JP2012162404A - マイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器およびその製造方法 - Google Patents

マイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子レンジ機能だけで簡単に焦げ目を有する焼き魚や焼餃子などの焼物料理やグラタン、パン・焼菓子などの料理が、手軽で美味しく安定して料理できる。
【解決手段】導電性チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物を含む素地に釉層が形成されており、この導電性チタン酸化物がチタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を還元焼成後、酸化雰囲気で炉冷されて得られ、特にチタン酸化物がルチルサンドであり、リチア系鉱物がペタライトである。
【選択図】図2

Description

本発明はマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器およびその製造方法に関する。
各家庭に広く普及し手軽に利用されている電子レンジについて、温めるだけの単なる加熱調理以外に、焼き魚・焼餃子・グラタン等の食材に簡単に焦げ目をつける調理ができれば、調理器具として活用の幅が広がる。ここ十年程前から、そうした機能等を発現する金属製や陶磁器製の電子レンジ用調理食器が、主に通信販売・テレビショッピングルートにおいて提案・販売されている。更には、パンを焼くことなどができれば電子レンジ用調理食器としてより活用の幅が広がる。
しかしながら,市販されている電子レンジの機能(出力特性:500〜1000W、ターンテーブル式とセンサー内蔵式等)が多岐にわたっていることに対し、電子レンジ用調理食器の材料設計をはじめとした総合的な企画設計・生産管理が十分でないため、安定して焦げ目創製機能を発現できる製品が少なく、電子レンジ用調理食器として、普及していないのが現状である。
従来、鉄系化合物や炭化珪素など、家庭用電子レンジのマイクロ波(2450MHz)で発熱特性を発現する材料は知られており、そうした材料を活用した電子レンジ用調理食器の提案が多数みられる(特許文献1〜4)。また、陶磁器製品における陶土の市場価格は通常100円/kg以下であり、電子レンジ用調理食器に利用できる材料やその使用割合も大きく制限されているのが実情である。
一方、酸化チタンを炭素共存下に還元焼成することで、または酸化チタン粉末を非酸化雰囲気で焼結することで、導電特性を示す酸素欠損酸化チタン(以下、ブラックチタンともいう)を生成することが知られている(特許文献5、6)。
特許第4273227号 特開2003−325298号 特開2006−223782号 特開平5−293028号 特開2009−292683号 特開平7−233469号
しかしながら、比較的市場価格が安価な陶磁器の生産手法を前提に、電子レンジ用調理食器を開発する場合、発熱機能が十分でなく、調理される食材に安定して焦げ目をつけることが困難であるという問題がある。
また、ペタライトおよび粘土鉱物を含む陶土素地に酸化チタンを配合した場合、陶磁器を生産する方法で導電性チタン酸化物が生成するかどうか、また、導電性チタン酸化物が生成するにしても十分な発熱機能を発揮するかどうかは確認されておらず、導電性チタン酸化物を含む陶磁器の生産方法は見出されていないという問題がある。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、電子レンジ機能だけで簡単に焦げ目を有する焼き魚や焼餃子などの焼物料理やグラタン、パン・焼菓子などの料理が、手軽で美味しく安定して料理できるマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器およびその製造方法の提供を目的とする。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器は、導電性チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物を含む素地に釉層が形成されていることを特徴とする。
上記導電性チタン酸化物がチタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を還元焼成して得られることを特徴とする。特にリチア系鉱物がペタライトであることを特徴とする。
上記陶土の配合割合は、陶土全体量に対して、上記チタン酸化物、上記リチア系鉱物および上記粘土鉱物の配合量が下記三角座標(1)の白抜き部で表されることを特徴とする。
また、上記釉層が導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含み、マイクロ波吸収・自己発熱性を有する釉層であることを特徴とする。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器製造方法は、チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を成形する工程と、この成形体の表面に施釉する工程と、還元性雰囲気焼成炉にて還元焼成する工程とを備えることを特徴とする。
また、上記還元焼成がピン焼焼成または極小高台による還元焼成であり、この還元焼成終了後、酸化性雰囲気で炉冷する炉冷工程であるか、またはピン焼焼成または極小高台等による還元焼成終了後、還元性雰囲気で炉冷する炉冷工程であることを特徴とする。
陶磁器製造業界において、還元焼成終了後、酸化性雰囲気で炉冷する炉冷工程は通常の陶磁器還元焼成工程であり、還元焼成終了後、還元性雰囲気で炉冷する炉冷工程は冷却還元焼成といわれる工程である。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器用釉層は、導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含むことを特徴とする。この釉層は、チタン酸化物およびリチア系鉱物を含む釉薬層を還元焼成して得られることを特徴とする。
すなわち、本発明においては、製品企画開発段階において、釉薬はチタン酸化物を含まない通常の耐熱釉薬を用いて、素地だけにチタン化合物を添加して素地のみが発熱するマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器を得る設計と、素地および釉層ともにチタン化合物を添加しその両者の発熱を活用するマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器の設計がある。
導電性チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物を含む素地に釉層が形成されている本発明の耐熱陶磁器は、焼き魚・焼餃子・グラタンなどに電子レンジ機能だけで簡単に焦げ目をつけることができる。
また、本発明の耐熱陶磁器は、チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を成形後に施釉して、還元性雰囲気焼成炉にて還元焼成することで得られるので、工業的に安価な陶磁器の生産手法を採用できる。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器用釉層は、導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含むので、釉層のみでも焼き魚や焼餃子などに電子レンジ機能だけで簡単に焦げ目をつけることができる。また、上記本発明の耐熱陶磁器と併用することにより、マイクロ波を吸収し自己発熱性により優れた耐熱陶磁器が得られる。
実施例2の発熱状態を示す図である。 実施例3の発熱状態を示す図である。 実施例4の発熱状態を示す図である。 比較例4の発熱状態を示す図である。 生秋刀魚および焼き餃子の電子レンジ調理結果を示す図である。
電子レンジによる加熱においては、食材自体もマイクロ波によって加熱、乾燥される。そのため、食材に焦げ目をつけるために長時間マイクロ波を照射すると、同時に食材の過熱により食味などの不具合が発生しやすくなる。
予備実験の結果、5分以内の600W電子レンジによる加熱であれば、食味などの不具合が発生しにくいことが判明した。このため、本明細書において、「食材に焦げ目をつける」とは5分以内の電子レンジ(600W)による加熱により焦げ目がつくことを意味する。
チタン酸化物を含む陶土を酸化焼成した場合、または、チタン酸化物を含む陶土を還元焼成し、酸化雰囲気で炉冷した場合、電子レンジのマイクロ波による加熱によって焼成物に発熱現象は見られなかった。しかし、チタン酸化物を含む陶土を還元焼成し還元性雰囲気で炉冷した場合、または、チタン酸化物を含む陶土表面に施釉して還元性雰囲気で焼成・炉冷した場合、電子レンジのマイクロ波による加熱によって焼成物表面に発熱現象が見られた。これは、還元焼成により、チタン酸化物がブラックチタンに変化して、陶磁器になってもブラックチタンの状態を維持しているためと考えられる。本発明はこのような知見に基づくものである。
マイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器に含まれている導電性チタン酸化物は、ブラックチタンである。このブラックチタンは、チタン酸化物を含む陶土を還元焼成することで得られる。
本発明に使用できるチタン酸化物は、ルチルサンド、酸化チタン、合成ルチル、チタンスラグ等の一般的な酸化チタンを使用することができる。
これらの中で、工業的に入手しやすいこと、現状の土鍋生産条件・工程への負担増にならない材料であること等から天然のルチルサンドが好ましく使用できる。
ルチルサンドは、ルチル型二酸化チタンを主成分として白チタン石、ジルコン、イルメナイト等を含み、二酸化チタン色素、金属チタン、溶接棒の電極製造の原材料となる鉱物である。
本発明で使用できるリチア系鉱物は成形体の熱膨張を低く抑えるための材料である。リチア系鉱物は、LiとAlとSiとを含む酸化物系鉱物であり、熱膨張係数が4×10-6/℃以下、好ましくは3×10-6/℃以下であれば使用できる。リチア系鉱物を例示すれば、ペタライト、β−スポジュメン(Li2O・Al23・4SiO2)、β−ユークリプタイト(Li2O・Al23・2SiO2)等が挙げられる。上記の中で好ましいリチア系鉱物は、耐熱土鍋材料として多用されているペタライトである。
また、リチア系鉱物と併用できる低熱膨張係数材料としては、コーディエライト(2MgO・2Al23・5SiO2)、石英ガラス(SiO2)、ムライト(3Al23・2SiO2)、ジルコン(ZrO2・SiO2)、ホウケイ酸ガラス(Na2O−B23−SiO2)等が挙げられる。
本発明で使用できる粘土鉱物は、土鍋などの成形体への成形性を向上させる成分である。粘土鉱物としては、蛙目粘土、木節粘土、ニュージランド(NZ)カオリンや河東カオリンなどのカオリン、ベントナイト等を用いることができる。
導電性チタン酸化物となる原料のチタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物の配合割合は、(1)素地にのみ発熱特性を発現させる製品設計、例えば素地陶土にのみチタン酸化物であるルチルサンドを混入し、釉薬はルチルサンド含まない通常の耐熱釉薬を施釉、ピン焼焼成等の還元焼成でガラス層を形成する設計の場合、または(2)素地と釉層の両方に発熱特性を発現させる製品設計の場合とで異なる。上記(1)の場合におけるチタン酸化物は、素地となる陶土全体量に対して、最低20質量%であり、50質量%を大きくこえると発熱温度が高くなりすぎ、電子レンジ等の不具合発生の危惧がある。上記(2)の場合におけるチタン酸化物の配合量は、素地となる陶土全体量に対して、10質量%〜40質量%程度が好ましい。
上記(1)および(2)の製品設計を考慮して、素地となる陶土の配合割合は、陶土全体量に対して、チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物が下記三角座標(1)の白抜き部で表されることが好ましい。
三角座標(1)において、チタン酸化物が10質量%未満であると発熱性が低下し、50質量%をこえると素地への混入の場合、発熱温度が高くなりすぎるおそれがあり、また、ペタライト、粘土鉱物が減ることになり、十分な耐熱性、成形性の確保が困難になる。リチア系鉱物が20質量%未満であると耐熱性が低下し、50質量%をこえるとルチルサンド、粘土鉱物が減ることになり、十分な発熱量、成形性の確保が困難になる。粘土鉱物が10質量%未満であると成形性が低下し、50質量%をこえると耐熱性が低下する。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器は、チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を成形した成形体の表面に施釉され、還元焼成終了後、酸化性雰囲気で炉冷することで製造され、陶磁器の素地表面に釉層が形成されている。
陶磁器窯炉による還元焼成においては、還元焼成終了後の炉冷工程で炉内雰囲気が酸化雰囲気になる。このため、チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を成形した成形体素地単独を陶磁器窯炉で還元焼成後炉冷すると、還元焼成で生成したブラックチタンが再酸化されて陶磁器の発熱特性が得られなくなるためである。
本発明に使用できる釉層は、還元焼成で生成したブラックチタンの再酸化を抑制できるガラス質の釉層であればよい。そのような釉層は、例えば土鍋などに多用されている耐熱釉薬を用いることができる。好ましい耐熱釉薬としては、ペタライト含有量を高くすることで、β−スポジュメン固溶体の微細な結晶が析出した低熱膨張性のマット釉、半光沢マット釉、光沢釉等を挙げることができる。
また、後述する、チタン酸化物およびリチア系鉱物を含む釉薬層を還元焼成して得られる釉層とすることができる。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器は、(1)チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を成形する、(2)陶土の成形体の表面に施釉する、(3)還元性雰囲気焼成炉にて還元焼成する、(4)炉冷する工程を経て製造することができる。
(1)チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を成形する工程
成形する前に、チタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土をそれぞれ粉砕して所定量混合する。この混合は公知の湿式または乾式法いずれの方法であっても使用できる。湿式法で混合した場合は混合物(泥漿)を脱水、ケーキ化して成形用陶土とする。
混合された材料は焼成前の粒度を一定にするための粒度調整を行なうことが好ましい。粒度調整は湿式粉砕・混合する時間等を調整した上、混合物(泥漿)を特定の目のフルイを通過させる方法等により行なうことができる。粒度は機械ロクロ、圧力鋳込み成形が可能な程度の粒度が好ましい。
粒度調整された材料は混練後成形される。成形方法としては土鍋製造に用いられている周知の方法を用いることができる。例示すれば、ローラマシン、機械ロクロ、圧力鋳込み等を用いることができる。
成形体は、650〜800℃の温度で、8〜12時間素焼きされて、施釉前の成形体が得られる。
(2)成形体の表面に施釉する工程
土鍋など所定の形状に成形された成形体の表面に施釉する。釉薬はガラス質の釉層を形成できるものであれば使用できる。施釉の方法としては、ディッピング、スプレー掛け等土鍋製造に用いられている周知の方法を用いて、成形体の全ての表面に施釉する。
(3)還元性雰囲気焼成炉にて還元焼成する工程
成形体の全ての表面に施釉された陶土は焼成炉内で還元焼成される。成形体は極小高台または少なくとも5個のピンで焼成炉内に保持される。還元焼成は以下のガスの焼成用一次空気、二次空気量を制御して還元雰囲気を創製し、還元性雰囲気下で行なう。ガスとしては、ブタンガス、プロパンガス、都市ガス等を挙げることができる。
焼成条件としては、オルトンコーン5〜8番程度の焼成条件である、焼成温度1100〜1250℃、焼成時間10〜15時間である。具体的には、800〜1000℃、好ましくは800〜900℃から還元雰囲気で還元焼成して二酸化チタンをブラックチタンに還元する。その後ペタライトが低膨張性リチウム化合物に転移して低膨張性を発現する1000℃以上の温度から、耐熱衝撃特性を安全に確保できる1250℃以下の温度範囲で10〜20時間焼成する。好ましくは1150〜1230℃で10時間以上焼成する。
この条件で焼成することにより、表面に施釉されている釉薬層も、ガラス質の釉層となる。
上記条件で、還元焼成することにより、成形体表面の釉薬がガラス質となる前に、陶土に含まれている酸化チタンの一部が還元されてブラックチタンに変化する。その後、成形体の全表面に施釉されている釉薬がガラス質の釉層となり、ブラックチタンを含有する成形体となる。
上記還元焼成によりブラックチタンが生成することは、マイクロ波によって表面に加熱現象が見られること、成形体表面が黒色に変化することで確認できるが、さらに、以下の方法で確認した。
ルチルサンド100質量%で成形した以下の3種の試料を準備した。
試料1:釉薬を施してピン焼還元焼成した後、釉薬ガラス層を削り取って得られた試料(ブラックチタン)
試料2:釉薬を施こすことなく還元焼成し、酸化焼成した試料
試料3:釉薬を施こすことなく酸化焼成して得られた試料
上記各試料を1160℃1時間酸化焼成炉内で保持することにより再酸化させ、再酸化焼成前後の重量を測定した。結果を表1に示す。
表1に示すように、試料1はブラックチタンに酸素が反応して重量増加がみられたが、試料2および3は、二酸化チタンで試料内に存在しているため、重量増加がみらなかった。このように、表1の結果からも還元焼成で釉薬ガラス層を形成して得られた試料においては、ブラックチタンが生成しているものと推測される。
(4)炉冷する工程
成形体の全表面にガラス質の釉層が形成された後に焼成炉を炉冷する。釉層が全表面に形成され、極小高台または少なくとも3個のピンで焼成炉内に保持されているので、酸化性雰囲気で炉冷する場合であっても、成形体内部のブラックチタンは二酸化チタンに変質することなく、導電性チタン酸化物であるブラックチタンの特質を維持して、成形体に導電性を付与する。そのため、得られる土鍋などの成形体はマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器となる。
炉冷する工程において、還元焼成時の炉内雰囲気を維持して炉冷することができる(冷却還元焼成法)。この場合は、炉冷工程でブラックチタンの特質を維持できるので、必ずしも極小高台等を用いる必要はない。
得られたマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器は、陶磁器自身が電子レンジ調理により発熱するので、金属箔などを貼り付けた発熱体に比較して、調理器として使用中にクラックや剥離が生じたりしない。また、発熱部分が発熱体になるので均一な発熱が可能となり、さらに配合比を変えることで発熱温度設定が容易となる。
導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含み、マイクロ波吸収・自己発熱性を有する釉層について説明する。
この釉層は、チタン酸化物およびリチア系鉱物を含む釉薬層を還元焼成することで、チタン酸化物がブラックチタンに変化して、導電性チタン酸化物となる。このため、従来の陶磁器製造過程において、この釉薬を施釉するのみで、マイクロ波を吸収して、自己発熱性を有する釉層が得られる。
チタン酸化物およびリチア系鉱物は、上記マイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器に用いられた材料と同一の材料を用いることかできる。
また、釉薬材料として使用されている、石灰石、ドロマイト、炭酸バリウム、亜鉛華、蛙目粘土等の第3成分を配合することができる。
マイクロ波吸収・自己発熱性を有する釉薬の好ましい配合割合を下記三角座標(2)に示す。三角座標(2)に示す白抜きの範囲が配合割合である。この範囲内であるとマイクロ波を吸収して、自己発熱性を有する釉層が得られる。
三角座標(2)において、リチア系鉱物であるペタライトが60質量%をこえると自ずとチタン酸化物の割合が減少して発熱機能が低下し、20質量%未満であると釉薬層がガラス層にならない(熔融しない)。チタン化合物が70質量%をこえると釉薬層がガラス層にならない(熔融しない)し、30質量%未満であると発熱機能が低下する。好ましいチタン化合物の範囲は40質量%〜70質量%である。
また、石灰石等の第3成分が30質量%をこえると自ずとチタン酸化物およびペタライトの割合が減少し、発熱機能の低下と低膨張性の確保が困難となり、10質量%未満であると釉薬層がガラス層にならない(熔融しない)。
上記釉薬は、陶土の素地に対して、ディッピング、スプレー掛け等周知の方法を用いて施釉することができる。
還元焼成条件としては、上記成形体の還元焼成条件を採用できる。
また、釉層の厚みは、素地の陶土だけにチタン酸化物を添加して素地のみを発熱させる場合(釉薬は通常の耐熱釉薬)と、素地および釉薬層ともにチタン酸化物を添加しその両者の発熱を活用する場合と、素地の陶土はチタン酸化物を含まないで釉層のみにチタン酸化物を含み発熱させる場合とで異なる。
釉層のみにチタン酸化物を含み発熱させる場合、釉層に自己発熱性を付与するためには、釉薬の固形分換算で、6〜12g/20cm2施釉することが好ましい。6g/20cm2未満であるとマイクロ波を吸収して、自己発熱性が劣り、釉層が十分に発熱しない。12g/20cm2をこえると、釉層の厚さが厚くなるため、釉層にクラックが入りやすく、成形体との付着性に劣る。
素地および釉薬層ともにチタン酸化物を添加しその両者の発熱を活用する場合には、釉層の厚さは、上記よりも薄くすることができる。
本発明の釉層は、上記マイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器の釉層として用いることができる。
導電性チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物を含む素地に、導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含む釉層を用いることにより、マイクロ波を吸収し自己発熱性により優れた耐熱陶磁器が得られる。
実施例1〜5、比較例1〜6
ルチルサンド(日陶産業(株)社輸入品、ルチル型酸化チタン、純度97質量%以上)と、ペタライト(日陶産業(株)社製、ペタライト)と、蛙目粘土(浅岡窯業原料(株)社製、商品名土岐口蛙目)とを表2に示す配合割合で混合し、直径100mmφ、厚さ8mmの円盤状試験片を乾式プレス成形(水分量10質量%程度)およびタタラ成形法により成形した。
円盤状試験片を700℃の温度まで、10時間かけて酸化性雰囲気で素焼きした。なお、比較例1〜3は、この過程でクラック等が入り成形性に劣ったため、以後の工程を行なわなかった。表2において、成形性が良好な試料を○、成形性に劣る場合をX、成形性にやや劣る場合を△で示した。
素焼き後の円盤状試験片全面にディッピング法で施釉した。用いた釉薬は酸化チタンを含まない耐熱釉薬であり、釉層の厚さは1〜2mmである。
その後、実施例1〜4、比較例4、比較例6は、陶磁器焼成用ガス炉での還元焼成を行ない、ついで酸化性雰囲気で炉冷した。還元焼成はピン焼焼成を行なった。
実施例5は、還元焼成がピン焼焼成ではなく、通常の高台を用いて行ない、炉冷も還元性雰囲気で行なった。比較例5は、実施例5において、炉冷のみを酸化性雰囲気で行なった。比較例6は施釉をしない例である。
なお、還元焼成の条件は、850℃まで5時間酸化焼成、850℃〜1180℃まで6時間還元焼成、1180℃にて1時間還元焼成保持の条件である。
得られた円盤状試験片を、家庭用電子レンジ(National NE−710 600Wターンテーブルタイプ)のターンテーブルに載せて5分間加熱した。5分後、電子レンジより取り出し、その直後に熱画像測定装置(NEC社製、サーモトレーサTH5104)を用いて、表面温度を測定した。表面温度が150℃以上を示した場合を発熱有として、発熱が150℃未満の場合を発熱無として、表2に示した。また、熱画像の写真を図1〜図4に示す。
実施例6
実施例2に示す陶土および釉薬を用いて、直径215mmφの耐熱皿を製造した。焼成条件は実施例2と同一条件である。得られた耐熱皿の発熱特性を実施例1と同様に測定した結果、275.1〜381.6℃の表面温度示した。また、この耐熱皿に生秋刀魚および焼き餃子を載せて実施例1で用いた電子レンジで5分間調理した。生秋刀魚の結果を図5(a)に、焼き餃子の結果を図5(b)に示す。電子レンジの調理のみで、いずれも焦げ目の生成が見られた。
実施例7〜13、比較例7〜12
実施例1で用いたルチルサンド、ペタライト、および蛙目粘土と、釉薬第3成分としての石灰石、ドロマイト、および炭酸バリウムとを混合して、表3に示す配合の耐熱釉薬を作製した。この釉薬をペタライト系耐熱陶土素地(ペタライト40質量%、蛙目粘土60質量%)表面に施釉して、陶磁器焼成用ガス炉での還元焼成を行ない、ついで酸化性雰囲気で炉冷した。還元焼成の条件は、850℃まで5時間酸化焼成、850℃〜1180℃まで6時間還元焼成、1180℃にて1時間還元焼成保持の条件である。比較例7、9、10は釉層表面の発熱が100℃以下であった。また、比較例8、11、12は釉薬層がガラス層にならず、均一な釉層が形成できなかった。結果を表3に示す。
実施例14〜19
表7に示す配合のルチルサンド含有マイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶土素地表面に、表7に示す配合の釉薬を施釉して、陶磁器焼成用ガス炉での還元焼成を行ない、ついで酸化性雰囲気で炉冷した。還元焼成の条件は、850℃まで5時間酸化焼成、850℃〜1180℃まで6時間還元焼成、1180℃にて1時間還元焼成保持の条件である。結果を表4に示す。
素地単独の配合としては、ルチルサンド含有量の多いほど表面温度が高いと予想される。しかし、釉薬との組み合わせにおいては、ルチサンドの含有量が多ければ多いほど、通常の素地より耐火度が高くなる、すなわちルチサンド含有釉薬が溶融しにくくなるため、一般に溶融不足といわれるように、釉薬の溶融状況悪く、素地の再酸化を防止する機能が低下するため、表面の発熱温度が低下する状況になったものと考えられる。なお、実施例実施例14〜16の素地配合においては、実施例1と同一の釉薬を用いて、実施例1と同一の条件で焼成したところ、全ての表面に発熱が見られた。
本発明のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器は、食材に電子レンジ機能だけで簡単に焦げ目をつけることができるので、土鍋、皿などの多くの耐熱陶磁器として利用できる。

Claims (10)

  1. 導電性チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物を含む素地に釉層が形成されているマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器。
  2. 前記導電性チタン酸化物がチタン酸化物と、リチア系鉱物と、粘土鉱物とを含む陶土を還元焼成して得られることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器。
  3. 陶土全体量に対して、前記チタン酸化物、前記リチア系鉱物および前記粘土鉱物の配合量が下記三角座標(1)の白抜き部で表されることを特徴とする請求項2記載のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器。
  4. 前記リチア系鉱物がペタライトであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器。
  5. 前記釉層が導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含み、マイクロ波吸収・自己発熱性を有する釉層であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器。
  6. 導電性チタン酸化物、リチア系鉱物および粘土鉱物を含む素地に釉層が形成されているマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器の製造方法であって、
    チタン酸化物と、前記リチア系鉱物と、前記粘土鉱物とを含む陶土を成形して成形体とする工程と、
    この成形体の表面に施釉する工程と、
    前記表面に施釉された成形体を還元性雰囲気焼成炉にて還元焼成する工程とを備えてなるマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器の製造方法。
  7. 前記還元焼成する工程がピン焼焼成または極小高台による還元焼成であり、該還元焼成終了後、酸化性雰囲気で炉冷する炉冷工程とを備えてなることを特徴とする請求項6記載のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器の製造方法。
  8. 前記還元焼成終了後、還元性雰囲気で炉冷する炉冷工程とを備えてなることを特徴とする請求項6記載のマイクロ波吸収・自己発熱性耐熱陶磁器の製造方法。
  9. 導電性チタン酸化物およびリチア系鉱物を含み、マイクロ波吸収・自己発熱性を有する釉層。
  10. チタン酸化物およびリチア系鉱物を含む釉薬層を還元焼成して得られることを特徴とする請求項9記載の釉層。
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