JP2012153027A - インクジェットヘッド及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共通流路内における供給孔間の圧力伝搬を抑制できるインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】インクジェットヘッド5は、複数の吐出孔29aに通じる複数の加圧室31と、複数の加圧室31に通じる複数の供給孔33と、複数の供給孔33が内周面27dに開口する副流路27cとが形成された基体21を有する。さらに、ヘッド5は、内周面27dから副流路27c内へ突出する突部47とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットヘッド及び記録装置に関する。
複数の吐出孔に通じる複数の加圧室と、当該複数の加圧室に通じる複数の供給孔と、当該複数の供給孔が内周面に開口する共通流路(リザーバ)とを有するインクジェットヘッドが知られている(例えば特許文献1)。共通流路から複数の吐出孔に至る空間にはインクが満たされている。そして、複数の加圧室の容積が変化してインクに圧力が付与されることにより、複数の加圧室から複数の吐出孔へインクが送出され、複数のインク滴が複数の吐出孔から吐出される。また、複数の加圧室へは複数の供給孔を介して共通流路からインクが補充される。
特開平11−309877号公報
上記のような構成のインクジェットヘッドにおいては、複数組の吐出孔、加圧室及び供給孔に対して共通流路が共通化されている。従って、共通流路内における供給孔間の圧力伝搬により、複数組の吐出孔、加圧室及び供給孔内のインクの圧力は、相互に影響する(流体クロストークが生じる)。その結果、インク滴の吐出速度にばらつきが生じるなどの不都合が生じる。
本発明の目的は、共通流路内における供給孔間の圧力伝搬を抑制できるインクジェットヘッド及び記録装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るインクジェットヘッドは、複数の吐出孔にそれぞれ通じる複数の加圧室と、前記複数の加圧室にそれぞれ通じる複数の供給孔と、前記複数の供給孔が内周面に開口する共通流路とが形成された基体と、前記内周面から前記共通流路内へ突出する突部と、を有する。
好適には、前記内周面は、前記共通流路の延びる方向に沿って広がる所定面と、前記所定面に対して前記共通流路の側方にて交差する第1側面及び第2側面と、前記所定面に対向する対向面とを有し、前記複数の供給孔は、前記所定面に開口し、前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第1供給孔と、前記所定面に開口し、前記複数の第1供給孔よりも前記第2側面側の位置において前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第2供給孔と、を含み、前記突部は、前記第2側面から突出している。
好適には、前記突部の前記対向面側に面する第1面は、前記所定面に対して、先端側が前記所定面側に位置するように傾斜している。
好適には、前記第1面の傾斜角は、前記第1面の前記第2側面との交差位置と、前記複数の第2供給孔の前記第1側面側の端部位置とを結ぶ線の傾斜角から、前記交差位置と、前記複数の第1供給孔と前記複数の第2供給孔との中間位置とを結ぶ線の傾斜角までの範囲に収まっている。
好適には、前記突部は、前記所定面の平面視において前記複数の第2供給孔に重ならない。
好適には、前記対向面から前記所定面までの高さをhとして、前記突部の前記対向面側に面する第1面と前記第2側面との交差位置は、前記対向面からの高さが1/2hから3/4hまでの範囲に収まっている。
好適には、前記第1側面から前記共通流路内に突出する補助突部を更に有する。
好適には、前記内周面は、前記共通流路の延びる方向に沿って広がる所定面と、前記所定面に対して前記共通流路の側方にて交差する第1側面及び第2側面と、前記所定面に対向する対向面とを有し、前記複数の供給孔は、前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第1供給孔と、前記複数の第1供給孔よりも前記第2側面側の位置において前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第2供給孔と、を含み、前記突部は、前記対向面から突出している。
好適には、前記突部は板状に形成されている。
好適には、前記基体は、複数の基板が積層されて構成されており、前記突部は、前記複数の基板の一部の基板の一部により構成されている。
本発明の一態様に係る記録装置は、インクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドを制御する制御部と、を有し、前記インクジェットヘッドは、複数の吐出孔にそれぞれ通じる複数の加圧室と、前記複数の加圧室にそれぞれ通じる複数の供給孔と、前記複数の供給孔が内周面に開口する共通流路とが形成された基体と、前記内周面から前記共通流路内へ突出する突部と、を有する。
前記内周面は、前記共通流路の延びる方向に沿って広がる所定面と、前記所定面に対して前記共通流路の側方にて交差する第1側面及び第2側面と、前記所定面に対向する対向面とを有し、前記複数の供給孔は、前記所定面に開口し、前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第1供給孔と、前記所定面に開口し、前記複数の第1供給孔よりも前記第2側面側の位置において前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第2供給孔と、を含み、前記制御部は、前記複数の第1供給孔に通じる加圧室に対する圧力付与の開始タイミングに対して、1ドットの記録を行う周期よりも短い時間差で遅れて、前記複数の第2供給孔に通じる加圧室に対して圧力付与を開始するように、前記インクジェットヘッドを制御し、前記突部は、前記第2側面から突出している。
上記の構成によれば、共通流路内における供給孔間の圧力伝搬を抑制できる。
本発明の第1の実施形態に係る記録装置の要部を模式的に示す斜視図。 図1の記録装置のヘッドの一部を破断・拡大して示す模式的な斜視図。 図1の記録装置のヘッドを模式的に示す平面図。 図3の領域IVにおいて流路の構成を示す平面透視図。 図3のヘッドの副流路の模式的な斜視図。 図3のヘッドにおけるインク滴の吐出タイミングを説明する図。 図3のヘッドの突部の作用を説明する模式図。 第2の実施形態のヘッドの吐出素子を示す断面図。 図8のヘッドの流路の構成を示す平面透視図。 図8のヘッドにおけるインク滴の吐出タイミングを説明する図。 図11(a)〜図11(d)は突部の変形例を示す模式的な斜視図。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る記録装置1の要部を模式的に示す斜視図である。
なお、記録装置1及び後述するインクジェットヘッド5は、いずれの方向が上方または下方とされてもよいものであるが、以下では、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側(図1の紙面上方)を上方として、上面、下面等の用語を用いることがあるものとする。
記録装置1は、例えば、メディア(例えば紙)101を矢印y1で示す方向へ搬送する搬送部3と、搬送されているメディア101に向けてインク滴を吐出するヘッド5と、搬送部3及びヘッド5の動作を制御する制御部7とを有している。
搬送部3は、例えば、不図示の供給スタックに積層された複数のメディア101を一ずつ不図示の排出スタックへ搬送する。搬送部3は、公知の適宜な構成とされてよい。図1では、搬送経路がストレートパスとされ、メディア101に当接するローラ9と、ローラ9を回転させるモータ11とが設けられた搬送部が例示されている。
ヘッド5は、メディア101の搬送経路の途中に配置されており、z方向の正側からメディア101に対向する。ヘッド5は、メディア101の印画面及び搬送方向に直交する方向(主走査方向、x方向)にシャトル運動を行うシリアルヘッドであってもよいし、当該直交する方向に(ほぼ)固定されたラインヘッドであってもよい。なお、本実施形態においては、ヘッド5がラインヘッドである場合を例に挙げて説明するものとする。
ヘッド5は、x方向の複数位置においてインク滴をメディア101に吐出、付着させる。当該動作が、メディア101の搬送に伴って繰り返し行なわれることにより、メディア101には2次元画像が形成される。
制御部7は、例えば、CPU、ROM、RAM及び外部記憶装置を含んで構成されている。制御部7は、モータ用ドライバ13に制御信号を出力することにより、所望の電圧をモータ11に印加して、モータ11を制御する。同様に、制御部7は、ヘッド用ドライバ15に制御信号を出力することにより、所望の電圧をヘッド5に印加して、ヘッド5を制御する。
図2は、ヘッド5の一部を破断・拡大して示す模式的な斜視図である。なお、図2の下方がメディア101に対向する側である。
ヘッド5は、例えば、圧電素子の機械的歪によりインクに圧力を付与するピエゾ式のヘッドである。ヘッド5は、インク滴を吐出する複数の吐出素子19を有している。複数の吐出素子19は、xy平面において配列されており、各吐出素子19はメディア101上の1ドットに対応している。
また、別の観点では、ヘッド5は、インクを貯留する空間を形成する基体21と、基体21に貯留されているインクに圧力を付与するためのアクチュエータユニット23(一部基体21に兼用)とを有している。複数の吐出素子19は、基体21及びアクチュエータユニット23により構成されている。
基体21の内部には、複数の個別流路25と、当該複数の個別流路25にそれぞれ通じる共通流路(マニホールド)27とが形成されている。個別流路25は、吐出素子19毎に設けられている。各個別流路25は、メディア101に対向する吐出孔29aを含むディセンダ(部分流路)29と、ディセンダ29に通じる加圧室31と、加圧室31に通じるとともに、共通流路27の内周面に開口する供給孔33とを有している。また、加圧室31から供給孔34の間の流路の一部は、インクが流れる方向に対する断面積が共通流路27および加圧室31より狭くなっているしぼりとなっている。
複数の個別流路25及び共通流路27にはインクが満たされている。複数の加圧室31の容積が変化してインクに圧力が付与されることにより、複数の加圧室31から複数のディセンダ29へインクが送出され、複数の吐出孔29aからは複数のインク滴が吐出される。また、複数の加圧室31へは複数の供給孔33を介して共通流路27からインクが補充される。
複数の個別流路25及び共通流路27の断面形状若しくは平面形状は、適宜に設定されてよい。本実施形態では、加圧室31は、z方向において一定の厚さに形成されるとともに、z方向に見てx方向及びy方向を対角線方向とする菱形とされている。その菱形のy方向の一方の角部はディセンダ29と連通され、他方の角部は供給孔33と連通されている。
基体21は、例えば、複数の基板が積層されることにより構成されている。具体的には、基体21は、複数の個別流路25及び共通流路27を構成する貫通孔が形成された第1基板35A〜第8基板35H(以下、単に「基板35」ということがある。)と、複数の加圧室31の上面開口を塞ぐ振動板37とを有している。
複数の基板35の厚み及び積層数は、複数の個別流路25及び共通流路27の形状等に応じて適宜に設定されてよい。複数の基板35は、適宜な材料により形成されてよく、例えば、金属、セラミック若しくはシリコンにより形成されている。
アクチュエータユニット23は、例えば、撓みモードで変位する、ユニモルフ型の圧電素子により構成されている。具体的には、例えば、アクチュエータユニット23は、加圧室31側から順に積層された、振動板37、共通電極39、圧電体41及び複数の個別電極43を有している。個別電極43は、吐出素子19毎に設けられている。
振動板37、共通電極39及び圧電体41は、例えば、複数の加圧室31を覆うように複数の加圧室31に共通に設けられている。一方、個別電極43は、加圧室31毎に設けられている。より具体的には、個別電極43は、概ね、加圧室31と相似形(本実施形態では概ね菱形)で、加圧室31の広さよりも若干小さい個別電極本体とその個別電極本体の角部に接続されている引出電極45とから成っている。
振動板37、共通電極39、圧電体41及び複数の個別電極43は、適宜な材料により形成されてよい。例えば、振動板37は、セラミック、酸化シリコン若しくは窒化シリコンにより形成されている。共通電極39及び複数の個別電極43は、例えば、白金若しくはパラジウムにより形成されている。圧電体41は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等のセラミックにより形成されている。
圧電体41は、厚さ方向(z方向)を分極方向とされている。従って、共通電極39及び個別電極43に電圧を印加して、圧電体41に対して分極方向に電界を作用させると、圧電体41は面内で収縮する。この収縮により振動板37は、加圧室31側に凸となるように撓み、その結果、加圧室31の体積は変化する。
複数の加圧室31は、概ね、メディア101の搬送方向(y方向)及び搬送方向に直交する方向(x方向)に配列されている(図4も参照)。より具体的には、複数の加圧室31がx方向に配列された列に関しては、隣接する列間においては、x方向の位置を互いに異ならせて交互に加圧室31が配置されており、x方向に見て加圧室31同士がy方向において一部重複している。y方向の配列についても同様である。
図3は、ヘッド5を模式的に示す平面図である。
ヘッド5は、複数(図3では4つ)のブロック51を有している。図3では図示しないが、複数の吐出素子19は、各ブロック51に多数配置されている。アクチュエータユニット23は、例えば、ブロック51毎に設けられている。基体21は、例えば、複数のブロック51に共通に設けられている。ブロック51(アクチュエータユニット23)は、例えば、概ね台形状に形成されており、y方向に見て一部が重複するように互い違いにx方向に配列されている。
図3においては、共通流路27が点線で示されている。共通流路27は、マニホールド状に形成されており、ヘッド5の表面に開口し、不図示のインクタンクからインクが供給される開口部27aと、開口部27aから延びる主流路27bと、主流路27bから分岐する複数の副流路27cとを有している。
図2において示された、共通流路27の、供給孔33が開口する部分は、副流路27cであり、x方向に延びるとともに、y方向に配列されている。なお、共通流路27は、ブロック51毎に設けられている。ただし、本実施形態では、複数の共通流路27は、隣接するブロック51間において互いに一部が共有化され、互いに接続されている。
図4は、図3の領域IVにおいて流路の構成を示す平面透視図である。図4においては、加圧室31が実線で示され、供給孔33が実線の丸で示され、ディセンダ29が複数の実線の丸で示され、共通流路27が点線で示されている。一つの加圧室31に繋がっているディセンダ29が複数の丸で示されているのは、ディセンダ29が、x方向およびy方向に位置を変えながら、加圧室31から吐出孔29aに向かって(z方向の負側に向かって)いることを表している。
以下では、複数の加圧室31がx方向に配列されて構成された列であって、互いに隣接する列を「第1加圧室列F1」及び「第2加圧室列F2」(以下、単に「加圧室列F」といい、これらを区別しないことがある。)と参照することがある。また、複数の加圧室31を構成要素として持つ複数の吐出素子19及びその吐出素子19構成部分について、「第1」又は「第2」、及び、「−F1」又は「−F2」を付して、第1加圧室列F1及び第2加圧室列F2のいずれに属するものであるか、区別することがある。例えば、第1加圧室列F1に属する加圧室31を構成要素としている複数の吐出素子19の複数の供給孔33を「複数の第1供給孔33−F1」、第2加圧室列F2に属する加圧室31を構成要素としている複数の吐出素子19の複数の供給孔33を「複数の第2供給孔33−F2」と参照することがある。
各加圧室列Fに繋がっている個別流路25において、複数の吐出孔29aは、x方向のピッチが一定とされている。そのx方向のピッチを幅とし、y方向に延びる帯状領域Rにおいては、加圧室列Fのy方向の数と同数の吐出孔29aが含まれている。y方向に配列された複数の加圧室31は、千鳥格子状に配列されている。ディセンダ29は、x方向およびy方向に位置をずらしながら、加圧室31から吐出孔29aに向かうように構成されており、帯状領域Rに含まれる全ての吐出孔29aは、x方向の位置が互いに異なるとともにそのx方向のピッチが一定である。また、このようにディセンダ29により吐出孔29aの位置をずらすことにより、X方向において隣接する吐出孔29aの繋がっている加圧室31を隣接しないものにすることができる。これにより、メディア101上でX方向に隣接して着弾するインク滴を隣接しない加圧室31により吐出されたものにできるので、クロストークを低減できる。
従って、ヘッド5においては、x方向及びy方向に配列された複数の吐出素子19全体として、x方向において所望の解像度が実現されている。加圧室列Fのy方向の数は8とされており(帯状領域Rに8個の吐出孔29aが含まれ)、帯状領域Rの幅は1/75インチであり、ヘッド5は、600dpi(=8/(1/75))の解像度を実現する。他の例として副流路27cのy方向の本数を8本にすれば、加圧室列Fのy方向の数は16となり(帯状領域Rに16個の吐出孔29aが含まれ)、帯状領域Rの幅は1/37.5インチであり、ヘッド5は、600dpi(=16/(1/37.5))の解像度を実現する。
第1加圧室列F1及び第2加圧室列F2は、吐出素子19のy方向の向きが互いに逆向きとなっている。そして、隣接する加圧室列F同士は、x方向に見て、y方向の一方側においては、加圧室31のディセンダ29側同士を互いに重複させ、y方向の他方側においては、加圧室31の供給孔33側同士を互いに重複させている。
一方、副流路27cは、1組の第1加圧室列F1及び第2加圧室列F2に対して1本設けられている。具体的には、副流路27cは、第1加圧室列F1及び第2加圧室列F2の加圧室31の供給孔33側同士を互いに重複させている部分を含むように形成されている。
そして、複数の第1供給孔33−F1は、副流路27cにおいて、当該副流路27cの側方の一方側(y方向の正側)に、複数の第2供給孔33−F2は、側方の他方側(y方向の負側)に位置している。
複数の第1供給孔33−F1及び複数の第2供給孔33−F2は、副流路27cの幅方向(y方向)において概ね対称の位置にある。また、複数の第1供給孔33−F1及び複数の第2供給孔33−F2は、x方向において、交互に配列されており、一方は他方の間(好適には中間)に位置している。なお、複数の吐出孔29aは、複数の副流路27c間に配置されている。
図5は、副流路27cの模式的な斜視図である。
副流路27cは、その延びる方向に直交する断面が概ね矩形とされており、上面27e、第1側面27f1、第2側面27f2(以下、単に「側面27f」ということがある。)及び下面27gの4面により内周面27dが構成されている。
上面27eは、副流路27cの延びる方向に沿って広がる面である。側面27fは上面27eに対して副流路27cの側方にて交差する面である。下面27gは上面27eに対向する面である。
複数の第1供給孔33−F1は、上面27eに開口している。複数の第2供給孔33−F2は、上面27eに開口し、複数の第1供給孔33−F1よりも第2側面27f2側に位置している。
ヘッド5は、第2側面27f2から副流路27c内に突出する突部47を有している。突部47は、例えば、板状に形成されており、下面27g側に面する第1主面47aと、上面27e側に面する第2主面47bとを有している。第1主面47a及び第2主面47b(突部47)は、上面27eに対して、先端側が上面27e側に位置するように傾斜している。突部47は、副流路27cに沿って一定の幅(第2側面27f2からの突出量)で延びている。
図2に示すように、突部47は、例えば、基体21を構成する第4基板35Dの一部として形成される。第4基板35Dは、例えば、金属により形成されている。そして、第4基板35Dとなる金属板に対して、突部47となる部分を残して、副流路27cとなる貫通孔を形成するとともに、突部47となる部分を他の部分に対して折り曲げることにより、突部47は形成される。
図6は、制御部7により制御される、複数の吐出素子19における吐出孔29aからのインク滴の吐出タイミングを説明する図である。具体的には、図6は、吐出素子19(共通電極39及び個別電極43)へ出力される吐出信号の波形パターン(時系列変化)を示している。図6の上段は、第1吐出素子19−F1に対する吐出信号に対応し、図6の下段は、第2吐出素子19−F2に対する吐出信号に対応している。図6において、横軸は時刻tを示し、縦軸は電位Eを示している。
まず、図6の上段を参照して、第1吐出素子19−F1及び第2吐出素子19−F2に共通する事項を説明する。ヘッド5の駆動方式は、引き打ち方式、押し打ち方式等の公知の駆動方式から適宜に選択されてよい。以下では、引き打ち方式を例にとって説明する。
引き打ち方式では、駆動に先立って、共通電極39及び個別電極43の間に電圧が印加されている(時刻t0)。従って、振動板37は撓み、加圧室31の容積は縮小されている。そして、パルスの立ち下り(時刻t1)に対応して、加圧室31の容積は拡大し、インクが加圧室31に引き込まれる。この際生じる吐出孔29aから加圧室31に向かう圧力波がしぼりで反射される前後のタイミングで、パルスの立ち上がり(時刻t2)に対応して、加圧室31の容積は縮小し、反射された圧力波と容積の収縮により発生した圧力波が重なるようにして吐出孔29aに向かう。これにより、インク滴が吐出孔29aから吐出される。
このように、幅Tの吐出パルス1つにより1つのインク滴が吐出される。1ドットの記録に対してインク滴の数が増減されること、および幅Tを変えることによりインク滴の量を変えることにより、階調が表現される。図6では、一つのドットに対応して3つのインク滴を吐出する場合を例示している。なお、最後の幅Tのパルスは、残留圧力を除去するためのキャンセルパルスである。
吐出パルスの幅Tは、吐出孔29aからしぼりまでの流路内の液体の固有振動周期の半分、すなわち圧力波が吐出孔29aからしぼり(正確にはしぼりの加圧室31側の端)まで伝わる時間AL(Acoustic Length)の長さ程度の値で、インク滴の飛翔速度および量が極大になる。幅T の値がALから離れるに従って、インク滴の飛翔速度が低くなり、量が少なくなっていくので、幅T を調整することで、インク滴の飛翔速度および量を調整することができる。駆動(加圧室31への圧力付与)開始からキャンセルパルスの終了までの期間Tは、パルスの周波数が一定であれば、パルス数によって規定される。パルス数は、期間Tが1ドットの記録を行う周期T内に収まる数を限度とする。周期Tは、例えば、搬送部3によりメディア101を解像度に応じた距離(例えば解像度が600dpiであれば1/600インチ)で移動させるのに要する時間である。最大パルス数のときの期間Tの終了から周期Tの終了までは、残留圧力がある程度まで低減されるまでの待機時間が設定されてもよい。
次に、第1吐出素子19−F1及び第2吐出素子19−F2の駆動の相違について説明する。第2吐出素子19−F2の駆動は、第1吐出素子19−F1の駆動に対して、遅延時間tdで遅れて開始される。これにより、例えば次のような効果が期待できる。個別電極43と共通電極39とに挟まれた圧電体41が圧電駆動されると、その部分の圧電体41は面方向に収縮し、圧電体41が複数の加圧室31の間で繋がっていると、発生した引張応力が隣接する加圧室31上の圧電体41まで伝わる。このため、隣接する加圧室31上の圧電体41をほぼ同時に圧電駆動すると、それぞれの変位量が低下するが、この影響を低減できる。なお、ここで加圧室31が隣接するとは、辺と辺とが向かい合うようにして隣り合っていることを言う。また、複数の吐出素子19において消費電力のピーク値の到来時期が互いに重なることを避け、ヘッド5全体としての消費電力のピーク値を下げたり、複数の吐出素子19において吐出量のピーク値の到来時期が互いに重なることを避け、共通流路27の流速を下げたりすることができる。また、流体クロストークの抑制も期待される。
遅延時間tdの長さは、第1吐出素子19−F1と第2吐出素子19−F2との間で、メディア101の搬送方向(y方向)の同一位置にドットを形成しようとしたときの位置の差が大きくなり過ぎない範囲で、上述したピーク値低下等の効果が好適に得られるように適宜に設定される。例えば、遅延時間tdの長さは、周期Tよりも短く、好適には、吐出孔29aからしぼりまでの流路内の液体の固有振動周期よりも短い。一例として、遅延時間tdは3.2μsである。なお、第1吐出孔29a−F1と第2吐出孔29a−F2との間における、遅延時間tdに相当する位置ずれが相殺されるように第1吐出孔29a−F1及び第2吐出孔29a−F2の相対位置が決定されてもよい。
図7は、突部47の作用を説明する、副流路27cの流路断面の模式図である。
上述のように遅延を加えて駆動を行なうと、クロストーク抑制および消費電力のピーク低減などの効果が期待できる。しかし、遅延されて駆動される第2吐出素子19−F2は、第1吐出素子19−F1の駆動が行なわれた後で駆動されるため、遅延を加えない場合より影響が少ないがクロストークが生じる。具体的には、第1加圧室33−F1に圧力が付与されると、当該圧力は、第1供給孔33−F1を介して副流路27cに伝搬し、更には、第2供給孔33−F2に伝搬し、流体クロストークを生じる。この圧力伝搬を解析した結果、概略的に言えば、圧力は、矢印y11で示すように、第1側面27f1、下面27g及び第2側面27f2に沿って(内周面27dに沿って)伝搬し、第2供給孔33−F2に至ることが分かった。これは、圧力の発生源である第1供給孔33−F1が副流路27cの中央より第1側面27f1側に位置しているため、発生した圧力波が第1側面27f1側の上面27e、第1側面27f1、下面27gと当たりながら重なって進行していくためである。
一方、実施形態では、内周面27dにおいて突部47が設けられている。従って、圧力の伝搬経路に障害物が設けられることになり、圧力の伝搬が抑制される。その結果、例えば、第1加圧室33−F1に遅れて圧力が付与される第2加圧室33−F2において意図しない圧力変動が生じることが抑制され、第1吐出素子19−F1と第2吐出素子19−F2との間の吐出速度のばらつきが抑制される。且つ、第1供給孔33−F1と第2供給孔33F2とでマニホールド(副流路27c)を別個のものとしてしまう場合に比較して、流れに対する抵抗を低減したり、流量を増大したりすることができる。なお、突部47は、第2供給孔33−F2から第1供給孔33−F1への圧力の伝搬の抑制にも寄与し得る。
突部47は、副流路27cの内周面27dのうち、第2側面27f2から突出している。換言すれば、第2供給孔33−F2近傍に配置されている。従って、第1供給孔33−F1へのインクの供給等に及ぼす影響を低減しつつ、第2供給孔33−F2への圧力の伝搬を効率的に抑制することができる。
突部47の下面27g側に面する第1主面47aは、上面27eに対して、先端側が上面27e側に位置するように傾斜している。従って、第1主面47aが上面27eに平行な場合(この場合も本願発明に含まれる)等に比較して、下面27gから第2側面27f2に沿って伝搬する圧力の進行方向を無理なく緩やかに曲げることができる。その結果、例えば、効率的に第2供給孔33−F1への圧力の伝搬を抑制したり、突部47の周囲で意図しない圧力変動が生じたりすることが抑制される。
突部47の第1主面47aの傾斜角θ1は、第1主面47aの第2側面27f2との交差位置P1と、第2供給孔33−F2の第1側面27f1側の端部位置P2とを結ぶ線L1の傾斜角から、交差位置P1と、第1供給孔33−F1と第2供給孔33−F2との中間位置P3とを結ぶ線L2の傾斜角までの範囲に収まっていることが好ましい。
この場合、線L1から理解されるように、圧力を第2供給孔33−F2から外れた位置へ導きやすくなる。また、線L2から理解されるように、圧力が第1供給孔33−F1に伝搬することを抑制しやすくなる。
突部47は、上面27eの平面視において第2供給孔33−F2に重ならないことが好ましい。すなわち、突部47のy方向の先端は、第2側面27f2から第2供給孔33−F2の第2側面27f2側の端部位置P4までの範囲RG1に収まっていることが好ましい。
供給孔33に対するインクの流入出による圧力の伝搬は、供給孔33の開口方向へやや指向性を有している。従って、上述のように、突部47が上面27eの平面視において第2供給孔33−F2に重ならないようにすることで、第2供給孔33−F2におけるインクの流入出を好適に行うことができる。
下面27gから上面27eまでの高さをhとして、突部47の第1主面47aと第2側面27f2との交差位置P1は、下面27gからの高さが1/2hから3/4hまでの範囲に収まっていることが好ましい。このように交差位置P1を設定することにより、効率的に圧力の伝搬を抑制できる。当該知見は、数値解析から得られたものである。
突部47は、板状に形成されている。すなわち、薄く広く形成されている。従って、インクの流量の低減抑制を図りつつ、効率的に圧力伝搬を抑制できる。また、突部47は、基体21を構成する複数の基板35の一部の基板(第4基板35D)により構成されていることから、その形成が容易である。
なお、以上の第1の実施形態において、上面27eは本発明の所定面の一例であり、下面27gは本発明の対向面の一例であり、第1主面47aは本発明の第1面の一例である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態のインクジェットヘッドは、第1の実施形態のインクジェットヘッド5と、個別流路の形状、並びに、吐出タイミングの遅延パターンが相違する。具体的には、以下のとおりである。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態の構成と同様の構成については、第1の実施形態と同様の符号を付して説明を省略する。
図8は、第2の実施形態の吐出素子219を示す断面図である。
吐出素子219の基体221に形成された個別流路225は、供給孔33と加圧室31との間に、xy平面に沿って延びる連通路232を含んでいる。従って、加圧室31の、供給孔33と連通される側の端部は、必ずしも副流路27cと重なっている必要はない。また、一の吐出素子219の供給孔33は、他の吐出素子219の加圧室31の直下に配置されることが可能である。なお、連通路232はしぼりとしても働く。
図9は、第2の実施形態のヘッドの流路の構成を示す、図4と同様の平面透視図である。
第2の実施形態においては、第1加圧室列F201〜第4加圧室列F204が一組となって、y方向に配列されている。そして、副流路27cは、4つの加圧室列F毎に1本配置されている。
図10は、制御部7により制御される、複数の吐出素子219における吐出孔29aからのインク滴の吐出タイミングを説明する、図6と同様の図である。
この図に示されるように、4つの加圧室列Fは、互いに異なるタイミングで駆動(加圧室31への圧力付与)が開始される。なお、F201、F202、F203、F204の順としたのは一例に過ぎず、他の順で駆動開始のタイミングが設定されてもよい。例えば、図示した順とは別の順で、第1側面27f1側の供給孔33(を含む吐出素子219)と第2側面27f2側の供給孔33とで交互に駆動が開始されてもよいし(例えば、F202、F201、F204、F203の順)、第1側面27f1側の2種の供給孔33において駆動が開始された後に、第2側面27f2側の2種の供給孔33において駆動が開始されてもよい(例えば、F201、F203、F204、F202の順)。また、第1の実施形態のように、2種の駆動開始タイミングとされるなど、2種以上の供給孔33の駆動開始が同時とされてもよい(例えば、F201及びF203を同時、その後、F201及びF203を同時)。また、複数の遅延時間td1〜td3は、互いに同一であっても互いに同一でなくてもよい。
第2の実施形態においても、突部47(図8)は、第1の実施形態と同様に、副流路27cにおける複数の供給孔33間の圧力の伝搬を抑制することができる。
なお、第2の実施形態においては、第1供給孔33−F201〜第4供給孔33−F204のいずれか1種が本発明の第1供給孔、他の1、2若しくは3種が本発明の第2供給孔と捉えられてもよいし、第1供給孔33−F201〜第4供給孔33−F204のうちの互いに隣接する2種が本発明の第1供給孔、他の2種が本発明の第2供給孔と捉えられてもよい。
(突部の変形例)
図11(a)〜図11(d)は、突部の変形例を示す図5と同様の斜視図である。
図11(a)においては、第2側面27f2だけでなく、第1側面27f1からも突部47(補助突部)が突出している。この場合、第1供給孔33−F1から第2供給孔33−F2への圧力伝搬をより抑制できるとともに、その第2供給孔33−F2から第1供給孔33−F1への圧力伝搬も抑制できる。また、このような双方向における伝搬の抑制は、特に、第2の実施形態において言及したように、第1側面27f1側の供給孔33(を含む吐出素子)と第2側面27f2側の供給孔33とで交互に駆動が開始されるような場合に有効である。
図11(b)においては、複数の突部347がx方向において間欠的に配置されている。複数の突部347は、複数の第2供給孔33−F2の側方に位置している。この場合、第2供給孔33−F2への圧力伝搬を抑制しつつ、副流路27c内の容積を大きくしたり、摩擦抵抗を低減したりすることができる。
なお、図11(b)とは逆に、複数の突部を複数の第2供給孔33−F2間に配置し、第1供給孔33−F1からの圧力伝搬を抑制しつつ、第2供給孔33−F2におけるインクの流入出を妨げないようにしてもよい。
図11(c)においては、突部447は、第2供給孔33−F2の側方において突出量が大きくなるように形成されている。この場合も、図11(b)と同様の効果が期待される。
なお、図11(c)とは逆に、第2供給孔33−F2の側方において突出量が小さくなるように突部を形成し、第1供給孔33−F1からの圧力伝搬を抑制しつつ、第2供給孔33−F2におけるインクの流入出を妨げないようにしてもよい。
図11(d)においては、突部547は、下面27gから突出している。この場合、下面27gに沿って伝搬する圧力の進行が抑制され、ひいては、実施形態と同様に、吐出速度のばらつき抑制等の効果が奏される。なお、突部547は、好適には、平面視において第1供給孔33−F1と第2供給孔33−F2との間に位置する。
突部547は、例えば、副流路27cを構成する複数の基板35(図2参照)のうち、下面27g側の一部(1以上の適宜な数)の基板35において、突部547となる部分を残して副流路27cとなる貫通孔が形成されることにより、形成される。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
上述した複数の実施形態及び変形例は、適宜に組み合わされてよい。例えば、図11(a)〜図11(d)の突部は、第1の実施形態の流路だけでなく、第2の実施形態の流路に適用されてもよい。図11(b)及び図11(c)の突部の配置若しくは形状は、図11(a)の第1側面27f1側の突部47に適用されてもよいし、図11(d)の突部547に適用されてもよい。図11(d)の突部547は、実施形態及び他の変形例における側面27fから突出する突部と併用されてもよい。第2の実施形態の連通路232は第1の実施形態のように2種の供給孔が共通流路(副流路27c)に開口する個別流路に設けられてもよい。
加圧室への圧力付与の方法は、適宜な方法とされてよい。すなわち、インクジェットヘッドは、ピエゾ式ヘッドに限定されず、例えば、インクを加熱して気泡を発生させることによりインクに圧力を付与するサーマル式ヘッドであってもよい。また、ピエゾ式のインクジェットヘッドは、撓みモードヘッドに限定されず、例えば、振動板の振動方向に圧電体を収縮させる縦モードヘッドであってもよいし、圧電体の剪断変形を利用するシアモードヘッドであってもよい。撓みモードヘッドは、ユニモルフ型ヘッドに限定されず、互いに対向する2つの圧電体を有するバイモルフ型ヘッドであってもよい。
ディセンダ、加圧室及び供給孔を含む個別流路の形状、及び、共通流路の形状は、実施形態において例示したものに限定されない。例えば、ディセンダ、加圧室及び供給孔は、その一部又は全部が一体化されてよく、必ずしもその境界位置が明確でなくてもよい。例えば、サーマルヘッドにおいて、ノズルと加圧室とは一体化されてよい。また、例えば、共通流路(副流路27c)は、平面視において必ずしも加圧室に重なっている必要はなく、加圧室の側方等に位置してもよい。また、例えば、供給孔が開口する共通流路(副流路27c)は、搬送方向や搬送方向に斜めに交差する方向に延びてもよい。また、例えば、複数の第1供給孔の位置及び複数の第2供給孔の位置は、共通流路の延びる方向(x方向)の位置が互いに同一であってもよいし、共通流路の幅方向(y方向)において非対称の位置であってもよい。また、例えば、複数の第1供給孔及び複数の第2供給孔の少なくとも一方は、共通流路の側面に開口してもよい。共通流路の第1側面及び第2側面等は、重力方向及び加圧室との相対位置に捉われずに適宜な面とされてよい。
突部は、共通流路を交差する方向において圧力の伝搬を抑制するものに限定されず、例えば、共通流路の延びる方向において圧力の伝搬を抑制するものであってもよい。また、突部は、駆動開始タイミングが互いに異なる複数の供給孔間において圧力の伝搬を抑制するものに限定されず、駆動開始タイミングが互いに同一の複数の供給孔間において圧力の伝搬を抑制するものであってもよい。これに関連して、複数の供給孔は、共通流路の延びる方向において駆動開始タイミングが互いにずらされてもよいし、遅延時間が全く設定されず、駆動開始タイミングが互いに同一とされてもよい。
突部は、図11(a)〜図11(d)を参照して説明したように、共通流路の、供給孔が開口する内周面のいずれに設けられてもよい。また、実施形態において述べた1/2h〜3/4hの範囲等は、あくまで好ましい範囲であり、突部は、好ましい範囲外において位置したり、傾斜したりしてもよい。また、突部の形状は、板状に限定されず、例えば、直方体状であってもよいし、錐体状であってもよい。
突部が共通流路の側面(27f)から突出する場合において、突部は、その対向面(27g)側に面する第1面(47a)が、供給孔が開口する所定面(27e)に対して、先端側が所定面側に位置するように傾斜していなくてもよい。例えば、第1面は、所定面に平行であってもよいし、対向面側に傾斜していてもよい。
5…インクジェットヘッド、21…基体、29…ディセンダ、29a…吐出孔、31…加圧室、33…供給孔、27c…副流路(共通流路)、27d…内周面、47…突部。

Claims (12)

  1. 複数の吐出孔にそれぞれ通じる複数の加圧室と、前記複数の加圧室にそれぞれ通じる複数の供給孔と、前記複数の供給孔が内周面に開口する共通流路とが形成された基体と、
    前記内周面から前記共通流路内へ突出する突部と、
    を有するインクジェットヘッド。
  2. 前記内周面は、前記共通流路の延びる方向に沿って広がる所定面と、前記所定面に対して前記共通流路の側方にて交差する第1側面及び第2側面と、前記所定面に対向する対向面とを有し、
    前記複数の供給孔は、
    前記所定面に開口し、前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第1供給孔と、
    前記所定面に開口し、前記複数の第1供給孔よりも前記第2側面側の位置において前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第2供給孔と、
    を含み、
    前記突部は、前記第2側面から突出している
    請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記突部の前記対向面側に面する第1面は、前記所定面に対して、先端側が前記所定面側に位置するように傾斜している
    請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記第1面の傾斜角は、前記第1面の前記第2側面との交差位置と、前記複数の第2供給孔の前記第1側面側の端部位置とを結ぶ線の傾斜角から、前記交差位置と、前記複数の第1供給孔と前記複数の第2供給孔との中間位置とを結ぶ線の傾斜角までの範囲に収まっている
    請求項3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記突部は、前記所定面の平面視において前記複数の第2供給孔に重ならない
    請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記対向面から前記所定面までの高さをhとして、前記突部の前記対向面側に面する第1面と前記第2側面との交差位置は、前記対向面からの高さが1/2hから3/4hまでの範囲に収まっている
    請求項2〜5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記第1側面から前記共通流路内に突出する補助突部を更に有する
    請求項2〜6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記内周面は、前記共通流路の延びる方向に沿って広がる所定面と、前記所定面に対して前記共通流路の側方にて交差する第1側面及び第2側面と、前記所定面に対向する対向面とを有し、
    前記複数の供給孔は、
    前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第1供給孔と、
    前記複数の第1供給孔よりも前記第2側面側の位置において前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第2供給孔と、
    を含み、
    前記突部は、前記対向面から突出している
    請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記突部は板状に形成されている
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記基体は、複数の基板が積層されて構成されており、
    前記突部は、前記複数の基板の一部の基板の一部により構成されている
    請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  11. インクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドを制御する制御部と、
    を有し、
    前記インクジェットヘッドは、
    複数の吐出孔にそれぞれ通じる複数の加圧室と、前記複数の加圧室にそれぞれ通じる複数の供給孔と、前記複数の供給孔が内周面に開口する共通流路とが形成された基体と、
    前記内周面から前記共通流路内へ突出する突部と、
    を有する
    記録装置。
  12. 前記内周面は、前記共通流路の延びる方向に沿って広がる所定面と、前記所定面に対して前記共通流路の側方にて交差する第1側面及び第2側面と、前記所定面に対向する対向面とを有し、
    前記複数の供給孔は、
    前記所定面に開口し、前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第1供給孔と、
    前記所定面に開口し、前記複数の第1供給孔よりも前記第2側面側の位置において前記共通流路の延びる方向に配列された複数の第2供給孔と、
    を含み、
    前記制御部は、前記複数の第1供給孔に通じる加圧室に対する圧力付与の開始タイミングに対して、1ドットの記録を行う周期よりも短い時間差で遅れて、前記複数の第2供給孔に通じる加圧室に対して圧力付与を開始するように、前記インクジェットヘッドを制御し、
    前記突部は、前記第2側面から突出している
    請求項11に記載の記録装置。
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