JP2012148868A - 引き込み装置およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイの引き込み力の低下を防止して給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができる引き込み装置および画像形成装置を提供すること。
【解決手段】給紙トレイをセット位置に引き込む引き込み力を発生させる第1スプリング713および第2スプリング714と、給紙トレイの引き込みに応じて回動する第1レバー710と、第1レバー710と同期して回転する第1ギヤ711と、給紙トレイの引き込み速度を減速させる減速力を発生させる第3ギヤ721および速度依存性ダンパ722と、第3ギヤ721に連結されるとともに第1ギヤ711に係合する第2ギヤ720とを備えた引き込み装置70において、給紙トレイの引き込み時、給紙トレイがセット位置に達する直前で第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合が解除されるよう、第1ギヤ711が径方向内方側に切欠かれた切欠き部711aを有する。
【選択図】図19

Description

本発明は、引き込み装置および画像形成装置に関し、特に、給紙トレイを装置本体に引き込む引き込み手段を備えた引き込み装置およびこの引き込み装置を備えた画像形成装置に関する。
一般に、画像形成装置は、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像を読み取る読取部と、読取部によって読み取られた画像を記録紙に形成する画像形成部と、画像形成部に記録紙を給紙する給紙部とを備え、画像形成部が有する光書込装置によって感光体表面に光を照射することにより静電潜像を形成し、感光体表面に形成された静電潜像にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色成分からなるトナーを供給しトナー像として可視像化し、これら各色成分のトナー像を転写材に転写することにより、カラー画像を形成するようになっている。
また、上述した画像形成装置は、記録紙を収容する給紙トレイを有している。この給紙トレイは、給紙部の内部に設けられた左右一対のレール部材を介して、給紙部に対して引き出し方向に着脱可能に構成されており、適宜、記録紙が補給されるようになっている。
このような引き出し式の給紙トレイは、記録紙が補給された状態においては重いため、給紙トレイの着脱に際してユーザに対して大きな負担を与えることとなる。また、給紙トレイが重いためにユーザによって過大な操作力が付与されると、給紙トレイが勢いよく給紙部に装着される場合がある。このような場合には、給紙トレイの装着時の衝撃によって、給紙トレイに収容された記録紙の位置がずれたり、給紙トレイが破損したりすることが考えられる。このため、給紙トレイの着脱に要する操作力については配慮が必要である。
また近年では、お年寄りや障害のある人々に対しての配慮からバリアフリーやユニバーサルデザイン等の考え方が浸透しており、2000年12月には米連邦政府がリハビリテーション法508条における「アクセシビリティ・スタンダード」を発表した。これによると「装置およびキーを作動させる力は、最大でも5ポンド重(22.2N)までとすること。」と明記されている。これは今後オフィス環境において、これらの方々の雇用を想定したものであり、機器の操作力にも配慮が必要となる。したがって、給紙トレイについても操作力の低減が望まれる。なお、使用者の操作力には、ばらつきがあるため過剰な操作力で装着された場合は、装着位置での突当ての衝撃で積層収容された記録紙やその位置決めフェンス等が位置ずれする。
従来、このような不具合を防止するため、給紙トレイを装着位置に引き込む引き込み装置を備えた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の画像形成装置においては、給紙トレイを装着方向にある程度まで押し入れると、給紙トレイに設けた被係合部が引き込み装置に設けられた係合部と係合する。被係合部が係合部と係合すると、引き込み装置が装着位置まで給紙トレイを引き込む。このように引き込み装置で装着位置に自動で給紙トレイを所定の引き込み力で引き入れることができるので、ユーザの負担を軽減させることができる。また、給紙トレイが引き込まれる際の移動速度(引き込み速度)の大きさに応じて負荷が増減する速度依存性ダンパユニットを備えている。このため、過剰な操作力で給紙トレイが装着されたときには、速度依存性ダンパユニットの作用により負荷が増大し、引き込み速度が減速される。その結果、給紙トレイ装着時の衝撃発生を抑制することができ、積層収容された記録紙が位置ずれしたり、給紙トレイが破損したりするのを抑制することができる。
しかしながら、上述の特許文献1に記載の従来の画像形成装置にあっては、給紙トレイを装着位置に引き込むまで速度依存性ダンパユニットが作動しているため、給紙トレイの引き込み速度の減速とともに引き込み力も低下してしまう。このように給紙トレイの引き込み力が低下すると、給紙トレイが装着位置に達する前に停止してしまうおそれがあった。したがって、従来の画像形成装置では、給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができないという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイの引き込み力の低下を防止して給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができる引き込み装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る引き込み装置は、上記目的を達成するため、装置本体に対して引き出し可能に装着される給紙トレイをセット位置まで引き込む引き込み手段と、前記引き込み手段に係合することにより前記給紙トレイを引き込む際の引き込み速度を減速させる減速手段とを有する引き込み装置であって、前記給紙トレイの引き込み時、前記給紙トレイが前記セット位置に達する直前で前記引き込み手段と前記減速手段との係合を解除する構成を有する。
この構成により、本発明は、給紙トレイの引き込み時、給紙トレイがセット位置に達する直前で引き込み手段と減速手段との係合を解除するので、セット位置の直前で給紙トレイの引き込みに対する負荷が解除される。このため、給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイの引き込み力の低下を防止して給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができる。
また、本発明に係る引き込み装置において、前記引き込み手段は、前記給紙トレイをセット位置に引き込む引き込み力を発生させる引き込み力発生部材と、前記給紙トレイの引き込みに応じて回動する回動部材と、前記回動部材に設けられ、前記回動部材の回動支点を中心に回転するギヤ部とを有し、前記減速手段は、減速力を発生させる減速力発生部材と、前記減速力発生部材に連結されるとともに前記ギヤ部に係合する係合ギヤとを有し、
前記ギヤ部は、前記給紙トレイが前記セット位置に達する直前で前記係合ギヤとの係合を解除するよう、径方向内方側に切欠かれた切欠き部を有する。
この構成により、本発明は、給紙トレイがセット位置に達する直前で切欠き部が係合ギヤと対向することとなり、ギヤ部と係合ギヤとの間に隙間が形成される。これにより、給紙トレイがセット位置に達する直前で、ギヤ部と係合ギヤとの係合を確実に解除することができる。
また、本発明に係る引き込み装置において、前記減速手段は、前記給紙トレイの引き出し時、前記減速力発生部材と前記係合ギヤとの連結を解除する構成を有する。
この構成により、本発明は、給紙トレイの引き出し時、減速手段が減速力発生部材と係合ギヤとの連結を解除するので、給紙トレイを引き出す際の負荷を無くすことができる。これにより、過剰な操作力を要することなく、給紙トレイを引き出すことができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の引き込み装置を備えた構成を有する。
この構成により、本発明は、給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイの引き込み力の低下を防止して給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができる引き込み装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
本発明では、給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイの引き込み力の低下を防止して給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができる引き込み装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るデジタル複合機の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係るデジタル複合機の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るデジタル複合機の制御構成を示すブロック図である。 給紙部の詳細な構成を示す図である。 (a)、(b)は、昇降装置の動作を説明する図である。 昇降装置の概略構成を示す斜視図である。 引き込み装置の外観を示す斜視図である。 引き込み装置の概略構成を示す図であって、引き込み装置を底面側から見た斜視図である。 一部部品を取り外した状態の引き込み装置を底面側から見た斜視図である。 引き込み装置の内部構造を示す底面図である。 引き込み装置の爪を示す斜視図である。 引き込み装置の第2ギヤを示す拡大斜視図である。 (a)、(b)は、第2ギヤと第3ギヤとの連結状態を示す概略図である。 給紙トレイのセット位置を示す概略図である。 給紙トレイがセット位置に達する直前における第1ギヤと第2ギヤとの係合状態を示す概略図である。 給紙トレイがセット位置に達する直前の状態を示す概略図である。 引き込み装置の動作を示す図であって、給紙トレイの引き込み初期の状態を示す図である。 引き込み装置の動作を示す図であって、第1スプリングの付勢力と第2スプリングの付勢力とが釣り合った状態を示す図である。 引き込み装置の動作を示す図であって、給紙トレイの引き込みが完了した状態を示す図である。 (a)、(b)は、給紙トレイの引き込み操作力および引き出し操作力を説明する図である。 それぞれ構成の異なる引き込み装置の引き込み速度を比較した比較図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明に係る引き込み装置を備えた画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、画像形成装置をデジタル複合機に適用した例を示している。
図1および図2に示すように、デジタル複合機1は、作像部Aと、給紙部Bと、定着部Cと、原稿読み取り部(スキャナ)Dと、操作表示部Eとから構成されている。
作像部Aは、感光体ドラム2と、その外周に沿って設けられた作像要素とからなる。作像要素は、感光体ドラム2の外周に図中、反時計回り(感光体ドラムの回転方向に同じ)に設けられた帯電ユニット3と、現像ユニット4と、転写ユニット5と、クリーニングブレード6と、除電ランプ27とからなる。感光体ドラム2の露光面に対しては、帯電ユニット3と現像ユニット4との間にレーザビームLによる光書き込みが行われるようになっている。このレーザビームLは、図示しないレーザ光源からのレーザ光を図示しないポリゴンミラーや結像レンズ等の走査光学系を有する光走査装置7から感光体ドラム2表面に出射され、前記感光体ドラム2の表面に略軸方向(主走査方向)に走査される。
帯電ユニット3は、感光体ドラム2の表面を所定電位に帯電させるもので、帯電された感光体ドラム2に対してレーザビームLにより光書き込みが行われると、感光体ドラム2の表面に潜像が形成される。潜像は、現像ユニット4によってトナー現像され、転写ベルトを使用した転写ユニット5によって後述の給紙部Bから搬送されてきたシート(ここでは用紙)に転写され、定着部C側に送られる。感光体ドラム2の表面に残留したトナーは、クリーニングブレード6によって掻き落とされ、除電ランプ27によって感光体ドラム2の表面が除電された後、再度帯電ユニット3側に回転する。すなわち、感光体ドラム2の1回転中に帯電、光書き込み、現像、転写、クリーニング、除電の各工程が実行され、この動作が各画像毎(シートへの画像形成毎)に繰り返される。
給紙部Bは、4段の給紙トレイ8、9、10、11と、各給紙トレイ8〜11の用紙搬送方向の出口側上部に設けられた給紙ユニット12、13、14、15と、これらの各給紙ユニット12〜15から引き出されたシートを作像部A側に導く搬送ローラ対16、17、18、19を含む縦搬送路20と、縦搬送路20のシート搬送方向最下流側に設けられたレジストローラ対21とから構成されている。本実施の形態では、4段の給紙トレイ8、9、10、11のうち上部の2段はデジタル複合機1の本体側に、下部の2段は図2に示すようにデジタル複合機本体の下部に付設されている。給紙トレイ8、9、10、11は、デジタル複合機本体に対して引き出し可能に装着されるようになっている。
また、縦搬送路20を形成する側板20a、20bは、図1に示すように下部のヒンジを中心に開放可能に構成されている。これにより、縦搬送路20あるいは給紙ユニット12〜15の出口側でジャムが発生した場合には、上記側板20a、20bを開放してジャム処理を行うことができるようになっている。なお、図2に示すように、側板20a、20b側のデジタル複合機1の本体側面には、必要に応じて両面ユニットFが設けられるようになっている。
また、レジストローラ対21のシート搬送方向上流側には、レジストセンサ21aが設けられ、レジストローラ対21に達したシートの有無を検知することができるようになっている。
定着部Cは、転写ユニット5のシート搬送方向下流側直後に設けられた加熱ローラ23aと加圧ローラ23bとを含む定着ユニット23から構成されている。また、定着ユニット23のシート搬送方向下流側には、分岐爪24によって排紙ローラ25を介して排紙トレイ26にシートを排紙するための排紙経路25aと図示しない両面ユニット(オプションで取り付けられる)にシートを搬出する両面搬送経路24aが設けられている。
スキャナ部Dは、図2に示すように排紙トレイ26の上方に配置され、上端に原稿を載置するためのコンタクトガラス28が設けられている。本実施の形態では、図示を省略しているが、スキャナ部Dの上部に自動原稿給送装置(以下、ADFという)G(図3参照)等のユニットが装着されて原稿の光読み取り(スキャン)が行われる。
操作表示部Eは、図2に示すように、デジタル複合機1の本体前面側(操作側OP)の上部に配置され、この操作表示部Eには、プリントキー等の各種操作ボタン29aやメニュー表示等各種情報を表示する表示部29b等が配設されている。表示部29bは、タッチパネルで構成されていてもよい。
次に、図3を参照して、本実施の形態に係るデジタル複合機1の制御構成について説明する。
図3に示すように、デジタル複合機1(図1参照)は、ADF(G)、光走査装置7、作像部A、定着部C、給紙部B、スキャナ部Dの各制御を実行するシステム制御部30を有しており、このシステム制御部30には、上記制御対象に加えて操作表示部E、画像メモリ31、画像処理部32、不揮発メモリ33および各種センサがそれぞれ接続されている。システム制御部30は、操作表示部Eからの指示入力によりユーザが所望する制御を実行し、スキャナ部Dで読み取った画像データを一旦画像メモリ31に格納した上で、所定のあるいはユーザが所望する画像処理を画像処理部32で行って光走査装置7に出力し、作像部Aで作像し、給紙部Bから給紙されたシートPに転写し、定着部Cで排紙ローラ25から排紙し、あるいは両面ユニットF側に搬出する。これらの制御プログラムは、不揮発メモリ33に格納され、システム制御部30はこの制御プログラムに従って所定の制御を実行する。
なお、制御プログラムは、予め不揮発メモリ33に格納しておいて使用する場合の他に、例えば図示しないハードディスク装置に図示しないネットワークを介してサーバから、あるいは図示しない媒体駆動装置にロードされたCD−ROM、SDカード等の記録媒体に記録されたプログラムデータをダウンロードして使用し、あるいはバージョンアップを行うこともできる。
また、本実施の形態では、画像形成装置としてデジタル複合機を例に説明したが、デジタル複写機、アナログ複写機、プリンタ、ファクシミリ等のシート状部材に画像を形成する機器全般に適用可能である。
次に、図4および図5を参照して、給紙部Bの詳細な構成について、給紙トレイ8を例に説明する。なお、図4および図5においては、シートの外縁を規制する枠は省略している。
図4に示すように、給紙部Bの操作側OPから見て奥側(図4中、左側)には、給紙トレイ8の底板81を上昇させるための昇降装置50と、給紙トレイ8の引き込み機能を備えた引き込み装置70とが設けられている。また、箱型の給紙トレイ8の底面には、下方に突出したピン100が設けられている。このピン100は、引き込み装置70の案内溝701にスライド可能に係合するようになっている。
また、給紙トレイ8には、支点83(図5(a)参照)を中心に揺動可能に支持された底板81と、駆動軸85と偏心回転片86とからなる昇降部材84(図5(a)参照)とが設けられている。
図5(a)に示すように、昇降部材84は、偏心回転片86の先端部(自由端側)が底板81の下面の上記支点83から離れた位置に当接し、支点83を中心とする底板81の昇降動作を可能としている。また、給紙トレイ8のセット位置の上方のデジタル複合機1の本体側あるいは給紙部Bの本体側には紙面検知センサ89が設けられ、紙面検知センサ89から延びるフィラー89aの回転角を図示しない光センサによって検知し、用紙束の上面が給紙位置に達したかどうかを検知している。
図6に示すように、昇降装置50は、上述の昇降部材84と昇降駆動装置51とからなる。底板81の下方に設けられた昇降部材84は、駆動軸85と、駆動軸85の一端近くに固定された偏心回転片86と、駆動軸85の他端近くに当該駆動軸85の半径方向に突出させて取り付けた2本の係合突起87とを有する。駆動軸85をその中心軸のまわりに回転させると、偏心回転片86も駆動軸85の中心軸のまわりで回動し、偏心回転片86は底板81の下面に接して底板81の自由端側を図5(a)、(b)に示すように上方へ持ち上げる。これにより、底板81上に積載されたシート束の上面が給紙ローラ12aに接触する。すなわち、給紙トレイ8に収容されたシートの給紙が可能な状態とされる。
昇降駆動装置51は、昇降モータ52と、昇降モータ52の出力軸に取り付けたウォーム・ギア53と、ウォーム・ギア53と噛み合うウォーム・ホイール54と、ウォーム・ホイール54と噛み合う平歯車55と、平歯車55の回転軸に取り付けたカップリング56とからなる。カップリング56は、円筒形状であり、自由端から回転軸に平行に伸びる4本の切り込みを有しており、このカップリング56の切り込みに、昇降部材84の駆動軸85に設けられた係合突起87が嵌合して昇降モータ52によって昇降部材84の駆動軸85を回転駆動する。
このように構成された給紙部Bでは、給紙トレイ8を引き出し、底板81上にシート束を積載して給紙トレイ8を給紙部B内に押し込むと、給紙トレイ8は図示しないレール上を給紙部Bの奥側に移動する。このとき、給紙トレイ8が所定距離だけ給紙部Bの奥側に移動すると、引き込み装置70により給紙カセット8がセット位置に引き込まれる。引き込み装置70の構成および動作については、後述する。
給紙カセット8がセット位置に装着されると、セット検知センサ44により検知され、底板81の上昇動作を開始する。ここで、初めカップリング56は、係合突起87と噛み合わないため、スプリング57の弾性付勢力に抗して奥側へ押し込まれ、係合突起87へ付勢された形で回転する。したがって、このときの給紙トレイ8は、カップリング56によって押し出されるような力を受けている(図4参照)。
その後、カップリング56の回転によってカップリング56の溝に係合突起87が噛み合うと、スプリング57の弾性力により係合突起87にカップリング56の溝が入り込み、昇降モータ52の駆動力が駆動軸85に伝達される。そして、図5(a)に示すように、積載最上紙の紙面が所定の給紙位置に達したことが紙面検知センサ89によって検知されると、昇降モータ52の駆動を停止させる。
次に、図7〜図10を参照して、引き込み装置70の構成について説明する。
本実施の形態では、給紙トレイ8を引き込む引き込み装置70を例に説明するが、他の給紙トレイ9、10、11についても引き込み装置70と同様の構成の引き込み装置を適用可能である。
図7に示すように、引き込み装置70は、上カバー部材702aと下カバー部材702bとから構成された筺体702を備えており、この筺体内部に各種構成部材を収容している。上カバー部材702aの上面には、給紙トレイ8(図4参照)の底面に取り付けられたピン100がスライド可能に係合する案内溝701が形成されている。ピン100は、給紙トレイ8の挿入および引き出しに応じて、図7中、矢印K方向(挿入方向)および矢印L方向(引き出し方向)に案内溝701に沿ってスライド移動可能とされる。案内溝701の引き出し方向の端部には、ピン100を受け入れるよう引き出し方向に傾斜したテーパ状の案内溝入口701aが形成されている。また、下カバー部材702bは、デジタル複合機1(図1参照)の本体内部に設けられたベース部材1a(図15参照)上に取り付けられている。
次いで、図8〜図13を参照して、引き込み装置70の内部構造について説明する。なお、図8〜図10は、下カバー部材702bを取り外した状態の引き込み装置70を底面側から見た図である。さらに、図9は、図8における引き込み装置70の一部部品を取り外した状態を示す図である。
図8および図9に示すように、引き込み装置70は、給紙トレイ8をセット位置まで引き込む引き込み手段としての引き込みユニット71と、引き込みユニット71に係合することにより給紙トレイ8を引き込む際の引き込み速度を減速させる減速手段としてのダンパユニット72とを含んで構成されている。
引き込みユニット71は、給紙カセット8の引き込みに応じて回動支点710aを支点に回動する回動部材としての第1レバー710と、第1レバー710に設けられ、第1レバー710と同期して回動支点710aを回転中心として回転する扇型の第1ギヤ711と、回動支点712aを支点に回動する第2レバー712と、給紙トレイ8をセット位置に引き込むための引き込み力を発生させる引き込み力発生部材としての第1スプリング713および第2スプリング714とを有している。本実施の形態における第1ギヤ711は、本発明に係るギヤ部を構成している。
図10に示すように、第1レバー710は、回動支点710aから離隔した端部に設けられた回動支点710bを回転中心に回転可能に構成された爪715を有している。爪715は、回動支点710bを回転中心に第1レバー710に対して自由に回転できるようになっている。この爪715には、図11に示すように、通常の引き込み動作時にピン100と係合する係合溝715aと、後述するダンパホルダ723の係合部723aと係合することにより爪715の移動を規制することで、第1レバー710の回動を規制する係止部715bとが一体的に形成されている。
また、図10に示すように、第1レバー710は、第1スプリング713の端部713aと係合穴710cにおいて係合することにより第1スプリング713により付勢され、第1スプリング713の端部713bは回転自在に構成される第2レバー712の係合穴712bに係合し、第2レバー712の端部の係合部712cには、第2スプリング714の端部714bが係合し、第2スプリング714の端部714aは下カバー部材702b(図7参照)の図示しない係合部に係合されている。
図8および図9に示すように、ダンパユニット72は、第1ギヤ711と噛み合う係合ギヤとしての第2ギヤ720と、第2ギヤ720の回転中心軸と同軸上で回転可能な第3ギヤ721と、第3ギヤ721と噛み合う速度依存性ダンパ722とを有している。本実施の形態における第3ギヤ721および速度依存性ダンパ722は、本発明に係る減速力発生部材を構成している。
図12に示すように、第2ギヤ720の中心部にはラッチ720aが設けられている。また、図13(a)、(b)に示すように、第3ギヤ721の中心部にもラッチ721aが設けられている。すなわち、第2ギヤ720のラッチ720aと第3ギヤ721のラッチ721aとは、一方向の回転時にのみ噛み合うようになっている。例えば、図13(a)に示すように、第2ギヤ720が反時計方向に回転すると、第2ギヤ720のラッチ720aと第3ギヤ721のラッチ721aとが噛み合い、第2ギヤ720と第3ギヤ721との間で一方向(反時計方向)の回転のみが伝達され、第2ギヤ720と第3ギヤ721とが同期して回転するようになっている。したがって、第2ギヤ720の回転方向が、給紙トレイ8がセット位置に引き込まれるときに第2ギヤ720が回転する方向である場合にのみ、第2ギヤ720と第3ギヤ721との間でラッチ720aおよびラッチ721aを介して回転が伝達される。
一方で、図13(b)に示すように、第2ギヤ720が時計方向に回転すると、第2ギヤ720のラッチ720aと第3ギヤ721のラッチ721aとの噛み合いが解除され、第2ギヤ720と第3ギヤ721との間で回転が伝達されないようになっている。したがって、給紙トレイ8がセット位置から引き出されるときに、第2ギヤ720が時計方向に回転した場合であっても、第2ギヤ720と第3ギヤ721との間で回転の伝達が行われない。すなわち、給紙トレイ8の引き出し時は、第2ギヤ720と第3ギヤ721との連結が解除され、第2ギヤ720の回転が速度依存性ダンパ722に伝達されないようになっている。これにより、給紙トレイ8を引き出す際の負荷を無くすことができる。その結果、過剰な操作力を要することなく、給紙トレイ8を引き出すことができる。
図10に示すように、速度依存性ダンパ722は、回転速度が大きなときは大きな負荷(減衰力)を発生し、回転速度が小さなときは小さな負荷を発生し、この負荷をブレーキ力として第3ギヤ721に伝達するようになっている。また、給紙トレイ8がセット位置から引き出されるときは、ラッチ720aおよびラッチ721a(図13参照)により第2ギヤ720と第3ギヤ721との間での回転の伝達が遮断されるため、速度依存性ダンパ722による負荷は第3ギヤ721から第2ギヤ720に伝達されない。
ここで、給紙トレイ8のセット位置とは、図14に示すように、給紙トレイ8がデジタル複合機1の本体内部に挿入され、給紙トレイ8の挿入方向前端部(図中、左側端部)に設けられたストッパ8aがベース部材1a上に立設されたステー1bに当接した状態をいう。
次に、図15および図16を参照して、本発明の特徴的な構成について説明する。
図15に示すように、本実施の形態に係る第1ギヤ711は、給紙トレイ8がセット位置に達する直前で第2ギヤ720との係合が解除されるよう、第2ギヤ720と噛み合う扇型の外周部のうち一部領域に、径方向内方側に切欠かれた切欠き部711aを有する。この切欠き部711aは、第2ギヤ720と対向したとき、第2ギヤ720との間に所定の隙間を形成するようになっている。このため、切欠き部711aと第2ギヤ720との間では、回転の伝達が行われないようになっている。
ここで、給紙トレイ8がセット位置に達する直前とは、図16に示すように、給紙トレイ8のストッパ8aの先端からステー1bまでの距離が所定距離(例えば、5mm)となった時点をいう。したがって、給紙トレイ8の挿入に伴い第1ギヤ711が回転し、給紙トレイ8がセット位置に達する直前となったとき、図15に示す切欠き部711aが第2ギヤ720と対向するようになっている。このとき、第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合が解除される。
次に、図10、図17〜図19を参照して、引き込み装置70の動作について説明する。
まず、図10に示すように、引き込み装置70は、ピン100が係合溝715a(図11参照)を押圧していない場合、爪715の係止部715bがダンパホルダ723の係合部723aに係止されている。
図10に示す状態から、さらに給紙トレイ8がセット位置に向けて本体内部に挿入されると、図17に示すように、ピン100が、案内溝入口701aから給紙トレイ8のユーザの操作力によって、案内溝701に挿入されて爪715の係合溝715aを押圧する。これにより、ダンパホルダ723と係止されていた爪715が回動支点710bを中心に時計方向に回転し、図10に示す係止部715bと係合部723aとの係止が解除される。係止が解除されると、第1スプリング713の付勢力によって、爪715がピン100の引き込みを開始する。また、ピン100の引き込みに伴い、第1レバー710が時計方向に回動する。したがって、第1ギヤ711も第1レバー710の回動と同期して時計方向に回転する。このとき、第1ギヤ711の外周部と第2ギヤ720とは、噛み合っており、第3ギヤ721を介して速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)が作用している。なお、引き込み方向は、図17〜図19の右方向である。
次いで、図18に示すように、爪715がピン100の引き込みを継続すると、ピン100が案内溝701に沿ってさらに引き込まれ、所定のつり合い位置まで引き込まれる。このとき、第1スプリング713の付勢力による第2レバー712の回転モーメントと、第2スプリング714の付勢力による第2レバー712の回転モーメントとがつり合う。
その後、図19に示すように、ピン100が図18に示すつり合い位置からさらに引き込まれると、第1スプリング713の付勢力による第2レバー712の回転モーメントよりも、第2スプリング714の付勢力による第2レバー712の回転モーメントの方が大きくなるため、第2レバー712が反時計方向に回動する。このとき、給紙トレイ8がセット位置の直前の位置(図16参照)まで引き込まれると、第1ギヤ711の回転に伴い、切欠き部711aが第2ギヤ720と対向する位置まで移動する。これにより、第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合が解除される。したがって、給紙トレイ8がセット位置の直前に達すると、給紙トレイ8の引き込みに対して、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)が作用しなくなる。その後、ピン100は、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)を受けることなく、図19に示す給紙トレイ8の装置本体への引き込み完了位置(セット位置)まで移動する。
一方、引き込み装置70は、給紙トレイ8がセット位置から引き出される場合には、ピン100を介して爪715を引き出し方向に移動させることにより、第1スプリング713を介して第2レバー712を時計方向に回動させる。これにより、引き込み装置70は、第2スプリング714を伸長させるとともに、給紙トレイ8がさらに引き出されることにより第1スプリング713を伸長させる。このため、引き込み装置70は、給紙トレイ8を引き込むための付勢力を、給紙トレイ8の引き出し時に、第1スプリング713および第2スプリング714に蓄える。また、給紙トレイ8の引き出し時は、ラッチ720aおよびラッチ721a(図13参照)により第2ギヤ720と第3ギヤ721との間での回転の伝達が遮断される。このため、速度依存性ダンパ722による負荷が第3ギヤ721から第2ギヤ720に伝達されないので、比較的小さな操作力で給紙トレイ8を容易に引き出すことができる。
次に、図20(a)、(b)を参照して、給紙トレイ8の着脱時の各操作力について説明する。
図20(a)、(b)において、Pは、給紙トレイ8をセット位置に引き込む際に作用する第1スプリング713および第2スプリング714の付勢力の総和であり、引き込み装置70による給紙トレイ8の引き込み力である。また、図20(a)におけるPは、カップリング56と係合突起87との嵌合時に作用する負荷である。また、図20(a)、(b)において、Pは、給紙トレイ8の摺動負荷であり、給紙トレイ8の引き込み時と引き出し時とで作用する方向が異なる。また、図20(a)、(b)において、Pは、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)であり、給紙トレイ8の引き込み時と引き出し時とで作用する方向が異なる。さらに、図20(b)におけるPは、カップリング56と係合突起87との間の嵌合を解除するために必要な負荷である。
図20(a)に示すように、給紙トレイ8をセット位置に引き込む際に必要となる引き込み操作力Fin(N)は、引き込み装置70による引き込み力Pから負荷Pと摺動負荷Pと減衰力Pとの和を差し引いた値となる。すなわち、引き込み操作力Finは、Fin=P−(P+P+P)で示される。
例えば、引き込み装置70による引き込み力P(N)=12N±2N、負荷P(N)=3N±1N、摺動負荷P(N)=3N±1N、減衰力P(N)=2N±1Nとしたとき、引き込み操作力Fin(N)は、Fin(N)=10N−(4N+4N+3N)=−1Nとなる。このように、引き込み装置70による引き込み力Pが規定内で最も小さく、かつ各負荷P〜Pが規定内で最も大きい場合を想定すると、引き込み操作力Fin(N)が−1Nとなり、給紙トレイ8を確実にセット位置まで引き込むことができない。
そこで、本実施の形態では、上述の通り、セット位置の直前で第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合が解除されるため、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)Pが解除される。このため、本実施の形態における引き込み操作力Fin(N)は、Fin(N)=10N−(4N+4N)=2Nとなる。したがって、本実施の形態においては、上記のような場合であっても給紙トレイ8をセット位置に引き込むだけの十分な引き込み操作力Fin(=2N)を確保することが可能となる。
一方、図20(b)に示すように、給紙トレイ8をセット位置から引き出す際にかかる総負荷Pは、引き込み装置70による引き込み力Pと負荷Pと摺動負荷Pと減衰力Pとの総和である。すなわち、総負荷Pは、P=P+P+P+Pで示される。したがって、給紙トレイ8をセット位置から引き出す際に必要となる引き出し操作力Fout(N)は、総負荷Pが作用する方向と反対方向に総負荷Pと同等の大きさを要する。
例えば、引き込み装置70による引き込み力P(N)=12N±2N、負荷P(N)=3N±1N、摺動負荷P(N)=3N±1N、減衰力P(N)=2N±1Nとしたとき、総負荷P(N)は、P(N)=12N+4N+4N+3N=23Nとなる。したがって、引き出し操作力Fout(N)も23Nだけ必要となる。このように、引き込み装置70による引き込み力Pが規定内で平均的な大きさで、かつ各負荷P〜Pが規定内で最も大きい場合を想定すると、引き出し操作力Fout(N)が23Nとなり、22.2Nを越えてしまう。したがって、操作力を5ポンド重(22.2N)以下としなければならない米連邦政府発行のリハビリテーション法508条の規定を満たすことができない。
そこで、本実施の形態では、上述の通り、給紙トレイ8の引き出し時は、第2ギヤ720と第3ギヤ721との連結が解除されるため、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)Pが作用しないようになっている。このため、本実施の形態における引き出し操作力Fout(N)は、Fout(N)=12N+4N+4N=20Nとなる。したがって、本実施の形態においては、上記のような場合であっても、引き出し操作力Fout(N)が5ポンド重(22.2N)以下となり、米連邦政府発行のリハビリテーション法508条の規定を満たすことができる。
次に、図21を参照して、本実施の形態に係る引き込み装置70による給紙トレイ8の引き込み速度と、速度依存性ダンパを有していない構成の引き込み装置および速度依存性ダンパを有する従来構造の引き込み装置の引き込み速度との比較について説明する。
図21において、破線で示すグラフは、速度依存性ダンパを有していない構成の引き込み装置による給紙トレイの引き込み速度を示すグラフである。また、一点鎖線で示すグラフは、速度依存性ダンパを有する従来構造の引き込み装置による給紙トレイの引き込み速度を示すグラフである。さらに、実線で示すグラフは、本実施の形態に係る引き込み装置70による給紙トレイ8の引き込み速度を示すグラフである。
図21に示すように、速度依存性ダンパを有していない構成の引き込み装置にあっては、約600mm/Sの引き込み速度で給紙トレイが引き込まれ、比較的大きな衝撃を発生させた後、減衰して停止する。
また、速度依存性ダンパを有する従来構造の引き込み装置にあっては、約80mm/Sの引き込み速度で給紙トレイが引き込まれ、昇降装置のカップリング部分の負荷が加わった時点で徐々に減速し停止する。
一方、本実施の形態に係る引き込み装置70では、引き込み開始からセット位置直前までは約80mm/Sの引き込み速度で給紙トレイ8が引き込まれる。その後、給紙トレイ8がセット位置直前に達すると、第2ギヤ720と第3ギヤ721との連結が解除され、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)が作用しなくなるため、実線のグラフで示すように引き込み速度を増大させることなく停止する。このように、本実施の形態に係る引き込み装置70では、速度依存性ダンパ722による減衰力(負荷)を解除しても、引き込み速度が増大しないので、給紙トレイ8の引き込み操作感が悪化するということはない。
以上のように、本実施の形態では、給紙トレイ8の引き込み時、給紙トレイ8がセット位置に達する直前で第1ギヤ711と第2ギヤ720との噛み合いを解除することにより引き込みユニット71とダンパユニット72との係合を解除するので、セット位置の直前で給紙トレイ8の引き込みに対する負荷が解除される。このため、給紙トレイ8の引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイ8の引き込み力の低下を防止して給紙トレイ8を正規の装着位置に確実に引き込むことができる。
また、本実施の形態では、給紙トレイ8がセット位置に達する直前で第1ギヤ711の切欠き部711aが第2ギヤ720と対向することとなり、第1ギヤ711と第2ギヤ720との間に隙間が形成される。これにより、給紙トレイ8がセット位置に達する直前で、第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合を確実に解除することができる。
なお、本実施の形態においては、付勢部材として引張りスプリングである第1スプリング713、第2スプリング714を用いているが、付勢部材としては、圧縮スプリングを用いたり、板バネ、ゴム、樹脂等の弾性部材を用いてもよい。
また、本実施の形態においては、給紙トレイ8の引き込みに本発明の引き込み装置70を設けた例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、プロセスカートリッジは、外装カバー等を開放し、手前側に引き出すことで装置本体から取り出し、新品のプロセスカートリッジを手前側から奥側にスライドさせて、装置本体に装着させているが、このプロセスカートリッジの装置本体の装着に本発明の引き込み装置70を用いてもよい。また、トナーボトルが装置本体に対してスライドされて交換する場合は、トナーボトルの装置本体の装着に本発明の引き込み装置を用いてもよい。
また、本実施の形態においては、給紙トレイ8がセット位置の直前に達したとき、第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合を解除するために、第1ギヤ711に切欠き部711aを設けたが、給紙トレイ8がセット位置の直前に達したときに第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合が解除される構成であれば、いずれの構成であってもよい。例えば、給紙トレイ8がセット位置の直前に達したときに、第1ギヤ711と第2ギヤ720との係合が解除されるよう、第1ギヤ711の円弧の長さを短くしてもよい。
以上のように、本発明に係る引き込み装置および画像形成装置は、給紙トレイの引き込み速度を減速しつつ、給紙トレイの引き込み力の低下を防止して給紙トレイを正規の装着位置に確実に引き込むことができるという効果を有し、給紙トレイを装置本体に引き込む引き込み手段を備えた引き込み装置およびこの引き込み装置を備えた例えば電子写真複写機、ファクシミリ装置、プリンタ装置等からなる画像形成装置等として有用である。
1 デジタル複合機(画像形成装置)
8、9、10、11 給紙トレイ
70 引き込み装置
71 引き込みユニット(引き込み手段)
72 ダンパユニット(減速手段)
100 ピン
701 案内溝
710 第1レバー(回動部材)
711 第1ギヤ(ギヤ部)
711a 切欠き部
712 第2レバー
713 第1スプリング(引き込み力発生部材)
714 第2スプリング(引き込み力発生部材)
720 第2ギヤ(係合ギヤ)
721 第3ギヤ(減速力発生部材)
722 速度依存性ダンパ(減速力発生部材)
特開2007−70068号公報

Claims (4)

  1. 装置本体に対して引き出し可能に装着される給紙トレイをセット位置まで引き込む引き込み手段と、前記引き込み手段に係合することにより前記給紙トレイを引き込む際の引き込み速度を減速させる減速手段とを有する引き込み装置であって、
    前記給紙トレイの引き込み時、前記給紙トレイが前記セット位置に達する直前で前記引き込み手段と前記減速手段との係合を解除することを特徴とする引き込み装置。
  2. 前記引き込み手段は、前記給紙トレイをセット位置に引き込む引き込み力を発生させる引き込み力発生部材と、前記給紙トレイの引き込みに応じて回動する回動部材と、前記回動部材に設けられ、前記回動部材の回動支点を中心に回転するギヤ部とを有し、
    前記減速手段は、減速力を発生させる減速力発生部材と、前記減速力発生部材に連結されるとともに前記ギヤ部に係合する係合ギヤとを有し、
    前記ギヤ部は、前記給紙トレイが前記セット位置に達する直前で前記係合ギヤとの係合を解除するよう、径方向内方側に切欠かれた切欠き部を有することを特徴とする請求項1に記載の引き込み装置。
  3. 前記減速手段は、前記給紙トレイの引き出し時、前記減速力発生部材と前記係合ギヤとの連結を解除することを特徴とする請求項2に記載の引き込み装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の引き込み装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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