JP2012146458A - 耐放射線性電線・ケーブル - Google Patents

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伸 吉田
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Abstract

【課題】鉛を含まず、かつ、加工性に優れ、高い耐放射線性、耐熱性、耐水性および機械的特性を有する組成物を被覆した耐放射線性電線・ケーブルを提供する。
【解決手段】(A)(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン60〜80質量%、および(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体20〜40質量%からなるポリマー成分100質量部に対して、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.0〜5.0質量部、および(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン2.0〜5.0質量部を含有する鉛非含有高分子組成物を、導体外周に被覆する。
【選択図】なし

Description

本発明は、原子力発電所などで使用する電線・ケーブルとして有用な高い耐放射線性を有する電線・ケーブルに関する。
原子力発電所の原子炉格納容器内やその周辺で使用される電線・ケーブルは、原子炉の定常運転時において高い放射線と熱に曝され、火災や冷却材喪失事故等が起きれば、さらに高いレベルの放射線と熱に曝される。このため、高い耐放射線性と高い耐熱性を有することが要求される。
クロロスルホン化ポリエチレンや塩素化ポリエチレンなどの塩素化ゴムは、耐放射線性および耐熱性に優れるだけでなく、電気特性、耐油性、耐候性、耐寒性、耐炎性などにも優れることから、塩素化ゴムをベースポリマーとした組成物が、上記用途の電線・ケーブルの被覆材料として、従来、使用されている。
しかしながら、従来の塩素化ゴムをベースポリマーとした組成物には、良好な耐水性を得るため、劣化時に塩素化ゴムから発生する塩素を捕捉する受酸剤として、環境保全上、その使用が制限されつつあるリサージ(酸化鉛(II))などの鉛化合物が配合されている。そこで、リサージなどに代えて、非鉛化合物の層状無機化合物を用いた耐放射線性組成物を被覆した電線・ケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような非鉛化組成物は、加工性に乏しいうえに、これを被覆した電線・ケーブルは、耐熱性および機械的特性が従来に比べ低下するという問題があった。
特開2010−27291号公報
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、鉛を含まず、かつ、加工性に優れ、高い耐放射線性、耐熱性、耐水性および機械的特性を有する組成物を被覆した耐放射線性電線・ケーブルを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様である耐放射線性電線・ケーブルは、(A)(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン60〜80質量%、および(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体20〜40質量%からなるポリマー成分100質量部に対して、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.0〜5.0質量部、および(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン2.0〜5.0質量部を含有する鉛非含有高分子組成物を、導体外周に被覆したことを特徴とするものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様である耐放射線性電線・ケーブルにおいて、前記(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量が18〜20質量%であるものである。
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様である耐放射線性電線・ケーブルにおいて、前記(A)ポリマー成分が、(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン65〜75質量%、および(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体25〜35質量%からなるものである。
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第3の態様のいずれかの態様である耐放射線性電線・ケーブルにおいて、前記鉛非含有高分子組成物が、前記(A)ポリマー成分100質量部に対して、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシランを1.5〜3.5質量部含有し、かつ(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンを2.5〜4.0質量部含有するものである。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様のいずれかの態様である耐放射線性電線・ケーブルにおいて、前記鉛非含有高分子組成物が、前記(A)ポリマー成分100質量部に対して、(D)シリカ20〜40質量部をさらに含有するものである。
本発明によれば、鉛を含まず、かつ、加工性に優れ、高い耐放射線性、耐熱性、耐水性および機械的特性を有する組成物を被覆した耐放射線性電線・ケーブルを得ることができる。
本発明の耐放射線性電線・ケーブルの一実施形態を示す横断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の耐放射線性電線・ケーブルに使用される鉛非含有高分子組成物について説明する。
本発明において使用される鉛非含有高分子組成物は、(A)(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン、および(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体からなるポリマー成分に対し、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、および(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンを含有するものである。
(a−1)成分のクロロスルホン化ポリオレフィンは、製造方法、物性など、特に限定されるものではないが、耐候性、加工性の観点からは、塩素量が30〜45質量%のものが好ましい。一般に、クロロスルホン化ポリオレフィンは、ポリエチレン、またはエチレン・α−オレフィン共重合体、例えばエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などの結晶を、塩素を付加して解消させることによってゴム弾性を発現させたものである。
(a−1)成分としては、ポリエチレンを塩素化およびクロロスルホン化して得られるクロロスルホン化ポリエチレンが特に好ましい。クロロスルホン化ポリエチレンの好ましい市販品を例示すると、例えば、東ソー(株)製のTOSO−CSM TS−530(商品名;塩素含有量35質量%、硫黄含有量1.0質量%、ムーニー粘度ML1+4(100℃)=56)、同TOSO−CSM TS−430(商品名;塩素含有量=35質量%、硫黄含有量=1.0質量%、ムーニー粘度ML1+4(100℃)=46)などが挙げられる。
(a−2)成分のエチレン・酢酸ビニル共重合体は、製造方法、物性など、特に限定されるものではないが、加工性、機械的特性の観点から、酢酸ビニル(VA)含有量(JIS K 7192)が18〜20質量%ものが好ましく、さらに、密度(JIS K 7112)が0.90〜0.98g/cm、MFR(JIS K 7210;230℃、2.16kg荷重)が10〜18g/10分、ショアA硬さ(JIS K 7215)が80〜90、融点(JIS K 7121)が80〜90℃のものがより好ましい。このような物性を有する市販品を具体的に例示すると、例えば、エバフレックスEV450(三井・デュポンポリケミカル(株)製 商品名)などが挙げられる。
本発明においては、(A)ポリマー成分の上記2成分の配合組成を、(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン60〜80質量%、(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体20〜40質量%とする。(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィンの割合が60質量%未満では耐放射線性が低下し、逆に80質量%を超えると加工性が低下する。このような配合組成とすることにより、ハロゲンフリーの難燃性を有しながら、良好な柔軟性、端末加工性および機械的強度を併せ持つ難燃性ポリオレフィン組成物とすることができる。(A)ポリマー成分は、(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン65〜75質量%、(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体25〜35質量%の配合組成とすることが好ましい。
(B)成分のγ−アミノプロピルトリエトキシシランは、シランカップリング剤として知られるもので、鉛非含有高分子組成物に主として良好な加工性および機械的特性(引張強さなど)を付与するために配合される成分である。また、このγ−アミノプロピルトリエトキシシランを配合することにより、表面のべたつきを改善することができる。(B)成分として好適な市販品を具体的に例示すると、例えば、KBE903(信越シリコーン(株)製 商品名)などが挙げられる。
この(B)成分のγ−アミノプロピルトリエトキシシランの配合量は、前述したポリマー成分の合計量100質量部に対して1.0〜5.0質量部、好ましくは1.5〜3.5質量部、より好ましくは1.5〜2.5質量部である。配合量が1.0質量部未満では、良好な加工性および機械的特性を付与することができない。また、配合量が5.0質量部を超えると、効果が変わらないばかりか、表面にブルームするおそれがある。
なお、上記(B)成分以外の他のシランカップリング剤も、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。
(C)成分のジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンは、有機過酸化物として知られるもので、鉛非含有高分子組成物に主として良好な耐熱性を付与するために配合される成分である。(C)成分として好適な市販品を具体的に例示すると、例えば、パーブチルP、ペロキシモンF(以上、いずれも日本油脂(株)製 商品名)、パーカドックス14(化薬アクゾ(株)製 商品名)などが挙げられる。
この(C)成分のジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンの配合量は、前述したポリマー成分の合計量100質量部に対して2.0〜5.0質量部、好ましくは2.5〜4.0質量部、より好ましくは3.0〜3.5質量部である。配合量が2.0質量部未満では、良好な耐熱性を付与することができない。また、配合量が5.0質量部を超えると、効果が変わらないばかりか、表面にブルームするおそれがある。
なお、上記(C)成分以外の他の有機過酸化物も、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。そのような有機過酸化物としては、ジクミルペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、2,5−ジメチルー2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルー2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、t−ブチルクミルペルオキサイドなどが例示される。
本発明で使用される鉛非含有高分子組成物には、耐熱性をより高めるため、無機充填剤として(D)シリカを配合することができる。本発明においては、耐熱性を向上させる観点から、湿式シリカが好ましく、篩残分7.0質量%以下(150μm)(JIS K 5101)のものが特に好ましい。(D)成分として好適な市販品を具体的に例示すると、例えば、Nipsil VN3(東ソー・シリカ(株)製 商品名)などが挙げられる。
この(D)成分のシリカの配合量は、前述したべースポリマー成分の合計量100質量部に対して、好ましくは20〜40質量部、より好ましくは25〜35質量部である。配合量が20質量部未満では、添加による効果が十分に得られないおそれがあり、また、40質量部を超えると、シリカが表面にブルームするおそれがある。
なお、(D)シリカ以外の無機充填剤も、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。そのような無機充填剤としては、クレー、タルク、アルミナ、ジルコニア、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミなどが例示される。
本発明で使用される鉛非含有高分子組成物には、受酸剤、すなわち、(a−1)成分のクロロスルホン化ポリオレフィンから離脱する塩素の捕捉剤を配合することができる。受酸剤としては、ハイドロタルサイトの使用が好ましい。ハイドロタルサイトは、一般式[M2+ 1−x3+ (OH)][An− x/n・zHO]で表わされる層状無機化合物である。ここで、M2+は2価の金属イオン、M3+は3価の金属イオン、An−は陰イオン(アニオン)である。ハイドロタルサイトは、天然物であっても合成品であってもよい。天然に産出されるハイドロタルサイトは、M2+がMg2+であり、M3+がAl3+であり、An−がCO 2−である。また、xの範囲は0<x<1であり、好ましくは0.3≦x≦0.33である。さらに、zの範囲は0<zであることが好ましい。
ハイドロタルサイトの配合量は、前述したべースポリマー成分の合計量100質量部に対して、好ましくは5〜30質量部、より好ましくは15〜25質量部である。配合量が5質量部未満では、添加による効果が十分に得られないおそれがあり、また、30質量部を超えると、機械的特性が低下するおそれがある。
なお、マグネシア(MgO)も受酸剤として機能する化合物であるが、塩素と反応して生成される塩化マグネシウムが可溶性であり、耐水性を低下させるため、使用しないことが好ましい。
本発明で使用される鉛非含有高分子組成物には、難燃性をより高めるため、この種の組成物に一般に配合されている難燃剤、難燃助剤を配合することができる。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどの金属水酸化物、グアニジン系、メラミン系などの窒素系難燃剤、リン酸アンモニウム、赤燐などのリン系難燃剤、リン−窒素系難燃剤、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、テトラブロモビスフェノールA(TBA)、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモエタン(TBE)、テトラブロモブタン(TBB)、ヘキサブロモシクロデカン(HBCD)などの臭素系難燃剤などが例示される。また、難燃助剤としては、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウムなどが例示される。
これらの難燃剤および難燃助剤の配合量は、その合計量で、前述したべースポリマー成分の合計量100質量部に対して、好ましくは50〜80質量部、より好ましくは55〜75質量部である。配合量が50質量部未満では、添加による効果が十分に得られないおそれがあり、また、80質量部を超えると、難燃剤および難燃助剤がブルームするおそれがある。
本発明で使用される鉛非含有高分子組成物には、さらに、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱老化防止剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、架橋助剤、滑剤、着色剤などの添加剤を配合することができる。
酸化防止剤および熱老化防止剤としては、モルホリン−N−オキシジエチレンジチオカルバメートとジベンゾチアジルジスルフィドとの反応品、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジイソブチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジラウリル−3,3′−チオジプロピオネート、4,4′−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジミリスチル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素などのイオウ系酸化防止剤;1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4′,4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス−[メチレン−3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピアネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマミド)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルスルホン酸エチル)カルシウム、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメイト)]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステル、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオンなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジステアリル−ペンタエリスリトール−ジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレン−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイトなどのリン系酸化防止剤などが挙げられる。なお、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルは、イオウ系酸化防止剤のなかのジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤として知られるものである。
紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ジヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン、4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)−2−ヒドロキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′− ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラヒドロフタルイミドメチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンシル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、フェニルサリチレート、p−t−ブチルフェニルサリチレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどが挙げられる。
加工助剤としては、ポリエチレングリコール、ワセリン(ペトロラタム)などが挙げられる。
架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレートなどが挙げられる。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系などが挙げられる。
上記各添加剤は、いずれも1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用される鉛非含有高分子組成物は、上記したような(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン、(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、および必要に応じて配合される前述した各種成分を、バンバリーミキサ、タンブラー、加圧ニーダ、混練押出機、ミキシングローラなどの通常の混練機を用いて均一に混合することにより容易に製造することができる。
そして、このようにして調製された鉛非含有高分子組成物を、導体上に直接もしくは他の被覆を介して押出被覆し、加硫することにより本発明の耐放射線性電線・ケーブルが得られる。導体の材質や外径、撚り合せの有無等は特に限定されるものではなく、用途によって適宜選択される。また、加硫方法は、特に限定されるものではなく、この種の組成物の加硫方法として知られる方法を用いることができる。具体的には、例えば、プレス加硫、スチーム加硫、熱空気加硫などが挙げられる。
図1は、本発明の一実施形態に係る耐放射線性電線・ケーブルを示す横断面図である。
図1に示すように、本実施形態の難燃性電線・ケーブル10は、1本乃至複数本のすずめっき軟銅線などからなる導体11を示している。この導体11上には、常法により架橋ポリエチレンからなる絶縁体12が設けられている。そして、この絶縁体12上には、さらに、前述した鉛非含有高分子組成物を押出被覆することによってシース13が形成されている。
本実施形態の耐放射線性電線・ケーブル10においては、(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン、(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンを特定の割合で配合した鉛非含有高分子組成物からなる被覆を備えている。鉛非含有高分子組成物は加工性が良好であり、耐放射線性電線・ケーブル10は、高い耐放射線性、耐熱性、耐水性および機械的特性に優れた被覆を備えることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例で用いた成分は以下の通りである。
CSM(クロロスルホン化ポリオレフィン):
東ソー(株)製 商品名 TOSO−CSM TS−530;
塩素含有量=35質量%、硫黄含有量1.0質量%、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)=56
EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)(a):
三井・デュポンポリケミカル(株)製 商品名 エバフレックスEV450;
VA(酢酸ビニル)含有量=19質量%、密度=0.940g/mm
MFR=15g/10分、ショアA硬さ=89、融点=84℃
EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)(b):
三井・デュポンポリケミカル(株)製 商品名 エバフレックスEV360;
VA含有量=25質量%、密度=0.950g/mm、MFR=2g/10分、
ショアA硬さ=86、融点=77℃
γ-アミノプロピルエトキシシラン:
信越シリコーン(株)製 商品名 KBE903
ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン
日本油脂(株)製 商品名 パーブチルP
湿式シリカ:
東ソー・シリカ(株)製 商品名 Nipsil VN3
(実施例1)
CSM62質量部、EVA(a)38質量部、γ-アミノプロピルエトキシシラン1.2質量部およびジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン2.1質量部をミキシングロールにより均一に混練して鉛非含有高分子組成物のコンパウンドを得た。
次いで、断面積38mmの銅撚線導体上に常法により架橋ポリエチレンからなる1.2mm厚の絶縁体を被覆した後、その上に上記コンパウンドを1.5mm厚に押出被覆し、外径約12.5mmの耐放射線性電線・ケーブルを製造した。
(実施例2〜11、比較例1〜6)
コンパウンドの組成を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして、鉛非含有高分子組成物のコンパウンドを得、さらに、これらのコンパウンドを用いて耐放射線性電線・ケーブルを製造した。
上記各実施例および各比較例で得られた鉛非含有高分子組成物および耐放射線性電線・ケーブルについて、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[ムーニー粘度]
ムーニー粘度計(上島製作所(株)製)を使用し、予熱時間1分、試験温度100℃の条件で、JIS K6300−1に基づき、ムーニー粘度を測定した。
[100%および200%モジュラス]
ケーブルとは別に鉛非含有高分子組成物をシート状に押し出し、プレス成形加硫を行って、シートを作製した。この試験用シートについてJIS K 6251(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方)に基づいて100%及び200%伸長時の引張応力をそれぞれ測定した。
[引張強さ]
上記と同様に作製した試験用シートについて、JIS K 6251に基づいて、引張速度200mm/分の条件で測定した。
[熱老化特性]
上記と同様に作製した試験用シートについて、熱老化(120℃×120時間)後の引張強さおよび引張伸びを、JIS K 6251に基づいて、引張速度200mm/分の条件で測定し、熱老化前に同様にして測定した引張強さおよび引張伸びに対する引張強さ残率および引張伸び残率を算出した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2012146458
表1から明らかなように、実施例1〜11はいずれもムーニー粘度、100%および200%モジュラス、引張強さ(いずれも初期特性)、熱老化特性試験後の引張強さ残率および引張伸び残率において、良好な結果が得られた。
また、ポリマー成分中のクロロスルホン化ポリオレフィン(CSM)の含有量を65〜75質量%、酢酸ビニル含有量が18〜20質量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)の含有量を25〜35質量%とすることで、100%および200%モジュラス、引張強さにおいて、より良好な結果が得られた(実施例7〜9)。
さらに、ポリマー成分100質量部に対するγ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンの含有量を、それぞれ1.5〜3.5質量部および2.5〜4.0質量部とすることにより、100%および200%モジュラス、引張強さ、熱老化特性試験後の引張強さ残率および引張伸び残率において、より一層良好な結果が得られた(実施例8)。
10…耐放射線性電線・ケーブル、11…導体、12…絶縁体、13…シース。

Claims (5)

  1. (A)(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン60〜80質量%、および(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体20〜40質量%からなるポリマー成分100質量部に対して、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.0〜5.0質量部、および(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン2.0〜5.0質量部を含有する鉛非含有高分子組成物を、導体外周に被覆したことを特徴とする耐放射線性電線・ケーブル。
  2. 前記(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有量が18〜20質量%であることを特徴とする請求項1記載の耐放射線性電線・ケーブル。
  3. 前記(A)ポリマー成分は、(a−1)クロロスルホン化ポリオレフィン65〜75質量%、および(a−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体25〜35質量%からなることを特徴とする請求項1または2記載の耐放射線性電線・ケーブル。
  4. 前記鉛非含有高分子組成物は、前記(A)ポリマー成分100質量部に対して、(B)γ−アミノプロピルトリエトキシシランを1.5〜3.5質量部含有し、かつ(C)ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼンを2.5〜4.0質量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の耐放射線性電線・ケーブル。
  5. 前記鉛非含有高分子組成物は、前記(A)ポリマー成分100質量部に対して、(D)シリカ20〜40質量部をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の耐放射線性電線・ケーブル。
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