JP4417868B2 - 給水システム、給水制御方法及び装置 - Google Patents

給水システム、給水制御方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4417868B2
JP4417868B2 JP2005071760A JP2005071760A JP4417868B2 JP 4417868 B2 JP4417868 B2 JP 4417868B2 JP 2005071760 A JP2005071760 A JP 2005071760A JP 2005071760 A JP2005071760 A JP 2005071760A JP 4417868 B2 JP4417868 B2 JP 4417868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
water supply
pump
driven
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005071760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006250898A (ja
Inventor
史章 井上
一幸 宇田川
俊夫 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2005071760A priority Critical patent/JP4417868B2/ja
Publication of JP2006250898A publication Critical patent/JP2006250898A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4417868B2 publication Critical patent/JP4417868B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

本発明は、原子力発電プラントの原子炉に水を供給する給水システム、給水制御方法及び装置に関する。
原子力発電プラントでは、原子炉出力に応じて発生する蒸気に見合った水を給水システムから原子炉に供給し原子炉の水位が一定になるようにしている。図6は原子力発電プラントの給水システムを含む系統図である。原子炉11で発生した蒸気は蒸気加減弁12を介してタービン13に供給され、タービン13により発電機14を駆動して発電する。タービン13で仕事を終えた蒸気は復水器15にて凝縮されて復水となり、タービン駆動給水ポンプ16a、16b及び電動機駆動給水ポンプ17a、17bにて昇圧されて原子力炉11に供給される。
一般に、給水ポンプは、タービンの抽気蒸気を駆動源とする2台の50%容量のタービン駆動給水ポンプ16a、16bと、発電した電気エネルギーを駆動源とする2台の25%容量の電動機駆動給水ポンプ17a、17bとから構成されている。そして、通常運転中は2台のタービン駆動給水ポンプ16a、16bにて原子炉11に必要な給水流量を供給し、2台の電動機駆動給水ポンプ17a、17bは、タービン駆動給水ポンプ16a、16bが停止した場合の予備ポンプとして待機している。
タービン駆動給水ポンプ16a、16bは、タービン抽気蒸気を加減弁18a、18bにて調整し、タービン駆動給水ポンプ16a、16bの回転数を調整して給水流量を制御している。また、電動機駆動給水ポンプ17a、17bは一定速度で回転し、電動機駆動給水ポンプ17a、17bの出口側に設置した流量調整弁19a、19bを調整して給水流量を制御する。
ここで、沸騰水型の原子力発電プラントの原子炉出力を低下させる手段としては、制御棒挿入と再循環ポンプランバックとがある。制御棒駆動装置20により制御棒21を挿入して原子炉出力を低下させたり、再循環ポンプ22の速度を低下させて炉心流量を低下させ原子炉出力を低下させている。従って、原子炉水位が低下したときに、給水流量の増加ができないときは制御棒挿入または再循環ポンプランバックにより原子炉出力を低下させ、原子炉水位を一定値に保つようにしている。
原子炉水位の低下を防止するものとしては、再循環ポンプランバック後に運転制限領域に侵入しない最も低い再循環ポンプを算出し、その速度まで急速にランバックさせて、炉水位の低下やプラント緊急停止、さらには運転制限領域での運転を回避させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、原子炉の炉心に冷却水を供給する第2のポンプを、給水を供給する第1のポンプがトリップしたときに発生するトリップ信号に基づいて、原子炉出力を減少させるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
一方、電力系統全体の電力量を増加させるために、既存の各発電プラントの定格発電容量を増加させることが要請されている。発電プラントの定格発電容量を増加させる場合、発電容量の増加幅に従って既存の発電プラント内の各設備を大容量のものに更新または改造することが必要となる。
特開平4−194782号公報 特開平3−46596号公報
しかし、既存の発電プラント内の各設備を大容量のものに更新または改造するには、更新や改造ための費用と工期が発生する。例えば、原子炉への給水システムとしては、増加蒸気流量相当の給水流量を増加させる必要があることから、給水ポンプを大容量に改造することになるが、この更新や改造ための費用と工期が発生し、発電容量増加によるメリットが減ぜられてしまう。
そこで、給水ポンプの改造を最小限にとどめて、定格発電容量増加に対応させることが検討されているが、特許文献1や特許文献2のものでは、既存の給水システムにおける給水ポンプトリップに対する予備ポンプの容量不足時の原子炉の水位低下を回避するものであり、定格発電容量増加に対応させた給水システムに適用できるものではない。
本発明の目的は、給水ポンプの大容量化改造を行わずに、定格発電容量増加に対応できる給水システム、給水制御方法及び装置を提供することである。
本発明の給水システムは、原子炉の給水を行う給水ポンプとしてタービン駆動給水ポンプと電動機駆動給水ポンプとを備えた給水システムにおいて、電動機駆動給水ポンプの一部により、定格運転状態での蒸気発生量を増加させる増加蒸気流量相当の給水増加必要量を前記原子炉に供給することを特徴とする。
本発明の給水制御方法は、原子炉の給水を行う給水ポンプとしてタービン駆動給水ポンプと電動機駆動給水ポンプとを備えた給水システムの給水増加必要量を供給する電動機駆動給水ポンプ及びタービン駆動給水ポンプを制御する際に、前記原子炉で発生した主蒸気流量が所定値を超えた領域では、前記電動機駆動給水ポンプの流量調節弁の開度を一定とし、原子炉水位の制御はタービン駆動給水ポンプの流量を調整することにより行うことを特徴とする。
本発明の給水制御装置は、原子炉水位信号と目標水位設定値との差分をPID演算し給水流量要求信号を出力する水位制御部と、前記水位制御部からの給水流量要求信号を流量比ゲインにて比例変換し、タービン駆動給水ポンプ及び流量調整弁へ制御信号として出力する流量要求比調節部とを備え、前記流量比ゲインは、請求項9記載の給水システムの運転中の各給水ポンプへの制御信号が各給水ポンプの容量比となるように各々設定されたことを特徴とする。
本発明によれば、容量の異なる給水ポンプを並列して運転する際に、給水ポンプトリップに対する予備の給水ポンプの容量不足時の原子炉の水位低下を回避でき、定格運転中における電動機駆動給水ポンプの流量調整弁による制御性の劣化抑制を抑制できる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる給水システムに、本発明の第1の実施の形態に係わる給水制御方法を実現するための給水制御装置を適用した原子力発電プラントの系統図である。図6と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
給水システムは、2台のタービン駆動給水ポンプ16a、16bと2台の電動機駆動給水ポンプ17a、17bにより構成され、定格発電増加(増出力)前は2台のタービン駆動給水ポンプ16a、16bを常用とし、2台の電動機駆動給水ポンプ17a、17bを予備機としていたところを、定格発電増加(増出力)後は、2台のタービン駆動給水ポンプ16a、16bと1台の電動機駆動給水ポンプ17aを常用、1台の電動機駆動給水ポンプ17bを予備とする。各々の給水ポンプ16a、16b、17a、17bは増容量の改造を行わず、増出力に伴う給水増加必要量は、新たに常用化された給水ポンプ17aにより供給される。
また、給水制御装置23が設けられ、給水制御装置23は制御部24と給水流量確保部25とを備えている。制御部24は、タービン駆動給水ポンプ16a、16bと流量調節弁19a、19bを制御し、原子炉11の水位を調節するものである。また、給水流量確保部25は、運転中の給水ポンプ16a、16b、17bのいずれかが停止したときに予備である電動機給水ポンプ17bの起動や、再循環ポンプ22や制御棒駆動装置20に出力低下を指令し必要給水流量の確保を行うものである。
制御部24はタービン駆動給水ポンプ制御信号S4a、S4bを加減弁18a、18bに出力してタービン駆動給水ポンプ回転数を調節することによって給水流量を制御するとともに、流量調整弁19a、19bを調整して電動機給水ポンプ17a、17bの給水流量を制御する。
給水流量確保部25は、タービン駆動給水ポンプ16a、16b及び電動機駆動給水ポンプ17aに起動指令S16を出力して常用運転する。そして、運転中のタービン駆動給水ポンプ16a、16b及び電動機駆動給水ポンプ17aのいずれかが停止したときに予備である電動機駆動給水ポンプ17bに起動指令S14を出力するとともに、再循環ポンプ22や制御棒駆動装置20に出力低下指令S15を出力し必要給水流量の確保する。
図2は、本発明の第1の実施の形態における制御部24のブロック構成図である。水位制御部26は、原子炉水位信号S1と目標水位設定値S2とを入力し、その差分をPID演算し、各給水ポンプへの給水流量要求信号S3を出力する。この給水流量要求信号S3は関数発生器27a、27b、28a、28bに入力される。
関数発生器27a、27bは、予め設定された関数を保有し、その関数と給水流量要求信号S3とからタービン駆動給水ポンプ制御信号S4a、S4bを出力し各タービン駆動給水ポンプ16a、16bの流量を調整する。
同様に、関数発生器28a、28bは、予め設定された関数を保有し、その関数と給水流量要求信号S3とからタービン駆動給水ポンプ制御信号S4a、S4b及び流量調節弁制御信号S5a、S5bを出力し、各電動機駆動給水ポンプ17a、17bの流量を調整する。なお、流量調節弁制御信号S5a、S5bは後述するように流量調節弁制御信号出力部29a、29bを介して出力される。
流量調節弁開度一定指令部30は、主蒸気流量S6を入力し、主蒸気流量S6が予め設定された設定値を上回った後は、流量調節弁開度一定指令信号S7を出力する。ここで、流量調節弁開度一定指令部30が保有する設定値としては、流量調節弁17a、17bを所定の開度としたときに、その他の給水ポンプ16a、16bが各々の最低給水流量にまで低下しない最小の主蒸気流量とする。また、流量調整弁17a、17bの開度を一定とする所定の開度として、電動機駆動給水ポンプ17a、17bの入口流量がポンプが流すことのできる最大の流量設定値(ランアウト流量設定値)となる開度とする。
流量調節弁開度一定指令解除部31は、原子炉水位信号S1と目標水位設定値S2とを入力し、その差分の絶対値を予め設定しておいた設定値と比較し、差分の絶対値が設定値を上回った場合には流量調節弁開度一定指令解除信号S9を出力する。これにより、流量調整弁17a、17bの開度一定を解除し、原子炉水位の急激な変動に対応して給水流量を急激に変更できるようにしている。
流量調節弁制御信号出力部29a、29bは、関数発生器28a、28bからの流量調節弁制御信号S5a、S5b、流量調節弁開度一定指令信号S7、流量調節弁開度一定指令解除信号S9、及び一定開度設定値S8a、S8bを入力し、流量調節弁開度一定指令信号S7が不成立の時は、関数発生器28a、28bからの流量調節弁制御信号S5a、S5bを出力する。流量調節弁開度一定指令信号S7成立した時は、流量調節弁19a、19bの開度を所定の開度一定となるよう流量調節弁制御信号S5a、S5bを出力する。
このように、主蒸気流量S6が予め設定された設定値を上回った状態では、流量調整弁17a、17bの開度を一定とするので、電動機駆動給水ポンプ17a、17bの流量調整弁19a、19bの応答特性による流量変動の影響は排除できる。一方、流量調節弁開度一定指令解除信号S9が成立したときには、流量調節弁開度一定指令信号S7の成立に優先して、関数発生器28a、28bからの流量調節弁制御信号S5a、S5bを出力する。
図3は、本発明の第1の実施の形態における給水流量確保部25の予備機起動のインターロックの論理回路図である。給水流量確保部25では、運転中の給水ポンプ16a、16b、17aの総容量が必要給水流量を下回った場合には予備の電動機駆動給水ポンプ17bの起動指令S14を出力する。さらに、予備の電動機駆動給水ポンプ17bを起動させても必要給水流量に満たない場合は、原子炉出力低下指令S15を出力する。
すなわち、給水流量確保部25は、運転中のタービン駆動給水ポンプ16a、16bにトリップが停止した場合に出力されるタービン駆動給水ポンプトリップ信号S11、S12を論理和回路32に入力し、タービン駆動給水ポンプ16a、16bのいずれかがトリップしたとき、論理和回路32からトリップ信号S13を論理積回路33a、33bに出力する。
一方、主蒸気流量S6を判定部33に入力し、判定部33は主蒸気流量が100%以上のときにオン信号を論理積回路33a、33cに出力するとともに、否定回路を通して論理積回路33bに出力する。また、運転中の電動機駆動給水ポンプ17aが停止した場合に出力される電動機駆動給水ポンプトリップ信号S10を論理積回路33cに出力する。
予備の電動機駆動給水ポンプ17bの起動指令S14は、タービン駆動給水ポンプ16a、16bのいずれかがトリップし主蒸気流量が100%以上のとき、タービン駆動給水ポンプ16a、16bのいずれかがトリップし主蒸気流量が100%未満のとき、運転中の電動機駆動給水ポンプ17aが停止し主蒸気流量が100%以上のときに出力される。また、原子炉出力低下指令S15はタービン駆動給水ポンプ16a、16bのいずれかがトリップし主蒸気流量が100%以上のときに出力される。なお、図3では、定格発電増加(増出力)前を100%出力としたときのタービン駆動給水ポンプ16a、16bの容量が50%、電動機駆動給水ポンプ17a、17bの容量が25%の場合を示している。
このように、第1の実施の形態では、運転中の電動機駆動給水ポンプ17a(予備の電動機駆動給水ポンプ17bが運転中の場合も同じ)の流量調整弁19a、19bの開度を一定値とすることで、その応答特性に起因する給水流量変動を抑制できる。一般的に、原子炉出力もしくは発電機出力について所定値に一定運転している場合、それぞれの出力変動分を考慮して所定値以下となるように運転する方法が取られる。一方、給水流量変化は、給水温度変化による原子炉反応度変化、原子炉への流入エネルギー変化による原子炉エネルギーバランスの変化及び給水加熱器熱交換量変化によるプラント効率変化を起こし、その変動量を抑制することで原子炉出力変動量や発電機出力変動量を抑制できる。すなわち、第1の実施の形態により給水流量変動を抑制し、その変動抑制量だけ、原子炉出力もしくは発電機出力を前記所定値に近づけて運転できるようになり、実質的に発電量を大きくすることができる。
また、電動機駆動給水ポンプ17a、17bの流量調整弁19a、19bの開度を電動機駆動給水ポンプ17a、17bの入口流量がランアウト流量設定値となる開度に一定としているので、電動機駆動給水ポンプ17a、17bの流量調整弁19a、19bは電動機駆動給水ポンプ17a、17bを過流量保護の可能な範囲で最大開度一定である。従って、定格出力運転中に継続して受ける流量調整弁17a、17bの前後差圧を最低限に抑えられ、流量調整弁17a、17bのエロージョンによる保守費用を最小限に抑えることができる。また、タービン駆動給水ポンプ16a、16bへの負荷が最小限に抑えられるため、タービン抽気蒸気量を減少でき発電効率が向上する。
また、水位の急激な変動により急激な給水流量の変更が必要となるときには、流量変化率が上昇し、ポンプが性能として有する最大流量変化率を超える。そのため、流量調節弁開度一定指令解除部31の動作により、流量調節弁17a、17bの一定値固定が解除され、電動機駆動給水ポンプ17a、17bも制御に加わることで、給水流量の応答性が向上し、原子炉水位変動の抑制に寄与できる。
また、運転中に給水ポンプ16a、16b、17aが停止し、給水流量が不足した場合は、運転中の給水ポンプ16a、16b、17aの総容量が必要給水流量を下回るが、給水流量確保部25は予備の電動機駆動ポンプ17bの起動指令S14を出力して予備の電動機駆動給水ポンプ17bを起動させる。さらに、予備の電動機給水ポンプ17bを起動させても必要給水流量に満たない場合、予備の電動機駆動給水ポンプ17bの起動に失敗した場合には、再循環ポンプをランバックさせる信号S15を再循環ポンプ22へ出力し、原子炉の出力を低下させ必要給水流量を低下させる。これらの動作により給水流量不足が解消されるため、運転中の給水ポンプ停止時の原子炉水位低下を抑制できる。
原子炉水位は上方に変動した場合にはタービントリップ、下方変動した場合には原子炉トリップの設定が設けられているが、このように、この設定値以内に水位変動を抑制するので、プラント停止を回避することができ、プラントの運転稼働率を向上させることができる。
第1の実施の形態によれば、増加蒸気流量相当の給水増加必要量は、常用化された電動機駆動給水ポンプにより供給されるので、給水ポンプを増容量化改造する必要がなく、改造費を低減することができる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係わる給水システムに、本発明の第2の実施の形態に係わる給水制御方法を実現するための給水制御装置を適用した原子力発電プラントの系統図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、常用のタービン駆動給水ポンプ16aを定格流量増加とし、定格流量増加した常用のタービン駆動給水ポンプ16Aとしたものである。そして、その定格運転状態での蒸気発生量を増加させる設備改造に伴い増加蒸気流量相当の給水増加必要量を供給する。図1と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
図4において、給水システムは、2台のタービン駆動給水ポンプ16A、16bと2台の電動機駆動給水ポンプ17a、17bにより構成され、定格発電増加(増出力)前は2台のタービン駆動給水ポンプ6a、16bを常用とし、2台の電動機駆動給水ポンプ17a、17bを予備機としていたところを、定格発電増加(増出力)後は、1台のタービン駆動給水ポンプ16aを増容量化して、定格流量増加した常用のタービン駆動給水ポンプ16Aとし、増容量化しない1台のタービン駆動給水ポンプ16bとともに常用とする。また、2台の電動機駆動給水ポンプ17a、17bを、増容量化したタービン駆動給水ポンプの増容量に合わせ増容量化し、それらを予備とする。
増出力に伴う給水増加必要量は、増容量化した常用のタービン駆動給水ポンプ16Aにより供給される。また、給水制御装置23は制御部24と給水流量確保部25とを備え、制御部24はタービン駆動給水ポンプ16A、16bの加減弁18a、18bと電動機駆動給水ポンプの流量調節弁19a、19bを制御し蒸気発生器である原子炉11の水位を調節する。
図5は、本発明の第2の実施の形態における制御部24のブロック構成図である。水位制御部26は原子炉水位信号S1と目標水位設定値S2とを入力し、その差分をPID演算し、給水流量要求信号S3を出力する。給水ポンプ16A、16b、17a、17b毎に設けられた流量要求比調節部35は、給水流量要求信号S3を入力し、入力した給水流量要求信号S3を流量比ゲインS17a〜S17dにて比例変換し、タービン駆動給水ポンプ制御信号S4a、S4b及び流量調整弁制御信号S5a、S5bを出力する。この流量比ゲインS17a〜S17dは、通常運転時は、タービン駆動給水ポンプ16A、16b若しくは電動機駆動給水ポンプ流量調整弁19a、19bへの制御信号が各給水ポンプ16A、16b、17a、17bの容量比となるように各々設定する。
運転中の常用のタービン駆動給水ポンプ16A、16bが停止し、給水流量が不足したときは、予備の電動機駆動給水ポンプ17a、17bが起動されるが、このときの予備の電動機駆動給水ポンプ17a、17bの流量比ゲインS17c、S17dは、停止した給水ポンプの容量と2台の予備の給水ポンプの容量との容量比が等しくなるよう可変とする。
例えば、増容量したタービン駆動給水ポンプ16Aの容量が70%、増容量していないタービン駆動給水ポンプ16bが50%、増容量した電動機駆動給水ポンプ17a、17bが各々35%とすると、70%容量のタービン駆動給水ポンプ16Aが停止した場合、タービン駆動給水ポンプ流量比ゲインが7に対し、各電動機駆動給水ポンプの流量比ゲインは3.5とする。これに対し50%容量のタービン駆動給水ポンプ16bが停止した場合は、タービン駆動給水ポンプ流量比ゲインが5に対し、各電動機駆動給水ポンプの流量比ゲインは2.5とする。
また、定格流量増加した常用のタービン駆動給水ポンプ16A及び常用のタービン駆動給水ポンプ16bの流量とが異なっているとき、容量が小さい給水ポンプの定格流量までは給水流量を揃え、容量が小さい給水ポンプの定格流量以上では、容量の小さい方の給水ポンプの流量を一定とし容量の大きい方の給水ポンプのみで流量を調節するようにしてもよい。また、給水制御装置23の給水流量確保部25は、原子炉水位の急激な変動に対応して給水流量を急激に変更させるときは、容量の小さい方の給水ポンプの流量の一定運転を解除する。
このように、第2の実施の形態では、運転注の常用のタービン駆動給水ポンプ16A、16bが停止し、予備の電動機駆動給水ポンプ17a、17bが起動したときは、予備の電動機駆動給水ポンプ17a、17bの流量比ゲインS17c、S17dが、停止したタービン駆動ポンプの容量と2台の予備の電動機駆動ポンプ17a、17bの容量との容量比が等しくなるように可変とする。このことから、停止したタービン駆動給水ポンプと同容量の給水ポンプで不足した給水流量を補完することとなり、給水擾乱に伴う原子炉水位の変動を適切に抑制することができる。
原子炉水位は上方に変動したときはタービントリップ、下方に変動したときは原子炉トリップの設定が設けられているが、第2の実施の形態により本発明により、この設定値以内に水位変動を抑制し、プラント停止を回避することができ稼働率を向上させることができる。
第2の実施の形態によれば、増加蒸気流量相当の給水増加必要量は、増容量された1台のタービン駆動給水ポンプにより供給されため、常用の給水ポンプのうち1台のみ増容量化するだけで増出力に対応できる。また、各給水ポンプの流量を当該給水ポンプの定格流量比となるよう調節することから、2台のタービン駆動給水ポンプの給水流量はポンプの容量比となり、各給水ポンプはポンプ効率の高い定格運転点で各々運転することができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる給水システムに本発明の第1の実施の形態に係わる給水制御方法を実現するための給水制御装置を適用した原子力発電プラントの系統図。 本発明の第1の実施の形態における制御部のブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態における給水流量確保部の予備機起動のインターロックの論理回路図。 本発明の第2の実施の形態に係わる給水システムに本発明の第2の実施の形態に係わる給水制御方法を実現するための給水制御装置を適用した原子力発電プラントの系統図。 本発明の第2の実施の形態における制御部のブロック構成図。 原子力発電プラントの給水システムを含む系統図。
符号の説明
11…原子炉、12…蒸気加減弁、13…タービン、14…発電機、15…復水器、16…タービン駆動給水ポンプ、17…電動機駆動給水ポンプ、18…加減弁、19…流量調整弁、20…制御棒駆動装置、21…制御棒、22…再循環ポンプ、23…給水制御装置、24…制御部、25…給水流量確保部、26…水位制御部、27、28…関数発生器、29…流量調節弁制御信号出力部、30…流量調節弁開度一定指令部、31…流量調節弁開度一定指令解除部、32…論理和回路、33…論理積回路、34…判定部、35…流量要求比調節部

Claims (14)

  1. 原子炉の給水を行う給水ポンプとしてタービン駆動給水ポンプと電動機駆動給水ポンプとを備えた給水システムにおいて、電動機駆動給水ポンプの一部により、定格運転状態での蒸気発生量を増加させる増加蒸気流量相当の給水増加必要量を前記原子炉に供給することを特徴とする給水システム。
  2. 請求項1記載の給水システムの給水増加必要量を供給する電動機駆動給水ポンプ及びタービン駆動給水ポンプを制御する際に、前記原子炉で発生した主蒸気流量が所定値を超えた領域では、前記電動機駆動給水ポンプの流量調節弁の開度を一定とし、原子炉水位の制御はタービン駆動給水ポンプの流量を調整することにより行うことを特徴とする給水制御方法。
  3. 前記流量調整弁の開度を一定とする所定の開度として、前記電動機駆動給水ポンプの入口流量がランアウト流量設定値となる開度とすることを特徴とする請求項2記載の給水制御方法。
  4. 前記流量調整弁の開度を一定とする所定の主蒸気流量として、前記流量調節弁を所定の開度としたときに、タービン駆動給水ポンプが各々の最低給水流量にまで低下しない最小の主蒸気流量とすることを特徴とする請求項2記載の給水制御方法。
  5. 請求項1記載の給水システムの給水増加必要量を供給する電動機駆動給水ポンプ及びタービン駆動給水ポンプを運転中に、運転中のタービン駆動給水ポンプ及び前記電動機駆動給水ポンプの一部が停止した場合に、停止したポンプを除いた残りの運転中の給水ポンプ総容量が必要な給水流量を下回るときは、他方の電動機駆動給水ポンプを起動させ、他方の電動機駆動給水ポンプを起動させても必要給水流量に満たない場合には原子炉出力を低下させることを特徴とする給水制御方法。
  6. 他方の電動機駆動給水ポンプの起動に失敗した場合には、原子炉出力を低下させることを特徴とする請求項5記載の給水制御方法。
  7. 原子炉水位信号と目標水位設定値との差分をPID演算し給水流量要求指令を出力する水位制御部と、前記水位制御部からの給水流量要求信号に基づいて請求項1記載の給水システムの給水増加必要量を供給する電動機駆動給水ポンプへの流量調節弁制御信号を出力する関数発生器と、前記原子炉からの主蒸気流量が予め設定された設定値を上回る場合に、前記電動機駆動給水ポンプへの流量調節弁開度一定指令信号を出力する流量調節弁開度一定指令部と、前記流量調節弁開度一定指令部からの流量調節弁開度一定指令信号が不成立のときには前記関数発生器からの流量調節弁制御信号を出力し、流量調節弁開度一定指令が成立したときには流量調節弁の開度が所定の一定開度となる流量調節弁制御信号を出力する流量調節弁制御信号出力部とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  8. 原子炉水位信号と目標水位設定値との差分の絶対値が予め定めた設定値を上回ったときは流量調節弁開度一定指令解除信号を出力する流量調節弁開度一定指令解除指令部を設け、前記流量調節弁制御信号出力部は流量調節弁開度一定指令解除信号を入力しときは、流量調節弁開度一定指令信号を強制的に不成立にすることを特徴とする請求項7記載の給水制御装置。
  9. 原子炉の給水を行う給水ポンプとしてタービン駆動給水ポンプと電動機駆動給水ポンプとを備えた給水システムにおいて、タービン駆動給水ポンプの一部を定格流量増加とし、定格流量増加したタービン駆動給水ポンプにより、定格運転状態での蒸気発生量を増加させる増加蒸気流量相当の給水増加必要量を供給することを特徴とする給水システム。
  10. 請求項9記載の給水システムの定格流量増加したタービン駆動給水ポンプ及びタービン駆動給水ポンプの流量をそれぞれの定格流量比となるように調節することを特徴とする給水制御方法。
  11. 請求項9記載の給水システムの定格流量増加したタービン駆動給水ポンプ及びタービン駆動給水ポンプの流量が異なっているとき、容量が小さい給水ポンプの定格流量までは給水流量を揃え、容量が小さい給水ポンプの定格流量以上では、容量の小さい方の給水ポンプの流量を一定とし容量の大きい方の給水ポンプのみで流量を調節することを特徴とする給水制御方法。
  12. 請求項9記載の給水システムの電動機駆動給水ポンプも定格流量増加とし、タービン駆動給水ポンプまたは定格流量増加したタービン駆動給水ポンプが停止した場合に、電動機駆動給水ポンプを起動させ、起動した電動機駆動給水ポンプの流量を停止した給水ポンプの流量となるように給水流量要求指令を調節することを特徴とする給水制御方法。
  13. 原子炉水位信号と目標水位設定値との差分をPID演算し給水流量要求信号を出力する水位制御部と、前記水位制御部からの給水流量要求信号を流量比ゲインにて比例変換し、タービン駆動給水ポンプ及び流量調整弁へ制御信号として出力する流量要求比調節部とを備え、前記流量比ゲインは、請求項9記載の給水システムの運転中の各給水ポンプへの制御信号が各給水ポンプの容量比となるように各々設定されたことを特徴とする給水制御装置。
  14. 請求項9記載の給水システムの電動機駆動給水ポンプも定格流量増加とし、タービン駆動給水ポンプまたは定格流量増加したタービン駆動給水ポンプが停止し電動機駆動給水ポンプが起動した場合には、起動した電動機駆動給水ポンプの総流量が停止したタービン駆動給水ポンプの流量となるように前記流量比ゲインを設定することを特徴とする請求項13記載の給水制御装置。
JP2005071760A 2005-03-14 2005-03-14 給水システム、給水制御方法及び装置 Expired - Fee Related JP4417868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005071760A JP4417868B2 (ja) 2005-03-14 2005-03-14 給水システム、給水制御方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005071760A JP4417868B2 (ja) 2005-03-14 2005-03-14 給水システム、給水制御方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006250898A JP2006250898A (ja) 2006-09-21
JP4417868B2 true JP4417868B2 (ja) 2010-02-17

Family

ID=37091555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005071760A Expired - Fee Related JP4417868B2 (ja) 2005-03-14 2005-03-14 給水システム、給水制御方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4417868B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006250898A (ja) 2006-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4982507B2 (ja) タービングランドシール蒸気減温制御装置および蒸気タービン発電設備におけるプラント制御方法
JP5350076B2 (ja) 発電プラント復水系統の制御装置
EP3757355A1 (en) Control device for steam governing valve of power generation plant, and method for controlling steam governing valve of power generation plant
WO2014129467A1 (ja) 蒸気タービンのバルブ制御装置及びそのバルブ制御方法
JP2012163279A (ja) 給水流量制御装置、及びこれを用いた発電プラント
JP4417868B2 (ja) 給水システム、給水制御方法及び装置
JP4734184B2 (ja) 蒸気タービン制御装置および蒸気タービン制御方法
JP5562806B2 (ja) 原子炉水位制御システム
JP2007057249A (ja) 原子炉出力制御方法及びその出力制御装置
JP2017156031A (ja) 蒸気プラントの蒸気負荷調整方法
JP4560481B2 (ja) 蒸気タービンプラント
JP5384089B2 (ja) 原子炉再循環流量制御装置及び制御方法
JP3602167B2 (ja) 発電プラントの運転制御装置
JP7541966B2 (ja) タービンバイパス装置および発電プラント
JP7031311B2 (ja) 蒸気タービンの統合制御装置及び統合制御方法
JP2001004790A (ja) 蒸気発生プラントの水位制御装置
GB2176248A (en) Turbine control
JP2013124560A (ja) タービンバイパス装置およびタービンバイパス制御方法
KR102173808B1 (ko) 복수기 진공 상실시 원자로 정지 방지 방법
JP4556883B2 (ja) 原子炉出力制御装置
JPS6175296A (ja) 原子炉水位制御装置
JP2023163787A (ja) 給水制御装置、および給水制御方法
JP2519282B2 (ja) 脱気器水位制御システム
JP2645766B2 (ja) 蒸気供給ラインの動力回収装置
JP2004279221A (ja) 原子炉出力制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees