられていてもよい。具体例として、例えば、インバータ回路18の故障時に給電ライン15を遮断して電源を保護するための半導体スイッチが設けられていてもよい。
その場合、その半導体スイッチによって給電ライン15を遮断させた状態にさせ、そのときの、給電ライン15のうち半導体スイッチよりも上流側における特定部位の電圧を全波整流電圧として取得するようにしてもよい。そして、その取得した給電ライン15上の電圧(全波整流電圧)に基づいて、スイッチング出力の許可/禁止のタイミングを判定するようにしてもよい。
つまり、スイッチング出力の許可/禁止のタイミングを判定するために必要な情報である全波整流電圧は、必ずしも、給電ライン15以外の部位から取得しなければならないわけではない。上述した半導体スイッチの設置例のように、誘起電圧やコンデンサC1の充電電圧の影響を受けずに全波整流電圧を精度良く取得することができる限り、給電ライン15における特定部位の電圧を全波整流電圧として取得するようにしてもよい。
(7)上記各実施形態では、モータ10にロータ位置センサ11,12,13が設けられている例を示したが、ロータ位置センサをもたないいわゆるセンサレスタイプのブラシレスモータに対しても本発明を適用できる。
(8)上記各実施形態では、本発明をドライバドリルとして構成された電動機械器具に適用した例を示したが、ドライバドリル以外の電動工具、または、例えば電動刈払機などの電動作業機械として構成された、各種の電動機械器具に適用されてもよい。本発明は、交流の電源電圧を全波整流し、その全波整流電圧をスイッチング動作によってブラシレスモータに供給するように構成されたあらゆる種類の電動機械器具に対して広く適用することが可能である。
(9)その他、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1,40,70…電動機械器具、3,41,71…モータ駆動装置、5…トリガスイッチ、10…モータ、11,12,13…ロータ位置センサ、15…給電ライン、16…第1の全波整流回路、17…第2の全波整流回路、18…インバータ回路、19…コンパレータ、20,43,72…制御回路、21…ロータ位置検出部、22…タイマ、23…ロータ回転速度演算部、24…誘起電圧算出部、25…スイッチング許可/禁止部、26…PWM生成部、27…スイッチング制御部、42…相電圧合成回路、51…電圧比較部、56…U相用ダイオード、57…V相用ダイオード、58…W相用ダイオード、73…ゼロクロス検出回路、74…バス電圧検出回路、81…周期検出部、82…最大値検出部、83…変換テーブル、84…切替タイマ、100…商用電源、C1…コンデンサ、D1〜D6…ダイオード、Q1〜Q6…スイッチング素子。

Claims (9)

  1. 複数の通電相毎のコイルを有するブラシレスモータと、
    外部の交流電源から供給される交流の電源電圧を全波整流する第1の全波整流回路と、
    前記第1の全波整流回路により全波整流された前記電源電圧である第1の全波整流電圧が入力され、その入力された第1の全波整流電圧を複数のスイッチング素子のスイッチング動作によって各前記コイルに印加することにより前記ブラシレスモータを駆動する駆動回路と、
    駆動指示が入力されている場合に、前記駆動回路が有する前記複数のスイッチング素子を前記スイッチング動作させるためのスイッチング制御を実行することにより前記ブラシレスモータを駆動させる制御部と、
    前記駆動回路の前段側における、前記ブラシレスモータから発生する誘起電圧の影響が及ばない特定部位の電圧を取得して、少なくともその取得した電圧に基づいて、前記第1の全波整流電圧を示す全波整流電圧情報を取得する第1取得部と、
    前記全波整流回路から前記駆動回路への前記第1の全波整流電圧の供給経路に印加される前記誘起電圧を示す誘起電圧情報を取得する第2取得部と、
    前記制御部が前記スイッチング制御を実行中、前記第1取得部が取得した前記全波整流電圧情報及び前記第2取得部が取得した前記誘起電圧情報に基づき、前記第1の全波整流電圧が前記誘起電圧よりも低い期間に前記駆動回路の前記スイッチング動作を一時的に強制停止させる強制停止制御を実行する強制停止部と、
    を備える、電動機械器具。
  2. 請求項1に記載の電動機械器具であって、
    前記第1取得部は、前記電源電圧を全波整流すると共にその全波整流後の第2の全波整流電圧が前記供給経路に印加されないように構成された第2の全波整流回路を備え、
    前記強制停止部は、前記全波整流電圧情報としての前記第2の全波整流回路からの前記第2の全波整流電圧、及び前記第2取得部が取得した前記誘起電圧情報に基づいて、前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
  3. 請求項1に記載の電動機械器具であって、
    前記第1取得部は、
    前記全波整流電圧情報の1つとしての、前記電源電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部と、
    前記全波整流電圧情報の1つとしての、前記ブラシレスモータが回転していないときの前記供給経路の電圧の最大値である供給電圧最大値を検出する最大値検出部と、
    を備え、
    前記強制停止部は、前記ゼロクロス検出部が検出した前記ゼロクロス点に基づいて前記電源電圧の周期を演算する周期演算部を有し、その周期演算部により演算された前記周期、前記最大値検出部により検出された前記供給電圧最大値、及び前記第2取得部が取得した前記誘起電圧情報に基づいて、前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動機械器具であって、
    前記第2取得部は、
    前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
    前記回転速度検出部により検出された前記回転速度に基づいて前記誘起電圧を算出する誘起電圧算出部と、
    を備え、前記強制停止部は、前記第1取得部が取得した前記全波整流電圧情報及び前記誘起電圧算出部が算出した前記誘起電圧に基づいて前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
  5. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動機械器具であって、
    前記第2取得部は、前記駆動回路から前記ブラシレスモータへの各相の通電経路の電圧を並列合成してその並列合成された電圧である相電圧合成値を出力する相電圧合成部を備え、
    前記強制停止部は、前記制御部が前記スイッチング制御を実行中、当該強制停止部による前記強制停止制御によって前記スイッチング動作が一時的に強制停止される度に、その強制停止されている間は、前記相電圧合成部から出力される前記相電圧合成値を前記誘起電圧情報として取得してその取得した誘起電圧情報に基づいて前記第1の全波整流電圧が前記誘起電圧以上になるタイミングを判断し、前記第1の全波整流電圧が前記誘起電圧以上になった場合は、前記スイッチング動作の前記強制停止を解除して、その解除後は、その解除前に取得した前記誘起電圧情報を用いて、前記第1の全波整流電圧が前記誘起電圧よりも低くなるタイミングを判断する、電動機械器具。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動機械器具であって、
    前記第1取得部は、前記全波整流電圧情報が示す前記第1の全波整流電圧の電圧値に応じたアナログ信号である全波整流信号を出力するよう構成されており、
    前記第2取得部は、前記誘起電圧情報が示す前記誘起電圧の電圧値に応じたアナログ信号である誘起電圧信号を出力するよう構成されており、
    更に、前記全波整流信号と前記誘起電圧信号の大小関係を比較してその比較結果を示す信号を出力する比較回路を備え、
    前記強制停止部は、前記比較回路から出力される信号に基づいて前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
  7. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動機械器具であって、
    前記第1取得部は、前記全波整流電圧情報が示す前記第1の全波整流電圧の電圧値に応じたデジタル信号である全波整流データを生成するよう構成されており、
    前記第2取得部は、前記誘起電圧情報が示す前記誘起電圧の電圧値に応じたデジタル信号である誘起電圧データを生成するよう構成されており、
    前記強制停止部は、前記全波整流データと前記誘起電圧データの大小関係を比較するデータ比較部を有し、前記データ比較部による比較結果に基づいて前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
  8. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動機械器具であって、
    前記全波整流電圧情報及び前記誘起電圧情報に基づいて、前記電源電圧の1周期における前記スイッチング動作を強制停止させる期間を示す停止期間情報を決定するための、前記全波整流電圧情報及び前記誘起電圧情報と前記停止期間情報とが対応付けられて記憶されたテーブルを有し、
    前記強制停止部は、前記テーブルに基づき、前記全波整流電圧情報及び前記誘起電圧情報に対応付けられている前記停止期間情報を取得して、その停止期間情報に従って前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
  9. 請求項8に記載の電動機械器具であって、
    前記第1取得部は、前記全波整流電圧情報の1つとしての、前記電源電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部を有し、
    前記テーブルには、前記停止期間情報として少なくとも、前記電源電圧のゼロクロス点から前記スイッチング動作の強制停止を解除させるべきタイミングまでの時間である解除時間と、前記電源電圧のゼロクロス点から前記解除時間の経過後更に再び前記スイッチング動作を強制停止させるべきタイミングが到来するまでの時間である停止時間と、を有し、
    前記強制停止部は、前記ゼロクロス検出部により前記ゼロクロス点が検出される度に、前記テーブルにおいて前記全波整流電圧情報及び前記誘起電圧情報に対応付けられている前記解除時間及び前記停止時間を取得し、前記検出されたゼロクロス点を起点として、前記取得した前記解除時間及び前記停止時間に基づいて、前記強制停止制御を実行する、電動機械器具。
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