JP2012163279A - 給水流量制御装置、及びこれを用いた発電プラント - Google Patents

給水流量制御装置、及びこれを用いた発電プラント Download PDF

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Abstract

【課題】可変速電動機駆動の給水ポンプを採用した場合において、給水供給システムのいずれか1台のポンプがトリップした時の給水流量低下を抑え、原子炉等の水位低下を緩和する給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントを提供する。
【解決手段】発電プラントにおける水位制御機能を有する原子炉や蒸気発生器等の容器と、復水器からの復水を前記容器へ供給するために、上流側から下流側の流れ方向に数種類連結され段階的に前記復水を昇圧する予備機を含む複数台構成のポンプと、前記複数台構成のポンプのうち最下流に連結されたポンプの給水流量を制御する給水流量制御手段とを備えた給水流量制御装置であって、前記給水流量制御手段は、運転中の前記ポンプ1台のトリップを検知すると、検知直後に運転継続のポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、発電プラントの給水流量制御装置、及びこれを用いた発電プラントに関する。
原子力発電プラントにおいては、原子炉により発生した蒸気で蒸気タービンを駆動し、蒸気タービンを駆動した後の蒸気を復水器で冷却して復水としている。この復水は、復水器側を上流とした場合、予備機1台を含んでそれぞれ複数のN+1台で構成される復水ポンプ、及び給水ポンプ等を備えた給水供給システムによって、上流側から下流側に段階的に昇圧され原子炉に給水されている。
この原子炉への給水流量は、原子炉の水位を一定に保つために、給水ポンプの回転数、もしくは給水ポンプ出口の給水流量調節弁により制御されている。
このような給水供給システムの上流側の1台の復水ポンプがトリップした場合、上流側の復水ポンプ全体はN−1台運転となるが、下流側の給水ポンプ全体がN台運転の状態のままであると、復水ポンプ全体の吐出給水流量と給水ポンプ全体の吸込み給水流量との間に流量アンバランスが発生する。このため、N−1台運転の復水ポンプは、一定の時間だけ過渡的に認められる過流量領域(以下、ランアウト領域という)を超える運転となり、これらの復水ポンプが損傷するおそれが生じる。
また、N台運転の給水ポンプは、必要吸込み圧力が確保されないためキャビテーションが発生し、損傷するおそれがある。さらに、吸込み圧力低下による保護動作により給水ポンプがすべてトリップすると、原子炉給水喪失による原子炉スクラムに至ってしまう。
そこで、このような場合に、上流側のポンプの流量と下流側のポンプの流量をバランスさせる方策として、一般的には、下流側ポンプ運転台数が上流側ポンプ運転台数より多くならないようなインターロック回路を設けている。例えば、復水ポンプが1台トリップした場合には、給水ポンプを1台トリップさせると共に、復水ポンプ、給水ポンプの順でそれぞれの予備機を起動させる。この結果、給水流量は、一時低下するが、それぞれのポンプの予備機が起動することで、復水ポンプの1台トリップ発生前の給水流量に回復する。
しかしながら、上述した給水流量の低下に伴い原子炉の水位低下が生起されるため、適切な制御がなされずに原子炉の水位が、規定水位以下まで低下すると原子炉スクラムに至ってしまう。運転中の給水ポンプがトリップし、予備の給水ポンプへ切り替わるときの原子炉の水位変動を小さくする給水流量制御装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭61−237904号公報
上述した給水流量制御装置が適用される給水ポンプの構成は、通常運転するタービン駆動給水ポンプと、急速起動可能な定速電動機駆動給水ポンプとからなっている。予備機に急速起動可能な定速電動機駆動給水ポンプを採用し、急速に給水流量を回復させることにより、原子炉水位の規定水位以下までの低下を防止している。
通常運転するタービン駆動給水ポンプの回転数は、原子炉水位制御系からの要求信号に見合った給水流量になる様に、駆動タービンへ供給する蒸気量を調整することにより制御されている。特に、沸騰水型原子炉(BWR)の場合、この駆動タービンを駆動する蒸気は、原子炉から発生した蒸気を使用するため、給水ポンプエリアの線量が高くなり、メンテナンス時に作業員が被爆するおそれがあり、作業性が悪いという問題がある。また、予備機の定速電動機駆動給水ポンプは、給水流量をポンプ出口の調節弁で制御するため、調節弁の圧力損失によりポンプの揚程が大きくなり、電動機の動力を大きくしなければならないという問題がある。
そこで、従来のタービン駆動給水ポンプに比べ、メンテナンス性に優れると共に、省エネルギ性に優れる可変速電動機駆動給水ポンプの採用が検討されているが、可変速電動機駆動給水ポンプは、定速電動機駆動給水ポンプ式に比べ、急速起動能力が劣るため、予備機として採用した場合に、原子炉水位の低下から原子炉スクラムを生起させ易くなるという課題がある。
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、その目的は、可変速電動機駆動の給水ポンプを採用した場合において、給水供給システムのいずれかのポンプトリップ時の給水流量低下を抑え、原子炉等の水位低下を緩和する給水流量制御装置、及びこれを用いた発電プラントを提供することにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、発電プラントにおける水位制御機能を有する原子炉や蒸気発生器等の容器と、復水器からの復水を前記容器へ供給するために、上流側から下流側の流れ方向に数種類連結され段階的に前記復水を昇圧する予備機を含む複数台構成のポンプと、前記複数台構成のポンプのうち最下流に連結されたポンプの給水流量を制御する給水流量制御手段とを備えた給水流量制御装置であって、前記給水流量制御手段は、運転中の前記ポンプ1台のトリップを検知すると、検知直後に運転継続のポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えたものとする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記給水流量制御手段は、運転中の前記容器へ給水する最下流の給水ポンプ1台のトリップを検知すると、該検知直後に運転継続の給水ポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えたことを特徴とする。
更に、第3の発明は、第1の発明において、前記容器へ給水する最下流の給水ポンプ以外の運転中の上流側のポンプ1台のトリップを検知すると、検知直後にトリップしたポンプより下流側に設置されている各ポンプを1台ずつ上流側ポンプから下流側ポンプの順で段階的にトリップさせ、その後、前記上流側ポンプから前記下流側ポンプの順で段階的にポンプ予備機を起動させるインターロック回路を有し、前記給水流量制御手段は、前記上流側のポンプ1台のトリップ検知直後に運転継続の給水ポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えたことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明において、前記給水流量制御手段は、運転中の前記ポンプ1台のトリップを検知すると、検知直後に前記容器の水位設定値を予め設定した水位まで増加させる水位設定変更回路を備えたことを特徴とする。
更に、第5の発明は、第1乃至第4の発明のいずれかの発明の給水流量制御装置を、前記復水器の下流側に設けたものとする。
本発明によれば、可変速電動機駆動の給水ポンプを予備機として設置した場合でも、給水供給システムのいずれか1台のポンプにトリップが発生した時の給水流量低下、及び原子炉等の水位低下を緩和することができる。この結果、発電プラントの信頼性が向上する。
本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態を構成する給水流量制御手段を説明するブロック図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態による給水流量の制御特性図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態における原子炉水位低下量を説明する特性図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第2の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第3の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第4の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第4の実施の形態を構成する復水流量制御手段を説明するブロック図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第5の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第6の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。 本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第7の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。
以下に、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図、図2は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態を構成する給水流量制御手段を説明するブロック図、図3は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態による給水流量の制御特性図、図4は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態における原子炉水位低下量を説明する特性図である。
本実施の形態における給水系統構成は図1に示すように、タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器1と、復水器1内の復水を原子炉5へ送水するために導出して昇圧する復水ポンプ2a〜dと、復水ポンプ2a〜dで昇圧された復水をさらに昇圧する復水昇圧ポンプ3a〜dと、復水昇圧ポンプ3a〜dで昇圧された復水を原子炉5へ送水するために昇圧する給水ポンプ4a〜dとを備えている。復水ポンプ2a〜d、復水昇圧ポンプ3a〜d、給水ポンプ4a〜dで示すa〜dは各系統名称を表す。各ポンプの系統数は通常N台運転の場合は、予備機1台を設け、合計でN+1台(系統)のポンプ構成となる。図1では一例として、通常3台運転、予備機1台の合計4台(系統)のそれぞれのポンプ構成を示している。
給水ポンプ4a〜dの吐出側には、原子炉5に一端側が接続された給水配管の他端側が接続され、この給水配管には、給水流量を検出する給水流量検出器6が設けられている。原子炉5には、原子炉水位を検出する原子炉水位検出器7が設けられている。給水流量検出器6が検出する給水流量信号と、原子炉水位検出器7が検出する原子炉水位信号とは、給水流量制御手段8へ入力されている。
本実施の形態における給水流量制御方法は、給水ポンプ4a〜dの回転数を制御する方法であって、給水ポンプ4a〜dを駆動する電動機に可変周波数電源装置9a〜dから所定の周波数電源を供給することにより行う。具体的には、給水流量制御手段8が、入力された給水流量信号と原子炉水位信号とに基づき、可変周波数電源装置9a〜dに回転速度指令を出力することで、駆動用電動機と給水ポンプ4a〜dの回転速度を制御して行う。
給水流量制御手段8は、図2に示すように、復水ポンプ2a〜d、復水昇圧ポンプ3a〜d及び給水ポンプ4a〜dの運転状態を判別するポンプ運転状態判定回路8Aと、給水流量検出器6からの給水流量信号と原子炉水位検出器7からの原子炉水位信号を取り込むシステム状態監視回路8Bとを備え、例えば、上位制御器等から入力される水位設定信号とポンプ運転状態判定回路8Aからの各ポンプの運転状態とシステム状態監視回路8Bからのシステム状態とに基づいて、給水ポンプ4a〜dへの回転速度指令を算出する通常給水流量設定回路8Dと、各ポンプのいずれかがトリップしたときに、存続する給水ポンプへの流量増加指令を演算し、通常給水流量設定回路8Dへ出力する規定流量増加回路8Cとを設けている。
図1に戻り、復水ポンプ2a〜d、復水昇圧ポンプ3a〜d、及び可変周波数電源装置9a〜d駆動の給水ポンプ4a〜dの構成について説明する。これらのポンプは、通常時のプラント給水流量を100%としたときの復水流量が1台あたり約33%容量のポンプである。これらの各ポンプをそれぞれ4台並列接続して構成し、通常時のプラント給水流量100%時にはそれぞれ3台運転し、1台を予備機として運用している。
このような給水系統構成において、給水ポンプ4a〜c運転中に給水ポンプ4cがトリップした場合の挙動について図2乃至図4を用いて説明する。
図3において、縦軸は給水流量(%)を示し、横軸は時間を示している。時刻t0からt1において上側の100%の給水流量は、給水ポンプ4a〜cの合計の流量を示し、下側の約33%の給水流量は、実線部が給水ポンプ4a,4bの1台当たりの流量を、点線部が給水ポンプ4cの流量を示している。また、時刻t1からt4において実線部の符号Iは、予備機給水ポンプが従来の定速電動機駆動給水ポンプの場合の給水流量特性を示し、細い破線部の符号IIは、予備機給水ポンプが可変速電動機駆動の給水ポンプの場合の給水流量特性を示し、太い破線部の符号IIIは、予備機給水ポンプが可変速電動機駆動の給水ポンプであって、本実施の形態が適用された場合の給水流量特性を示している。
まず、予備機給水ポンプが従来の定速電動機駆動給水ポンプの場合の給水流量特性Iについて説明する。時刻t1において、給水ポンプ4cがトリップすると、給水ポンプ4cの給水流量は点線部で示すように約33%から0%に減少する。上側の合計給水流量も同様に100%から減少する。時刻t2において、予備機の給水ポンプ4dが起動し、給水流量が急速に供給されることにより、存続していた給水ポンプ4a,4bとこの給水ポンプ4dの給水流量の合計である合計給水流量の低下は、予備機の流量増加によって止まり、上昇に転じている。時刻t3において、合計給水流量が給水ポンプ4cトリップ前の100%流量であって、安定制御される状態になっている。
次に、予備機給水ポンプが可変速電動機駆動の給水ポンプの場合の給水流量特性IIについて説明する。時刻t2において、予備機の給水ポンプ4dが起動するが、可変周波数電源装置9a〜dの特性上から徐々にしか増速できないため、給水流量の増加特性も緩やかなものとなる。時刻t4において、給水ポンプ4dの定格流量である約33%に到達している。この結果、時刻t2から時刻t4において、存続していた給水ポンプ4a,4bとこの給水ポンプ4dの給水流量の合計である合計給水流量の低下は、予備機の流量増加により止まるが、止まるタイミングは予備機の流量特性が緩やかな分遅くなり、止まった後は緩やかに上昇している。
このように給水流量特性IIとIとにおける給水ポンプ流量増加速度の相違は、給水ポンプトリップによる、原子炉水位低下量に影響を与える。原子炉水位低下量を規定値以内に抑えることができる給水流量特性Iに比べて、給水流量特性IIでは、原子炉水位の低下が大きくなる。
図4は、この原子炉水位低下量を説明する特性図である。給水流量特性IとIIの相違により、図上斜線部分に示す流量分だけ流量特性IIにおける原子炉水位の低下が大きくなることを示す。
このような、原子炉水位の低下量を緩和するために、本実施の形態においては、給水流量制御手段8に規定流量増加回路8Cを設けている。給水流量制御手段8は、給水ポンプ4cのトリップをポンプ運転状態判定回路8Aで判断すると、運転継続の給水ポンプ4a,4bに対して、通常給水流量設定回路8Dで算出した指令信号に規定流量増加回路8Cで算出した規定流量を加算し、給水流量が増加するように可変周波数電源装置9a,9bに回転速度指令を出力する。この結果、運転継続の給水ポンプ4a,4bのポンプ回転数が上昇し、給水流量を急速に増加させる。
ここで、上述した既定流量とは、給水ポンプ1台トリップ後の運転継続ポンプの流量増加信号の流量設定値のことであり、この原子炉水位の低下分を補えるよう、トリップした給水ポンプがトリップ直前に負担していた給水流量相当に設定する。この流量設定値は、通常は計画設計段階での検討により設定し、さらに、好ましくは、プラント起動試験等において、ポンプトリップ試験を実施し、原子炉水位の低下分を確認することにより修正されるものである。
図3に戻って、予備機給水ポンプが可変速電動機駆動の給水ポンプであって、本実施の形態が適用された場合の給水流量特性IIIについて説明する。時刻t1において、給水ポンプ4cがトリップすると、給水ポンプ4cの給水流量は点線部で示すように約33%から0%に減少する。一方、給水ポンプ4cのトリップをポンプ運転状態判定回路8Aで検出すると、給水流量制御手段8は、規定流量増加回路御8Cを動作させて、存続する給水ポンプである4a,4bへの流量増加指令を演算し、通常給水流量設定回路8Dへ出力する。この結果、給水ポンプ4a,4bの給水流量は、太い破線部で示すように通常の給水流量である約33%から上昇する。この後、時刻t2において、予備機の給水ポンプ4dが起動し、徐々に増速していくが、給水ポンプ4a,4bの規定流量の増加により、合計給水流量の低下は、流量増加指令が無い場合より小さく、合計給水流量は、その後緩やかに上昇している。そして時刻t3においては、合計給水流量が給水ポンプ4cトリップ前の100%流量になっている。
給水流量制御手段8においては、時刻t3から時刻t4において、給水ポンプ4dの給水流量信号と原子炉水位信号とをシステム状態監視回路8Bで検出し、設定水位や設定給水流量との偏差を演算して、規定流量増加回路8Cでの出力量を制御する。給水ポンプ4a,4bの給水流量の規定流量増加分は、図3で示すように、時刻t3から時刻t4において緩やかに減少し、時刻t4においてほぼ無くなる。この結果、給水ポンプ4a,4b,4cの給水流量約33%になり、通常の給水流量制御状態となる。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態によれば、可変速電動機駆動の給水ポンプ4dを予備機として設置した場合でも、給水供給システムのいずれかのポンプである給水ポンプ4cの1台トリップ発生時の給水流量低下、及び原子炉水位低下を緩和することができる。この結果、発電プラントの信頼性が向上する。
また、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第1の実施の形態は、上述した給水流量制御装置を、例えば、復水器1の下流側に設けたことを特徴とする発電プラントにある。この発電プラントによれば、ポンプトリップ時の給水流量低下を抑え、原子炉や蒸気発生器等の水位低下を緩和することができるので、発電プラントの信頼性が向上する。
以下、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図5は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第2の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。図5において、図1乃至図4に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態においては、給水ポンプ4a〜cの内の1台4cがトリップし、予備機である4dが起動した場合の適用について説明したが、本実施の形態においては、復水昇圧ポンプ3a〜cの内の1台がトリップした場合の動作について説明する。したがって、給水系統、給水流量制御手段8等の構成は第1の実施の形態と同じである。
図5の復水昇圧ポンプ3a〜c、及び給水ポンプ4a〜cが運転中に復水昇圧ポンプ3cがトリップすると、まず、ポンプインターロック回路が動作して、給水ポンプ4cがトリップする。次に、予備機の復水昇圧ポンプ3d、給水ポンプ4dが順に起動する。給水流量制御手段8は、復水昇圧ポンプ3cのトリップをポンプ運転状態判定回路8Aで判断すると、運転継続の給水ポンプ4a,4bに対して、通常給水流量設定回路8Dで算出した指令信号に規定流量増加回路8Cで算出した規定流量を加算し、給水流量が増加するように可変周波数電源装置9a,9bに回転速度指令を出力する。この結果、運転継続の給水ポンプ4a,4bのポンプ回転数が上昇し、給水流量を急速に増加させる。給水流量が回復し、原子炉水位が回復したら、通常の給水流量制御状態となる。この結果、原子炉水位の低下を緩和することができる。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第2の実施の形態によれば、可変速電動機駆動の給水ポンプ4dを予備機として設置した場合でも、給水供給システムのいずれかのポンプである復水昇圧ポンプ3cの1台トリップ発生時の給水流量低下、及び原子炉水位低下を緩和することができる。
以下、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第3の実施の形態を図面を用いて説明する。図6は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第3の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。図6において、図1乃至図5に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態においては、復水昇圧ポンプ3a〜cの内の1台3cがトリップし、予備機である3dが起動した場合の適用について説明したが、本実施の形態においては、復水ポンプ2a〜cの内の1台がトリップした場合の動作について説明する。したがって、給水系統、給水流量制御手段8等の構成は第1の実施の形態と同じである。
図6の復水ポンプ2a〜c、復水昇圧ポンプ3a〜c、及び給水ポンプ4a〜cが運転中に復水ポンプ2cがトリップすると、まず、ポンプインターロック回路が動作して、復水昇圧ポンプ3c、及び給水ポンプ4cが順にトリップする。次に、予備機の復水ポンプ2d、復水昇圧ポンプ3d、給水ポンプ4dが順に起動する。給水流量制御手段8は、復水ポンプ2cのトリップをポンプ運転状態判定回路8Aで判断すると、運転継続の給水ポンプ4a,4bに対して、通常給水流量設定回路8Dで算出した指令信号に規定流量増加回路8Cで算出した規定流量を加算し、給水流量が増加するように可変周波数電源装置9a,9bに回転速度指令を出力する。この結果、運転継続の給水ポンプ4a,4bのポンプ回転数が上昇し、給水流量を急速に増加させる。この結果、原子炉水位の低下を緩和することができる。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第3の実施の形態によれば、可変速電動機駆動の給水ポンプ4dを予備機として設置した場合でも、給水供給システムのいずれかのポンプである復水ポンプ2cの1台トリップ発生時の給水流量低下、及び原子炉水位低下を緩和することができる。
以下、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第4の実施の形態を図面を用いて説明する。図7は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第4の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図、図8は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第4の実施の形態を構成する復水流量制御手段を説明するブロック図である。図7及び図8において、図1乃至図6に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態における給水系統構成は図7に示すように、タービンから排出された蒸気を凝縮する復水器1と、復水器1内の復水を原子炉5へ送水するために導出して昇圧する復水ポンプ2a〜dと、復水ポンプ2a〜dで昇圧された復水をさらに昇圧する復水昇圧ポンプ3a〜dと、復水昇圧ポンプ3a〜dで昇圧された復水を脱器する脱気器12とを備えている。復水ポンプ2a〜d、復水昇圧ポンプ3a〜dで示すa〜dは各系統名称を表す。各ポンプの系統数は通常N台運転の場合は、予備機1台を設け、合計でN+1台(系統)のポンプ構成となる。図7では一例として、通常3台運転、予備機1台の合計4台(系統)のそれぞれのポンプ構成を示している。
復水昇圧ポンプ3a〜dの吐出側には、脱気器12に一端側が接続された復水配管の他端側が接続され、この復水配管には、復水流量を検出する復水流量検出器13が設けられている。脱気器12には、脱気器水位を検出する脱気器水位検出器14が設けられている。復水流量検出器13が検出する復水流量信号と、脱気器水位検出器14が検出する脱気器水位信号とは、復水流量制御手段15へ入力されている。
本実施の形態における復水流量制御方法は、復水昇圧ポンプ3a〜dの回転数を制御する方法であって、復水昇圧ポンプ3a〜dを駆動する電動機に可変周波数電源装置20a〜dから所定の周波数電源を供給することにより行う。具体的には、復水流量制御手段15が、入力された復水流量信号と脱気器水位信号とに基づき、可変周波数電源装置20a〜dに回転速度指令を出力することで、駆動用電動機と復水昇圧ポンプ3a〜dの回転速度を制御して行う。
復水流量制御手段15は、図8に示すように、復水ポンプ2a〜d、復水昇圧ポンプ3a〜dの運転状態を判別するポンプ運転状態判定回路15Aと、復水流量検出器13からの復水流量信号と脱気器水位検出器14からの脱気器水位信号を取り込むシステム状態監視回路15Bとを備え、例えば、上位制御器等から入力される水位設定信号とポンプ運転状態判定回路15Aからの各ポンプの運転状態とシステム状態監視回路15Bからのシステム状態とに基づいて、復水昇圧ポンプ3a〜dへの回転速度指令を算出する通常復水流量設定回路15Dと、各ポンプのいずれかがトリップしたときに、存続する復水昇圧ポンプへの流量増加指令を演算し、通常復水流量設定回路15Dへ出力する規定流量増加回路15Cとを設けている。
図7において、復水ポンプ2a〜d、及び可変周波数電源装置20a〜d駆動の復水昇圧ポンプ3a〜dの構成について説明する。これらのポンプは、通常時のプラント給水流量を100%としたときの復水流量が1台あたり約33%容量のポンプである。これらの各ポンプをそれぞれ4台並列接続して構成し、通常時のプラント給水流量100%時にはそれぞれ3台運転し、1台を予備機として運用している。
このような給水系統構成において、復水昇圧ポンプ3a〜d運転中に復水昇圧ポンプ3cのトリップをポンプ運転状態判定回路15Aで判断すると、運転継続の復水昇圧ポンプ3a,3bに対して、通常復水流量設定回路15Dで算出した指令信号に規定流量増加回路15Cで算出した規定流量を加算し、復水流量が増加するように可変周波数電源装置20a,20bに回転速度指令を出力する。この結果、運転継続の復水昇圧ポンプ3a,3bのポンプ回転数が上昇し、復水流量を急速に増加させる。
ここで、上述した既定流量とは、復水昇圧ポンプ1台トリップ後の運転継続ポンプの流量増加信号の流量設定値のことであり、この脱気器水位の低下分を補えるよう、トリップした復水昇圧ポンプがトリップ直前に負担していた復水流量相当に設定する。この流量設定値は、通常は計画設計段階での検討により設定し、さらに、好ましくは、プラント起動試験等において、ポンプトリップ試験を実施し、脱気器水位の低下分を確認することにより修正されるものである。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第4の実施の形態によれば、可変速電動機駆動の復水昇圧ポンプ3dを予備機として設置した場合でも、給水供給システムのいずれかのポンプである復水昇圧ポンプ3cの1台トリップ発生時の給水流量低下、及び脱気器水位低下を緩和することができる。
以下、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第5の実施の形態を図面を用いて説明する。図9は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第5の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。図9において、図7及び図8に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
第4の実施の形態においては、復水昇圧ポンプ3a〜cの内の1台3cがトリップし、予備機である3dが起動した場合の適用について説明したが、本実施の形態においては、復水ポンプ2a〜cの内の1台がトリップした場合の動作について説明する。したがって、給水系統、復水流量制御手段15等の構成は第4の実施の形態と同じである。
図9の復水ポンプ2a〜c、及び復水昇圧ポンプ3a〜cが運転中に復水ポンプ2cがトリップすると、まず、ポンプインターロック回路が動作して、復水昇圧ポンプ3cがトリップする。次に、予備機の復水ポンプ2d、復水昇圧ポンプ3dが順に起動する。復水流量制御手段15は、復水ポンプ2cのトリップをポンプ運転状態判定回路15Aで判断すると、運転継続の復水昇圧ポンプ3a,3bに対して、通常復水流量設定回路15Dで算出した指令信号に規定流量増加回路15Cで算出した規定流量を加算し、復水流量が増加するように可変周波数電源装置20a,20bに回転速度指令を出力する。この結果、運転継続の復水昇圧ポンプ3a,3bのポンプ回転数が上昇し、復水流量を急速に増加させる。復水流量が回復し、脱気器水位が回復したら、通常の復水流量制御状態となる。この結果、脱気器水位の低下を緩和することができる。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第5の実施の形態によれば、可変速電動機駆動の復水昇圧ポンプ3dを予備機として設置した場合でも、給水供給システムのいずれかのポンプである復水ポンプ2cの1台トリップ発生時の復水流量低下、及び脱気器水位低下を緩和することができる。
以下、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第6の実施の形態を図面を用いて説明する。図10は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第6の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。図10において、図1乃至図6に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
第1乃至第3の実施の形態においては、給水流量制御手段8に規定流量増加回路を設けた場合について説明したが、本実施の形態においては、上位制御器である原子炉水位制御器11と原子炉水位設定器10とを設け、これらの制御器と給水流量制御手段18との協働制御による動作について説明する。したがって、給水系統等の構成は第1の実施の形態と同じである。
図10において、原子炉水位設定器10は、通常運転時に適切な原子炉水位を設定するものである。本実施の形態においては、復水ポンプ2a〜c、復水昇圧ポンプ3a〜c、及び給水ポンプ4a〜dの運転状態信号が入力されている。このため、いずれかのポンプのトリップを判定することができる。原子炉水位設定器10は、いずれかのポンプのトリップを判定すると、水位設定信号を高水位へ変更して原子炉水位制御器11へ出力する。
原子炉水位制御器11は、原子炉水位検出器7が検出した原子炉水位信号と原子炉水位設定器10からの水位設定信号を入力し、その偏差を演算し、給水流量制御手段18へ給水流量の増減信号を出力する。
給水流量制御手段18は、給水流量検出器6が検出した給水流量信号と原子炉水位制御器11からの給水流量の増減信号とを入力し、その偏差を無くすため給水流量を制御する。具体的には、例えば給水ポンプ4cがトリップした場合、可変周波数電源装置9a,9bに回転速度指令を出力する。
図10において、復水ポンプ2a〜d、復水昇圧ポンプ3a〜d、及び可変周波数電源装置9a〜d駆動の給水ポンプ4a〜dの各ポンプは、通常時のプラント給水流量を100%としたときの復水流量が1台あたり約33%容量のポンプである。これらの各ポンプをそれぞれ4台並列接続して構成し、通常時のプラント給水流量100%時にはそれぞれ3台運転し、1台を予備機として運用している。
このような給水系統構成において、給水ポンプ4a〜c運転中に給水ポンプ4c、復水昇圧ポンプ3c、若しくは復水ポンプ2cがトリップした場合の挙動について説明する。
実施例1乃至3の場合と同様に、ポンプインターロック回路が動作して、復水ポンプ2c、復水昇圧ポンプ3c、及び給水ポンプ4cが順にトリップする。次に、予備機の復水ポンプ2d、復水昇圧ポンプ3d、給水ポンプ4dが順に起動する。予備機である給水ポンプ4dが起動した後もトリップ前の給水流量に回復するまで、原子炉水位は低下し続けるが、原子炉水位低下を緩和するために、給水ポンプ4cトリップ直後に、ポンプトリップ信号を原子炉水位設定器10へ発信し、原子炉水位設定値を通常運転における水位設定値より高くする水位設定変更信号を原子炉水位制御器11へ送る。原子炉水位制御器11において、前記水位設定値と原子炉水位検出器7より入力される原子炉実水位との偏差より、給水流量制御手段18へ給水流量増加信号を送る。この結果、運転継続の給水ポンプ4a,4bのポンプ回転数が上昇し、給水流量を急速に増加させる。給水流量が回復し、原子炉水位が回復したら、通常の給水流量制御状態となる。この結果、原子炉水位の低下を緩和することができる。
ただし、ポンプトリップ後の給水流量が第1の実施の形態に記載した既定流量の設定方法により設定する流量程度となるよう、流量増加信号による給水ポンプ流量変化を考慮し、水位設定値変更幅を予め設定しておく必要がある。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第6の実施の形態によれば、上述した第1乃至第3の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
以下、本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第7の実施の形態を図面を用いて説明する。図11は本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第7の実施の形態が適用される給水系統を示すシステム系統図である。図11において、図7乃至図9に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
第4及び第5の実施の形態においては、復水流量制御手段15に規定流量増加回路を設けた場合について説明したが、本実施の形態においては、上位制御器である脱気器水位制御器17と脱気器水位設定器16とを設け、これらの制御器と復水流量制御手段25との協働制御による動作について説明する。したがって、復水系統等の構成は第4の実施の形態と同じである。
図11において、脱気器水位設定器16は、通常運転時に適切な脱気器水位を設定するものである。本実施の形態においては、復水ポンプ2a〜c、及び復水昇圧ポンプ3a〜cの運転状態信号が入力されている。このため、いずれかのポンプのトリップを判定することができる。脱気器水位設定器16は、いずれかのポンプのトリップを判定すると、水位設定信号を高水位へ変更して脱気器水位制御器17へ出力する。
脱気器水位制御器17は、脱気器水位検出器14が検出した脱気器水位信号と脱気器水位設定器16からの水位設定信号を入力し、その偏差を演算し、復水流量制御手段25へ復水流量の増減信号を出力する。
復水流量制御手段25は、復水流量検出器13が検出した復水流量信号と脱気器水位制御器17からの復水流量の増減信号とを入力し、その偏差を無くすため復水流量を制御する。具体的には、例えば復水昇圧ポンプ3cがトリップした場合、可変周波数電源装置20a,20bに回転速度指令を出力する。
図11において、復水ポンプ2a〜d、及び可変周波数電源装置20a〜d駆動の復水昇圧ポンプ3a〜dの各ポンプは、通常時のプラント給水流量を100%としたときの復水流量が1台あたり約33%容量のポンプである。これらの各ポンプをそれぞれ4台並列接続して構成し、通常時のプラント給水流量100%時にはそれぞれ3台運転し、1台を予備機として運用している。
このような給水系統構成において、復水昇圧ポンプ4a〜c運転中に、復水昇圧ポンプ3c、若しくは復水ポンプ2cがトリップした場合の挙動について説明する。
実施例4又は5の場合と同様に、ポンプインターロック回路が動作して、復水ポンプ2c、復水昇圧ポンプ3cが順にトリップする。次に、予備機の復水ポンプ2d、復水昇圧ポンプ3dが順に起動する。予備機である復水昇圧ポンプ3dが起動した後もトリップ前の復水流量に回復するまで、脱気器水位は低下し続けるが、脱気器水位低下を緩和するために、復水昇圧ポンプ3cトリップ直後に、ポンプトリップ信号を脱気器水位設定器16へ発信し、脱気器水位設定値を通常運転における水位設定値より高くする水位設定変更信号を脱気器水位制御器17へ送る。脱気器水位制御器17において、前記水位設定値と脱気器水位検出器14より入力される脱気器実水位との偏差より、復水流量制御手段25へ復水流量増加信号を送る。この結果、運転継続の復水昇圧ポンプ3a,3bのポンプ回転数が上昇し、復水流量を急速に増加させる。復水流量が回復し、脱気器水位が回復したら、通常の復水流量制御状態となる。この結果、脱気器水位の低下を緩和することができる。
ただし、ポンプトリップ後の復水流量が第4の実施の形態に記載した既定流量の設定方法により設定する流量程度となるよう、流量増加信号による復水昇圧ポンプ流量変化を考慮し、水位設定値変更幅を予め設定しておく必要がある。
上述した本発明の給水流量制御装置及びこれを用いた発電プラントの第7の実施の形態によれば、上述した第4及び第5の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
また、本発明は、上述した給水流量制御装置を、例えば、復水器1の下流側に設けたことを特徴とする発電プラントにある。この発電プラントによれば、ポンプトリップ時の給水流量低下を抑え、原子炉や蒸気発生器等の水位低下を緩和することができ、原子炉や蒸気発生器等に係る発電プラントの信頼性が向上する。
なお、本発明の実施の形態においては、給水ポンプ等の回転数制御方式として、可変速電動機駆動方式により説明したが、これに限るものではない。例えば、液体継手方式等であってもよい。
1 復水器
2a〜d 復水ポンプ
3a〜d 復水昇圧ポンプ
4a〜d 給水ポンプ
5 原子炉
6 給水流量検出器
7 原子炉水位検出器
8 給水流量制御手段
9 可変周波数電源装置
10 原子炉水位設定器
11 原子炉水位制御器
12 脱気器
13 復水流量検出器
14 脱気器水位検出器
15 復水流量制御手段
16 脱気器水位設定器
17 脱気器水位制御器
18 給水流量制御手段
20a〜d 可変周波数電源装置
25 復水流量制御手段

Claims (5)

  1. 発電プラントにおける水位制御機能を有する原子炉や蒸気発生器等の容器と、
    復水器からの復水を前記容器へ供給するために、上流側から下流側の流れ方向に数種類連結され段階的に前記復水を昇圧する予備機を含む複数台構成のポンプと、
    前記複数台構成のポンプのうち最下流に連結されたポンプの給水流量を制御する給水流量制御手段とを備えた給水流量制御装置であって、
    前記給水流量制御手段は、運転中の前記ポンプ1台のトリップを検知すると、検知直後に運転継続のポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えた
    ことを特徴とする給水流量制御装置。
  2. 請求項1記載の給水流量制御装置において、
    前記給水流量制御手段は、運転中の前記容器へ給水する最下流の給水ポンプ1台のトリップを検知すると、該検知直後に運転継続の給水ポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えた
    ことを特徴とする給水流量制御装置。
  3. 請求項1記載の給水流量制御装置において、
    前記容器へ給水する最下流の給水ポンプ以外の運転中の上流側のポンプ1台のトリップを検知すると、検知直後にトリップしたポンプより下流側に設置されている各ポンプを1台ずつ上流側ポンプから下流側ポンプの順で段階的にトリップさせ、その後、前記上流側ポンプから前記下流側ポンプの順で段階的にポンプ予備機を起動させるインターロック回路を有し、
    前記給水流量制御手段は、前記上流側のポンプ1台のトリップ検知直後に運転継続の給水ポンプの流量を予め設定した流量まで急速に増加させる規定流量増加回路を備えた
    ことを特徴とする給水流量制御装置。
  4. 請求項1記載の給水流量制御装置において、
    前記給水流量制御手段は、運転中の前記ポンプ1台のトリップを検知すると、
    検知直後に前記容器の水位設定値を予め設定した水位まで増加させる水位設定変更回路を備えた
    ことを特徴とする給水流量制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給水流量制御装置を、前記復水器の下流側に設けた、
    ことを特徴とする発電プラント。
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