JP2012144258A - 容器入り発泡飲料用泡立て装置 - Google Patents

Abstract

【課題】誰でも簡単にきめの細かいクリーミーな泡を形成できる容器入り発泡飲料用泡立て装置を提供する。
【解決手段】缶ビール用泡立て装置１００は、ケース１１０と内蓋１２０とによって形成される内部空間に、超音波発生部１４０を収容している。超音波発生部１４０は、泡立てボタン１０２が押された際に、超音波を発生させ、内蓋１２０によって形成されるビール流路の途中において、ビール流路中を流れるビールに超音波を付与する。缶ビール泡立て装置１００が装着された缶ビール１０１を傾けて、缶ビール１０１内部のビールを注出口１０３を介して、ジョッキ等に注ぐ際、泡立てボタン１０２を押すと、超音波発生部１４０が動作して、超音波スピーカ１４２と内蓋１２０とが当接する部分において、ビール流路を流れるビールに対して、超音波が付与され、その結果、きめの細かいクリーミーな泡が形成されて、注出口１０３から注出される。
【選択図】図５

Description

本発明は、容器入り発泡飲料（例えば、缶ビール）用の泡立て装置に関する。

ビールや発泡酒等の発泡飲料（以下、単に、ビールという）をジョッキやグラスに注いで飲む場合、ジョッキ等に注がれたビールの上部にきめの細かいクリーミーな泡を形成して、当該泡によってビールにフタをするようにすれば、ビール中の炭酸ガスや香りを閉じこめることができ、ビールのうまさを長持ちさせることができる。

そのため、飲食店等で用いられるビールサーバーにおいては、例えば、ビール供給経路から泡形成用経路を分岐させ、当該泡形成用経路に泡形成用フィルタを設けておいて、ビールをジョッキ等の容器に注ぐ場合は、まず、ビール供給経路を介して、ビールをジョッキ等に注ぎ、その後、泡形成用経路を介して、泡形成用フィルタにビールを供給することで泡を形成し、ジョッキ等に注がれたビールに泡のフタをするようにしていた。

一方、一般家庭等において、缶ビール等からジョッキやグラスへビールを注いで飲む場合、通常、缶ビール等からジョッキ等へビールが直接注がれることになる。そのため、ジョッキ等に注がれたビールの上部にきめの細かいクリーミーな泡を形成し、当該泡によってビールにフタをするには、例えば、ジョッキ等への注ぎ方を工夫等しなければならず、簡単にはできなかった。

なお、特開平８−１１９３８８号公報には、ビアタンクから送出されたビールの一部を、ビール供給管の途中から分岐する泡出し用ビール供給管を介して、泡出しフィルタに供給し、加圧されたビールを泡出しフィルタに通過させることにより、細かい一定粒子の泡を生成するビール注ぎ装置が開示されている。

また、特開２００５−５８号公報には、ケースと、前記ケースに保持された超音波振動子と、前記ケースに保持され一端が前記超音波振動子に連結され他端が前記ケースから外部に突出して容器接触面をなす超音波ホーンとを備え、前記ケース上にグリップ部が形成されていて片手で把持及び操作可能に構成したことを特徴とする携帯式泡立て装置、及び、当該携帯式泡立て装置の容器接触面を、ビールを入れた容器の外面に接触させて、前記ビールに超音波振動を印加する泡立て方法が開示されている。

特開平８−１１９３８８号公報 特開２００５−５８号公報

本発明の目的は、誰でも簡単にきめの細かいクリーミーな泡を形成できる容器入り発泡飲料用泡立て装置を提供することにある。

本発明に係る容器入り発泡飲料用泡立て装置は、容器入り発泡飲料の飲み口が形成された側に装着されて、前記飲み口から注出口に至る発泡飲料流路を形成する発泡飲料流路形成部と、前記発泡飲料流路内を流れる発泡飲料に超音波を付与するための超音波発生部とを備えたことを特徴とする。

この場合において、前記超音波発生部は、前記発泡飲料流路形成部の一部に当接しているようにしてもよい。

また、以上の場合において、前記超音波発生部は、超音波を発生させるための超音波スピーカを備えるようにしてもよい。また、前記発泡飲料流路形成部と連結されて、前記超音波発生部を収容する空間を形成するケースを更に備えるようにしてもよい。この場合において、前記ケースは、前記発泡飲料流路形成部と着脱可能に連結されるようにしてもよい。

本発明によれば、誰でも簡単にきめの細かいクリーミーな泡を形成できる容器入り発泡飲料用泡立て装置を提供することができる。

本発明による缶ビール用泡立て装置の構成を説明するための正面図である。 本発明による缶ビール用泡立て装置の構成を説明するための平面図である。 本発明による缶ビール用泡立て装置の構成を説明するための底面図である。 本発明による缶ビール用泡立て装置の構成を説明するための右側面図である。 図２のＡ−Ａ断面図である。 内蓋１２０の構造を説明するための図である。 缶ビール用泡立て装置１００を缶ビール１０１に装着する際の注出口１０３と飲み口１０１２との位置関係を示す図である。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、容器入り発泡飲料としての缶入り発泡飲料（より具体的には、缶ビール）用の泡立て装置（以下、缶ビール用泡立て装置という）について説明する。本缶ビール用泡立て装置は、缶ビールの上面側に装着されて使用されるものであって、缶ビールからジョッキ等にビールを注ぐ際に、きめの細かいクリーミーな泡を形成し、当該泡によって、ジョッキ等に注がれたビールの上面にフタをすることを可能にするものである。

図１〜図５は、本発明による缶ビール用泡立て装置の構成を説明するための図である。図１は正面図を示し、図２は平面図を示し、図３は底面図を示し、図４は右側面図を示し、図５は、図２のＡ−Ａ断面図を示している。なお、図５に示した断面図においては、ハッチングは説明に必要な範囲でのみ付してある。

図１〜図４に示すように、本発明による缶ビール用泡立て装置１００は、概ね背の低い円柱状の形状を有し、予めプルタブが引き起こされて、飲み口（注出口）が形成（開口）されている缶ビール１０１の上面（缶蓋）側に装着されて使用される。また、缶ビール用泡立て装置１００は、その上面に、缶ビール用泡立て装置１００を泡立て機能を動作させるための泡立てボタン１０２を備えると共に、その側面に、缶ビール１０１内のビールをジョッキ等に注ぐための注出口１０３を備えている。

図１〜図４に示すように、缶ビール用泡立て装置１００は、外形を構成する主な部材として、ケース１１０と、内蓋１２０とを備える。そして、図５に示すように、ケース１１０と内蓋１２０とによって形成される内部空間に、超音波発生部１４０が収容されている。

ケース１１０は、内蓋１２０と着脱可能に連結されて、缶ビール用泡立て装置１００の外形を構成すると共に、その内部に、超音波発生部１４０を収容するものである。ケース１１０は、概ね、有蓋円筒状の形状を有しており、適当な強度を有する材料（例えば、ＡＢＳ樹脂）によって構成される。

ケース１１０の上面には、内部と連通する円形の貫通孔が形成されており、更に、その周囲に、リング状の凹部が形成されている。当該リング状の凹部は、泡立てボタン１０２の周縁部を、ケース１１０に固定するためのものである。

ケース１１０の上面に取り付けられる泡立てボタン１０２は、直径の異なる２つの円板を同心状に連結したような形状を有するものであって、十分な弾性を有する材料（例えば、シリコンゴム）によって構成される。泡立てボタン１０２は、大径の円板部の周縁底面が、ケース１１０の上面に形成されたリング状の凹部に固定（例えば、接着）されることで、ケース１１０に取り付けられる。ケース１１０に取り付けられた状態において、泡立てボタン１０２の中央部分を押すと、泡立てボタン１０２は弾性変形をして、ケース１１０に形成された貫通孔を介して、ケース１１０内部に収容された超音波発生部１４０が備えるスイッチ（後述）と当接して、超音波発生部１４０を動作させることになる。

内蓋１２０は、缶ビール１０１の上面を覆うように装着されて、缶ビール１０１の上面に形成された飲み口から、ビールをジョッキ等へ注ぐための注出口１０３へビールを導くためのビール流路を形成するもの（発泡飲料流路形成部）である。缶ビール用泡立て装置１００においては、内蓋１２０によって形成されるビール流路の途中において、超音波発生部１４０によって、ビール流路中を流れるビールに超音波が付与されることによって、きめの細かいクリーミーな泡が形成される。内蓋１２０は、適宜変形することで、缶ビールの上面（缶蓋）周縁部に装着等するために必要な弾性を有すると共に、ビール流路を流れるビールに超音波を伝達可能な材料（例えば、ポリエチレン）によって構成される。

本実施形態においては、内蓋１２０の一部（端部）が、ケース１１０の側面に設けられた貫通孔を介して、外部に突出することで注出口１０３を形成している。内蓋１２０の構造の詳細については、後述する。

超音波発生部１４０は、泡立てボタン１０２が押された際に、超音波を発生させ、内蓋１２０によって形成されるビール流路の途中において、ビール流路中を流れるビールに超音波を付与するものである。

図５に示すように、超音波発生部１４０は、基板１４１と、超音波スピーカ１４２と、スイッチ１４３と、電池ボックス１４４等を備える。

基板１４１は、超音波発生部１４０の各構成要素１４２〜１４４等が実装される部材であって、ケース１１０の上面の内側に形成された複数（本実施形態では４つ。但し、図５では２つのみ示されている）の円柱部１１１を介して、ケース１１０に固定（例えば、ねじ留め）される。また、基板１４１には、超音波スピーカ１４２を発信させるための超音波発信回路（不図示）が実装されている。

超音波スピーカ１４２は、基板１４１上に実装された超音波発信回路によって駆動されて、所定の周波数（例えば、４０ＫＨｚ）の超音波を発生させる超音波発振器であって、例えば、距離計などに利用されているものである。

スイッチ１４３は、超音波発生部１４０の動作の開始及び停止をさせるためのスイッチであって、泡立てボタン１０２を介して押されるとオンされて、電池ボックス１４４に収容された電池（不図示）からの電力を、基板１４１上に実装された超音波発信回路に供給するものである。スイッチ１４３は、泡立てボタン１０２を介して、押されている間、オン状態を維持し、押されなくなると、オフとなって、基板１４１上に実装された超音波発信回路への電力の供給を停止する。

電池ボックス１４４は、基板１４１上に実装された超音波発信回路への電力の供給源となる電池を収容するものであって、本実施形態においては、単三電池を２本収容するものである。電池ボックス１４４は、収容した電池を交換できるよう、開閉可能な蓋１４４１を備えている。

次に、内蓋１２０の構造の詳細について説明する。

図６は、内蓋１２０の構造を説明するための図である。同図（ａ）は正面図を示し、同図（ｂ）は平面図を示し、同図（ｃ）は断面図を示す。

同図に示すように、内蓋１２０は、缶装着部１２１と、中間部１２２と、注出口形成部１２３とを備える。

缶装着部１２１は、缶ビール１０１の上部に装着される部分であって、概ねリング状の形状を有する。缶装着部１２１の内周面には、内側方向に突出する２本の突条１２１１，１２１２が、上下方向に間隔をあけて、リング状に形成されており、２本の突条１２１１，１２１２の間の溝１２１３に、図５に示すように、缶ビール１０１の上端外周面の突出部１０１１が嵌り込むことで、内蓋１２０が、缶ビール１０１に対して液密に装着されることになる。なお、缶装着部１２１の内周面には、図６（ｃ）及び図３に示すように、注出口１０３の反対側、つまり注出口１０３から一番遠い位置において、切れ込み１２１４が形成されている。当該切れ込み１２１４は、缶ビール用泡立て装置１００を缶ビール１０１に装着して、注出口１０３からビールを注ぎ出す際に、缶ビール１０１の上面と内蓋１２０とによって形成される空間内に空気を送り込むための空気孔を構成するものである。

また、図６（ｂ）に示すように、缶装着部１２１の上面には、ケース１１０を着脱可能に取り付けるための溝１２１５が、リング状に形成されている。同図（ｃ）に示すように、当該溝１２１５の断面は、Ｌ字状になっており、当該Ｌ字状の溝１２１５に、ケース１１０の下端部が嵌り込むことになる。図５に示すように、ケース１１０の下端部も、その断面がＬ字状になるように形成されており、缶装着部１２１の上面に形成された溝１２１５に押し込まれることで、当該溝１２１５と契合するようになっている。

中間部１２２は、缶装着部１２１と注出口形成部１２３との間に配置されて、注出口形成部１２３と共に、缶ビール１０１の上面に形成された飲み口から注出口１０３に至るビール流路を形成するものである。中間部１２２は、概ね、上面に段差を有する有蓋円筒状の形状、すなわち、有蓋円筒の上面中央部分を、円筒状に隆起させたような形状を有している。

注出口形成部１２３は、中間部１２２と共に、缶ビール１０１の上面に形成された飲み口から注出口１０３に至るビール流路を形成するものである。注出口形成部１２３は、中間部１２２の上面の端部から垂直方向（図６（ａ）における上下方向）に延びる円柱状の垂直部１２３１と、当該垂直部１２３１の側面から水平方向（同図（ａ）における左右方向）に延びる円柱状の水平部１２３２とによって構成されている。そして、中間部１２２の内部と注出口１０３とを連通して、ビール流路の一部を構成するよう、同図（ｃ）に示すように、垂直部１２３１には垂直方向に伸びる穴１２３３が形成される共に、水平部１２３２には、当該穴１２３３と注出口１０３とを連通する穴１２３４が水平方向に形成されている。

本実施形態においては、注出口形成部１２３を構成する垂直部１２３１の上面１２３５に、超音波スピーカ１４２の超音波放射面が当接することとなる。すなわち、垂直部１２３１に形成された穴１２３３と、水平部１２３２に形成された穴１２３４とが連通する部分付近において、ビール流路中を流れるビールに超音波が付与されることになる。なお、同図（ｃ）に示すように、超音波スピーカ１４２の超音波放射面が当接して、超音波が付与されることとなる垂直部１２３１の上面（超音波付与面）１２３５は、ビール流路中を流れるビールに超音波がよく伝わるよう、肉薄に形成されている。

次に、以上のような構成を有する缶ビール用泡立て装置１００の動作について説明する。

利用者は、冷蔵庫等によって予め冷却された缶ビール１０１を飲む際、まず、プルタブを引き起こして、飲み口を開けた上で、缶ビール１０１の上面を覆うように缶ビール用泡立て装置１００を装着する。すなわち、図７に示すように、缶ビール用泡立て装置１００の注出口１０３の位置と、缶ビール１０１の上面に形成された飲み口１０１２との位置を概ね合わせるように、缶ビール用泡立て装置１００を缶ビール１０１の上面に載置した上で、缶ビール用泡立て装置１００を缶ビール１０１に対して押し付けると、缶ビール用泡立て装置１００の内蓋１２０（缶装着部１２１）が適宜変形して、図５に示すように、缶ビール１０１の上面周縁部１０１１に嵌り込む。

缶ビール１０１に対する缶ビール用泡立て装置１００の装着が完了したら、利用者は、缶ビール１０１を手に持って傾けることで、缶ビール１０１内部のビールを注出口１０３を介して、ジョッキ等に注ぐ。そして、適当な量のビールが、ジョッキ等に注がれた時点で、ビールを注ぎ続けながら、缶ビール用泡立て装置１００の上面に設けられた泡立てボタン１０２を押すと、超音波発生部１４０が動作して、超音波スピーカ１４２と内蓋１２０とが当接する部分において、ビール流路を流れるビールに対して、超音波が付与され、その結果、きめの細かいクリーミーな泡が形成されて、注出口１０３から注出されることとなる。注出口１０３から注出される泡を、ジョッキ等に注がれたビールの上面に載せることで、ジョッキ等に注がれたビールに対して、きめの細かいクリーミーな泡によるフタをすることができる。

以上説明したように、本発明による缶ビール用泡立て装置１００を使用すれば、誰でも簡単に、きめの細かいクリーミーな泡を形成して、当該泡によって、ジョッキ等に注がれたビールにフタをすることが可能となる。

以上、本発明の実施形態について説明してきたが、当然のことながら、本発明の実施形態は上記のものに限られない。例えば、上述した実施形態においては、内蓋１２０を、一種類の材料で一体的に形成するようにしていたが、例えば、超音波スピーカ１４２を当接させて、超音波をビールに伝達させる部分を、他の部分より超音波を伝達しやすい材料で構成することも考えられる。

また、上述した実施形態においては、超音波スピーカ１４２の超音波放射面を内蓋１２０に当接させることで、内蓋１２０を介して、ビール流路内を流れるビールに超音波を間接的に付与するようにしていたが、内蓋１２０に貫通孔を形成して、超音波スピーカ１４２の超音波放射面をビール流路に向けて露出させ、ビール流路内を流れるビールに超音波を直接的に付与することも考えられる。

１００ 缶ビール用泡立て装置
１０１ 缶ビール
１０１１ 上面（缶蓋）周縁部
１０１２ 飲み口
１０２ 泡立てボタン
１０３ 注出口
１１０ ケース
１１１ 円柱部
１２０ 内蓋
１２１ 缶装着部
１２１１，１２１２ 突条
１２１３，１２１５ 溝
１２１４ 切れ込み
１２２ 中間部
１２３ 注出口形成部
１２３１ 垂直部
１２３２ 水平部
１２３３，１２３４ 穴
１２３５ 超音波付与面
１４０ 超音波発生部
１４１ 基板
１４２ 超音波スピーカ
１４３ スイッチ
１４４ 電池ボックス
１４４１ 蓋

Claims (5)

1. 容器入り発泡飲料の飲み口が形成された側に装着されて、前記飲み口から注出口に至る発泡飲料流路を形成する発泡飲料流路形成部と、
   前記発泡飲料流路内を流れる発泡飲料に超音波を付与するための超音波発生部と
   を備えたことを特徴とする容器入り発泡飲料用泡立て装置。
2. 前記超音波発生部は、前記発泡飲料流路形成部の一部に当接している
   ことを特徴とする請求項１に記載の容器入り発泡飲料用泡立て装置。
3. 前記超音波発生部は、超音波を発生させるための超音波スピーカを備える
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載の容器入り発泡飲料用泡立て装置。
4. 前記発泡飲料流路形成部と連結されて、前記超音波発生部を収容する空間を形成するケースを更に備える
   ことを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の容器入り発泡飲料用泡立て装置。
5. 前記ケースは、前記発泡飲料流路形成部と着脱可能に連結される
   ことを特徴とする請求項４に記載の容器入り発泡飲料用泡立て装置。

Images