JP2012163447A - 車両情報システムおよびテレマティクスサーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】
タイヤ空気圧の低下を検知したのち、タイヤに空気を補充するサービス設備へ案内する。
【解決手段】
タイヤ空気圧監視システム10は、車両1に搭載され、TPMSサーバ8と無線を介して情報を送受信可能であり、現在位置から目的地に至る経路を検出して報知するナビゲーション装置7と、TPMSサーバ8との間で情報を送受信するテレマティクスコントロールユニット79と、タイヤ空気圧を検出し、インジケータ4によって前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知するタイヤ空気圧監視ユニット5とを備え、所定周期で現在位置の情報とタイヤ空気圧の情報をTPMSサーバ8に送信する。TPMSサーバ8は、タイヤ空気圧が所定値以下であることを検知すると、タイヤ空気圧を補充可能かつ車両1の最寄りに位置しているサービス設備120の情報を送信し、タイヤ空気圧監視システム10は、この情報を報知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のタイヤ空気圧を監視する車両情報システムおよびテレマティクスサーバに関する。
近年、自動車などの移動体に通信システムを組み合わせて、リアルタイムに情報サービスを提供するテレマティクスシステムが実用化されている。テレマティクスは、テレコミュニケーション(Telecommunication=通信)とインフォマティクス(Informatics=情報工学)から作られた造語である。
これまで、自動車に搭載されていた情報機器としては「カーナビゲーションシステム」がある、このカーナビゲーションシステムとテレマティクスシステムの違いは、扱っている情報の豊富さや双方向性、それによる応用範囲の広さや利便性である。
カーナビゲーションシステムで利用できるデータは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disc)ディスクに格納されている地図情報、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を利用して測定した自車両の現在位置情報、ジャイロセンサーから得られた情報、FM(Frequency Modulation)放送を介して得られたVICS(Vehicle Information and Communication System=道路交通情報通信システム)の情報等である。カーナビゲーションシステムは、車の中にある情報か、又は放送されている情報を読み取るだけである。カーナビゲーションシステムによるこれらの情報の利用は、車内に完結している。
テレマティクスシステムでは、車の中にある情報と、放送されている情報に加えて、各車両からテレマティクスサービスを提供するサーバ(以下、「テレマティクスサーバ」という。)へ送信する情報と、テレマティクスサーバから各車両が受信する情報とを取り扱うことが可能である。テレマティクスの例として、電子メール機能、リアルタイムの交通情報によるナビゲーション、車両盗難時の自動通報、車両故障時の工場への自動連絡、近辺の店舗の案内、音声認識、音楽やゲームのダウンロードなどがある。このテレマティクスは、将来的には高度道路交通システムの一端を担うものとして期待されている。
特許文献1には、空気圧センサがタイヤの空気圧の変化を検出すると、この検出結果に基づいてコントローラが車載電話機を起動させ、起動された車載電話機が、サービスセンター及び自動車の所有者の携帯電話と電話回線を介した無線通信を行うテレマティクスシステムの発明が開示されている。
また、近年では、タイヤの空気圧の低下を検知してユーザに警告するTPMS(Tire Pressure Monitoring System)が実用化されている。これによりユーザは、ワーニング・ランプによってタイヤの空気圧の低下をリアルタイムで察知し、タイヤの不具合を未然に抑止することが可能である。タイヤの空気圧の低下を検知する方法として、タイヤの外径から空気圧を間接的に検知する間接式と、タイヤの空気圧を直接に検知する直接式とがある。
間接式は、タイヤの空気圧が低下すると動荷重半径が小さくなり、タイヤの空気圧が低下している車輪とタイヤ空気圧が低下していない車輪の回転速度の比が増加することを利用して、空気圧の低下を検知する方法である。回転速度の検出はABSで利用されているセンサを利用し、ソフトウェアによって実現可能であるため、廉価であるというメリットがあるが、その反面として、走行状況に左右される場合があり、信頼性が充分ではない。
直接式は、タイヤやホイール内部に送信機付センサを設置してタイヤの空気圧や温度を検知し、車体側の受信機へ電波で情報を送信するものである。
特許文献2には、タイヤの回転・非回転状態を確実かつ迅速に判定することにより、空気圧低下のあったタイヤが回転車輪のタイヤかまたはスペア車輪のタイヤかを判別してタイヤ空気圧低下警報データを出力する直接式のタイヤ空気圧センサユニットの発明が開示されている。
特許文献3には、空気圧が低下しているタイヤを容易に特定できる直接式のタイヤ空気圧監視システムの発明が開示されている。
特許文献4には、高速走行環境下でのタイヤ空気圧情報を速やかに報知することができる直接式のタイヤ空気圧監視システムの発明が開示されている。
特開2004−306622号公報 特開2006−015955号公報 特開2010−241221号公報 特開2010−241222号公報
特許文献1ないし特許文献4の発明は、迅速にタイヤ空気圧の低下を検知するには有効である。しかし、低下したタイヤ空気圧を補充することは全く考慮されていない。
そこで、本発明は、タイヤ空気圧の低下を検知したのち、タイヤに空気を補充するサービス設備への案内を可能とする車両情報システムおよびテレマティクスサーバを提供することを課題とする。
前記課題を解決し、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
すなわち、本発明の車両情報システムは、テレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバと車両とが通信網を介して情報を送受信するテレマティクスシステムにおける前記車両に搭載された車両情報システムであって、前記車両の現在位置を検出する機能を具備するナビゲーション手段と、前記テレマティクスサーバとの間で情報を送受信する通信手段と、タイヤ空気圧を検出し、第1の報知手段によって前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知するタイヤ空気圧監視手段とを備え、所定周期で、前記車両の現在位置の情報を前記テレマティクスサーバに送信すると共に、前記タイヤ空気圧が所定値以下であることを検知したときに前記タイヤ空気圧の情報を前記テレマティクスサーバに送信し、前記テレマティクスサーバから、前記タイヤ空気圧を補充可能かつ前記車両の最寄りに位置しているサービス設備の情報を受信すると、前記ナビゲーション手段に前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知させることを特徴とする。
本発明のテレマティクスサーバは、前記車両情報システムが搭載された車両と通信網を介して情報を送受信してテレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバであって、前記タイヤ空気圧が所定値以下である情報を所定期間にわたって繰り返し受信したとき、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を前記車両に送信することを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、タイヤ空気圧の低下を検知したのち、タイヤに空気を補充するサービス設備への案内が可能となる。
第1の実施形態に係るテレマティクスシステムを示す概略の構成図である。 第1の実施形態に係るランドマーク情報DBの構造を示す図である。 第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムを示す概略の構成図である。 第1の実施形態に係る車両の表示装置の外観図である。 第1の実施形態に係るタイヤ空気圧センサユニットを示す図である。 第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視ユニットを示す図である。 第1の実施形態に係るナビゲーション装置を示す図である。 第1の実施形態に係る空気圧低下告知レスポンスを示す図である。 第1の実施形態に係るテレマティクスシステムの通信フローを示す図である。 第1の実施形態に係るタイヤ空気圧と所定期間T1との関係を示す図である。 第1の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その1)を示す図である。 第1の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その2)を示す図である。 タイヤ空気圧と猶予期間の関係を示す図である。 第1の実施形態に係る5輪のタイヤ空気圧情報と警告レベルの関係を示す図である。 第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視ユニットの動作フローチャートである。 第1の実施形態に係るテレマティクスコントロールユニットの動作フローチャートである。 第1の実施形態に係るナビゲーション装置の空気圧低下表示処理のフローチャートである。 第1の実施形態に係るTPMSサーバの動作フローチャートである。 第2の実施形態に係るテレマティクスシステムの通信フローを示す図である。 第2の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その1)を示す図である。 第2の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その2)を示す図である。 第2の実施形態に係るナビゲーション装置およびテレマティクスコントロールユニットの動作フローチャートである。 第3の実施形態の車両のイグニションキー挿入部を示す図である。 第3の実施形態の車両の状態遷移の例を示す図である。 第3の実施形態に係るテレマティクスコントロールユニットの動作フローチャートである。 第3の実施形態に係るテレマティクスコントロールユニットの停止時の動作フローチャートである。 タイヤ空気圧の点検頻度を人数分布で示す図である。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に係るテレマティクスシステムを示す概略の構成図である。
テレマティクスシステムは、複数の車両1(=1−1,1−2,…)と、テレマティクスサーバであるTPMSサーバ8とを含んで構成される。複数の車両1(=1−1,1−2,…)と、TPMSサーバ8との通信は、通信網を構成する複数の基地局110(=110−1,110−2,…)と、インターネット100とを介して行われる。TPMSサーバ8は更に、インターネット100を介して、複数のサービス設備120(=120−1,120−2,…)と通信可能に接続されている。本実施形態のテレマティクスシステムは、TPMSサーバ8が複数の車両1(=1−1,1−2,…)に、複数のサービス設備120(=120−1,120−2,…)の情報を提供するサービスなどを実現する。テレマティクスサーバが通信網を介して車両1に情報を送受信するサービスを、テレマティクスサービスといい、例えばインターナビ(登録商標)などが知られている。
複数の車両1は、それぞれ車両情報システムであるタイヤ空気圧監視システム10を搭載している。タイヤ空気圧監視システム10は、車体側ユニットしてのタイヤ空気圧監視ユニット5と、このタイヤ空気圧監視ユニット5に接続されているナビゲーション装置7と、このナビゲーション装置7に接続されているアンテナ79Aおよびテレマティクスコントロールユニット79(図7参照)を有している。複数の基地局110は、それぞれアンテナ111を有し、このアンテナ111とタイヤ空気圧監視システム10のアンテナ79Aおよびテレマティクスコントロールユニット79(図7参照)を介して、複数の車両1に無線で情報を送受信可能である。通信手段であるアンテナ79Aおよびテレマティクスコントロールユニット79(図7参照)は、テレマティクスサーバであるTPMSサーバ8との間で情報を送受信する機能を具備している。なお、図1では、車輪側ユニットとしてのタイヤ空気圧センサユニット3(図3参照)の図示を省略している。
複数のサービス設備120は、例えばガソリンスタンドや自動車用品店や自動車ディーラであり、タイヤに空気圧を補充するサービスを行う設備である。サービス設備120は、それぞれインターネット100に接続された端末121を有している。サービス設備120−1は、「ABCガソリンスタンド」の名称を有している。サービス設備120−2は、「DEFカーショップ」の名称を有している。
複数の基地局110と、複数のサービス設備120と、TPMSサーバ8とは、インターネット100に接続され、相互に通信可能である。
TPMSサーバ8は、CPU(Central Processing Unit)81と、目的地への経路算出プログラムであるルート算出部82と、例えばハードディスク等の大容量記憶装置である記憶部83と、通信部87とを有している。記憶部83には、道路の接続情報や場所の属性情報が格納された地図情報DB(database)84と、建造物や施設等の情報が格納されたランドマーク情報DB85と、複数の車両1(=1−1,1−2,…)の状態を格納する各車両状態DB86とを有している。TPMSサーバ8に備えられている地図情報DB84やランドマーク情報DB85は、各車両1のナビゲーション装置7に備えられている地図情報DB77(図7)やランドマーク情報DB78(図7)に比べて、頻繁に更新することが可能である。通信部87は、テレマティクスコントロールユニット79とTPMSサーバ8との間で情報を送受信する通信手段である。
図2は、第1の実施形態に係るランドマーク情報DB85の構造を示す図である。
ランドマーク情報DB85は、建造物や施設等の情報が格納されている。ランドマーク情報DB85は、建造物や施設を各レコードで表している。これらのレコードは、建造物や施設の名称と、建造物や施設の緯度及び経度と、建造物や施設の属性と、建造物や施設の営業時間及び営業日の項目を有している。TPMSサーバ8は、サービス設備120(=120−1,120−2,…)に備えられた端末121にインターネット100経由でアクセスすることにより、このランドマーク情報DB85が更新可能なように構成されている。これにより、サービス設備120の管理者が、このランドマーク情報DB85に、最新の情報を反映させることが可能である。
図3は、第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムを示す概略の構成図である。
図3において、車両1の前部が上側で、後部が下側である。車両1は、前輪右車輪2FR、前輪左車輪2FL、後輪右車輪2RR、および、後輪左車輪2RLの4つの回転車輪を装備しており、更に後部にスペア車輪2SPを搭載している。車輪2FR、2FL、2RR、2RL、2SPのタイヤには、それぞれタイヤ空気圧センサユニット3FR、3FL、3RR、3RL、3SPが装着されている。
以下の説明において、回転車輪2という場合には、前輪右車輪2FR、前輪左車輪2FL、後輪右車輪2RR、および、後輪左車輪2RLのいずれかまたは全部を指すものとし、スペア車輪2SPと区別するものとする。一方、タイヤ空気圧センサユニット3という場合には、タイヤ空気圧センサユニット3FR、3FL、3RR、3RL、3SPいずれかまたは全部を指すものとし、スペア車輪2SPに装着されているタイヤ空気圧センサユニット3SPとは特に区別しない。
図3の右上に、タイヤ空気圧センサユニット3の大略の形状が示されている。タイヤ空気圧センサユニット3の図3の下側の面は、車輪2のリム面に密着するように湾曲している。図3の上側の面は、タイヤバルブ37に直結する空気穴38と、センサ設置スペースに連通したセンサ穴39が設けられている。
タイヤ空気圧監視システム10の車体側ユニットは、インジケータ4と、タイヤ空気圧監視ユニット5と、ナビゲーション装置7とを有し、車体速センサ6と、バイブレータ14と、パーキングブレーキ15と、シフトレバー16と、イグニションキー17とに接続されている。
タイヤ空気圧監視手段であるタイヤ空気圧監視ユニット5は、アンテナ58Aを介して、各車輪2に装着されているタイヤ空気圧センサユニット3が送信する無線信号を受信して、そのタイヤ空気圧のデータおよび加速度のデータを取得する。更に、タイヤ空気圧のデータと所定の値とを比較することによって、タイヤ空気圧の低下を検出する。タイヤ空気圧の低下を検出した場合には、運転席前面に設けられているインジケータ4にタイヤ空気圧の低下を検出した旨を表示する。タイヤ空気圧監視ユニット5には、車体速センサ6などが接続されている。タイヤ空気圧監視ユニット5は、タイヤ空気圧を検出し、第1の報知手段であるインジケータ4によって、タイヤ空気圧の低下を運転者(乗員)に報知する。
インジケータ4は、図3に示すインジケータ表示例40に示すように、車両1のアイコンである車両アイコン41と、スペアタイヤ異常マーク42と、タイヤ異常マーク43と、システム異常マーク44とを備えている。車両アイコン41は、4つの回転車輪2に対応する位置にそれぞれ発光素子が設置されており、独立に点灯/消灯が可能である。これら発光素子の点灯により、各回転車輪2の異常を示している。スペアタイヤ異常マーク42は、点灯によってスペア車輪2SPの異常を示している。タイヤ異常マーク43は、点灯によって各回転車輪2のいずれかの異常を示している。システム異常マーク44は、点灯によってタイヤ空気圧監視ユニット5の異常を示している。
車体速センサ6は、車両1の速度を取得する機能を有している。車体速センサ6は、例えば、変速機後段側のドライブシャフトの回転速度から車両1の速度を取得するように構成しても良い。更に、各車輪2にABS(Antilock Brake System)用として設けられた車輪速センサの出力を平均化して車両1の速度を取得するように構成しても良い。
ナビゲーション装置7は、GPS衛星からの電波を受信するGPSアンテナ72Aおよび図示しない受信回路と、インターネット100との間で相互に情報を送受信するアンテナ79Aおよびテレマティクスコントロールユニット79(図7参照)を有している。更にナビゲーション装置7には、タイヤ空気圧監視ユニット5、車体速センサ6、バイブレータ14、パーキングブレーキ15、シフトレバー16、イグニションキー17などが接続されている。
バイブレータ14は、運転座席に設置されており、振動によりタイヤ空気圧の低下を運転者(乗員)に報知する機能を有する第2の報知手段である。パーキングブレーキ15は、車両1を恒常的に停止させる機能を有している。シフトレバー16は、エンジンの駆動力を回転車輪2にどのように伝達するかを決定する機能を有している。なお、この図に示すシフトレバー16は、AT(Automatic Transmission)を搭載した車両1の場合を示しているが、MT(Manual Transmission)を搭載した自動車に適用しても良い。イグニションキー17は、車両1の電装装置のスイッチを切るOFFモードと、車両1の電装装置のスイッチを入れるACCモードと、車両1のエンジンをセルモータによってスタートするSTARTモードと、車両1のエンジンの回転を継続させるONモードとを切り換える機能を有している。
図4は、第1の実施形態に係る車両の表示装置の外観図である。
図4は、運転席から車両内部の前方方向を見たものである。ハンドル11の奥には、マルチインフォーメーションディスプレイ12が設置され、更に奥にはダッシュボード13が設けられている。このマルチインフォーメーションディスプレイ12は、前述したインジケータ4(図3)の情報に加えて、速度、走行距離、単位時間あたりのエンジンの回転数、ガソリンの残量等の情報が表示されている。
ハンドル11の左側、かつダッシュボード13の手前側には、ナビゲーション装置7が設置されている。ナビゲーション装置7は、タッチパネル付の液晶表示装置である表示/操作部74を備えている。
図5(a),(b)は、第1の実施形態に係るタイヤ空気圧センサユニットを示す図である。図5(a)は、タイヤ空気圧センサユニット3の構成を示し、図5(b)は、タイヤ空気圧センサユニット3が送信するデータ形式を示している。
図5(a)において、タイヤ空気圧センサユニット3は、演算処理部311とメモリ部312を備えたマイクロプロセッサ31にタイヤ空気圧センサ34、温度センサ35、加速度センサ36等のセンサ類が接続されている。更にタイヤ空気圧センサユニット3は、無線信号送信装置32およびアンテナ33が接続されている。メモリ部312は、通常、RAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)によって構成されている。そのROMの一部にセンサID記憶部3120が確保され、タイヤ空気圧センサユニット3を個々に識別するセンサIDが記憶されている。
図5(b)に示す空気圧センサユニットデータ30は、センサIDと、タイヤ空気圧データと、温度データと、加速度データと、その他のデータを有している。
図6(a),(b)は、第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視ユニットを示す図である。
図6(a)は、タイヤ空気圧監視ユニットの概略の構成を示す図である。
タイヤ空気圧監視ユニット5は、空気圧センサユニットデータ受信部51と、車体速センサデータ入力部52と、タイヤ回転・非回転判定部53と、センサID登録部54と、タイヤ空気圧低下車輪判定部55と、タイヤ空気圧低下警報データ出力部56と、登録センサID記憶部57と、無線信号受信装置58とを有している。
このうち、空気圧センサユニットデータ受信部51と、車体速センサデータ入力部52と、タイヤ回転・非回転判定部53と、センサID登録部54と、タイヤ空気圧低下車輪判定部55と、タイヤ空気圧低下警報データ出力部56と、登録センサID記憶部57とは、図示しない演算処理部とメモリ部からなるコンピュータによって構成されている。登録センサID記憶部57は、メモリ部の一部に構成されている。空気圧センサユニットデータ受信部51と、車体速センサデータ入力部52と、タイヤ回転・非回転判定部53と、センサID登録部54と、タイヤ空気圧低下車輪判定部55と、タイヤ空気圧低下警報データ出力部56とは、メモリ部に記憶されたプログラムを演算処理部が実行することによって、各部の機能が実現される。
図6(b)は、タイヤ空気圧監視ユニット5が送信する空気圧と温度の絶対値データ50のデータ形式を示す図である。
空気圧と温度の絶対値データ50は、前輪右車輪2FRのデータと、前輪左車輪2FLのデータと、後輪右車輪2RRのデータと、後輪左車輪2RLのデータと、スペア車輪2SPのデータとを有している。
図7(a)〜(c)は、第1の実施形態に係るナビゲーション装置を示す図である。
図7(a)はナビゲーション装置7の構成を示す図である。
ナビゲーション装置7は、CPU71と、GPSアンテナ72AおよびGPS情報検出部72と、ルート算出部73と、表示/操作部74と、音声出力部75と、記憶部76と、アンテナ79Aおよびテレマティクスコントロールユニット79とを有している。更に記憶部76には、地図情報DB77とランドマーク情報DB78とを有している。GPS情報検出部72は、GPSアンテナ72Aによって4つ以上のGPS衛星からの電波を受信し、前述する4つ以上のGPS衛星の位置の情報とGPS時刻情報を取得し、これらの情報に基づいて車両1の現在位置情報(緯度・経度・高度)を算出して検出する機能を有している。ナビゲーション手段であるルート算出部73は、例えば目的地への経路算出プログラムであり、車両1の現在位置から目的地に至る第1の経路を検出する機能と、現在位置から経由地を経由して前記目的地に至る第2の経路を検出する機能を具備している。表示/操作部74は、例えばタッチパネル付の液晶表示装置であり、検出した前記第1の経路や前記第2の経路や目的地や経由地などを報知する機能を具備している。音声出力部75は、例えばスピーカである。記憶部76は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等の大容量記憶装置である。通信手段であるアンテナ79Aおよびテレマティクスコントロールユニット79は、インターネット100を介して、テレマティクスサーバであるTPMSサーバ8との間で情報を送受信する。CPU71は、バス信号線を介して、GPS情報検出部72と、ルート算出部73と、表示/操作部74と、音声出力部75と、記憶部76と、テレマティクスコントロールユニット79に接続されている。
ちなみに、ナビゲーション装置7は、トンネル内などや建物の影などでGPS衛星からの電波が受信できないときのために、車体速センサ6や図示しないヨーレートセンサなどの情報に基づく慣性航法により位置情報を算出している。
ナビゲーション装置7およびテレマティクスコントロールユニット79は更に、タイヤ空気圧監視ユニット5と通信可能に接続され、タイヤ空気圧の低下を検知可能である。
図7(b)はナビゲーション装置7のテレマティクスコントロールユニット79が送信する現在の位置情報70Aの構成を示す図である。
現在の位置情報70Aは、自らの車両1を識別する車両IDと、現在の位置情報70Aの送信を示すコマンドコードと、自らの車両1の現在の位置を示す現在位置情報と、この現在位置情報を測定した際に取得したGPS時刻情報と、目的地位置情報と、経由地位置情報と、経路情報とを有している。
図7(c)はナビゲーション装置7のテレマティクスコントロールユニット79が送信する空気圧情報70Bの構成を示す図である。
空気圧情報70Bは、自らの車両1を識別する車両IDと、空気圧情報70Bの送信を示すコマンドコードと、5輪それぞれの空気圧低下状態と、5輪それぞれの空気圧と温度の絶対値と、自らの車両1に係る車種とを有している。空気圧低下状態は、車輪2のタイヤ空気圧が第1警告域であるか否かと、第2警告域であるか否かを示す情報である。車輪2の空気圧データを第1警告値および第2警告値と比較し、第1警告値以上であることを示すコード、第1警告値〜第2警告値であることを示すコード、或いは、第2警告値以下であることを示すコードのいずれかに変換することで作成される。空気圧と温度の絶対値は、タイヤ空気圧監視ユニット5から送信された空気圧と温度の絶対値データ50である。
図8は、第1の実施形態に係る空気圧低下告知レスポンスを示す図である。
空気圧低下告知レスポンス80は、TPMSサーバIDと、空気圧低下告知レスポンスコードと、警告レベルと、警告に係るタイヤの種別と、サービス設備一覧情報とを有している。サービス設備一覧情報は更に、サービス設備数に続いて、各サービス設備120の情報がこのサービス設備数分だけ格納されている。各サービス設備120の情報は、ランドマーク情報DB85と同様に、建造物や施設の名称と、建造物や施設の緯度及び経度と、建造物や施設の属性と、建造物や施設の営業時間及び営業日の項目を有している。
(第1の実施形態の動作)
図5を元に、タイヤ空気圧センサユニット3の動作を説明する。
タイヤ空気圧センサユニット3は、タイヤ空気圧センサ34によってタイヤ内の空気圧を検出し、温度センサ35によってタイヤ内の温度を検出し、加速度センサ36によってタイヤの加速度センサ36の取り付け位置に加えられた加速度を検出する。そして、これら検出したデータに、センサID記憶部3120から読み出したセンサIDを付して、空気圧センサユニットデータ30を生成し、無線信号送信装置32とアンテナ33とを介してタイヤ空気圧監視ユニット5へ送信する。
図5と図6とを元に、タイヤ空気圧監視ユニット5の動作を説明する。
タイヤ空気圧監視ユニット5の空気圧センサユニットデータ受信部51は、無線信号受信装置58およびアンテナ58Aを介してタイヤ空気圧センサユニット3から空気圧センサユニットデータ30を受信する。空気圧センサユニットデータ30は、タイヤ空気圧データと、温度データと、加速度データと、そのデータがどのタイヤ空気圧センサユニット3で検出されたかを示すセンサIDとを含んでいる。
次に、車体速センサデータ入力部52は、車体速センサ6が検出した車体速度データを取得する。タイヤ回転・非回転判定部53は、空気圧センサユニットデータ受信部51が受信した空気圧センサユニットデータ30の加速度データと、車体速センサデータ入力部52が取得した車体速度データとに基づき、各タイヤの回転・非回転状態を判定する。
一般に、車両1が走行して車輪2が回転すると、タイヤに装着されているタイヤ空気圧センサユニット3は、回転による遠心力を受けて加速度が発生する。従って、タイヤ空気圧センサユニット3における加速度を検出し、その加速度が所定の値以上、例えば、9G以上であれば、タイヤ空気圧センサユニット3を装着したタイヤは、回転状態と判定できる。
センサID登録部54は、そのタイヤが回転状態と判定したとき、そのタイヤに装着されているタイヤ空気圧センサユニット3のセンサIDを回転車輪2として登録センサID記憶部57の回転車輪用センサID記憶部へ格納する。また、そのタイヤが非回転状態と判定したとき、そのタイヤに装着されているタイヤ空気圧センサユニット3のセンサIDを、登録センサID記憶部57のスペア車輪用センサID記憶部へ格納する。
タイヤ空気圧低下車輪判定部55は、空気圧センサユニットデータ30のタイヤ空気圧データが所定の値より小さいか否かを判定する機能を有している。タイヤ空気圧データが所定の値より小さくなっていたならば、タイヤ空気圧低下警報データ出力部56に警報信号と、各車輪2のタイヤ空気圧データと温度データとを送信する。タイヤ空気圧低下警報データ出力部56は、この警報信号を受信したならば、インジケータ4に警告表示を行うと共に、テレマティクスコントロールユニット79へ空気圧と温度の絶対値データ50を送信する。
図7を元に、ナビゲーション装置7の動作を説明する。
テレマティクスコントロールユニット79は、第3の所定周期でナビゲーション装置7から現在位置情報を得て、アンテナ79Aを介してTPMSサーバ8宛に送信する。テレマティクスコントロールユニット79は更に、タイヤ空気圧監視ユニット5から空気圧と温度の絶対値データ50を第2の所定周期で受信する。
ナビゲーション装置7は、GPSアンテナ72AとGPS情報検出部72によって、車両1の現在位置(緯度・経度・高度)を所定周期で算出する。ナビゲーション装置7は、表示/操作部74によって目的地が入力されたとき、ルート算出部73によって、車両1の現在位置から目的地までの第1の経路を算出する。ルート算出部73は、経路の算出にあたって、地図情報DB77とランドマーク情報DB78に基づいてルートを演算し、表示/操作部74に経路と目的地とを表示する。ナビゲーション装置7は更に、目的地が設定されており、且つ表示/操作部74によって経由地が入力されたとき、ルート算出部73によって、車両1の現在位置から経由地を経由して目的地に至る第2の経路を算出する。ルート算出部73は、表示/操作部74に経路と経由地と目的地とを表示する。
図9は、第1の実施形態に係るテレマティクスシステムの通信フローを示す図である。図の縦方向は時間の経過を示している。図の横方向はタイヤ状態と、タイヤ空気圧センサユニット3とタイヤ空気圧監視ユニット5との通信状態と、タイヤ空気圧監視ユニット5とテレマティクスコントロールユニット79との通信状態と、テレマティクスコントロールユニット79とTPMSサーバ8との通信状態とを示している。タイヤ空気圧監視システム10は、タイヤ空気圧センサユニット3と、タイヤ空気圧監視ユニット5と、テレマティクスコントロールユニット79とを有していることを示している。
タイミングt1〜t7において、車輪2は、タイヤ空気圧が適正な状態である。このとき、タイヤ空気圧センサユニット3からタイヤ空気圧監視ユニット5へ、第1の所定周期で空気圧センサユニットデータ30が送信されている。タイヤ空気圧監視ユニット5からテレマティクスコントロールユニット79へ、第2の所定周期で5輪の空気圧と温度の絶対値データ50が送信されている。更にテレマティクスコントロールユニット79からTPMSサーバ8へ、第3の所定周期で位置データが送信されている。
タイミングt8以降において、車輪2のいずれかのタイヤ空気圧は、第1警告値以下の状態であり、すなわち空気圧が低下した状態である。このとき、タイミングt7以前と同様に、タイヤ空気圧センサユニット3からタイヤ空気圧監視ユニット5に向けて、第1の所定周期で空気圧センサユニットデータ30が送信されている。タイヤ空気圧監視ユニット5からテレマティクスコントロールユニット79に向けて、第2の所定周期で5輪の空気圧と温度の絶対値データ50が送信されている。更に、タイミングt7以前とは異なり、テレマティクスコントロールユニット79からTPMSサーバ8へ、第3の所定周期で位置データと空気圧データが送信されている。
所定期間T1が経過したタイミングt13以降において、タイミングt12以前とは異なり、テレマティクスコントロールユニット79からTPMSサーバ8へ位置データと空気圧データが送信されたのちに、TPMSサーバ8からテレマティクスコントロールユニット79へ、空気圧低下告知レスポンス80が送信される。この空気圧低下告知レスポンス80は、サービス設備一覧情報を有している。テレマティクスコントロールユニット79は、この空気圧低下告知レスポンス80に基づいて、後述する所定の動作を行う。
第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、所定周期で現在の位置情報70AをTPMSサーバ8に送信すると共に、タイヤ空気圧が第1警告値以下の場合に、空気圧情報70BをTPMSサーバ8に送信している。これにより、タイヤ空気圧の状態が適正値であるときの通信トラフィックを削減し、よって通信コストを削減可能であるという効果を奏する。
図10は、第1の実施形態に係るタイヤ空気圧と所定期間T1との関係を示す図である。図10の横軸は、現在のタイヤ空気圧を示し、図10の縦軸は、タイヤ空気圧が第1警告値以下であることを検知したのち、空気圧低下告知レスポンス80を送信するまでの時間間隔である所定期間T1を示している。
TPMSサーバ8は、現在のタイヤ空気圧が適正値から第1警告値の間ならば所定期間T1を設定せず、現在のタイヤ空気圧が第1警告値よりも低下したことを検知したならば、その低下に応じて所定期間T1を短く設定する。即ち、タイヤ空気圧が第1警告値以下であることを検知したとき、図10に従って所定期間T1を設定する。そののち、周期的にタイヤ空気圧を検知して、その低下度合に応じて所定期間T1を短く変更し、タイヤ空気圧が第1警告値以下であることを検知したのちに空気圧低下告知レスポンス80を送信するまでの時間間隔を短くしている。
図11(a)〜(c)は、第1の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その1)を示す図である。これらの画面は、ナビゲーション装置7の表示/操作部74に表示されている。
図11(a)に示すナビゲーション画面は、画面上部91に「目的地:未設定」が表示されている。画面中央部には、地図92が表示されている。この地図92は、このナビゲーション装置7が搭載されている車両1の近傍を示し、自車位置マーカ94が矢印で表示されている。画面下部には「戻る」ボタン93が表示されている。ユーザが「戻る」ボタン93をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、このナビゲーション画面が表示される直前の画面に遷移する。
図11(b)に示すタイヤ空気圧告知の割込情報画面は、ナビゲーション装置7がTPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信した際に表示される画面である。
タイヤ空気圧告知の割込情報画面は、画面上部91に「割込情報」が表示されている。画面中央部の左側には、タイヤ空気圧警告アイコン95が表示され、その右側には「タイヤ空気圧の低下」の文字列が表示されている。このアイコンと文字列の下には「右前輪タイヤの空気圧が低下しています。空気を補充してください。」のガイダンスが表示されている。画面下部には、「戻る」ボタン93が表示されている。ユーザが「戻る」ボタン93をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、図11(a)に示すナビゲーション画面に遷移する。画面中央部の右側には、「次の画面」ボタン96が表示されている。ユーザが、この「次の画面」ボタン96をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、後述する図12(a)に示す画面に遷移する。
図11(c)に示すタイヤ空気圧告知の割込情報画面は、図11(b)に示す画面と同様にナビゲーション装置7がTPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信した際に表示される画面である。
タイヤ空気圧告知の割込情報画面は、画面上部91に「割込情報」が表示されている。画面中央部の左側には、タイヤ空気圧警告アイコン95が表示され、その右側には「タイヤ空気圧の極度の低下」の文字列が表示されている。このアイコンと文字列の下には「右前輪タイヤの空気圧が極めて低下しています。至急に空気を補充してください。」のガイダンスが表示されている。画面下部には、「戻る」ボタン93が表示されている。ユーザが「戻る」ボタン93をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、図11(a)に示すナビゲーション画面に遷移する。画面中央部の右側には、「次の画面」ボタン96が表示されている。ユーザが「次の画面」ボタン96をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、後述する図12(a)に示す画面に遷移する。
図12(a)〜(c)は、第1の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その2)を示す図である。
図12(a)に示すサービス設備選択画面は、画面上部91に「タイヤの空気圧低下。以下で補充してください。」が表示されている。画面中央部には、サービス設備表示97−1〜97−6が表示されている。ユーザがサービス設備表示97−1〜97−6のいずれかをタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、タッチされたサービス設備120を目的地として選択し、図12(b)に示すナビゲーション画面に遷移する。
このサービス設備表示97−1〜97−6の右側には、上矢印ボタン98−1と、下矢印ボタン98−2とが表示されている。ユーザが上矢印ボタン98−1をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、サービス設備表示97−2〜97−6に表示されている内容をサービス設備表示97−1〜97−5に表示し、サービス設備表示97−6に新たな内容を表示する。ユーザが下矢印ボタン98−2をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、サービス設備表示97−1〜97−5に表示されている内容をサービス設備表示97−2〜97−6に表示し、サービス設備表示97−1に新たな内容を表示する。ユーザが「戻る」ボタン93をタッチすることによって、直前の割込画面に遷移する。
図12(b)に示すナビゲーション画面は、図11(a)に示すナビゲーション画面とは異なり、画面上部91に「目的地:ABCガソリンスタンド」が表示されている。それ以外は図11(a)に示すナビゲーション画面と同様である。
図12(c)に示すナビゲーション画面は、サービス設備120のいずれかが目的地として選択されたのち、このサービス設備120に到着するまでの間に、TPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信したときの画面の例である。
図12(c)に示すナビゲーション画面は、図12(b)に示すナビゲーション画面とは異なり、画面中央部右側に、タイヤ空気圧警告アイコン99と、「右前輪タイヤ空気圧の極度の低下」が表示されている。それ以外は図12(b)に示すナビゲーション画面と同様である。
図13は、タイヤ空気圧と猶予期間の関係を示す図である。図の縦軸はタイヤ空気圧を示し、図の横軸は点検後に経過した時間を示している。第1警告値は、例えばタイヤ空気圧が適正値から20%減圧した値であり、第2警告値は、例えばタイヤ空気圧が適正値から30%減圧した値である。第1警告域は、タイヤ空気圧が第1警告値以下かつ第2警告値よりも高い領域であり、タイヤに不具合が生じる可能性はさほど高くはないが、対処することが望ましい領域である。第2警告域は、タイヤ空気圧が第2警告値以下の領域であり、不具合が生じる可能性があり、早急に対処すべき領域である。第2警告域であることに気付かずに高速走行を続けた場合、タイヤの不具合を引き起こすことがある。タイヤ空気圧は点検によって適正値となり、点検後の時間の経過によって徐々に減少する。タイヤ自体に異常はなくてもタイヤの空気は徐々に抜けていくものである。
実線で示された比較例のタイヤ空気圧は、タイヤ空気圧の点検頻度が極めて少ない場合、およびインジケータ4のタイヤ空気圧の警告表示を無視した場合を示している。点検から第2警告域に突入するまでの期間は、猶予期間aである。第1警告域に突入したのち、第2警告域に突入するまでの期間は、猶予期間bである。実線で示された比較例のタイヤ空気圧は、タイヤ空気圧が第1警告値以下になったときに対処がなされていないため、タイヤの不具合に遭遇する蓋然性の高い第2警告域に突入している。
一点鎖線で示されているタイヤ空気圧は、第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10におけるものである。タイヤ空気圧が第1警告域に差し掛かったのち所定期間T1が経過したとき、タイヤ空気圧の低下が告知されると共にサービス設備120が目的地又は経由地に自動設定される。このとき、タイヤ空気圧の補充による対処が行われ、タイヤ空気圧は適正値となる。よって、タイヤの不具合に遭遇する蓋然性の高い第2警告域への突入を回避可能である。
図14は、第1の実施形態に係る5輪のタイヤ空気圧情報と警告レベルの関係を示す図である。
第1列〜第3列は各タイヤの状態を示し、第4列は各タイヤの状態に応じた警告レベルを示している。警告レベルが高いほど、タイヤの不具合が発生した場合に対する対処の負荷が重くなり、よって対処すべき優先度は高くなる。
1輪のみが警告域で、且つその1輪がスペアタイヤであったならば、タイヤの不具合が発生したとしても車両1の走行そのものには差し支えないため、対処すべき優先度は最も低い。この場合には、警告レベル1ないし警告レベル3を割り当てている。
スペアタイヤのタイヤ空気圧が第1警告域に突入したのち、所定期間T1以上に渡って第1警告域のタイヤ空気圧が継続した場合には、まだタイヤの不具合の蓋然性は高くないので、警告レベル1を割り当てる。このときの警告メッセージは、「スペアタイヤの空気圧が低下しています。空気を補充してください。」である。
スペアタイヤのタイヤ空気圧が第2警告域に突入した場合には、タイヤの不具合の蓋然性が高いので、警告レベル2を割り当てる。このときの警告メッセージは、「スペアタイヤの空気圧が極めて低下しています。至急に空気を補充してください。」である。
スペアタイヤのタイヤ空気圧が第1警告域または第2警告域であり、かつ急激に空気圧が低下している場合には、警告レベル3を割り当てる。このときの警告メッセージは、「スペアタイヤの空気圧が急激に低下しています。検査を受けてください。」である。
1輪のみが警告域で、且つその1輪が回転車輪2である前後輪のいずれかであったならば、タイヤの不具合が発生したときに、その1輪をスペアタイヤに交換することで対処可能である。よって、スペアタイヤのみが警告域であった場合よりも対処すべき優先度は高い。この場合には、警告レベル4ないし警告レベル6を割り当てている。
その1輪のタイヤ空気圧が第1警告域に突入したのち、所定期間T1以上に渡って第1警告域のタイヤ空気圧が継続した場合には、まだタイヤの不具合の蓋然性は高くないので、警告レベル4を割り当てる。このときの警告メッセージは、「・・・のタイヤの空気圧が低下しています。空気を補充してください。」である。
その1輪のタイヤ空気圧が第2警告域に突入した場合には、タイヤの不具合の蓋然性が高いので、警告レベル5を割り当てる。このときの警告メッセージは、「・・・タイヤの空気圧が極めて低下しています。至急にスペアタイヤに交換するか、または空気を補充してください。」である。
その1輪のタイヤ空気圧が第1警告域または第2警告域であり、かつ急激に空気圧が低下している場合には、警告レベル6を割り当てる。このときの警告メッセージは、「・・・タイヤの空気圧が急激に低下しています。至急にスペアタイヤに交換してください。」である。
2輪以上が警告域であった場合には、スペアタイヤへの交換では対処できない可能性があり、最も対処すべき優先順位は高い。この場合には、警告レベル7ないし警告レベル9を割り当てている。
2輪のタイヤ空気圧が第1警告域に突入したのち、所定期間T1以上に渡って第1警告域のタイヤ空気圧が継続した場合には、まだタイヤの不具合の蓋然性は高くないが、2輪が同時に不具合が生じた場合には対処が困難であるため、警告レベル7を割り当てる。このときの警告メッセージは、「・・・タイヤと・・・タイヤの空気圧が低下しています。すぐさま空気を補充してください。」である。
2輪のうちいずれかのタイヤ空気圧が第2警告域に突入した場合には、タイヤの不具合の蓋然性が高く、かつ2輪が同時に不具合が生じた場合には対処が困難であるため、警告レベル8を割り当てる。このときの警告メッセージは、「・・・タイヤと・・・タイヤの空気圧が異常です。すぐさま空気を補充してください。」である。
2輪のうちいずれかのタイヤ空気圧が第1警告域または第2警告域であり、かつ急激に空気圧が低下している場合には、2輪が同時に不具合が生じた場合には対処が困難であるため、警告レベル9を割り当てる。このときの警告メッセージは、「・・・タイヤと・・・タイヤの空気圧が異常です。すぐさま自動車ディーラにご連絡ください。」である。
図15は、第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視ユニットの動作フローチャートである。
処理が開始すると、ステップS11において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、前輪右車輪2FRのタイヤ空気圧センサユニット3FRから空気圧データを受信する。
ステップS12において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、前輪左車輪2FLのタイヤ空気圧センサユニット3FLから空気圧データを受信する。
ステップS13において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、後輪右車輪2RRのタイヤ空気圧センサユニット3RRから空気圧データを受信する。
ステップS14において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、後輪左車輪2RLのタイヤ空気圧センサユニット3RLから空気圧データを受信する。
ステップS15において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、スペア車輪2SPのタイヤ空気圧センサユニット3SPから空気圧データを受信する。
ステップS16において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、いずれかの車輪2の空気圧データが、第1警告値以下か否かを判断する。第1警告値以下ならばステップS17の処理に移行し、そうでなければステップS18の処理に移行する。
ステップS17において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、インジケータ4の警告灯を点灯する。警告灯とは、車両アイコン41の車輪2の部位に設けられた発光素子、スペアタイヤ異常マーク42、タイヤ異常マーク43のうちいずれかである。
ステップS18において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、ナビゲーション装置7に、5輪の空気圧データを送信する。5輪の空気圧データとは、空気圧と温度の絶対値データ50(図6(b))である。
ステップS18において、タイヤ空気圧監視ユニット5は、第2の所定周期に対応した所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間が経過したと判断したならば、ステップS11の処理に戻り、図15の処理を繰り返す。
図16は、第1の実施形態に係るテレマティクスコントロールユニットの動作フローチャートである。
処理が開始すると、ステップS20において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に現在の位置情報70A(図7(b))を送信する。
ステップS21において、テレマティクスコントロールユニット79は、タイヤ空気圧監視ユニット5から5輪の空気圧データを受信する。
ステップS22において、テレマティクスコントロールユニット79は、いずれかの車輪2の空気圧データが、第1警告値より高いか否かを判断する。第1警告値より高いならば(YES)ステップS28の処理に移行し、そうでなければステップS23の処理に移行する。
ステップS23において、テレマティクスコントロールユニット79は、各車輪2のタイヤ空気圧の絶対値から、空気圧低下状態の情報を作成する。
ステップS24において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に空気圧情報70B(図7(c))を送信する。空気圧情報70Bは、ステップS21で受信した5輪の空気圧データと、ステップS23で作成された空気圧低下状態の情報とを有している。
ステップS25において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8からのデータ受信を待つ。
ステップS26において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信したならば、ステップS27の処理に移行し、空気圧低下告知レスポンス80を受信しなかったならば、ステップS28の処理に移行する。
ステップS27において、テレマティクスコントロールユニット79は、ナビゲーション装置7に、後述する空気圧低下表示処理(図17)を行わせる。
ステップS28において、テレマティクスコントロールユニット79は、第3の所定周期に対応する所定時間だけ待ったのち、ステップS20の処理に戻り、図16の処理を繰り返す。
図17は、第1の実施形態に係るナビゲーション装置の空気圧低下表示処理のフローチャートである。
処理が開始すると、ステップS30において、ナビゲーション装置7は、設定されている目的地や経由地は、空気圧低下告知レスポンス80に格納されているサービス設備120のいずれかと一致するか否かを判断する。一致したならばステップS31の処理に移行し、一致しなかったならばステップS32の処理に移行する。
ステップS31において、ナビゲーション装置7は、例えば図12(c)に示すようなタイヤ空気圧告知のサイド画面を所定時間だけ表示し、図17の処理を終了する。これにより、既に目的地や経由地としてサービス設備120が設定されているときに、重ねて新たなサービス設備120を設定することを抑止可能であるという効果を奏する。
ステップS32において、ナビゲーション装置7は、例えば図11(b),(c)に示すようなタイヤ空気圧告知の割込画面を表示する。更にステップS32Aにおいて、バイブレータ14を振動させて、運転者(乗員)に空気圧低下を告知する。すなわち、ナビゲーション装置7は、この車両1の最寄りに位置しているサービス設備120の情報を報知する際、第2の報知手段であるバイブレータ14の振動によって運転者(乗員)に報知する。
ステップS33において、ナビゲーション装置7は、操作入力を待つ。「戻る」ボタン93がタッチされたならば図17の処理を終了し、「次の画面」ボタン96がタッチされたならばステップS34の処理に移行する。
ステップS34において、ナビゲーション装置7は、例えば図12(a)に示すようなサービス設備選択画面を表示する。
ステップS35において、ナビゲーション装置7は、操作入力を待つ。「戻る」ボタン93がタッチされたならば図17の処理を終了し、補充設備のいずれかがタッチされたならばステップS37の処理に移行し、所定時間が経過したならばステップS36の処理に移行する。これにより、ユーザは何ら操作することなく、最も自らの車両1の最寄りに位置しているサービス設備120を目的地または経由地に自動設定可能であるという効果を奏する。
ステップS36において、ナビゲーション装置7は、最も自らの車両1の最寄りに位置しているサービス設備120を自動選択し、ステップS37の処理に移行する。
ステップS37において、ナビゲーション装置7は、目的地が設定済みか否かを判断する。設定済ならばステップS38の処理に移行し、設定済みでないならばステップS39の処理に移行する。
ステップS38において、ナビゲーション装置7は、選択したサービス設備120を経由地に設定して、ステップS40の処理に移行する。これにより、ナビゲーション装置7は、設定された目的地をサービス設備120の情報で上書きすることがないという効果を奏する。
ステップS39において、ナビゲーション装置7は、選択したサービス設備120を目的地に設定する。
ステップS40において、ナビゲーション装置7は、高速道路と自動車専用道路を回避するルートを算出し、図17の処理を終了する。これにより、タイヤ空気圧が低下した状態で高速道路や自動車専用道路をルートとして案内することを回避可能である。
高速道路とは、自動車のみの通行に限定され、一般道路からの出入り口がインターチェンジ等に限定されている道路のことをいう。自動車専用道路とは、自動車のみの通行に限定されている道路のことをいう。タイヤ空気圧が低下した状態で、高速道路や自動車専用道路を長期間走行することは避けるべきである。
図18は、第1の実施形態に係るTPMSサーバの動作フローチャートである。
処理が開始すると、ステップS41において、TPMSサーバ8は、各車両1(=1−1,1−2,…)から現在の位置情報70Aや空気圧情報70Bを受信する。
ステップS42において、TPMSサーバ8は、受信した現在の位置情報70Aや空気圧情報70Bを各車両状態DB86に記録する。
ステップS43において、TPMSサーバ8は、空気圧情報70Bを受信できたならば、ステップS44の処理に移行し、受信できなかったならばステップS41の処理に戻る。
ステップS44において、TPMSサーバ8は、空気圧情報70Bに基づいて、この空気圧情報70Bに係る車両1(以下、当車両1という)の警告レベルを決定する。
ステップS45において、TPMSサーバ8は、当車両1の警告レベルが1以上であるか否かを判定する。警告レベルが1以上であったならば、ステップS46の処理に移行し、警告レベルが1以上でなかったならば、ステップS41の処理に戻る。
ステップS46において、TPMSサーバ8は、当車両1の現在の位置情報70Aを元に、最寄りに位置しているタイヤ空気圧のサービス設備120の候補を検索する。
ステップS47〜S52において、TPMSサーバ8は、最寄りに位置しているタイヤ空気圧のサービス設備120の候補すべてについて、処理を繰り返す。
ステップS48において、TPMSサーバ8は、当車両1から当サービス設備120までの移動時間を算出する。
ステップS49において、TPMSサーバ8は、当車両1のGPS時刻情報に、ステップS47で算出した移動時間を加算し、当サービス設備120への到着予定時刻を算出する。
ステップS50において、TPMSサーバ8は、ステップS49で算出した当サービス設備120への到着予定時刻は、当サービス設備120の営業時間内であるか否かを判定する。当サービス設備120の営業時間内でなかったならば、ステップS51の処理に移行する。
ステップS51において、TPMSサーバ8は、当サービス設備120を候補対象外とし、ステップS52の処理に移行する。これにより、到着予定時刻が営業時間外のサービス設備120を候補から外し、営業時間内に到着が可能なサービス設備120のみを候補とすることが可能であるという効果を奏する。
ステップS52において、TPMSサーバ8は、最寄りに位置しているタイヤ空気圧のサービス設備120の候補すべてについて処理を繰り返したならば、ステップS53の処理に移行する。
ステップS53において、TPMSサーバ8は、当車両1に空気圧低下告知レスポンス80を送信し、ステップS41の処理に戻る。この空気圧低下告知レスポンス80には、最寄りに位置しているサービス設備120の候補一覧が格納されている。
図27は、タイヤ空気圧の点検頻度を人数分布で示す図である。
この図は、週に一度以上の頻度でタイヤ空気圧を点検する者は、殆どいないことを示している。
本実施形態のタイヤ空気圧監視システム10を車両1に搭載することにより、ユーザは自動でタイヤ空気圧を監視することが可能となり、かつ、タイヤ空気圧が低下したときに、どこで空気の補充を行うかについても知ることが可能となる。
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(F)のような効果がある。
(A) TPMSサーバ8は、車両1側でのタイヤ空気圧低下状態の検知に加えて、車両1へ空気圧低下を告知すると共に、最寄りに位置しているサービス設備120への案内を通知することが可能である。
(B) TPMSサーバ8は、各車両1のタイヤ空気圧の空気圧低下状態が所定時間以上継続するか監視し、自発的に車両1へ空気圧低下を告知すると共に、最寄りに位置しているサービス設備120への案内を通知することが可能である。
(C) ナビゲーション装置7は、最寄りに位置している複数のサービス設備120への案内を通知するのみでなく、最も自らの車両1の最寄りに位置しているサービス設備120を自動選択することが可能である。
(D) ナビゲーション装置7は、目的地や経由地としてサービス設備120が設定されているときに、重ねて新たなサービス設備120を設定することを抑止可能である。
(E) ナビゲーション装置7は、既に目的地が設定されているときには、サービス設備120を経由地に設定するようにした。これにより、目的地として設定されている情報を失うことなく、サービス設備120への経路を知ることが可能である。
(F) テレマティクスコントロールユニット79は、所定周期で現在の位置情報70AをTPMSサーバ8に送信すると共に、タイヤ空気圧が第1警告値以下の場合に、空気圧情報70BをTPMSサーバ8に送信している。これにより、タイヤ空気圧の状態が適正値であるときの通信トラフィックを削減し、よって通信コストを削減可能であるという効果を奏する。
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態のテレマティクスシステムの構成は、第1の実施形態のテレマティクスシステムと同様であり、第2の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10の構成は、第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10と同様である。
(第2の実施形態の動作)
図19は、第2の実施形態に係るテレマティクスシステムの通信フローを示す図である。図9に示す第1の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システム10とは異なり、タイミングt20からt23全てにおいて、タイヤ空気圧の状態は第1警告値以下である場合を示している。
タイミングt20〜t22とタイミングt23において、第1の実施形態と同様に、タイヤ空気圧センサユニット3からタイヤ空気圧監視ユニット5へ、第1の所定周期で空気圧センサユニットデータ30が送信されている。タイヤ空気圧監視ユニット5からテレマティクスコントロールユニット79へ、第2の所定周期で5輪の空気圧と温度の絶対値データ50が送信されている。更にテレマティクスコントロールユニット79からTPMSサーバ8へ、第3の所定周期で位置データが送信されている。
タイミングt22aにおいて、ナビゲーション装置7に目的地が入力されて経路が算出され、この経路に高速道路や自動車専用道路が含まれていると判断したならば、テレマティクスコントロールユニット79は、現在の位置情報70AをTPMSサーバ8に送信し、更に空気圧情報70Bを送信する。TPMSサーバ8は、現在の位置情報70Aに格納されている現在位置情報に基づいて、当車両1の最寄りに位置しているサービス設備120の候補を検索し、このサービス設備120の候補を含んでいる空気圧低下告知レスポンス80を当車両1のテレマティクスコントロールユニット79に送信する。高速道路や自動車専用道路において車両1のタイヤの不具合が発生した場合には、レッカー移動や補修サービス等に多額の費用が掛かる。タイミングt22aのテレマティクスコントロールユニット79およびナビゲーション装置7の判断によって、これを未然に回避することが可能である。
図20(a)〜(c)は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その1)を示す図である。これらの画面は、ナビゲーション装置7の表示/操作部74に表示されている。
図20(a)に示すナビゲーション画面は、図11(a)に示すナビゲーション画面と同様である。
図20(b)に示すナビゲーション画面は、目的地が設定された状態である。図11(a)に示すナビゲーション画面とは異なり、画面上部91に「目的地:大宮市STホール 高速道路を使用」が表示されている。
図20(c)に示すタイヤ空気圧告知の割込情報画面は、図20(b)に示すナビゲーション画面が表示されたのちに自動表示され、図11(b),(c)に示すタイヤ空気圧告知の割込情報画面と同様の構成を有している。画面中央部の右側には、「次の画面」ボタン96が表示されている。ユーザが、この「次の画面」ボタン96をタッチすることによって、ナビゲーション装置7は、後述する図21(a)に示す画面に遷移する。
図21(a)〜(c)は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置の画面遷移(その2)を示す図である。これらの画面は、ナビゲーション装置7の表示/操作部74に表示されている。
図21(a)に示すサービス設備選択画面は、図12(a)に示すサービス設備選択画面と同様の構成を有している。ナビゲーション装置7は、図12(a)に示すサービス設備選択画面とは異なり、タッチされたサービス設備120を経由地として選択し、図21(b)に示すナビゲーション画面に遷移する。
図21(b)に示すナビゲーション画面は、図12(b)に示すナビゲーション画面とは異なり画面上部91に「目的地:大宮市STホール 経由地:ABCガソリンスタンド」が表示されている。それ以外は、図12(b)に示すナビゲーション画面と同様の構成を有している。
図21(c)に示すナビゲーション画面は、図12(c)に示すナビゲーション画面とは異なり、画面上部91に「目的地:大宮市STホール 経由地:ABCガソリンスタンド」が表示されている。それ以外は、図12(c)に示すナビゲーション画面と同様の構成を有している。
図22は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置およびテレマティクスコントロールユニットの動作フローチャートである。
処理が開始すると、ステップS61において、ナビゲーション装置7は、表示/操作部74から操作を受け付ける。
ステップS62において、ナビゲーション装置7は、表示/操作部74から操作によって目的地が設定されたか否かを判断する。目的地が設定されていないならばステップS61の処理に戻る。目的地が設定されていればステップS63の処理に移行する。
ステップS63において、ナビゲーション装置7は、ルート算出部73によって、車両1の現在位置から目的地への経路を算出する。
ステップS64において、ナビゲーション装置7は、経路のいずれかに高速道路や自動車専用道路が含まれているか否かを判断する。高速道路や自動車専用道路が含まれていたならば、ステップS65の処理に移行する。高速道路や自動車専用道路が含まれていないならば、ステップS61の処理に戻る。以下、ステップS65〜S69の処理により、目的地までの経路に高速道路や自動車専用道路等が含まれており、かつタイヤ空気圧が低下しているときに、サービス設備120を経由地に自動設定することが可能である。
ステップS65において、テレマティクスコントロールユニット79は、各車輪2のタイヤ空気圧の絶対値から、空気圧低下状態の情報を作成する。
ステップS66において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に空気圧情報70B(図7(c))を送信する。空気圧情報70Bは、タイヤ空気圧監視ユニット5から受信した5輪の空気圧データと、ステップS65で作成された空気圧低下状態の情報とを有している。
ステップS67において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8からのデータ受信を待つ。
ステップS68において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信したならば、ステップS69の処理に移行する。空気圧低下告知レスポンス80を受信しなかったならば、ステップS61の処理に戻る。
ステップS69において、ナビゲーション装置7は、前述した空気圧低下表示処理(図17)を行ってステップS61の処理に戻り、図22の処理を繰り返す。
図22の処理により、高速道路上や有料道路上のタイヤの不具合を未然に抑止することが可能であるという効果を奏する。
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、第1の実施形態の効果に加えて、更に次の(G)のような効果がある。
(G) 目的地までの経路に高速道路や自動車専用道路が含まれており、かつタイヤ空気圧が低下しているときに、サービス設備120を経由地に自動設定することが可能である。これにより、高速道路上や有料道路上のタイヤの不具合を未然に抑止することが可能である。
(第3の実施形態の構成)
図23は、第3の実施形態の車両のイグニションキー挿入部を示す図である。
第3の実施形態のイグニションキー挿入部17Iは、中央部にキー差込口17KIが設けられている。このキー差込口17KIは回転可能な円板の上に、長方形の孔が設けられており、ここに自動車のイグニションキー17を挿入するようになっている。キー差込口17KIの周囲には、時計回り方向に、LOCKマーク17KL、ACCマーク17KA、ONマーク17KO、STARTマーク17KSが付与されている。キー差込口17KIは、キーが差し込まれていない状態では、LOCKマーク17KLを向いている。このとき、車両1は、電装装置のスイッチは切られているOFFモードである。
(第3の実施形態の動作)
図23を元に、車両のイグニションキー17の動作を説明する。
イグニションキー17がキー差込口17KIに挿入されたとき、キー差込口17KIがLOCKマーク17KLに向いたポジションである。このポジションにおいて、イグニションキー17を時計回り方向に回動すると、キー差込口17KIがACCマーク17KAに向いたポジションで軽くロックする。このとき、車両1は、電装装置のスイッチが入っているACCモードである。
キー差込口17KIがACCマーク17KAに向いたポジションにおいて、イグニションキー17を更に時計回り方向に回動すると、キー差込口17KIがONマーク17KOを向いたポジションを経由して、STARTマーク17KSを向いたポジションで停止する。このとき、車両1は、エンジンをセルモータによってスタートするSTARTモードである。
キー差込口17KIがSTARTマーク17KSを向いたポジションにおいて、イグニションキー17への回動を止めると、キー差込口17KIがONマーク17KOを向いたポジションに戻り、軽くロックする。このとき、車両1は、エンジンの回転を継続させるONモードである。
キー差込口17KIがONマーク17KOを向いたポジションにおいて、イグニションキー17を反時計回り方向に回動すると、キー差込口17KIがACCマーク17KAに向いたポジションで軽くロックすると共に、エンジンの回転が停止する。このとき、車両1は、電装装置のスイッチが入っているACCモードである。
キー差込口17KIがACCマーク17KAに向いたポジションにおいて、イグニションキー17を反時計回り方向に回動すると、キー差込口17KIがLOCKマーク17KLに向いた状態で軽くロックすると共に、イグニションキー17を抜去可能となる。このとき、車両1は、電装装置のスイッチが入っていないOFFモードである。
イグニションキー17のポジション(状態)は、ナビゲーション装置7によって検知可能である。
図24は、第3の実施形態の車両の状態遷移の例を示す図である。
車両1が停止し、かつ、イグニションキー17の状態がLOCKのとき、エンジンは停止している。このとき、パーキングブレーキ15はON状態であり、シフトレバー16はPレンジである場合が多い。
車両1のエンジンを起動するとき、シフトレバー16がPレンジであり、且つイグニションキー17の状態はACCとONを経由してSTARTとなる。これにより、エンジンの状態は停止から運転に遷移する。このとき、パーキングブレーキ15はON状態である場合が多い。
車両1を運転するときは、エンジンを起動したのちに、パーキングブレーキ15をOFF状態として、且つシフトレバー16をNレンジ、Rレンジ、又はDレンジのいずれかに切り替える。
車両1の運転を終了して停止するときは、シフトレバー16をPレンジに切り替えたのち、パーキングブレーキ15をON状態とし、かつ、イグニションキー17の状態をACC又はLOCKとする。
即ち、イグニションキー17の状態がONで、エンジンが運転状態で、パーキングブレーキ15がOFF状態で、かつ、シフトレバー16がPレンジ以外であったならば、車両1は運転中と推定され、それ以外の場合には停止していると推定される。
図25は、第3の実施形態に係るテレマティクスコントロールユニット79の動作フローチャートである。
処理が開始すると、ステップS80において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に現在の位置情報70Aを送信する。
ステップS81において、テレマティクスコントロールユニット79は、タイヤ空気圧監視ユニット5から5輪の空気圧データを受信する。
ステップS82において、テレマティクスコントロールユニット79は、いずれかの車輪2の空気圧が第1警告値以下か否かを判断する。第1警告値以下であったならば、ステップS83の処理に移行し、第1警告値以下でなかったならば、ステップS92の処理に移行する。
ステップS83において、テレマティクスコントロールユニット79は、各車輪2のタイヤ空気圧の絶対値から、空気圧低下状態の情報を作成する。
ステップS84において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に空気圧情報70B(図7(c))を送信する。空気圧情報70Bは、ステップS81で受信した5輪の空気圧データと、ステップS83で作成された空気圧低下状態の情報とを有している。
ステップS85において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8からのデータ受信を待つ。
ステップS86において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信したか否かを判断する。空気圧低下告知レスポンス80を受信しなかったならば、ステップS92の処理に移行する。
ステップS87において、テレマティクスコントロールユニット79は、空気圧低下告知レスポンス80の警告レベルが5以上であるか否かを判断する。警告レベルが5以上であったならば、ステップS91の処理に移行する。
ステップS88において、テレマティクスコントロールユニット79は、イグニションキー17の状態はACCまたはLOCKであるか否かを判断する。ACCまたはLOCKであったならば、ステップS91の処理に移行する。
ステップS89において、テレマティクスコントロールユニット79は、パーキングブレーキ15の状態はONであるか否かを判断する。ONであったならば、ステップS91の処理に移行する。
ステップS90において、テレマティクスコントロールユニット79は、シフトレバー16はPレンジであるか否かを判断する。Pレンジでなかったならば、ステップS92の処理に移行する。
ステップS91において、テレマティクスコントロールユニット79は、ナビゲーション装置7に、前述した空気圧低下表示処理(図17)を行わせる。
ステップS92において、テレマティクスコントロールユニット79は、所定時間だけ待ったのち、S80の処理に戻る。
ステップS87〜S90の処理により、車両1が運転中か停止中かを推定した。車両1が運転中と推定され、かつ、警告レベルが低いならば、空気圧低下表示処理をおこなわないこととした。これにより、運転者(乗員)に空気圧低下表示を警告可能と共に、煩わしい割込表示画面の表示頻度を最小化することが可能である。
図26は、第3の実施形態に係るテレマティクスコントロールユニットの停止時の動作フローチャートである。
処理が開始すると、ステップS101において、テレマティクスコントロールユニット79は、パーキングブレーキ15がOFFからONに遷移するまで待つ。
ステップS102において、テレマティクスコントロールユニット79は、各車輪2のタイヤ空気圧の絶対値から、空気圧低下状態の情報を作成する。
ステップS103において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に空気圧情報70B(図7(c))を送信する。空気圧情報70Bは、タイヤ空気圧監視ユニット5から受信した5輪の空気圧データと、空気圧低下状態の情報とを有している。
ステップS104において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8からのデータ受信を待つ。
ステップS105において、テレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信したならば、ステップS106の処理に移行する。空気圧低下告知レスポンス80を受信しなかったならば、ステップS101の処理に戻る。
ステップS106において、テレマティクスコントロールユニット79は、前述した空気圧低下表示処理(図17)を行ってステップS101の処理に戻り、図26の処理を繰り返す。
図26の処理により、運転者(乗員)が車両1を停止するためにパーキングブレーキ15をONした際に、タイヤ空気圧が低下した旨を告知することが可能である。よって、運転者(乗員)は運転が終了し、時間的な余裕を有している可能性が高い時点において、空気圧を補充するか否かを判断することが可能であるという効果を奏する。
(第3の実施形態の効果)
以上説明した第3の実施形態では、第1〜第2の実施形態に加えて、更に次の(H)〜(J)のような効果がある。
(H) 車両1が運転中と推定され、かつ、警告レベルが低い場合には、空気圧低下表示処理をおこなわないこととした。これにより、運転者(乗員)に空気圧低下表示を警告可能と共に、煩わしい割込表示画面の表示頻度を少なくすることが可能である。
(I) テレマティクスコントロールユニット79が、車両1が運転中か否かを推定する際に、既存のイグニションキー17、パーキングブレーキ15、シフトレバー16からの情報を用いた。これにより、特別な装置を設けなくとも、運転中か否かを精度良く推測可能である。
(J) 運転者(乗員)が車両1を停止するため、パーキングブレーキ15をONした際に、タイヤ空気圧が低下した旨を告知することが可能である。よって、運転者(乗員)は運転が終了し、時間的な余裕を有している時点において、タイヤ空気圧を補充するか否かを判断することが可能である。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(n)のようなものがある。
(a) 第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、第3の所定周期で現在の位置情報70AをTPMSサーバ8に送信すると共に、タイヤ空気圧が第1警告値以下の場合に、空気圧情報70BをTPMSサーバ8に送信している。しかし、これに限られず、所定周期で現在の位置情報70Aと空気圧情報70Bとを常にTPMSサーバ8に送信しても良い。
(b) 第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10のテレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に現在位置情報と目的地と経路とを送信している。しかし、これに限られず、タイヤ空気圧監視システム10のテレマティクスコントロールユニット79は、TPMSサーバ8に現在位置情報と目的地のみを送信し、TPMSサーバ8のルート算出部82が現在位置情報と目的地に基づいて経路を算出しても良い。
(c) 第1の実施形態のテレマティクスシステムでは、サービス設備120(=120−1,120−2,…)と基地局110(=110−1,110−2,…)とTPMSサーバ8とはインターネット100を介して相互に接続されている。しかし、これに限られず、サービス設備120(=120−1,120−2,…)と基地局110(=110−1,110−2,…)とTPMSサーバ8とは、専用通信網を介して相互に接続されていても良い。
(d) 第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10は、直接式であり、空気圧センサでタイヤ空気圧を直接に計測している。しかし、これに限られず、タイヤの空気圧が低下すると動荷重半径が小さくなり、タイヤの空気圧が低下している車輪とタイヤ空気圧が低下していない車輪の回転速度の比が増加することを利用して、空気圧の低下を検知する間接式のタイヤ空気圧監視システムとしても良い。
(e) 第2の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10やTPMSサーバ8では、高速道路および自動車専用道路が走行ルートに含まれるか否かを判断し、走行ルートに含まれる場合には、タイヤ空気圧の低下をチェックして警告していた。しかし、これに限られず、走行ルートが所定の距離以上であった場合や、目的地と運転者(乗員)の自宅とが所定の距離以上であった場合や、走行ルートに森林や原野等の過疎地が含まれている場合に、走行ルートの算出と共にタイヤ空気圧の低下をチェックして警告しても良い。
(f) 第3の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、スペアタイヤに係る警告と、1輪のみが第1警告域であった場合、車両1が停止していると推定していたときに警告していた。しかし、これに限られず、他の警告レベルの場合に、車両1が停止していると推定していたときに警告しても良い。
(g) 第1〜第3の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、いずれの警告レベルの場合においても、タイヤ空気圧を補充可能なサービス設備120(ガソリンスタンド、自動車用品店、自動車ディーラ等)を案内していた。しかし、これに限られず、タイヤ空気圧が急激に低下している場合には、タイヤ空気圧の補充とタイヤ交換が可能なサービス設備120(自動車用品店、自動車ディーラ等)に限定して案内し、タイヤ空気圧の補充のみが可能なサービス設備120(ガソリンスタンド等)を除外しても良い。
(h) 第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10やTPMSサーバ8では、サービス設備120を目的地または経由地に設定したのち、高速道路または自動車専用道路を回避するルートを案内していた。しかし、これに限られず、スペアタイヤのタイヤ空気圧のみが第1警告値以下であった場合には、高速道路または自動車専用道路を回避しないルートを案内しても良い。これにより、サービス設備120が高速道路を経由しなければならない遠隔地に位置していた場合であっても、これを最寄りに位置しているサービス設備120として運転者(乗員)に通知することが可能となる。
(i) 第1の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10やTPMSサーバ8では、サービス設備120を目的地または経由地に設定して高速道路または自動車専用道路を回避するルートを案内していた。しかし、これに限られず、有料道路を回避するルートを案内しても良く、更に、最高制限速度や最低制限速度が所定値以上の道路を回避するルートを案内してもよい。
(j) 第3の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、パーキングブレーキ15をONしたことを車両1の停止と判断し、タイヤ空気圧が低下した旨を告知していた。しかし、これに限られず、イグニションキー17をONからACCに設定したことや、シフトレバー16をPレンジに設定したことを車両1の停止と判断し、タイヤ空気圧が低下した旨を告知しても良い。更に、車両1の速度が所定値以下に低下したことを車両1の停止と判断し、タイヤ空気圧が低下した旨を告知しても良い。
(k) 第1〜第3の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、ナビゲーション装置7に内蔵されたテレマティクスコントロールユニット79によって、TPMSサーバ8と情報を送受信している。しかし、これに限られず、ナビゲーション装置7とは独立した装置であるテレマティクスコントロール装置を設けてTPMSサーバ8と情報を送受信し、ナビゲーション装置7に目的地や経由地を指示しても良い。
(l) 第1〜第3の実施形態の車両情報システムであるタイヤ空気圧監視システム10では、タイヤ空気圧情報をテレマティクスサーバであるTPMSサーバ8に送信し、空気圧低下時にはタイヤ空気圧の補充設備を案内している。しかし、これに限られず、バッテリで駆動される電気自動車においては、更にバッテリ残量情報をテレマティクスサーバに送信し、バッテリ残量低下時には、バッテリの補充設備をナビゲーション装置7に報知するよう構成しても良い。また、ガソリンや軽油などの燃料で駆動される自動車においては、更に燃料の残量情報をテレマティクスサーバに送信し、燃料の残量低下時には、燃料の補充設備をナビゲーション装置7に報知するよう構成しても良い。
(m) 第1〜第3の実施形態の車両情報システムであるタイヤ空気圧監視システム10では、タイヤ空気圧情報をテレマティクスサーバであるTPMSサーバ8に送信し、空気圧低下時にはタイヤ空気圧の補充設備を案内している。しかし、これに限られず、エンジンオイルを潤滑油として使用する自動車においては、更にエンジンオイル交換後の走行距離をテレマティクスサーバに送信し、所定の走行距離に達したならば、エンジンオイルの補充設備をナビゲーション装置7に報知するよう構成しても良い。
(n) 第1の実施形態と第2の実施形態のタイヤ空気圧監視システム10では、ナビゲーション装置7がTPMSサーバ8から空気圧低下告知レスポンス80を受信したときに、表示/操作部74に表示させるタイヤ空気圧告知の割込情報画面に、「右前輪タイヤの空気圧が低下しています。空気を補充してください。」等のガイダンスを表示させている。しかし、ガイダンスを表示させるだけではなく、同時にこれらのガイダンスを音声によって報知しても良い。音声による報知を加えることで、運転者が割込情報画面に気付かない場合でも、タイヤの空気圧が低下していて空気を補充する等の対応が必要であることを、運転者に確実に認識させることができる。
1(=1−1,1−2,…) 車両
10(=10−1,10−2,…) タイヤ空気圧監視システム(車両情報システム)
14 バイブレータ (第2の報知手段)
15 パーキングブレーキ
16 シフトレバー
17 イグニションキー
2FR、2FL、2RR、2RL、2SP 車輪
3 タイヤ空気圧センサユニット
3FR、3FL、3RR、3RL、3SP タイヤ空気圧センサユニット
32 無線信号送信装置
33 アンテナ
34 タイヤ空気圧センサ
4 インジケータ (第1の報知手段)
41 車両アイコン
42 スペアタイヤ異常マーク
43 タイヤ異常マーク
44 システム異常マーク
5 タイヤ空気圧監視ユニット (タイヤ空気圧監視手段)
58A アンテナ
6 車体速センサ
7 ナビゲーション装置 (ナビゲーション手段)
70A 現在の位置情報
70B 空気圧情報
71 CPU
72 GPS情報検出部
72A GPSアンテナ
73 ルート算出部
74 表示/操作部
78 ランドマーク情報DB
79 テレマティクスコントロールユニット(通信手段)
79A アンテナ
8 TPMSサーバ (テレマティクスサーバ)
82 ルート算出部
86 各車両状態DB
87 通信部
100 インターネット(通信網)
110 基地局(通信網)

Claims (18)

  1. テレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバと車両とが通信網を介して情報を送受信するテレマティクスシステムにおける前記車両に搭載された車両情報システムであって、
    前記車両の現在位置を検出する機能を具備するナビゲーション手段と、
    前記テレマティクスサーバとの間で情報を送受信する通信手段と、
    タイヤ空気圧を検出し、第1の報知手段によって前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知するタイヤ空気圧監視手段とを備え、
    所定周期で、前記車両の現在位置の情報を前記テレマティクスサーバに送信すると共に、前記タイヤ空気圧が所定値以下であることを検知したときに前記タイヤ空気圧の情報を前記テレマティクスサーバに送信し、
    前記テレマティクスサーバから、前記タイヤ空気圧を補充可能かつ前記車両の最寄りに位置しているサービス設備の情報を受信すると、前記ナビゲーション手段に前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知させることを特徴とする車両情報システム。
  2. テレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバと車両とが通信網を介して情報を送受信するテレマティクスシステムにおける前記車両に搭載された車両情報システムであって、
    前記車両の現在位置を検出する機能を具備するナビゲーション手段と、
    前記テレマティクスサーバとの間で情報を送受信する通信手段と、
    タイヤ空気圧を検出し、第1の報知手段によって前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知するタイヤ空気圧監視手段とを備え、
    所定周期で、前記車両の現在位置の情報と前記タイヤ空気圧の情報とを常に前記テレマティクスサーバに送信し、
    前記テレマティクスサーバから、前記タイヤ空気圧を補充可能かつ前記車両の最寄りに位置しているサービス設備の情報を受信すると、前記ナビゲーション手段に前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知させることを特徴とする車両情報システム。
  3. 前記ナビゲーション手段は更に、前記車両の現在位置から目的地に至る第1の経路を検出して報知する機能を具備し、
    前記テレマティクスサーバから受信した前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知すると共に、前記目的地を前記最寄りに位置しているサービス設備のうち1つに設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両情報システム。
  4. 前記ナビゲーション手段は更に、前記車両の現在位置から前記目的地に至る前記第1の経路を、高速道路または/および自動車専用道路を回避して検出し、報知する機能を具備し、
    前記テレマティクスサーバから受信した前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知すると共に、前記目的地を前記最寄りに位置しているサービス設備のうち1つに設定し、高速道路または/および自動車専用道路を回避した前記第1の経路を検出して報知することを特徴とする請求項3に記載の車両情報システム。
  5. 前記ナビゲーション手段は更に、現在位置から経由地を経由して前記目的地に至る第2の経路を検出して報知する機能を具備し、
    前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知する際に、既に前記目的地が設定済であったならば前記最寄りに位置しているサービス設備のうちの1つを前記経由地に設定し、前記第2の経路を検出することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両情報システム。
  6. 前記ナビゲーション手段は更に、現在位置から前記経由地を経由して前記目的地に至る前記第2の経路を、高速道路または/および自動車専用道路を回避して検出し、報知する機能を具備し、
    前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知する際に、既に前記目的地が設定済であったならば前記最寄りに位置しているサービス設備のうちの1つを前記経由地に設定し、高速道路または/および自動車専用道路を回避した前記第2の経路を検出して報知することを特徴とする請求項5に記載の車両情報システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両情報システムは、前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知する第2の報知手段を更に備え、
    前記ナビゲーション手段は、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知する際、前記第2の報知手段によって運転者に報知することを特徴とする車両情報システム。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両情報システムは更に、前記車両を停止させるパーキングブレーキが接続され、
    前記パーキングブレーキがONの場合に、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を前記ナビゲーション手段に報知することを特徴とする車両情報システム。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両情報システムは更に、前記車両の駆動ギアを切り換えるシフトレバーが接続され、
    前記シフトレバーがPレンジ(パーキング・レンジ)の場合に、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を前記ナビゲーション手段に報知することを特徴とする車両情報システム。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両情報システムは更に、前記車両のエンジンの駆動と停止とを切り換えるイグニションキーが接続され、
    前記イグニションキーによって駆動状態のエンジンが停止した場合に、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を前記ナビゲーション手段に報知することを特徴とする車両情報システム。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両情報システムが搭載された車両と通信網を介して情報を送受信してテレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバであって、
    前記タイヤ空気圧が所定値以下である情報を所定期間にわたって繰り返し受信したとき、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を前記車両に送信することを特徴とするテレマティクスサーバ。
  12. 前記所定期間の長さは前記タイヤ空気圧の低下度合に応じて変更されることを特徴とする請求項11に記載のテレマティクスサーバ。
  13. (第2の実施形態に対応)
    テレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバと車両とが通信網を介して情報を送受信するテレマティクスシステムにおける前記車両に搭載された車両情報システムであって、
    前記車両の現在位置から目的地までの第1の経路を検出して報知する機能を具備するナビゲーション手段と、
    前記テレマティクスサーバとの間で情報を送受信する通信手段と、
    タイヤ空気圧を検出し、第1の報知手段によって前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知するタイヤ空気圧監視手段とを備え、
    前記ナビゲーション手段が前記第1の経路を検出したときに、前記タイヤ空気圧が所定値以下であることを検知した場合には、前記車両の現在位置の情報と前記タイヤ空気圧の情報を前記テレマティクスサーバに送信し、
    前記テレマティクスサーバから、前記タイヤ空気圧を補充可能かつ前記車両の最寄りに位置しているサービス設備の情報を受信すると、前記ナビゲーション手段に前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知させることを特徴とする車両情報システム。
  14. 前記ナビゲーション手段は更に、現在位置から経由地を経て前記目的地までの第2の経路を検出して報知する機能を具備し、
    前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知すると共に、前記最寄りに位置しているサービス設備のうちの1つを前記経由地に設定し、前記第2の経路を検出することを特徴とする請求項13に記載の車両情報システム。
  15. 前記ナビゲーション手段は更に、現在位置から前記経由地を経由して前記目的地に至る前記第2の経路を高速道路または/および自動車専用道路を回避して検出し、報知する機能を具備し、
    前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知すると共に、前記最寄りに位置しているサービス設備のうちの1つを前記経由地に設定し、高速道路または/および自動車専用道路を回避した前記第2の経路を検出することを特徴とする請求項14に記載の車両情報システム。
  16. 請求項13ないし請求項15のいずれか1項に記載の車両情報システムは、前記タイヤ空気圧の低下を運転者に報知する第2の報知手段を更に備え、
    前記ナビゲーション手段が前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を報知する際、前記第2の報知手段によって運転者に報知することを特徴とする車両情報システム。
  17. 請求項13ないし請求項16のいずれか1項に記載の車両情報システムが搭載された車両と通信網を介して情報を送受信してテレマティクスサービスを提供するテレマティクスサーバであって、
    前記タイヤ空気圧が所定値以下である情報を所定期間にわたって繰り返し受信したとき、前記最寄りに位置しているサービス設備の情報を前記車両に送信することを特徴とするテレマティクスサーバ。
  18. 前記所定期間の長さは前記タイヤ空気圧の低下度合に応じて変更されることを特徴とする請求項17に記載のテレマティクスサーバ。
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