JP2012155835A - 回路付サスペンション基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】導体パターンの伝送損失を低減させることができながら、実装部品に対する操作性を向上させることのできる回路付サスペンション基板を提供すること。
【解決手段】回路付サスペンション基板1において、金属支持基板2の上に、金属箔4、第1ベース絶縁層5、導体パターン8およびカバー絶縁層11を順次形成する。これとともに、金属箔4を、金属支持基板2の切欠部19において、各配線17と厚み方向において対向しないように、かつ、切欠部19を除く部分に各配線17と厚み方向において対向するように、形成する。各配線17は、金属箔4と対向せず、かつ、切欠部19と対向する部分において、下面の全面が第1ベース絶縁層5に被覆され、上面および側面の全面がカバー絶縁層11に被覆される。
【選択図】図3

Description

本発明は、回路付サスペンション基板に関する。
ハードディスクドライブに用いられる回路付サスペンション基板は、磁気ヘッドを支持するサスペンション基板に、配線回路パターンが絶縁層を介して形成されている配線回路基板である。この回路付サスペンション基板は、磁気ヘッドと磁気ディスクとが相対的に走行するときの空気流に抗して、磁気ディスクとの間に微小な間隔を保持して、磁気ヘッドの良好な浮上姿勢を得ることができるので、近年、広く普及しつつある。
このような回路付サスペンション基板には、通常、その先端部において、磁気ヘッドを搭載するスライダーを搭載するためのタング部と、そのタング部の幅方向両側に配置され、配線回路パターンが形成されるアウトリガー部とを備えるジンバル部が形成されている。そして、磁気ディスクに対するスライダーの浮上姿勢(角度)を精密に調整するには、このアウトリガー部の剛性が重要な要因となっている。
一方、近年、データの高密度化の観点から、このような回路付サスペンション基板では、信号の高周波数化が必要になるところ、高周波数化を図ると、導体パターンにおいて伝送損失が大きくなる。
そのため、例えば、サスペンションの上に、下部導体と、絶縁層と、記録側線路および再生側線路からなる導体とを順次積層して、導体の伝送損失を低減させることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−11387号公報(図3〜図7)
しかるに、近年、スライダーの小型化に伴なって、磁気ディスクに対するスライダーの浮上姿勢(角度)を、より精密に調整することが求められている。
しかし、特許文献1の提案のように、下部導体を導体に沿って設けると、アウトリガー部の剛性が大きくなり、スライダーの浮上姿勢(角度)を精密に調整することが困難となる。
本発明の目的は、導体パターンの伝送損失を低減させることができながら、実装部品に対する操作性を向上させることのできる回路付サスペンション基板を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の回路付サスペンション基板は、金属支持基板と、前記金属支持基板の上に形成される金属箔と、前記金属支持基板の上に、前記金属箔を被覆するように形成される第1ベース絶縁層と、前記第1ベース絶縁層の上に形成され、複数の配線を有する導体パターンと、前記第1ベース絶縁層の上に、各前記配線を被覆するように形成されるカバー絶縁層とを備え、前記金属箔は、各前記配線の長手方向に沿って、各前記配線の一部と厚み方向において対向しないように、かつ、各前記配線の残部と厚み方向において対向するように、配置され、前記金属支持基板には、前記金属箔と対向しない各前記配線の前記一部と厚み方向において対向し、かつ、前記金属箔と厚み方向において対向しないように、平面視略U字状の開口部が形成され、前記開口部に挟まれ、磁気ヘッドが搭載されるタング部と、前記開口部の外側に配置されるアウトリガー部とをさらに備え、各前記配線は、前記金属箔と対向せず、かつ、前記開口部と対向する部分において、下面の全面が前記第1ベース絶縁層に被覆され、上面および側面の全面が前記カバー絶縁層に被覆されていることを特徴としている。
また、本発明の回路付サスペンション基板では、前記金属箔は、各前記配線と対向する面積が、各前記配線の面積100%に対して、70%以上であることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板は、さらに、前記金属箔と前記金属支持基板との間に介在される第1金属薄膜を備えていることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板は、さらに、前記第1金属薄膜と前記金属支持基板との間に介在される第2ベース絶縁層を備えていることが好適である。
本発明の回路付サスペンション基板によれば、金属箔が各配線の残部と厚み方向において対向するので、簡易な層構成により、導体パターンの伝送損失を低減させることができる。
一方、金属箔は、各配線の一部と厚み方向において対向しないので、各配線の一部と対応する部分の剛性を小さくすることができる。そのため、かかる部分の近傍に実装部品を実装すれば、実装部品に対する優れた操作性を確保することができる。
その結果、伝送損失の低減を図りつつ、優れた操作性を確保することができる。
本発明の回路付サスペンション基板の一実施形態の平面図を示す。 図1に示す回路付サスペンション基板における先端部の拡大図であり、(a)は要部平面図、(b)は要部背面図を示す。 図2に示す先端部の断面図であり、(a)はA−A線断面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図を示す。 図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を示す製造工程図であり、図3(a)に対応する断面図であって、(a)は、金属支持基板を用意する工程、(b)は、金属支持基板の上に、第2ベース絶縁層を形成する工程、(c)は、第2ベース絶縁層の上に、第1金属薄膜を形成する工程、(d)は、第1金属薄膜の上に、金属箔を形成するとともに、金属箔から露出する第1金属薄膜を除去する工程を示す。 図4に続いて、図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を示す製造工程図であり、図3(a)に対応する断面図であって、(e)は、第2金属薄膜を、金属箔の表面に形成する工程、(f)は、第2ベース絶縁層の上に、第1ベース絶縁層を形成する工程、(g)は、第1ベース絶縁層の上に、第3金属薄膜および導体パターンを順次形成する工程を示す。 図5に続いて、図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を示す製造工程図であり、図3(a)に対応する断面図であって、(h)は、第4金属薄膜を、導体パターンの表面に形成する工程、(i)は、カバー絶縁層を、第1ベース絶縁層の上に形成する工程、(j)は、金属支持基板を外形加工して、切欠部を形成する工程を示す。
図1は、本発明の回路付サスペンション基板の一実施形態の平面図を示し、図2は、図1に示す回路付サスペンション基板における先端部の拡大図であり、(a)は要部平面図、(b)は要部背面図を示し、図3は、図2に示す先端部の断面図であり、(a)はA−A線断面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図を示す。なお、図1において、金属支持基板2に対する導体パターン8の相対配置を明確に示すために、後述する第2ベース絶縁層3、第1ベース絶縁層5およびカバー絶縁層11は省略されている。
図1において、この回路付サスペンション基板1は、ハードディスクドライブの磁気ヘッド(図示せず)が実装される金属支持基板2に、磁気ヘッドとリード・ライト基板(図示せず)とを接続するための導体パターン8が一体的に形成されている。
導体パターン8は、後述するが、磁気ヘッドの接続端子に接続するための磁気ヘッド側接続端子部15と、リード・ライト基板の接続端子に接続するための外部側接続端子部16と、磁気ヘッド側接続端子部15および外部側接続端子部16(以下、これらを単に「端子部23」と総称する場合がある。)を接続するための複数の配線17とを一体的に備えている。
金属支持基板2は、長手方向に延びる平面視略クランク形状に形成されている。金属支持基板2の長手方向一端部(以下、先端部という。)には、磁気ヘッド側接続端子部15が設けられている。また、金属支持基板2の長手方向他端部(以下、後端部という。)には、外部側接続端子部16が設けられている。
そして、この回路付サスペンション基板1は、図3(c)に示すように、金属支持基板2と、金属支持基板2の上に形成される第2絶縁層としての第2ベース絶縁層3と、第2ベース絶縁層3の上に形成される第1金属薄膜6とを備えている。また、回路付サスペンション基板1は、第1金属薄膜6の上に形成される金属箔4と、第2ベース絶縁層3の上に、金属箔4を被覆するように形成される第2金属薄膜7と、第2ベース絶縁層3の上に、第2金属薄膜7を被覆するように形成される第1絶縁層としての第1ベース絶縁層5とを備えている。また、回路付サスペンション基板1は、第1ベース絶縁層5の上に形成される第3金属薄膜9と、第3金属薄膜9の上に形成される導体パターン8と、第1ベース絶縁層5の上に、導体パターン8を被覆するように形成される第4金属薄膜10とを備えている。また、回路付サスペンション基板1は、第1ベース絶縁層5の上に、第4金属薄膜10を被覆するように形成されるカバー絶縁層11を備えている。
金属支持基板2は、金属箔や金属薄板から形成されている。また、金属支持基板2の長さおよび幅は、その目的および用途に応じて、適宜選択される。
第2ベース絶縁層3は、金属支持基板2の表面に、導体パターン8に対応する部分に形成されており、長手方向に連続して形成されている。また、第2ベース絶縁層3は、図2に示すように、長手方向途中において、幅方向両側において互いに間隔を隔てて長手方向に沿って2本配置されている。また、第2ベース絶縁層3は、回路付サスペンション基板1の先端部および後端部(図2において図示せず)においては、幅方向両側の各第2ベース絶縁層3が連続するように、幅方向に沿って形成されている。
第2ベース絶縁層3の幅は、適宜選択され、長手方向途中に配置される各第2ベース絶縁層3の幅W1が、例えば、0.03〜5mm、好ましくは、0.1〜3mmである。
第1金属薄膜6は、図3(c)に示すように、第2ベース絶縁層3の表面において、金属箔4が形成されている部分と厚み方向において対向するパターンとして形成されている。また、第1金属薄膜6は、金属箔4と第2ベース絶縁層3との間に介在している。
金属箔4は、第2ベース絶縁層3の上であって、第1金属薄膜6の表面に、導体パターン8が形成されている部分と厚み方向において対向するパターンとして形成されている。より具体的には、金属箔4は、第1金属薄膜6の上面全面に形成されている。
また、金属箔4は、第2ベース絶縁層3よりも幅狭となるように形成されており、長手方向途中に配置される各金属箔4の幅W2は、例えば、0.02〜4.99mm、好ましくは、0.09〜2.99mmである。
第2金属薄膜7は、金属箔4の表面に、金属箔4を被覆するように形成されている。より具体的には、第2金属薄膜7は、金属箔4の上面および側面と、第1金属薄膜6の側面とに、これらを被覆するように、形成されている。また、この第2金属薄膜7は、金属箔4および第1金属薄膜6と、第1ベース絶縁層5との間に介在している。
第1ベース絶縁層5は、第2ベース絶縁層3の上に、第2金属薄膜7を被覆するように形成されている。より具体的には、第1ベース絶縁層5は、幅方向において、第2金属薄膜7の側面および上面を被覆するように、第2ベース絶縁層3の上面全面に形成されている。長手方向途中に配置される第1ベース絶縁層5の幅は、例えば、第2ベース絶縁層3の幅W1と同一または相異なっていてもよく、例えば、0.03〜5mm、好ましくは、0.1〜3mmである。
第3金属薄膜9は、第1ベース絶縁層5の表面に、導体パターン8が形成されている部分と厚み方向において対向するパターンとして形成されている。また、この第3金属薄膜9は、第1ベース絶縁層5と導体パターン8との間に介在している。
導体パターン8は、第1ベース絶縁層5の上であって、第3金属薄膜9の表面に配置されている。導体パターン8は、図1に示すように、長手方向途中において、長手方向に沿って並行状に設けられる複数(例えば、4本)の配線17a、17b、17cおよび17dと各配線17に接続される端子部23とからなる配線回路パターンとして形成されている。
導体パターン8では、配線17a、17b、17cおよび17dが、幅方向一方側から幅方向他方側に向かって順次並列配置されている。さらに、図2(a)に示すように、配線17aおよび17bと、配線17cおよび17dとは、それぞれ、各第2ベース絶縁層3に対応するように、1対毎に設けられている。
各端子部23は、図1に示すように、幅方向に沿って配列配置されており、幅広の角ランドとして形成されている。磁気ヘッド側接続端子部15には、各配線17の先端が接続されており、外部側接続端子部16には、各配線17の後端が接続されている。
各配線17の幅は、例えば、10〜150μm、好ましくは、20〜100μmである。配線17aおよび17b間の間隔と、配線17cおよび17d間の間隔とは、例えば、10〜200μm、好ましくは、20〜150μmである。また、配線17bおよび17c間の間隔は、長手方向途中において、例えば、10〜1000μm、好ましくは、15〜500μmである。各配線17の長さL1は、適宜選択され、例えば、5〜200mm、好ましくは、10〜100mmである。
第4金属薄膜10は、図3(c)に示すように、導体パターン8の表面に、導体パターン8を被覆するように形成されている。より具体的には、第4金属薄膜10は、各配線17の上面および側面と、第3金属薄膜9の側面とに、これらを被覆するように、形成されている。また、この第4金属薄膜10は、導体パターン8および第3金属薄膜9と、カバー絶縁層11との間に介在している。また、第4金属薄膜10は、図示しないが、端子部23が露出するように、形成されている。
カバー絶縁層11は、第1ベース絶縁層5の上に、第4金属薄膜10を被覆するように形成されている。より具体的には、カバー絶縁層11は、第4金属薄膜10の側面および上面を被覆するように、第1ベース絶縁層5の上面全面に形成されている。なお、カバー絶縁層11は、図2(a)が参照されるように、端子部23が露出するように、形成されている。
そして、この回路付サスペンション基板1の先端部には、図2に示すように、ジンバル部18が設けられている。
ジンバル部18には、厚み方向を貫通する開口部としての切欠部19が形成されている。切欠部19は、ジンバル部18の長手方向途中で幅方向略中央に形成され、平面視において先側に向かって開く略U字状に形成されている。
また、ジンバル部18には、切欠部19に幅方向において挟まれるタング部20と、切欠部19の幅方向両外側に配置されるアウトリガー部21と、タング部20およびアウトリガー部21の先側に配置される端子形成部12とが設けられている。
ジンバル部18の寸法は、適宜選択され、図2(b)が参照されるように、タング部20の幅方向両外側における切欠部19の各幅W3が、例えば、0.05〜2mm、好ましくは、0.1〜1mmであり、長さL3が、例えば、0.1〜10mm、好ましくは、1〜7mmである。また、タング部20の後側における切欠部19の幅(幅方向長さ)W4が、例えば、0.1〜10mm、好ましくは、0.5〜7mmであり、長さ(長手方向長さ)L4が、例えば、0.05〜9mm、好ましくは、0.5〜6mmである。また、アウトリガー部21の幅W5が、例えば、0.03〜3mm、好ましくは、1〜2.5mmである。また、端子形成部12の長さは、例えば、0.1〜10mm、好ましくは、1〜7mmである。
タング部20は、端子形成部12から後側に向かって延びる平面視略矩形状に形成されている。また、タング部20は、図2(a)の仮想線で示すように、磁気ヘッドが搭載されるスライダー(図示せず)が搭載される搭載部22を備えている。搭載部22は、スライダーを搭載するための領域であって、タング部20の長手方向中央および幅方向中央に配置され、平面視略矩形状に形成されている。また、タング部20は、図3(b)に示すように、金属支持基板2のみから形成されている。
アウトリガー部21は、図2に示すように、長手方向に沿って延びる平面視略平帯形状に形成されており、ジンバル部18の後端部および先端部の間に架設されている。また、アウトリガー部21は、ジンバル部18の後端部および先端部に対して幅方向両外側に張り出すように屈曲して形成されている。また、アウトリガー部21は、図3(b)に示すように、金属支持基板2のみから形成されている。
端子形成部12は、図2に示すように、タング部20の先側およびアウトリガー部21の先側にこれらと連続して形成されている。端子形成部12は、ジンバル部18の幅方向にわたって配置され、平面視略矩形状に形成されている。また、端子形成部12は、図3(a)に示すように、金属支持基板2、第2ベース絶縁層3、第1金属薄膜6、金属箔4、第2金属薄膜7、第1ベース絶縁層5、第3金属薄膜9、導体パターン8、第4金属薄膜10およびカバー絶縁層11から形成されている。
第2ベース絶縁層3は、ジンバル部18の後端部において、図2(a)および図3(a)に示すように、長手方向途中に配置される各第2ベース絶縁層3の先端からそれぞれ連続して形成されている。また、各第2ベース絶縁層3は、図2に示すように、タング部20の幅方向両外側における切欠部19を通過するように、長手方向途中の第2ベース絶縁層3から、端子形成部12に向かって直線状に延びるように形成されている。
そして、各第2ベース絶縁層3は、端子形成部12に至り、端子形成部12においては、端子形成部12の幅方向に沿って、平面視略矩形状に形成されている。
金属箔4は、図2の1点鎖線で示すように、ジンバル部18の後端部において、長手方向途中に配置される各金属箔4の先端からそれぞれ連続して形成されており、長手方向途中の金属箔4から切欠部19の後端縁のやや後側まで延びるように形成されている。そして、金属箔4は、切欠部19において形成されておらず、端子形成部12において、形成されている。つまり、金属箔4は、切欠部19によって、長手方向に沿って、分断されている。また、金属箔4は、端子形成部12において、磁気ヘッド側接続端子部15および各配線17に厚み方向において対向するように形成されており、端子形成部12の幅方向に沿って形成されている。
より具体的には、金属箔4は、端子形成部12において、各配線17と厚み方向に対向配置されるU字部13と、U字部13の幅方向中央から後側に向かって連続して延び、磁気ヘッド側接続端子部15と厚み方向に対向配置される延出部14とを、一体的に備えている。U字部13は、平面視において、後側に向かって開く略U字状に形成されている。
また、延出部14は、平面視略矩形状に形成されている。
金属箔4が分断される長さ(図2(b)参照)Dは、例えば、1.0〜20mm、好ましくは、1.1〜10.1mmである。
これにより、金属箔4は、その全長、すなわち、各配線17に沿う長さの合計が、各配線17の長さ100%に対して、例えば、70%以上、好ましくは、80%以上、通常、95%以下に設定されている。換言すれば、各配線17と厚み方向に対向する金属箔4の面積が、各配線17の面積100%に対して、例えば、70%以上、好ましくは、80%以上、通常、95%以下に設定されている。なお、金属箔4の面積が上記した範囲に満たないと、導体パターン8の伝送損失を低減させることが困難となる場合がある。
第1金属薄膜6および第2金属薄膜7は、図3(a)に示すように、ジンバル部18の後端部において、回路付サスペンション基板1の長手方向途中に配置される第1金属薄膜6および第2金属薄膜7から連続してそれぞれ形成されている。第1金属薄膜6は、切欠部19を除くジンバル部18において、第2ベース絶縁層3の上面に、金属箔4のパターンで形成されている。第2金属薄膜7は、ジンバル部18において、金属箔4の表面に形成されている。
第1ベース絶縁層5は、ジンバル部18の後端部において、回路付サスペンション基板1の長手方向途中に配置される各第1ベース絶縁層5の先端からそれぞれ連続して形成されている。また、各第1ベース絶縁層5は、図2に示すように、タング部20の幅方向両外側における切欠部19を通過するように、長手方向途中の第1ベース絶縁層5の先端から、ジンバル部18の先側に向かって直線状に延びるように形成されている。そして、各第1ベース絶縁層5は、端子形成部12に至り、端子形成部12においては、ジンバル部18の幅方向に沿って、平面視略矩形状に形成されている。
つまり、第1ベース絶縁層5は、図3(a)に示すように、ジンバル部18の後端部および端子形成部12において、第2金属薄膜7の側面および上面を被覆するように、第2ベース絶縁層3の上面全面に形成されている。また、第1ベース絶縁層5は、切欠部19において、第2ベース絶縁層3の上面全面に形成されている。
導体パターン8は、図2の破線で示すように、ジンバル部18の後端部においては、各配線17が、回路付サスペンション基板1の長手方向途中の各配線17の先端から連続して形成されるとともに、磁気ヘッド側接続端子部15が、端子形成部12に形成されている。
各配線17は、ジンバル部18の後端部における各配線17から、端子形成部12に向かって、タング部20の幅方向両外側における切欠部19を長手方向に沿って通過するように直線状に延びている。そして、各配線17は、端子形成部12に至り、端子形成部12においては、各配線17が幅方向内側に一旦屈曲して、さらに、後側に向かって屈曲して、その後、磁気ヘッド側接続端子部15の先端部に連続するように、引き回されている。
第3金属薄膜9および第4金属薄膜10は、図3(a)に示すように、ジンバル部18において、回路付サスペンション基板1の長手方向途中に配置される第3金属薄膜9および第4金属薄膜10から連続してそれぞれ形成されている。また、第3金属薄膜9は、ジンバル部18において、第1ベース絶縁層5の上面に、導体パターン8の配線回路パターンで形成されている。また、第4金属薄膜10は、各配線17の表面に形成されている。
カバー絶縁層11は、図2に示すように、ジンバル部18の後端部において、回路付サスペンション基板1の長手方向途中に配置される各カバー絶縁層11の先端からそれぞれ連続して形成されている。また、各カバー絶縁層11は、タング部20の幅方向両外側における切欠部19を通過するように、長手方向途中の第1ベース絶縁層5の先端から、ジンバル部18の先側に向かって直線状に延びるように形成されている。
そして、各カバー絶縁層11は、端子形成部12に至り、端子形成部12においては、後側に向かって開く平面視略U字状に形成されている。これにより、カバー絶縁層11は、磁気ヘッド側接続端子部15を露出させている。
図4〜図6は、図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を示す製造工程図であって、図3(a)に対応する断面図である。
次いで、この回路付サスペンション基板1の製造方法について、図4〜図6を参照して説明する。
まず、この方法では、図4(a)に示すように、金属支持基板2を用意する。
金属支持基板2を形成する金属としては、例えば、ステンレス、42アロイなどが用いられ、好ましくは、ステンレスが用いられる。金属支持基板2の厚みは、例えば、15〜30μm、好ましくは、20〜25μmである。
次いで、この方法では、図4(b)に示すように、第2ベース絶縁層3を金属支持基板2の上に形成する。
第2ベース絶縁層3を形成する絶縁体としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。これらのうち、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
第2ベース絶縁層3を形成するには、金属支持基板2の上に、例えば、感光性の合成樹脂を塗布し、乾燥後、上記したパターンで露光および現像し、必要により硬化させる。
また、第2ベース絶縁層3の形成は、金属支持基板2の上に、上記した合成樹脂の溶液を均一に塗布した後、乾燥し、次いで、必要に応じて、加熱することによって硬化させ、その後、エッチングなどにより上記したパターンに形成することもできる。さらに、第2ベース絶縁層3の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、合成樹脂を上記したパターンのフィルムに予め形成して、そのフィルムを、金属支持基板2の表面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
このようにして形成される第2ベース絶縁層3の厚みは、例えば、0.5〜5μm、好ましくは、1〜3μmである。
次いで、この方法では、図4(c)に示すように、金属支持基板2を含む第2ベース絶縁層3の上に、第1金属薄膜6を形成する。
第1金属薄膜6を形成する金属としては、例えば、銅、クロム、金、銀、白金、ニッケル、チタン、ケイ素、マンガン、ジルコニウム、およびそれらの合金、またはそれらの酸化物などが用いられる。好ましくは、銅、クロム、ニッケルおよびそれらの合金が用いられる。また、第1金属薄膜6は、複数の層から形成することもできる。
第1金属薄膜6は、例えば、スパッタリング、電解めっきまたは無電解めっきなどにより、形成される。
スパッタリングとしては、例えば、上記した金属をターゲットとするスパッタリングが用いられ、好ましくは、クロムスパッタリングおよび銅スパッタリングが用いられ、これらによりクロム薄膜と銅薄膜とを順次積層する。
電解めっきとしては、例えば、上記した金属のめっき溶液に、図4(b)に示す製造途中の回路付サスペンション基板1を浸漬しながら通電する電解めっきが用いられる。
無電解めっきとしては、例えば、上記した金属のめっき溶液に、図4(b)に示す製造途中の回路付サスペンション基板1を浸漬する無電解めっきが用いられる。
これらのうち、好ましくは、スパッタリングにより、第1金属薄膜6を形成する。
このようにして形成される第1金属薄膜6の厚みは、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.01〜0.1μmである。
次いで、この方法では、図4(d)に示すように、第1金属薄膜6の上に、金属箔4を上記したパターンで形成するとともに、金属箔4から露出する第1金属薄膜6を除去する。
金属箔4を形成するには、第1金属薄膜6の表面に、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などによって、パターンニングする。
アディティブ法では、まず、第1金属薄膜6の表面に、上記したパターンと逆パターンでめっきレジストを形成した後、めっきレジストから露出する第1金属薄膜6の表面に、電解めっきにより、金属箔4を形成する。その後、めっきレジストおよびそのめっきレジストが積層されていた部分の第1金属薄膜6を除去する。
サブトラクティブ法では、まず、第1金属薄膜6の表面に導体層を形成する。導体層を形成するには、例えば、第1金属薄膜6の表面に、公知の接着剤層を介して導体層を貼着する。次いで、導体層の上に、上記したパターンと同一パターンのエッチングレジストを形成し、このエッチングレジストをレジストとして、導体層をエッチングして金属箔4を形成する。次いで、エッチングレジストから露出する第1金属薄膜6をエッチングして、その後、エッチングレジストを除去する。
これにより、金属箔4を、金属箔4が切欠部19において長手方向に沿って分断される上記したパターンで形成するとともに、金属箔4から露出する第1金属薄膜6を除去することができる。
このようにして形成される金属箔4の厚みは、例えば、0.1〜5μm、好ましくは、1〜5μmである。
次いで、この方法では、図5(e)に示すように、第2金属薄膜7を、金属箔4の表面(第1金属薄膜6の側面を含む。)に形成する。
第2金属薄膜7を形成する金属としては、例えば、ニッケル、クロム、またはニッケルとクロムとの合金(ニクロム)が用いられる。好ましくは、ニッケルが用いられる。
第2金属薄膜7は、例えば、スパッタリング、電解めっきまたは無電解めっきなどにより、形成される。好ましくは、無電解めっきにより、第2金属薄膜7を形成する。
無電解めっきでは、例えば、上記した金属のめっき溶液、好ましくは、ニッケルのめっき溶液に、図4(d)に示す製造途中の回路付サスペンション基板1を浸漬することにより、ニッケルからなる第2金属薄膜7を形成する。
このようにして形成される第2金属薄膜7の厚みは、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.01〜0.1μmである。
次いで、この方法では、図5(f)に示すように、第1ベース絶縁層5を、第2ベース絶縁層3の上に、第2金属薄膜7を被覆するように形成する。
第1ベース絶縁層5を形成する絶縁体としては、上記した第2ベース絶縁層3と同様の絶縁体が用いられる。好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
また、第1ベース絶縁層5を形成するには、第2金属薄膜7を含む第2ベース絶縁層3の上に、例えば、感光性の合成樹脂を塗布し、乾燥後、上記したパターンで露光および現像し、必要により硬化させる。
また、第1ベース絶縁層5の形成は、第2金属薄膜7を含む第2ベース絶縁層3の上に、上記した合成樹脂の溶液を均一に塗布した後、乾燥し、次いで、必要に応じて、加熱することによって硬化させ、その後、エッチングなどにより上記したパターンに形成することもできる。さらに、第1ベース絶縁層5の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、合成樹脂を上記したパターンのフィルムに予め形成して、そのフィルムを、第2金属薄膜7を含む第2ベース絶縁層3の表面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
このようにして形成される第1ベース絶縁層5の厚みは、例えば、1〜10μm、好ましくは、5〜10μmである。
次いで、この方法では、図5(g)に示すように、第1ベース絶縁層5の上に、第3金属薄膜9および導体パターン8を、上記した配線回路パターンで順次形成する。
第3金属薄膜9および導体パターン8を形成するには、まず、第1ベース絶縁層5の上に第3金属薄膜9を形成し、その後、導体パターン8を上記したパターンで形成するとともに、導体パターン8から露出する第3金属薄膜9を除去する。
第3金属薄膜9を形成する金属としては、上記した第1金属薄膜6と同様の金属が用いられる。好ましくは、銅、クロム、ニッケルが用いられる。また、第3金属薄膜9は、複数の層から形成することもできる。
第3金属薄膜9は、第1金属薄膜6を形成する方法と同様の方法により形成する。好ましくは、クロムスパッタリングおよび銅スパッタリングにより、クロム薄膜と銅薄膜とを順次積層することにより、形成する。このようにして形成される第3金属薄膜9の厚みは、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.01〜0.1μmである。
導体パターン8を形成するには、第3金属薄膜9の表面に、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などによって、パターンニングする。
アディティブ法では、まず、第3金属薄膜9の表面に、上記した配線回路パターンと逆パターンでめっきレジストを形成した後、めっきレジストから露出する第3金属薄膜9の表面に、電解めっきにより、導体パターン8を形成する。その後、めっきレジストおよびそのめっきレジストが積層されていた部分の第3金属薄膜9を除去する。
サブトラクティブ法では、まず、第3金属薄膜9の表面に導体層を形成する。導体層を形成するには、例えば、第3金属薄膜9の表面に、公知の接着剤層を介して導体層を貼着する。次いで、導体層の上に、上記した配線回路パターンと同一パターンのエッチングレジストを形成し、このエッチングレジストをレジストとして、導体層をエッチングして導体パターン8を形成する。次いで、エッチングレジストから露出する第3金属薄膜9をエッチングして、その後、エッチングレジストを除去する。
このようにして形成される導体パターン8の厚みは、例えば、5〜20μm、好ましくは、7〜15μmである。
次いで、この方法では、図6(h)に示すように、第4金属薄膜10を、導体パターン8の表面(第3金属薄膜9の側面を含む。)に形成する。
第4金属薄膜10を形成する金属としては、第2金属薄膜7と同様の金属が用いられ、好ましくは、ニッケルが用いられる。
第4金属薄膜10は、第2金属薄膜7を形成する方法と同様の方法により形成する。好ましくは、ニッケルのめっき溶液に、図5(g)に示す製造途中の回路付サスペンション基板1を浸漬する無電解ニッケルめっきにより、ニッケルからなる第4金属薄膜10を形成する。
このようにして形成される第4金属薄膜10の厚みは、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.01〜0.1μmである。
次いで、この方法では、図6(i)に示すように、カバー絶縁層11を、第1ベース絶縁層5の上に、第4金属薄膜10を被覆するように形成する。
カバー絶縁層11を形成する絶縁体としては、上記した第2ベース絶縁層3と同様の絶縁体が用いられる。好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
カバー絶縁層11を形成するには、第4金属薄膜10を含む第1ベース絶縁層5の上に、例えば、感光性の合成樹脂を塗布し、乾燥後、上記したパターンで露光および現像し、必要により硬化させる。
また、カバー絶縁層11の形成は、第4金属薄膜10を含む第1ベース絶縁層5の上に、上記した合成樹脂の溶液を均一に塗布した後、乾燥し、次いで、必要に応じて、加熱することによって硬化させ、その後、エッチングなどにより上記したパターンに形成することもできる。さらに、カバー絶縁層11の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、合成樹脂を上記したパターンのフィルムに予め形成して、そのフィルムを、第4金属薄膜10を含む第1ベース絶縁層5の表面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
このようにして形成されるカバー絶縁層11の厚みは、例えば、2〜10μm、好ましくは、3〜6μmである。
その後、図示しないが、端子部23の上面に形成されている第4金属薄膜10を、エッチングなどにより除去する。
次いで、この方法では、図6(j)に示すように、金属支持基板2を、例えば、エッチング、穿孔、レーザー加工などにより外形加工するとともに、切欠部19を形成して、ジンバル部18を備える回路付サスペンション基板1を得る。
そして、この回路付サスペンション基板1では、金属箔4が、切欠部19を除いた部分における各配線17と厚み方向において対向している。そのため、簡易な層構成により、導体パターン8の伝送損失を低減させることができる。
一方、切欠部19においては、金属箔4は、各配線17と厚み方向において対向しないので、切欠部19における第2ベース絶縁層3、第1ベース絶縁層5、各配線17およびカバー絶縁層11の剛性を小さくして、柔軟性を確保することができる。そのため、搭載部22に、磁気ヘッドが搭載されるスライダーを搭載すれば、磁気ディスクに対するスライダーの浮上姿勢(角度)を、精密に調整することができる。とりわけ、小型のスライダーを搭載する場合であっても、スライダーの浮上姿勢(角度)を、精密に調整することができる。
その結果、導体パターン8の伝送損失の低減を図りつつ、スライダーの浮上姿勢を精密に調整することができる。
また、第2ベース絶縁層3は、切欠部19を除いた部分において、第1金属薄膜6と金属支持基板2との間に介在している。そのため、簡易な層構成により、導体パターン8の伝送損失を低減させることができる。これとともに、第1金属薄膜6と金属支持基板2との密着性を十分に図ることができ、優れた長期信頼性を確保することができる。
また、第1金属薄膜6は、切欠部19を除いた部分において、金属箔4と第2ベース絶縁層3との間に介在しているので、簡易な層構成により、伝送損失を低減させることができる。これとともに、金属箔4と第2ベース絶縁層3との密着性を十分に図ることができ、優れた長期信頼性を確保することができる。
つまり、この回路付サスペンション基板1の切欠部19を除いた部分では、金属支持基板2と金属箔4との間に、第2ベース絶縁層3および第1金属薄膜6が順次形成されているので、簡易な層構成により、伝送損失を低減させることができる。これとともに、金属支持基板2と金属箔4との密着性を十分に図ることができ、優れた長期信頼性を確保することができる。
また、この回路付サスペンション基板1では、ジンバル部18に切欠部19を形成し、上記したこれら各層を、切欠部19を通過するように配置する。このように配置することにより、切欠部19における各層の剛性をより一層を小さくすることができる。
また、上記の説明では、本発明の回路付サスペンション基板を、第2ベース絶縁層3および第1金属薄膜6を備える回路付サスペンション基板1として例示して説明したが、本発明の回路付サスペンション基板は、これに限定されず、例えば、第2ベース絶縁層3および/または第1金属薄膜6を備えない回路付サスペンション基板にも適用することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されることはない。
実施例1
まず、厚み25μmのステンレスからなる金属支持基板を用意し(図4(a)参照)、金属支持基板の表面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布し、乾燥後、露光および現像し、さらに加熱硬化することにより、厚み10μmのポリイミドからなる第2ベース絶縁層を、上記したパターンで形成した(図4(b)参照)。
次いで、金属支持基板を含む第2ベース絶縁層の表面に、第1金属薄膜として厚み0.03μmのクロム薄膜と厚み0.07μmの銅薄膜とを、クロムスパッタリングと銅スパッタリングとによって順次形成した(図4(c)参照)。
次いで、金属箔のパターンと逆パターンのめっきレジストを、第1金属薄膜の表面に、形成し、その後、めっきレジストから露出する第1金属薄膜の表面に、金属箔として厚み4.0μmの銅箔を、電解銅めっきにより形成した。次いで、めっきレジストおよびめっきレジストが形成されていた部分の第1金属薄膜を、化学エッチングにより除去した(図4(d)参照)。なお、金属箔は、長手方向において分断されており、その分断長さは、20mmであった。
次いで、金属箔の表面(第1金属薄膜の側面を含む。)に、第2金属薄膜として厚み0.1μmのニッケル薄膜を、無電解ニッケルめっきによって、形成した(図5(e)参照)。
次いで、第2金属薄膜を含む第2ベース絶縁層の全面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布し、乾燥後、露光および現像し、さらに加熱硬化することにより、厚み10μmのポリイミドからなる第1ベース絶縁層を、上記したパターンで形成した(図5(f)参照)。
次いで、第1ベース絶縁層の上に、アディティブ法により、種膜となる第3金属薄膜および導体パターンを、順次形成した。
アディティブ法では、第1ベース絶縁層の全面に、第3金属薄膜として厚み0.03μmのクロム薄膜と厚み0.07μmの銅薄膜とを、クロムスパッタリングと銅スパッタリングとによって順次形成した。次いで、導体パターンの逆パターンのめっきレジストを、第3金属薄膜の表面に形成した。次いで、めっきレジストから露出する第3金属薄膜の表面に、複数の配線および端子部を一体的に備える厚み10μmの導体パターンを、電解銅めっきにより形成した。次いで、めっきレジストおよびめっきレジストが形成されていた部分の第3金属薄膜を、化学エッチングにより除去した(図5(g)参照)。
なお、各配線の長さは、100mmであった。また、この各配線と厚み方向に対向する金属箔の面積は、各配線の面積100%に対して、80%となった。
次いで、導体パターンの表面(第3金属薄膜の側面を含む。)に、第4金属薄膜として厚み0.1μmのニッケル薄膜を、無電解ニッケルめっきによって形成した(図6(h)参照)。
次いで、第4金属薄膜を含む第1ベース絶縁層の全面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布し、乾燥後、露光および現像し、さらに加熱硬化することにより、厚み5μmのポリイミドからなるカバー絶縁層を、上記したパターンで形成した(図6(i)参照)。その後、端子部の上面に形成された第4金属薄膜を、エッチングにより除去した。
次いで、金属支持基板をエッチングして、切欠部が形成されたジンバル部を備える回路付サスペンション基板を得た(図6(j)参照)。なお、金属箔は、切欠部において分断されるように形成された。
実施例2
金属箔の分断長さを30mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、回路付サスペンション基板を得た。なお、各配線と厚み方向に対向する金属箔の面積は、各配線の面積100%に対して、70%であった。
実施例3
金属箔の分断長さを40mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、回路付サスペンション基板を得た。なお、各配線と厚み方向に対向する金属箔の面積は、各配線の面積100%に対して、60%であった。
比較例1
ジンバル部において、金属箔と第1金属薄膜および第2金属薄膜とを長手方向に沿って連続して形成した以外は、実施例1と同様にして、回路付サスペンション基板を得た。
(評価)
(1) 伝送効率
各実施例および比較例において得られた回路付サスペンション基板において、出力信号強度(POUT)と入力信号強度(PIN)とを測定し、下記式(1)のように、出力信号強度の入力信号強度に対する比率として、伝送効率を評価した。その結果を表1に示す。
伝送効率(%)=POUT/PIN・・・ (1)
(2) 角度制御
各実施例および比較例において得られた回路付サスペンション基板に、スライダーを搭載し、そのスライダーに磁気ヘッドを搭載した。そして、この回路付サスペンション基板をハードディスクドライブに実装して、磁気ディスクに対する磁気ヘッドの角度の制御を、三次元測長機により、評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2012155835
なお、表1中、角度制御の評価の略号を以下に説明する。
○: 設計通りに、磁気ヘッドの角度を制御することができた
×: 設計通りに、磁気ヘッドの角度を制御することができなかった
1 回路付サスペンション基板
2 金属支持基板
3 第2ベース絶縁層
4 金属箔
5 第1ベース絶縁層
6 第1金属薄膜
8 導体パターン
11 カバー絶縁層
17 配線
19 切欠部
20 タング部
21 アウトリガー部

Claims (4)

  1. 金属支持基板と、
    前記金属支持基板の上に形成される金属箔と、
    前記金属支持基板の上に、前記金属箔を被覆するように形成される第1ベース絶縁層と、
    前記第1ベース絶縁層の上に形成され、複数の配線を有する導体パターンと、
    前記第1ベース絶縁層の上に、各前記配線を被覆するように形成されるカバー絶縁層と
    を備え、
    前記金属箔は、各前記配線の長手方向に沿って、各前記配線の一部と厚み方向において対向しないように、かつ、各前記配線の残部と厚み方向において対向するように、配置され、
    前記金属支持基板には、前記金属箔と対向しない各前記配線の前記一部と厚み方向において対向し、かつ、前記金属箔と厚み方向において対向しないように、平面視略U字状の開口部が形成され、
    前記開口部に挟まれ、磁気ヘッドが搭載されるタング部と、前記開口部の外側に配置されるアウトリガー部とをさらに備え、
    各前記配線は、前記金属箔と対向せず、かつ、前記開口部と対向する部分において、下面の全面が前記第1ベース絶縁層に被覆され、上面および側面の全面が前記カバー絶縁層に被覆されていることを特徴とする回路付サスペンション基板。
  2. 前記金属箔は、各前記配線と対向する面積が、各前記配線の面積100%に対して、70%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の回路付サスペンション基板。
  3. さらに、前記金属箔と前記金属支持基板との間に介在される第1金属薄膜を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の回路付サスペンション基板。
  4. さらに、前記第1金属薄膜と前記金属支持基板との間に介在される第2ベース絶縁層を備えていることを特徴とする、請求項3に記載の回路付サスペンション基板。
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