JP2012161816A - ポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
レーザマーキング加工時において、被加工体表面に良好な仕上がりを表現することができ、かつ良好な表面保護機能を発現・維持することができる表面保護フィルムを用いたレーザーマーキング加工方法を提供することである。
【解決手段】
対象物にレーザマーキング加工を施すに当たって、前記対象物がポリプロピレン系粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前に被加工体のレーザ光線照射面側に貼合された形態を採っており、前記レーザーマーキング加工に使用されるレーザマーカ装置のレーザ光線の波長を355〜10640nmから選択される波長λとし、かつ前記表面保護フィルムの前記レーザ光線波長λでの全光線透過率T(λ)が50%以上であることを特徴とするポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法に関する。さらに詳細には、対象物にレーザマーキング加工を実施するにあたって、特定の粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前に被加工体のレーザ光線照射面側に貼合された形態を採ることで、レーザマーキング加工時において、被加工体表面に鮮明で良好な仕上がりを実現することができ、加工性を高めることが可能で、その際に、レーザ光照射箇所にてフィルムがゲル架橋化して表面保護フィルム機能を損ねることも無く、また、該フィルムからの有害ガス発生による工程上の支障を来たすことも無い。さらに該レーザマーキング加工の前後の工程において、表面保護フィルムとして、透明性、低フィッシュアイ性、適度の柔軟性、適度の粘着性、耐糊残り性、環境対応性に優れ、被着体に対する傷付き防止性や塵芥付着防止性や表面汚染防止性や表面変質防止性などの良好な表面保護機能を発現することができるポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法に関する。
近年、特定波長のレーザ光線を発する発振器に特殊なスキャナミラー部位と集光レンズを組み合わせたレーザマーカ装置と称されるレーザマーキング加工を施す装置を用いて、ガラスや金属体や樹脂体やシリコンやセラミック体などの様々な無機物、有機物の材料で構成された部材の表面に対して、装飾付与の目的、商標図柄などの表示の目的、識別番号やバーコードや2次元コードやその他の情報内容の表示を目的として、レーザ光線の高エネルギービームによって、被加工体の表面に彫刻加工や薄膜除去加工や熱変色印字加工などの各種加工が施された形態のものが、自動車、家電、精密機械、半導体、日用品、食品・飲料品・化粧品・医薬品、その他の様々の分野の製品や半製品や部品や包装体などに採用され、普及してきている。(例えば、特許文献1〜4を参照)
その際、レーザマーキング処理される被加工体の材質や加工仕上がり具合によって、使用されるレーザマーカ装置の適正機種が異なり、その被加工体素材のレーザ光線吸収性能の観点から適正装置の選定が行なわれる。具体的には、例えば、ガラスやアクリル樹脂やエポキシ樹脂やポリ塩化ビニル樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂や紙や木材などの材質の被加工体に対しては、CO2型レーザマーカ装置(波長λ=10640nm)が広範に採用され、また、鉄やステンレスやアルミなどの金属類やABS樹脂やポリアセタール樹脂などの材質の被加工体に対しては、YAG基本波型やYVO4基本波型のレーザマーカ装置(何れも、波長λ=1064nm)などが選択的に採用されている。
一方で、λ=10640nmや1064nmの特定領域の赤外線波長のレーザ光線が吸収され難く、これまで彫刻や印字等のレーザマーキングが難しいとされてきたセラミックなどの低吸収性の材質や金や銅などの高反射性の金属類の被加工体に対しては、最近では、従来のCO2型やYAG基本波型やYVO4基本波型のものと比較してレーザマーカ装置としての仕様出力はさほど大きくなく、加工速度能力は劣るものの、より低波長のレーザ光線を活用したYAG第2高調波型やYVO4第2高調波型のレーザマーカ装置(所謂グリーンレーザマーカ装置、何れも、波長λ=532nm)が開発・上市されている。これらの装置を用いることで、レーザ光線のピークパワー密度が大きくなり、その結果、物質に対するエネルギー吸収率が格段に上がり、近年、前記の難加工対象素材に対しても比較的鮮明で、線幅や印字サイズの小さな設計で高精細な仕上がりのレーザマーキング加工を施すことが可能になってきた。
しかしながら、これらYAG第2高調波型やYVO4第2高調波型のレーザマーカ装置による加工は、使用されるレーザ光線が低波長で高エネルギーであるが故に、従来の長波長レーザ光線による被加工体表面の熱エネルギー変化・蒸発による除去加工、所謂、熱的加工方式とは異なり、物質の原子・分子結合切断を伴うプラズマ形態での飛散による除去加工、所謂、アブレーション加工方式の傾向となるため、ガラスやセラミックやアクリル樹脂などの硬脆材料をこの方式でレーザマーキング加工を施す場合、加工位置近傍付近での微細な割れや欠けの発生が起こり易くなり、良好な仕上がりを実現するための最適加工条件の見出しに難儀しているのが現状である。
また、これとは別に、レーザマーキング処理される被加工体は、その加工の前後の工程の保管時や搬送時や環境暴露時において、外部要因からの表面傷付き、塵埃付着、表面汚染、表面変質の危険に晒される場合が往々にある。その場合は、レーザマーキング加工前工程の段階で、或は、後工程の段階で該対象体の表面の保護をする必要がある。このためレーザマーキング工程で用いるフィルムとは目的が異なる品質性能の粘着フィルムを表面保護フィルムと称して、一定の限定期間の間、対象体に貼合して被着体表面の傷付き防止や塵埃付着防止や表面汚染防止や表面変質防止を図ることは以前より広範に普及されている。(例えば特許文献5〜7を参照)
この場合の表面保護フィルムとしては、樹脂体や金属体やセラミック体などの被着体に、内面側に適度の粘着力を有する粘着層が設けられた粘着フィルムが用いられ、表面保護される被着体の材質や形状、或はその要求性能、その他によって用いられる表面保護フィルムの組成や構成は異なるが、通常は、基材フィルムがポリエチレンテレフタレート材料(簡略してPET)や可塑剤が配合されたポリ塩化ビニル材料(簡略して軟質PVC)やポリエチレンやポリプロピレンなどで代表される熱可塑性樹脂フィルムの片面に、粘着性能を発現するアクリル系共重合体や天然ゴムやスチレン系ブロック共重合体やシリコーン系共重合体などの粘着剤成分を溶液法、またはエマルジョン法にて塗工・乾燥することで得られる塗布型粘着フィルムのものと、基材層を構成するポリエチレン、ポリプロピレンなどで代表される熱可塑性樹脂と、粘着層を構成するエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体などで代表される粘着特性を有する熱可塑性樹脂を共押出法にて積層化して得られる、所謂、自己粘着性フィルムと呼ばれるものなどが知られ、何れの構成の表面保護フィルムも、透明性、低フィッシュアイ性、適度の粘着性、適度の柔軟性、耐糊残り性、耐久性などの市場での要求性能に対応するように設計努力されている。その結果、自動車、家電、精密機械、建材、光学材料、日用品、その他の幅広い市場の分野に流通して、様々な製品や半製品や部品などの表面保護に使用されている。
レーザマーキング加工が施される被加工体に、予め、前記の表面保護フィルムを被加工体の加工表面に貼合しておく場合、その表面保護フィルムとして求められる品質性能としては、前記の諸特性の他に、レーザマーキング加工に支障を来たさないためのレーザ光線透過性や、レーザマーキング加工による表面保護フィルム自体の不具合、具体的には、レーザ光線照射によるフィルムのゲル架橋化や分解による有害ガス発生のないことなどが挙げられるが、しかしながら、基材がPETやPVCなどの表面保護フィルムでは、レーザ光線透過性が不良でレーザマーキング加工性に支障を来たす場合があり、また、基材がPVCの表面保護フィルムでは、レーザ光線照射にて塩素ガスなどの有害成分発生による加工環境上の不具合が認められる。また、基材層や粘着層を構成する成分がポリエチレンやエチレン系共重合体樹脂の類のものの表面保護フィルムでは、レーザ光線照射にてフィルムがゲル架橋化を呈して表面保護されるべき被着体表面に発生フィッシュアイによる傷付き発生の懸念が生じる。さらに、これまで公知の汎用表面保護フィルムを用いた場合では、透明性、低フィッシュアイ性、適度の柔軟性、適度の粘着性、耐糊残り性、環境対応性などの性能を保持しながら、被加工体表面に貼合することでのレーザマーキング加工の仕上がり維持、または向上を同時に達成することはできなかった。
特開平3−124486号公報 特開平10−291840号公報 特開平11−156568号公報 特開2002−103076号公報 特開平4−53883号公報 特開平5−186747号公報 特開平8−27443号公報
本発明は、レーザマーキング加工時において、被加工体表面に鮮明で良好な仕上がりを実現することができ、加工性を高めることが可能な加工方法を提供することにある。その際に、特定の粘着フィルムを表面保護フィルムとして被加工体に貼合しても、レーザ光照射箇所にてフィルムがゲル架橋化して表面保護フィルム機能を損ねることも無く、また、該フィルムからの有害ガス発生による工程上の支障を来たすことも無く、併せて、該レーザマーキング加工の前後の工程において、表面保護フィルムとして、透明性、低フィッシュアイ性、適度の柔軟性、適度の粘着性、耐糊残り性、環境対応性に優れ、被着体に対する傷付き防止性や塵芥付着防止性や表面汚染防止性や表面変質防止性などの良好な表面保護機能を発現・維持することができるレーザマーキング加工方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を鑑み、鋭意検討した結果、対象物にレーザマーキング加工を施すに当たって、特定の粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前に被加工体のレーザ光線照射面側に貼合された形態を採ることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、対象物にレーザマーキング加工を施すに当たって、前記対象物がポリプロピレン系粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前に被加工体のレーザ光線照射面側に貼合された形態を採っており、前記レーザーマーキング加工に使用されるレーザマーカ装置のレーザ光線の波長を355〜10640nmから選択される波長λとし、かつ前記表面保護フィルムの前記レーザ光線波長λでの全光線透過率T(λ)が50%以上であることを特徴とするポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法である。また該ポリプロピレン系表面保護フィルムの構成が、基材層および粘着層の少なくとも2層からなる表面保護フィルムであり、基材層がポリプロピレンを主成分とする樹脂からなり、粘着層がプロピレン由来の構成単位を50〜90モル%、エチレン由来の構成単位を6〜23モル%、炭素数4〜10のαオレフィン由来の構成単位を4〜27モル%(ここで、プロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位と炭素数4〜10のαオレフィン由来の構成単位との合計を100モル%とする)含有するプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)70〜98重量%とポリプロピレン(B)2〜30重量%とを含んでなる、ポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法に関する。
本発明のレーザマーキング加工方法は、レーザマーキング加工時において、被加工体表面に鮮明で良好な仕上がりを実現することができ、加工性を高めることが可能な加工方法を提供することができる。その際に、表面保護フィルムとして被加工体に貼合しても、レーザ光照射箇所にてフィルムがゲル架橋化して表面保護フィルム機能を損ねることも無く、また、該フィルムからの有害ガス発生による工程上の支障を来たすことも無い。さらに、該レーザマーキング加工の前後の工程において、表面保護フィルムとして、透明性、低フィッシュアイ性、適度の柔軟性、適度の粘着性、耐糊残り性、環境対応性に優れ、被着体に対する傷付き防止性や塵芥付着防止性や表面汚染防止性や表面変質防止性などの良好な表面保護機能を提供することができる。
マーキング加工を行った印字を示す模式図である
次に、本発明について詳細に説明する。
本発明のレーザマーキング加工方法は、対象物にレーザマーキング加工を施すに当たって、ポリプロピレン系粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前にレーザ光線照射面側に貼合された構成の形態を採る。
このとき、本発明のレーザマーキング加工方法に関して、使用されるレーザマーカ装置は、炭酸ガスを励起媒体としたCO2型のもの(以下、CO2型レーザマーカ装置と称する、波長λ=10640nm)、イットリウム(Y)・アルミニウム(A)・ガーネット(G)の複合結晶を励起媒体としたYAG(実際には、イットリウム(Y)にネオジム(Nd)イオンが一部ドーピングされたもの、Nd:YAGと表示)の基本波型のもの(以下、YAG基本波型レーザマーカ装置と称する、波長λ=1064nm)、イットリウム(Y)・バナテート(VO4)の結晶を励起媒体としたYVO4(実際には、ネオジム(Nd)イオンが一部ドーピングされたもの、Nd:YVO4と表示)の基本波型のもの(以下、YVO4基本波型レーザマーカ装置と称する、波長λ=1064nm)、YAG励起発振レーザ光線から第2高調波を取り出した型のもの(以下、YAG第2高調波型レーザマーカ装置と称する、波長λ=532nm)、YVO4励起発振レーザ光線から第2高調波を取り出した型のもの(以下、YVO4第2高調波型レーザマーカ装置と称する、波長λ=532nm)、YAG励起発振レーザ光線から第3高調波を取り出した型のもの(以下、YAG第3高調波型レーザマーカ装置と称する、波長λ=355nm)、YVO4励起発振レーザ光線から第3高調波を取り出した型のもの(以下、YVO4第3高調波型レーザマーカ装置と称する、波長λ=355nm)などが挙げられるが、レーザマーキング処理される被加工体の材質や加工仕上がり具合によって、使用されるレーザマーカ装置の適正機種が異なる。
例えば、YAG基本波型やYVO4基本波型のレーザはCO2型に比較して波長が1/10と短いため、鉄やステンレスやアルミなどの金属表面でのレーザ光線の反射率が低く、エネルギー損失が抑えられるため、金属へのレーザマーキング加工がし易くなり、また、CO2型レーザはYAG基本波型やYVO4基本波型のレーザと比較して波長が10倍長いため、ガラスやアクリル樹脂やエポキシ樹脂やPVC樹脂やPET樹脂や紙や木材などにレーザ光線が吸収され易く、該材料に対する意図した印字設計のレーザマーキング加工を施し易くなる。
また、YAG第2高調波型やYVO4第2高調波型のレーザはYAG基本波型やYVO4基本波型のレーザと比較しても、更に波長が1/2と短いため、金や銅などの極めて高反射性の金属類に対するレーザマーキング加工が可能となる。また、低波長によりレーザ光線のピークパワー密度が大きくなることで、物質に対するエネルギー吸収率が格段に上がり、セラミックなどのレーザ光線低吸収性の材料に対しても比較的鮮明なレーザマーキング加工が可能となり、同じく低波長により線幅や印字サイズの小さな設計で高精細な仕上がりのレーザマーキング加工を施すことが可能となる。
本発明のレーザマーキング加工に使用されるレーザマーカ装置に関しては、特に限定されるものではなく、CO2型レーザマーカ装置、YAG基本波型レーザマーカ装置、YVO4基本波型レーザマーカ装置、YAG第2高調波型レーザマーカ装置、YVO4第2高長波型レーザマーカ装置、YAG第3高調波型レーザマーカ装置、YVO4第3高長波型レーザマーカ装置など、これまで公知の何れのレーザマーカ装置を用いても差し支えないが、特に、CO2型レーザマーカ装置、YAG第2高調波型レーザマーカ装置、YVO4第2高長波型レーザマーカ装置が、後ほど詳細に記載する用いられる本発明のポリプロピレン系表面保護フィルムを好適に用いることができる。これはレーザマーキング加工を施す際での被加工体表面により鮮明で良好な加工仕上がりを実現して加工性をより高めることができるからである。
YAG第2高調波型やYVO4第2高調波型のレーザマーカ装置によるレーザマーキング加工は、使用されるレーザ光線が低波長で高エネルギーであるが故に、CO2型レーザマーカ装置、YAG基本波型レーザマーカ装置、YVO4基本波型レーザマーカ装置などの長波長レーザ光線による熱的加工方式とは異なり、アブレーション加工方式の傾向となるため、ガラスやセラミックやアクリル樹脂などの硬脆材料をこの方式でレーザマーキング加工を施す場合、加工位置近傍付近での微細な割れや欠けの発生が起こり易くなり、良好な仕上がりを実現するための最適加工条件の見出しに難儀しているのが現状であり、本発明のポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法を採ることで、、レーザマーキング加工を施す際での被加工体表面により鮮明で良好な加工仕上がりを実現して加工性を高める効果がより明確に発現されるため、特に好ましい。
本発明のレーザマーキング加工に使用される被加工体は、特に限定されるものではなく、ガラスや金属体や樹脂体やセラミック体などの様々な無機物、有機物の材料で構成されたものでも差し支えないが、特に、ガラス、セラミック、アクリル樹脂などの硬脆材料からなる被加工体について、本発明の方法は好適に用いることができる。これはこれまでの公知のレーザマーキング加工時での課題、具体的には、加工位置近傍付近での微細な割れや欠けの発生が起こり易くなり、良好な仕上がりを実現するための最適加工条件を見出すのが困難であるのに対し、本発明のポリプロピレン系表面保護フィルムを用いることで、レーザマーキング加工を施す際での被加工体表面により鮮明で良好な加工仕上がりを実現して加工性が高まり好ましい。
また、本発明のポリプロピレン系表面保護フィルムは、使用されるレーザマーカ装置のレーザ光線の波長をλ(単位:nm)として、該レーザ光線波長域での表面保護フィルムの全光線透過率をT(λ)(単位:%)としたとき、T(λ)が50%以上、好ましくは60%以上の関係にある。なお前記透過率は、波長に応じたJIS規格に準じて測定されたものである。具体的には、波長(λ)が355〜1000nmの領域の場合は、JIS R−3106に準拠した紫外線・可視分光光度計を用いた光線透過率測定方法で測定されたものであり、波長(λ)が1000〜10640nmの領域の場合は、JIS K−0117に準拠した赤外線分光光度計を用いたによる光線透過率測定方法により測定されたものである。
T(λ)が50%以上の場合、照射されたレーザ光線の必要量は被加工体の表面に到達して当初の目的とするレーザマーキング加工を十分に施すことができる。また、その際、レーザマーキング加工によって表面保護フィルムの表面部は多少のレーザ光線吸収現象にてフィルムの一部の損傷を伴うことがあるが、フィルム中の貫通や破損等の不具合を来たすことなく、従って、その後での実質の被加工体の表面保護機能を損なうものではない。
一方、T(λ)が50%未満の場合には、表面保護フィルムのレーザ光線透過性能が不良で、使用するレーザマーカ装置からのレーザ光線の大部分が表面保護フィルム自体に吸収され、肝心のレーザマーキング加工が施される被加工体の表面には殆どレーザ光線が到達しない。その結果、レーザマーキング加工ができず、当初の目的を達し得ない。
このような場合に、レーザマーカ装置の加工条件の変更、具体的には、スキャン速度を遅くして、レーザパワー設定を高くする、或は、重ね書き回数を多くしてより強烈な印字加工を施すなどの条件を採用して、被加工体の表面へのレーザマーキング加工を施すことも考えられるが、表面保護フィルムのレーザ光線照射による彫刻印字跡が貫通や破損してしまい、レーザマーキング加工後、レーザーが照射された表面保護フィルムについては、表面保護機能が損われてしまう。
なお、本発明においては、レーザマーキング加工を施すに当たって、被加工体のレーザ光線照射面側にT(λ)が50%以上の特定のポリプロピレン系粘着フィルムを貼合する目的は、レーザマーキング加工の前後の工程において、単なる被加工体に対する傷付き防止や塵芥付着防止や表面汚染防止や表面変質防止の表面保護を達成することだけを目的としたものではなく、該ポリプロピレン系粘着フィルムを被加工体のレーザ光線照射面側に貼合することで、フィルムを貼合をしない場合と比較して、被加工体表面に鮮明で良好な加工仕上がりを実現することを目的としたものである。
すなわち、被加工体のレーザ光線照射面側に該ポリプロピレン系表面保護フィルムを貼合することで、、レーザマーキング加工前後の工程において、被加工体の十分な表面保護機能を実現することと併せて、レーザマーキング加工時において被加工体表面に鮮明で良好な加工仕上がりを実現するを目的としている。この場合の目的を達成する発現効果のメカニズムの詳細は不明だが、レーザマーキング加工時において、表面保護フィルムの被加工体の貼合界面近傍の組成物がレーザ光線の一部を吸収して瞬時に蒸発昇華してレーザ光線易吸収成分に変化して、該成分を介して被加工体の表面レーザマーキング加工が施されることで、該ポリプロピレン系表面保護フィルムを被加工体のレーザ光線照射面側に貼合しない場合と比較して、被加工体表面に鮮明で良好な加工仕上がりを実現して加工性を高める効果が発現されるものと推定される。
本発明にて用いられるポリプロピレン系表面保護フィルムの構成は好ましくは、以下のような基材層と粘着層の少なくとも2層からなるフィルム構成形態である。この場合、基材層はポリプロピレンを主成分とする樹脂からなる。前記ポリプロピレンの製造方法は、特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン系触媒などの公知の触媒を用いて製造することができる。
また本発明のポリプロピレンのMFR(JIS K7210に準じて、230℃、2.16kg荷重の測定条件下)は、通常0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30であり、また、密度(JIS K7112に準拠)は、通常895〜915kg/m3、好ましくは897〜912kg/m3である。
前記ポリプロピレンの組成は、プロピレン成分だけで重合されたホモ構造のポリプロピレン、またはプロピレンを主体にエチレンやその他のαオレフィンが一部共重合された所謂、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンの何れの構造組成の樹脂でも好く、また、アイソタクティック構造やシンジオタクティック構造の何れの骨格構造の樹脂でも好い。基材層にポリプロピレンを主成分として採用することで、表面保護フィルムとしての良好な透明性、低フィッシュアイ性、適度の柔軟性、機械強度を発現することができる。なかでも、アイソタクティック構造のランダムポリプロピレンを採用することで、特に透明性、適度の柔軟性、製膜性のバランスの観点から、より好ましい。
なお目的とする表面保護フィルムの透明性や適度の柔軟性を損なわない範囲内で、基材層を構成するポリプロピレン樹脂に他の樹脂成分を添加してもよい。具体的には、低密度ポリエチレン、中高密度ポリエチレン、ポリブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン・αオレフィン共重合体などのポリオレフィン樹脂をポリプロピレン樹脂に適宜添加してもかまわない。また、ポリプロピレン樹脂に滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、着色剤、結晶核剤、遮光剤、遮熱剤などの各種添加剤を、その目的や用途に応じて適宜添加配合することができる。
また粘着層は、プロピレンを主体とする以下のプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)(以下、成分(A)ともいう)とポリプロピレン(B)(以下、成分(B)ともいう)との樹脂から構成される。
プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)は、プロピレン由来の構成単位を50〜90モル%、好ましくは55〜88モル%含有するものである。また前記成分(A)はエチレン由来の構成単位を6〜23モル%好ましくは7〜20モル%含有するものである。さらに前記成分(A)は炭素数4〜10、好ましくは炭素数4〜8のαオレフィン由来の構成単位を4〜27モル%、好ましくは5〜25モル%(ここで、プロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位と炭素数4〜10のαオレフィン由来の構成単位との合計を100モル%とする)含有する組成の共重合体である。
プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)において、プロピレン由来の構成単位が50モル%未満、または90モル%を越える領域の組成では、ポリプロピレン(B)と配合した際に、その相溶性が十分でなく、目的とする透明性、適度の粘弾性が得られず、被着体を表面保護するに当たって、十分な密閉性・信頼性を発現することが出来ない。エチレン由来の構成単位が6モル%未満、または23モル%を越える領域の組成では、また、炭素数4〜10のαオレフィン由来の構成単位が4モル%未満、または27モル%を越える領域の組成では、ポリプロピレン(B)と配合した際に、その相溶性が十分でなく、同じく、目的とする透明性、適度の粘弾性が得られず、被着体を表面保護するに当たって、十分な密閉性・信頼性を発現することが出来ない。
プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)の製造方法は、特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン系触媒などの公知の触媒を用いて製造することができるが、なかでも、特に、メタロセン系触媒を用いることで、各モノマー組成分布および分子量分布をより規則的に制御が可能となり、これにより配合されるポリプロピレンとの一層の良好な相溶性の達成が可能となり、表面保護フィルムの粘着層の主体樹脂に採用した際に、透明性、耐糊残り性の良好な性能を発現することができる。なお、本発明のプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体のMFR(JIS 7210に準じて、230℃、2.16kg荷重の測定条件下)は、通常0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30であり、この範囲を外れる場合、ポリプロピレン(B)との相溶性が不良となり、また、製膜性や耐糊残り性などのバランスの観点から好ましくない。
一方、前記粘着層を構成する樹脂であるポリプロプレン(B)は、先に説明した基材層を構成するポリプロピレンと同種類の樹脂である。そのポリプロピレンの製造方法は、特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン系触媒などの公知の触媒を用いて製造することができる。
本発明のポリプロピレン(B)のMFR(JIS K7210に準じて、230℃、2.16kg荷重の測定条件下)は、通常0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30であり、この範囲を外れる場合、プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)との相溶性が不良となり、また、製膜性や耐糊残り性などのバランスの観点から好ましくない。また、成分(B)の密度(JIS K7112に準拠)は、通常895〜915kg/m3、好ましくは897〜912kg/m3であり、この範囲を外れる場合、下記に示すように、プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)との極めて均一な良相溶のモルフォロジーのバランスが保てなくなり、耐糊残し性や適度の剥離強度のバランスの観点から好ましくない。また、その組成としては、プロピレン成分だけで重合されたホモ構造のポリプロピレン、又はプロピレンを主体にエチレンやその他のαオレフィンが一部共重合された所謂、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンの何れの構造組成の樹脂でも好く、また、アイソタクティック構造やシンジオタクティック構造の何れの骨格構造の樹脂でも好く、なかでも、特に、アイソタクティック構造を有するホモポリプロピレン、またはアイソタクティック構造を有するランダムポリプロピレンがプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)との相溶性や適度の粘着性の点で良好であり、製膜性や耐糊残り性などのバランスの観点からも好ましい。
なお、粘着層はプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)を70〜98重量%、好ましくは75〜95重量%と、ポリプロピレン(B)を2〜30重量%、好ましくは5〜25重量%とを含んでなる。含有量が前記範囲内にあることで、成分(A)と成分(B)の溶融混合および製膜化により、プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)(主に非晶構造)とポリプロピレン(B)(主に結晶構造)とがナノ単位レベルで制御された極めて均一で良相溶のモルフォロジーを達成することができる。これにより、表面保護フィルムの粘着層樹脂として採用した場合に、より優れた透明性、適度の柔軟性、適度の粘着性、耐糊残り性を発現することができる。
また目的とする表面保護フィルムの透明性や適度の柔軟性や適度の粘着性を損なわない範囲内で、粘着層を構成する上記の組成および構造を有するプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)とポリプロピレン(B)に他の樹脂成分、具体的には、低密度ポリエチレン、中高密度ポリエチレン、ポリブテン、ポリ4メチルペンテン、エチレン・αオレフィン共重合体などのポリオレフィン樹脂やスチレン系ブロック共重合体樹脂などを適宜添加してもかまわない。また、粘着層を構成する上記樹脂に帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、着色剤、結晶核剤、遮光剤、遮熱剤などの各種添加剤を、その目的や用途に応じて適宜添加配合することができる。
本発明のポリプロピレン系表面保護フィルムは少なくとも上記の基材層と粘着層の2層からなり、その厚みは、基材層の厚みとしては、15〜200μm、好ましくは20〜150μmである。一方、、粘着層の厚みとしては、5〜100μm、好ましくは5〜50μmであり、表面保護フィルム総厚としては、20〜300μm、好ましくは25〜200μmである。また、その際、目的とする表面保護フィルムの透明性や適度の柔軟性を損なわない範囲内で、必要に応じて、基材層の粘着層とは反対面側に、表面層として別の機能を有したポリオレフィン系樹脂を主体とした最外層としての樹脂層を設けた構造を有してもかまわない。
なお、本発明のポリプロピレン系表面保護フィルムは、これまで公知の溶融押出多層製膜装置、具体的には、2種2層、または3種3層の溶融押出多層構造を組み込んだキャスト製膜装置を用いて製造することができる。製造条件はて適宜選択できるが、例えば、成形温度200〜250℃の範囲で共押出製膜化を行うことで得ることができる。また、必要に応じて、表面保護フィルム製膜時に、粘着層面側にセパレーターと称される表面にシリコーン塗布処理されたPET離型フィルム、またはシリコーン離型処理剥離紙などを貼合することもできる。
以下、本発明を実施例により詳細説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また下記評価方法において、試料フィルムとあるが、これは後述する実施例または比較例記載のフィルムである。
[評価法]
試料フィルムの全光線透過率
T(λ)の値を、以下の分光光度計を用いてフィルムの基材面側より光線を照射して計測を行なった。以下、波長λ=10640nmの光に対する光線透過率をT(10640)、波長λ=532nmの光に対する光線透過率をT(532)という。
T(10640)は、JIS K−0117に準拠(測定装置:赤外線分光光度計、波長λ=10,640nm)して測定を行なった。またT(532)はJIS R−3106に準拠 (測定装置:紫外線・可視分光光度計、波長λ=532nm)して測定を行なった。
試料フィルムの機械特性
JIS K7161に準拠し、引張弾性率を測定した(試料片:JIS−2号、引張速度:50mm/分)。
試料フィルムの対アクリル剥離強度および糊残り性評価:
JIS Z0237に準拠し、23℃×50%RH環境条件下で、アクリル板(一般市販品、幅26mm×長76mm×厚1mm)に試料フィルムを貼合して、1日放置後、同じく23℃×50%RH環境条件下で、引張試験測定装置を用いて、300mm/分の引張速度にて剥離試験(180度剥離)を行い、強度を測定した。また併せて、剥離後のアクリル板界面での粘着剤の糊残り具合を、糊付着面積について目視観察し、評価した。
試料フィルムのレーザマーキング被加工体への貼合方法
レーザマーキング被加工体として、硼珪酸ガラス板(松浪硝子製:マイクロスライドガラスS1112、幅26mm×長76mm×厚1mm)およびアクリル樹脂板(一般市販品、幅26mm×長76mm×厚1mm)を選定し、JIS Z0237に準拠し、23℃×50%RH環境条件下で、被加工体の片面側の上に試料フィルムを粘着面を下にして重ね合わせて両者を貼合した。
レーザマーキング加工方法:
以下、表1で示す条件で、試料フィルムを用いたレーザーマーキング加工を行なった。
レーザマーキング加工後の被加工体への表面印字の仕上がり具合の評価
前記レーザマーキング加工方法により加工した後に、貼合の表面保護フィルム(試料フィルムともいう)を剥がし、被加工体の表面印字の仕上がり具合を実態顕微鏡(×30倍拡大の表示)を用いて観察を実施した。判定は、印字の易判読性、印字の綺麗さ、保護フィルム損傷具合を基準として行い非常に良好なものを◎ 、良好のものを○、中庸のものを△、やや不良のものを×、まったく不良のものを××として評価を行なった。
レーザマーキング加工後の表面保護機能の評価
レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に、赤色色素で着色したエタノール液を筆を用いて塗り付けて、その30分後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板、或はアクリル樹脂板表面に着色エタノール液が浸透付着しているや否やを目視で確認して表面保護機能の有無の確認試験を行なった。
また図1にCO2型およびYVO4第2高調波型レーザマーカ装置によるレーザマーキング加工の印字形状を示す。前記図1の数字で大きいもののサイズは(単線)縦幅2.8mm×横幅2.0mmであり、数字が小さいもののサイズは(単線)縦幅0.7mm×横幅0.5mmである。
[採用樹脂]
以下に、実施例または比較例で使用する樹脂であるプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体の合成方法を示す。
(合成例1:プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)PEBR−1の製造)
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、833mlの乾燥ヘキサン、100gの1−ブテン、および1.0mmolのトリイソブチルアルミニウムを常温で仕込んだ後、重合装置内の温度を40℃に昇温して、プロピレンで系内の圧力を0.76MPaになるように加圧した。次いで、重合装置内の圧力を、エチレンで0.8MPaに調整した。次いで、0.001mmolのジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロライドと、アルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)とを接触させたトルエン溶液を、重合装置内に添加し、内温40℃、エチレンで系内圧力を0.8MPaに保ちながら20分間重合させた後、20mlのメタノールを添加して重合反応を停止させた。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出させて、真空下130℃で12時間乾燥させて、36.4gのプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)PEBR−1を得た。
(合成例2〜5)
プロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)におけるプロピレン、エチレンおよび1−ブテンの共重合比を表2に示すように変更した以外は、合成例1と同様にしてプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体またはプロピレン・エチレン共重合体を得た。合成例1〜5で得られたプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体PEBR−1〜4またはプロピレン・エチレン共重合体EPR−1の組成を表にまとめた。その結果を表2に示す。
また以下、表3に、実施例または比較例で使用した樹脂の組成についてまとめて示す。なお各樹脂については、表2または表3中の樹脂記号で示すこともある。
[試料フィルムの作成方法]
以下、実施例または比較例で行なったフィルムの作成方法の概要について説明する。
基材層の原料となる樹脂を40mmφ単軸押出機(L/D=28)から230℃にて押出し、また、粘着層の原料となる樹脂を30mmφ単軸押出機(L/D=28)にて180℃にて押出し、双方の溶融樹脂をマルチマニホールド仕様のT型ダイ(600mm幅)に供給(共押出温度230℃)して、引取速度4m/分にてキャスト製膜装置にて粘着層面側が冷却ロール(梨地仕様、冷却設定温度10℃)に接するように引巻取を行い、基材層/粘着層=65/15μm構成の2層フィルムを作成した。なお、巻取装置の直前でシリコーン離型塗布処理された厚さ30μmのPETフィルムを離型処理面が先の2層フィルムの粘着層に重なるように繰り出し貼合して巻取を行い、最終的に、セパレーター付きの試料フィルムを作成した。
[市販の表面保護フィルム]
以下に、表4に比較例として評価を行なった市販のフィルムについて、組成などを示す。
表4中の市販フィルムの基材層/粘着層の厚み構成は、市販フィルム-1では75/15μm、市販フィルム-2では80/10μmである。また市販フィルム-1、市販フィルム-2 共に、フィルム粘着層側に離型処理されたセパレーターが付帯貼合されている。
(実施例1)
PEBR-1を85重量%、PP-2を15重量%の割合で、200℃で2軸押出機(L/D=28)にて溶融混練して粘着層用の樹脂を作成した。次に、基材層樹脂としてPP−1を用い、先に作成した粘着層用の樹脂(PEBR-1/PP-2=85/15重量%)と組み合わせて、Tダイキャスト製膜装置にて基材層/粘着層=65μm/15μm構成の試料フィルム-1を作成した。
このとき、得られた試料フィルム-1(表面保護フィルム)を用いて、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。
次に、硼珪酸ガラス板の片面側の上に試料フィルム-1を粘着面を下にして重ね合わせて両者を貼合して後、CO2型レーザマーカ装置を用いて、表1に記載の条件にて、表面保護フィルムが貼合された側からレーザ光線を照射して硼珪酸ガラス板(被加工体)表面に図1に記載の印字図面通りのレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表5に示す。
また、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表6に示す。
(実施例2)
実施例1において、粘着層用の樹脂をPEBR-2/PP-2=90/10重量%の配合組成に替えて、実施例1と同様の条件にて試料フィルム-2(表面保護フィルム)を作成し、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。
次に、実施例1と同様に、硼珪酸ガラス板の上に試料フィルム-2を貼合して後、CO2型レーザマーカ装置を用いて、実施例1と同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表5に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表6に示す。
(参考例1)
実施例1において、表面に作成した試料フィルム-1を貼合することなく、硼珪酸ガラス板のままでの状態で、実施例1と同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字作製具合を目視観察にて判定した。結果を表6に示す。
(比較例1)
実施例1において、粘着層用の樹脂をPEBR-3/PP-2=80/20重量%の配合組成に替えて、実施例1と同様の条件にて試料フィルム-3(表面保護フィルム)を作成し、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。
なお、試料フィルム-3は殆ど自己粘着性能を有さず、この点で表面保護フィルムとしての特性に欠けることから、以降のレーザマーキング加工の評価を取り止めた。
(比較例2)
実施例1において、粘着層用の樹脂をPEBR-4/PP-2=85/15重量%の配合組成に替えて、実施例1と同様の条件にて試料フィルム-4(表面保護フィルム)を作成し、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。なお、試料フィルム-4は粘着剥離時の際、被着体側に粘着剤の糊残り現象を呈しており、この点で表面保護フィルムとしての特性に欠けることから、以降のレーザマーキング加工の評価を取り止めた。
(比較例3)
実施例1において、粘着層用の樹脂をEPR−1/PP-2=85/15重量%の配合組成に替えて、実施例1と同様の条件にて試料フィルム-5(表面保護フィルム)を作成し、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。
次に、実施例1と同様に、硼珪酸ガラス板の上に試料フィルム-5を貼合して後、CO2型レーザマーカ装置を用いて、実施例1と同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表5に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表6に示す。
(比較例4)
実施例1において、試料フィルム(表面保護フィルム)を表3に記載の市販フィルム−1に替えて、実施例1と同様の条件にて試料フィルム(表面保護フィルム)を作成し、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。
次に、実施例1と同様に、硼珪酸ガラス板の上に試料フィルムを貼合して後、CO2型レーザマーカ装置を用いて、実施例1と同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表5に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表6に示す。
(比較例5)
実施例1において、試料フィルム(表面保護フィルム)を表4に記載の市販フィルム−2に替えて、実施例1と同様の条件にて試料フィルム(表面保護フィルム)を作成し、セパレーターを除去した形態で、全光線透過率、機械特性、対アクリル剥離強度を実施した。結果を表5に示す。
次に、実施例1と同様に、硼珪酸ガラス板の上に試料フィルムを貼合して後、CO2型レーザマーカ装置を用いて、実施例1と同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表6に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表6に示す。
(実施例3)
実施例1において、試料フィルムに貼合され、レーザマーキング加工される被加工体をアクリル樹脂板に替えて、実施例1と同様の同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表7に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体であるアクリル樹脂板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表7に示す。
(参考例2)
参考例1において、レーザマーキング加工される被加工体をアクリル樹脂板に替えて、参考例1と同様の同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表7に示す。
(実施例4)
実施例1において、レーザマーキング加工を施すに当たって、装置をYVO4第2高調波型レーザマーカ装置に変更して、実施例1と同様の条件にて、硼珪酸ガラス板の被加工体表面にレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表7に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表8に示す。
(実施例5)
実施例2において、レーザマーキング加工を施すに当たって、装置をYVO4第2高調波型レーザマーカ装置に変更して、実施例1と同様の条件にて、硼珪酸ガラス板の被加工体表面にレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表7に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体である硼珪酸ガラス板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表8に示す。
(参考例3)
参考例1において、レーザマーキング加工を施すに当たって、装置をYVO4第2高調波型レーザマーカ装置に変更して、参考例1と同様の条件にて、硼珪酸ガラス板の被加工体表面にレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表8に示す。
(実施例6)
実施例5において、試料フィルムに貼合され、レーザマーキング加工される被加工体をアクリル樹脂板に替えて、実施例1と同様の同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表9に示す。また、実施例1と同様に、レーザマーキング加工後のサンプルの表面保護フィルムの上に着色エタノール液を塗り付け、その後に該表面保護フィルムを引き剥がし、被着体であるアクリル樹脂板表面に液が浸透付着しているや否やでの表面保護機能の確認試験を行なった。結果を表9に示す。
(参考例4)
参考例2において、レーザマーキング加工される被加工体をアクリル樹脂板に替えて、参考例2と同様の同様の条件にてレーザマーキング加工を施し、その際の印字の仕上がり具合を実態顕微鏡および目視の観察にて判定した。結果を表9に示す。



本発明の表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法は、特定の粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前に被加工体のレーザ光線照射面側に貼合された形態を採ることで、レーザマーキング加工前後の工程において、単なる被加工体に対する傷付き防止や塵芥付着防止や表面汚染防止や表面変質防止などの十分な表面保護機能を実現させることだけではなく、併せて、レーザマーキング加工時において、被加工体表面に鮮明で良好な仕上がりを実現することができ、レーザマーキング加工性を高めることを可能とならしめ、これにより、自動車、家電、精密機械、半導体、建材、日用品、その他の様々な分野の製品、や半製品や部品など、広範な用途での新たなレーザマーキング加工方法として展開が可能であり、産業上の利用価値は極めて高い。

Claims (5)

  1. 対象物にレーザマーキング加工を施すに当たって、前記対象物がポリプロピレン系粘着フィルムを表面保護フィルムとして事前に被加工体のレーザ光線照射面側に貼合された形態を採っており、前記レーザーマーキング加工に使用されるレーザマーカ装置のレーザ光線の波長を355〜10640nmから選択される波長λとし、かつ前記表面保護フィルムの前記レーザ光線波長λでの全光線透過率T(λ)が50%以上であることを特徴とするポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法。
  2. 前記のポリプロピレン系表面保護フィルムの構成が、基材層および粘着層の少なくとも2層からなる表面保護フィルムであり、前記基材層がポリプロピレンを主成分とする樹脂からなり、前記粘着層がプロピレン由来の構成単位を50〜90モル%、エチレン由来の構成単位を6〜23モル%、炭素数4〜10のαオレフィン由来の構成単位を4〜27モル%(ここで、前記プロピレン由来の構成単位と前記エチレン由来の構成単位と前記炭素数4〜10のαオレフィン由来の構成単位との合計を100モル%とする)含有するプロピレン・エチレン・αオレフィン共重合体(A)70〜98重量%と、ポリプロピレン(B)2〜30重量%とを含んでなる、請求項1に記載のポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法。
  3. 前記レーザマーキング加工方法において、加工に使用される装置が、CO2型レーザマーカ装置(波長λ=10640nm)である請求項1または請求項2に記載のポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法。
  4. 前記レーザマーキング加工方法において、加工に使用される装置が、YAG第2高調波型(波長λ=532nm)またはYVO4第2高調波型(波長λ=532nm)のレーザマーカ装置である請求項1または請求項2に記載のポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法。
  5. 前記レーザマーキング加工方法において、被加工体がガラスと、セラミックと、アクリル樹脂とからなる群から選ばれる1種類以上の材料からなる請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のポリプロピレン系表面保護フィルムを用いたレーザマーキング加工方法。
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