JP2004043033A - ビールの発泡注出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小さく簡便な構成で、細かい泡を生じさせてビールを注ぐことのできるビールの発泡注出器を提供する。
【解決手段】 発泡注出器1は、下面側にビール缶2への係合装着部20を備える本体部10の一方端部に取っ手部30が垂下形成されると共に、他端上面側に注ぎ口部40が側方に突出形成され、注ぎ口部40内の注出流路41に素焼きの陶器によって円柱状に形成され発泡ビーズ60が挿置されて構成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】 発泡注出器1は、下面側にビール缶2への係合装着部20を備える本体部10の一方端部に取っ手部30が垂下形成されると共に、他端上面側に注ぎ口部40が側方に突出形成され、注ぎ口部40内の注出流路41に素焼きの陶器によって円柱状に形成され発泡ビーズ60が挿置されて構成されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ビールを収容した容器の開口部に装着して微細な泡を生じさせて注ぐビールの発泡注出器に関する。
近時、家庭等において使用できる小型のビアサーバーが種々提供されている。ビアサーバーは、圧縮炭酸ガス(二酸化炭素ガス)が充填された小型ボンベ又は空気ポンプ等の圧縮気体供給手段から供給される圧縮気体の圧力でビール缶内のビールを圧送して注出ノズルから注ぎ出すように構成され、きめ細かく消え難い泡を多く発生させてビールを注ぐことができる。
ビールの泡は、ビール中に含まれる炭酸ガスが空気中に逃げるのを防ぐと共に、ビールが直接空気(酸素)と触れることによる酸化を防ぐように作用し、ビールの味を持続させることができるものである。
しかしながら、上記のごとき家庭用ビアサーバーは、小型とは言うものの圧縮炭酸ガス(二酸化炭素ガス)のボンベや空気ポンプ等の圧縮気体を供給する圧縮気体供給手段を備える必要から缶ビール等のビール収容容器そのものに対して大きく、持ち運びや操作が面倒なものであった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、小さく簡便な構成で、細かい泡を生じさせてビールを注ぐことのできるビールの発泡注出器を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のビールの発泡注出器は、ビール缶の開口部に着脱可能に結合する装着部と、前記開口部と連通するビール流路を備えビール缶の側方に突出する注ぎ口部とを有すると共に、そのビール流通経路中に表面に微細な凹凸を有する発泡誘因部材が介装され、該注ぎ口部と該装着部とは連通口を有する基板部を挟んで上下に形成されており、前記装着部は、前記基板部の下面側に、ビール缶の上蓋周囲の巻締め部に係合する固定係合爪と、缶開口部の周囲を巡るシール部材とを備え、前記シール部材が前記上蓋に圧接されて当該ビール缶の開口部と前記連通口とを水密的な連通状態と成し得るように構成されていることを特徴とする。
本発明の1側面において、該注ぎ口部内のビール流路は、そのビール流通方向と直交する断面形状が横長の平板状であって、該発泡誘因部材は軸状で前記ビール流路内に略平行に挿置され、ビールが該発泡誘因部材と該ビール流路の側面の間を流通するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る発泡注出器によれば、ビール収容容器の開口部に着脱可能に結合する装着部と、開口部と連通するビール流路を備える注ぎ口部と、を有すると共に、そのビール流通経路中に表面に微細な凹凸を有する発泡誘因部材が介装されて構成されていることにより、発泡誘因部材がその表面の微細な凸凹によってビール流通経路を流れるビールからの炭酸ガスの気化を誘発し、ビールに微細な泡を生じさせて注ぐことができる。即ち、小さく簡便な構成で細かい泡を生じさせてビールを注ぐことができるものである。
また、注ぎ口部と装着部とは連通口を有する基板部を挟んで上下に形成されており、装着部は、基板部の下面側に、ビール缶の上蓋周囲の巻締め部に係合する固定係合爪と、缶開口部の周囲を巡るシール部材とを備え、シール部材が上蓋に圧接されて当該ビール缶の開口部と連通口とを水密的な連通状態と成し得るように構成されていることにより、ビール缶への装着及びビール缶からの離脱を容易に行うことができる。
また、注ぎ口部内のビール流路は、そのビール流通方向と直交する断面形状が横長の平板状であって、発泡誘因部材は軸状でビール流路内に略平行に挿置され、ビールが発泡誘因部材とビール流路の側面の間を流通するように構成されていることにより、ビールが軸状の発泡誘因部材に沿って流れるため、適度の泡を効率良く生成させて注ぐことができる。
以下、添付図面を参照して本願発明の実施の形態について説明する。
図1は本願発明に係るビールの発泡注出器の一構成例である発泡注出器をビール缶に結合した状態の一部分解外観斜視図,図2はその平面図,図3は主要部縦断面図,図4は下面図,図5は正面図である。
図1は本願発明に係るビールの発泡注出器の一構成例である発泡注出器をビール缶に結合した状態の一部分解外観斜視図,図2はその平面図,図3は主要部縦断面図,図4は下面図,図5は正面図である。
図示発泡注出器1は、下面側にビール缶2への係合装着部20を備える本体部10の一方端部に取っ手部30が垂下形成されると共に、他端上面側に注ぎ口部40が側方に突出形成されて構成されている。
本体部10は、平面形状が装着対象とするビール収容容器としてのビール缶2の上蓋を覆い得る円形状の基板部11の上側を略半球状の天蓋部12が覆って中空状に形成されている。その内部空間は仕切板13によって前後に仕切られてその前方側が流路空間14となっている。
基板部11は、平面形状がビール缶2の上蓋を覆い得る円形状で、その外周縁に所定幅の取っ手基部11Aが延設され、装着時にビール缶2の開口部と対応する位置に所定径の連通孔11Bが流路空間14と下面側を連通するように形成されると共に、仕切り板23より後端側(取っ手部30側)に所定径の通気孔11Dが上下を貫通して形成されている。この通気孔11Dは、天蓋部12の後端下縁と基板部11の上面との間に形成された隙間16を介して外部に連通している。また、下面中央に所定高さのシール支持壁11Cが装着対象とするビール缶2の上蓋の周縁内側部に沿う円環状に突設されている。取っ手基部11Aの両側縁からは所定厚さの取っ手側板31が所定長さで垂下延設され、この左右の取っ手側板31の内側縁が一体に連続して取っ手部30が形成されている。
係合装着部20は、シール支持壁11Cにシール部材としてのシールが21装着されると共に、取っ手基部11Aに可動爪部材としての弾性可動爪22が装着され、更に、この弾性可動爪22とシール21を挟む位置に固定係合爪23が対向して設けられて構成されている。
シール21は、軟質のシリコン樹脂等の弾性素材によって形成され、シール支持壁11Cと対応する環状(即ちビール缶2の上蓋の周縁内側部に沿う円環状)で、その先端部断面は幅広で所定角度の山形を呈している。
固定係合爪23は、基板部11の下面からビール缶2の上蓋巻き締め部の外周縁と対応する円弧状に所定幅で突設され、その下端には巻き締め部の下縁に係合する爪部23Aが内側(中心側)に向けて突設されている。
弾性可動爪22は、ポリアセタール樹脂等の所定の弾性を有すると共に摩擦の少ない素材によって、所定幅の爪本体部22Aから付勢手段としての所定厚さの板状のバネ部22Bが延設されて形成されており、そのバネ部22Bの端部左右両側に突設された係合突起22Cが取っ手側板31に形成された装着孔31Aに回転可能に嵌合すると共に、爪本体部22Aの左右両側に形成された段部22Dが取っ手側板31の内側に形成されたガイド突起32に係合して本体部10に装着されている。バネ部22BはU字状に屈曲されており、爪本体部22Aはこのバネ部22Bの弾性復帰力で前方側(中心側)に移動付勢され、バネ部22Bの弾性復帰力に抗することでガイド突起32に沿って後方側に移動し得るようになっている。爪本体部22Aの先端は、固定係合爪23と同様の爪部22Eが突設されると共に、その下側が所定勾配で後退する操作傾斜面22Fとなっている。
バネ部22Bの付勢による爪本体部22Aの前方への移動は先端(爪部22E)がシール支持壁11Cに当接して止まり、その状態における爪部22Eと固定係合爪23の爪部23Aとの間隔は、装着対象のビール缶2の被装着部(上蓋周囲の巻締め部)の直径より所定量狭くなるように設定されている。
注ぎ口部40は、取っ手部30と対称位置に、天蓋部12から基板部11と平行に突設されており、その内部に流路空間14と外部とを連通するビール流路としての注出流路41が形成されている。その外面は天蓋部12との接続基部から先端に向けて所定勾配で先細りに形成されると共に、先端が一段細い嵌合部42となっており、この嵌合部42に先端キャップ部材としての注出口キャップ50が被着されている。
注ぎ口部40に形成された注出流路41は、図3のA−A断面図である図6(A)に示すように、厚さ(高さ方向)に対して幅(左右方向)が広く、その左右両側壁に薄い支持リブ41Aが水平に突設されている。この流出流路41は先述のごとく流路空間14に連通し、流通空間14は連通孔11Bを介して基板部11の下側に連通しているため、注出流路41と基板部11の下側とが流路空間14を介して連通しているものである。
注出口キャップ50は、注ぎ口部40の先端の嵌合部42に嵌合し、外面が注ぎ口部40と連続すると共に、その前面に注出流路41と対応する注出口51が形成されている。注出口51の幅方向中央には押さえ突部52が突設されている。
ここで、注出流路41には、図3及びそのA−A断面図である図6(A)に示すように、左右の支持リブ41Aの間に発泡誘因部材としての発泡ピース60が挿置されており、左右両側の壁面と当該発泡ピース60の間に形成された流路空間41Bをビールが流れるようになっている。
発泡ピース60は、素焼きの陶器によって円柱状に形成され、その長さは、後端が天蓋部12の仕切り板13に直交して設けられたリブ15に当接した装着状態で、先端が注ぎ口部40の前面(注出口キャップ50を除く)から突出せず略一致するように設定されている。また、その径は、注出流路41の上下面及び支持リブ41Aの対向先端間に所定公差で遊嵌するように設定されている。その注出流路41への挿置は先端側から行われ、注ぎ口部40の嵌合部42に装着された注出口キャップ50の押さえ突部52によって脱落が防がれるようになっている。つまり、図1に示すように、注出口キャップ50の着脱によって発泡ピース60の抜き差しができるようになっているものである。
上記のごとく構成された発泡注出器1は、図7(B)に示すように、ビール缶2に係合装着部20の固定係合爪23と可動爪23を上蓋2Aの巻き締め部2Bに係合させ、シール21を上蓋2Aに圧接させて装着される。貫通孔11Bは、ビール缶2の開口された開口部2Dと対応し、これによって図3及び図7(B)中矢印で示すように、流路空間14とビール缶2の内部が貫通孔11Bを介して連通し、取っ手部30を把持して傾けることでビール缶2内のビールを注出口51から注ぐことができる。ビールの注出に伴ってビール缶2内には通気孔11Dを介して空気が供給される。
この注出時、ビールは注出流路41に挿置された発泡ピース60に沿って(触れて)流れ、発泡ピース60の表面の微細な凸凹によって含まれる炭酸ガスの気化が誘発されて泡が生成される。つまり、ビールに微細な泡を生じさせて注ぐことができるものである。発泡ピース60に汚れが付着する等して発泡機能が低下した場合には、注ぎ口部40から注出口キャップ50を外して発泡ピース60を抜き取り、洗浄した後再び挿置することで発泡機能を回復できる。
係合装着部20による発泡注出器1のビール缶2への装着は、図7(A)に示すように、固定係合爪23の爪部23Aを、ビール缶2の上蓋2A周囲の巻締め部2Bの下側段部に引っ掛け、ここを支点として図中矢印:Xで示すように前端側を押さえつつ後端側(取っ手部30側)を押し下げることで行うことができる。即ち、ビール缶1の固定係合爪23が係合している部位と対称部位の巻締め部2Bの上縁部が弾性可動爪22の爪本体部22Aの操作傾斜面22Fに当接して爪本体部22Aを押圧し、バネ部22Bの付勢力に抗して後方側にスライドさせ、爪部22Eの先端が巻締め部を乗り越えてその下側段部に達するとバネ部22Bの付勢力で爪本体部22Aが前方側に戻り、これによって図7(B)に示すように固定係合爪23と弾性可動爪22とでビール缶2の上蓋巻締め部22Bを挟んだ脱落不能な係合状態となるものである。この時、シール21はその先端がビール缶2の上蓋2Aの周縁内側部位に圧接され、内外を気密的にシールする。これにより、ビール缶2の内部と発泡注出器1の注出流路41とが、ビール缶2の開口部2D及び連通口11Bを介して連通する。
また、発泡注出器1をビール缶2から取り外す際には、図7(B)中矢印:Yで示すように、後端下側に突出する弾性可動爪22のバネ部22Bを支持して装着時とは逆に図中反時計回りにこじることで、弾性可動爪22の爪本体部22Aを後退させて容易に外すことができる。
尚、上記構成例は、ビール缶に装着する発泡注出器の例であるが、本発明に係る発泡注出器はこれに限らず瓶又はその他の容器に適用しても良いものである。
また、発泡誘因部材も、素焼きの陶器によって円柱状に形成された発泡ピース60に限るものではなく、表面に微細な凹凸を有するものであれば、例えば、ガラス棒の表面をサンドブラスト処理によって曇りガラス化したものを用いる等、適宜変更可能なものである。しかし、素焼きの陶器を用いれば、その表面に自然に不規則で微細な凹凸を有するために微細な泡を生成できると共に製作も容易である。更に、その形状も円柱状に限らず、図7(B)に60′として示すように板状としたり、図7(C)に60″として示すように筒状としても良く、その配設位置もビールの流通経路中であれば良いものである。
1 発泡注出器
2 ビール缶(ビール収容容器)
2A 上蓋
2B 巻き締め部
2D 開口部(缶開口部)
11 基板部
20 係合装着部(装着部)
21 シール(シール部材)
22 弾性可動爪(可動爪部材)
22B バネ部(付勢手段)
30 取っ手部
40 注ぎ口部
41 注出流路(ビール流路,ビール流通経路)
50 注出口キャップ(先端キャップ部材)
60 発泡ピース(発泡誘因部材)
2 ビール缶(ビール収容容器)
2A 上蓋
2B 巻き締め部
2D 開口部(缶開口部)
11 基板部
20 係合装着部(装着部)
21 シール(シール部材)
22 弾性可動爪(可動爪部材)
22B バネ部(付勢手段)
30 取っ手部
40 注ぎ口部
41 注出流路(ビール流路,ビール流通経路)
50 注出口キャップ(先端キャップ部材)
60 発泡ピース(発泡誘因部材)
Claims (2)
- ビール缶の開口部に着脱可能に結合する装着部と、前記開口部と連通するビール流路を備えビール缶の側方に突出する注ぎ口部とを有すると共に、そのビール流通経路中に表面に微細な凹凸を有する発泡誘因部材が介装され、該注ぎ口部と該装着部とは連通口を有する基板部を挟んで上下に形成されており、前記装着部は、前記基板部の下面側に、ビール缶の上蓋周囲の巻締め部に係合する固定係合爪と、缶開口部の周囲を巡るシール部材とを備え、前記シール部材が前記上蓋に圧接されて当該ビール缶の開口部と前記連通口とを水密的な連通状態と成し得るように構成されていることを特徴とするビールの発泡注出器。
- 該注ぎ口部内のビール流路は、そのビール流通方向と直交する断面形状が横長の平板状であって、該発泡誘因部材は軸状で前記ビール流路内に略平行に挿置され、ビールが該発泡誘因部材と該ビール流路の側面の間を流通するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のビールの発泡注出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003333184A JP2004043033A (ja) | 2003-09-25 | 2003-09-25 | ビールの発泡注出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003333184A JP2004043033A (ja) | 2003-09-25 | 2003-09-25 | ビールの発泡注出器 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001139861A Division JP3492331B2 (ja) | 2001-05-10 | 2001-05-10 | ビールの発泡注出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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JP2003333184A Pending JP2004043033A (ja) | 2003-09-25 | 2003-09-25 | ビールの発泡注出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013124418A1 (en) * | 2012-02-22 | 2013-08-29 | Crown Packaging Technology, Inc. | Handle |
CN106185064A (zh) * | 2016-08-27 | 2016-12-07 | 刘军 | 一种防水起泡器 |
WO2018163429A1 (ja) * | 2017-03-10 | 2018-09-13 | ニューマックス東京株式会社 | 泡立て装置 |
-
2003
- 2003-09-25 JP JP2003333184A patent/JP2004043033A/ja active Pending
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