第1の実施形態
本実施形態におけるカラオケシステムについて説明する。図1は、カラオケシステムを示すブロック図である。本実施形態に係るカラオケシステムは、情報処理装置又は送信装置である送信端末1と、カラオケ情報の配信を行う通信装置である通信サーバ2と、各カラオケ店舗70、70…夫々に設置されており、通信網100を介して通信サーバ2に接続されたルータ80、アクセスポイント81及びカラオケ装置3を備える。
送信端末1は、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末又はPDA(Personal Digital Assistant)等の通信機能を有する電子機器である。通信サーバ2はサーバコンピュータである。
通信網100は、通信サーバ2とカラオケ装置3との間でカラオケ情報を送受信するための通信回線であり、例えば光ファイバ通信網、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線又は公衆電話回線等にハードディスク内蔵型のルータを接続して構成されている。なお、通信回線の種類は、通信サーバ2と、カラオケ装置3との間で情報を送受信することが可能であれば、専用通信回線であっても非専用回線であってもよい。
ルータ80は、主に各カラオケ店舗70に設置されている。ルータ80は、通信サーバ2及び各カラオケ店舗70、70…間でカラオケ情報を中継し、カラオケ情報を共有する機能を有している。また、ルータ80にはハードディスクが内蔵されていてもよく、その場合、通信サーバ2から配信されたカラオケ情報を記憶する。
カラオケ装置3は、カラオケ店舗70の個室ごとに通常1台設置されている。有線LAN(Local Area Network)ケーブル90を介して、該カラオケ店舗70に設置されたルータ80に接続されている。各個室には、カラオケ装置3、3…を遠隔操作するための遠隔操作装置7が一又は複数台、備えられている。なお、カラオケ装置3、3…間を接続する通信線として、有線LANケーブル90を例示したが、無線LAN、その他の有線又は無線通信にて相互接続するように構成してもよい。
また、カラオケ店舗70には、有線LANケーブル90に接続されたアクセスポイント81が設置されており、各個室に備えられた遠隔操作装置7は、アクセスポイント81を介して、各種操作に係る情報を、対応したカラオケ装置3との間で送受信してもよい。また、カラオケ装置3と遠隔操作装置7との間で操作信号を直接送受信するように構成してもよい。
送信端末1について更に説明する。図2は送信端末1を示すブロック図である。送信端末1は、挙動検出部及び特定部である端末制御部11、端末記憶部12、入力部13、表示部14、挙動検出部15、送信部である端末通信部16及び効果音入力部17を含む。
端末制御部11はコンピュータであるCPU(Central Processing Unit)であり、端末記憶部12のROM(Read Only Memory)に記憶されたコンピュータプログラムをRAM(Random Access Memory)に読み出して実行することにより、効果音情報である効果音IDを送信する。本実施形態においては、効果音IDが効果音情報である。他に、端末制御部11は、挙動検出部15から入力された加速度値が閾値を超えたか否かを判定する機能、回転角度を特定する機能及び判定する際の時間を計測する機能を有する。
端末記憶部12は、ROM及びRAMを備えている。端末記憶部12のROMは、マスクROM又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等であり、送信端末1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。端末記憶部12のRAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)等であり、端末制御部11の演算処理を実行する際に生じる各種情報を一時記憶する。
また、図3は、挙動及び送信端末1の傾きと効果音との対応関係を示すテーブルである。テーブルは、挙動検出部15が閾値を超えた回数と、送信端末1の傾きが縦向きか横向きにより夫々異なる効果音が対応している。図3に示すテーブルでは、閾値を超えた回数が1回であり送信端末1が縦向きの場合には、効果音「もう1回」が対応している。閾値を超えた回数が1回であり送信端末1が横向きの場合には、効果音「それっ!」が対応している。閾値を超えた回数が2回であり送信端末1が縦向きの場合には、効果音「アンコール」が対応している。閾値を超えた回数が2回であり送信端末1が横向きの場合には、効果音「よいしょ!」が対応している。
入力部13は、複数のキーから構成されていてもよいが、タッチパネルであってもよい。入力部13がタッチパネルである場合には、表示部14と一体になるよう構成されていてもよい。入力部13は、効果音を示す情報である効果音情報について、複数の効果音情報から一の効果音情報を選択することを示す選択情報を端末制御部11に出力する。効果音は、予め通信サーバ2に記憶されている音声、拍手音又は楽器音等である。音声は例えば「よいしょ!」、「もう一回」、「アンコール」等の音声であり、楽器音は鈴、タンバリン又はカスタネット等の音声である。
表示部14は、液晶パネル又は有機EL(electroluminescence)等のディスプレイである。表示部14には、挙動の状態に対応した画像が表示される。例えば読み出した効果音IDに係る効果音が「アンコール」である場合には、端末制御部11は、「アンコール」と記載された画像を表示部14に表示させる。
挙動検出部15は、例えば3軸の加速度センサであり、加速度値を測定する。なお、挙動検出部15は、加速度センサと共に、ジャイロセンサを用いてもよい。挙動検出部15にジャイロセンサを用いた場合、挙動検出部15は角加速度値に基いて、送信端末1がどれだけ回転しているのかを表す回転角度を検出する。ユーザが送信端末1を振動させることにより加速度値及び回転角度が発生するところ、挙動検出部15はその加速度値及び回転角度を検出する。
端末通信部16は、無線LAN通信装置であり、通信網100を介して通信サーバ2に情報を送信する。なお、端末通信部16は、携帯電話の通信方式に基づく通信モジュールであってもよく、携帯電話の通信方式による通信網100を介して通信サーバ2に情報を送信してもよい。
効果音入力部17はマイク及び変換回路を有しており、音声を信号に変換する。また、効果音入力部17におけるマイクは送信端末1の外部に設けられており、コネクタを通じて変換回路と接続していてもよい。
通信サーバ2について更に説明する。図4は通信サーバ2を示すブロック図である。通信サーバ2は、カラオケ情報の配信を行うと共に、楽器再生コンテンツの管理及び配信を行う。通信サーバ2は、サーバ制御部21、サーバ記憶部22及びサーバ通信部23を含む。
サーバ制御部21はCPUであり、サーバ記憶部22に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、各種情報の送受信を制御する。
サーバ記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又は半導体メモリ等である。サーバ記憶部22は、情報の送受信を制御するプログラムの他、楽曲を示す音声ファイルである楽曲情報、楽曲に対応した映像を示す映像情報、ユーザID及びパスワード等が記憶されている。また、サーバ記憶部22には、効果音IDに対応した音声ファイルが記憶されており、その効果音IDと音声ファイルとの対応関係を示すテーブルも記憶されている。
サーバ通信部23は、LAN通信装置であり、送信端末1及びカラオケ装置3から送信された各種の情報を受信し、送信端末1及びカラオケ装置3に各種の情報を送信する。
楽曲情報は、伴奏情報及び主旋律情報を含む音声ファイルである。なお、楽曲情報の形式は特に限定されず、表示装置4に歌詞又は歌手の映像等楽曲に関する映像を表示させるための映像情報を含み、音声と映像とが一体になったファイルも、本実施形態の音声ファイルに含まれる。楽曲情報はmp3、midi、wav等の拡張子を有するファイルである。映像情報は、mpeg、mp4、avi等の拡張子を有するファイルである。また、楽曲情報及び映像情報はmpeg、mp4、avi等の拡張子を有する1つのファイルであってもよい。また、楽曲情報は、伴奏情報、歌詞情報及び主旋律情報を一の楽曲ファイルで構成してもよいし、別個のファイルで構成し、各ファイルが対応付けられたものであってもよい。
映像情報は、各種メニュー画面、歌詞画像、歌唱評価結果を表示するための情報等を含んで構成されている。楽曲関連情報は、複数の列、例えば楽曲を識別するための楽曲ID(楽曲識別情報)、当該楽曲の曲名及び当該楽曲の歌手名等を含んだ情報である。伴奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)情報である。伴奏情報は、音のオンオフを指定する情報、音高を指定する音高情報、音量を指定する音量情報、楽器の制御情報、音を出力する楽器を指定する音色情報、時系列順に再生される各音の時間間隔を指定する時間情報等を含んで構成されている。
なお、サーバ記憶部22について、通信サーバ2の内部に設けられている例について記載したが、サーバ記憶部22は、通信サーバ2の外部に設けられてサーバ制御部21と通信回線によって接続されており、楽曲情報、映像情報、効果音情報、ユーザID及びパスワード等の情報を記憶する記憶装置であってもよい。この場合、サーバ制御部21は楽曲情報、映像情報及び効果音情報等の各情報を読み出すための信号を、通信回線を介してサーバ記憶部22に送信し、サーバ記憶部22は、かかる信号に対応した各情報を、通信回線を介して通信サーバ2に送信する。
カラオケ装置3について更に説明する。図5はカラオケ装置3を示すブロック図である。カラオケ装置3は、再生部である再生制御部31、再生記憶部32、映像出力部33、音声出力部34,音声入力部35、遠隔操作受信部36及び再生通信部37を含む。
再生制御部31はCPUであり、再生記憶部32から制御プログラムを読み出して実行することにより、楽曲情報及び映像情報を再生する。
再生記憶部32は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又は半導体メモリ等である。再生記憶部32は、情報の送受信を制御するプログラムの他、効果音情報が記憶されている。再生記憶部32は、出力受信部が受信した選択情報を記憶する。なお、再生記憶部32には、楽曲情報及び映像情報が記憶されていてもよい。
映像出力部33は、表示装置4が接続されるものであり、再生制御部31の指示信号に従って、再生記憶部32に記憶されている映像に係る情報を読み出して、表示装置4に画像を表示することができるように、映像情報の出力処理等を行う。
音声出力部34は、再生制御部31にて与えられた楽曲情報をスピーカ5で出力可能な音声信号に変換し、該音声信号をスピーカ5へ出力する回路である。音声出力部34は、再生制御部31から音量についての指示信号が入力されることにより、再生する楽曲又は効果音の音量の調節を行う。
音声入力部35は、マイク6が接続されている。なお、音声入力部35は、ピンコネクタ等の他の接続端子であってもよいし、音声情報が入力されるUSBポートであってもよい。また、赤外線通信などの無線通信で接続されていてもよい。なお、音声出力部34及び音声入力部35を、一のコネクタ、例えばHDMI(登録商標)コネクタで構成してもよい。
遠隔操作受信部36は、カラオケ装置3の動作を操作するための遠隔操作装置7から送信された遠隔操作信号を受信し、受信した遠隔操作信号に係る情報を再生制御部31に出力する受光モジュールである。遠隔操作受信部36は、遠隔操作装置7から発せられる赤外光を受光し、その赤外光に含まれるユーザの操作指示を再生制御部31に出力する。
再生通信部37は、有線又は無線の通信網100を介して接続された通信サーバ2との間で、カラオケの楽曲情報、カラオケ情報等を送受信するインタフェースである。
表示装置4は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT等であり、映像出力部33から入力した映像情報を表示する。スピーカ5は、音声出力部34から入力した音声信号に従って放音する。マイク6は、歌唱者によって行われた歌唱を集音してアナログの音声信号に変換し、該音声信号を増幅及びAD変換し、AD変換されたデジタルの音声情報を再生制御部31へ出力する。
遠隔操作装置7は、カラオケ曲の選曲に係る操作に用いられる装置である。遠隔操作装置7は、ペンタッチセンサを有する液晶パネルを備えたボード型であり、赤外線通信にて、対応するカラオケ装置3と通信を行う。遠隔操作装置7は、接触センサを有する液晶パネルを備えたパネル型である。なお、遠隔操作装置7には、電源オン/オフスイッチ、音量調整スイッチ、音程調整スイッチ、上下左右キー、決定キー等が設けられている。なお、送信端末1に遠隔操作を行うためのアプリケーションを実行させ、遠隔操作装置7として機能させてもよい。
本実施形態におけるカラオケシステムの動作について説明する。送信端末1のユーザは、本実施形態のカラオケシステムを利用するために、予めログイン認証を行う。以下ログイン認証について説明する。
ユーザは、送信端末1からカラオケシステムを利用するために、入力部13からアプリケーションプログラムを起動するための信号を入力し、端末制御部11はアプリケーションプログラムを起動する。ユーザは、送信端末1の表示部14に表示される所定の認証画面を参照し、入力部13からユーザを識別する情報であるユーザID及びパスワードを入力する。端末制御部11は、ユーザが入力部13から入力したユーザID及びパスワードを、端末通信部16を介して通信サーバ2へ送信する。送信されたユーザID及びパスワードは通信サーバ2のサーバ通信部23が受信する。サーバ制御部21は、サーバ記憶部22からユーザ情報テーブルを読み出し、受信したユーザID及びパスワードの組み合わせが、ユーザ情報テーブルに記録されているユーザID及びパスワードの組み合わせと一致するか否かを判定する。
サーバ制御部21が判定した結果、受信したユーザID及びパスワードの組み合わせが、ユーザ情報テーブルに記録されているユーザID及びパスワードの組み合わせと一致すると判定した場合には、ログイン認証が正常に行われたことを示す信号を、送信端末1に送信する。また、ユーザのログイン認証が正常に完了したことにより、送信端末1のユーザは、カラオケシステムを利用することができる。
サーバ制御部21が判定した結果、受信したユーザID及びパスワードの組み合わせが、ユーザ情報テーブルに記録されているユーザID及びパスワードの組み合わせと一致しないと判定した場合には、ログインが正常に行われなかったことを示す信号を、送信端末1に送信する。
ログイン認証が正常に行われた後、送信端末1のユーザが入力部13を操作することにより、入力部13から端末制御部11に、効果音を送信するための制御プログラムを起動するよう指示する信号が出力される。
ここで、ユーザが送信端末1を手に持って振る又は回すなどの行為を行い、送信端末1を揺動させることにより、挙動検出部15が挙動を検知する。挙動検出部15における加速度センサは、加速度値を端末制御部11に出力する。また、挙動検出部15におけるジャイロセンサが、送信端末1がどの方向にどれだけ回転したかを示す回転角度を検出し、端末制御部11に出力する。
端末制御部11は端末記憶部12から加速度についての閾値と、送信端末1の基準となる方向の情報とを読み出す。端末制御部11は、所定時間内に加速度値が所定の閾値以上になった回数と、基準となる方向からの回転角度とを計数することにより挙動の状態を特定する。閾値の大きさは、誤動作を防止するため、ユーザが意図的に送信端末1を振った場合に生じる程度の値に設定されることが望ましい。
また、回転角度は、基準となる角度からの傾きによって、縦向き又は横向きといった形で特定するようにしてもよいし、3軸ごとに基準となる方向からどれだけ回転したか否かにより、夫々挙動が異なるものとしてもよい。また、端末制御部11は、挙動検出部15が検出した値が閾値以上である回数に代えて、検出値が閾値以上である時間を判定し、一定時間以上であるか否かに基づいて、挙動の状態を特定するようにしてもよい。
端末制御部11は、図3において示した挙動の状態と効果音との対応関係を示したテーブルに基いて、対応する効果音情報を出力する。
挙動の状態と効果音との対応関係を示したテーブルは、予め端末記憶部12に記憶されていてもよいし、予めサーバ記憶部22に記憶されており、ログイン認証時に通信サーバ2から受信して、端末制御部11が端末記憶部12に記憶するようにしてもよい。挙動の状態と効果音との対応関係を示したテーブルが予めサーバ記憶部22に記憶されている場合、効果音IDは、所定時間内に閾値を超えた回数及び送信端末1の傾き等の送信端末1の挙動の状態を示す情報であってもよい。端末制御部11は、挙動の状態に対応した効果音IDを端末記憶部12から読み出して、端末通信部16から効果音IDを含んだ信号を送信する。端末制御部11は、併せてユーザIDを送信してもよい。
通信サーバ2におけるサーバ通信部23は、送信端末1から送信された効果音IDを受信し、サーバ記憶部22に記憶する。サーバ制御部21は、効果音IDと音声ファイルとの対応関係を示したテーブルをサーバ記憶部22から読み出す。また、サーバ制御部21は、効果音IDに対応する音声ファイルをサーバ記憶部22から読み出す。サーバ制御部21は、読み出した音声ファイルを、通信網100を介してカラオケ装置3に送信する。
カラオケ装置3は、送信端末1から送信された効果音IDに対応した音声ファイルを、サーバ通信部23及び通信網100を介して受信する。ここで、再生制御部31は、カラオケ楽曲に係る楽曲情報を再生している場合に、受信した音声ファイルに係る効果音を再生する。再生制御部31が効果音を再生することにより、スピーカ5が、音声出力部34を介して、楽器情報に係るカラオケ楽曲とともに、効果音IDに係る効果音を放音する。再生制御部31は、楽曲情報と効果音IDとを合成して1つのファイルにしてもよいし、別個のファイルのままにしていてもよい。
本実施形態におけるカラオケシステムが行う処理について説明する。図6は、カラオケシステムの処理を示すフローチャートである。まず、端末制御部11は、通信サーバ2から送信されたログイン認証を行い、ログイン認証の判定結果が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものであるか否かを判定する(ステップS1)。端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われなかったことを示すものである場合は(ステップS1でNO)、処理を継続する(ステップS1に戻す)。
一方、端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものである場合は(ステップS1でYES)、端末制御部11は計時を開始し、挙動検出部15から入力された加速度値及び回転角度から、送信端末1の挙動を検出する(ステップS2)。端末制御部11は、端末記憶部12から閾値及び基準となる方向を読み出し、計時開始から所定時間内に、入力された加速度値が閾値を超えた回数、及び基準となる方向からの傾きを特定することにより、送信端末1の挙動の状態を特定する(ステップS3)。端末制御部11は、端末記憶部12からテーブルを読み出し、読み出したテーブルに基いて、特定した端末の挙動に対応する効果音情報である効果音IDを端末記憶部12から読み出す(ステップS4)。端末制御部11は、端末通信部16を介して効果音情報である効果音IDを通信サーバ2に送信する(ステップS5)。
通信サーバ2のサーバ制御部21は、サーバ通信部23を介して効果音情報である効果音IDを受信し、サーバ記憶部22から、効果音IDと音声ファイルとの対応関係を示したテーブルを読み出す(ステップS6)。サーバ制御部21は、読み出したテーブルに基いて、受信した効果音IDに対応する音声ファイルをサーバ記憶部22から読み出す(ステップS7)。サーバ制御部21は、サーバ記憶部22から読み出した音声ファイルをカラオケ装置3に送信する(ステップS8)。
カラオケ装置3の再生制御部31は、通信サーバ2から音声ファイルを受信し、楽曲情報に基いて楽曲を再生しているか否かを判定する(ステップS9)。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生していない場合は(ステップS9でNO)、処理を終了する。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生している場合は(ステップS9でYES)、楽曲とともに、音声ファイルに基いて効果音を再生し(ステップS10)、処理を終了する。
また、送信端末1の端末制御部11は、送信回数を計数し、所定回数以上の場合には送信を制限するようにしてもよい。この場合、端末記憶部12には、所定の送信回数について示す閾値が記憶されている。また、端末制御部11は、送信回数を端末記憶部12に記憶する。送信回数は、ログイン後に送信した回数を通算してもよいし、所定の時間毎に回数を0に戻すように設定してもよい。さらに、再生中の楽曲情報に関連し、楽曲毎に送信回数を計数するようにしても良い。
端末制御部11は、端末記憶部12から送信回数と閾値とを読み出し、計数した送信回数と閾値とを比較する。端末制御部11は、送信回数が閾値未満の場合には、効果音IDを端末記憶部12から読み出し、通信サーバ2に送信する。一方、送信回数が閾値以上の場合には、端末制御部11は、効果音IDの送信を制限する。即ち効果音IDの送信を行わない。また、効果音IDを送信しなかった場合、端末制御部11は、効果音IDを送信しなかったことを示す情報を表示部14に出力し、表示させるようにしてもよい。
図7は、送信端末1の処理を示すフローチャートである。ステップS11〜ステップS13の処理は、ステップS1〜ステップS3と同様であるため、説明を省略する。端末制御部11は、挙動の状態を特定した後、送信回数の送信回数と閾値とを端末記憶部12から読み出す(ステップS14)。端末制御部11は、送信回数が閾値以上か否かを判定する(ステップS15)。端末制御部11は、送信回数が閾値未満である場合には(ステップS15でNO)、送信回数を1回加算する(ステップS16)。また、端末制御部11は、端末記憶部12から読み出したテーブルに基いて、特定した端末の挙動に対応する効果音情報である効果音IDを端末記憶部12から読み出す(ステップS17)。端末制御部11は、端末通信部16を介して効果音情報である効果音IDを通信サーバ2に送信し(ステップS18)、処理を終了する。一方、送信回数が閾値以上である場合には(ステップS15でYES)、端末制御部11は、効果音IDを送信することなく、処理を終了する。ステップS18で効果音情報である効果音IDを通信サーバ2に送信後は、通信サーバ2及びカラオケ装置3は、ステップS6〜ステップS10と同様の処理を行う。
本実施形態によれば、送信端末1の挙動検出部15が検出した挙動状態に応じて再生装置が効果音を出力するので、ユーザが直感的な操作で効果音を出力させることができる。
なお、本実施形態において、再生制御部31は、カラオケ楽曲を再生中の場合に効果音を再生することとしているが、一のカラオケ楽曲と他のカラオケ楽曲を再生する間にも効果音を再生するようにしても良い。この場合、再生制御部31は、送信端末1がカラオケシステムにログインしているか否かを判定し、カラオケシステムにログインしていると判定した場合に、音声ファイルに係る効果音を再生する。
第2の実施形態
第2の実施形態について説明する。本実施形態は、ユーザが、送信端末1における効果音入力部17から音声を入力し、アプリケーションプログラムを用いて録音した音声に係る音声ファイルを送信する形態に関する。
本実施形態におけるカラオケシステムの動作について説明する。端末制御部11は、第1の実施形態と同様のログイン認証が正常に行われた後、効果音入力部17から音声の入力を開始することにより、録音を開始する。この場合、表示部14に「録音を開始しますか?」という文字を表示させ、ユーザが入力部13から録音を指示する信号を出力し、表示部14に該信号が入力されてから、録音を開始するようにしてもよい。録音時間は、例えば5秒以内又は30秒以内など、一定の時間が設定されていてもよいし、入力部13から録音を停止する指示信号を出力し、再生制御部31に入力されるまで録音を継続するようにしてもよい。
端末制御部11は、音声を録音することにより効果音情報である音声ファイルを作成する。本実施形態において、効果音情報とは音声ファイルのことであり、端末記憶部12に記憶させる。また、端末制御部11は、一定時間に加速度値が閾値を超える回数及び回転角度等の挙動の状態と対応付けて、端末記憶部12に音声ファイルを記憶してもよい。音声ファイルに対応させる挙動の状態は、入力部13から送信端末1が閾値を超える回数及び傾き等を入力することにより、端末記憶部12に記憶させてもよいし、実際に送信端末1を搖動させることにより、挙動の状態を検出し、端末記憶部12に記憶させてもよい。また、端末制御部11は、挙動の状態と音声ファイルとの対応を示すテーブルを更新する。また、録音した音声ファイルに対応した効果音IDを端末記憶部12に記憶する。
本実施形態における送信端末1の録音についての処理について説明する。図8は、送信端末1の処理を示すフローチャートである。送信端末1の端末制御部11は、効果音入力部17から音声の入力を開始することにより、録音を開始する(ステップS201)。端末制御部11は、録音開始後、一定時間経過後又は録音を停止する指示信号を入力することにより、録音を終了する(ステップS202)。
また、端末制御部11には、録音した音声ファイルと対応させる挙動の状態が入力される(ステップS203)。また、端末制御部11は、効果音情報と対応した効果音IDを作成し(ステップS204)、処理を終了する。
本実施形態におけるカラオケシステムの動作について説明する。送信端末1は、第1の実施形態と同様の動作により、ログイン認証を行う。端末制御部11は、通信サーバ2から送信されたログイン認証の判定結果が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものであるか否かを判定する。端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものである場合は、端末制御部11は第1の実施形態と同様に送信端末1の挙動を検出し、挙動の状態を特定する。端末制御部11は、端末記憶部12から音声ファイルと挙動の状態とが対応を示すテーブルを読み出し、読み出したテーブルに基いて、特定した端末の挙動に対応する効果音情報である音声ファイルを端末記憶部12から読み出す。端末制御部11は、端末通信部16を介して音声ファイルを通信サーバ2に送信する。
通信サーバ2のサーバ制御部21は、受信した音声ファイルをカラオケ装置3に送信する。カラオケ装置3の再生制御部31は、通信サーバ2から音声ファイルを受信し、楽曲情報に基いて楽曲を再生しているか否かを判定し、楽曲情報に基いて楽曲を再生している場合は楽曲とともに、音声ファイルに基いて効果音を再生する。
また、カラオケ装置3の再生制御部31は、再生記憶部32に効果音情報である音声ファイルを記憶する。再生記憶部32は、効果音IDと音声ファイルとの対応関係を示すテーブルを備えており、斯かるテーブルに記憶する。送信端末1が送信した効果音IDを、通信サーバ2を介してカラオケ装置3が受付けると、再生制御部31は、再生記憶部32から音声ファイルを読み出し、効果音を再生する。これにより、同じ効果音を複数回再生させたい場合に、2回目以降は、端末制御部11から、通信サーバ2を介してカラオケ装置3に効果音IDを送信することにより、再生制御部31が音声ファイルを再生記憶部32から読み出し、効果音を再生することができる。
また、この場合、音声ファイルは、一時的にのみ再生記憶部32に記憶されるようにしてもよい。再生制御部31は、たとえばログアウト、カラオケ装置3の電源オフ、カラオケ装置の再起動又は所定時間経過後、といった所定条件を満たした場合に記憶されている音声ファイルを再生記憶部32から削除するようにしてもよい。
図9は、カラオケシステムの処理を示すフローチャートである。本実施形態におけるカラオケシステムが行う処理について説明する。まず、上述したログイン認証を行う。端末制御部11は、通信サーバ2から送信されたログイン認証の判定結果が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものであるか否かを判定する(ステップS21)。端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われなかったことを示すものである場合は(ステップS21でNO)、処理を継続する(ステップS21に戻す)。
一方、端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものである場合は(ステップS21でYES)、端末制御部11は計時を開始し、挙動検出部15から入力された加速度値及び回転角度から、送信端末1の挙動を検出する(ステップS22)。端末制御部11は、端末記憶部12から閾値及び基準となる方向を読み出し、計時開始から所定時間内に、入力された加速度値が閾値を超えた回数、及び基準となる方向からの傾きを特定することにより、送信端末1の挙動の状態を特定する(ステップS23)。端末制御部11は、端末記憶部12からテーブルを読み出し、読み出したテーブルに基いて、特定した端末の挙動に対応する効果音情報である音声ファイルを端末記憶部12から読み出す(ステップS24)。端末制御部11は、端末通信部16を介して効果音情報である音声ファイルを通信サーバ2に送信する(ステップS25)。
通信サーバ2のサーバ制御部21は、受信した効果音情報である音声ファイルをカラオケ装置3に送信する(ステップS26)。カラオケ装置3の再生制御部31は、通信サーバ2から効果音情報である音声ファイルを受信し、再生記憶部32のテーブルに記憶する(ステップS27)。また、再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生しているか否かを判定する(ステップS28)。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生していない場合は(ステップS28でNO)、処理をステップS28に戻す。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生している場合は(ステップS28でYES)、楽曲とともに、音声ファイルに基いて効果音を再生し(ステップS29)、処理を終了する。
本実施形態によれば、ユーザは、自分が録音した効果音をカラオケ装置3から出力することができるので、多様な効果音を出力することができ、娯楽性が高まる。
また、本実施形態によれば、ユーザが以前録音した効果音情報を再度再生させたいと思った場合に、送信端末1は、第1の実施形態のように効果音IDを送信することにより、カラオケ装置3に効果音を再生させることができる。従って、送信端末1は、音声ファイルを再度送信する必要がない。一般に音声ファイルは効果音IDより遥かに情報量が大きいため、送信に時間を要する。そのため、効果音IDを送信することにより、音声ファイルが情報量の大きいファイルであったとしても、適切なタイミングに遅れることなく、カラオケ装置3は効果音を再生することができる。
なお、第1の実施形態のように、効果音を再生するためにサーバ記憶部22に記憶されている音声ファイルを用いるか、本実施形態のように、ユーザが送信端末1の端末記憶部12に記憶している音声ファイルを用いるかを、選択することができるようにしてもよい。
この場合、ユーザは、入力部13から選択信号を送信する。予め効果音を配信する業者等により設定された効果音を選択する場合には、「一覧から選ぶ」を選択したことを示す選択信号を端末制御部11に出力し、第1の実施形態に示す動作を実行する。一方、入力部13が「アプリで録音」を選択したことを示す選択信号を端末制御部11に出力した場合には、本実施形態に示すように、端末制御部11は音声入力部35から効果音の入力を開始する。
これにより、ユーザは、予めサーバ記憶部22に記憶されている効果音と、自身が録音した効果音とを選択することができるので、効果音の選択の幅が広がり、カラオケを行うにあたり、更に娯楽性が高まる。
第3の実施形態
第3の実施形態について説明する。本実施形態は、送信端末1とカラオケ装置3とが直接通信を行う形態に関する。
本実施形態における端末送信部は、第1及び第2の実施形態と同様に無線LANの通信モジュールであってもよいが、赤外線モジュール、Bluetooth(登録商標)通信モジュール等の通信モジュールであってもよい。また、本実施形態のカラオケ装置3における再生通信部37は、送信端末1の端末通信部16と通信可能な通信モジュールを備えている。
送信端末1のログイン動作はカラオケ装置3にユーザID及びパスワードを送信することにより行う。端末制御部11はユーザID及びパスワードは、カラオケ装置3に送信し、再生制御部31がユーザID及びパスワードを通信サーバ2に送信する。通信サーバ2では、サーバ制御部21がサーバ記憶部22からユーザ情報テーブルを読み出し、受信したユーザID及びパスワードの組み合わせが、ユーザ情報テーブルに記録されているユーザID及びパスワードの組み合わせと一致するか否かを判定する。サーバ制御部21は、ログインが正常に行われたか失敗したかを示す情報をカラオケ装置3に送信し、カラオケ装置3が該情報を、送信端末1に送信する。
ログイン後は、端末制御部11は、第1の実施形態と同様に、送信端末1を挙動させることにより効果音を選択し、選択した効果音に係る効果音情報である効果音IDを、カラオケ装置3に送信する。また、再生制御部31は、受信した効果音IDを通信サーバ2に送信する。再生制御部31は、受信した効果音IDを、音声ファイルと対応付けて一旦再生記憶部32のテーブルに記憶する。
受信した効果音IDを音声ファイルと対応付けて一旦再生記憶部32のテーブルに記憶した後、カラオケ装置3は送信端末1から送信された効果音IDを受信し、再生制御部31が再生記憶部32から音声ファイルを読み出し、効果音を再生する。
本実施形態におけるカラオケシステムが行う処理について説明する。図10は、カラオケシステムの処理を示すフローチャートである。端末制御部11は、カラオケ装置3から送信されたログイン認証の判定結果が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものであるか否かを判定する(ステップS31)。端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われなかったことを示すものである場合は(ステップS31でNO)、処理を継続する(ステップS31に戻す)。
一方、端末制御部11は、ログイン認証の結果を示す情報が、ログイン認証が正常に行われたことを示すものである場合は(ステップS31でYES)、計時を開始し、挙動検出部15から入力された加速度値及び回転角度から、送信端末1の挙動を検出する(ステップS32)。端末制御部11は、端末記憶部12から閾値及び基準となる方向を読み出し、計時開始から所定時間内に、入力された加速度値が閾値を超えた回数、及び基準となる方向からの傾きを特定することにより、端末の状態を特定する(ステップS33)。端末制御部11は、端末記憶部12からテーブルを読み出し、読み出したテーブルに基いて、特定した端末の状態に対応する効果音情報である効果音IDを端末記憶部12から読み出す(ステップS34)。端末制御部11は、端末通信部16を介して、効果音情報である効果音IDをカラオケ装置3に送信する(ステップS35)。
カラオケ装置3の再生制御部31は、送信端末1から受信した効果音IDを通信サーバ2に送信する(ステップS36)。通信サーバ2のサーバ制御部21は、サーバ通信部23を介して効果音IDを受信し、サーバ記憶部22からテーブルを読み出す(ステップS37)。サーバ制御部21は、読み出したテーブルに基いて、受信した効果音IDに対応する音声ファイルをサーバ記憶部22から読み出す(ステップS38)。サーバ制御部21は、サーバ記憶部22から読み出した音声ファイルをカラオケ装置3に送信する(ステップS39)。
カラオケ装置3は、対応付けられた効果音IDと音声ファイルとを通信サーバ2から受信し、受信した効果音IDを、音声ファイルに対応付けて一旦再生記憶部32のテーブルに記憶する(ステップS40)。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生しているか否かを判定する(ステップS41)。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生していない場合(ステップS41でNO)、処理を終了する。再生制御部31は、楽曲情報に基いて楽曲を再生している場合(ステップS41でYES)、楽曲とともに、音声ファイルに基いて効果音を再生し(ステップS42)、処理を終了する。
本実施形態によれば、送信端末1とカラオケ装置3との間で直接通信を行うので、カラオケ店舗70にアクセスポイントを設ける必要がなく、設置コストを低減することができる。
また、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、音声ファイルは、一時的にのみ再生記憶部32に記憶されるようにしてもよい。
第4の実施形態
第4の実施形態について説明する。本実施形態は、効果音の音量を調節する形態に関する。本実施形態において、再生制御部31は、歌唱部分判定部及び調節部として機能する。
本実施形態では、楽曲データが再生時に歌唱部分と非歌唱部分とを識別するための情報を含んでいる。非歌唱部分は前奏又は間奏等、歌唱が行われない部分を示す。歌唱部分は歌詞に合わせて歌唱を行う部分を示す。また、本実施形態では、再生制御部31は、音量を調節する信号を音声出力部34に出力することにより、再生する効果音の音量を調節することができる。再生する音量は、調節前には、カラオケ楽曲の再生音量に応じて所定の音量に設定されている。
本実施形態におけるカラオケシステムの動作について説明する。送信端末1及び通信サーバ2には、上述した実施形態と同様の処理を行う。カラオケ装置3の再生制御部31は、効果音に係る音声ファイルを受信した場合、カラオケ楽曲を再生中か否か、及び再生中のカラオケ楽曲が歌唱部分を再生中か否かを判定する。
再生制御部31が非歌唱部分を再生中である場合には、効果音を所定の音量で再生するよう、音声出力部34に指示信号を出力する。再生制御部31が歌唱部分を再生中である場合には、前述の所定の音量よりも小さい音量で効果音を再生するよう、音声出力部34に指示信号を出力する。
ここで、再生制御部31が、効果音を再生する音量を小さくする場合には、音量を0にする。即ち、効果音を再生しない場合も含む。音声の音量が閾値以上と判定した場合には、再生制御部31は、受信した効果音の音声ファイルを再生しないまま削除してもよい。
また、効果音を再生しない場合、再生制御部31は、カラオケ楽曲の非歌唱部分を再生中である場合には効果音を再生するが、再生制御部31が歌唱部分を再生中である場合には、歌唱部分が終了するまで効果音の再生を行わずに待機させ、歌唱部分の終了後、非歌唱部分が再生された場合に、効果音を再生するように制御してもよい。
図11は、カラオケ装置3の処理を示すフローチャートである。再生制御部31は、効果音に係る音声ファイルを受信する(ステップS51)。再生制御部31は、効果音に係る音声ファイルを受信した後で、カラオケ楽曲を再生中か否かを判定する(ステップS52)。再生制御部31は、カラオケ楽曲を再生中でないと判定した場合には(ステップS52でNO)、処理を終了する。再生制御部31は、カラオケ楽曲を再生中であると判定した場合には(ステップS52でYES)、再生中のカラオケ楽曲が歌唱部分を再生中か否かを判定する(ステップS53)。
再生制御部31が歌唱部分を再生中でないと判定した場合には(ステップS53でNO)、効果音を所定の音量で再生するよう、音声出力部34に指示信号を出力し(ステップS54)、処理を終了する。再生制御部31が歌唱部分を再生中であると判定した場合には(ステップS53でYES)、効果音を所定の音量よりも小さい音量で再生するよう、音声出力部34に指示信号を出力し(ステップS55)、処理を終了する。
本実施形態によれば、再生制御部31がカラオケ楽曲における歌唱部分を再生している場合には、非歌唱部分を再生している場合よりも効果音の音量を小さくするので、効果音によってユーザがカラオケ楽曲を聴き取りにくくなり、歌唱を行うことが困難になるといった事態を防止する。また、効果音により歌唱を妨害すると言った事態も防止することができる。
第5の実施形態
第5の実施形態について説明する。本実施形態は、外部からの音声入力に伴い、効果音の音量を調節する形態に関する。本実施形態において、再生制御部31は、音声判定部及び調節部として機能する。
本実施形態におけるカラオケシステムの動作について説明する。送信端末1及び通信サーバ2には、上述した実施形態と同様の処理を行う。再生記憶部32には、音量についての閾値が記憶されており、カラオケ装置3の再生制御部31は、音量についての閾値を再生記憶部32から読み出し、音声入力部35から入力された歌唱者の歌声等の音声の音量が、閾値以上か否かを判定する。閾値は、ユーザがマイクを自身に近づけて歌唱を行っていると判別できる程度の値であることが望ましい。
再生制御部31は、カラオケ装置3に入力された音声の音量が閾値未満と判定した場合には、効果音を所定の音量で再生する。一方、再生制御部31は、入力された音声の音量が閾値以上と判定した場合には、前述の所定の音量よりも小さい音量で効果音を再生する。第4の実施形態と同様に、再生制御部31が、効果音を再生する音量を小さくする場合には、音量を0にする場合も含む。
また、この場合、再生制御部31は、入力された音声の音量が閾値未満と判定した場合には効果音を再生するが、再生制御部31が入力された音声の音量が閾値以上と判定した場合には入力された音声の音量が閾値未満と判定されるまで、効果音の再生を行わずに待機させ、入力された音声の音量が閾値未満と判定された場合に、効果音を再生するように制御してもよい。
図12は、カラオケ装置3の処理を示すフローチャートである。本実施形態におけるカラオケ装置3の処理について説明する。再生制御部31は、効果音に係る音声ファイルを受信する(ステップS71)。再生制御部31は、効果音に係る音声ファイルを受信した後で、カラオケ楽曲を再生中か否かを判定する(ステップS72)。再生制御部31は、カラオケ楽曲を再生中でないと判定した場合には(ステップS72でNO)、処理を終了する。再生制御部31は、カラオケ楽曲を再生中であると判定した場合には(ステップS72でYES)、音量についての閾値を読み出す(ステップS73)。再生制御部31は、読みだした入力された音声の音量が閾値以上か否かを判定する(ステップS74)。
再生制御部31は、入力された音声の音量が閾値未満であると判定した場合には(ステップS74でNO)、効果音を所定の音量で再生し(ステップS75)、処理を終了する。再生制御部31は、入力された音声の音量が閾値以上であると判定した場合には(ステップS74でYES)、効果音を所定の音量よりも小さい音量で再生し(ステップS76)、処理を終了する。
本実施形態によれば、再生制御部31がカラオケ楽曲における歌唱部分を再生している場合には、非歌唱部分を再生している場合よりも効果音を再生する音量を小さくする。従って、効果音によってユーザがカラオケ楽曲を聴き取りにくくなり、歌唱を行うことが困難になるといった事態を防止する。また、効果音により歌唱を妨害すると言った事態も防止することができる。
第6の実施形態
第6の実施形態について説明する。本実施形態は、再生制御部31が効果音を再生する回数を制限する形態に関する。本実施形態において、再生制御部31は、再生部、計数部、計数判定部及び指示部として機能し、再生通信部37は受信部として機能する。
本実施形態におけるカラオケシステムの動作について説明する。夫々の送信端末1は、第1の実施形態と同様の動作により、効果音情報である効果音IDを送信し、送信端末1から効果音情報を受信した通信サーバ2は、受信した効果音情報に対応した音声ファイルをカラオケ装置3に送信する。また、送信端末1は、効果音情報と併せて、ユーザIDも通信サーバ2に送信し、通信サーバ2は、音声ファイルとともにユーザIDもカラオケ装置3に送信する。
音声ファイルを受信したカラオケ装置3における再生制御部31は、1つのカラオケ楽曲の再生中に、効果音情報に対応した音声ファイルを受信した回数をユーザID毎に計数し、再生記憶部32に記憶する。
再生記憶部32には、所定の回数を示す閾値が記憶されている。再生制御部31は、再生記憶部32から閾値を読み出し、ユーザID毎に計数した回数と閾値とを比較する。再生制御部31は、ユーザID毎に計数した回数が閾値未満の場合には、音声ファイルに従って効果音を再生する。再生制御部31は、ユーザID毎に計数した回数が閾値以上の場合には、効果音の再生を制限する。即ち、効果音を再生しない。
図13は、カラオケ装置3の処理を示すフローチャートである。再生制御部31はユーザID及び音声ファイルを受信する(ステップS81)。再生制御部31は、受信後に、同一のユーザIDについての受信回数を1回加算する(ステップS82)。再生制御部31は、受信回数の閾値を読み出す(ステップS83)。再生制御部31は、受信回数が閾値以上か否かを判定する(ステップS84)。再生制御部31は、受信回数が閾値未満である場合には(ステップS84でNO)、受信した音声ファイルに係る効果音を再生し(ステップS85)、処理を終了する。再生制御部31は、受信回数が閾値以上である場合には(ステップS84でYES)、音声ファイルに係る効果音を再生することなく、処理を終了する。
本実施形態によれば、ユーザID毎に計数した回数が閾値以上の場合には、効果音を再生しないことにより、特定のユーザが効果音を多用することを制限するので、大人数でカラオケを行う場合に、各ユーザが平等に効果音を送信することができる。
第7の実施形態
第7の実施形態について説明する。本実施形態は、特定のユーザが連続して効果音を再生させることを制限する形態に関する。
本実施形態の動作について説明する。本実施形態において、送信端末1は、一の送信端末1が、第1効果音情報及び第1ユーザIDを通信サーバ2に送信する。その後、他の送信端末1が、第2効果音情報及び第2ユーザIDを通信サーバ2に送信する。本実施形態において、一の送信端末1、第1効果音情報及び第1ユーザIDと、他の送信端末1、第2効果音情報及び第2ユーザIDとは、一致する場合も一致しない場合も含む。
通信サーバ2のサーバ制御部21は、第1効果音情報及び第1ユーザIDを受信した場合後、即時に第1効果音情報に対応する第1音声ファイルを送信する。同様に、第2効果音情報を及び第2ユーザID受信した場合には、即時に第2効果音情報に対応する第2音声ファイルを送信する。
カラオケ装置3の再生制御部31は、第1音声ファイル及び第1ユーザIDを受信した後、即時に第1音声ファイルに係る第1効果音を再生する。また、再生制御部31は、第2音声ファイル及び第2ユーザIDを受信した後、第1ユーザIDと第2ユーザIDとが一致するか否かを判定する。第1ユーザIDと第2ユーザIDとが一致する場合、再生制御部31は、第1音声ファイルに係る第1効果音を再生することなく、処理を終了する。第1ユーザIDと第2ユーザIDとが一致しない場合、再生制御部31は、第2音声ファイルに係る第2効果音を再生して、処理を終了する。
図14は、カラオケ装置3の処理を示すフローチャートである。再生制御部31は、第1音声ファイル及び第1ユーザIDを受信する(ステップS91)。再生制御部31は、即時に第1音声ファイルに係る第1効果音を再生する(ステップS92)。また、再生制御部31は、第2音声ファイル及び第2ユーザIDを受信する(ステップS93)。再生制御部31は、第1ユーザIDと第2ユーザIDとが一致するか否かを判定する(ステップS94)。判定した結果、第1ユーザIDと第2ユーザIDとが一致する場合(ステップS94でYES)、再生制御部31は、第2音声ファイルに係る第2効果音を再生することなく、処理を終了する。第1ユーザIDと第2ユーザIDとが一致しない場合(ステップS94でNO)、再生制御部31は、第2音声ファイルに係る第2効果音を再生して(ステップS95)、処理を終了する。
本実施形態によれば、先に受信した効果音に係る効果音情報に対応したユーザIDと、後に受信した効果音に係る効果音情報に対応したユーザIDとが一致する場合に、後に受信した効果音に係る効果音情報に係る効果音の再生を制限する。従って、同一のユーザが連続して効果音を再生させることを制限することができ、各ユーザが公平にカラオケシステムを利用することができる。
第8の実施形態
1台のカラオケ装置3に、複数の送信端末1が短時間に連続して効果音情報を送信した場合に、効果音の再生を制限するようにしてもよい。第1の送信端末1が、第1効果音情報を通信サーバ2に送信し、さらに第2の送信端末1が、第2効果音情報を通信サーバ2に送信すると、通信サーバ2は即時に受信した効果音情報に対応する音声ファイルを受信した順にカラオケ装置3に送信する。
再生制御部31は、第1音声ファイルを受信後ただちに、第1音声ファイルに係る第1効果音を再生する。また、第1音声ファイルと第2音声ファイルとを受信した際の両者の時間間隔を計測し、計測した時間間隔が閾値以上か否かを比較する。再生制御部31は、計測した時間間隔が閾値以上と判定した場合には、第2音声ファイルに係る第2効果音を再生する。これにより、複数の効果音情報が閾値が示す時間内に送信された場合には、後に送信された効果音の再生を制限するので、一方の効果音が他方の効果音に遮られることなく、カラオケ装置3が再生することができる。
第9の実施形態
複数の効果音情報が歌唱部分の再生中に送信された場合、効果音を歌唱部分終了後に順次再生するようにしてもよい。再生制御部31は、第1音声ファイルを受信時に、歌唱部分を再生している場合には、歌唱部分が終わるまで待機を続け、非歌唱部分の再生が開始すると、第1音声ファイルに係る第1効果音を再生する。ここで、再生制御部31は、第1効果音の再生を終了したか否かを判定し、第1効果音の再生が終了したと判定した場合、第2音声ファイルを受信したか否かを判定する。第2音声ファイルを受信していると判定した場合、非歌唱部分を再生している場合に、第2効果音の再生を行う。これにより、複数の効果音が、夫々歌唱の妨げになることがなく、さらに、効果音同士が相互に重畳することなく再生される。
第10の実施形態
一の効果音の再生終了後まで他の効果音の再生を待機するようにしてもよい。カラオケ装置3の再生制御部31が、第1音声ファイルを受信した後、即時に第1音声ファイルに係る第1効果音の再生を開始し、第1効果音の再生を終了したか否かを判定する。判定した結果、第1効果音の再生を終了した場合には、再生制御部31は、第2音声ファイルに係る第2効果音の再生を開始する。これにより、第1効果音の再生を終了するまで、第2効果音の再生を待機するので、2つの効果音を重畳することなく、且つ受信時間順に再生することができる。
第11の実施形態
効果音の再生を待機する場合、直近の効果音のみ再生を待機するようにしてもよい。再生制御部31が非歌唱部分を再生中である場合や、マイクから閾値以上の音声が入力されている場合、カラオケ装置3の再生制御部31が効果音に係る音声ファイルを受信すると、該音声ファイルは再生を待機する状態、すなわち、受信した効果音に係る音声ファイルが再生されていない状態となる。
この状態で、再生制御部31が、効果音に係る一の音声ファイルを受信した場合、先に受信した他の音声ファイルの有無を判定し、判定した結果、待機状態の他の音声ファイルがある場合には、他の音声ファイルに対応した待機状態を示す情報を更新又は削除し、一の音声ファイルに対応した待機状態を示す情報を対応させることにより、待機状態の音声ファイルを変更するという制御を設けても良い。これにより、複数の効果音情報が送信された場合、後に送信された効果音情報に係る効果音の再生が優先されるので、時期がずれた効果音の再生を防止し、適切なタイミングで効果音を再生することができる。また、この場合、再生制御部31は先に受信した他の送信端末1が送信した効果音情報に対応した効果音は再生しないことを示すメッセージ等の表示を表示装置4に行うための情報を映像出力部33に出力するようにしてもよい。
第12の実施形態
効果音送信のタイミングについて採点を行うようにしてもよい。本実施形態では、夫々の楽曲情報に、タイミング情報が対応して、サーバ記憶部22又は再生記憶部32に記憶されている。タイミング情報とは、楽曲情報に基づいて楽曲を再生する際の特定の時点を示す情報である。特定の時点は任意に設定されるが、例えばカラオケ楽曲のドラム音又はベース音等を再生する時点と同じ時点であってもよい。また、表示装置4に、タイミング情報に対応する映像情報を表示してもよい。これにより、ユーザはどのタイミングで効果音を送信すればよいかを視認することができる。
カラオケ装置3の再生制御部31は、音声ファイルを受信すると、受信した時刻を計時する。再生制御部31は、計時した時刻と、タイミング情報が示す時刻とがどの程度一致するかを評価する。例えば、タイミング情報と受信した時刻との差が0.01秒以内であれば評価A、0.03秒以内であれば評価B、0.05秒以内であれば評価C…という評価を行う。そして、評価した結果を映像出力部33に出力し、表示装置4が画像を表示する。この際、評価A、B、C…と共に点数をつけてもよく、カラオケ曲中1曲のタイミング情報毎の点数を累積するようにしてもよい。また、ユーザIDごとに点数によるランキングを作成してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施形態に記載されている技術的特徴は、相互に組合せ可能であり、組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。例えば、第3の実施形態以降の実施形態において、送信端末1が効果音IDに代えて、第2の実施形態に記載した音声ファイルを効果音情報として送信することも本発明の範囲に含まれる。