JP2012146697A - エピタキシャルウェーハの製造装置及び製造方法 - Google Patents

エピタキシャルウェーハの製造装置及び製造方法 Download PDF

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寿 桝村
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【課題】 エピタキシャルウェーハの平坦性を向上させるためのエピタキシャルウェーハの製造装置および製造方法、特にエピタキシャルウェーハのエピタキシャル層の膜厚均一性を制御する枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置および製造方法を提供することを主な目的とする。
【解決手段】 単結晶基板上にエピタキシャル層を気相成長するための反応室と、該反応室内に前記単結晶基板を水平に配置するためのサセプタと、気相成長用の原料ガス及びキャリアガスを前記反応室内に導入するためのガス導入路とを有する枚葉式エピタキシャルウェーハの製造装置であって、前記ガス導入路は、前記反応室に水平に開口する水平部と、該水平部から斜めに伸び、前記製造装置外部に開口する傾斜部からなり、該傾斜部が、水平である前記単結晶基板の配置面に対して20度≦θ≦80度となる傾きθを有することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造装置。
【選択図】図1

Description

本発明はエピタキシャルウェーハの製造装置及び製造方法に関し、具体的には、枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置を用いて、ガス供給装置により原料ガスをサセプタ上に載置した単結晶基板に噴出させることにより、前記単結晶基板上にエピタキシャル層を成長させるエピタキシャルウェーハの製造装置及び製造方法に関する。
半導体基板の主表面上へのエピタキシャル層(例えばシリコンエピタキシャル層)の気相成長は、反応室内にサセプタを配し、このサセプタ上に基板を配した状態で、基板を加熱装置により所望の成長温度に加熱するとともに、ガス供給装置により基板の主表面上に原料ガスを供給することによって行われている。このようにして形成されたエピタキシャルウェーハはダメージフリーで欠陥も少ない極めて良質な表面を有している。
近年、MPUやDRAM、フラッシュメモリー等のMOS、FET、IGBT等のPowerデバイス、CCD、CIS等の撮像デバイスにシリコンエピタキシャルウェーハが使用され始めている。また、高収率化、高性能化のためにデバイスの高集積化、微細化が進み、基板表面品質のみならず、基板の平坦性が特に重要となってきている。
エピタキシャル成長を行うための装置としては、縦型(パンケーキ型)、バレル型(シリンダー型)、さらに横型の3種類が一般的である。これらの成長装置の基本的な原理は共通しており、単結晶基板を載置するためのサセプタを内部に備えた反応室や、反応室の外部に設けられるハロゲンランプ等からなる加熱手段を備えて構成されている。近年は、エピタキシャル成長膜の制御をより精密に行える利点から、横型のうちで1枚ずつ処理する枚葉式エピタキシャル成長装置が主に使われるようになってきている。
ここで、この枚葉式エピタキシャル成長装置について図8を参照して説明する。図8は、従来技術における枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置の一例を示す概略図である。
この枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置101は、石英部材や金属等からなるチャンバー外壁107にて形成される反応室103を有し、表面にエピタキシャル層が積層される単結晶基板102が前記反応室103内部に配置され、該反応室103に単結晶基板面に平行となる方向に原料ガス及びキャリアガスを導入するためのガス導入路104とガスを排出するガス排出口105が設けられている。また、反応室103内には単結晶基板102を載置するサセプタ106を具備する。また、少なくとも、反応室103の外側には、単結晶基板102を加熱する例えばハロゲンランプ等の加熱手段108を備えている。
この枚葉式エピタキシャル成長装置101を用いて、単結晶基板102上にエピタキシャル層を形成する場合は、サセプタ106に形成された座ぐりに単結晶基板102を配し、サセプタ106を支持する支持軸109およびそれを回転(自転)させる不図示の回転機構によって単結晶基板102を回転させつつ、加熱手段108によって単結晶基板102を所定の温度で加熱する。そして、反応室103内に、例えばシリコン単結晶層をエピタキシャル成長させるのであれば、水素等のキャリアガスで希釈したトリクロロシラン等の原料ガスを、所定時間、所定流量でガス導入路104から供給することにより行う。
しかしながら、このようなエピタキシャル成長装置101を用いてエピタキシャル成長を行うと、ガスの流速分布が不均一になり、単結晶基板上に積層されるエピタキシャル層の膜厚も均一でなくなってしまうため、エピタキシャル成長させた単結晶基板の平坦性を劣化させてしまう問題があった。
これは、ガス導入路104から反応室103内に導入された原料ガスとキャリアガスから成る混合ガスの流速が一様でなく、単結晶基板102を載置するサセプタ106および単結晶基板102上に原料ガスが均一に供給されないことに起因している。
図9、図10に示す枚葉式エピタキシャル成長装置101a、101bのように、反応室103に原料ガス及びキャリアガスを導入するためのガス導入路104a、104bを単結晶基板表面に対して垂直方向に設け、原料ガス及びキャリアガスから成る混合ガスを一旦壁に衝突させて流速分布を均一化し、単結晶基板表面に導入する方法も提案されている。しかし、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、このような装置であっても、混合ガスを壁に垂直に衝突させてしまうと、壁にぶつかった後のガスの流速の低下が大きく、ガス導入路の外壁まで広がって流れるため、ガス流が乱れて成長後のエピタキシャル層上に比較的長周期のうねりが発生することが分かった。図9及び図10は、従来技術における枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置において、ガス導入路を単結晶基板表面に対して垂直に設けた一例を示した図である。
特開平04−233723号公報
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、エピタキシャルウェーハの平坦性を向上させるためのエピタキシャルウェーハの製造装置および製造方法、特にエピタキシャルウェーハのエピタキシャル層の膜厚均一性を制御する枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置および製造方法を提供することを主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、単結晶基板上にエピタキシャル層を気相成長するための反応室と、該反応室内に前記単結晶基板を水平に配置するためのサセプタと、気相成長用の原料ガス及びキャリアガスを前記反応室内に導入するためのガス導入路とを有する枚葉式エピタキシャルウェーハの製造装置であって、前記ガス導入路は、前記反応室に水平に開口する水平部と、該水平部から斜めに伸び、前記製造装置外部に開口する傾斜部からなり、該傾斜部が、水平である前記単結晶基板の配置面に対して20度≦θ≦80度となる傾きθを有することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造装置を提供する。
このように、ガス導入路に水平部と傾斜部を設け、該傾斜部に、水平面に対して20度≦θ≦80度となる傾きθを持たせることにより、一定の傾きを持って混合ガスを緩やかに壁に衝突させてから反応室内に導入するため、ガス流と壁との衝突によるガス流の低速化及び微小なガス流の乱れを抑制でき、且つ混合ガスの流速分布を均一化させることができ、1.50%以下の良好な膜厚均一性を持ったエピタキシャルウェーハを製造することができる。
またこのとき、前記ガス導入路の少なくとも一部は、前記傾斜部全体と前記水平部の少なくとも一部を含み、前記製造装置と脱着可能である分割部材によって形成され、該分割部材を取り外して交換することによって、該分割部材に含まれる傾斜部の傾きθが異なるものと交換できるものとすることができる。
このような分割部材を用いれば、該分割部材に含まれる傾斜部の傾きθの値が異なるものと取り換えることによって、ガス導入路内の傾きθの値を自由に変更することができる。
またこれによって、用いる原料ガスやキャリアガスの種類や条件に合わせて容易に傾きθの値を変更することができるため、どんな原料ガス及びキャリアガスを用いた場合であっても、より良好な膜厚均一性を持ったエピタキシャルウェーハを製造することができる。
さらに、取り外しが可能であるため、容易に前記分割部材の洗浄、乾燥等を行うことができる。
またこのとき、前記傾斜部の傾きθは、35度≦θ≦70度の範囲にあることが好ましい。
このような範囲にあれば、1.00%以下のより良好な膜厚均一性を持ったエピタキシャルウェーハを確実に製造することができる。
またこのとき、前記ガス導入路は、少なくとも1以上の仕切りにより分割されており、該分割されたガス導入路は、それぞれ個別に原料ガス及びキャリアガスの流量を制御することができるものとすることが好ましい。
このようにすれば、反応室内に導入される前記混合ガス流量の均一性をより一層高めることができ、これによって前記単結晶基板上に成長させるエピタキシャル層のさらに良好な膜厚均一性を得ることができる。
また本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法であって、前記本発明の製造装置を用いて、該製造装置の前記サセプタに前記単結晶基板を載置し、前記ガス導入路から前記原料ガス及びキャリアガスを前記反応室に流しながら前記単結晶基板上にエピタキシャル層の気相成長を行うことを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
このように、前記本発明の製造装置を用いたエピタキシャルウェーハの製造方法であれば、単結晶基板上に容易に膜厚均一性の高いエピタキシャル層を形成することができ、高品質のエピタキシャルウェーハを製造することができる。
またこのとき、前記単結晶基板を、直径300mm以上のものとし、さらに前記原料ガスをトリクロロシランとし、前記キャリアガスを水素とすることができる。
このような直径300mm以上の大直径の単結晶基板は、気相成長においてエピタキシャル層の膜厚が不均一になりやすいため、本発明の製造方法が好適である。さらに、原料ガスをトリクロロシランとし、キャリアガスを水素とすれば、より高品質であるエピタキシャルウェーハを製造することができる。
以上説明したように、本発明によれば、反応室内に導入される原料ガス及びキャリアガスの混合ガスの流速を従来以上に均一にできるため、膜厚均一性がより高められたエピタキシャル層を安定して単結晶基板上に気相成長させることができ、これによって高品質のエピタキシャルウェーハを製造することができる。
本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置の一例を示した図である。 本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置の一例を示した概略上面図である。 本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置において、ガス導入路の傾斜部の傾き方向を変えた一例を示した図である。 本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置において、ガス導入路の一部を分割部材によって形成した一例を示した図である。 ガス導入路の傾斜部の傾きθとエピタキシャル層の膜厚均一性との関係を示した図である。 従来の、水平部及び傾斜部が垂直に形成されたエピタキシャルウェーハ製造装置を用いた場合のエピタキシャル層の膜厚分布を示した図である。 ガス導入路の傾斜部の傾きθの値を55度としたときのエピタキシャル層の膜厚分布を示した図である。 従来技術における枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置の一例を示した図である。 従来技術における枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置において、ガス導入路を単結晶基板表面に対して垂直に設けた一例を示した図である。 従来技術における枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置において、ガス導入路を単結晶基板表面に対して垂直に設けた他の一例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
先ず、図1に本発明の枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置の一例を示す。図1の枚葉式エピタキシャル成長装置1は、装置外壁7に囲まれた反応室3を有しており、該反応室3内には、単結晶基板2がサセプタ6上に水平に配置されている。また、前記反応室3は、石英や金属部材等で構成される。
エピタキシャル成長のための原料ガスやキャリアガスを反応室3内に導入するためのガス導入路4は、反応室3に水平に開口する水平部10と、該水平部10から斜めに伸び、製造装置1外部に開口する傾斜部11によって構成される。該傾斜部11は、水平なサセプタ6の単結晶基板2の配置面に対して20度≦θ≦80度の傾きθを持って形成されており、原料ガスやキャリアガスからなる混合ガスは緩やかに壁に衝突して、反応室3内に導入され、単結晶基板2の表面に供給される。また、反応室3内からこれらのガスを排出するためのガス排出口5が設けられている。
上記の通り、混合ガスは20度≦θ≦80度の一定の傾きθを持って水平部10の壁に衝突して反応室3内に導入されるため、壁にぶつかった際の微小なガス流の乱れの発生を抑えながら混合ガスの流速を均一にできるため、単結晶基板2上に膜厚均一性が向上されたエピタキシャル層を形成することができる。このとき、傾きθを35度≦θ≦70度、より好ましくは50度≦θ≦60度の範囲における数値とすれば、より効果的に且つ確実にエピタキシャル層の膜厚均一性を向上させることができる。
尚、傾きθの異なる傾斜部11を2以上設けることにより、複数段階の傾斜部を経て水平部10と連結させても良い。
そして、反応室3の外部には加熱手段8が配設されており、エピタキシャル成長を行う際に単結晶基板2、反応室3内を加熱することができる。この加熱手段は特に限定されず、例えばハロゲンランプ等を用いることができる。
また、サセプタ6は支持軸9に取り付けられている。支持軸9には、これを回転(自転)させるための機構(不図示)を設けており、回転可能になっている。すなわち、支持軸9を回転させることにより、サセプタ6およびその上に配置された単結晶基板2を回転させることが可能である。
さらに図2に示すように、前記ガス導入路4は、仕切り12a、12b、12c、12dによって5つのガス導入路4a、4b、4c、4d、4eに分割されており、それぞれ原料ガス及びキャリアガスからなる混合ガスの流量調整機構(不図示)に連結されている。図2は、本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置の一例を示した概略上面図である。
このように、ガス導入路4を複数に分割してそれぞれについて混合ガスの流量を調整することにより、単結晶基板2上により一層膜厚均一性が向上されたエピタキシャル層を形成することができる。
但し、ガス導入路の数は上記のように5つに限定されるものではなく、2以上に分割されていればどのような数であっても良い。また、前記ガス導入路は2以上に分割されていることが好ましいが、分割せずに1つとした場合であっても本発明の効果を得ることはできる。
また、図3に示すように、傾斜部11の傾き方向を変えることもできる。本発明においては、ガス導入路4の傾斜部11の傾き方向は限定されないため、状況に応じて傾き方向を選択することができる。図3は、本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置1′において、ガス導入路の傾斜部の傾き方向を下方に変えた一例を示した図である。
さらに図4に示すように、ガス導入路4の少なくとも一部を、分割部材13によって形成することができる。分割部材13は製造装置1″と脱着可能であり、傾斜部11全体と少なくとも水平部10の一部を含むものとすることができる。分割部材13と製造装置1″とを接合する際、例えば封止部材14を介して前記分割部材13と製造装置1″とを接合することができる。封止部材14としては、例えば0リング等を用いることができる。
このような分割部材13によってガス導入路4の一部が形成されていれば、傾斜部11の傾きθが異なるものと交換することによって、容易にガス導入路の傾きを変更することができる。また、取り外しが可能であるため、容易に分割部材13の洗浄、乾燥等を行うことができる。図4は、本発明に係る枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置において、ガス導入路の一部を分割部材によって形成した一例を示した図である。
以下、図1に示すような枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置1を用いた本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法について説明する。
ここでは、一例として、エピタキシャル層を積層させる単結晶基板としてシリコン単結晶基板を、そして、原料ガスにトリクロロシラン、キャリアガスに水素を用い、シリコン単結晶層を積層する例について述べる。これらのものは通常よく用いられているものであり、高品質のエピタキシャルシリコン単結晶基板を提供することができる。当然、本発明はこれに限定されず、用いる基板、原料ガス等、目的に応じて適宜変更することが可能である。
まず、反応室3内に配置されたサセプタ6にシリコン単結晶基板2を水平に配置する。このシリコン単結晶基板は、例えば直径300mm以上のものとすることができる。ただし、本発明は直径300mm以上のものに限定されることなく、それよりも小さな直径のものに対して実施することも可能である。
またこのとき、シリコン単結晶基板2を水平に配置するサセプタ6としては、1つ以上、より好ましくは2つ以上の貫通孔(不図示)が形成されたものを用いることができる。サセプタ6に貫通孔が形成されていれば、操業中にシリコン単結晶基板2の裏面の自然酸化膜が除去され、その自然酸化膜の分解による生成物をその貫通孔から排出することができるため好ましい。また、操業時はサセプタ6を支持する支持軸9を、不図示の回転機構により自転させることよって、サセプタ6およびその上に配置されているシリコン単結晶基板2を回転させる。
次に、反応室3の外部に設けられたハロゲンランプ等の加熱手段8によって加熱を行う。なお、このときパイロメーター等により、シリコン単結晶基板2の温度を制御しながら加熱を行うことが好ましい。
そして、所定流量で、キャリアガスの水素と原料ガスのトリクロロシランをガス導入路4から反応室3内に導入し、シリコン単結晶基板2上にシリコン単結晶層を積層する。未反応のガス等はガス排出口5から排出される。
この時、本発明の製造装置を用いているため、原料ガス及びキャリアガスの混合ガスは傾斜部11を介して水平部10の壁に緩やかに衝突して反応室3に導入されるため、均一なガス流速分布を有する。従って、シリコン単結晶を基板上に均一な膜厚分布を有するエピタキシャル層を成長させることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ここで、まず以下の実施例及び比較例における、エピタキシャル層の膜厚均一性及び膜厚偏差の測定方法について説明する。
まずシリコン単結晶基板上に積層したシリコン単結晶層の膜厚を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器で測定する。シリコン単結晶基板の膜厚の測定後、その優劣を、基板の直径方向でエッジから5mm領域を除外した33点の測定点の膜厚測定結果を元に膜厚均一性と膜厚ばらつきの指標で評価する。膜厚均一性と膜厚ばらつきの計算方法は以下の通りである。
膜厚均一性(%)=(最大膜厚−最小膜厚)/(最大膜厚+最小膜厚)×100
膜厚ばらつき(%)=((所定場所の膜厚)/(33点の平均膜厚)−1)×100
(実施例1)
図4で示したような脱着可能な分割部材を具備するとともに、図2のようにガス導入路が5分割された直径300mm用の枚葉式エピタキシャルウェーハ製造装置を用いて、ガス導入路の傾斜部の傾きθを80度に形成した分割部材を準備し、前記枚葉式エピタキシャル成長装置に取り付け、直径300mm、抵抗率0.01Ω・cm、厚さ775μmのP型シリコン単結晶基板上にエピタキシャル層を積層した。このとき、原料ガスとしてトリクロロシランを、キャリアガスとして水素を用いた。また、原料ガスの供給流量は10slm、キャリアガスの供給流量は80slmを選択し、5つのガス導入路の供給流量比率をA:B:C:D:E=1.2:1.0:1.0:1.0:1.0となるように調節した。さらに前記P型シリコン単結晶基板上に厚さ約5μmのP型シリコンエピタキシャル層を形成した後、該エピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器(ナノメトリクス社製QS3300EG)にて算出した。このときの結果を図5及び下記表1に示す。図5は、ガス導入路の傾斜部の傾きθとエピタキシャル層の膜厚均一性との関係を示した図である。
(実施例2)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを70度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(実施例3)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを60度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(実施例4)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを55度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5、図7及び表1に示す。図7は、ガス導入路の傾斜部の傾きθの値を55度としたときのエピタキシャル層の膜厚分布を示した図である。
(実施例5)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを45度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(実施例6)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを35度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(実施例7)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを30度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(実施例8)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを20度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(比較例1)
図9または図10で示したようなエピタキシャルウェーハ製造装置を用いたこと以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。尚、この場合のガス導入路の傾斜部の傾きθは90度となる。このときの結果を図5、図6及び表1に示す。図6は、従来の、水平部及び傾斜部が垂直に形成されたエピタキシャルウェーハ製造装置を用いた場合のエピタキシャル層の膜厚分布を示した図である。
(比較例2)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを85度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5に示す。
(比較例3)
ガス導入路の傾斜部の傾きθを10度とすること以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。このときの結果を図5及び表1に示す。
(比較例4)
図8で示したようなエピタキシャルウェーハ製造装置を用いたこと以外は実施例1と同様の条件でエピタキシャル層の膜厚均一性を、フーリエ赤外線分光を用いた膜厚測定器にて算出した。尚、この場合のガス導入路の傾斜部の傾きθは0度となる。このときの結果を図5及び表1に示す。
Figure 2012146697
結果、ガス導入路の傾斜部の傾きθが従来の0度、90度の場合、または0度<θ<20度、80度<θ<90度の場合より、20度≦θ≦80度とした方が、1.50%以下の良好な膜厚均一性が得られた。特に35度≦θ≦70度の範囲で、膜厚均一性は1.00%以下となった。さらに、50度≦θ≦60度の範囲で最も良好な膜厚均一性が得られることが確認された。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1、1′、1″…エピタキシャル成長装置、
2…単結晶基板、 3…反応室、 4、4a、4b、4c、4d、4e…ガス導入路、
5…ガス排出口、 6…サセプタ、 7…装置外壁、 8…加熱装置、 9…支持軸、
10…水平部、 11…傾斜部、 12a、12b、12c、12d…仕切り、
13…分割部材、 14…封止部材。

Claims (7)

  1. 単結晶基板上にエピタキシャル層を気相成長するための反応室と、該反応室内に前記単結晶基板を水平に配置するためのサセプタと、気相成長用の原料ガス及びキャリアガスを前記反応室内に導入するためのガス導入路とを有する枚葉式エピタキシャルウェーハの製造装置であって、前記ガス導入路は、前記反応室に水平に開口する水平部と、該水平部から斜めに伸び、前記製造装置外部に開口する傾斜部からなり、該傾斜部が、水平である前記単結晶基板の配置面に対して20度≦θ≦80度となる傾きθを有することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造装置。
  2. 前記ガス導入路の少なくとも一部は、前記傾斜部全体と前記水平部の少なくとも一部を含み、前記製造装置と脱着可能である分割部材によって形成され、該分割部材を取り外して交換することによって、該分割部材に含まれる傾斜部の傾きθが異なるものと交換することができるものであることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハ製造装置。
  3. 前記傾斜部の傾きθは、35度≦θ≦70度の範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエピタキシャルウェーハの製造装置。
  4. 前記ガス導入路は、少なくとも1以上の仕切りにより分割されており、該分割されたガス導入路は、それぞれ個別に原料ガス及びキャリアガスの流量を制御することができるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエピタキシャルウェーハの製造装置。
  5. エピタキシャルウェーハの製造方法であって、前記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造装置を用いて、該製造装置の前記サセプタに前記単結晶基板を載置し、前記ガス導入路から前記原料ガス及びキャリアガスを前記反応室に流しながら前記単結晶基板上にエピタキシャル層の気相成長を行うことを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
  6. 前記単結晶基板を、直径300mm以上のものとすることを特徴とする請求項5に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  7. 前記原料ガスをトリクロロシランとし、前記キャリアガスを水素とすることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
JP2011001415A 2011-01-06 2011-01-06 エピタキシャルウェーハの製造装置及び製造方法 Pending JP2012146697A (ja)

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