JP2012143264A - キャリブレーション装置、及びキャリブレーション方法 - Google Patents

キャリブレーション装置、及びキャリブレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】走査領域周辺の光量不足や蛍光の褪色を抑えるのに好適なキャリブレーション装置を提供すること。
【解決手段】光源から射出された光を所定の走査範囲内で周期的に走査する走査装置と、走査光の走査位置及び光量を検出する光検出手段と、検出された走査位置及び光量に基づいて複数に分割された走査範囲中の各領域の総光量を計算する光量計算手段と、計算された各領域の総光量が所定の条件を満たす光量になるように光源の出力を調節する光源調節手段と、光源調節手段による出力調節後の光源の制御データを記憶する記憶手段とからキャリブレーション装置を構成する。
【選択図】図10

Description

この発明は、走査型内視鏡システムのキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法に関連し、詳しくは、走査領域周辺の光量不足や蛍光の褪色を抑えるのに好適なキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法に関する。
光ファイバを周期的に動かして被写体を光走査して画像を生成する走査型内視鏡システムが知られている。この種の走査型内視鏡システムの具体的構成例は、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載されている走査型内視鏡システムは、光源から放射された走査光を伝送して射出する光ファイバを有している。光ファイバは、圧電型の二軸アクチュエータによる共振運動と振幅制御により、被写体をフレームレートに合わせて周期的にスパイラルスキャンする。走査型内視鏡システムは、被写体からの反射光の検出タイミングに応じて検出信号に画素位置を割り当ててラスタ配列し、画像を生成する。
また、共焦点顕微鏡の原理を応用して設計された走査型内視鏡システムが知られている。この種の走査型内視鏡システムの具体的構成例は、特許文献2に記載されている。
特許文献2に記載されている走査型内視鏡システムは、光ファイバの先端近傍を周期的に動かして、薬剤が投与された被写体を励起光で走査する。走査型内視鏡システムは、走査された被写体から発せられる蛍光のうち共焦点光学系の焦点位置と共役の位置に配置されたピンホールを介した成分のみを光検出器で検出する。走査型内視鏡システムは、検出光の強度に応じて発生した信号を基に、通常の電子スコープやファイバスコープで観察される像よりも高倍率かつ高解像度の画像を生成する。
米国特許第6,294,775号明細書 特開2004−321792号公報
しかし、特許文献1又は2に記載の走査型内視鏡システムは、以下の問題を抱えている。すなわち、特許文献1に記載の走査型内視鏡システムは、画角が広い。そのため、コサイン四乗則や口径食等の影響が大きく、走査領域周辺で光量が不足するという問題が指摘される。特許文献2に記載の走査型内視鏡システムにおいては、観察領域中の特定箇所で蛍光の褪色が著しく発生して画像が暗くなる問題が指摘される。蛍光が褪色して撮影画像が暗く観察し難いと、医師による病変部の発見や病変部に対する的確な判断等に支障をきたす虞があり望ましくない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、走査領域周辺の光量不足や蛍光の褪色を抑えるのに好適なキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法を提供することである。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係るキャリブレーション装置は、光源から射出された光を所定の走査範囲内で周期的に走査する走査装置と、走査光の走査位置及び光量を検出する光検出手段と、検出された走査位置及び光量に基づいて複数に分割された走査範囲中の各領域の総光量を計算する光量計算手段と、計算された各領域の総光量が所定の条件を満たす光量になるように光源の出力を調節する光源調節手段と、光源調節手段による出力調節後の光源の制御データを記憶する記憶手段とを有することを特徴としている。
本発明に係るキャリブレーション装置によれば、走査位置と画素位置との関連付けを行うリマップデータの作成に用いる光検出手段を利用して光源出力が調節されるため、走査領域周辺の光量不足が解消され又は蛍光の褪色が有効に抑えられる。
所定の条件は、例えば全ての領域の総光量が一定であること又は各領域の総光量が所定の光量以上である。
光量計算手段は、光検出手段の有効受光領域を所定の複数の領域に分割して定義し、光検出手段により検出された走査位置及び光量を参照して領域ごとの総光量を計算し、各領域の総光量を該領域の面積で除算して照射密度を計算し、各領域の照射密度を用いてヒストグラムを作成する構成としてもよい。
本発明に係るキャリブレーション装置は、ヒストグラムを表示する表示手段を有する構成としてもよい。
本発明に係るキャリブレーション装置は、光検出手段を外光から遮蔽する遮蔽筐体内に収容した構成としてもよい。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係るキャリブレーション方法は、所定の走査範囲内で光を周期的に走査する走査装置による走査光の走査位置及び光量を所定の受光素子で検出する光検出ステップと、検出された走査位置及び光量に基づいて複数に分割された走査範囲中の各領域の総光量を計算する光量計算ステップと、計算された各領域の総光量が所定の条件を満たす光量になるように光源の出力を調節する光源調節ステップと、光源調節手段による出力調節後の光源の制御データを記憶する記憶ステップとを有することを特徴とした方法である。
本発明によれば、走査領域周辺の光量不足や蛍光の褪色を抑えるのに好適なキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法が提供される。
本発明の実施形態の走査型共焦点内視鏡システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の走査型共焦点内視鏡システムが有する共焦点光学ユニットの構成を概略的に示す図である。 本発明の実施形態の校正治具の模式図である。 製品固有特性を有さない理想的な走査型共焦点内視鏡システムを用いた場合のスポット形成位置、ヒストグラムデータ等を示す図である。 本発明の実施形態の走査型共焦点内視鏡システムのキャリブレーション中に行われる各処理を時系列に並べたフローチャート図である。 製品固有特性を含む場合のヒストグラムデータ例を示す図である。 製品固有特性を含む場合のヒストグラムデータ例を示す図である。 光ファイバをZ方向に繰り出した場合に採取されるヒストグラムデータ例を示す図である。 カラー撮影対応の走査型内視鏡システムに適した校正治具の模式図である。 本発明の実施形態の走査型共焦点内視鏡システムのキャリブレーション中に行われる各処理を時系列に並べたフローチャート図である。 平坦なヒストグラムデータを示す図である。 図10のフローチャートを説明するための補足図である。 本発明の実施形態の走査型共焦点内視鏡システムのキャリブレーション中に行われる各処理を時系列に並べたフローチャート図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の走査型内視鏡システムについて説明する。
本実施形態の走査型内視鏡システムは、共焦点顕微鏡の原理を応用して設計された走査型共焦点内視鏡システムであり、高倍率かつ高解像度の被写体を観察するのに好適に構成されている。図1は、本発明の実施形態の走査型共焦点内視鏡システム1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、走査型共焦点内視鏡システム1は、システム本体100、共焦点プローブ200、モニタ300を有している。走査型共焦点内視鏡システム1を用いた共焦点観察は、可撓性を有する管状の共焦点プローブ200の先端面を被写体に当て付けた状態で行う。
システム本体100は、光源102、光分波合波器(フォトカップラ)104、ダンパ106、CPU108、CPUメモリ110、光ファイバ112、受光器114、映像信号処理回路116、画像メモリ118、映像信号出力回路120を有している。共焦点プローブ200は、光ファイバ202、共焦点光学ユニット204、サブCPU206、サブメモリ208、走査ドライバ210を有している。
光源102は、CPU108の駆動制御に従い、患者の体腔内に投与された薬剤を励起する励起光を射出する。励起光は、光分波合波器104に入射する。光分波合波器104のポートの一つには、光コネクタ152が結合している。光分波合波器104の不要ポートには、光源102から射出された励起光を無反射終端するダンパ106が結合している。前者のポートに入射した励起光は、光コネクタ152を通過して共焦点プローブ200内に配置された光学系に入射する。
光ファイバ202の基端は、光コネクタ152を通じて光分波合波器104と結合している。光ファイバ202の先端は、共焦点プローブ200の先端部に組み込まれた共焦点光学ユニット204内に収められている。光分波合波器104を射出した励起光は、光コネクタ152を通過して光ファイバ202の基端に入射後、光ファイバ202を伝送して光ファイバ202の先端から射出される。
図2(a)は、共焦点光学ユニット204の構成を概略的に示す図である。以下、共焦点光学ユニット204を説明する便宜上、共焦点光学ユニット204の長手方向をZ方向と定義し、Z方向に直交しかつ互いに直交する二方向をX方向、Y方向と定義する。図2(a)に示されるように、共焦点光学ユニット204は、各種構成部品を収容する金属製の外筒204Aを有している。外筒204Aは、外筒204Aの内壁面形状に対応する外壁面形状を持つ内筒204Bを同軸(Z方向)にスライド自在に保持している。光ファイバ202の先端(以下、符号「202a」を付す。)は、外筒204A、内筒204Bの各基端面に形成された開口を通じて内筒204Bに収容支持されており、走査型共焦点内視鏡システム1の二次的な点光源として機能する。点光源である先端202aの位置は、CPU108による制御に従って周期的に変化する。
サブメモリ208は、共焦点プローブ200の識別情報や各種プロパティ等のプローブ情報を格納している。サブCPU206は、システム起動時にサブメモリ208からプローブ情報を読み出して、システム本体100と共焦点プローブ200とを電気的に接続する電気コネクタ154を介してCPU108に送信する。CPU108は、送信されたプローブ情報をCPUメモリ110に格納する。CPU108は、格納したプローブ情報を必要時に読み出して共焦点プローブ200の制御に必要な信号を生成して、サブCPU206に送信する。サブCPU206は、CPU108から送信された制御信号に従って走査ドライバ210に必要な設定値を指定する。
走査ドライバ210は、指定された設定値に応じたドライブ信号を生成して、先端202a付近の光ファイバ202の外周面に接着固定された二軸アクチュエータ204Cを駆動制御する。図2(b)は、二軸アクチュエータ204Cの構成を概略的に示す図である。図2(b)に示されるように、二軸アクチュエータ204Cは、走査ドライバ210と接続された一対のX軸用電極(図中「X」、「X’」)及びY軸用電極(図中「Y」、「Y’」)を圧電体上に形成した圧電アクチュエータである。
走査ドライバ210は、交流電圧Xを二軸アクチュエータ204CのX軸用電極間に印加して圧電体をX方向に共振させると共に、交流電圧Xと同一周波数であって位相が直交する交流電圧YをY軸用電極間に印加して圧電体をY方向に共振させる。交流電圧X、Yはそれぞれ、振幅が時間に比例して線形に増加して、時間(X)、(Y)をかけて実効値(X)、(Y)に達する電圧として定義される。光ファイバ202の先端202aは、二軸アクチュエータ204CによるX方向、Y方向への運動エネルギーが合成されることにより、X−Y平面に近似する面(以下、「XY近似面」と記す。)上において中心軸AXを中心に渦巻状のパターンを描くように回転する。先端202aの回転軌跡は、印加電圧に比例して大きくなり、実効値(X)、(Y)の交流電圧が印加された時点で最も大きい径を有する円の軌跡を描く。
励起光はパルス光(又は連続光)であり、二軸アクチュエータ204Cへの交流電圧の印加開始直後から印加停止までの期間中、光ファイバ202の先端202aから射出される。以下、説明の便宜上、この期間を「サンプリング期間」と記す。サンプリング期間が経過して二軸アクチュエータ204Cへの交流電圧の印加が停止すると、光ファイバ202の振動が減衰する。XY近似面上における先端202aの円運動は、光ファイバ202の振動の減衰に伴って収束し、所定時間後に中心軸AX上で停止する。以下、説明の便宜上、サンプリング期間が終了してから先端202aが中心軸AX上に停止するまでの期間(より正確には、中心軸AX上での停止を保証するため、停止までに要する計算上の時間より僅かに長い期間)を「制動期間」と記す。一フレームに対応する期間は、一つのサンプリング期間と一つの制動期間で構成される。制動期間を短縮するため、制動期間の初期段階に二軸アクチュエータ204Cに逆相電圧を印加して制動トルクを積極的に加えてもよい。
光ファイバ202の先端202aの前方には、対物光学系204Dが設置されている。対物光学系204Dは、複数枚の光学レンズで構成されており、図示省略されたレンズ枠を介して外筒204Aに保持されている。レンズ枠は、外筒204Aの内部において、内筒204Bと相対的に固定され支持されている。そのため、レンズ枠に保持された光学レンズ群は、外筒204Aの内部を内筒204Bと一体となってZ方向にスライドする。
内筒204Bの基端面と外筒204Aの内壁面との間には、圧縮コイルばね204E及び形状記憶合金204Fが取り付けられている。圧縮コイルばね204Eは、自然長からZ方向に初期的に圧縮狭持されている。形状記憶合金204Fは、Z方向に長尺な棒形状を持ち、常温下で外力が加わると変形して、一定温度以上に加熱されると形状記憶効果で所定の形状に復元する性質を有している。形状記憶合金204Fは、形状記憶効果による復元力が圧縮コイルばね204Eの復元力より大きくなるように設計されている。走査ドライバ210は、サブCPU206が指定した設定値に応じたドライブ信号を生成して、形状記憶合金204Fを通電し加熱して伸縮量を制御する。形状記憶合金204Fは、伸縮量に応じて内筒204Bを光ファイバ202ごとZ方向に進退させる。
光ファイバ202の先端202aを射出した励起光は、対物光学系204Dを透過して被写体の表面又は表層でスポットを形成する。スポット形成位置は、点光源である先端202aの進退に応じてZ方向に変位する。すなわち、共焦点光学ユニット204は、二軸アクチュエータ204Cによる先端202aのXY近似面上の周期的な円運動とZ方向の進退を併せることで、被写体を三次元走査する。
光ファイバ202の先端202aは、対物光学系204Dの前側焦点位置に配置されているため、共焦点ピンホールとして機能する。先端202aには、励起光により励起された被写体の散乱成分(蛍光)のうち先端202aと光学的に共役な集光点からの蛍光のみが入射する。蛍光は、光ファイバ202を伝送後、光コネクタ152を通過して光分波合波器104に入射する。光分波合波器104は、入射した蛍光を光源102から射出される励起光と分離して光ファイバ112に導く。蛍光は、光ファイバ112を伝送して受光器114で検出される。受光器114は、微弱な光を低ノイズで検出するため、例えば光電子増倍管等の高感度光検出器としてもよい。
検出信号は、映像信号処理回路116に入力する。映像信号処理回路116は、CPU108の制御下で動作して、検出信号を一定のレートでサンプルホールド及びAD変換してデジタル検出信号を得る。ここで、サンプリング期間中の光ファイバ202の先端202aの位置(軌跡)が決まると、当該位置に対応する観察領域(走査領域)中のスポット形成位置、当該スポット形成位置からの戻り光を検出してデジタル検出信号を得る信号取得タイミングがほぼ一義的に決まる。CPUメモリ110には、決定された信号取得タイミングと画素位置(画素アドレス)とを関連付けたリマップテーブルが格納されている。なお、戻り光を検出するタイミングと信号取得タイミングは実質的に同じである。
ところで、走査型共焦点内視鏡システム1には、製品個体差に依存する固有の特性(以下、「製品固有特性」と記す。)が含まれている。この種の製品固有特性には、例えば光ファイバ202の共振周波数、振幅、中心軸AXに対する傾き、二軸アクチュエータ204Cへの印加電圧値、印加電圧の位相差等が挙げられる。走査軌跡は、製品固有特性を主原因としてスポット形成位置がばらつくため、理想的な軌跡に対してずれる。一律に決められたリマップデータでは、スポット形成位置のばらつきによる画素配置誤差が残存するため、生成画像が製品固有特性に依存して歪む。本実施形態では、ヒストグラムデータ(後述)を基に製品固有特性を推定することができる。生成画像の歪みを抑制するため、ヒストグラムデータを用いてリマップデータの補正値が計算されて、CPUメモリ110又はサブメモリ208に記憶されている。
映像信号処理回路116は、補正値により補正されたリマップデータを参照して、各デジタル検出信号により表現される点像の画素アドレスへの割り当てを信号取得タイミングに応じて行う。以下、説明の便宜上、上記の割り当て作業をリマッピングと記す。映像信号処理回路116は、リマッピング結果に従って、各点像の空間的配列によって構成される画像の信号を画像メモリ118にフレーム単位でバッファリングする。バッファリングされた信号は、所定のタイミングで画像メモリ118から映像信号出力回路120に掃き出されて、NTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternating Line)等の所定の規格に準拠した映像信号に変換されてモニタ300に出力される。モニタ300の表示画面には、高倍率かつ高解像度の被写体の三次元共焦点画像が表示される。
図3は、本実施形態のキャリブレーション時に使用される校正治具400の模式図である。キャリブレーションでは、一律に決められたリマップデータを補正するための補正値が作成される(一律に決められたリマップデータが存在しない場合は、リマップデータそのものが作成されることになる)。
校正治具400は、システム本体100と別個独立した構成であるが、システム本体100に組み込まれた一部の構成としてもよい。図3に示されるように、校正治具400は、ケース402を有している。ケース402には、PSD(Position Sensitive Detector)404、パワー調節用レンズユニット406、支持板410が収容されている。PSD404は、受光面がXY平面上に位置(言い換えるとZ方向と直交)するように配置されている。パワー調節用レンズユニット406は、光軸がZ方向に向くように配置されている。パワー調節用レンズユニット406の位置は、XY調整具408(例えば一般的なXYステージ)を操作することでX方向又はY方向に微調節することができる。ケース402の一端面の中央には、差込口412が形成されている。
キャリブレーションを行うにあたり、共焦点光学ユニット204が差込口412に差し込まれる。共焦点光学ユニット204は、支持板410に支持されて中心軸AXの向きがZ方向に決まる。中心軸AX、パワー調節用レンズユニット406の光軸、PSD404の有効受光領域の中心は、ほぼ同軸上に配置される。ケース402内は、外光が入らず遮光状態にある。そのため、PSD404は、共焦点光学ユニット204からのスポット光を高いSN比で検出する。PSD404の出力は、キャリブレーション回路414に入力する。
共焦点光学ユニット204が形成するスポット光のサイズは極小である。そのため、PSD404の分解能では正確な検出ができない虞がある。パワー調節用レンズユニット406は、PSD404によるスポット検出が正確に行われるようにスポット光を拡大する。
図4(a)は、PSD404の有効受光領域、製品固有特性を有さない理想的な走査型共焦点内視鏡システム1を用いた場合のスポット形成位置、画素位置の各関係を説明するための図である。図4(a)では、説明の便宜上、PSD404の有効受光領域が画素配置に対応して格子状に区切られている。また、有効受光領域の中央部を領域Aと定義し、領域Aの図中右側の周辺部に向かう各領域を順に領域B、C、D、E・・・と定義し、領域Aの図中左側の周辺部に向かう各領域を順に領域B’、C’、D’、E’・・・と定義している。領域は、一画素単位で区切られてもよく、複数画素単位で区切られてもよい。
キャリブレーション回路414は、PSD404により検出された有効受光領域中の各スポット形成位置及び各スポット光量を用いて領域A〜E・・・、B’〜E’・・・ごとのスポット光の総量を計算する。各領域の総光量は、励起光がパルス光である場合、[当該領域への照射回数×1スポット光の光量]で求められる。励起光が連続光である場合は、[当該領域への照射時間×単位時間あたりのスポット光量]で求められる。キャリブレーション回路414は、各領域の総光量を領域面積で除算して領域ごとの照射密度(単位面積当たりの照射エネルギー)を計算する。図4(b)は、各領域A〜E・・・、B’〜E’・・・の照射密度(別の表現によれば、各領域の単位面積あたりの光量分布)をヒストグラム化したヒストグラムデータである。
スパイラルスキャン方式において、各スパイラル(一回転の走査)中には一定数のパルス光が照射される。パルス光の照射間隔は、全走査期間中一定である。光ファイバ202は共振運動のため各スパイラルの周期は同じであるが、一スパイラル長は走査中心(言い換えると、画像の中心に近い画素)ほど短い。そのため、走査中心ほど照射密度が高い。よって、図4(a)に示される理想的な走査が行われた場合、ヒストグラムは、図4(b)に示されるように、走査の中央領域として定義された領域Aにピークを持つと共に領域Aを挟んで左右対称性を有したものになる。キャリブレーション回路414は、図4(b)に示されるヒストグラムデータをマスタヒストグラムとして記憶している。図4及び以降の各ヒストグラム図において、PSD404の有効受光領域の中心に対応する分布ポイントに一点鎖線Oを引く。
図5は、キャリブレーション中に行われる各処理を時系列に並べたフローチャート図である。説明の便宜上、本明細書中の説明並びに図面において、処理ステップは「S」と省略して記す。
二軸アクチュエータ204Cへの電圧印加がないときの初期的なスポット形成位置(以下、「基準スポット形成位置」と記す。)は、中心軸AXに対する光ファイバ202の中心軸のずれ(位置ずれ又は角度ずれ)等のため、PSD404の有効受光領域の中心から外れる場合がある。しかし、PSD404の有効受光領域を最大限に利用するためには、基準スポット形成位置を有効受光領域の中心に位置させるのが望ましい。また、基準スポット形成位置のずれが大きい場合はキャリブレーションに支障をきたす虞がある。この場合、位置修正は必須である。
そこで、図5に示されるように、S1の処理では、キャリブレーションのセットアップが行われる。具体的には、作業者は、モニタ300の表示画面に表示されるGUI(Graphical User Interface)に従いXY調整具408を操作して、パワー調節用レンズユニット406のXY位置を微調節する。微調節は、二軸アクチュエータ204Cへの電圧非印加時のスポット光の検出位置が基準スポット形成位置に大凡合うまで行われる。キャリブレーション回路414は、パワー調節用レンズユニット406の調節量から所定の修正値を計算して一時的に保持する。
作業者は、キャリブレーションのセットアップ後、走査型共焦点内視鏡システム1を動作させてPSD404上の走査を行わせる。S2の処理では、検出されたスポット光がPSD404からキャリブレーション回路414に出力される。S3の処理では、PSD404の出力を基にPSD404の有効受光領域中の各スポット形成位置及び各スポット光量が計算される。S4の処理では、計算された各スポット形成位置及び各スポット光量を用いて領域A〜E・・・、B’〜E’・・・ごとのスポット光の総量が計算され、各領域の総光量を領域面積で除算して領域ごとの照射密度が求められる。次いで、各領域の照射密度をヒストグラム化したヒストグラムデータが作成され、モニタ300の表示画面に表示される。
S5の処理では、S4の処理で作成されたヒストグラムデータとマスタヒストグラムとの比較が行われる。S6の処理では、比較結果に基づいてヒストグラムエラー量Eが計算される。本実施形態においてヒストグラムエラー量Eは、基準スポット形成位置のずれ量E1と走査軌跡の真円度E2から定義される。基準スポット形成位置のずれ量E1は、上述した通り、PSD404の有効受光領域の中心に対する基準スポット形成位置のずれ量として定義される。真円度E2は、走査軌跡と理想軌跡(図4(a)参照)との形状面での相関を表す値として定義される。すなわち、真円度E2は、ヒストグラムデータとマスタヒストグラムの分布形状が近似するほど(又は走査軌跡が理想軌跡(真円)に近いほど)高い。なお、別の実施形態では、ヒストグラムエラー量Eを他の要素で定義してもよい。
例えば図6(a)に示されるように、基準スポット形成位置がPSD404の有効受光領域の中心から外れており、走査軌跡自体に歪みが無い(ほぼ真円)場合を考える。この場合、ヒストグラムデータは、図6(b)に示されるように、マスタヒストグラムに対して基準スポット形成位置のずれ量に応じた量シフトした分布をとる。すなわち、当該シフト量は、ずれ量E1と一定の関係を有している。ヒストグラムエラー量Eは、走査軌跡自体に歪みが無いため、ずれ量E1と等価である。
S7の処理では、ずれ量E1に所定の関数が適用されてリマップデータの補正値が計算される。次いで、パワー調節用レンズユニット406の調節量に応じた修正値を用いて補正値が修正される。S8の処理では、修正後の確定した補正値が共焦点プローブ200の識別情報と関連付けてCPUメモリ110又はサブメモリ208に記憶される。ヒストグラムエラー量Eは、ユーザビリティの観点から、ヒストグラムデータと共にモニタ300の表示画面に表示させてもよい。
例えば図7(a)に示されるように、基準スポット形成位置がPSD404の有効受光領域の中心から外れると共に走査軌跡が楕円に歪む場合を考える。この場合、ヒストグラムデータは、図7(b)に示されるように、マスタヒストグラムに対して基準スポット形成位置のずれ量に応じた量シフトした分布をとる。また、ピークを境とした左右対称性が走査軌跡の歪みに応じて崩れている。すなわち、ヒストグラムデータの左右対称性は、真円度E2と一定の関係を有している。図7の例では、ヒストグラムエラー量Eは、ずれ量E1と真円度E2で規定される。S7の処理では、ずれ量E1及び真円度E2に所定の関数が適用されてリマップデータの補正値が計算・修正される。S8の処理では、修正後の確定した補正値が共焦点プローブ200の識別情報と関連付けてCPUメモリ110又はサブメモリ208に記憶される。
本実施形態によれば、ヒストグラムデータを利用して複合的な製品固有特性を校正治具400単独で簡易に測定することができ、リマップデータの補正値が容易に求められる。
ここで、走査軌跡は、光ファイバ202のZ方向位置に応じて変化する。このような走査軌跡の変化も製品固有特性に依存して製品ごとに異なる。例えば図4の例に対して光ファイバ202をZ方向に所定量繰り出した場合を考える。この場合、スポット形成位置は、図8(a)に示されるように、走査領域中心により一層集中する。そのため、ヒストグラムデータは、図8(b)に示されるように、走査領域中心ほどより一層高く、走査領域周辺ほどより一層低い分布をとる。このように、校正治具400を用いて、Z方向位置ごとのヒストグラムデータを採取することができる。採取した各ヒストグラムデータを用いて、例えばZ方向位置ごとのリマップデータの補正値が求められる。Z方向位置ごとに適切な補正値を適用することができるため、リマップデータが精度良く補正されて画質が向上する。
走査領域の周辺ほど戻り光が微弱であるため、画像形成に寄与しない虞がある。そこで、ヒストグラムデータを利用してFOV(Field of View、画角)を計算する。具体的には、ヒストグラムデータ中、所定の閾値S(図8(b)参照)以上の値を持つ分布に対応するスポット形成位置を画角内と規定する。閾値S未満の分布に対応するスポット形成位置は、光量不足のため画像形成に寄与しないことから画角外と規定される。一例として、ヒストグラムの半値幅内に含まれる分布に対応するスポット形成位置が画角内と規定される。このように、ヒストグラムデータを利用することにより、製品固有特性に依存してばらつく画角を簡易に計算することができる。なお、ユーザビリティの観点から、ヒストグラムデータ中、所定の閾値S以上の分布のみをモニタ300の表示画面に表示させてもよい。
光源102の出力を上げるほど閾値S以上の分布が走査領域の周辺に広がる。光源102の出力を上げながらヒストグラムデータの再計算を繰り返すことにより、所望の画角を得るために必要な光源102の出力が簡易に求められる。
ところで、スパイラルスキャン方式においては走査領域中心ほど照射密度が高いため、蛍光体の分解がより速く進行して褪色が起こる。結果、観察主体が位置する観察領域中央部で画像が暗くなる不具合が生じる。蛍光の褪色を抑えるため、例えば励起光の強度を低下させる等の措置が考えられる。しかし、励起光の強度を抑えると、特に観察領域周辺部で検出光量不足によりノイズが際立つ。そのため、医師による病変部の発見や病変部に対する的確な判断等に支障をきたす虞がある。そこで、本実施形態においては、キャリブレーション用に作成したヒストグラムデータを利用して、蛍光の褪色を抑えるのに有効な光量制御データの作成も行う。光量制御データの作成は、走査軌跡のキャリブレーションと一連の作業で行うことができる。
図10は、キャリブレーション中に行われる各処理を時系列に並べたフローチャート図である。図10に示されるように、最初に、図5のフローチャートと同様のS1〜S4の処理が行われる。S4の処理では、例えば図4(b)に示されるヒストグラムデータが作成される。S15の処理では、S4の処理で平坦なヒストグラムデータが作成されたか否かが判定される。図11は、平坦なヒストグラムデータを示す。図11に示されるように、平坦なヒストグラムデータとは、各領域の照射密度が均一なデータをいう。
ヒストグラムデータが平坦でない場合(S15:NO)、照射密度が特定箇所で高いため、蛍光の褪色が進行しやすい。S16の処理では、ヒストグラムデータを平坦にするため、サンプリング期間中の光源102の出力を調節する。S2〜S4、S15、S16の処理は、平坦なヒストグラムデータが得られるまで繰り返し行われる。
具体的には、キャリブレーション回路414は、光源102の出力とPSD404で検出されるスポット光量との相関関係を関数として保持している。照射密度が高い領域に対応する走査期間(図4(b)の例では走査領域の中心付近を走査する期間)中は、照射密度が所定の基準値まで低下するように光源102を変調する(デューティ比を下げる)。照射密度が低い領域に対応する走査期間(図4(b)の例では走査領域の周辺付近を走査する期間)中は、照射密度が所定の基準値まで増加するように光源102の出力を変調する(デューティ比を上げる)。図4(b)の例において励起光が連続光の場合は、サンプリング期間開始直後から終了にかけて光源102の出力が時間に比例して線形に増加するように制御される。但し、製品固有特性に応じて出力が非線形に変化するように制御される場合もある。所定の基準値は、例えばキャリブレーションを開始して最初に作成されたヒストグラムデータのピーク値の半値幅に設定される。又は、蛍光の褪色を抑えつつ画像形成に必要な反射光量を確保するに足る値に設定される。
ヒストグラムデータが平坦になると(S15:YES)、S16の処理を経て作成された光源102の制御データがCPUメモリ110又はサブメモリ208に記憶される(S17)。実用時においては、当該制御データを用いて光源102の制御が行われる。走査領域中に照射密度が過度に高い箇所が無くなる。
本実施形態によれば、走査領域中央部においては、蛍光体が吸収するエネルギーが減少する。蛍光体の分解の進行が遅れるため、蛍光の褪色が抑えられる。走査領域周辺部では微弱な戻り光が増加するため、SN比が改善する。
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば図4(a)で例示的に定義した領域には種々の形態(領域の大きさ、形状等)が想定される。キャリブレーションの精度は、例えば領域をより細かく定義するほど向上する。
本発明に係る走査型内視鏡システムは、走査型共焦点内視鏡システムに限らず、特許文献1に例示されるカラー画像撮影に対応した走査型内視鏡システムにも適用することができる。図9は、カラー撮影対応の走査型内視鏡システムのキャリブレーション時に使用される校正治具400の概略構成を示す図である。校正治具400の構成例は、図9(a)、(b)に一例ずつ示されている。
カラー撮影対応の走査型内視鏡システムにおいては、スポット径が走査型共焦点内視鏡システムほど小さくない。そのため、パワー調節用レンズユニット406は不要である。図9(a)の構成例において、XY調整具408は、パワー調節用レンズユニット406に代わり、PSD404に取り付けられている。図9(b)の構成例においては、支持板410に取り付けられている。キャリブレーションのセットアップは、PSD404又は支持板410のXY位置を微調節することにより行われる。
ところで、走査型内視鏡システムは画角が広い。カラー撮影対応の走査型内視鏡システムにおいては、コサイン四乗則や口径食等により、走査領域周辺で画像形成に足る光量を確保することが難しい。特に、製品固有特性に依存して外筒204Aによるケラレが発生することがあり、口径食による光量損失が支配的になる傾向が強い。ケラレは、患者の負担軽減のため、広画角を維持しつつも外筒204Aの径が細く設計されているため発生しやすい。
図12(a)は、光ファイバ202の先端202aの動きを示す図である。図12(b)は、ケラレによる光量損失を説明するための図である。図12(c)は、光源102に印加される電圧を示す図である。図12(d)は、PDS404で検出される単位時間あたりのスポット光量を示す図である。図12(a)〜(d)の横軸は共に時間軸である。図12(a)の縦軸は、中心軸AXを基準とした先端202aのX(又はY)方向の変位量を示す。図12(b)、(d)の縦軸は、単位時間あたりのスポット光量を示す。図12(c)の縦軸は、光源102に印加される電圧を示す。
図12(b)は、光源102の出力が一定の場合における単位時間あたりのスポット光量を示している。走査領域周辺では、外筒204Aによるケラレが発生するため、図12(b)に示されるように光量損失が大きい。そこで、光源102の出力制御が行われて、ケラレによる光量損失がスポット光量の増加により補填される。
図13は、キャリブレーション中に行われる各処理を時系列に並べたフローチャート図である。図13に示されるように、最初に、図5のフローチャートと同様のS1〜S3の処理が行われる。S24の処理では、S3の処理で計算された各スポット形成位置及び各スポット光量を用いて一スパイラルごとの光量が計算される。すなわち、S24の処理では、各スパイラル期間に検出されるスポット光の総量がサンプリング期間中モニタされている。S25の処理では、総光量が所定値未満のスパイラル期間が残存するか否かが判定される。
総光量が所定値未満のスパイラル期間が残存する場合(S25:YES)、対応する走査領域で画像形成に必要な光量が不足している。S26の処理では、該当するスパイラル期間中の光源102の出力を上げる。S2、S3、S24〜S26の処理は、該当する全てのスパイラル期間の総光量が所定値になるまで繰り返し行われる。例えば図12(c)に示されるように、ケラレが発生したスパイラル期間中の光源102の出力が上げられる。これにより、ケラレによる光量損失は、図12(d)に示されるように、スポット光量の増加により補填される。
総光量が不足していた全てのスパイラル期間において総光量が所定値に達すると(S25:NO)、S26の処理を経て作成された光源102の制御データがCPUメモリ110又はサブメモリ208に記憶される(S27)。実用時においては、当該制御データを用いて光源102の制御が行われる。そのため、走査領域周辺で画像形成に足る光量が確保される。
被写体を均一に照明したい場合は、全スパイラル期間中の総光量が一定になるように、S2、S3、S24〜S26の処理を行うとよい。この場合、光源102は、総光量が所定値を超えるスパイラル期間中、出力が低下するよう制御される。総光量が所定値未満のスパイラル期間中は、出力が増加するよう制御される。
なお、本発明が適用可能な走査方式は、本実施形態で説明したスパイラルスキャン方式に限らない。例えば走査領域の水平方向を往復走査するラスタスキャン方式や、走査領域を正弦波的に走査するリサージュスキャン方式等を採用する走査型内視鏡システムにも本発明を適用してもよい。
校正治具400に搭載される位置検出素子はPSDに限らない。PSDは、CCD(Charge Coupled Device)やアレイ型PMT(Photomultiplier Tube)等の位置及び光量が検出可能な他の素子に置き換えてもよい。
1 走査型共焦点内視鏡システム
100 システム本体
102 光源
104 光分波合波器
106 ダンパ
108 CPU
110 CPUメモリ
112 光ファイバ
114 受光器
116 映像信号処理回路
118 画像メモリ
120 映像信号出力回路
200 共焦点プローブ
202 光ファイバ
204 共焦点光学ユニット
206 サブCPU
208 サブメモリ
210 走査ドライバ
400 校正治具
402 ケース
404 PSD
406 パワー調節用レンズユニット
408 XY調整具
410 支持板
412 差込口
414 キャリブレーション回路

Claims (10)

  1. 光源から射出された光を所定の走査範囲内で周期的に走査する走査装置と、
    前記走査光の走査位置及び光量を検出する光検出手段と、
    前記検出された走査位置及び光量に基づいて複数に分割された前記走査範囲中の各領域の総光量を計算する光量計算手段と、
    前記計算された各領域の総光量が所定の条件を満たす光量になるように前記光源の出力を調節する光源調節手段と、
    前記光源調節手段による出力調節後の前記光源の制御データを記憶する記憶手段と、
    を有することを特徴とするキャリブレーション装置。
  2. 所定の条件は、全ての前記領域の総光量が一定であること又は前記各領域の総光量が所定の光量以上であることを特徴とする、請求項1に記載のキャリブレーション装置。
  3. 前記光量計算手段は、
    前記光検出手段の有効受光領域を所定の複数の領域に分割して定義し、
    前記光検出手段により検出された走査位置及び光量を参照して前記領域ごとの総光量を計算し、
    各前記領域の総光量を該領域の面積で除算して照射密度を計算し、
    各前記領域の照射密度を用いてヒストグラムを作成することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のキャリブレーション装置。
  4. 前記ヒストグラムを表示する表示手段を有することを特徴とする、請求項3に記載のキャリブレーション装置。
  5. 前記光検出手段を外光から遮蔽する遮蔽筐体内に収容したことを特徴とする、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のキャリブレーション装置。
  6. 所定の走査範囲内で光を周期的に走査する走査装置による走査光の走査位置及び光量を所定の受光素子で検出する光検出ステップと、
    前記検出された走査位置及び光量に基づいて複数に分割された前記走査範囲中の各領域の総光量を計算する光量計算ステップと、
    前記計算された各領域の総光量が所定の条件を満たす光量になるように前記光源の出力を調節する光源調節ステップと、
    前記光源調節手段による出力調節後の前記光源の制御データを記憶する記憶ステップと、
    を有することを特徴とするキャリブレーション方法。
  7. 所定の条件は、全ての前記領域の総光量が一定であること又は前記各領域の総光量が所定の光量以上であることを特徴とする、請求項6に記載のキャリブレーション方法。
  8. 前記光量計算ステップにおいて、
    前記受光素子の有効受光領域を所定の複数の領域に分割して定義し、
    前記光検出ステップで検出された走査位置及び光量を参照して前記領域ごとの総光量を計算し、
    各前記領域の総光量を該領域の面積で除算して照射密度を計算し、
    各前記領域の照射密度を用いてヒストグラムを作成することを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のキャリブレーション方法。
  9. 前記ヒストグラムを表示する表示ステップを有することを特徴とする、請求項8に記載のキャリブレーション方法。
  10. 前記受光素子は、外光から遮蔽された遮蔽筐体内に収容されていることを特徴とする、請求項6から請求項9の何れか一項に記載のキャリブレーション方法。
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