JP2012151718A - 通信端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】FAX通信機能と電話機能とを併せ持つ通信端末装置において、装置の消費電力を効果的に低減可能な技術を提供する。
【解決手段】選択設定部51は、FAX専用受信方式、FAX優先受信方式、TEL優先受信方式のうちのいずれかをデジタル複合機1の受信方式に選択設定する。強制設定処理部52は、デジタル複合機1の受信方式をFAX専用受信方式に強制設定する強制設定処理を行う。通電制御部60は、省エネ移行条件が成立した場合に、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせた上で、デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、回線を介してFAX通信を行うFAX通信機能と、回線を介して電話による通話を可能にする電話機能とを備える通信端末装置に関する。
近年、各種の通信端末装置において、その消費電力を抑えることが重要な課題となっており、消費電力の低減に有用な技術が各種提案されている。例えば、特許文献1には、夜間受信モード時には、使用しない装置の動作を完全に停止することにより、装置の消費電力を低減する技術が開示されている。
特開平04−318749号公報
ところで、FAX機能と電話機能とを併せ持つ通信端末装置においては、回線からの着信時に対するFAXの受信方式として、FAX優先受信方式(着信があると、FAX受信が優先された後、相手が電話をかけてきている場合は電話による通話へ切り換えられる受信方式)、あるいは、TEL優先受信方式(着信があると、電話による通話が優先された後、相手がFAX送信をしてきている場合はFAX受信へ切り換えられる受信方式)等をユーザが設定できるものがある。この機能は、ユーザの利便性を高めるという点において有用である。
ところが、TEL優先受信方式、あるいは、FAX優先受信方式においては、電話による通話とFAX受信とを切り換える処理等を行う必要があるため、当該処理を行う機能部等に常に電力を供給し続けなくてはならない。このため、装置を省エネルギー状態に移行させることができない(あるいは、省エネルギー状態に移行させたとしても、消費電力の低減効果をあまり得られない)という問題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、FAX通信機能と電話機能とを併せ持つ通信端末装置において、装置の消費電力を効果的に低減可能な技術を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、回線を介してFAX通信を行うFAX通信機能と、前記回線を介して電話による通話を可能にする電話機能と、を備える通信端末装置であって、前記FAX通信と前記電話による通話とを切り換える通信切換処理部と、前記回線からの着信があると、FAX受信が行われるFAX専用受信方式と、前記着信があると、前記FAX受信が優先された後、相手が電話をかけてきている場合は前記電話による通話へ切り換えられるFAX優先受信方式と、前記着信があると、前記電話による通話が優先された後、相手がFAX送信をしてきている場合は前記FAX受信へ切り換えられる電話優先受信方式と、のうちのいずれかを自装置の受信方式に選択設定する選択設定部と、自装置の受信方式を前記FAX専用受信方式に強制設定する強制設定処理を行う強制設定処理部と、前記強制設定処理部に前記強制設定処理を行わせた上で、自装置が備える複数の要素のうち、前記通信切換処理部を含む1以上の対象要素に対する電力の供給を制限することにより自装置を省エネルギー状態に移行させる通電制御部と、を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通信端末装置であって、前記選択設定されている受信方式の種類に応じて、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記回線からの着信があってから前記FAX受信を行うまでの呼び出し音の鳴動の有無、および、前記呼び出し音を鳴動させる場合にはその鳴動回数を、設定する鳴動回数設定部、を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の通信端末装置であって、前記鳴動回数設定部が、前記選択設定されている受信方式が前記FAX専用受信方式である場合、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記呼び出し音を無鳴動に設定する。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の通信端末装置であって、前記鳴動回数設定部が、前記選択設定されている受信方式が前記FAX優先受信方式である場合、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記呼び出し音を無鳴動に設定する。
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれかに記載の通信端末装置であって、前記鳴動回数設定部が、前記選択設定されている受信方式が前記電話優先受信方式である場合、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記呼び出し音を鳴動させ、その鳴動回数を、前記選択設定されている前記電話優先受信方式において前記回線からの着信があってから呼び出し音を鳴動させる最大回数と同じ値に設定する。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の通信端末装置であって、前記通電制御部が、ユーザが省エネルギー状態に移行させるべき開始時刻として設定した時刻と現在時刻とが一致した場合に、前記強制設定処理部に前記強制設定処理を行わせた上で、自装置を前記省エネルギー状態に移行させる。
請求項1に記載の発明においては、受信方式がFAX専用受信方式に強制設定された上で、装置が省エネルギー状態に移行される。受信方式がFAX専用受信方式とされている場合は、通信切換処理部に対する電力の供給を制限できるので、省エネルギー状態における装置の消費電力を小さく抑えることが可能となる。
請求項2に記載の発明によると、強制設定されたFAX専用受信方式における呼び出し音の鳴動の有無、および、呼び出し音を鳴動させる場合にはその鳴動回数が、選択設定されている受信方式の種類に応じて設定される。つまり、ユーザがFAX通信機能と電話機能とのどちらを主として利用しているかに応じて、省エネルギー状態に移行した際の呼び出し音の鳴動の有無、および、呼び出し音が鳴動される場合にはその鳴動回数が設定されることになるので、省エネルギー状態に移行した際の装置の待ち受け態様をユーザの普段の利用態様に応じたものとすることができる。
請求項3に記載の発明によると、選択設定されている受信方式がFAX専用受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式において呼び出し音が鳴動しない。ユーザが電話機能をほとんど利用していない場合は、省エネルギー状態に移行した際に呼び出し音を鳴らす必要性が非常に低いところ、この構成によると、このような無駄な鳴動が行われることがない。
請求項4に記載の発明によると、選択設定されている受信方式がFAX優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式において呼び出し音が鳴動しない。ユーザが主としてFAX通信機能を利用している場合は、省エネルギー状態に移行した際に呼び出し音を鳴らす必要性が比較的低いところ、この構成によると、このような無駄な鳴動が行われることがない。
請求項5に記載の発明によると、選択設定されている受信方式が電話優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式において呼び出し音が鳴動し、その鳴動回数が、選択設定されている電話優先受信方式において回線からの着信があってから呼び出し音を鳴動させる最大回数と同じとされる。ユーザが主として電話機能を利用している場合は、省エネルギー状態に移行した際に呼び出し音を鳴らす必要性が比較的高いところ、この構成によると、省エネルギー状態に移行する前と同じ回数だけ呼び出し音が鳴動するので、ユーザが近くにいる場合には着信の事実に確実に気付くことができる。
請求項6に記載の発明によると、ユーザが省エネルギー状態に移行させるべき開始時刻として設定した時刻と現在時刻とが一致した場合に、受信方式がFAX専用受信方式とされた状態で、装置が省エネルギー状態に移行される。ユーザが省エネルギー状態に移行させるべきとして設定した時間帯においては、装置の周囲にユーザが不在の状態となる可能性が比較的高いため、電話機能が使われる可能性が低い。したがって、受信方式をFAX専用受信方式としても、ユーザの利便性が損なわれにくい。つまり、この構成によると、ユーザの利便性を損なうことなく、省エネルギー状態における消費電力を小さく抑えることが可能となる。
デジタル複合機の構成を示す図である。 FAX受信と電話による通話とを切り換える通信切換処理に関する機能構成を示すブロック図である。 デジタル複合機の機能ブロック図である。 デジタル複合機を省エネルギー状態に移行させる際の処理の流れを示す図である。 デジタル複合機を省エネルギー状態に移行させる際の処理の流れを示す図である。
<第1の実施の形態>
<1.デジタル複合機の構成>
図1は、この発明に係る通信端末装置の実施の形態に相当するデジタル複合機1の構成を示す図である。デジタル複合機1は、FAX機能、コピー機能、スキャン機能、プリント機能などの複数の機能を有する複合機(MFP装置)として構成されている。
デジタル複合機1は、制御部11と、ROM12と、データメモリ13と、画像メモリ14と、操作パネル15と、画像処理部16と、画像読取部17と、画像記録部18と、大容量蓄積部19と、通信関係の処理部31〜34とを、バスライン10を介して電気的に接続した構成となっている。
制御部11は、CPUで構成されている。制御部11は、ROM12に記憶されたプログラムPに基づいて上記のハードウエア各部を制御し、デジタル複合機1の機能を実現する。
ROM12は、デジタル複合機1の制御に必要なプログラムPやデータを予め格納した読み出し専用の記憶装置である。
データメモリ13は、読み出しと書き込みとが可能な記憶装置であり、画像データ、FAX番号、メールアドレスなどの一時的に蓄積される諸データ、制御部11による演算処理の際に発生するデータなどを一時的に記憶する。データメモリ13はSRAMやフラッシュメモリなどで構成される。
画像メモリ14は、LANI/F34やNCU33を通じて外部装置から受信した画像データ、画像読取部17において取得された画像データ、画像処理部16において処理された画像データなどを一時的に記憶するための記憶装置である。画像メモリ14は、読み出しと書き込みとが可能なDRAM等のメモリにより構成される。
操作パネル15は、ユーザインタフェースとして機能する処理部である。操作パネル15は、表示部151と、操作キー群152とを有している。
表示部151は、各種の情報を表示するとともにユーザ操作を受け付ける。表示部151は、表示パネルと、表示パネルに取り付けられたタッチパネルとを備えている。表示パネルは、デジタル複合機1の動作状態などを表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイにより構成される。タッチパネルは、表示パネルの表示画面領域内に指などが触れたことを感知して、その接触情報を取得する。
操作キー群152は、文字キー、テンキー、ファンクションキーなどの各種キーによって構成され、コマンドやテキストデータの入力といったユーザ操作を受け付ける。操作キー群152のユーザ操作は信号として制御部11に入力される。制御部11はユーザ操作に基づいて各部の動作を制御する。
画像処理部16は、受信された画像データ、画像読取部17から取得した画像データにA/D変換、表色系の変換、色調整、画像の合成などの種々の処理を行う処理部である。
画像読取部17は、原稿上の画像をCCDラインセンサなどの読取素子によって読み取るスキャナである。画像読取部17は、ガラス台上に載置された原稿の表面を読取素子が走査して画像を読み取るタイプのスキャナであってもよく、原稿の載置台(図示省略)に載置された原稿を、ADF(Auto Document Feeder)によって搬送し、搬送される原稿の表面を静止した読取素子によって走査して画像を読み取るタイプのスキャナであってもよい。
画像記録部18は、画像メモリ14に格納された画像データなどを記録紙上へ記録するプリンタである。画像記録部18には、例えば、電子写真方式のプリンタを採用することができる。
大容量蓄積部19は、ハードディスクなどにより構成される。大容量蓄積部19は、画像読取部17により処理された画像データを蓄積することができる。
さらにこのデジタル複合機1には、通信関係の処理部として、画像データ等を複数のプロトコルに対応して符号化/復号化するコーデック(CODEC)31と、送受信データの変調および復調を行うモデム32と、電話回線の開閉制御を行うNCU33と、LAN41とのインターフェイスに相当するLANI/F34とが、バスライン10を介して電気的に接続した構成となっている。また、NCU33には1以上の電話機35が接続されている。
ここで、デジタル複合機1の通信環境について説明する。デジタル複合機1はLAN41と接続されておいる。また、LAN41はルータ42などを介してインターネット43に接続されている。これにより、デジタル複合機1は、LAN41を介して接続された外部装置44やインターネット43を介して接続された外部装置45と電子メール通信などを行うことができる。さらに、デジタル複合機1は、アナログ回線用のデータ通信ネットワークである回線(例えば、PSTN(Public Switched Telephone Network:一般公衆電話網)、あるいは、ISDN(Integrated Services Digital Network:サービス総合デジタル網))46と接続されている。これによって、デジタル複合機1は回線46を介して接続された外部装置47とのFAX通信を行うことができる。なお、外部装置47は、例えば、モデム接続されたパソコン、デジタル複合機1と同様の装置、固定電話、携帯電話、FAX専用機等である。
<2.受信方式>
デジタル複合機1は、回線46を介してFAX通信を行う機能(FAX通信機能)と、回線46を介して電話による通話を可能にする機能(電話機能)とを併せ持っている。この事情に対応して、デジタル複合機1は、3種類の受信方式(「FAX専用受信方式」「TEL優先受信方式」「FAX優先受信方式」)を備えている。以下において、各受信方式について、図2を参照しながら具体的に説明する。図2は、デジタル複合機1が備える機能構成のうち、回線46からの着信時に、FAX受信と電話による通話とを切り換える通信切換処理に関する機能構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、デジタル複合機1は、回線46からの着信を検出する着信検出部301と、ベルを鳴動させて呼び出し音を発生させるベル信号発生部302と、オフフックを検出するオフフック検出部303とを備える。これら各部は、例えばNCU33において実現される。また、制御部11においては、NCU33が備える各リレー304,305,306の切り換え制御を行うリレー制御部111と、ダイヤルパルスの検出を行うパルス検出部112とが実現される。
<2−1.FAX専用受信方式>
FAX専用受信方式は、回線46からの着信時に、FAX受信が行われる受信方式である。
FAX専用受信方式においては、第3のリレー306はa接点と接続されており、着信があると(具体的には、呼び出し信号があると)、着信部301が当該信号を検出するとともに、回線46の回線電圧によって電話機35のベルが鳴動する。ベルが鳴動している間にオフフック検出部303がオフフックを検出した場合、電話機35からの音声信号が回線46に送出される。すなわち、通話状態となる。一方、オフフックが検出されないままベルが予め設定された回数、あるいは、予め設定された時間(ここでは、回数により設定されているものとし、当該設定された回数を以下「基本鳴動回数」という)だけ鳴動すれば、リレー制御部111は、第1のリレー304をオンする。すると、モデム32はCNG信号(FAX送信を行うことを示す信号)の検出を行い、これが検出されるとFAXデータの受信処理が行われる。
このように、FAX専用受信方式においては、回線46からの着信があると、電話機35のベルが基本鳴動回数だけ鳴動した後に、自動的にFAX受信処理が行われる。ユーザは、ベルが鳴動している間に受話器を取り上げると電話による通話を行うことができる。ただし、基本鳴動回数は「0(ゼロ)」と設定することが可能であり、基本鳴動回数が「0」と設定されている場合は、電話機35のベルが鳴動せずにFAX受信処理が行われることになる。
FAX専用受信方式は、相手がFAXを送信してきた場合はすぐにFAXデータを受信できるという利点がある一方で、相手が電話をかけてきた場合はこれを受けることができるタイミングが限られるという欠点がある。したがって、この受信方式は、デジタル複合機1をFAX専用機として用いるユーザに適している。
<2−2.FAX優先受信方式>
FAX優先受信方式は、回線46からの着信時に、FAX受信が優先された後、相手が電話をかけてきている場合は電話による通話へ切り換えられる受信方式である。
FAX優先受信方式においては、第3のリレー306はb接点と接続されており、呼び出し信号があると、着信検出部301が当該信号を検出するとともに、リレー制御部111が第1のリレー304をオンする。すると、モデム32はCNG信号の検出を行い、これが検出されるとFAXデータの受信処理が行われる。
一方、CNG信号が検出されない場合、制御部11はベル信号発生部302を駆動して、電話機35のベルを鳴動させる。ベルが鳴動している間にオフフック検出部303がオフフックを検出した場合、電話機35からの音声信号が回線46に送出される。すなわち、通話状態となる。
このように、FAX優先受信方式においては、回線46からの着信があると電話機35のベルが鳴動することなくFAX受信処理が行われる。また、相手が電話をかけてきた場合は、着信後しばらくしてからベルが鳴動し、ユーザは、ベルが鳴動し始めた後に受話器を取り上げると電話による通話を行うことができる。
FAX優先受信方式は、相手がFAXを送信してきた場合はこれをすぐに受信できるという利点がある一方で、相手が電話をかけてきた場合は、通話を開始できるまでに時間がかかる(相手を待たすことになる)という欠点がある。したがって、この受信方式は、デジタル複合機1を、主としてFAX機として用い、副次的に電話機として用いるユーザに適している。
<2−3.TEL優先受信方式>
TEL優先受信方式は、回線46からの着信時に、電話による通話が優先された後、相手がFAX送信をしてきている場合はFAX受信へ切り換えられる受信方式である。
TEL優先受信方式においては、第3のリレー306はa接点と接続されており、呼び出し信号があると、回線35の回線電圧によって電話機35のベルが鳴動する。ベルが鳴動している間にオフフック検出部303がオフフックを検出した場合、電話機35からの音声信号が回線46に送出される。すなわち、通話状態となる。この通話状態において、ユーザが、定められたキー操作を行うことによって、通話からFAX受信への転送指示を入力する場合がある。キー操作により入力された信号は、モデム32(トーン方式の場合)、あるいは、パルス検出部112(ダイヤルパルス方式の場合)により検出される。転送指示が検出されると、リレー制御部111が第1のリレー304をオンする。すると、FAXデータの受信処理が行われる。
一方、オフフックが検出されないままベルが予め設定された回数、あるいは、予め設定された時間(ここでは、回数により設定されているものとし、当該設定された回数を以下「第1段階鳴動回数」という)だけ鳴動すれば、リレー制御部111は、第1のリレー304をオンするとともに、第3のリレー306をb接点に切り換える。すると、モデム32はCNG信号の検出を行い、これが検出されるとFAXデータの受信処理が行われる。一方、ここで、CNG信号が検出されないまま一定の期間が経過した場合、制御部11は、ベル信号発生部302を駆動して電話機35のベルを鳴動させる。
オフフックが検出されないままベルがさらに予め設定された回数、あるいは、予め設定された時間(ここでは、回数により設定されているものとし、当該設定された回数を以下「第2段階鳴動回数」という)だけ鳴動すれば、ベルの鳴動が停止される。つまり、着信してから第1段階鳴動回数と第2段階鳴動回数とを総和した回数(以下、「最大鳴動回数」という)だけベルが鳴動してもオフフックが検出されない場合は、ベルの鳴動は停止される。
このように、TEL優先受信方式においては、回線46からの着信があるとまず電話機35のベルが鳴動し、ユーザは、ベルが最大鳴動回数だけ鳴動する間に受話器を取り上げると電話による通話を行うことができる。また、相手がFAXを送信してきた場合は、ユーザがキー操作で転送指示を入力する、あるいは、ベルが第1段階鳴動回数だけ鳴動すれば、FAX受信処理が行われる。
TEL優先受信方式は、相手が電話をかけてきた場合はすぐに通話を開始できるという利点がある一方で、相手がFAXを送信してきた場合は、ユーザがキー操作で転送指示を入力する、あるいは、第1段階鳴動回数だけベルが鳴動するのを待つ必要があるため、着信後FAXデータを受信するまでに時間がかかるという欠点がある。したがって、この受信方式は、デジタル複合機1を、主として電話機として用い、副次的にFAX機として用いるユーザに適している。
<3.機能部>
デジタル複合機1が備える各種の機能部について図3を参照しながら説明する。図3は、デジタル複合機1の機能ブロック図である。
<3−1.受信方式を切り換えるための構成>
デジタル複合機1は、その受信方式を管理する機能部(受信方式管理部)50を備える。当該機能部は、制御部11がROM12上のプログラムPを実行することにより実現される。
受信方式管理部50は、選択設定部51と、強制設定処理部52と、鳴動回数設定部53とを備える。
選択設定部51は、デジタル複合機1の受信方式を、FAX専用受信方式、TEL優先受信方式、FAX優先受信方式のいずれかに選択設定する。受信方式をFAX専用受信方式、TEL優先受信方式、FAX優先受信方式のいずれに設定するかの選択は、例えばユーザから受け付けられる。すなわち、選択設定部51は、例えば、まず、表示部151に受信方式の一覧を表示させるとともに、ユーザに一の受信方式の選択を促すメッセージ(例えば、「一覧の中から受信方式を選択してください」とのメッセージ)を表示させる。当該表示を見たユーザが、受信方式の選択を操作パネル15を介して入力した場合、選択設定部51は当該入力操作を受け付けて、選択された受信方式をデジタル複合機1の受信方式に設定する。この構成によると、ユーザは、デジタル複合機1の利用態様に応じた受信方式を自由に選択することができる。なお、選択設定部51は、装置の利用実績(例えば、FAXの受信頻度等)に基づいて、最適な受信方式を自動で選択する構成としてもよい。
強制設定処理部52は、デジタル複合機1の受信方式を、選択設定部51により選択設定されている受信方式からFAX専用受信方式に強制設定する処理(以下「強制設定処理」という」を行う。強制設定処理とは、具体的には、選択設定されている受信方式がFAX優先受信方式、あるいは、TEL優先受信方式である場合に、受信方式をFAX専用受信方式に変更し、選択設定されている受信方式がFAX専用受信方式である場合に、受信方式をFAX専用受信方式のままとする処理である。なお、以下においては、便宜上、強制設定処理後の受信方式を「強制設定されたFAX専用受信方式」とよび、選択設定されたFAX専用受信方式と区別して示す。
強制設定処理部52は、後述する「通電制御部60」からの指示に応じて強制設定処理を行う。ただし、強制設定処理部52による強制設定は一時的なものである。すなわち、後述するように、通電制御部60は、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせた後、デジタル複合機1を「省エネルギー状態」に移行させる。そして、定められたタイミングで、デジタル複合機1を省エネルギー状態から通常状態に復帰させる。強制設定処理部52による強制設定は、デジタル複合機1が通常状態に復帰する際に解除される。すなわち、デジタル複合機1が通常状態に復帰する際に、デジタル複合機1の受信方式は、強制設定された受信方式(すなわち、FAX専用受信方式)から、選択設定された受信方式に戻される。
鳴動回数設定部53は、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を「0」以上の値に設定する。つまり、鳴動回数設定部53は、強制設定されたFAX専用受信方式において回線46からの着信があってからFAX受信を行うまでの呼び出し音の鳴動の有無、および、呼び出し音を鳴動させる場合にはその鳴動回数を設定する。
鳴動回数設定部53は、当該基本鳴動回数の具体的な値を、選択設定部51により選択設定されている受信方式の種類に応じて決定する。
具体的には、鳴動回数設定部53は、選択設定部51により選択設定されている受信方式がFAX専用受信方式、あるいは、FAX優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を「0」に設定する。すなわち、呼び出し音を無鳴動に設定する。
また、鳴動回数設定部53は、選択設定部51により選択設定されている受信方式がTEL優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を「0」より大きな値に設定する。すなわち、呼び出し音を鳴動させる。好ましくは、鳴動回数設定部53は、当該基本鳴動回数を、選択設定されている受信方式(すなわち、TEL優先受信方式)において設定されていた最大鳴動回数と同じ値に設定する。この場合、回線46からの着信があってから呼び出し音が鳴動する最大回数は、強制設定処理の前後において変化しないことになる。
<3−2.省エネルギー状態に関する構成>
デジタル複合機1は、自装置が備える複数の要素のうち、対象となる複数の要素に対する電力の供給を制限することによって、デジタル複合機1を消費電力が通常状態よりも小さい状態(省エネルギー状態)に移行させる機能部(通電制御部)60を備える。当該機能部は、制御部11がROM12上のプログラムPを実行することにより実現される。
ただし、通電制御部60による電力の供給制限の対象となる要素(以下「対象要素」という)は、例えば、制御部11において実現される各機能部、ROM12、データメモリ13、画像メモリ14、表示部151、画像処理部16、画像読取部17、画像記録部18、大容量蓄積部19、および、通信関係の処理部31〜34である。なお、上記に列挙した以外の要素が対象要素に加えられてもよいし、上記に列挙した要素のうちの1以上の要素が対象要素から外されてもよい。ただし、少なくとも、後述する「通信切換処理部」が対象要素に含まれる。また、ここでいう「制限」とは、供給する電力量について通常状態(省エネルギー状態ではない状態)よりも小さい上限値を設けることを意味し、上限値をゼロとする、すなわち、電力の供給を停止する場合もこれに含まれる。
通電制御部60は、定められた条件(以下「省エネ移行条件」という)が成立した場合に、デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる。ここで、省エネ移行条件は、任意に設定することができる。例えば、ユーザがデジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる時刻として設定した時刻(設定移行時刻)と現在時刻とが一致すること、を省エネ移行条件とすることができる(以下、「時間設定による移行条件」という)。時間設定による移行条件が、省エネ移行条件として設定されている場合、通電制御部60は、現在時刻が設定移行時刻と一致するか否かをタイマ61を用いて監視する。そして、現在時刻が設定時刻と一致したと判断した場合に、デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる。
ただし、省エネ移行条件は、それが成立した場合に、デジタル複合機1の周囲が無人状態となる可能性が比較的高いものであることが好ましい。例えば、時間設定による移行条件の場合、ユーザは、デジタル複合機1の周囲にユーザが不在の状態(無人状態)となる時間帯(例えば、オフィスに設置されたデジタル複合機1の場合、オフィスの全スタッフが帰宅する時間帯)を省エネルギー状態に移行させる時間帯として設定する可能性が高いため、時間設定による移行条件が成立した状態においては、デジタル複合機1の周囲は無人状態となる可能性が高い。したがって、時間設定による移行条件は、省エネ移行条件として適している。
通電制御部60は、省エネ移行条件が成立した場合、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせた後に、デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる(具体的には、通信切換処理部を含む1以上の対象要素に対する電力の供給を制限する)。つまり、デジタル複合機1は、その受信方式がFAX専用受信方式に強制設定された上で、省エネルギー状態に移行される。
なお、通電制御部60は、定められた復帰条件が成立した場合、デジタル複合機1を省エネルギー状態から通常状態に復帰させる(具体的には、通信切換処理部および他の対象要素に対する電力の供給の制限を解除する)。デジタル複合機1の受信方式は、デジタル複合機1が通常状態に復帰される際に、強制設定されたFAX専用受信方式から選択設定された受信方式に戻される。
<4.省エネルギー状態と受信方式との関係>
ここで、通電制御部60が、通信切換処理部を含む1以上の対象要素に対する電力の供給を制限するのに先だって、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせる理由について説明する。ただし、通信切換処理部とは、FAX通信と電話による通話とを切り換えに関する処理を行う機能部であり、この実施の形態においては、リレー制御部111、パルス検出部112、および、モデム32が通信切換処理部に相当する。
通電制御部60が制御部11に対する電力の供給を一旦制限すれば、制御部11はスタンバイモードになる。ここで、制御部11において実現される各機能部は、制御部11に対する電力の供給制限を解除すれば即座に通常通りの処理を行えるというわけではない。すなわち、制御部11に対する電力の供給を一旦制限すれば、制限を解除してから再び制御部11の各機能部に通常通りの処理を行わせるまでに一定の時間を要する。同様に、モデム32に対する電力の供給を一旦制限すれば、制限を解除してからこれに再び通常通りの処理を行わせるまでに一定の時間を要する。
ところで、FAX優先受信方式においては、リレー制御部111は、呼び出し信号があると直ちに第1のリレー304をオンしなければならない。リレー制御部111に対する電力の供給が制限されていると、着信があった場合にリレー制御部111がこの切り換え制御を即座に行うことができない。また、TEL優先受信方式においては、ユーザがキー操作により入力した転送指示の検出は、パルス検出部112、あるいは、モデム32において行われるところ、ユーザはこの転送指示を着信直後に入力する可能性がある。パルス検出部112、あるいは、モデム32に対する電力の供給が制限されていると、着信直後に当該転送指示が入力された場合に、パルス検出部112、あるいは、モデム32が、これを検知し損ねる可能性がある。このような事情があるため、通電制御部60は、デジタル複合機1の受信方式がFAX優先受信方式、あるいは、TEL優先受信方式とされている場合は、リレー制御部111、パルス検出部112、および、モデム32(すなわち、通信切換処理部)に対する電力の供給を制限することができない。
なお、FAX専用受信方式においては、リレー制御部111、パルス検出部112、あるいは、モデム32が、回線46から着信があった場合にこれに直ちに応答して処理を行う必要はない。したがって、省エネルギー状態において、通信切換処理部に対する電力の供給を制限しても問題がない。
上記の事情から、通電制御部60は、通信切換処理部を含む1以上の対象要素に対する電力の供給を制限するのに先だって、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせるのである。
<5.処理の流れ>
デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる際の処理の流れを、図4を参照しながら説明する。
通電制御部60は、省エネ移行条件が成立したか否かを監視しており、省エネ移行条件が成立した場合(ステップS1でYES)、強制設定処理部52に強制設定処理の実行指示を与える。強制設定処理部52は、当該指示に応じて強制設定処理を行う(ステップS2)。すなわち、デジタル複合機1の受信方式を、選択設定部51により選択設定されている受信方式からFAX専用受信方式に強制設定する。
続いて、鳴動回数設定部53が、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を設定する(ステップS3)。具体的には、選択設定されていた受信方式がFAX専用受信方式、あるいは、FAX優先受信方式である場合、鳴動回数設定部53は、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を「0」に設定する。また、選択設定されていた受信方式がTEL優先受信方式である場合、鳴動回数設定部53は、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を、「0」より大きな値(好ましくは、選択設定されているTEL優先受信方式において設定されていた最大鳴動回数と同じ値)に設定する。
続いて、通電制御部60は、デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる(ステップS4)。具体的には、通信切換処理部およびその他の対象要素に対する電力の供給を制限することにより、デジタル複合機1を省エネルギー状態に移行させる。ただし、ここでは、先に行われた強制設定処理によって受信方式はFAX専用受信方式に強制設定されているので、通信切換処理部に対する電力の供給を制限しても問題ない。
<6.効果>
上記の実施の形態においては、受信方式がFAX専用受信方式に強制設定された上で、装置が省エネルギー状態に移行される。受信方式がFAX専用受信方式とされている場合は、通信切換処理部に対する電力の供給を制限できるので、省エネルギー状態における装置の消費電力を小さく抑えることが可能となる。
また、上記の実施の形態においては、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数が、選択設定されている受信方式の種類に応じて設定される。つまり、ユーザがFAX通信機能と電話機能とのどちらを主として利用しているかに応じて、省エネルギー状態に移行した際の呼び出し音の鳴動の有無、および、呼び出し音が鳴動される場合にはその鳴動回数が設定されることになるので、省エネルギー状態に移行した際の装置の待ち受け態様をユーザの普段の利用態様に応じたものとすることができる。
特に、選択設定されている受信方式がFAX専用受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式において基本鳴動回数が「0」とされる。すなわち、呼び出し音が鳴動しない。ユーザが電話機能をほとんど利用していない場合は、省エネルギー状態に移行した際に呼び出し音を鳴らす必要性が非常に低いところ、この構成によると、このような無駄な鳴動が行われることがない。
特に、選択設定されている受信方式がFAX優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式において基本鳴動回数が「0」とされる。すなわち、呼び出し音が鳴動しない。ユーザが主としてFAX通信機能を利用している場合は、省エネルギー状態に移行した際に呼び出し音を鳴らす必要性が比較的低いところ、この構成によると、このような無駄な鳴動が行われることがない。
特に、選択設定されている受信方式が電話優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式において基本鳴動回数が、選択設定されている電話優先受信方式において回線からの着信があってから呼び出し音を鳴動させる最大回数と同じとされる。ユーザが主として電話機能を利用している場合は、省エネルギー状態に移行した際に呼び出し音を鳴らす必要性が比較的高いところ、この構成によると、省エネルギー状態に移行する前と同じ回数だけ呼び出し音が鳴動するので、ユーザが近くにいる場合には着信の事実に確実に気付くことができる。
特に、上記の実施の形態においては、ユーザが省エネルギー状態に移行させるべき開始時刻として設定した時刻と現在時刻とが一致した場合に、受信方式がFAX専用受信方式とされた状態で、装置が省エネルギー状態に移行される。ユーザが省エネルギー状態に移行させるべきとして設定した時間帯においては、装置の周囲にユーザが不在の状態となる可能性が比較的高いため、電話機能が使われる可能性が低い。したがって、受信方式をFAX専用受信方式としても、ユーザの利便性が損なわれにくい。つまり、この構成によると、ユーザの利便性を損なうことなく、省エネルギー状態における消費電力を小さく抑えることが可能となる。
<第2の実施の形態>
この発明の第2の実施の形態に係るデジタル複合機2について説明する。デジタル複合機2は、第1の実施の形態に係るデジタル複合機1と同じ構成を備える(図1参照)。以下においては、第1の実施の形態に係るデジタル複合機1と同じ構成については、同じ符号を付して示すとともに、その説明を省略する。
<1.機能部>
デジタル複合機2が備える機能部の構成は、第1の実施の形態と同様である。すなわち、デジタル複合機2は、その受信方式を管理する受信方式管理部50と、デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる通電制御部70とを備える(図3参照)。
通電制御部70は、省エネ移行条件が成立した場合に、デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる。ただし、この実施の形態においては、省エネ移行条件は、特定条件とそれ以外の条件とに分類されている。すなわち、この実施の形態においては、設定された省エネ移行条件のうち、当該省エネ移行条件が成立した場合に、デジタル複合機2の周囲が無人状態となる可能性が比較的高いものが「特定条件」として指定される。
この実施の形態においては、例えば、省エネ移行条件として、上述した時間設定による移行条件に加えて、非操作継続時間による移行条件(ユーザがデジタル複合機2に対して何の操作も行わない状態が定められた時間を超えて継続すること)と、キー操作による移行条件(所定のキー操作がされたこと(例えば、操作キー群152の1つとして設けられた省エネ移行指示を入力するための専用キーが操作されたこと))とが省エネ移行条件として設定される。そして、時間設定による移行条件と、キー操作による移行条件とが特定条件として指定され、非操作継続時間による移行条件は特定条件として指定されない。
なお、特定条件の指定は、例えば、ユーザが操作パネル15から入力できるものとしてもよいし、装置出荷時の初期設定において行われてもよい。前者の場合、例えば、通電制御部70が、操作パネル15に、デジタル複合機2において設定された省エネ移行条件を一覧表示させるとともに、ユーザに、特定条件とすべき省エネ移行条件の選択を促すメッセージ(例えば、「一覧の中に、無人状態となる条件があれば選択してください」とのメッセージ)を表示させる。ユーザが、操作パネル14を介して省エネ移行条件の選択を入力した場合、通電制御部70は当該入力を受け付けて、選択された省エネ移行条件は特定条件に該当すると記憶する。
通電制御部70は、省エネ移行条件が成立した場合に、当該成立した省エネ移行条件が特定条件として指定された条件であるか否かを判断する。そして、成立した省エネ移行条件が特定条件でない場合には、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせることなく、デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる。一方、成立した省エネ移行条件が特定条件である場合には、強制設定処理部52に強制設定処理を行わせた後に、デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる。つまり、成立した省エネ移行条件が特定条件として指定された条件である場合は、デジタル複合機2は、その受信方式がFAX専用受信方式に強制設定された上で、省エネルギー状態に移行されることになる。
<2.省エネルギー状態>
通電制御部70は、デジタル複合機2を、その受信方式応じて異なる省エネルギー状態に移行させる。
すなわち、デジタル複合機2の受信方式がTEL優先受信方式とされている場合、あるいは、FAX優先受信方式とされている場合、通電制御部70は、対象要素のうち、通信切換処理部を除く各要素に対する電力の供給を制限する(以下、「制限省エネルギー状態」という)。すなわち、制限省エネルギー状態においては、通信切換処理部に対する電力の供給については制限されず、通信切換処理部は通常状態のまま動作可能な状態となる。
一方、受信方式がFAX専用受信方式である場合、通電制御部70は、対象要素のうち、通信切換処理部を含む各要素に対する電力の供給を制限する(以下、「完全省エネルギー状態」という)。
制限省エネルギー状態における消費電力は、通常状態より小さく、完全省エネルギー状態より僅かに(通信切換処理部の消費電力分だけ)、大きい状態となっている。そのかわり、制限省エネルギー状態においては、通信切換処理部に対する電力の供給は制限されないので、通信切換処理部は通常状態と同じ動作を行い続けることができる。
<3.処理の流れ>
デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる際の処理の流れを、図5を参照しながら説明する。
通電制御部70は、省エネ移行条件が成立したか否かを監視しており、省エネ移行条件が成立した場合(ステップS11でYES)、続いて、成立した省エネ移行条件が特定条件として指定された条件であるか否かを判断する(ステップS12)。
成立した移行条件が特定条件でない場合(ステップS12でNO)、通電制御部70は、ステップS13〜ステップS14の処理を行わずに、デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる(ステップS15)。すなわち、選択設定されている受信方式がFAX専用受信方式である場合、通電制御部70は、対象要素のうち、通信切換処理部を含む各要素に対する電力の供給を制限することにより、デジタル複合機2を完全省エネルギー状態に移行させる。一方、選択設定されている受信方式がTEL優先受信方式、あるいは、FAX優先受信方式である場合、通電制御部70は、対象要素のうち、通信切換処理部を除く各要素に対する電力の供給を制限することにより、デジタル複合機2を制限付省エネルギー状態に移行させる。
一方、成立した移行条件が特定条件である場合(ステップS12でYES)、通電制御部70は、強制設定処理部52に強制設定処理の実行指示を与える。強制設定処理部52は、当該指示に応じて強制設定処理を行う(ステップS13)。そして、鳴動回数設定部53が、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を設定する(ステップS14)。
続いて、通電制御部70は、デジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させる(ステップS15)。ここでは、先に行われた強制設定処理によって受信方式はFAX専用受信方式に強制設定されている。したがって、通電制御部70は、対象要素のうち、通信切換処理部を含む各要素に対する電力の供給を制限することにより、デジタル複合機2を完全省エネルギー状態に移行させる。
<4.効果>
上記の実施の形態においては、特定条件として予め指定された省エネ移行条件が成立した場合に限って、受信方式がFAX専用受信方式に変更された上で、装置が省エネルギー状態に移行される。この構成によると、特定条件として指定された省エネ移行条件が成立した場合は装置の消費電力の低減を優先させ、特定条件として指定されない省エネ移行条件が成立した場合はユーザの利便性を優先させることができる。つまり、ユーザの使用態様に応じた柔軟な装置態様を実現することができる。
<その他の実施の形態>
上記の各実施の形態においては、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数を、選択設定されている受信方式の種類に応じて設定する鳴動回数設定部53を設ける構成としたが、当該機能部は必ずしも設けなくともよい。鳴動回数設定部53を設けない場合、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動回数は、選択設定されている受信方式の種類に関係なく定められた値(例えば、「0」)に設定される構成とすればよい。
また、上記の各実施の形態においては、鳴動回数設定部53は、強制設定されたFAX専用受信方式におけるベルの鳴動時間を設定する構成であってもよい。この場合、鳴動回数設定部53は、選択設定されている受信方式がFAX専用受信方式、あるいは、FAX優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動時間(FAX専用受信方式において回線46からの着信があってからFAX受信を行うまでの呼び出し音の鳴動時間)を「0(秒)」に設定する。また、鳴動回数設定部53は、選択設定部51により選択設定されている受信方式がTEL優先受信方式である場合、強制設定されたFAX専用受信方式における基本鳴動時間を、「0(秒)」よりも大きな値に設定する。特に好ましくは、当該基本鳴動時間を、選択設定されている受信方式(すなわち、TEL優先受信方式)において設定されていた最大鳴動時間(TEL優先受信方式において回線46からの着信があってからベルが鳴動する最長時間)と同じ値に設定する。
また、第2の実施の形態においては、通電制御部70は、受信方式がFAX優先受信方式、あるいは、FAX専用受信方式にある場合は、省エネ移行条件が成立した場合にデジタル複合機2を制限付省エネルギー状態に移行させる構成としていた。ここで、通電制御部70は、受信方式がFAX優先受信方式、あるいは、FAX専用受信方式にある場合は、省エネ移行条件が成立した場合であってもデジタル複合機2を省エネルギー状態に移行させない(すなわち、通常状態のままとする)構成としてもよい。
1,2 デジタル複合機
11 制御部
32 モデム
50 受信方式管理部
51 選択設定部
52 強制設定処理部
53 鳴動回数設定部
60,70 通電制御部
111 リレー制御部
112 パルス検出部

Claims (6)

  1. 回線を介してFAX通信を行うFAX通信機能と、前記回線を介して電話による通話を可能にする電話機能と、を備える通信端末装置であって、
    前記FAX通信と前記電話による通話とを切り換える通信切換処理部と、
    前記回線からの着信があると、FAX受信が行われるFAX専用受信方式と、前記着信があると、前記FAX受信が優先された後、相手が電話をかけてきている場合は前記電話による通話へ切り換えられるFAX優先受信方式と、前記着信があると、前記電話による通話が優先された後、相手がFAX送信をしてきている場合は前記FAX受信へ切り換えられる電話優先受信方式と、のうちのいずれかを自装置の受信方式に選択設定する選択設定部と、
    自装置の受信方式を前記FAX専用受信方式に強制設定する強制設定処理を行う強制設定処理部と、
    前記強制設定処理部に前記強制設定処理を行わせた上で、自装置が備える複数の要素のうち、前記通信切換処理部を含む1以上の対象要素に対する電力の供給を制限することにより自装置を省エネルギー状態に移行させる通電制御部と、
    を備える通信端末装置。
  2. 請求項1に記載の通信端末装置であって、
    前記選択設定されている受信方式の種類に応じて、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記回線からの着信があってから前記FAX受信を行うまでの呼び出し音の鳴動の有無、および、前記呼び出し音を鳴動させる場合にはその鳴動回数を、設定する鳴動回数設定部、
    を備える通信端末装置。
  3. 請求項2に記載の通信端末装置であって、
    前記鳴動回数設定部が、
    前記選択設定されている受信方式が前記FAX専用受信方式である場合、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記呼び出し音を無鳴動に設定する通信端末装置。
  4. 請求項2または3に記載の通信端末装置であって、
    前記鳴動回数設定部が、
    前記選択設定されている受信方式が前記FAX優先受信方式である場合、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記呼び出し音を無鳴動に設定する通信端末装置。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載の通信端末装置であって、
    前記鳴動回数設定部が、
    前記選択設定されている受信方式が前記電話優先受信方式である場合、前記強制設定された前記FAX専用受信方式において前記呼び出し音を鳴動させ、その鳴動回数を、前記選択設定されている前記電話優先受信方式において前記回線からの着信があってから呼び出し音を鳴動させる最大回数と同じ値に設定する通信端末装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の通信端末装置であって、
    前記通電制御部が、
    ユーザが省エネルギー状態に移行させるべき開始時刻として設定した時刻と現在時刻とが一致した場合に、前記強制設定処理部に前記強制設定処理を行わせた上で、自装置を前記省エネルギー状態に移行させる通信端末装置。
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