JP2012153552A - 酸化マグネシウム粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のシランカップリング剤で表面処理された酸化マグネシウム粉末よりも吸湿性が抑制され、さらに樹脂材料への分散性に優れた酸化マグネシウム粉末を提供する。
【解決手段】酸化マグネシウム粉末の表面をオリゴマー状反応性シロキサンで処理する。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化マグネシウム粉末に関し、さらに詳しくは吸湿性が抑制されていて、熱伝導性フィラーとして有利に用いることができる酸化マグネシウム粉末に関する。
CPU(中央演算処理装置)などの電子部品の高性能化によって、電子機器の筐体内での発熱量は増加している。そこで、電子機器の筐体内にて発生した熱を外部に素早く拡散させるために、筐体の一部もしくは全部の形成材料として熱伝導性フィラーを分散させた樹脂材料組成物を用いることが行なわれている。
酸化マグネシウム粉末は、高い融点と熱伝導性とを有し、また絶縁性であることから、熱伝導性フィラーとして有用な材料の一つである。しかしながら、酸化マグネシウム粉末は、吸湿性が高く、空気中の水分と反応して水酸化マグネシウム粉末に変化しやすいという問題がある。
特許文献1には、酸化マグネシウム粉末の耐水和性を向上させる方法として、酸化マグネシウム粉末の表面をシランカップリング剤で処理することが記載されている。なお、特許文献1の実施例では、シランカップリング剤としてビニルトリエトキシシラン(即ち、モノマー)が使用されている。
特許文献2には、酸化マグネシウム粉末の耐水和性を向上させる方法として、酸化マグネシウム粉末の表面を、高級脂肪酸類、アニオン系界面活性剤、リン酸エステル類、カップリング剤、多価アルコールなどの表面処理剤で処理することが記載されている。特許文献2には、これらの表面処理剤の中でもリン酸エステルが好ましい旨の記載がある。なお、特許文献2の実施例で表面処理剤として使用されているカップリング剤は、ビニルトリエトキシシラン(即ち、モノマー)である。
特許文献3には、酸化マグネシウム粉末の表面を疎水化するための方法として、酸化マグネシウム粉末の表面をシラン、シロキサンあるいはシラザンで処理する方法が記載されている。特許文献3にはさらに、シランあるいはその部分加水分解である低分子のシロキサン(重合度が8以下)を用いて処理することが好ましいとの記載がある。
特開平6−171928号公報 特開2001−214065号公報 特開平7−292251号公報
本件発明の目的は、従来のシランカップリング剤で表面処理された酸化マグネシウム粉末よりも吸湿性が抑制され、さらに樹脂材料への分散性に優れた酸化マグネシウム粉末を提供することにある。
本発明者は、オリゴマー状反応性シロキサンによる処理によって、表面に有機ケイ素化合物層が形成された酸化マグネシウム粉末は、従来のシランカップリング剤で表面処理された酸化マグネシウム粉末と比較して、吸湿性が大きく低減し、また樹脂材料への分散性が向上することを見出した。そして、表面処理の条件によっては、温度90℃、相対湿度90%の雰囲気下に48時間静置したときの質量増加量が、単位表面積あたりの量に換算して0.005g/m2以下となるまで、酸化マグネシウム粉末の吸湿性を大きく低減させることができることを確認して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、オリゴマー状反応性シロキサンで表面が処理されている酸化マグネシウム粉末にある。
本発明の酸化マグネシウム粉末の好ましい態様は次の通りである。
(1)オリゴマー状反応性シロキサンが、シロキサン単位を含む主鎖と、ビニル基、アミノ基、エポキシ基からなる群より選ばれる反応性基を含む側鎖とを有する。
(2)オリゴマー状反応性シロキサンの平均重合度が2〜20の範囲にある。
本発明はまた、表面に有機ケイ素化合物層を有し、温度90℃、相対湿度90%の雰囲気下に48時間静置したときの質量増加量が、単位表面積あたりの量に換算して0.005g/m2以下である酸化マグネシウム粉末にもある。
本発明の酸化マグネシウム粉末は、後述の実施例のデータから明らかなように、従来のシランカップリング剤で表面処理された酸化マグネシウム粉末と比較して、吸湿性が低く、樹脂への分散性が高い。従って、本発明の酸化マグネシウム粉末を用いることによって、吸湿性の低い酸化マグネシウム粉末が均一に分散されている樹脂材料組成物を工業的に有利に製造することができる。また、酸化マグネシウム粉末は、高い融点と熱伝導性とを有し、絶縁性であることから、本発明の酸化マグネシウム粉末が分散されている樹脂材料組成物は、電子機器の筐体用の放熱材料として有利に使用することができる。
本発明で用いるオリゴマー状反応性シロキサンは、シランカップリング剤を含む重合体、すなわち反応性基を有するアルコキシシランを含む重合体であることが好ましい。オリゴマー状反応性シロキサンの構成単位となるシランカップリング剤が有する反応性基の例としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基及びメルカプト基を挙げることができる。これらの反応性基の中では、ビニル基、アミノ基及びエポキシ基が好ましく、ビニル基及びアミノ基がより好ましい。
ビニル基を有するシランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシランを挙げることができる。アミノ基を有するシランカップリング剤の例としては、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩を挙げることができる。エポキシ基を有するシランカップリング剤の例としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン及び3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを挙げることができる。メタクリロキシ基を有するシランカップリング剤の例としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン及び3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランを挙げることができる。アクリロキシ基を有するシランカップリング剤の例としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。メルカプト基を有するシランカップリング剤の例としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。この他のシランカップリング剤の例としては、p−スチリルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド及び3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを挙げることができる。
オリゴマー状反応性シロキサンは、シランカップリング剤の単独重合体であってもよいし、シランカップリング剤と反応性基を有しないアルコキシシランとの共重合体であってもよい。反応性基を有しないアルコキシシランの例としては、アルキルトリアルコキシシラン、アルキルメチルジアルコキシシラン、フェニルトリアルコキシシラン、フェニルメチルジアルコキシシラン及びテトラアルコキシシランを挙げることができる。アルキルトリアルコキシシラン及びアルキルメチルジアルコキシシランのアルキル基は、炭素原子数が1〜18の範囲にあることが好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもあってもよい。反応性基を有しないアルコキシシランはアルキルトリアルコキシシランであることが好ましい。
オリゴマー状反応性シロキサンの平均重合度は、2〜20の範囲にあることが好ましい。オリゴマー状反応性シロキサンがシランカップリング剤と反応性基を有しないアルコキシシランとの共重合体である場合、平均重合度は、シランカップリング剤の平均重合度と反応性基を有しないアルコキシシランの平均重合度の合計値を意味する。オリゴマー状反応性シロキサンに組み込まれた単量体の構造は、1H−NMRスペクトルの化学シフトと13C−NMRスペクトルの化学シフトとから特定することができ、その単量体の数の平均である平均重合度は、1H−NMRスペクトルのピーク積分値から求めることができる。
オリゴマー状反応性シロキサンとして、特開平5−194544号公報及び特開2000−178449号公報に記載されているシロキサンオリゴマーを用いることができる。特開平5−194544号公報には、ビニル基を有するシランカップリング剤の重合体からなるオリゴマー状反応性シロキサンが記載されている。特開2000−178449号公報には、アミノ基を有するシランカップリング剤の重合体からなるオリゴマー状反応性シロキサンが記載されている。
オリゴマー状反応性シロキサンはまた、下記の一般式(I)又は(II)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2012153552
式(I)において、X1は、反応性基を示す。反応性基の例としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、メタクリル基及びメルカプト基を挙げることができる。L1は、単結合又は二価の連結基を示す。二価の連結基は、アルキレン基であることが好ましい。アルキレン基は炭素原子数が1〜20であることが好ましい。アルキレン基は途中にエーテル基、エステル基または−NH−基が介在していてもよい。X1がビニル基であるときは、L1は、単結合であることが好ましい。X1がアミノ基、エポキシ基、メタクリル基又はメルカプト基であるときは、二価の連結基であることが好ましい。R1、R2及びR3は、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を示す。kは、2〜20の範囲の数を表す。
Figure 2012153552
式(II)において、X2は、式(I)のX1と同じである。L2は、式(I)のL1と同じである。R4はアルキル基もしくはフェニル基を示す。アルキル基は、炭素原子数が1〜18の範囲にあることが好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立してメチル基又はエチル基を示す。m及びnはそれぞれ独立して1〜19の範囲の数を示す。mとnの合計は2〜20の範囲にあることが好ましい。
オリゴマー状反応性シロキサンとしては、エボニックデグサ ジャパン株式会社から販売されている、Dynasylan6490やDynasylan1146を使用することができる。
本発明で用いる酸化マグネシウム粉末は、マグネシアクリンカーなどの硬焼酸化マグネシウム又は電融マグネシアの粉末であることが望ましく、平均粒子径が1〜100μmの範囲にあることが好ましく、5〜70μmの範囲にあることが特に好ましい。酸化マグネシウム粉末の純度は、95.0質量%以上であることが好ましく、96.0〜99.9質量%の範囲にあることが特に好ましい。
オリゴマー状反応性シロキサンで酸化マグネシウム粉末の表面を処理する方法としては、例えば、酸化マグネシウム粉末を撹拌しながら、酸化マグネシウム粉末にオリゴマー状反応性シロキサンを添加した後、加熱する方法を用いることできる。加熱方法としては、酸化マグネシウム粉末を高速で撹拌し、その撹拌によって生じる摩擦熱を利用する方法、外部からの熱を供給する方法を用いることができる。オリゴマー状反応性シロキサンは、エタノールやイソプロピルアルコールなどのアルコールに溶解させた状態で、酸化マグネシウム粉末に添加してもよい。また、オリゴマー状反応性シロキサンと共に少量の水を添加してもよい。オリゴマー状反応性シロキサン添加後の加熱温度は、80〜150℃の範囲にあることが好ましい。
酸化マグネシウム粉末に添加するオリゴマー状反応性シロキサンの量は、一般に酸化マグネシウム粉末100質量部に対して、0.05〜10質量部の範囲、好ましくは0.1〜5質量部の範囲、特に好ましくは0.1〜3質量部の範囲である。
本発明の酸化マグネシウム粉末は、表面にシロキサンが重合して形成された有機ケイ素化合物層を有するため吸湿性が低く、樹脂への分散性が高い。本発明の酸化マグネシウム粉末は、有機ケイ素化合物層を形成する際に使用したシロキサンの種類や量によっては、温度90℃、相対湿度90%の雰囲気下に48時間静置したときの質量増加量が、単位表面積あたりの量に換算して0.005g/m2以下、特に0.0001〜0.002g/m2の範囲と極少量となる。
本発明の酸化マグネシウム粉末は、各種の樹脂材料に分散させることができる。樹脂材料としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂及び尿素樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチレンメチルアクリレート樹脂及びエチレンビニルアセテート樹脂などの熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム及びウレタンゴムなどの合成ゴムを挙げることができる。樹脂材料に対する酸化マグネシウム粉末の添加量は、樹脂材料100質量部に対して、一般に10〜1500質量部の範囲、好ましくは50〜1000質量部の範囲である。
[実施例1]
ヘンシェルミキサー(FM10B、三井三池化工機(株)製、内容量:9L)に、酸化マグネシウム粉末(平均粒子径:10μm)を6kg投入した。ヘンシェルミキサーの回転速度を1000rpmとして、酸化マグネシウム粉末を撹拌しながら、酸化マグネシウム粉末に、ビニルトリメトキシシランの単独重合体(平均重合度:5.7)30gを添加して5分間撹拌を続けた。なお、平均重合度は、ビニル基の水素原子とメトキシ基の水素原子のそれぞれに起因する1H−NMRスペクトルのピーク積分値から求めた値である。その後、ヘンシェルミキサーの回転速度を2000rpmに上げ、酸化マグネシウム粉末を撹拌により発生する摩擦熱により加熱しながら40分間撹拌して(回転速度2000rpmに上げてから20分後には80℃に、撹拌終了時には130℃にまで昇温した)、酸化マグネシウム粉末の表面をビニルトリメトキシシラン単独重合体で処理した。表面処理後の酸化マグネシウム粉末について、BET比表面積の測定、吸湿性の評価、そして分散性の評価を下記のようにして行なった。表1に、BET比表面積、吸湿性評価で得られた酸化マグネシウム粉末の質量増加率、そして分散性評価で得られた平均トルクを示す。
(BET比表面積の測定)
BET比表面積測定装置の試料充填セル(低比表面積用)に、試料の酸化マグネシウム粉末6gを入れ、200℃の温度で20分間加熱して、酸化マグネシウム粉末の付着水を除去した後、窒素−ヘリウムの混合ガスを用いて、BET1点法により測定する。
(吸湿性の評価)
磁性皿に、試料の酸化マグネシウム粉末を20g量り取って入れる。温度90℃、相対湿度90%に調整した恒温恒湿槽に、量り取った酸化マグネシウム粉末を磁性皿ごと入れて、48時間静置する。静置後、恒温恒湿槽から酸化マグネシウム粉末を磁性皿ごと取り出し、温度25℃、湿度60%に調整した恒温恒湿槽に入れて10分間静置する。静置後、恒温恒湿槽から酸化マグネシウム粉末を磁性皿ごと取り出し、酸化マグネシウム粉末の質量を測定する。酸化マグネシウム粉末の質量増加率と、単位表面積当たりの質量増加量を下記の計算式より求める。
質量増加率(質量%)=100×{測定した酸化マグネシウム粉末の質量(g)−20(g)}/20(g)
単位表面積あたりの質量増加量(g/m2)=質量増加率(質量%)/{BET比表面積(m2/g)×100}
(分散性の評価)
ブラベンダー型混練機(LABO PLASTMILL(10D100−01)、カトーテック(株)製)の温度を160℃に設定して、混練機の温度が160℃に達した後に、混練機にエチレンエチルアクリレート樹脂20gを入れる。混練機の撹拌羽根の回転速度を30rpmに設定して、エチレンエチルアクリレート樹脂を撹拌しながら溶解させる。溶解したエチレンエチルアクリレート樹脂に、試料の酸化マグネシウム粉末60gを添加する。酸化マグネシウム粉末を全量添加してから10分の間、酸化マグネシウム粉末を添加したエチレンエチルアクリレート樹脂中で、30rpmの回転速度で混練機の撹拌羽根を回転させるのに必要なトルクを測定し、その平均値を求める。平均トルクは値が小さい方が分散性が高いことを示す。
[実施例2]
ビニルトリメトキシシラン単独重合体の代わりに、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランとプロピルトリメトキシシランとの共重合体(N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの平均重合度:1.7、プロピルトリメトキシシランの平均重合度:3.3)を同量使用したこと以外は、実施例1と同様にして、酸化マグネシウム粉末の表面を処理した。なお、平均重合度は、Siに結合するメチレン基の水素原子、Siに結合するメトキシ基の水素原子、アミノ基に結合するメチレン基の水素原子、プロピル基末端のメチル基の水素原子のそれぞれに起因する1H−NMRスペクトルのピーク積分値から求めた値である。処理後の酸化マグネシウム粉末について、BET比表面積の測定と吸湿性の評価を行なった。表1に、その結果を示す。
[比較例1]
ビニルトリメトキシシラン単独重合体の代わりに、ビニルトリメトキシシラン(モノマー)を同量使用したこと以外は、実施例1と同様にして、酸化マグネシウム粉末の表面を処理した。処理後の酸化マグネシウム粉末について、BET比表面積の測定、吸湿性の評価、そして分散性の評価を行なった。表1に、その結果を示す。
[比較例2]
ビニルトリメトキシシラン単独重合体の代わりに、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(モノマー)を同量使用したこと以外は、実施例1と同様にして、酸化マグネシウム粉末の表面を処理した。処理後の酸化マグネシウム粉末について、BET比表面積の測定と吸湿性の評価を行なった。表1に、その結果を示す。
[参考例1]
実施例1で使用した、表面処理前の酸化マグネシウム粉末について、BET比表面積の測定、吸湿性の評価、そして分散性の評価を行なった。表1に、その結果を示す。
表1
────────────────────────────────────────
BET比表面積 吸湿性の評価 分散性の評価
(m2/g) ──────────────────────────
質量増加率 単位表面積当たりの 平均トルク
(質量%) 質量増加量(g/m2) (N・m)
────────────────────────────────────────
実施例1 0.91 0.13 0.0014 18.2
実施例2 0.69 0.30 0.0043 −
────────────────────────────────────────
比較例1 0.91 0.47 0.0052 18.6
比較例2 0.73 24.73 0.3388 −
参考例1 0.65 14.94 0.2298 19.7
────────────────────────────────────────
表1の結果から明らかなように、オリゴマー状反応性シロキサンで表面が処理された酸化マグネシウム粉末(実施例1、2)は、従来のビニルトリメトキシシラン(比較例1)や3−アミノプロピルトリメトキシシラン(比較例2)で表面が処理された酸化マグネシウム粉末と比較して、吸湿性が抑制されていて、樹脂への分散性も高い。

Claims (4)

  1. オリゴマー状反応性シロキサンで表面が処理されている酸化マグネシウム粉末。
  2. オリゴマー状反応性シロキサンが、シロキサン単位を含む主鎖と、ビニル基、アミノ基、エポキシ基からなる群より選ばれる反応性基を含む側鎖とを有する請求項1に記載の酸化マグネシウム粉末。
  3. オリゴマー状反応性シロキサンの平均重合度が2〜20の範囲にある請求項1もしくは2に記載の酸化マグネシウム粉末。
  4. 表面に有機ケイ素化合物層を有し、温度90℃、相対湿度90%の雰囲気下に48時間静置したときの質量増加量が、単位表面積あたりの量に換算して0.005g/m2以下である酸化マグネシウム粉末。
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