JP2012159249A - 冷媒分配器及びそれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
冷媒流路を複数に分岐する際、冷媒分配器へと流入する気液2相の冷媒流の流動状態の変化に対して、各流出側冷媒流路内の冷媒乾き度が安定する分配器を提供することにある。
【解決手段】
流入側冷媒流路の下流側に、前記流入側冷媒流路を流入側気体冷媒流路と流入側液体冷媒流路に分岐させる気液分離部を設け、前記気液分離部の下流側に、前記流入側気体冷媒流路を複数の流出側気体冷媒流路へと分岐させる気体冷媒分岐部を、前記流入側液体冷媒流路を複数の流出側液体冷媒流路へと分岐させる液体冷媒分岐部を設け、前記気体冷媒分岐部と前記液体冷媒分岐部の下流側に前記流出側気体冷媒流路と前記流出側液体冷媒流路が合流する合流部を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の流路へと冷媒を分配する冷媒分配器及びそれを備えた冷凍サイクル装置に関する。
例えば、ヒートポンプ給湯機や空調装置等の冷凍サイクル装置においては、室内機や室外機の熱交換器は複数の流路構成となっているため、熱交換器入口部に冷媒分配器を配置して各パスに冷媒を分配している。
冷媒を分流させる従来技術としては、例えば特開平03―140765号公報(特許文献1)がある。この特許文献1は円錐形中空容器の一端には冷媒の流入管が接続され、他方端には3本以上の分岐管が交差するように接続されている。この3本以上の分岐管は複数の中空円錐形分配管に交差状態で接続されたものである。この複数の中空円錐形分配管から流出する冷媒は蒸発器へと連通するようになっている。
この特許文献1では、冷媒分配装置は分岐管が交差しているため複数の分配管へは均一な量の冷媒を流入させることができる。
特開平03―140765号公報
さて、流入してきた気体液体混合の冷媒は流入スピード等によって混合状態がさまざまである。例えば図4に示した冷媒のように流入側冷媒流路から流入してきた気液混合冷媒は気体と液体が交互に流れてきたり、気体と液体の層状態で流れてきたり、場合によっては液体冷媒が水玉状態となる場合もある。このような、不安定な状態の冷媒が分配器に流入すると、分岐後の各流路の乾き度に不均一が生じやすく、結果として熱交換器(蒸発器)の性能が低下するという問題がある。
そこで、上述した特許文献1のように冷媒を一旦気体と液体とに分離させて合流させることが考えられる。しかしながら上記特許文献1は、気液2相の冷媒流の流動状態の変化に完全に対応したものではなく、安定した分配が得られない可能性があった。
本発明の目的は、各流出側冷媒流路内の気相と液相の比率を揃えることで、各流出側冷媒流路の乾き度を安定化し、熱交換器の性能低下を抑えることが可能な冷媒分配器を提供することにある。
上記目的は、流入側冷媒流路から流入した気液2相の冷媒流を複数の流出側冷媒流路へと分配する冷媒分配器において、前記流入側冷媒流路の下流側で前記冷媒流を流入側気体冷媒流路と流入側液体冷媒流路に分岐させる気液分離部と、この気液分離部の下流側に前記流入側気体冷媒流路を複数の流出側気体冷媒流路へと分岐させる気体冷媒分岐部と、前記流入側液体冷媒流路を複数の流出側液体冷媒流路へと分岐させる液体冷媒分岐部とを設け、前記気体冷媒分岐部と前記液体冷媒分岐部の下流側に前記流出側気体冷媒流路と前記流出側液体冷媒流路が合流する合流部を設けたことにより達成される。
また本発明は、前記気液分離部の上流側にて前記流入側冷媒流路に曲率を持たせ、この流入側冷媒流路の曲率の中心に対して内側の前記流入側冷媒流路の出口部に前記流入側気体冷媒流路を、外側の出口部に前記流入側液体冷媒流路を接続することが好ましい。
また本発明は、前記気体冷媒分岐部と前記流出側気体冷媒流路の接続部における前記流出側気体冷媒流路の入口部の流路断面積比を、前記液体冷媒分岐部と前記流出側液体冷媒流路の接続部における前記流出側液体冷媒流路の入口部の流路段面積比と同等にし、前記合流部にて流路断面積比が対応している前記流出側気体冷媒流路と前記流出側液体冷媒流路を合流させることが好ましい。
また本発明は、前記流入側冷媒流路と前記流入側液体冷媒流路のなす角度を、前記流入側冷媒流路と前記流入側気体冷媒流路のなす角度に対して同等以下にすることが好ましい。
また本発明は、前記流入側気体冷媒流路を前記流入側液体冷媒流路の上部に配置することが好ましい。
また本発明は、前記流入側気体冷媒流路と前記流入側液体冷媒流路を接続する液戻り流路を設けることが好ましい。
また本発明は、前記流入側気体冷媒流路の内部に冷媒流衝突部を設けることが好ましい。
本発明によれば、分配後に気相と液相を合流させると、各流出側冷媒流路内の気相と液相の比率はほとんど変化しないため、各流出側冷媒流路の乾き度を安定化する冷媒分配器を提供できる。
本発明による一実施例に係わる冷媒分配器を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図2のB−B線面図である。 図3のC−C線断面であり、気液2相流の流動状態を表す図である。 図1の形態の流路拡大部の流速分布を表す上断面図である。 図1の形態の分配数を拡張した場合を示す斜視図である。 本発明のよる第2の形態に係わる冷媒分配器を示す横断面図である。 図6に示す形態の気液2相流の流動状態を表す横断面図である。 図6の形態を構成する遠心分離部の斜視図である。 図6の形態を構成する上蓋の斜視図である。 図6の形態を構成する本体部材の斜視図である。 図6の形態を構成する部材の組み立て図である。
ところで、冷媒を気体冷媒と液体冷媒とに分配する分配器は上述した特許文献1のように知られている。しかしながら気体冷媒と液体冷媒とを確実に分離し、気体冷媒と液体冷媒のそれぞれに対して分配を行った後、再度合流させる分配器は存在しない。
そこで、簡単構造で気体冷媒と液体冷媒とに分離して合流できる分配器を種々検討した結果、以下のごとき実施例を得た。
以下、本発明の一実施の形態を図1から図6を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例に係る冷媒分配器の斜視図である。
図1において、冷媒分配器本体2の上流側には遠心分離部4を備えた流入側冷媒流路1が接続され、冷媒分配器本体2の下流側には複数の流出側冷媒流路3が接続されている。図1では流出側冷媒流路3が3つの場合を示している。
図2は図1のA−A断面図である。図3は図2のB−B断面図である。
図2、図3において、流入側冷媒流路1の入口部の下流側で冷媒分配器本体2の上流側には、流路が螺旋状になった遠心分離部4が接続されている。遠心分離部4の下流側となる流入側冷媒流路1の出口部には気液分離部5(点線による円形部分)が位置している。気液分離部5にて流入側冷媒流路1は流入側気体冷媒流路6(⇒で示す)と流入側液体冷媒流路7(→で示す)とに分岐されることになる。気液分離部5は流入側気体冷媒流路6と流入側液体冷媒流路7とを上下に形成することになる隔壁2aによって形成されている。つまり、遠心分離部4を経由してきた冷媒が隔壁2aに衝突する部分が気液分離部5となる。
ここで、流入側液体冷媒流路7は遠心分離部4の螺旋形状の中心軸に対して外周側に位置している。これに対し、流入側気体冷媒流路6は遠心分離部4の螺旋形状の中心軸に対して内周側に位置している。気液分離部5では、流入側冷媒流路1の出口部から気液分離部5への流路方向と、気液分離部5から流入側液体冷媒流路7への流路方向が同じであるのに対し、気液分離部5から流入側気体冷媒流路6への流路方向は流入側冷媒流路1から気液分離部5への流路方向に対して垂直に向いている。
また、流入側液体冷媒流路7の流路断面積は、流入側冷媒流路1の任意の断面における液体冷媒の断面積よりも、わずかに小さくなっている。気液分離部5の下流側では、流入側気体冷媒流路6は気体冷媒流路拡大部8を経由して気体冷媒分岐部10へと接続される。一方で、流入側液体冷媒流路7は液体冷媒流路拡大部9を経由して液体冷媒分岐部11へと接続される。
ここで、気体冷媒流路拡大部8および液体冷媒流路拡大部9は図3に示すように壁面が滑らかに加工してあり、かつ流路断面積がゆるやかに変化する形状となっている。気体冷媒流路拡大部8の下流側には気体冷媒分岐部10が接続されており、この部分にて流入側気体冷媒流路6は3つの流出側気体冷媒流路12へと分岐する。同様に、液体冷媒流路拡大部9の下流側には液体冷媒分岐部11が接続されており、その下流側にて流入側液体冷媒流路7は3つの流出側液体冷媒流路15へと分岐する。流出側気体冷媒流路12および流出側液体冷媒流路13は1つの流路を2枚の仕切り板で区切った構造となっている。気体冷媒分岐部10および液体冷媒分岐部11にて分岐した3対の流出側気体冷媒流路12と流出側液体冷媒流路13は、その下流側の合流部14にて合流し、流出側冷媒流路3へと接続される。
本冷媒分配器における冷媒流の挙動を図4と図5にしたがって説明する。
図4は図2に示した横断面図に冷媒を流した様子を示す図である。図5は図3に示した上断面図に冷媒の流速分布変化を示した図である。
図4、図5において、気液2相流の気液分離の過程について説明すると、流入側冷媒流路1から流入した気液2相の冷媒流は、遠心分離部4を通過する際に遠心力が加えられる。気液2相流に遠心力が加わると、密度の大きい液体冷媒が流路の外周側へと、密度の小さい気体冷媒が流路の内周側へと分離する。これにより、冷媒流が流入側冷媒流路1から気液分離部5へと流入する際には、流路の外周側に液体冷媒が流路の内周には気体冷媒が分離した状態になる。そのため、気液分離部5に接続されている流入側液体冷媒流路7の入口部の流路断面積を、流入側冷媒流路1の任意の断面における液体冷媒の断面積に合わせておけば、液体冷媒は流入側液体冷媒流路7へと流入し、残りの気体冷媒は流入側気体冷媒流路6へと流入する。
この気液分離部5では、気体冷媒に比べて液体冷媒の運動量が大きいため、液体冷媒の流路方向を変更するよりも気体冷媒の流路方向を変更する方が運動量の変化によるエネルギロスが少なくて済む。そのため、流入側冷媒流路1の出口部と流入側液体冷媒流路7とがなす角度は、流入側冷媒流路1の出口部と流入側気体冷媒流路6のなす角度よりも小さくなっている。また、気液分離部5へと流入する2相流の液体冷媒の断面積に比べて、流入側液体冷媒流路7の流路断面積をわずかに小さくしておくことで、気液界面の振動により発生する流入側液体冷媒流路7への気体冷媒の混入を抑制することができる。以上の一連の作用により、気液分離部5にて気液分離が可能となる。
上記のような気液分離は、冷媒流の気液分離状態に対応して流入側気体冷媒流路6と流入側液体冷媒流路7を配置しているため、原理的には冷媒分配器の設置角度にかかわらず気液の分離が可能である。しかし、図4に示したように、上側に流入側気体冷媒流路6を、下側に流入側液体冷媒流路7を配置すれば、気体冷媒中に混入したわずかな液体冷媒は流路を曲がりきれずに気液分離部5の壁面に衝突し、運動量を失った後、液体冷媒側へと落下するため、さらに確実な気液分離が可能となる。
次に、気体冷媒と液体冷媒のそれぞれの流路について説明する。
流入側気体冷媒流路6へと流入した気体冷媒は、気体冷媒流路拡大部8へと流入し、流入側液体冷媒流路7へ流入した液体冷媒は液体冷媒流路拡大部9へと流入する。ここで、気体冷媒流路拡大部8と液体冷媒流路拡大部9の内壁面は滑らかで、かつ流路の拡大が緩やかであるため、流入してきた冷媒流は壁面から剥離せず、一様な速度分布を形成する。
これにより、気体冷媒分岐部10と液体冷媒分岐部11では、流路を均等に分割するだけで、3対の流出側気体冷媒流路12と流出側液体冷媒流路13に対してほぼ均等に冷媒が分配される。その後、3対の流出側気体冷媒流路12と流出側液体冷媒流路13に均等に流入した冷媒流は、その下流側の合流部14にて合流し、流出側冷媒流路3を経由して流出する。
本実施例では流入側気体冷媒流路6と気体冷媒分岐部10の間に気体冷媒流路拡大部8を配置し、同時に、流入側液体冷媒流路7と液体冷媒分岐部11の間に液体冷媒流路拡大部9を配置している。しかし、この気体冷媒流路拡大部8と液体冷媒流路拡大部9がないことで、本冷媒分配器の動作に支障をきたすことはないので、これらを省くことも可能である。
以上の一連の動作により、流入側冷媒流路1から流入した気液2相流は、均等な流量比で、かつ均等な乾き度で3つの流出側冷媒流路3から流出する。
本実施例では流出側冷媒流路3が3つの場合について説明したが、気体冷媒分岐部10および液体冷媒分岐部11の出口部の分割数を増やすことで、容易により多くのパスへの冷媒分配が可能となる。
そこで、異なる分割構造の例を図6を使って説明する。
図6は本実施例に基づく分配数を拡張した場合の斜視図である。
図3において、気体冷媒分岐部10および液体冷媒分岐部11での流路の分割は、1方向に対して行われているが、図6に示すように、2方向に対して流路を分割することも可能である。ここで、図6は流出側気体冷媒流路12および流出側液体冷媒流路13の断面から下流側の斜視図であり、G1〜G3は流出側気体冷媒流路12の番号を、L1〜L3は流出側液体冷媒流路13の番号を表し、これらが合流した後の流出側冷媒流路3の番号はG1+L1〜G3+L3となる。
本発明の第2の実施の形態を図7から図12を用いて説明する。
第2の実施例は、第1の実施例に冷媒流衝突部15と液戻り流路16を加え、流入側気体冷媒流路6が流入側液体冷媒流路7の上側になるように配置されている。
まず、図7にしたがって第1の実施例との構成の違いについて説明する。
第1の実施例では、気液分離部5にて分離した気体冷媒流は流入側気体冷媒流路6を経由して、直接気体冷媒流路拡大部8へと流入していたが、第2の実施例では、この間に冷媒流衝突部15(点線による円形部分)と液戻り流路16が配置されている。冷媒流衝突部15は流路が垂直上方に曲がったのみの構造となっている。冷媒流衝突部15と気液分離部5の間には、液戻り流路16の片端が位置しており、流入側液体冷媒流路7とを接続している。加えて、流入側気体冷媒流路6と液戻り流路16の接続部は、液戻り流路16の入口部にて流路底面が周囲と比べて低くなるように傾斜がついている。
次に図8にしたがって、冷媒流の動作について説明すると、気液分離部5を通過した気体冷媒流は、まず流路が直角に曲がっている冷媒流衝突部15を通過する。この部分にて、気液分離部5で分流しきれなかった液体冷媒は流路壁面に衝突し、やがてその上流側に設置されている液戻り流路16へと流れ落ちる。これにより、液戻り流路16へと流れ落ちた液体冷媒は、液戻り流路16を経由して流入側液体冷媒流路7へと流出するため、第1の実施例に比べて、さらに確実な気液分離が可能となる。
第2の実施例の冷媒分配器の構成を図9から図12を用いて説明する。
図9から図11は冷媒分配器を構成する各部品の斜視図である。
本発明における冷媒分配器は、遠心分離管17、本体部材18、上蓋材19、底蓋材20、流出側冷媒管21の合計5つの部材によって構成される。ここでは加工方法に説明が必要な遠心分離管17、本体部材18、上蓋材19の3つについて説明する。
まず、遠心分離管17の構造について図9に従って説明する。遠心分離管17は1本の冷媒管を螺旋状に巻いたのみの単純な構造となっている。次に、上蓋材19の構造を図10にしたがって説明する。上蓋材19は必要な形に加工した平板内部に、気体冷媒流路拡大部8、気体冷媒分岐部10、流出側気体冷媒流路12を構成する溝を設けた構造となっている。次に本体部材18の構造を図11に従って説明する。本体部材18は四角柱の一部をそぎ落とした形状の素材の上面側に流入側気体冷媒流路6の一部を構成する溝を設け、その反対側の底面側に流入側液体冷媒流路7、液体冷媒流路拡大部9、液体冷媒分岐部11、流出側液体冷媒流路13を構成する溝を設けたものとなっている。
流入側気体冷媒流路6を構成する溝と流入側液体冷媒流路7を構成する溝の上流端は穴が貫通しており、本体部材18の上流側側面部とこの穴をつなぐことで気液分離部5が形成される。また、冷媒流衝突部15の下流側の流入側気体冷媒流路6と流入側液体冷媒流路7を構成する溝の間には、液戻り流路16となる穴が貫通している。一方、流出側気体冷媒流路12の底面となる部分と流出側液体冷媒流路13を構成する溝の下流端との間は、上面側と底面側を貫通する穴が3箇所あいており、本体部材18の下流側側面部から、この3つの穴に対して1箇所ずつ穴を貫通させることで、3箇所の合流部14が形成される。
図12に本冷媒分配器の組み立て図を示す。冷媒分配器本体2は本体部材18の上に上蓋材19を、本体部材18の下に底蓋材20を取り付けることで形成される。前述のとおり、上蓋材19は溝を有しており、この部分が本体部材18と組み合わされることで流入側気体冷媒流路6が完成する。冷媒分配器本体2の上流側には遠心分離管17の一端が取り付けられ、これにより、遠心分離を行った冷媒流を冷媒分配器本体2へと流すことができる。また、冷媒分配器本体2の下流側には3本の流出側冷媒管21が接続され、ここから分配後の冷媒流が流出する。この3本の流出側冷媒管21は矢印方向から本体部材18の開口に挿入される。
以上の一連の構造は、簡単な加工で得られる。また、第1の実施例についても第2の実施例とほぼ同様の構造で製作することができる。以上から、本発明の冷媒分配器はシンプルな構造で、各流出側冷媒流路内の冷媒を安定して均一な乾き度にすることが可能となる。
本発明は、複数の流路へと冷媒を分配する冷媒分配器に係わるもので、冷媒分配器へと流入する気液2相の冷媒流の流動状態の変化に対して、流出側冷媒流路内の乾き度が安定するような分配を行い、結果としてヒートポンプサイクルの成績係数の低下を抑えるものである。
以上のごとく、本発明によれば、気体と液体の2相で構成された冷媒流は気液分離部を通過することで気体冷媒流と液体冷媒流に分離する。分離した気体冷媒流は気体冷媒分岐部を通り、複数の流出側気体冷媒流路へと分配される。液体冷媒流も気体冷媒流と同様に、液体冷媒分岐部を通り、複数の流出側液体冷媒流路へと分配され、その下流にて、流出側気体冷媒流路と合流する。一般的に流動状態が定まらない気液2相状態の冷媒流に対して分配を行う場合、各流出側冷媒流路内での気相と液相の比率は絶えず変化し、乾き度を安定化させることは困難である。これに対して、気体冷媒のみ、液体冷媒のみに対して分配を行う場合、各流出側冷媒流路の冷媒流の流量比は変動しにくいため、分配後に気相と液相を合流させると、各流出側冷媒流路内の気相と液相の比率はほとんど変化しない。したがって、本発明によって、各流出側冷媒流路の乾き度を安定化させることが可能になる。
1・・・流入側冷媒流路、2・・・冷媒分配器本体、2a・・・隔壁、3・・・流出側冷媒流路、4・・・遠心分離部、5・・・気液分離部、6・・・流入側気体冷媒流路、7・・・流入側液体冷媒流路、8・・・気体冷媒流路拡大部、9・・・液体冷媒流路拡大部、10・・・気体冷媒分岐部、11・・・液体冷媒分岐部、12・・・流出側気体冷媒流路、13・・・流出側液体冷媒流路、14・・・合流部、15・・・冷媒流衝突部、16・・・液戻り流路、17・・・遠心分離管、18・・・本体部材、19・・・上蓋材、20・・・底蓋材、21・・・流出側冷媒管。

Claims (8)

  1. 流入側冷媒流路から流入した気液2相の冷媒流を複数の流出側冷媒流路へと分配する冷媒分配器において、
    前記流入側冷媒流路の下流側で前記冷媒流を流入側気体冷媒流路と流入側液体冷媒流路に分岐させる気液分離部と、この気液分離部の下流側に前記流入側気体冷媒流路を複数の流出側気体冷媒流路へと分岐させる気体冷媒分岐部と、前記流入側液体冷媒流路を複数の流出側液体冷媒流路へと分岐させる液体冷媒分岐部とを設け、
    前記気体冷媒分岐部と前記液体冷媒分岐部の下流側に前記流出側気体冷媒流路と前記流出側液体冷媒流路が合流する合流部を設けたことを特徴とする冷媒分配器。
  2. 請求項1記載の冷媒分配器において、
    前記気液分離部の上流側にて前記流入側冷媒流路に曲率を持たせ、この流入側冷媒流路の曲率の中心に対して内側の前記流入側冷媒流路の出口部に前記流入側気体冷媒流路を、外側の出口部に前記流入側液体冷媒流路を接続したことを特徴とする冷媒分配器。
  3. 請求項1記載の冷媒分配器において、
    前記気体冷媒分岐部と前記流出側気体冷媒流路の接続部における前記流出側気体冷媒流路の入口部の流路断面積比を、前記液体冷媒分岐部と前記流出側液体冷媒流路の接続部における前記流出側液体冷媒流路の入口部の流路段面積比と同等にし、前記合流部にて流路断面積比が対応している前記流出側気体冷媒流路と前記流出側液体冷媒流路を合流させたことを特徴とする冷媒分配器。
  4. 請求項1記載の冷媒分配器において、
    前記流入側冷媒流路と前記流入側液体冷媒流路のなす角度を、前記流入側冷媒流路と前記流入側気体冷媒流路のなす角度に対して同等以下にしたことを特徴とする冷媒分配器。
  5. 請求項4記載の冷媒分配器において、
    前記流入側気体冷媒流路を前記流入側液体冷媒流路の上部に配置したことを特徴とする冷媒分配器。
  6. 請求項5記載の冷媒分配器において、
    前記流入側気体冷媒流路と前記流入側液体冷媒流路を接続する液戻り流路を設けたことを特徴とする冷媒分配器。
  7. 請求項6記載の冷媒分配器において、
    前記流入側気体冷媒流路の内部に冷媒流衝突部を設けたことを特徴とする冷媒分配器。
  8. 請求項1乃至7にのいずれかに記載の冷媒分配器を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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