JP2010045695A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造により、ADFにおける画像読取用走査ユニットの開閉時の衝撃を緩和し、以って、画像読取部のジャムアクセス性を確保すると共に、ひいては、表裏読取画像の品質の整合性を図るようにした画像読取装置を提供する。
【解決手段】原稿堆積部20から原稿7を1枚ずつ繰出し搬送し、搬送路70の途中に配置された画像読取部35で原稿画像を読取らせて排出させるADFとして構成される画像読取装置2である。画像読取部35は、光源361、光学系362〜366及び撮像部367を含んで画像読取走査ユニット36として構成され、かつ、前記ADFの機枠に水平ヒンジ軸230を支点として上下揺動可能に支持される。画像読取走査ユニット36の下向き揺動は、トルクリミッタの負荷トルクに抗してなされるよう構成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、原稿堆積部から原稿を1枚ずつ繰出し搬送し、搬送路の途中に配置された画像読取部で原稿画像を読取らせて排出させる自動原稿送り装置(ADF)として構成され、搬送される原稿の画像の読取が可能とされた画像読取装置に関する。
上記のようなADFとして構成される両面読取が可能な画像読取装置は、ファクシミリ装置、複写装置、或いはプリンタ機能も備えた複合機等の画像形成装置、或いは、スキャナ専用機等において実用化されている。搬送される原稿の両面画像の読取が可能とされたADFとしては、特許文献1に開示されたADFを挙げることができる。この、特許文献1に開示されたADFは、原稿搬送路の途中に2つの読取ポイントを設け、通過する原稿の表裏の画像が読取可能とされている。第1の読取ポイントには、光源と、複数のミラーと、集光レンズと、撮像部としてのCCD(チャージカップルドデバイス)とを走査キャリッジに搭載してユニット化した画像読取走査装置が配置され、第1の読取ポイントを搬送される原稿の表面画像を読取るようになされている。この画像読取走査装置は、FBS(フラットベッドスキャナ)にも兼用可能とされ、プラテンガラスの下に移動し、プラテンガラスの下を往復移動してプラテンガラス上に置かれたブック原稿等の読取も可能とされている。また、第2の読取ポイントには、密着型イメージセンサが設置され、これに接触回転するプラテンローラによって原稿を搬送させながら原稿の裏面画像の読取りがなされる。そして、密着型イメージセンサは、その下流側の排出ローラ対を構成するプレスローラと共に、水平ヒンジを支点として上下に揺動する中間フレームに装備されている。このように構成することによって、この部分の原稿搬送路に原稿ジャムが発生したとき、中間フレームを上方に揺動させて、密着型イメージセンサとプラテンローラ、及び排出ローラ対のそれぞれのニップ状態を解除させ、ジャム原稿の取出しが可能とされる。
また、特許文献2には、プリンタ部の上に開閉可能に設置されるスキャナ部(FBS及びADF)が勢いよく開くことを防止する為に、プリンタ部とスキャナ部との間に、ポップアップバネと、シーザースリンクユニットとを設けた画像形成装置が開示されている。ここでのポップアップバネは、スキャナ部を開放する方向に付勢し、シーザースリンクユニットは、手動による開放方向への付勢力がなくなると、スキャナ部の開放方向への移動を制御するよう機能するものとされている。
特開2005−75590号公報 特開2006−208910号公報
前記特許文献1に開示された裏面画像の読取用密着型イメージセンサは、CCDを搭載した画像読取走査装置のように、ミラー、レンズ等の光学系がなく、コンパクトに構成されているから、設置スペースが限られるADFに組込むには有利である。また、軽量でもあるので、中間フレームの揺動(開閉)操作に伴う衝撃が小さく、衝撃があっても密着型イメージセンサの構造的特性により読取光学系に支障を来たす懸念も少ない。しかし、前記表面読取用の画像読取走査装置における読取主体であるCCDと密着型イメージセンサとは、電気的な撮像システムが異なる為、それぞれの読取画像データに基づき用紙に記録したとき、表裏で画像特性が異なり、違和感が生じることは否めなかった。そこで、裏面読取部においても、光源、ミラー、レンズ及びCCDを搭載して裏面画像読取用走査ユニットを構成し、該ユニットを、前記中間フレームと同様に、ADFに水平ヒンジを支点として上下揺動可能に組込むこともなされるようになった。これにより、画像特性の異なりによる違和感はなくなる。しかし、前記ユニットには、複数のミラー及びレンズ等の光学系が搭載される為に重量が大となり、特に下向き(閉じる方向)に揺動操作させる際、オペレータがうっかり手放すと、大きな衝撃を伴って閉じられることになる。その結果、前記光学系に位置ずれ等が生じ、画像品質にも影響を及ぼすことになる。
特許文献2の画像形成装置は、前述のとおり、ポップアップバネによるスキャナ部の開放する方向への付勢力を緩和して勢いよく開くことを抑制し、スキャナ部が破損することを防止するものである。しかし、ADFにおける裏面読取部のジャムアクセス性、表裏読取画像の品質の整合性、及び裏面画像読取用走査ユニットの性能維持等を勘案した技術思想を開示するものではない。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、簡単な構造により、ADFにおける画像読取用走査ユニットの開閉時の衝撃を緩和し、以って、画像読取部のジャムアクセス性を確保すると共に、ひいては、表裏読取画像の品質の整合性を図るようにした画像読取装置を提供することを目的としている。
本発明に係る画像読取装置は、原稿堆積部から原稿を1枚ずつ繰出し搬送し、搬送路の途中に配置された画像読取部で原稿画像を読取らせて排出させる自動原稿送り装置として構成される画像読取装置であって、前記画像読取部は、光源、光学系及び撮像部を含んで画像読取走査ユニットとして構成され、該画像読取走査ユニットは、前記自動原稿送り装置の機枠に水平ヒンジ軸を支点として上下揺動可能に支持され、前記画像読取走査ユニットの揺動支点部には、前記ヒンジ軸と同心で且つ該ヒンジ軸の軸心周りに回転可能なヒンジ側ギヤが固着されると共に、前記機枠には、該ヒンジ側ギヤに噛み合うトルクリミッタ付制動ギヤが軸回転可能に装着され、前記画像読取走査ユニットの下向き揺動は、前記トルクリミッタの負荷トルクに抗してなされるよう構成されていることを特徴とする。
本発明の画像読取装置において、前記制動ギヤが、ワンウェイクラッチもさらに備え、前記画像読取走査ユニットの上向き揺動操作が、ワンウェイクラッチがアンロック状態でなされるよう構成しても良い。また、前記ヒンジ側ギヤを、周方向の一部円弧部分にギヤ部が形成されたギヤとし、該ヒンジ側ギヤの上方部分をギヤカバーで覆うようにしても良い。さらに、前記画像読取部を、前記搬送路を搬送される原稿の裏面画像を読取るよう構成しても良い。
本発明の画像読取装置によれば、ADFの原稿搬送路に原稿を搬送させながら、原稿の画像を読取ることができる。また、該画像読取部は、光源、光学系及び撮像部を含んで画像読取走査ユニットとして構成され、該画像読取走査ユニットが、前記自動原稿送り装置の機枠に水平ヒンジ軸を支点として上下揺動可能に支持されているから、該ユニットを揺動操作することによって、画像読取部における原稿搬送路でのジャムアクセス性が確保される。そして、前記画像読取走査ユニットの下向き揺動が、前記トルクリミッタの負荷トルクに抗してなされるよう構成されているから、画像読取走査ユニットの自重での下向き揺動が抑制され、該ユニットが他の構成部等に大きな衝撃をもって当ることがない。従って、画像読取走査ユニットに搭載された光源、光学系及び撮像部が衝撃によって位置ずれすることもない。このような特有の効果は、画像読取走査ユニットに固着されたヒンジ側ギヤと、前記機枠に装着されたトルクリミッタ付制動ギヤとの噛み合いによって達成されるので、部品点数の大幅な増大、或いはコストアップをもたらすこともない。
また、前記画像読取走査ユニットの上向き揺動操作が、制動ギヤに備えられるワンウェイクラッチがアンロック状態でなされるようにした場合、前記トルクリミッタの負荷トルクが作用しないから、上向き揺動操作が該ユニットの自重に抗した力のみでなし得る。トルクリミッタ機能とワンウェイクラッチ機能を兼ね備える機械要素部品としてのワンウェイヒンジが入手可能で、これを採用すれば、さらに部品点数少なく、コンパクトに構成することができる。
さらに、画像読取走査ユニットの揺動角度は90°程度であるから、前記ヒンジ側ギヤを90°よりやや大きい角度の円弧部分にギヤ部を形成したギヤとすることができ、これによって、ヒンジ側ギヤの取付スペースを小さくでき、設計自由度も広がる。また、ヒンジ軸の位置が原稿の搬送路近くになる場合、該ヒンジ側ギヤの一部がジャムアクセス用ADFカバーを開いたときに露出することになるが、ギヤ部を周方向の一部に形成することによりギヤ部を露出させないようにすることができる。そして、ヒンジ側ギヤの上方部分をギヤカバーで覆うようにすれば、ヒンジ側ギヤの存在がオペレータに視認されず、オペレータに不安感を与えることもない。
前記画像読取部を原稿の裏面画像を読取るよう構成すれば、表面原稿の読取部と共にこれら両画像読取部を個別に制御することにより、原稿の表面画像の読取はもとより、必要によって裏面画像の読取も適宜行うことができる。また、表面画像の読取部は、一般的に、前述のような、光源、ミラー、レンズ及びCCDを搭載したFBSに併用し得る画像読取走査装置によって構成されるから、両画像読取部による読取画像特性を整合させることができる。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る一実施形態の画像読取装置を備えた画像形成装置を示す概略的縦断面図、図2は図1におけるX部に相当するADF部の拡大断面図、図3は図2におけるADFカバーを開けた状態の原稿搬送路の平面図、図4は図3におけるY−Y線矢視断面図、図5は図3におけるZ−Z線矢視断面図である。
図1に示す画像形成装置1は、複写機能、ファクシミリ機能及びプリンタ機能を兼ね備えた所謂複合機であるが、複写装置、ファクシミリ装置或いはプリンタ装置として具現化されるものであっても良い。図例の画像形成装置1は、上部より本発明の画像読取装置としての自動原稿送り装置(ADF)2、画像読取部3、画像記録部4及び記録紙供給部5が積層状態で構成されている。画像読取部3は、第1の画像読取部としてのADF原稿読取部31と平板式読取走査部(FBS)32とにより構成され、図1は、読取走査装置30が、ADF2によって順次搬送される原稿の表面画像を読取るべくADF原稿読取部31に静止している状態を示している。FBS32において画像読取を行う場合は、読取走査装置30がFBS32に移動し、プラテンガラス33の下を左右に往復移動しながら、プラテンガラス33の上に下向きに置かれた原稿の画像を読取る。
読取走査装置30は、蛍光灯或いは冷陰極管等からなる光源301と、複数のミラー302,303,304と、集光レンズ305と、CCD(チャージカップルドデバイス)306とを走査キャリッジ300内に搭載して構成されている。走査キャリッジ300は、画像読取部筐体34内において、不図示の駆動装置によって、前記ADF原稿読取部31への移動及び静止、FBS32への移動及び往復移動可能に設置されている。そして、各読取部において、光源301によって照射された原稿画像は、ミラー302,303,304で反射を繰り返し、集光レンズ305で集光され、CCD306で結像されて電気信号に変換されて送出される。画像読取部筐体34の前面側には、不図示の操作パネル部が形成され、その表面には各種操作キー及び表示部等が設けられる。図1及び図2では紙面手前側が前面側(フロント側)、奥側が後面側(リヤ側)とされる。本発明に係る画像読取装置としてのADF2の詳細は後記する。
図例の画像記録部4は、クリーナレスシステムの電子写真方式によるプロセス部と定着部とよりなる。このプロセス部は、感光体ドラム40と、該感光体ドラム40の周りに配された、帯電器41、露光器42、現像器43、転写器44及びメモリー除去部材45とにより構成され、このプロセス部の下流側には定着器46が設置されている。画像記録部4は、プロセス部においてトナー画像が転写された記録紙を定着器46において加熱・加圧し、トナー画像を永久画像として定着させ、定着器46の下流側の排出ローラ対47より記録済み記録紙を排出トレイ48に排出させるよう構成されている。感光体ドラム40と、帯電器41と、メモリー除去部材45とは、ドラムユニット400としてユニット化されている。また、現像器43は、トナーの収容部を兼ねるハウジング431内に、攪拌器432、供給ローラ433及び現像ローラ434を組み込み、現像器ユニット430としてユニット化されている。これらユニット400,430は、別体で、或いは一体とされて、装置本体10に着脱自在に装着され、装置本体10に装着されたときには、各ユニット400,430を構成する機構部が、装置本体10内に装備される駆動源或いは電源(不図示)に連結される。
記録紙供給部5は、装置本体10に形成されたカセット室50に抜差し可能に装着される記録紙の給紙カセット51を備える。給紙カセット51の抜差し方向は、図1の紙面垂直方向に沿った方向の他、装置本体10の側部から左右方向に沿った方向とすることも可能である。給紙カセット51の給紙方向前端側壁部は記録紙ガイド壁部511とされている。該記録紙ガイド壁部511の上面は傾斜面とされ、その中央部にパッド台520に支持された分離パッド52が組み込まれている。給紙カセット51の前端側には、記録紙の給紙ローラ53が回転自在に設置されている。該給紙ローラ53の回転駆動軸530は、その一端にカップリング部(不図示)を備え、該カップリング部は、給紙カセット51が前記カセット室50に装着された状態では、装置本体10内の不図示の駆動伝達系に連結されるよう構成される。給紙ローラ53に対して前記分離パッド52が弾性的に接し、これにより記録紙の分離給紙部が構成される。
給紙カセット51内には、ヒンジピン54を支点として上下揺動可能とされた押上板55及び該押上板55の上に堆積される記録紙6の束の後端を規制する位置調整可能なエンドガイド56が設けられている。押上板55は圧縮ばね56によりヒンジピン54を支点として上向きに弾力が付与された状態とされる。押上板55の上に堆積される記録紙6の束は、圧縮ばね56の弾力を受けて、その前端部が給紙ローラ53の周面に押し付けられた状態とされる。給紙カセット51内には、その他、図示及び説明を割愛するが、給紙カセット51として必要な付帯部材、例えば、記録紙6の幅方向を規制するサイドガイド、或いはエンドガイド及びサイドガイドの位置決め部等も装備される。
尚、給紙カセット51の下に、更にオプションカセット(不図示)を配置し、2段以上のマルチカセットシステムを構成することも可能である。
前記装置本体10内には、前記記録紙の分離給紙部52,53から立ち上がって連なる湾曲状の記録紙搬送路60が形成され、該記録紙搬送路60の途中には、搬送ローラ対11及びレジストローラ対12が設置されている。給紙カセット51から分離給紙部52,53によって1枚ずつ分離され繰出された記録紙6は、これらローラ対11,12によって搬送され、前記感光体ドラム40と転写ローラ44とのニップ部に導入され、記録部3によって画像記録がなされるよう構成されている。前記記録紙ガイド壁部511の背後には下段カセットからの記録紙の搬送路600を隔てて、ジャムアクセスカバー(メンテナンス用開閉カバー)13が取付けられており、このジャムアクセスカバー13は、装置本体10の右側壁部に、ヒンジピン130を支点として開閉可能に取付けられている。ジャムアクセスカバー13の内面は、前記記録紙搬送路60のガイド壁を構成し、該ガイド壁に前記搬送ローラ対11の一方のローラ(プレスローラ)111が回転自在に取り付けられている。従って、記録紙搬送路60において記録紙ジャムが発生した時には、該ジャムアクセスカバー13を開けることによりプレスローラ111の駆動ローラ110に対するニップが解除されるから、ジャム記録紙の取り出しが可能とされる。
上記構成の画像形成装置1による記録紙6に対する画像形成プロセスについて略述する。上記画像読取部3(画像読取部としてのADF2を含む)で読取られた画情報、或いはファクシミリやパソコン等の外部端末から送信された画情報が、帯電器41によって一様に帯電された感光体ドラム40の表面に、露光器42によって光情報として書き込まれる。これにより、感光体ドラム40の表面には光情報に基づく静電潜像が形成される。この静電潜像は、感光体ドラム40の回転に伴い、現像器43によって現像されてトナー像とされ、転写器44とのニップ部に至る。給紙カセット51内に堆積された記録紙6の束から、最上層の記録紙6が繰出され、分離給紙部52,53により、1枚ずつ分離されて、湾曲記録紙搬送路60に向け給紙される。
分離給紙部52,53により分離給紙された記録紙6は、搬送ローラ対11により湾曲記録紙搬送路60を搬送されてレジストローラ対12に至る。記録紙6は、引続きレジストローラ対12により前記トナー像に同期するようレジストされて感光体ドラム40と転写ローラ44とのニップ部に導入され、トナー像が記録紙6上に逐次転写される。記録紙6に転写されたトナー像は、定着器46によって永久画像として定着され、永久画像が形成された記録紙6は、排出ローラ対47によって排出トレイ48上に排出・堆積される。転写部を経た感光体ドラム40の表面には、若干のトナーが付着残留しており、この残留トナーは、所定のバイアス電位が印加されたメモリー除去部材45によって掻き乱され、感光体ドラム40の表面上に分散される。この残留トナーは、その後の露光工程での静電潜像の形成に影響を及ぼすことなく現像器43に回収される。
ADF2は、原稿トレイ(原稿堆積部)20に置かれた原稿束7の上層から原稿7を1枚ずつ分離して、湾曲する原稿の搬送路70に供給し、2個所のADF原稿読取部(画像読取部)を経て原稿排出トレイ35上に排出するよう構成されている。搬送路70は、略同曲率で湾曲する内外のガイド壁701,702の間に形成される。これらガイド壁701,702の表面には、原稿の搬送方向に沿った複数のガイドリブが形成される(図3参照)。稿トレイ20に置かれた原稿7は、ピックアップローラ21によって繰出され、給紙ローラ22とリタードローラ221とのニップ部に導入され、1枚ずつ分離されて搬送路70に供給される。該搬送路70に供給された原稿はレジストローラ対23,231によって、後記する画像読取部に同期するようレジストされてさらに下流側に供給される。レジストローラ対23,231の下流側搬送路70には、第1の搬送ローラ対24,241、第2の搬送ローラ対25,251、表面読取用プラテンローラ26、第3の搬送ローラ対27,271が設置されている。この第3の搬送ローラ対27,271に引続き、裏面読取用プラテンローラ28及び排出ローラ対29,291が設置されている。第1の搬送ローラ対24,241、第2の搬送ローラ対25,251及び第3の搬送ローラ対27,271によって原稿搬送系8が構成される。
第1の搬送ローラ対24,241及び第2の搬送ローラ対25,251によって搬送される原稿は、表面読取用プラテンローラ26とコンタクトガラス261とのニップ部に導入される。表面読取用プラテンローラ26はコンタクトガラス261に弾性的に押付けられるよう支持され、後記する駆動伝達機構によって回転する。コンタクトガラス261の下には前記読取走査装置30が静止されて、表面ADF原稿読取部(第1の画像読取部)31が構成される。そして、表面読取用プラテンローラ26とコンタクトガラス261との間を通過する原稿7の表面画像が読取走査装置30内の前記読取光学系によって読取られ、電気信号として送出される。表面画像が読取られた原稿は、第3の搬送ローラ対27,271によって搬送され、裏面読取用プラテンローラ28とコンタクトガラス281とのニップ部に導入された後、排出ローラ対29,291によって原稿排出トレイ37上に排出される。裏面読取の指示がなされているときには、裏面読取用プラテンローラ28とコンタクトガラス281とのニップ部を通過中に、裏面ADF原稿読取部(第2の画像読取部)35によって裏面画像の読取がなされる。裏面読取用プラテンローラ28は、コンタクトガラス281に弾性的に押付けられるよう支持され、後記する駆動伝達機構によって回転する。
裏面ADF原稿読取部35は、前記コンタクトガラス281を含んでユニット化された裏面用画像読取走査ユニット36と、裏面読取用プラテンローラ28とにより構成される。裏面用画像読取走査ユニット36は、前記レジストローラ23の駆動軸(水平ヒンジ軸)230を支点として上下揺動可能に支持された読取ユニット筐体360を備える。該読取ユニット筐体360の上面は前記内側ガイド壁701の一部を構成する。該読取ユニット筐体360内には、前記コンタクトガラス281に向け照射されるLED等からなる光源361と、複数のミラー362,363,364,365と、集光レンズ366と、CCD(チャージカップルドデバイス)367とが搭載されている。これによって、裏面用画像読取走査ユニット36が構成される。すなわち、コンタクトガラス281の下面を通過中の原稿7は、光源361によってその裏面が照射され、裏面の原稿画像は、ミラー362,363,364,365で反射を繰り返し、集光レンズ366で集光され、CCD367に結像され、電気信号に変換されて送出される。上記ADF2を構成する一連の機構部を支持する支持体及び原稿排出トレイ37は、プラテンカバー(原稿押圧板)も兼ね、図1の紙面奥側をヒンジ部として上下に開閉可能とされている。
前記ADF2におけるピックアップローラ21から下流側部分は、ヒンジピン201を支点として開閉可能なADFカバー200によって覆われている。該ADFカバー200の内側には、ピックアップローラ21、給紙ローラ22、レジストローラ対23,231を構成するプレスローラ231及び第1の搬送ローラ対24,241を構成するプレスローラ241が設置されている。また、ADFカバー200の内側には、前記原稿の湾曲搬送路70を構成する外側ガイド壁702の一部が形成されている、従って、ADFカバー200を開けると(図1、図2の2点鎖線)、給紙ローラ22とリタードローラローラ221とのニップ状態、レジストローラ対23,231及び第1の搬送ローラ対24,241のそれぞれのニップ状態が解除される。また、これにより、第2の搬送ローラ対25,251に至る原稿搬送路8が開放され、内側のガイド壁701、リタードローラ221、レジストローラ23及び第1の搬送ローラ24が露出された状態となる(図3参照)。
前記裏面用画像読取走査ユニット36の読取ユニット筐体360には、前述のようにコンタクトガラス281が取付けられ、また排出ローラ対29,291を構成するプレスローラ291が支持され、その上部にはリタードローラ221が設置されている。また、該読取ユニット筐体360は、前述のとおり、前記レジストローラ23の駆動軸230を支点として上下揺動可能に支持されている。従って、読取ユニット筐体360を図1及び図2の2点鎖線で示す位置に揺動変位させると、プラテンローラ28とコンタクトガラス281とのニップ状態、及び排出ローラ対29,291のニップ状態が解除される。前記ADFカバー200の開操作、読取ユニット筐体360の揺動変位操作は、搬送路70におけるジャム原稿の取出し、或いは各機構部等のメンテナンスの際になされる。
次に前記ADF2を構成する機構部の駆動伝達機構について述べる。図4はリヤ側に設置される駆動伝達機構の概略構成図であり、リヤ側サイドフレーム(ADFの機枠)202をリヤ側から見た状態を示している。該リヤ側サイドフレーム202には駆動源としてのモータ9が設置され、該モータ9の出力軸90には出力ギヤ91が固着され、該出力ギヤ91には2個のアイドラギヤ92,93が噛合っている。アイドラギヤ92には、2個のアイドラギヤ94,95がさらに噛合っており、アイドラギヤ94には電磁クラッチ961付の駆動ギヤ96が噛合い、該駆動ギヤ96の出力側ギヤ962には、前記給紙ローラ22の駆動軸220に固着された給紙ローラギヤ222が噛み合っている。給紙ローラギヤ222と駆動ギヤ96との噛合いは、前記ADFカバー2が閉じられているときになされ、ADFカバー2が開けられたときには、この噛合いは解除される。この噛合い状態において、出力ギヤ91→アイドラギヤ92→アイドラギヤ94→駆動ギヤ96→出力側ギヤ962→給紙ローラギヤ222(給紙ローラ22)の駆動伝達系が確立される。従って、モータ9が稼働中、電磁クラッチ961がオンされると、給紙ローラ22が回転する。尚、リタードローラ221には、駆動ギヤ96に対する不図示のギヤを介して駆動伝達がなされる。
前記アイドラギヤ95には、電磁クラッチ232付レジストローラギヤ233が噛合っている。該レジストローラギヤ233は、レジストローラ23の駆動軸230に対して、電磁クラッチ232のオン・オフによりロック・アンロック可能に取付けられている。このようなギヤ列によって、出力ギヤ91→アイドラギヤ92→アイドラギヤ95→レジストローラギヤ233(レジストローラ23)の駆動伝達系が確立される。従って、モータ9が稼働中、電磁クラッチ232がオンされると、駆動軸230をしてリヤ側サイドフレーム202及びフロント側サイドフレーム203(図5参照)に回転自在に支持されたレジストローラ23が回転する。
アイドラギヤ93には、排出ローラ29の駆動軸290に固着された排出ローラギヤ292、及び裏面読取用プラテンローラ28の駆動軸280に固着された裏面プラテンローラギヤ282が噛合っている。従って、出力ギヤ91からアイドラギヤ93を介した排出ローラギヤ292(排出ローラ29)及び裏面プラテンローラギヤ282(裏面読取用プラテンローラ28)への駆動伝達系が確立される。この駆動伝達系では、モータ9の可動中、駆動軸290,280をしてリヤ側サイドフレーム202及びフロント側サイドフレーム203に回転自在に支持された排出ローラ29及び裏面読取用プラテンローラ28が回転する。この場合、途中に電磁クラッチが介在しないから、モータ9の可動中、排出ローラ29及び裏面読取用プラテンローラ28が常時回転することになるが、電磁クラッチを介在させてこれらの回転のオン・オフ制御を行うよう構成しても良い。
前記アイドラギヤ93は、タイミングプーリー部930を同心一体に備え、該タイミングプーリー部930にはタイミングベルト97が巻き掛けられ、該タイミングベルト97は電磁クラッチ242付タイミングプーリー243に巻き掛けられている。タイミングプーリー243は、第1の搬送ローラ24の駆動軸240に対して、電磁クラッチ242のオン・オフによりロック・アンロック可能に取付けられている。タイミングベルト97の途中には、テンションブラケット(不図示)に支持されたテンションローラ971が設置され、タイミングベルト97にテンションが付与されている。従って、出力ギヤ91から、アイドラギヤ93(タイミングプーリー部930)、タイミングベルト97を介したタイミングプーリー243(第1の搬送ローラ24)への駆動伝達系が確立される。この駆動伝達系では、モータ9の可動中電磁クラッチ242がオンされると、駆動軸240をしてリヤ側サイドフレーム202及びフロント側サイドフレーム203に回転自在に支持された第1の搬送ローラ24が回転する。
前記第1の搬送ローラ24の駆動軸240は、ADF2を横断するよう設置され、その他端部はフロント側サイドフレーム203に回転自在に支持されている。図5はフロント側に設置される駆動伝達機構の概略構成図であり、フロント側サイドフレーム(ADFの機枠)203をフロント側から見た状態を示している。このフロント側サイドフレーム203には、前記原稿搬送系8を構成する第1の搬送ローラ24の駆動軸240の他、第2の搬送ローラ25、第3の搬送ローラ27及びレジストローラ23の各駆動軸250,260,230が回転可能に支持されている。また、表面読取用プラテンローラ26の駆動軸260が回転可能に支持されている。フロント側サイドフレーム203より突出する第1の搬送ローラ24、第2の搬送ローラ25及び第3の搬送ローラ27の各駆動軸240,250,270にはタイミングプーリー244,252,272が固着され、これらタイミングプーリー244,252,272にタイミングベルト98が巻き掛けられている。従って、第1の搬送ローラ24の駆動軸240から、タイミングベルト98を介した第2の搬送ローラ25及び第3の搬送ローラ27への駆動伝達系が確立される。この駆動伝達系では、第1の搬送ローラ24が駆動主体搬送ローラであり、第2及び第3の搬送ローラ25,27が被駆動搬送ローラとされる。第2の搬送ローラ25の駆動軸250に固着されるタイミングプーリー252はギヤ253を同心一体に備え、該ギヤ253にはアイドラギヤ99が噛合っている。さらに、アイドラギヤ99には、表面読取用プラテンローラ26の駆動軸260に固着された表面プラテンローラギヤ262が噛合っている。従って、前記モータ9が可動中、電磁クラッチ243がオンとされると、第1、第2及び第3の搬送ローラ24,25,27と、表面読取用プラテンローラ26とが回転する。
前記フロント側サイドフレーム23には、テンションブラケット14を介して原稿のジャム解除ダイヤル15が回転自在に支持されている。ジャム解除ダイヤル15は、合成樹脂の成型体からなり、ダイヤル本体部151と、該ダイヤル本体部151と同心一体のプーリー部152とよりなる。ジャム解除ダイヤル15は、テンションブラケット14に固着されたスタッド16に回転自在に支持され、プーリー部152の周体に前記タイミングプーリー98が巻き掛けられている。テンションブラケット14は、フロント側サイドフレーム203に対し、その板面に移動自在に取付られている。また、テンションブラケット14に形成されたばね受部141と、フロント側サイドフレーム203に形成されたばね受部204との間に圧縮状態で圧縮ばね17が介在されている。テンションブラケット14は、この圧縮ばね17の弾力を受け、プーリー部152に巻き掛けられたタイミングプーリー98にテンションを付与する方向に弾力付勢された状態とされる。
前記テンションブラケット14には前記テンション付与方向に沿った長孔142が形成され、該長孔142にはフロント側サイドフレーム23に形成された雌ねじ形成ボス205が、長孔142の長手方向に沿って相対移動可能に挿入されている。そして、該雌ねじ形成ボス205にはビス143がねじ込まれ、テンションブラケット14がフロント側サイドフレーム203に対して前記テンション付与方向に沿った方向に位置移動可能に取付けられている。前記長孔142のテンション付与方向に沿った方向の前後には位置決め用長孔144,145が形成され、該長孔144,145には、フロント側サイドフレーム203に形成された位置決めピン206,207が長孔144,145の長手方向に沿って相対移動可能に挿入されている。これにより、テンションブラケット14は前記圧縮ばね17の弾力を受け、前記方向に弾力付勢された状態とされ、プーリー部152に巻き掛けられたタイミングプーリー98には常にテンションが付与される。
前述のように、前記モータ9が可動中、電磁クラッチ243がオンとされると、第1の搬送ローラ24が回転し、この回転はタイミングベルト98を介して第2及び第3の搬送ローラ25,27と、表面読取用プラテンローラ26とに伝達され、これらも回転する。このとき、ジャム解除ダイヤル15も、タイミングベルト98を介してスタッド16の周りに回転する。また、電磁クラッチ243がオフのときには、第1の搬送ローラ24の駆動軸240はフリー回転可能とされるから、第1、第2及び第3の搬送ローラ24,25,27、表面読取用プラテンローラ26及びジャム解除ダイヤル15がフリー回転可能とされる。従って、ジャム解除ダイヤル15を手操作によって回転させることにより、第1、第2及び第3の搬送ローラ24,25,27と、表面読取用プラテンローラ26とを回転させることができる。これにより、原稿搬送路70でのジャム原稿の取出しが容易かつ確実になされる。
すなわち、前記ジャム解除ダイヤル15のダイヤル本体部151の一部が前記内側ガイド壁701より上方に突出するよう設置されており、ADFカバー200を開けるとジャム解除ダイヤル15がオペレータによる回転手操作が可能な状態とされる。そして、給紙ローラ22とリタードローラ221の対から第2の搬送ローラ対25,251の上流側の領域で原稿の詰まりが発生している場合は、ADFカバー200を図1及び図2の2点鎖線に示すように開けると、この部分のジャム原稿を容易に取出すことができる。しかし、第2の搬送ローラ対25,251から排出ローラ対29,291までの領域で原稿詰まりが発生しているときには、ADFカバー200を開けただけでは、この領域における各ローラ等のニップ状態は解除されないのでジャム原稿の取出しは困難である。そこで、前記裏面用画像読取走査ユニット36の読取ユニット筐体360を、前記レジストローラ23の駆動軸230を支点として、図1及び図2に示す2点鎖線位置に揺動変位させる。この揺動変位状態では、裏面読取用プラテンローラ28とコンタクトガラス281とのニップ状態、及び排出ローラ対29,291のニップ状態が解除される。この状態で、ジャム解除ダイヤル15のダイヤル本体部151を手操作により回転させると、タイミングベルト98を介して第2搬送ローラ25、表面読取用プラテンローラ26及び第3の搬送ローラ27が強制回転され、ジャム原稿は排出トレイ37に向けスムースに強制搬送及び排出される。この場合、ジャム解除ダイヤル15は正逆いずれの方向にも回転させることができるが、原稿が搬送される方向に回転させる方が、途中に配されるセンサフィラー等が障害となることがなく望ましい。
このように、ジャム解除ダイヤル15は、第1、第2及び第3の搬送ローラ24,25,27を駆動する為のタイミングベルト98による駆動伝達系に組み入れ介在させるだけであるから、搬送ローラ24,25,27を駆動させる為のタイミングベルト98がジャム処理の機構をも構成することになり、部品点数の増大を伴うことがない。また、ジャム解除ダイヤル15がタイミングベルト98のテンション付与機能も兼ねるから、複数の搬送ローラの駆動伝達をベルトによって行うようにした既存の用紙搬送系にも簡易に適用することができる。そして、実施形態のように、ADF2における原稿搬送系8に適用した場合、限られたスペースの中に、多くの機構部用の駆動伝達系が組み込まれて構成されるから、前述のように簡易に構成される実益は極めて大である。また、裏面ADF原稿読取部35も装備されたADF2においては、一層前記スペースが制約されることになる為、特に有益である。
尚、リヤ側サイドフレーム202及びフロント側サイドフレーム203に装備される前記駆動伝達機構は、樹脂製の外装カバー208によって覆われている。ジャム解除ダイヤル15は、この外装カバー208に形成された切欠孔209(図3参照)より一部が上方に突出し、ADFカバー2を開けると、この突出部分が露出し、回転操作が可能とされている。
前述のように、読取ユニット筐体360は、第3の搬送ローラ対27,271から排出ローラ対29,291における原稿搬送路70でのジャムアクセス性を考慮して、レジストローラ23の駆動軸230を支点として上下に揺動可能とされている。該読取ユニット筐体360は、通常の状態では、図1、図2及び図5の実線位置にある。原稿ジャムが発生した場合には、側部に設けられたロック解除レバー368(図3参照)を操作して不図示のロック手段(例えば、フックとピン)のロックを解除し、手操作により読取ユニット筐体360を図1、図2及び図5の2点鎖線位置に揺動変位させる。これにより、第3の搬送ローラ対27,271から排出ローラ対29,291における原稿搬送路70が開放され、前述のように、ジャム解除ダイヤル15の操作により原稿ジャムの取出しが可能となる。
読取ユニット筐体360には、光源361、複数のミラー362〜365、集光レンズ366及びCCD367が搭載され、さらにコンタクトガラス281、リタードローラ221及びその関連部品も装備されているから、画像読取走査ユニット36の重量が大となる。従って、読取ユニット筐体360は、単にレジストローラ23の駆動軸230を支点として揺動自在に支持されているだけであれば、復帰操作の際、うっかり読取ユニット筐体360を手放したりすると、画像読取走査ユニット36が勢いよく下向きに揺動する。その結果、他の機構部等に強く衝突し、読取ユニット筐体360には大きな衝撃が加わる。この大きな衝撃により、読取ユニット筐体360内の前記読取用光学系に位置ずれを生じ、画像読取の精度が低下する。また、画像読取走査ユニット36自体及び他の機構部等の毀損に至ることにもなる。
そこで、本実施形態では、読取ユニット筐体360を上向きに揺動変位させた後の、下向き揺動操作時における下向き揺動を抑制させる為の機構を備えている。すなわち、読取ユニット筐体360の側部における揺動支点部には、レジストローラ23の駆動軸230を水平ヒンジ軸とし、該駆動軸230と同心で、該駆動軸230の軸心周りに回転可能なヒンジ側ギヤ18が固着されている。ヒンジ側ギヤ18は、90°よりやや大きい角度の円弧部分にギヤ部181を形成したスパーギヤ(平歯車)である。ギヤ部181が形成されない残余の円弧部分は非ギヤ部182とされている。また、フロント側サイドフレーム203に固着されたスタッド190に、制動ギヤ19が回転可能に装着され、該制動ギヤ19は前記ヒンジ側ギヤ18のギヤ部181に噛み合っている。該制動ギヤ19は、図5に示す矢印193方向にはアンロックとなるワンウェイクラッチ191と、所定以上の負荷がかかると制動ギヤ19の回転を許容するトルクリミッタ192とを備えている。ワンウェイクラッチとトルクリミッタの機能を備えたものとして、ワンウェイヒンジが市場入手可能であり、本実施形態でもワンウェイヒンジが用いられている。
制動ギヤ19はヒンジ側ギヤ18の下方に設けられており、従って、制動ギヤ19に噛み合うヒンジ側ギヤ18の円弧形ギヤ部181は、駆動軸230の軸心位置より下部に形成されている。ヒンジ側ギヤ18の前記非ギヤ部182は、一部が読取ユニット筐体360の上面に構成される内側ガイド壁701より上方に突出し、この突出部分が内側ガイド壁701の側部に一体に形成されたギヤカバー703によって覆われている。従って、ADFカバー200を開けたときにも、このヒンジ側ギヤ18が露見されず、そのギヤ部181も露出しないから、オペレータが読取ユニット筐体360の揺動操作の際、誤ってギヤ部181に指を挟む懸念もない。
このようなヒンジ側ギヤ18と制動ギヤ19との噛み合い機構において、画像読取走査ユニット36を図5の2点鎖線のように上向きに揺動させると、ヒンジ側ギヤ18は矢印183方向に回転する。これに伴い、制動ギヤ19は矢印193方向に回転するが、矢印193方向は、ワンウェイクラッチ191がアンロック状態となる方向であるから、画像読取走査ユニット36は、オペレータがその自重に抗した力を作用させるだけで、上向きに揺動変位させることができる。そして、元の状態に復帰させるべく、画像読取走査ユニット36を自重で下向きに揺動させると、ヒンジ側ギヤ18は矢印183とは反対の方向に回転する。これに伴い、制動ギヤ19も矢印193とは反対の方向に回転し、ワンウェイクラッチ191がロック状態となる。このワンウェイクラッチ191がロック状態となることにより、制動ギヤにはトルクリミッタ192の負荷トルクが作用する。従って、トルクリミッタ192の負荷トルクを、画像読取走査ユニット36の自重より少し小さい程度に設定しておけば、下向き揺動操作の際に手放しても、負荷トルクの制動作用により、画像読取走査ユニット36が勢いよく下向き揺動することがない。オペレータは、画像読取走査ユニット36を手放しあるいは軽く力を加えながらゆっくりと下向き揺動操作することができ、画像読取走査ユニット36内の光学系が強い衝撃によって位置ずれを生じたり、画像読取走査ユニット36自体及び他の機構部等の毀損を招いたりする懸念がない。
そして、前記読取ユニット筐体360を備える裏面用画像読取走査ユニット36は、表面読取用としての読取走査装置30と同様、読取主体がCCDであるから、電気的な撮像システムが同じであり、得られた読取画像データの質的な相違はない。従って、それぞれの読取画像データに基づき用紙に記録したとき、表裏の画像特性に相違がなく、違和感を生じさせることがない。
尚、実施形態では、読取ユニット筐体360を上下揺動可能に支持する水平ヒンジ軸をレジストローラ23の駆動軸230としたが、他の軸によって同様に支持することも可能である。また、画像読取走査ユニット36における光源、光学系及び撮像部の構成は、図例のものに限定されず、他の構成のものも適用することができる。さらに、図1では、電子写真装置による画像記録部を備えた画像形成装置に適用した例を示したが、インクジェット方式、その他の画像記録部を備えた画像形成装置における画像読取装置、或いはスキャナ専用機にも本発明を適用することができる。更に、画像記録部は、モノクロに限らず、カラーであっても良い。加えて、電子写真方式による画像記録部は、クリーナレスシステムに限らず、クリーニングシステムのものでも良く、現像方式も非磁性一成分又は二成分、いずれの方式であっても良い。
本発明に係る一実施形態の画像読取装置を備えた画像形成装置を示す概略的縦断面図である。 図1におけるX部に相当するADF部の拡大断面図である。 図2におけるADFカバーを開けた状態の原稿搬送路の平面図である。 図3におけるY−Y線矢視断面図である。 図3におけるZ−Z線矢視断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
18 ヒンジ側ギヤ
181 ギヤ部
19 制動ギヤ
191 ワンウェイクラッチ
192 トルクリミッタ
2 ADF(画像読取装置)
20 原稿トレイ(原稿堆積部)
202 リヤ側サイドフレーム(ADFの機枠)
203 フロント側サイドフレーム(ADFの機枠)
230 レジストローラの駆動軸(水平ヒンジ軸)
35 裏面ADF原稿読取部(画像読取部)
36 画像読取走査ユニット
361 光源
362〜365 ミラー(光学系)
366 集光レンズ(光学系)
367 CCD(撮像部)
7 原稿
70 原稿の搬送路
703 ギヤカバー

Claims (4)

  1. 原稿堆積部から原稿を1枚ずつ繰出し搬送し、搬送路の途中に配置された画像読取部で原稿画像を読取らせて排出させる自動原稿送り装置として構成される画像読取装置であって、
    前記画像読取部は、光源、光学系及び撮像部を含んで画像読取走査ユニットとして構成され、該画像読取走査ユニットは、前記自動原稿送り装置の機枠に水平ヒンジ軸を支点として上下揺動可能に支持され、
    前記画像読取走査ユニットの揺動支点部には、前記ヒンジ軸と同心で且つ該ヒンジ軸の軸心周りに回転可能なヒンジ側ギヤが固着されると共に、前記機枠には、該ヒンジ側ギヤに噛み合うトルクリミッタ付制動ギヤが軸回転可能に装着され、
    前記画像読取走査ユニットの下向き揺動は、前記トルクリミッタの負荷トルクに抗してなされるよう構成されていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、
    前記制動ギヤは、ワンウェイクラッチもさらに備え、前記画像読取走査ユニットの上向き揺動操作は、ワンウェイクラッチがアンロック状態でなされるよう構成されていることを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像読取装置において、
    前記ヒンジ側ギヤは、周方向の一部円弧部分にギヤ部が形成されたギヤからなり、該ヒンジ側ギヤの上方部分がギヤカバーで覆われていることを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記画像読取部が、前記搬送路を搬送される原稿の裏面画像を読取るよう構成されていることを特徴とする画像読取装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0933877A (ja) * 1995-07-14 1997-02-07 Tokyo Electron Ltd 検査装置
JP2015148733A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 株式会社沖データ ギヤ係合機構及び画像形成装置
JP2019165356A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 株式会社Pfu 画像読取装置

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