JP2012144423A - 結晶化ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観や表面状態を変化させることなく、短時間で結晶化ガラスを強化し得る結晶化ガラスの製造方法を創案する。
【解決手段】本発明の結晶化ガラスの製造方法は、主結晶としてβ−石英固溶体が析出した結晶化ガラスの表面に、カリウム化合物を接触させた状態で、該結晶化ガラスのガラス転移点Tgより10〜150℃低い温度、120分以下の時間で熱処理することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、結晶化ガラスの製造方法に関し、具体的にはLiO−Al−SiO系(LAS系)結晶化ガラスを化学強化する方法に関する。
LAS系結晶化ガラスは、主結晶としてβ−石英固溶体又はβ−スポジュメン固溶体が析出しており、また熱膨張係数の絶対値が小さいため、耐熱性、耐熱衝撃性に優れており、耐熱材料として広く使用されている。特に、主結晶としてβ−石英固溶体が析出したLAS系結晶化ガラスは、結晶粒径を数十nm程度に制御すれば透明になるため、耐熱性と透明性の両立が可能となる。このため、この結晶化ガラスは、例えば高温炉内観察用窓(覗き窓)、ストーブ窓、防火窓等に使用されている。
主結晶としてβ−石英固溶体が析出した結晶化ガラスは、一般的に、次のようにして作製される。まず結晶化ガラスの原料を所定の割合になるように混合し、溶融炉で融液化する。続いて、得られた溶融ガラスを所定の形状、例えば平板形状に成形して、原ガラスを作製する。成形方法として、ロールアウト法、キャスト法、ダウンドロー法、アップドロー法、フロート法等が挙げられる。
原ガラスは、必要に応じてアニールして歪を除去した後、結晶を析出させる結晶化工程を経て結晶化ガラスとなる。
結晶化ガラスは、結晶粒がクラックの進展を阻むため、非晶質のガラスよりも抗折強度が高いが、金属、ジルコニア等のセラミックよりも抗折強度が低い。そこで、結晶化ガラスの強度を金属やセラミックと同程度まで高める検討が行われている。
例えば、特許文献1、2には、リチウムイオンとナトリウムイオン又はリチウムイオンとカリウムイオンのイオン交換を行い、結晶化ガラスの強度を高めることが記載されている。また、特許文献3には、熱膨張係数の高い釉薬で結晶化ガラスの表面をコートして、結晶化ガラスの強度を高めることが記載されている。更に、特許文献2には、結晶化前にリチウムイオンをガラス中の他のアルカリ成分とイオン交換させた後、そのガラスを結晶化して、結晶化ガラスの表面に低膨張層を形成し、結晶化ガラスの強度を高めることが記載されている。
米国特許第4074992号公報 特開平2−188450号公報 米国特許第3473937号公報
イオン交換による化学強化は、ガラスの強化方法として一般的である。しかし、主結晶としてβ−石英固溶体が析出した結晶化ガラスは、非晶質のガラスに比べて、非常にイオン交換速度が遅いという問題がある。イオン交換速度を上げるには、イオン交換温度を高めることが有効であるが、液相中でイオン交換処理を行なうと、結晶化ガラスの表面の平滑性が損なわれ易くなる。また、特許文献2に記載の方法は、結晶化ガラスと固形フィルムの間でイオン交換させるため、イオン交換速度が遅く、時間がかかるという問題がある。更に、特許文献3に記載のように、リチウムイオンでイオン交換すると、結晶化ガラスの表面で結晶性の高いリチウムが高濃度になるため、結晶化ガラスの表面と内部で結晶化度が異なってしまい、反りや白濁の不具合が発生し易くなる。
そこで、本発明は、外観や表面状態を変化させることなく、短時間で結晶化ガラスを強化し得る結晶化ガラスの製造方法を創案することを技術的課題とする。
本発明者等は、上記技術的課題に対して鋭意検討した結果、結晶化ガラスのガラス転移点Tgより僅かに低い温度において短時間の熱処理を行なうと、結晶化ガラスの表面に大きな圧縮応力を印加できると共に、熱処理前後で表面状態が殆ど変化しないことを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明の結晶化ガラスの製造方法は、主結晶としてβ−石英固溶体が析出した結晶化ガラスの表面に、カリウム化合物を接触させた状態で、該結晶化ガラスのガラス転移点Tgより10〜150℃低い温度、120分以下の時間で熱処理することを特徴とする。ここで、「ガラス転移点Tg」は、例えばディラトメーターで測定した際に測定試料が屈伏する温度に相当する。
結晶化ガラスの表面にカリウム化合物を接触させた状態で、結晶化ガラスのガラス転移点Tgより僅かに低い温度において短時間の熱処理を行なうことにより、結晶化ガラスの表面でカリウムイオンの濃度勾配が急峻になるため、結晶化ガラスの表面に大きな圧縮応力を印加することが可能になる。そして、熱処理温度は比較的高温であるが、その処理時間を短時間にすると、圧縮応力の緩和が生じ難くなると共に、結晶化ガラスの表面平滑性を維持することが可能になる。
第二に、本発明の結晶化ガラスの製造方法は、熱処理時に液状化しないカリウム化合物を用いることが好ましい。このようにすれば、結晶化ガラスの外観、表面状態を維持し易くなる。
第三に、本発明の結晶化ガラスの製造方法は、カリウム化合物として、硫酸カリウム又は塩化カリウムを用いることが好ましい。これらのカリウム化合物は、熱処理の際に液状化し難い性質を有している。
第四に、本発明の結晶化ガラスは、上記の方法により製造されてなることを特徴とする。
第五に、本発明の結晶化ガラスは、ストーブ窓に用いることが好ましい。
第六に、本発明の結晶化ガラスは、防火窓に用いることが好ましい。
第七に、本発明の結晶化ガラスは、調理器のトッププレートに用いることが好ましい。
第八に、本発明の結晶化ガラスは、IHヒーターを具備した調理器のトッププレートに用いることが好ましい。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、熱処理温度は、ガラス転移点Tgより10〜150℃低い温度、好ましくはガラス転移点Tgより20〜100℃低い温度である。熱処理温度が低過ぎると、結晶化ガラスの表面でカリウムイオンの濃度勾配が急峻にならず、大きな圧縮応力を印加し難くなる。一方、熱処理温度が高過ぎると、結晶化ガラスの表面平滑性を維持し難くなる。なお、主結晶としてβ−石英固溶体が析出した結晶化ガラスのTgは、通常820〜880℃程度である。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、熱処理時間は120分以下、好ましくは5〜60分、より好ましくは7〜45分である。熱処理時間が短過ぎると、結晶化ガラスの表面でカリウムイオンの濃度勾配が急峻にならず、大きな圧縮応力を印加できなくなる。一方、熱処理時間が長過ぎると、結晶化ガラスの表面平滑性を維持し難くなる。なお、熱処理の際に、結晶化ガラスを冷却する場合は、熱衝撃により結晶化ガラスが破損しない程度に、素早く冷却することが好ましい。このようにすれば、ガラス中へのカリウムイオンの拡散を抑制することができる。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、カリウム化合物として、カリウムを含む限り、種々の材料が使用可能であるが、特にKSO、KSOとKClの混合物、KSOとKBrの混合物、KSOとKIの混合物、KSOとKNOの混合物、KSOとKOの混合物、KSOとKOHの混合物、KSOとKCOの混合物等が好適である。但し、熱処理の際に、カリウム化合物が液状化すると、結晶化ガラスの表面に不当な反応が生じたり、腐食が発生し易くなる。このような不具合を防止する観点から、カリウム化合物として、KSOが好ましく、またKSOを単独で用いることが好ましい。
カリウム化合物の形状は、特に限定されず、粉末形状、平板形状等が挙げられる。特に、粉末形状であると、結晶化ガラスの表面に凹凸部があっても、表面を均一に強化することができる。
粉末形状の場合、カリウム化合物は、予め目開き150μmの篩を通過する粒子径に調整されていることが好ましい。このようにすれば、カリウム化合物の粉砕に過度の時間や労力を要することがなく、結晶化ガラスの表面を均一に強化することができる。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、結晶化ガラスの表面にカリウム化合物を接触させる方法は、特に限定されず、結晶化ガラスの表面に粉末形状のカリウム化合物を付着させる方法、結晶化ガラスの表面に平板形状のカリウム化合物を当接させる方法等を例示することができる。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、結晶化ガラスの全表面にカリウム化合物を接触させた状態で熱処理してもよいが、結晶化ガラスの表面の所望の部位のみにカリウム化合物を接触させた状態で熱処理してもよい。例えば、結晶化ガラスが平板形状の場合、片面(燃焼側の表面)のみにカリウム化合物を接触させた状態で熱処理してもよい。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、厚み5〜150μm、10〜100μm、特に15〜80μmのカリウムリッチ層が形成されるように、熱処理することが好ましい。カリウムリッチ層の厚みが5μmより小さいと、圧縮応力が大きくなり過ぎて、結晶化ガラスが破損するおそれが生じる。或いはカリウムが拡散せずに圧縮応力が入り難くなる。一方、カリウムリッチ層の厚みが150μmより大きいと、結晶化ガラスの表面に熱膨張差に起因するクラックが発生し易くなると共に、結晶化ガラスの表面でカリウムの濃度勾配が小さくなるため、圧縮応力が小さくなり易い。なお、カリウムリッチ層の厚みは、熱処理時間等により調整することができる。
一般的に、結晶化ガラスは、まず所定のガラス原料を所定の割合で調合し、得られたガラスバッチを溶融した後、所定の形状に成形し、所定の温度条件で結晶化することにより作製することができる。必要に応じて、結晶化後に、研磨、切断、曲げ加工等を行うこともできる。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、結晶化ガラスの材質は特に限定されず、LiO、SiO、Al以外にも、種々の成分を含有することができる。例えば、溶融性を促進しつつ、熱膨張係数を調整する成分として、NaO、KO、MgO、ZnO、BaO等を、核形成剤としてTiO、ZrO等を、核形成を促進する成分としてP等を、清澄剤としてAs、Sb、SnO、Cl、SO等を添加することができる。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、LAS系結晶化ガラスを用いる場合、原ガラスのガラス組成(結晶化ガラスの組成)として、質量%で、SiO 55〜75%、Al 15〜30%、LiO 2〜5%、NaO 0〜3%、KO 0〜3%、MgO 0〜5%、ZnO 0〜3%、BaO 0〜5%、TiO 0〜5%、ZrO 0〜4%、P 0〜5%、SnO 0〜2.5%含有するように、ガラスバッチを調合することが好ましい。上記組成範囲内の結晶化ガラスは、β−石英固溶体が析出し易いため、熱膨張係数が低く、且つ耐熱性が高い。なお、明示の成分以外の成分であっても、特性を大きく損なわない限り、15%まで添加可能である。
上記のようにガラス組成範囲を限定した理由を以下に説明する。
SiOの含有量が55%より少ないと、熱膨張係数が高くなり過ぎる。一方、SiOの含有量が75%より多いと、ガラス溶融が困難になる。SiOの好適な含有範囲は60〜75%である。
Alの含有量が15%より少ないと、化学的耐久性が低下し、またガラスが失透し易くなる。一方、Alの含有量が30%より多いと、ガラスの粘度が大きくなり過ぎて、ガラス溶融が困難になる。Alの好適な含有範囲は17〜27%である。
LiOの含有量が2%より少ないと、カリウム化合物によるイオン交換が困難になると共に、熱膨張係数が高くなり過ぎる。一方、LiOの含有量が5%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、またガラスが失透し易くなる。LiOの好適な含有範囲は2〜4.8%である。
NaOの含有量が3%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎる。NaOの好適な含有範囲は0〜1%である。
Oの含有量が3%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎる。KOの好適な含有範囲は0〜1%である。
MgOの含有量が5%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎる。また、ZnOの含有量が3%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎる。ZnOの好適な含有範囲は0〜1%である。更に、BaOの含有量が5%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎる。BaOの好適な含有範囲は0〜1.5%である。
TiOの含有量が5%より多いと、ガラスが失透し易くなる。TiOの好適な含有範囲は1〜5%である。また、ZrOの含有量5%より多いと、ガラスが失透し易くなる。ZrOの好適な含有範囲は0.5〜4%である。
の含有量が5%より多いと、結晶化の際に白濁し易くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎる。Pの好適な含有範囲は0〜4%である。
SnOの含有量が2.5%より多いと、色調が濃くなり過ぎたり、ガラス溶融が困難になったり、ガラスが失透し易くなる。SnOの好適な含有範囲は0.1〜2%である。なお、SnOの含有量が0.1%より少ないと、清澄効果を享受し難くなる。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、結晶化ガラスの平均熱膨張係数が−10×10−7〜10×10−7/℃になるように、ガラスバッチを調整することが好ましい。平均熱膨張係数が範囲外になると、耐熱性、耐熱衝撃性を確保し難くなる。なお、平均熱膨張係数は、ディラトメーターで測定することができる。
原ガラス(ガラスバッチ)の溶融温度は、生産性や均質性の観点から1600〜1800℃程度が好ましい。
本発明の結晶化ガラスの製造方法において、結晶化ガラスとして、LAS系結晶化ガラスを用いることが好ましい。LAS系結晶化ガラスは、透明性を付与することが可能であり、熱膨張係数が低く、且つ耐熱性が高いため、暖房器具等の前面窓や焼成炉等の覗き窓に好適である。
LAS系結晶化ガラスとして、日本電気硝子社製ネオセラムN−0、GC−190、Schott社製ROBAX、Eurokera社製Keralite等が好適に使用可能である。
本発明の結晶化ガラスは、上記の方法で製造されてなることを特徴とする。なお、本発明の結晶化ガラスの技術的特徴(好適な特性、好適な組成、好適な形状等)は、本発明の結晶化ガラスの製造方法の説明の欄に記載した内容と同様であるため、便宜上、その記載を省略する。
本発明の結晶化ガラスの形状は、特に限定されないが、暖房器具等の前面窓や焼成炉等の覗き窓に用いる場合、平板形状や平板形状を曲げ加工した形状が好ましい。
本発明の結晶化ガラスは、厚みが8mm以下、7mm以下、特に0.1〜6mmが好ましい。厚みが小さい程、結晶化ガラスを軽量化し易くなる。また、平板形状の場合、結晶化ガラスの板厚が小さいと、調理器用トッププレート、防火ガラス窓、ストーブ窓に適用し易くなる。なお、本発明の結晶化ガラスの製造方法によれば、厚みが小さくても、結晶化ガラスの強度を高めることができる。
本発明の結晶化ガラスは、耐熱性、透明性、高強度、低膨張、耐熱衝撃性等の特性を併有し得るため、ストーブ窓、防火窓、調理器のトッププレート(特にIHヒーターを具備した調理器のトッププレート)に好適に使用可能である。
実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。
表1は、本発明の実施例(試料No.1〜6、11、12)、比較例(試料No.7〜10、13)を示している。
まずLAS系透明結晶化ガラス(日本電気硝子社製ネオセラムN−0、100mm×100mm×4mm)を用意した。次に、試料No.1〜5、7について、この結晶化ガラスの両面に表中のカリウム化合物を均一に付着させた状態で、表中の条件で熱処理を行った。カリウム化合物は、150メッシュの篩を通過したものを使用した。試料No.6には、まず結晶化前のガラス1500gにNaO換算で15gのNaNOを添加してリメルトした後、5mm厚になるように金型に流し出し、次に結晶化させた後、100mm×100mm×4mmに加工したものを用いた。試料No.8には、結晶化ガラスではなく、結晶化前のガラス(結晶化前の日本電気硝子社製ネオセラムN−0)を用いた。試料No.9は、別途の熱処理を行わず、カリウム化合物を接触させた状態で600分放置した試料である。試料No.10は、LAS系透明結晶化ガラスに対して、別途の熱処理を行わず、カリウム化合物を接触させなかった試料である。
また、LAS系黒色結晶化ガラス(日本電気硝子社製ネオセラムGC−190、100mm×100mm×最小厚み3.8mm、結晶化ガラスの一方の表面に、直径約2mmの半球を4mm間隔で凸状に形成)を用意した。次に、試料No.11、12について、この結晶化ガラスの両面に表中のカリウム化合物を均一に付着させた状態で、表中の条件で熱処理を行った。カリウム化合物は、150メッシュの篩を通過したものを使用した。なお、試料No.13は、LAS系黒色結晶化ガラスに対して、別途の熱処理を行わず、カリウム化合物を接触させなかった試料である。
ディラトメーターで測定した際に、屈曲する温度をガラス転移点Tgとした。なお、昇温速度は3℃/℃である。
外観評価は、白濁、表面の荒れを目視で判定したものである。
カリウムリッチ層の厚みは、EPMA(日本電子株式会社製)のWDSによる線分析により、各試料の断面を線分析することで測定した値である。
破壊強度は、同心円曲げ強度測定法で測定した値である。具体的には、内側の円の直径を25mm、外側の円(筒状の内側)の直径を75mmとした上で、外側の円の上に試料を載せて中心を合わせた後、上方より内側の円のヘッドを0.1mm/分で降下させて、試料が破損する最大荷重を測定し、更にこの測定を10回繰り返して、最大荷重の平均値を破壊強度とした。
試料No.1〜6は、外観の変化がなく、また破壊強度が試料No.9、10の2倍以上であった。
一方、試料No.7は、カリウム交換量が少ないため、破壊強度が低かった。試料No.8は、表面平滑性が損なわれていた。
更に、試料No.11、12は、外観の変化がなく、また破壊強度が試料No.13の2倍以上であった。
本発明の結晶化ガラスの製造方法は、ストーブ窓、防火窓、調理器のトッププレートに用いる結晶化ガラスの製造方法として好適であり、特にIHヒーターを具備した調理器のトッププレートに用いる結晶化ガラスの製造方法として好適である。

Claims (8)

  1. 主結晶としてβ−石英固溶体が析出した結晶化ガラスの表面に、カリウム化合物を接触させた状態で、該結晶化ガラスのガラス転移点Tgより10〜150℃低い温度、120分以下の時間で熱処理することを特徴とする結晶化ガラスの製造方法。
  2. 熱処理時に液状化しないカリウム化合物を用いることを特徴とする請求項1に記載の結晶化ガラスの製造方法。
  3. カリウム化合物として、硫酸カリウム又は塩化カリウムを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶化ガラスの製造方法。
  4. 請求項1〜3に記載のいずれかの方法により製造されてなることを特徴とする結晶化ガラス。
  5. ストーブ窓に用いることを特徴とする請求項4に記載の結晶化ガラス。
  6. 防火窓に用いることを特徴とする請求項4に記載の結晶化ガラス。
  7. 調理器のトッププレートに用いることを特徴とする請求項4に記載の結晶化ガラス。
  8. IHヒーターを具備した調理器のトッププレートに用いることを特徴とする請求項7に記載の結晶化ガラス。
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