ところで、上記の特許文献1に記載の再生装置に、特許文献2に記載の技術を適用すると、コンテンツの再生中において、ユーザーが確認したい事項が表示画面に表示されているにもかかわらず、一定時間操作が行われないために表示画面が消灯状態となってしまうことが考えられる。つまり、特許文献2に記載の技術をそのまま再生装置に適用すると、コンテンツの再生に関する情報(以下、「再生情報」と称する)の確認が必要なユーザーにとっては、使い勝手が悪い。このため、ユーザーの好みや使用用途に応じて、表示画面の表示ON/OFF制御を行うことが望まれる。
本発明は、上記の問題点に鑑み、ユーザーの好みや使用用途に応じて、表示画面の表示ON/OFF制御を適切に行い得る表示制御装置、再生処理システム、表示制御装置の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の表示制御装置は、再生回数および再生時間の設定を必要とすることなく、コンテンツを再生可能なパターン0と、再生回数および再生時間の設定に基づき、再生時間に基づく長さのコンテンツを再生回数分再生するパターンAと、を含む複数の再生パターンの中からいずれかを選択するための操作手段と、選択された再生パターンに応じて、再生時間情報と、当該再生時間情報以外のコンテンツの再生に関する1以上の情報を表示画面に表示させる表示制御手段と、を備え、表示制御手段は、パターン0が選択された場合、再生時間情報を他の情報と比べて強調表示せず、パターンAが選択された場合、再生時間情報を他の情報と比べて強調表示することを特徴とする。
上記の表示制御装置において、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、表示画面を常に表示状態とする第2の表示モードと、を含む複数の表示モードのうち、いずれかの表示モードを設定する表示モード設定手段をさらに備え、表示モード設定手段は、操作手段によって選択された再生パターンに応じて、表示モードを設定し、表示制御手段は、設定された表示モードに応じて表示制御を行うことを特徴とする。
上記の表示制御装置において、表示モード設定手段は、操作手段によりパターン0が選択された場合、第1の表示モードに設定し、操作手段によりパターンAが選択された場合、第2の表示モードに設定することを特徴とする。
上記の表示制御装置において、複数の再生パターンには、再生時間の設定に基づき、当該再生時間に達するまで1以上のコンテンツを再生するパターンBが含まれ、表示モード設定手段は、操作手段によりパターンBが選択された場合、第2の表示モードに設定することを特徴とする。
上記の表示制御装置において、複数の再生パターンには、再生回数および再生時間の設定を必要とすることなく、ランダムに選択されたコンテンツを再生するパターンCが含まれ、複数の表示モードには、コンテンツの再生中において、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とするが、再生状況に応じて表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とする第3の表示モードが含まれ、表示モード設定手段は、操作手段によりパターンCが選択された場合、第3の表示モードに設定することを特徴とする。
上記の表示制御装置において、表示制御手段は、パターンBが選択された場合、再生時間情報を他の情報と比べて強調表示することを特徴とする。
上記の表示制御装置において、表示制御手段は、パターンCが選択された場合、再生時間情報を他の情報と比べて強調表示しないことを特徴とする。
上記の表示制御装置において、表示制御手段は、パターン0またはパターンCが選択された場合、再生時間情報としてコンテンツの再生経過時間を表示し、パターンAまたはパターンBが選択された場合、再生時間情報としてコンテンツの再生残り時間を表示することを特徴とする。
上記の表示制御装置において、第3の表示モードは、再生されるコンテンツの切り替えに伴って、表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とすることを特徴とする。
本発明の再生処理システムは、上記の表示制御装置における各手段と、コンテンツを再生する再生手段と、を備えた再生装置と、再生装置と接続されたコンピューターにインストールされて用いられ、再生装置に対しコンテンツを提供する専用アプリケーションと、から成ることを特徴とする。
本発明の表示制御装置の制御方法は、表示制御装置が、再生回数および再生時間の設定を必要とすることなく、コンテンツを再生可能なパターン0と、再生回数および再生時間の設定に基づき、再生時間に基づく長さのコンテンツを再生回数分再生するパターンAと、を含む複数の再生パターンの中からいずれかを選択するための操作ステップと、選択された再生パターンに応じて、再生時間情報と、当該再生時間情報以外のコンテンツの再生に関する1以上の情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、を実行し、表示制御ステップは、パターン0が選択された場合、再生時間情報を他の情報と比べて強調表示せず、パターンAが選択された場合、再生時間情報を他の情報と比べて強調表示することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の表示制御装置の制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
なお、以下の構成としても良い。
本発明の表示制御装置は、コンテンツの再生に関する情報を表示画面に表示させる表示制御手段と、コンテンツの再生中において、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、コンテンツの再生中において、表示画面を常に表示状態とする第2の表示モードと、を含む複数の表示モードのうち、いずれかの表示モードを設定する表示モード設定手段と、を備え、表示制御手段は、設定された表示モードに応じて表示制御を行うことを特徴とする。
本発明の表示制御装置の制御方法は、表示制御装置が、コンテンツの再生中において、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、コンテンツの再生中において、表示画面を常に表示状態とする第2の表示モードと、を含む複数の表示モードのうち、いずれかの表示モードを設定する表示モード設定ステップと、設定された表示モードに応じて、コンテンツの再生に関する情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、を実行することを特徴とする。
これらの構成によれば、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、操作信号の取得の有無にかかわらず表示画面を常に表示状態とする第2の表示モードと、を含む複数の表示モードを有しているため、ユーザーの好みや使用用途に応じて、表示画面の表示ON/OFF制御を適切に行うことができる。例えば、コンテンツの再生中に再生情報の確認が不要な場合は第1の表示モードを設定し、再生情報の確認が必要な場合は第2の表示モードを設定する、などが考えられる。
なお、表示モード設定手段は、ユーザーの操作に応じて表示モードを設定しても良いし、使用状況(表示制御装置が再生装置に搭載される場合、再生装置の再生パターン、再生装置の動作状態、再生装置の設置環境、再生装置の使用環境(上位装置や出力装置との接続環境を含む)、再生されているコンテンツの種別など)に応じて表示モードを設定しても良い。
また、表示制御装置は、表示画面を備えた構成であっても良いし、表示画面を別体とした構成であっても良い。後者の場合、表示画面を制御可能な構成であれば、接続形態や通信手段(無線通信手段および有線通信手段など)は問わない。
また、操作信号は、表示制御装置に備えられた操作子によって発生するものを取得しても良いし、外部装置から取得しても良い。つまり、必ずしも表示制御装置に操作手段が備えられている必要はない。
上記に記載の表示制御装置において、複数の表示モードには、コンテンツの再生中において、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とするが、再生状況に応じて表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とする第3の表示モードが含まれることを特徴とする。
この構成によれば、表示画面の表示に要するエネルギー消費を抑えつつも、再生情報の確認を妨げない第3の表示モードの設定が可能となる。また、表示モードの選択肢が増えるため、よりユーザーの好みや使用用途に適した表示ON/OFF制御を行うことができる。
上記に記載の表示制御装置において、第3の表示モードは、再生されるコンテンツの切り替えに伴って、表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とすることを特徴とする。
この構成によれば、コンテンツの切り替えに伴って再生情報を表示させることができる。
上記に記載の表示制御装置において、第3の表示モードは、コンテンツの切り替わり時から一定時間だけ、表示画面を表示状態とすることを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーに対し、コンテンツが切り替わったことを通知できる。また、一時的に表示画面を表示状態とする時間が、第1の表示モードや第3の表示モードで表示画面を表示状態から消灯状態とする際の基準となる一定時間と同じであるため、表示継続時間が一定となり、ユーザーに違和感を与えることがない。
上記に記載の表示制御装置において、第3の表示モードは、表示画面を一時的に消灯状態から表示状態としたとき、コンテンツの切り替わり後に再生されるコンテンツのタイトルを表示することを特徴とする。
この構成によれば、再生情報として、次に再生される(若しくは、再生が開始された)コンテンツのタイトルをユーザーに通知できる。
上記に記載の表示制御装置において、第3の表示モードは、コンテンツの切り替わり時の所定時間前から、表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とすることを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーに対し、コンテンツが切り替わることを通知できる。
なお、表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とする時間は、第1の表示モードや第3の表示モードで表示画面を表示状態から消灯状態とする際の基準となる一定時間と同じであっても良い。また、所定時間だけ表示する(コンテンツの切り替わり時の所定時間前からコンテンツの切り替わり時まで表示する)構成であっても良いし、それ以外の時間(ユーザーによって設定された時間や、切り替わり前後のコンテンツの長さに応じた時間など)だけ表示する構成であっても良い。
上記に記載の表示制御装置において、コンテンツの再生に関する情報には、コンテンツの再生経過時間およびコンテンツの再生残り時間の少なくとも一方が含まれることを特徴とする。
この構成によれば、再生情報として、コンテンツの再生時に、特に重要と考えられる再生時間に関する情報(再生経過時間および/または再生残り時間)を、ユーザーに通知できる。
上記に記載の表示制御装置において、再生パターンを選択するための操作手段をさらに備え、表示モード設定手段は、操作手段によって選択された再生パターンに応じて、表示モードを設定することを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーの好みに応じて再生パターンを選択でき、且つ再生パターンに適した表示ON/OFF制御を行うことができる。
上記に記載の表示制御装置において、再生パターンには、再生回数および再生時間の設定を必要とすることなく、コンテンツを再生可能なパターン0と、再生回数および再生時間の設定に基づき、再生時間に基づく長さのコンテンツを再生回数分再生するパターンAと、が含まれ、表示モード設定手段は、操作手段によりパターン0が選択された場合、第1の表示モードに設定し、操作手段によりパターンAが選択された場合、第2の表示モードに設定することを特徴とする。
この構成によれば、パターンAを選択することで、1対1で交互にダンスを踊る、いわゆる1on1形式のダンスバトルに適した再生を実現できる。また、ダンスバトルの際は、再生時間(特に、再生残り時間)が重要となるため、常に再生情報が表示される第2表示モードの表示制御が好ましい。
上記に記載の表示制御装置において、再生パターンには、再生時間の設定に基づき、当該再生時間に達するまで1以上のコンテンツを再生するパターンBが含まれ、表示モード設定手段は、操作手段によりパターンBが選択された場合、第2の表示モードに設定することを特徴とする。
この構成によれば、パターンBを選択することで、複数のダンサーがアドリブで交代しながらダンスを踊る、いわゆるグループ形式のダンスバトルに適した再生を実現できる。また、ダンスバトルの際は、再生時間(特に、再生残り時間)が重要となるため、常に再生情報が表示される第2表示モードの表示制御が好ましい。
上記に記載の表示制御装置において、表示制御手段は、操作手段によりパターン0が選択された場合、コンテンツの再生残り時間を表示せず、コンテンツの再生経過時間を表示し、操作手段によりパターンAまたはパターンBが選択された場合、コンテンツの再生経過時間を表示せず、コンテンツの再生残り時間を表示することを特徴とする。
この構成によれば、通常再生時は、一般的な再生経過時間を表示することが好ましいが、ダンスバトルの際は、残りのダンス時間が重要となるため、常に再生情報として再生残り時間が表示されることが好ましい。
上記に記載の表示制御装置において、一定時間を設定するための操作手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ユーザーの好みに応じて、第1の表示モードや第3の表示モードで表示画面を表示状態から消灯状態とする際の基準となる一定時間を設定できる。
上記に記載の表示制御装置において、一定時間は、電源種類別に設定されることを特徴とする。
電力消費を特に意識する必要のある乾電池等の場合、一定時間を短く設定することで、電力不足によって再生不能となるなどの不具合を軽減できる。一方、電力消費をあまり意識しなくても良いAC電源などの場合は、一定時間を長く設定することで、再生情報の確認を妨げないようにすることができる。このように、本構成によれば、電源種類に応じた適切な「一定時間」を設定できる。
本発明の他の表示制御装置は、コンテンツの再生に関する情報を表示画面に表示させる表示制御手段と、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とするが、再生状況に応じて表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とする第3の表示モードと、を含む複数の表示モードのうち、いずれかの表示モードを設定する表示モード設定手段と、を備え、表示制御手段は、設定された表示モードに応じて表示制御を行うことを特徴とする。
本発明の他の表示制御装置の制御方法は、表示制御装置が、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とするが、再生状況に応じて表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とする第3の表示モードと、を含む複数の表示モードのうち、いずれかの表示モードを設定する表示モード設定ステップと、設定された表示モードに応じて、コンテンツの再生に関する情報を表示画面に表示させる表示制御ステップと、を実行することを特徴とする。
これらの構成によれば、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とする第1の表示モードと、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面を表示状態から消灯状態とするが、再生状況に応じて表示画面を一時的に消灯状態から表示状態とする第3の表示モードと、を含む複数の表示モードを有しているため、ユーザーの好みや使用用途に応じて、表示画面の表示ON/OFF制御を適切に行うことができる。例えば、コンテンツの再生中に再生情報の確認が不要な場合は第1の表示モードを設定し、一時的であっても再生情報の確認が必要な場合は第3の表示モードを設定する、などが考えられる。
なお、表示モード設定手段は、ユーザーの操作に応じて表示モードを設定しても良いし、使用状況に応じて表示モードを設定しても良い。
また、表示制御装置は、表示画面を備えた構成であっても良いし、表示画面を別体とした構成であっても良い。後者の場合、表示画面を制御可能な構成であれば、接続形態や通信手段を問わない。
また、操作信号は、表示制御装置に備えられた操作子によって発生するものを取得しても良いし、外部装置から取得しても良い。
上記に記載の表示制御装置において、電源の種類を検出する電源検出手段をさらに備え、表示モード設定手段は、電源の種類が乾電池であることが検出された場合、第1の表示モードに設定することを特徴とする。
この構成によれば、電源の種類が乾電池の場合第1の表示モードに設定するため、電力不足によって制御不能となる不具合を軽減できる。
本発明の再生処理システムは、上記に記載の表示制御装置における各手段と、コンテンツを再生する再生手段と、を備えた再生装置と、再生装置と接続されたコンピューターにインストールされて用いられ、再生装置に対しコンテンツを提供する専用アプリケーションと、から成ることを特徴とする。
この構成によれば、専用アプリケーションとの連携により、表示制御装置の低廉化を図ることができる。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記に記載の表示制御装置の制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
このプログラムを用いることにより、ユーザーの好みや使用用途に応じて、表示画面の表示ON/OFF制御を適切に行い得る表示制御装置の制御方法を実現できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る表示制御装置、再生処理システム、表示制御装置の制御方法およびプログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、表示制御装置を、楽曲再生用の再生装置に適用した場合について説明する。また、本実施形態の再生装置は、ストリートダンスやダンスバトルの練習に用いられるダンス専用オーディオ機器を想定し、楽曲としては、主にダンスミュージックを再生する。
図1は、本発明の一実施形態に係る再生システムSYのシステム構成図である。同図に示すように、再生システムSYは、楽曲(コンテンツ)を提供するパーソナルコンピューター(以下、「PC」と表記する)10と、楽曲を再生する再生装置20と、から成る。
PC10は、ハードウェア構成として、制御装置11、ハードディスク(以下、「HDD」と表記する)12、入力装置13、ディスプレイ14、接続インターフェース(以下、「接続I/F」と表記する)17、並びにこれらを接続するバス18を備えている。制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)やマイコンにより構成され、バス18を介してPC10内の各部を制御する。HDD12は、OS(Operating System)の他、再生装置20との連携に用いられる専用アプリケーション15を記憶している。請求項における再生処理システムは、当該専用アプリケーション15および再生装置20によって構成される。入力装置13は、マウス、キーボード、タッチパッド等を指す。ディスプレイ14は、楽曲解析情報を表示する等、各種情報を表示する。また、接続I/F17は、再生装置20と接続され、情報の入出力を行う。なお、再生装置20との接続形態は、有線接続であっても良いし、無線接続であっても良い。また、LAN接続であっても良いし、1対1接続であっても良い。
一方、再生装置20は、ハードウェア構成として、CPU21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、内部メモリ24、USBインターフェース(以下、「USBI/F」と表記する)25、検出回路41、操作キー42、受信回路43、リモコン44、表示回路45、表示画面46、音声出力回路47、音声出力装置48、接続I/F27、並びにこれらを接続するバス28を備えている。
CPU21は、中央演算処理装置であり、楽曲の再生制御をはじめとして各種演算処理を行う。ROM22は、起動時用プログラムを記憶し、ブート用として用いられる。RAM23は、CPU21が各種演算処理を行う際のワークエリアとして用いられる。内部メモリ24は、NANDフラッシュメモリ等により構成され、PC10から送信された楽曲ファイル等を記憶する。USBI/F25は、USBメモリ50に格納された楽曲ファイル等を取得する。なお、USBメモリ50以外に、SDメモリカードやCD−Rなど他の外部記憶装置を読み取り可能としても良い。接続I/F27は、PC10と接続され、情報の入出力を行う。
操作キー42は、再生装置20本体に備えられた操作手段であり、検出回路41は、操作キー42の操作信号を検出する。リモコン44は、再生装置20の遠隔操作用の操作手段であり、受信回路43は、リモコン44の操作信号を赤外線通信または無線通信により受信する。表示回路45は、CPU21からの表示指令に基づき、表示画面46を駆動する。表示画面46は、液晶ディスプレイ等により構成され、各種情報を表示する。音声出力回路47は、CPU21からの音声出力指令に基づき、音声出力装置48を駆動する。音声出力装置48は、スピーカーやヘッドフォン等により構成され、楽曲の再生信号を出力する。
次に、図2を参照し、PC10(専用アプリケーション15)および再生装置20の機能構成について説明する。PC10は、主な機能構成として、楽曲解析手段51および楽曲提供手段52を備えている。なお、これらの機能は、いずれも専用アプリケーション15によって実現される。楽曲解析手段51は、楽曲ファイルを解析し、解析データ(楽曲特徴量)を生成する。解析データとしては、ジャンル情報、BPM(Beats Per Minute)、調情報、テンポ情報などを生成する。なお、本実施形態において「ジャンル」とは、「ダンスジャンル」、「ポピュラー」、「歌謡曲」などの分類だけでなく、「ダンスジャンル」の中の詳細な分類も指す。つまり、「ダンスジャンル」に分類される楽曲については、「ヒップホップ」、「ハウス」、「ブレーク」、「ロック」、「ポップ」、「ジャズ」など詳細なジャンルに分類される。
楽曲提供手段52は、楽曲ファイルと共に、楽曲解析手段51の解析結果である解析データや、楽曲に付随されている付随情報(楽曲のタイトル、アーティスト名、アルバム名などのメタ情報)を、再生装置20に提供する(送信する)。なお、以下の説明では、解析データおよび付随情報を楽曲情報と総称する。また、楽曲提供手段52により再生装置20に提供された楽曲ファイルおよび楽曲情報は、再生装置20の内部メモリ24に格納される。また、楽曲提供手段52により提供されるデータを、USBメモリ50に格納して、再生装置20に読み取らせることも可能である。
一方、再生装置20は、主な機能構成として、再生手段61、操作手段62、表示手段63、表示モード設定手段64および表示制御手段65を備えている。なお、これらの機能構成のうち、再生手段61、表示モード設定手段64および表示制御手段65は、主にCPU21によって実現される機能である。
再生手段61は、各種設定にしたがって、内部メモリ24またはUSBメモリ50内の楽曲を再生する。操作手段62は、操作キー42やリモコン44によって実現され、本実施形態では、主に、特殊再生の設定、パワーセーブの設定、再生パターンの選択に用いられる。特殊再生の設定としては、1on1バトル再生(パターンA)、グループバトル再生(パターンB)、オートミックス再生(パターンC)の、3つの特殊設定に関する各種項目を設定可能である(図3参照)。設定する項目としては、具体的に、ジャンル、ラウンド数、ダンス時間などが挙げられる(図4,図5(a)参照)。また、パワーセーブの設定としては、再生装置20本体のパワーセーブに関する設定が可能である(図5(b)参照)。また、再生パターンの選択としては、上記の特殊再生に、通常再生(パターン0)を含めた4種類の中からいずれかを選択可能となっている。なお、「通常再生」とは、再生回数および再生時間の設定を必要とすることなく、楽曲を再生可能な再生パターンを指す。例えば、指定された任意の楽曲を1曲分再生する、内部メモリ24またはUSBメモリ50に記憶されている複数の楽曲を順次またはランダムに再生する、なども「通常再生」に含まれる。
表示手段63は、表示画面46によって実現され、楽曲の再生に関する情報(再生情報)を表示する。再生情報については、図6にて後述する。また、特に図示しないが、上記の特殊再生の設定、パワーセーブの設定、再生パターンの選択を行う際のメニュー画面も表示する(設定項目や選択候補の表示など)。なお、再生パターンの選択については、専用ボタンを設けても良い(この場合、専用ボタンは操作手段62の一機能となる)。表示モード設定手段64は、操作手段62によって選択された再生パターンに応じて、表示画面46の表示ON/OFF制御(画面消灯、表示の切り替え制御)に関する表示モードを設定する。詳細については後述するが、再生パターンとして「通常再生」が選択された場合、第1の表示モード(一定時間操作が行われない場合、表示画面46を消灯するモード)に設定する(図7(a)参照)。また、再生パターンとして「1on1バトル再生」または「グループバトル再生」が選択された場合、第2の表示モード(表示画面46を常に表示状態とするモード)に設定する(図7(b)参照)。さらに、再生パターンとして「オートミックス再生」が選択された場合、第3の表示モード(一定時間操作が行われない場合に表示画面46を消灯するが、楽曲の切り替え時に一時的に表示画面46を表示状態とするモード)に設定する(図8参照)。表示制御手段65は、表示モード設定手段64により設定された表示モードに応じて、表示手段63の表示制御を行う。
次に、図3を参照し、特殊再生の再生パターンについて説明する。図3(a)は、再生パターン「1on1バトル再生」の説明図である。当該再生パターンは、ダンサーが1対1でお互いの得意ジャンルを選択して交互に踊るダンスバトル形式に対応したものである。同図に示すように、ダンサーは、先攻または後攻を決定し、予め設定された「1回のダンス時間(T1)」だけ交互に踊る。踊る回数は、「ラウンド数」として設定されており、「ラウンド数」が「3」と設定された場合は、2人のダンサーがそれぞれ3回ずつ踊ることとなる。また、再生動作としては、各ラウンドに合せて、予め設定された2つのジャンルの楽曲を交互に再生する。なお、ジャンル内の楽曲選択は、特定のアルゴリズム(ランダム選択)に従う。このように、「1on1バトル再生」では、設定された「ジャンル1」の中から1の楽曲を選択し、当該楽曲を、設定された「1回のダンス時間(T1)」の2倍の長さに相当する時間(T1×2)だけ再生する。次に、設定された「ジャンル2」の中から1の楽曲を選択し、当該楽曲を、(T1×2)だけ再生する。これをラウンド数分繰り返して再生を終了する。なお、1の楽曲の長さが、(T1×2)の長さに不足する場合、同じラウンドの中で同楽曲が繰り返し再生される。
図3(b)は、再生パターン「グループバトル再生」の説明図である。当該再生パターンは、トータルのダンス時間(T2)だけを決めて、アドリブでダンサーが入れ替わるダンスバトル形式に対応したものである。同図に示すように、ダンサーは、各自が踊る時間を明確には定めず、その場の雰囲気に応じて適宜入れ替わりながらダンスを踊る。また、再生動作としては、予め設定されたジャンルの中から特定のアルゴリズム(ランダム選択)に従って選択された楽曲を連続して再生する。このように、「グループバトル再生」では、設定されたジャンルの中から1曲以上の楽曲を選択し、設定された「トータルのダンス時間」に達するまで、楽曲を切り替えながら再生する。なお、内部メモリ24またはUSBメモリ50内に格納されている楽曲を1回ずつ再生するだけでは「トータルのダンス時間」に達しない場合、1回の「グループバトル再生」にて同じ楽曲が複数回再生される(1週目のランダム再生の後、2週目のランダム再生に移行する)。但し、同じ楽曲が連続して再生されることがないように、アルゴリズムが定められている。
図3(c)は、再生パターン「オートミックス再生」の説明図である。当該再生パターンは、ダンス時間を定めず、アドリブでダンサーが入れ替わるダンスバトル形式に対応したものである。その他、「オートミックス再生」は、ダンスバトルを意識せず気軽にダンスを楽しむためのBGMとして利用することも想定される。同図に示すように、ダンサーは、「グループバトル再生」の場合と同様に、その場の雰囲気に応じて適宜入れ替わりながらダンスを踊る。また、再生動作としては、予め設定されたジャンルの楽曲を開始曲とし、その後任意のジャンルの楽曲を連続して再生する。このように、「オートミックス再生」では、設定されたジャンルの中から楽曲を1曲選択し、これを開始曲として再生する。次に、全てのジャンルの楽曲を対象として(内部メモリ24またはUSBメモリ50内に格納されている全楽曲を対象として)、再生対象となる楽曲を特定のアルゴリズム(ランダム選択)に従って選択し、ユーザーによる停止操作が行われるまで、楽曲を切り替えながら再生する。なお、「グループバトル再生」の場合と同様に、内部メモリ24またはUSBメモリ50内に格納されている楽曲を1回ずつ再生した後も停止操作が行われない場合は、同じ楽曲が再度再生されることとなる。但し、「オートミックス再生」も、同じ楽曲が連続して再生されることがないように、また1週目の楽曲選択順と2週目の楽曲選択順とが異なるように(できるだけ規則性を有しない再生順序となるように)アルゴリズムが定められている。また、「オートミックス再生」の際、楽曲間をクロスフェードでつなぐようにしても良い。また、クロスフェードでつなぐか否かをユーザーが設定可能としても良い。この構成によれば、楽曲を途切れなく再生させることができるため、ダンスの調子を崩すことがない。
次に、図4および図5を参照し、各種設定項目について説明する。図4は、バトル設定に関する設定項目を示す図である。バトル設定としては、再生パターン「1on1バトル再生」に関する設定と、再生パターン「グループバトル再生」に関する設定と、「使用するファンクション」と、が設定可能となっている。「1on1バトル再生」に関する設定項目は、「ジャンル1」、「ジャンル2」、「1回のダンス時間」、「ラウンド数」の4つである。「ジャンル1」または「ジャンル2」としては、ダンスジャンルの詳細ジャンル(「ヒップホップ」、「ハウス」、「ブレーク」、「ロック」、「ポップ」、「ジャズ」)の他、「フリー」、「ユーザー1」、「ユーザー2」の中から、いずれか1の設定値を設定可能である。例えば、「フリー」が設定された場合は、ジャンル指定なしと看做される(例えば「ジャンル1」として、任意ジャンルの曲が再生される)。また、「ユーザー1」、「ユーザー2」は、ユーザーが自由に楽曲を割り当てられるジャンルとなっている。つまり、操作手段62は、実際の楽曲ジャンルにかかわらず、ユーザーが指定した複数の楽曲を、1つのジャンルとして設定可能となっている。一方、設定項目「1回のダンス時間」は、T1(図3(a)参照)の値を、30秒から90秒の間で10秒刻みに設定可能である。また、設定項目「ラウンド数」は、1から6の間で1刻み、若しくは無限(ユーザーによる停止操作が行われるまで)を設定可能である。例えば、「1回のダンス時間」が「30秒」と設定され、「ラウンド数」が「3回」と設定された場合、3つの楽曲を、それぞれ60秒(T1×2)、合計3分間の再生が行われる。
再生パターン「グループバトル再生」の設定項目は、「ジャンル」、「トータルのダンス時間」の2つである。「ジャンル」の設定値は、上記の「1on1バトル再生」の場合と同様である。「トータルのダンス時間」としては、T2(図3(b)参照)の値を、3分から60分の間で1分刻みに設定可能となっている。
また、「使用するファンクション」としては、「内部メモリ」と「USBメモリ」のいずれかを設定可能である。例えば、「内部メモリ」が設定された場合は、内部メモリ24内の楽曲を対象として楽曲が選択される。また、「USBメモリ」が設定された場合は、USBメモリ50内の楽曲を対象として楽曲が選択される。
図5(a)は、オートミックス設定に関する設定項目を示す図である。再生パターン「オートミックス再生」の設定項目は、「ジャンル」、「使用するファンクション」の2つである。なお、「ジャンル」および「使用するファンクション」の設定値は、上記のバトル設定の場合と同様である。
図5(b)は、パワーセーブに関する設定項目を示す図である。操作手段62は、電源種類別にパワーセーブ設定が可能となっている。例えば、電源種類「乾電池」については、「表示オフ」と、「自動電源オフ」の2つの設定項目がある。「表示オフ」とは、楽曲の再生中において、操作手段62(操作キー42やリモコン44)による操作信号を一定時間取得しない場合に、表示画面46を表示状態から消灯状態とする表示ON/OFF制御の機能を指す。当該表示ON/OFF制御は、表示画面46の電力消費軽減を目的とした制御であるが、ユーザーの好みやニーズに応じて「表示オフ」を行うか否か、また「表示オフ」を行う場合は表示オフするまでの「一定時間」の長さをカスタマイズ可能となっている。なお、当該設定は、再生パターン「通常再生」または「オートミックス再生」が選択された場合に関係する設定となっており、バトル再生(「1on1バトル再生」または「グループバトル再生」)が選択された場合には、直接関係しない。「表示オフ」については、「5秒」、「10秒」、「30秒」、「しない」のいずれかの設定値を設定可能である。つまり、「しない」と設定された場合は、選択された再生パターンにかかわらず、表示画面46を常に表示状態とする。一方、「自動電源オフ」とは、何ら操作が行われず且つ再生処理が行われていない場合、再生装置20の電力消費軽減を目的として再生装置20の電源を自動的に切断する機能を指す。「自動電源オフ」については、「する」、「しない」のいずれかの設定値を設定可能である。
一方、設定項目「AC電源」についても、「乾電池」の場合と同様に、「表示オフ」と、「自動電源オフ」の2つの設定項目が用意されている。設定内容については、「乾電池」の場合と同様であるため説明を省略する。なお、上記した再生装置20本体側のパワーセーブ設定に関する設定値は、ROM22または内部メモリ24に保存される。また、再生装置20は、電源ON時に、電源種類を自動判別する。具体的には、AC電源用ジャックの有無の検出、または電圧値の検出によって、電源種類を判別する。これにより、「乾電池」と「AC電源」のどちらの設定値に基づいて動作するかを決定する。
次に、図6を参照し、楽曲再生時に表示画面46に表示される再生情報(表示項目)について説明する。図6(a)は、通常再生時(再生パターン「通常再生」が選択された場合)に表示される通常再生画面D1の表示項目を示す図である。通常再生画面D1には、選択されたファンクション(内部メモリ24またはUSBメモリ50)を示すアイコン71、ファンクション名72、再生されている楽曲のタイトル名73、再生されている楽曲のアーティスト名74、再生されている楽曲の再生経過時間および総時間(楽曲の長さ)75、再生されている楽曲のBPM76、再生されている楽曲のジャンル77、再生状態(再生中か否かに関する情報)78、ホールド・キー状態(操作キー42が有効か無効かに関する情報)79、電源状態80(AC電源または乾電池、乾電池の場合はその残量)、リピート状態81、ランダム状態82、キュー設定状態83、などが表示される。
図6(b)は、バトル再生時(再生パターン「1on1バトル再生」または「グループバトル再生」が選択された場合)に表示されるバトル画面D2の表示項目を示す図である。バトル画面D2には、選択されたファンクションを示すアイコン71、再生されている楽曲のジャンル77、再生状態78、ホールド・キー状態79、電源状態80の他、バトル画面D2であることを示す文字列85、再生残り時間86、現在のラウンド数87、先攻/後攻89などが表示される。ダンスバトル時には、ダンサーにとってダンス時間の残り時間が重要となるため、再生残り時間86は、他の表示項目と比較して強調表示される。また、現在のラウンド数87および先攻/後攻89については、「1on1バトル再生」時のみ表示される。なお、再生残り時間86の強調表示は、例えば通常の表示よりも輝度をアップして表示強調する、表示を点滅させて表示強調する、表示色を変えて表示強調するなどである。具体的には、例えば残り時間が5秒をきったとき、拍子木やクラベル、木魚などの効果サウンドを追加すると共に強調表示を行う、あるいは「カンカン」という効果サウンドと同時に点滅表示するなどである。
図6(c)は、オートミックス再生時(再生パターン「オートミックス再生」が選択された場合)に表示されるオートミックス画面D3の表示項目を示す図である。オートミックス画面D3には、選択されたファンクションを示すアイコン71、再生されている楽曲のタイトル名73、再生されている楽曲のアーティスト名74、再生されている楽曲の再生経過時間75、再生されている楽曲のBPM76、再生されている楽曲のジャンル77、再生状態78、ホールド・キー状態79、電源状態80の他、オートミックス画面D3であることを示す文字列91、現在再生されている楽曲の次に再生される楽曲のタイトル92などが表示される。
次に、図7および図8を参照し、表示画面46の表示ON/OFF制御について説明する。なお、以下の表示ON/OFF制御は、楽曲の再生時のみならず、非再生時においても適用される制御である。図7(a)は、通常再生時における表示ON/OFF制御(第1の表示モード)の説明図である。同図に示すように、通常再生時は、楽曲の再生中、通常再生画面D1が表示されている状態で、操作信号を一定時間取得しない場合、表示画面46を表示状態から消灯状態とする。つまり、第1の表示モードでは、操作信号を一定時間取得しない場合、通常再生画面D1から消灯画面D0に画面遷移する。なお、当該「一定時間」は、再生装置20本体側の「表示オフ」の設定値に従う。
図7(b)は、バトル再生時における表示ON/OFF制御(第2の表示モード)の説明図である。同図に示すように、バトル再生時は、操作信号の取得の有無にかかわらず、常に表示画面46を表示状態とする。つまり、第2の表示モードでは、操作信号を一定時間取得しない場合もバトル画面D2を表示したままの状態となる。
次に、図8は、オートミックス再生時における表示ON/OFF制御(第3の表示モード)の説明図である。同図に示すように、オートミックス再生時は、楽曲の再生中、オートミックス画面D3が表示されている状態で、操作信号を一定時間取得しない場合、表示画面46を表示状態から消灯状態とする。その後、再生手段61による楽曲の切り替え時に(楽曲の切り替えをトリガーとして)、表示画面46を表示状態とする(オートミックス画面D3を表示する)。そして、一定時間経過後、再び表示画面46を消灯状態とし(消灯画面D0とし)、楽曲の切り替え時には、再度表示画面46を表示状態とする。つまり、第3の表示モードでは、操作信号を一定時間取得しない場合に表示画面46を表示状態から消灯状態とするが、再生手段61の再生状況に応じて表示画面46を一時的に消灯状態から表示状態とする。なお、第3の表示モードにおいても、「一定時間」は、再生装置20本体側の「表示オフ」の設定値に従う。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、ダンスバトルの練習に適した特殊再生を含む複数の再生パターンの中からユーザーの好みに応じた再生パターンを選択できると共に、各再生パターンに適した表示ON/OFF制御を行うことができる。例えば、バトル再生時は、操作の有無にかかわらず常に表示画面46を表示状態とするため(第2の表示モード)、ダンサーがダンスの残り時間などを確実に確認することができ、利便性が良い。これに対し、通常再生時は、一定時間操作が行われない場合に表示画面46を消灯するため(第1の表示モード)、無駄な電力消費を抑えることができる。さらに、ダンスバトルの練習および通常再生用として利用できるオートミックス再生時は、楽曲の切り替わり時のみ一時的に表示画面46を表示状態とし、それ以外は第1の表示モードと同様に一定時間操作が行われない場合は画面消灯するため(第3の表示モード)、第1の表示モードと第2の表示モードの両方の利点が得られる。
また、楽曲再生時に表示される表示項目の中で最も重要と考えられる再生時間の表示に関して、通常再生時およびオートミックス再生時は、再生経過時間を表示するのに対し、バトル再生時は、再生残り時間を表示するため、再生パターンに適した(使用用途に適した)再生情報の表示を実現できる。これは、通常再生時は、一般的な再生経過時間を表示することが好ましく、ダンスバトルの際は、残りのダンス時間が重要となるため再生残り時間が表示されることが好ましいと考えられるためである。
また、オートミックス再生時は、楽曲の切り替えに伴って表示画面46が一時的に表示状態となるため、ユーザーに対し、コンテンツが切り替わったことを通知できる。また、一時的に表示画面46を表示状態とする時間が、第1の表示モードや第3の表示モードで表示画面46を表示状態から消灯状態とする際の基準となる一定時間と同じであるため、表示継続時間が一定となり、ユーザーに違和感を与えることがない。また、オートミックス再生時は(第3の表示モード時は)、再生情報として、次に再生される楽曲のタイトルを表示画面46上に表示するため、ダンサーは次の楽曲を把握した上で、ダンスパフォーマンスを行うことができる。
また、パワーセーブ設定として、表示オフまでの時間である「一定時間」を設定できるため、ユーザーのニーズに応じた表示ON/OFF制御を実現できる。また、一定時間は、電源種類別に設定可能であるため、例えば乾電池の場合は一定時間を短くして電力消費を軽減し、AC電源の場合は一定時間を長く設定して再生情報の確認を妨げないようにする、などの設定が可能となる。また、バトル設定およびオートミックス設定として、再生回数(ラウンド数)や再生時間(1回のダンス時間、トータルのダンス時間)を設定できるため、ユーザーの好みに応じて、特殊再生の再生形態をカスタマイズできる。
[第2実施形態]
次に、図9を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、特殊再生やパワーセーブに関する設定を再生装置20本体側(操作手段62)で行ったが、本実施形態では、PC10側で行うことを特徴とする。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図9は、第2実施形態に係る再生システムSYの機能ブロック図である。第1実施形態と比較すると、PC10側に(専用アプリケーション15内に)設定手段53が追加された構成となっている。設定手段53は、再生装置20にて特殊再生(バトル設定およびオートミックス設定)を行うための各種項目、およびパワーセーブに関する各種項目を設定するために用いられる。具体的には、図4および図5に示した各種項目(第1実施形態の操作手段62により設定可能な各種項目)を設定可能である。これらの設定情報は、設定項目の設定時または楽曲ファイルおよび楽曲情報の転送時に、再生装置20に送信される。
このように、第2実施形態によれば、専用アプリケーション15を用いて各種設定が可能であるため、再生装置20側にそれらの機能を必要としない。これにより、再生装置20の低廉化を図ることができる。また、専用アプリケーション15を用いることで、各種項目の設定画面をディスプレイ14上に表示することができ、設定も容易である。
以上2つの実施形態を示したが、以下のような変形例も考えられる。例えば、上記の実施形態では、オートミックス再生時(第3の表示モード時)において、楽曲の切り替わり時から一定時間だけ表示画面46を表示状態とするものとしたが、楽曲の切り替わり時の所定時間前から、一時的に表示画面46を表示状態としても良い。この構成によれば、ユーザーに対し、これから楽曲が切り替わることを通知できる。なお、この場合、表示画面46を一時的に表示状態とする時間は、第1の表示モードや第3の表示モードで表示画面46を表示状態から消灯状態とする際の基準となる一定時間と同じであっても良い。また、所定時間だけ表示する(楽曲の切り替わり時の所定時間前から楽曲の切り替わり時まで表示する)構成であっても良いし、それ以外の時間(ユーザーによって設定された時間、切り替わり前後の楽曲の長さに応じた時間、クロスフェードにより楽曲がつなげられる場合はそのクロスフェードされている時間など)だけ表示する構成であっても良い。また、楽曲の切り替わり時から所定時間経過後を起点として、表示画面46を一時的に表示しても良い。さらに、楽曲の切り替わり時ではなく、楽曲再生開始時に表示画面46を一時的に表示するなど、再生状況に応じて、一時的に表示するタイミングを決定しても良い。
また、オートミックス再生時だけでなく、グループバトル再生時にも、楽曲の切り替わり時に一時的に表示画面46を表示状態としても良い。この場合、楽曲の切り替わり時を起点として表示画面46を表示状態としても良いし、楽曲の切り替わり時の所定時間前を起点として表示画面46を表示状態としても良い。
また、上記の実施形態では、オートミックス再生時(第3の表示モード時)のみ、表示画面46上に、次に再生される楽曲のタイトル92を表示したが、バトル再生時(第2の表示モード時)にも表示しても良い。また、次に再生される楽曲のタイトル92は、常に表示された状態でなくても良い。つまり、通常時は、次に再生される楽曲のタイトル92を表示せず、楽曲の切り替わり時の所定時間前から一定時間だけ表示しても良い。なお、一定時間は、所定時間であっても良いし、それ以外の時間であっても良い。
また、上記の実施形態では、選択された再生パターンに応じて表示モードを設定したが、ユーザーが表示モードを直接選択可能としても良い。この場合、表示モードは、再生装置20の操作手段62にて選択可能としても良いし、専用アプリケーション15の機能である設定手段53(第2実施形態)にて選択可能としても良い。
また、再生装置20の使用状況に応じて、表示モードを設定しても良い。例えば、再生装置20の動作状態(動作モードなど)、再生装置20の設置環境(有線/無線接続など)、再生装置20の使用環境(GPSにて検出された再生装置20の設置場所、PC10や音声出力装置48との接続環境など)、再生されている楽曲の種別(ジャンル)などに応じて表示モードを設定しても良い。
また、電源種類に応じて表示モードを設定しても良い。この場合、再生装置20の構成要件として、電源の種類を検出する電源検出手段(図示省略)をさらに備え、電源の種類が乾電池であることが検出された場合、表示モード設定手段64により第1の表示モードに設定することが好ましい。この構成によれば、乾電池使用時は第1の表示モードに設定されるため、電力消費を軽減でき、乾電池の残量不足によって再生不能となる不具合を減らすことができる。
また、上記の実施形態では、表示画面46を備えた再生装置20を例示したが、表示画面46を別体とした構成であっても良い。この場合、表示画面46を制御可能な構成であれば、接続形態や通信手段(無線通信手段および有線通信手段など)は問わない。
また、上記の実施形態では、操作手段62(操作キー42およびリモコン44)によって発生する操作信号の有無によって、一定時間操作が行われなかったことを判別したが、PC10側の操作手段(入力装置13)による操作信号の有無によって、一定時間操作が行われなかったことを判別しても良い。また、PC10および再生装置20の両操作手段の操作信号を考慮しても良い。さらに、再生装置20に他の操作手段(例えば、DJコントローラーなど)が接続されている場合、当該他の操作手段の操作信号を考慮しても良い。
また、上記の実施形態では、「使用するファンクション」として、「内部メモリ」と「USBメモリ」のいずれかを設定可能としたが、両メモリを設定可能としても良い。つまり、内部メモリ24およびUSBメモリ50に格納されている全ての楽曲を対象として楽曲の選択を行う構成としても良い。
また、上記の実施形態では、図7および図8に示した表示ON/OFF制御が、楽曲の再生時のみならず、非再生時においても適用されるものとしたが、楽曲の再生時のみ適用可能としても良い。また、楽曲の再生時のみ適用するか、非再生時を含めて適用するかについて、ユーザーが設定可能としても良い。
また、上記の実施形態に示したPC10および再生装置20の各構成要素をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを各種記憶媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターをPC10および再生装置20の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記憶媒体も、本発明の権利範囲に含まれるものである。
また、上記の実施形態では、楽曲を再生する再生装置20を例示したが、楽曲以外のコンテンツ(映像コンテンツなど)を再生する再生装置にも本発明を適用可能である。また、再生装置20としては、専用装置に限らず、携帯電話やカーナビゲーションなど、他の装置の一機能として実現しても良い。
また、上記の実施形態では、PC10から提供された楽曲を再生したが、楽曲の提供元はPC10に限らず、Web上のサーバーや、LANネットワーク上のサーバーなどであっても良い。また、再生装置20は、音声出力装置48を備えた構成としたが、これを別体とした構成であっても良い。また、専用アプリケーション15の設定機能を再生装置20側に搭載したり、再生装置20の操作機能(再生パターンの選択やパワーセーブの設定など)をPC10側に搭載したりしても良い。つまり、上記の実施形態に示した再生システムSYを1台の装置(電子楽器やコンピューターなど)で実現しても良い。また、再生手段を有しない電子機器(再生装置を操作するコントローラーなど)に、本発明の表示制御装置を適用しても良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。