JP2007320061A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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明 入口
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Abstract

【課題】 本発明は、インクの吐出に関連する圧力波を抑制させることが可能な液滴吐出装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 複数のノズルと圧力室を有するキャビティユニット20は、複数枚のプレートを積層、接合して構成され、その複数枚のプレートの中で、インクを圧力室に供給する共通液室21となる開口22を有したマニホールドプレート14a、14bの上面をベースプレート15が、下面をスペーサープレート12が覆い、共通液室21を形成している。共通液室21内には、ベースプレートおよびスペーサープレートに沿って、かつ、共通液室22の長手方向に沿って延びた仕切壁22a、22bが設けられていて、仕切られた部屋は、他のマニホールドプレートの部屋と連通している。圧力室から連通孔23aを通して伝播された圧力波を各部屋で反射し、また広い部分に伝播する等して分散し、圧力波による液体吐出への影響、つまり、クロストークの発生を軽減する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インクジェットプリンタなどに用いられる液滴吐出装置に関するものである。
液滴としてインク滴を吐出する液滴吐出装置、すなわちインクジェットプリンタヘッドは、複数のノズルと、各ノズルに連通する圧力室とを備えたキャビティユニットが、その圧力室に対応して形成されたエネルギー発生部を有するプレート型のアクチュエータと接合され、エネルギー発生部を選択的に駆動させることで、そのエネルギー発生部に対応した圧力室内のインクに圧力が加えられる。そして、その圧力が圧力波としてノズルまで伝播してインクをノズルから吐出させるとともに、インクジェットプリンタヘッドが走査することで記録媒体に印字がなされる。
キャビティユニットは、特許文献1に記載のように、複数枚のプレートが積層されて構成され、その複数枚のプレートのうち、圧力室に連通されると共にインク供給源からのインクを圧力室に供給する共通液室を備えたマニホールドプレートは、その下側に弾性変形可能なダンパープレートを隣接して設置されている。共通液室は、各圧力室列に沿ってキャビティユニットの長手方向に延びて形成されている。また、ダンパープレートの下面側には、その共通液室の位置および形状と一致したダンパー室が形成されている。ダンパー室は、ダンパープレートの板厚の一部を残して凹み形成されていて、その板厚の一部すなわち薄くなった部分を介して、共通液室とダンパー室が隔絶されている。インクの吐出にあたり、インクを吐出させる圧力波は、ノズルへ伝播する前進成分だけでなく、共通液室へ伝播する後退成分が発生し、この後退成分が、クロストークの発生の一因となっていた。そのため、共通液室とダンパー室とを仕切る板の一部が弾性変形して振動することにより、この後退成分が吸収緩和され、クロストークの発生を抑制していた。
このようなインクの吐出に関連した圧力波を減衰させる別の方法として、特許文献2では、共通液室内に吐出口までのインク液路に対向する後方側に傾斜壁を配置し、圧力波を傾斜壁と共通液室を形成する天板面との間で繰り返し反射させることで減衰させている。また、特許文献3では、インクを吐出させるエネルギー発生素子をブロック別に駆動させていて、そのブロック間の境界に液路壁を延在させて、共通液室内で発生する圧力波が他のブロックのインクに影響を及ぼさないようにさせている。
特開2005−231314号公報 特許第2815958号公報 特許第2810187号公報
近年、特許文献1のようなインクジェットプリンタヘッドは、小型化、ノズルの高密度化に伴って、各圧力室列や各共通液室列の走査方向の幅を狭くする必要があった。しかし、各共通液室列のその幅を狭くすると、それぞれの共通液室の体積が小さくなり、対応してダンパー室の幅も狭くなり、圧力波の伝播を吸収緩和させるためのダンパー室の板厚の一部が十分に撓まない。そのため、ダンパー効果が十分得られず、圧力波を抑制しにくいという問題点があった。
本発明は、液滴の吐出に関連する圧力波を効果的に抑制させることが可能な液滴吐出装置を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明の液滴吐出装置は、液滴を吐出する配列された複数のノズルと、その各々のノズルごとに設けられた複数の配列された圧力室と、この圧力室に液体を供給する共通液室とを有するキャビティユニットと、前記圧力室中の液体に圧力を加えて液滴をノズルから吐出するアクチュエータとからなる液滴吐出装置において、前記キャビティユニットは、前記圧力室及び共通液室を形成した複数枚のプレートを積層して構成され、前記複数枚のプレートのうち、前記複数の圧力室が配列された方向に沿って、長く延びた前記共通液室となる開口が形成されたマニホールドプレートと、前記マニホールドプレートの上側に前記開口を覆い、前記共通液室から前記複数の配列された圧力室に前記液体を供給する複数の配列された連通孔を有するベースプレートと、前記マニホールドプレートの下側に前記開口を覆うスペーサープレートとが積層されることで、前記共通液室が形成されていて、前記マニホールドプレートには、前記開口の内壁面から前記ベースプレートと前記スペーサープレートに沿って延び、前記共通液室内を、相互に連通する部分を残して複数の部屋に仕切る仕切壁が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記マニホールドプレートは、それぞれ前記開口を有する複数枚が積層されて構成され、複数枚のマニホールドプレートのうち少なくとも一枚に前記仕切壁が形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁によって仕切られた複数の部屋は、前記マニホールドプレートのうち、他の少なくとも一枚の前記開口によって相互に連通されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記共通液室内を前記共通液室の長手方向に延びていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記ベースプレートに沿って、前記連通孔の近傍に配置されるように設けられることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記共通液室が延びる方向と直角する方向の前記共通液室の断面積が部分的に小さくなるように、前記直角する方向に延びていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記ベースプレートの前記連通孔の配列方向に隣接する連通孔間を通るように設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、請求項6または7に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記内壁面のうち、前記共通液室が延びる方向に沿う内壁面から突出していることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、請求項6または7に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記共通液室が延びる方向に沿う前記内壁面の両側から前記方向に互い違いに突出していることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、請求項6または7に記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記内壁面から前記直角する方向にL字状に突出していることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、請求項6〜8のいずれかに記載の液滴吐出装置において、前記仕切壁は、前記共通液室が延びる方向に少なくとも2箇所以上に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、複数の配列されたノズルと圧力室とこの圧力室にインクを供給する共通液室を有するキャビティユニットと、圧力室に圧力を加えるアクチュエータとからなる液滴吐出装置において、キャビティユニットを構成する積層した複数枚のプレートのうち、圧力室が配列された方向に沿って長く延びた共通液室となる開口が形成されたマニホールドプレートと、マニホールドプレートの上側に開口を覆い、共通液室から圧力室にインクを供給する複数の配列された連通孔を有するベースプレートと、マニホールドプレートの下側に開口を覆うスペーサープレートとが積層されることで、共通液室が形成されていて、マニホールドプレートには、開口の内壁面からベースプレートとスペーサープレートに沿って延び、共通液室内を、相互に連通する部分を残して複数の部屋に仕切る仕切壁が形成されているため、液体の吐出に関連する圧力波のうち共通液室内に伝播した圧力波は、その一部が仕切られた部屋で反射し、残りが広い部分に伝播する等して分散される。よって、圧力波による液体吐出への影響、つまり、クロストークの発生を軽減することができる。また、複数枚のプレートを積層して共通液室が形成され、共通液室となる開口の内壁面から仕切壁が突出して形成されているので、圧力室に連通する各連通孔に対して、共通液室の深さ及び仕切壁の高さが積層方向に均一に形成され、ほぼ均一にクロストークの発生を軽減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の液滴吐出装置において、マニホールドプレートは、それぞれ開口を有する複数が積層されて構成され、複数枚のマニホールドプレートのうち少なくとも一枚に仕切壁が形成されているため、積層方向の共通液室の深さ及び仕切壁の高さを確保して、共通液室の体積を大きくするとともに効果的にクロストークの発生を軽減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の液滴吐出装置において、仕切壁によって仕切られた複数の部屋は、マニホールドプレートのうち、他の少なくとも一枚の開口によって相互に連通されているため、共通液室の長さ方向と直角な方向の幅を小さくして、複数の部屋を仕切りながらそれらを相互に連通させることができ、小型化することができる。特に、走査方向に複数列のノズルを備えた場合、共通液室の幅を小さくして、複数列のノズルを高密度に配置することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、共通液室内を共通液室の長手方向に延びているため、圧力室からマニホールドプレートの長手方向に配列された複数の連通孔を介して共通液室に伝播された各圧力波は、その一部が仕切られた部屋で反射し、残りが広い部分に伝播する等して分散され、クロストークの発生を軽減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、ベースプレートに沿って、連通孔の近傍付近に配置されるように設けられるため、圧力波をより効果的に分散させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、共通液室が延びる方向と直角する方向の共通液室の断面積が部分的に小さくなるように、複数の部屋直角する方向に延びているため、共通液室に伝播した圧力波はその一部が、仕切壁で仕切られた各部屋で反射し、他の一部が共通液室内の長手方向に伝播する。よって、共通液室全体でこの一連の圧力波の分散が繰り返されることにより、圧力波が減衰し、クロストークを抑制することができる。また、液滴吐出装置の小型化が可能である。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、ベースプレートの連通孔の配列方向に隣接する連通孔間を通るように設けられているため、圧力波の伝播経路である連通孔から伝播された各圧力波に対して、上記のように圧力波を分散し減衰させることができるため、インク吐出にクロストークの影響を少なくさせることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項6または7に記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、内壁面のうち、共通液室が延びる方向に沿う内壁面から突出しているため、共通液室が延びる方向と直角する方向の共通液室の断面積が部分的に小さくなり、共通液室に伝播した圧力波の一部が各部屋に入って圧力波を分散し、他の一部が断面積の小さくなった共通液室内の長手方向に伝播する。よってクロストークを抑制することができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項6または7に記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、共通液室が延びる方向に沿う内壁面の両側から互い違いに突出して設置されているため、圧力波をさらに効率良く減衰させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、請求項6または7に記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、内壁面から直角する方向にL字状に突出しているため、圧力波が各部屋において複雑に反射され、より効果的に圧力波を減衰させることができる。
請求項11に記載の発明によれば、請求項6〜8のいずれかに記載の液滴吐出装置において、仕切壁は、共通液室が延びる方向に少なくとも2箇所以上に設けられているため、1つの部屋へ伝播した圧力波が他の部屋に伝播するのを抑え、クロストークを抑制することができる。
以下、本発明をインクジェットプリンタ装置に具体化した実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、インクを吐出する側を下側および下方向とし、その反対側を上面および上方向とする。
図1は、インクジェットプリンタ装置8の概略図である。インクジェットプリンタ装置8は、ガイド軸6、7にキャリッジとして機能する樹脂製略箱型のヘッドホルダ3が取付けられていて、ヘッドホルダ3の底壁には、インクを吐出するノズル9が下側に露出して設けられた液滴吐出装置すなわちインクジェットプリンタヘッド1がヘッドホルダ3に接着剤(図示せず)によって固定されている。また、ヘッドホルダ3の内側には、各色のインク、例えば、ブラックB、シアンC,マゼンタM、イエローYを貯留し、インクジェットプリンタヘッド1にインクを供給するインク貯留室2が搭載されている。インク貯留室2には、インクジェットプリンタ装置8に着脱可能に装着された各インクカートリッジ4からインク供給チューブ5を介して各インクがそれぞれ供給される。ヘッドホルダ3は、ガイド軸6、7に沿ってX方向に往復移動しながら、インクの吐出情報に従い、ノズルからインクを吐出することで記録媒体Pに記録する。記録媒体Pはヘッドホルダ3のX方向の移動ごとにそれと直角方向(Y方向)に所定量ずつ搬送される。
次にインクジェットプリンタヘッド1について、図2、図3を用いて説明する。図2のように、インクジェットプリンタヘッド1は、特許文献1に記載の公知のものと同様に、複数枚のプレートを積層し、ノズル9が配列されたノズルプレート11を最下面に有したキャビティユニット20と、その上面に圧力室25内のインクに選択的に圧力を加えるプレート型の圧電アクチュエータ30が積層され、さらにその上面に可撓性のフレキシブル配線材40を接合した構造である。フレキシブル配線材40は、駆動回路49を塔載し、その一端をアクチュエータ30と電気的に接続し、他端をその表面に平行でかつX方向に引き出された構造をしている。駆動回路49は、印字データをアクチュエータ30に伝達して、アクチュエータ30を選択的に駆動させる。
アクチュエータ30は、図3に示すように、特開2005-322850号公報に記載の公知のものと同様に、複数の圧力室25を覆う最下層のセラミックス層を含んだ複数枚のセラミックス層31を、圧力室25側から圧力室25の配列面と直角方向に積層して一体化して焼成した構造で、各セラミックス層31のうち下から偶数段目のセラミックス層31bの上面(広幅面)には、キャビティユニット20における各圧力室25に対応した箇所ごとに細幅の個別電極32が形成されている。下から奇数段目のセラミックス層31aの上面(広幅面)には、複数個の圧力室25に対して共通のコモン電極33が形成されている。1枚のセラミックス層31の厚さは30μm程度で、PZTなどの圧電セラミックスである。そして、個別電極32とコモン電極33とは、最下層のセラミックス層を除いて、少なくとも1つのセラミックス層31を挟んで積層方向に交互に配置され、アクチュエータ30の最上面には、個別電極32およびコモン電極33と接続された接続端子36が形成されている。アクチュエータ30は、各々の個別電極32と、キャビティユニット20における各々の圧力室25を互いに対向させて、キャビティユニット20とアクチュエータ30が接着・固定される。アクチュエータ30の最上面の接続端子36には、フレキシブル配線材40に形成した配線パターンが接続される。
アクチュエータ30は、複数枚のセラミックス層31の積層方向に対向する個別電極32とコモン電極33の間のセラミックス層31の部分をエネルギー発生部とし、駆動回路49が、選択的に個別電極32とコモン電極33との間に電圧を印加することにより、その印加された個別電極32に対応したエネルギー発生部を、積層方向に歪ませ、この変位にもとづいて圧力室25の容積を変化させ、インクを押し出し、キャビティユニット20内の後述する接続孔10を通ってノズル9から吐出させる。
キャビティユニット20は、平面視形状が同じ大きさのノズルプレート11、スペーサプレート12、2枚のマニホールドプレート14a、14b、ベースプレート15、サプライプレート16、及びキャビティプレート17の7枚の薄い板材を、それぞれ接着剤にて積層し接着した構造である。実施形態では、各プレート11〜17は50〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート11はポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレート12〜17は42%ニッケル合金鋼板製である。ノズルプレート11には、微小径(20μm程度)のノズル9が、長手方向(Y方向)に沿って千鳥配列状に穿設され、X方向に5列配列されている。
また、キャビティプレート17には、ノズル9に対応して複数の圧力室25がキャビティプレート17の長手方向(Y方向)に沿って千鳥配列状で、X方向に5列配列されている。実施形態では、各圧力室25は、平面視細長形状に形成され、その長手方向がキャビティプレート17の短辺方向(X方向)に沿うようにして穿設されている。図3のように、各圧力室25における一端部25aは、サプライプレート16、ベースプレート15、2枚のマニホールドプレート14a、14b、及びスペーサプレート12に、同じく千鳥配列状にて穿設されている微小径の接続孔10を介して、ノズルプレート11の各ノズル9に連通している。
キャビティプレート17の下面に隣接するサプライプレート16には、各圧力室25の他端部25bに接続するために、各他端部25bに対応する位置に供給孔24が穿設されている。また、サプライプレート16の下面に隣接するベースプレート15には、後述する共通液室22から各圧力室25へインクを供給するための接続流路23が設けられる。そして各接続流路23には、共通液室22からインクが入る連通孔23aと、圧力室25側(供給孔24)に開口する出口孔23bと、連通孔23aと出口孔23bとの間にあって、接続流路23中で最も大きな流路抵抗となるように断面積を小さくして形成された絞り部とが備えられている。
2枚のマニホールドプレート14a,14bには、その長辺方向(Y方向)に沿って長い共通液室21となる開口22がノズル9の各列に沿って延びるように板厚をそれぞれ貫通して形成されている。すなわち、図2、図3に示すように、開口22が形成された2枚のマニホールドプレート14a、14bを積層し、かつその開口22の上面をベースプレート15にて覆い、開口22の下面をスペーサープレート13にて覆うことにより、合計5つの共通液室(マニホールド室)21が形成される。各共通液室21は、各プレートの積層方向から平面視したときに、圧力室25の一部と重なって圧力室25の列方向(ノズル9の列方向)に沿って長く延びている。また、各共通液室21内には図2に示すように、インク吐出に関連して発生する圧力波を抑制するための仕切壁22a、22bが、共通液室21の長手方向に沿って延びるように設けられている。仕切壁22a、22bについては、後ほど説明する。
また、キャビティプレート17、サプライプレート16およびベースプレート15の一方の短辺側の端部には、共通液室21の一端部と上下の位置を対応させて、それぞれ4つのインク供給口26が穿設されている。インク供給口26は、共通液室21の一端部に連通している。インクカートリッジ4およびインク貯留室2から供給されるインクは、インク供給口26を介して共通液室21の一端部に供給される。そして、ベースプレート15の接続流路23を経由して各圧力室25に分配供給され、アクチュエータ30の選択的な駆動により、インクが各圧力室25内から接続孔10を通って、その圧力室25に対応するノズル9に至るという構成になっている。
上記各プレートの孔や開口は、エッチング加工、レーザ加工などにより形成される。仕切壁22a、22bは、開口22がマニホールドプレート14a、14bに形成される際にその開口内に残してプレートと一体に形成される。
本実施形態では、図2に示すように、インク供給口26が4つ設けられているのに対して、共通液室21が5つ設けられており、1つのインク供給口26だけが大きい孔径で、2つの共通液室21に接続されている。その大きいインク供給口26には、ブラックインクが供給されるように設定されており、ブラックインクがその他のカラーインクに比べて使用頻度が高いことを考慮したものである。他のインク供給口26には、イエロー、マゼンタ、シアンの各インクがそれぞれ単独に供給される。インク供給口26には、それぞれの開口に対応する濾過部を有するフィルタ体27が接着剤等で貼着されている。
次に、仕切壁22a、22bについて図2、図3を用いて説明する。
実施形態1の仕切壁22a、22bは、図2に示すように、マニホールドプレート14aおよび14bの各開口22の内壁面のY方向一端から他端に向かって、上面のベースプレート15もしくは、下面のスペーサープレート12に沿い、かつ、各開口22のY方向(長手方向)に延び、各開口22内を幅方向(X方向)に複数の部屋に仕切っている。図3に示すように、上側のマニホールドプレート14bには上側の仕切壁22bが、下側のマニホールドプレート14aには下側の仕切壁22aが、互いにX方向(共通液室の幅方向)にずれて設けられていて、仕切壁22a、22bによって仕切られた部屋は、互いに他方のマニホールドプレート14a、14bの開口22によってインクが相互に連通できるようになっている。また、上側の仕切壁22bは、その上側のベースプレート15に設けられた複数の配列された連通孔23aの近傍に複数の連通孔23aがなす列に沿って配置されている。圧力室25から各複数の連通孔23aを通って、共通液室21に伝播される圧力波は、その一部が仕切り壁22a、22bにより仕切られた部屋の内面で反射させ、残りが広い部分に伝播する等して分散させ、減衰させることができる。よって、圧力波による液体吐出への影響、つまり、クロストークの発生を軽減することができる。また、仕切壁22a、22bがY方向に延びて配置されているため、複数の連通孔23aの一つ一つから伝播された圧力波を一括して分散させ、圧力波の影響を抑制させることができる。
また、仕切壁22a、22bは、少なくともマニホールドプレート14aおよび14bの少なくとも一方の開口22に設けられているだけで、十分に圧力波の抑制をすることができる。その場合も、仕切壁22a、22bは、連通孔23aの近傍付近に配置するのが良い。図2、図3の実施形態では、仕切り壁22a、22bは、共通液室21の上下方向に共に設けられているため、圧力波の分散作用がよく、抑制効果が大きい。
次に、本発明の別の実施形態について、図4〜図6を用いて説明する。
実施形態2では、図4のように、上側のマニホールドプレート14bに設けられた開口22には、共通液室21の長手方向(Y方向)に沿う内壁面の一方からX方向に部分的に突出した仕切壁22cが複数設けられている。仕切壁22cは、その上側のベースプレート15の長手方向(Y方向)に隣接する連通孔23a間を通るように設けられ、共通液室21の連通孔23a近傍部分を長手方向に複数の部屋に分割している。また、仕切り壁22cは、部分的にX方向に突出している、すなわち共通液室21の長手方向(Y方向)に沿う内壁面の他方と間隔を置いていることで、共通液室21の短片方向(X方向)の断面積を部分的に小さくした連結部21aが形成され、複数の部屋を相互に連通させている。さらに、下側のマニホールドプレート14aに設けられた開口22には、上記のような仕切壁が設けられておらず、複数の部屋は下側の開口22を通じても相互に連通している。圧力室25で発生した圧力波は、連通孔23aを介して共通液室21内に伝播し、その長手方向(Y方向)に伝播する。従来のような、仕切り壁22cを設けない共通液室21では、圧力波は共通液室21全長を減衰せず反射往復していたが、圧力波の一部は仕切り壁22cにより仕切られた部屋の内面で反射し、残りの部分は連結部21a、下側の開口22からなる広い部分に伝播し、さらに他の部屋に伝播して反射することなどを繰り返し分散する。この一連の圧力波の伝播が繰り返されることにより、圧力波が減衰し、圧力波によるノズルからの吐出への影響、つまり、クロストークを抑制することができる。
また、実施形態3では、図5のように、上側のマニホールドプレート14bの開口22の長手方向に沿う一方の内壁面から仕切壁22dが、下側のマニホールドプレート14aの開口22の上記と対向する他方の内壁面から、仕切壁22eが、それぞれX方向に部分的に突出して延び、仕切り壁22d、22eがY方向に交互に設置されている。このため、図5では、共通液室21の上側および下側の両方において、効果的に圧力波を減衰させることができる。
さらに、実施形態4では、図6のように、仕切壁22fは、マニホールドプレート14bの開口22の長手方向に沿う一方の内壁面からX方向に突出し、さらにその先端から直角する方向(つまりY方向)に屈曲して延びるL字状をなしている。このように構成することで、実施形態2や3と比べて、L字状の仕切壁22fによって確実に複数の部屋に仕切られるため、圧力波の一部が複数の部屋で伝播し、複雑に反射し、分散して圧力波をより効果的に減衰させることができる。X方向に沿う断面図は、図4(a)とほぼ同様にあらわれるので、省略する。
図4〜6のような実施形態においては、仕切壁22c〜22fは、共通液室21が延びるY方向に少なくとも2箇所以上設けることで、圧力波の伝播を抑制するのに効果的である。また、共通液室21のX方向の幅に対して、仕切壁のX方向の幅を40〜80%程度の長さにしておくと効果的に圧力波を抑制できる。さらに、共通液室21は、インク供給口26からインクが供給されるため、インク流れが、インク供給口26に近いほどインクの流れが速い。そのため、各仕切壁のX方向に突出する長さをインク供給口26側ほど長くし、他端に行くほど短くするようにしても良い。
仕切壁の形状は、図4〜6の実施形態には限らず、共通液室のX方向の断面が部分的に小さくなる部分を有していれば、アール状であったり、湾曲していたりしても良い。その他、仕切壁の幅を変えたり、上下の開口22において、上述したような形態の仕切壁を組み合わせてもよい。また前述した図2、3の実施形態と図4〜6の実施形態を組み合わせても良い。さらに、仕切壁は、上下のマニホールドプレート14a、14bの共通液室21、21の両方において設けても良く、仕切壁の形状や長さ、設置位置や設置パターンなどを組み合わせると、種々の変形が可能である。
また、スペーサプレート12の共通液室21と対応する部分を、特許文献1のダンパプレートと同様に、薄肉に形成し、その薄肉部が圧力波により弾性変形する作用を、上記 仕切壁による圧力波の減衰作用に併用させても良い。また、各実施の形態において、マニホールドプレート14bとキャビティプレート17との間に、ベースプレート15とサプライプレート16とを介挿して接続流路23を形成しているが、サプライプレート16を省略し、ベースプレート15の連通孔23aを圧力室25に直接接続するようにしても良い。
以上のように、インクジェットプリンタヘッドにおいて、共通液室内で圧力波を分散し減衰させることが、共通液室21のX方向の幅を大きくすることなく可能となるため、インクジェットプリンタヘッド全体として小型のまま、クロストークを抑制させることができる。また、本発明は、インクジェットプリンタ装置だけでなく、着色液、導電性液、有機物質など各種の液体をノズルから吐出する装置にも適用することができる。
本発明を適用したインクジェットプリンタ装置の簡略図である。 液滴吐出装置すなわちインクジェットプリンタヘッドの分解斜視図である。 図2の液滴吐出装置のX方向に沿う部分断面図である。 本発明の別の実施形態を示すもので、(a)は図3相当の断面図でかつ(b)のA−A線断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示すもので、(a)は図3相当の断面図でかつ(c)のA−A線断面図、(b)は(c)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示す、図4(b)相当の断面図である。
符号の説明
1 液滴吐出装置
3 ヘッドホルダ
9 ノズル
14a、14b マニホールドプレート
21、22 共通液室、開口
22a、22b 仕切り壁
23a 連通孔
25 圧力室
30 アクチュエータ

Claims (11)

  1. 液滴を吐出する配列された複数のノズルと、その各々のノズルごとに設けられた複数の配列された圧力室と、この圧力室に液体を供給する共通液室とを有するキャビティユニットと、
    前記圧力室中の液体に圧力を加えて液滴をノズルから吐出するアクチュエータとからなる液滴吐出装置において、
    前記キャビティユニットは、前記圧力室及び共通液室を形成した複数枚のプレートを積層して構成され、
    前記複数枚のプレートのうち、
    前記複数の圧力室が配列された方向に沿って、長く延びた前記共通液室となる開口が形成されたマニホールドプレートと、
    前記マニホールドプレートの上側に前記開口を覆い、前記共通液室から前記複数の配列された圧力室に前記液体を供給する複数の配列された連通孔を有するベースプレートと、
    前記マニホールドプレートの下側に前記開口を覆うスペーサープレートと
    が積層されることで、前記共通液室が形成されていて、
    前記マニホールドプレートには、前記開口の内壁面から前記ベースプレートと前記スペーサープレートに沿って延び、前記共通液室内を、相互に連通する部分を残して複数の部屋に仕切る仕切壁が形成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記マニホールドプレートは、それぞれ前記開口を有する複数枚が積層されて構成され、複数枚のマニホールドプレートのうち少なくとも一枚に前記仕切壁が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記仕切壁によって仕切られた複数の部屋は、前記マニホールドプレートのうち、他の少なくとも一枚の前記開口によって相互に連通されていることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記仕切壁は、前記共通液室内を前記共通液室の長手方向に延びていることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記仕切壁は、前記ベースプレートに沿って、前記連通孔の近傍に配置されるように設けられることを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記仕切壁は、前記共通液室が延びる方向と直角する方向の前記共通液室の断面積が部分的に小さくなるように、前記直角する方向に延びていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  7. 前記仕切壁は、前記ベースプレートの前記連通孔の配列方向に隣接する連通孔間を通るように設けられていることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記仕切壁は、前記内壁面のうち、前記共通液室が延びる方向に沿う内壁面から突出していることを特徴とする請求項6または7に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記仕切壁は、前記共通液室が延びる方向に沿う前記内壁面の両側から前記方向に互い違いに突出していることを特徴とする請求項6または7に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記仕切壁は、前記内壁面から前記直角する方向にL字状に突出していることを特徴とする請求項6または7に記載の液滴吐出装置。
  11. 前記仕切壁は、前記共通液室が延びる方向に少なくとも2箇所以上に設けられていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の液滴吐出装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012153027A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Kyocera Corp インクジェットヘッド及び記録装置
JP2017100462A (ja) * 2017-03-13 2017-06-08 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

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